JP6218637B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マスクテンションの変化量を特定する技術に関する。
下記特許文献1には、スキージ昇降軸の軸方向荷重をロードセルにて検出し、検出した軸方向荷重と、マスクの押し下げ量との関係に基づいてマスクテンションを算出する点が記載されている。
特開2011−189673公報
従来の方法では、マスクテンションの測定に高価なロードセルが必要であることから、コスト高となる。また、マスクテンションの測定方法の提供が目的で、測定結果が版離れ制御に活かされていない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、安価な構成でマスクテンションの変化量を特定すること、及びマスクテンションの変化量を版離れ制御に活用することを目的とする。
本発明は、マスクの上面にペースト状の半田を供給後、前記マスクの上面をスキージで掻くことにより、前記マスクの下面に重装したプリント基板に半田を印刷する印刷装置であって、前記マスクと、前記スキージと、前記マスクに対して前記スキージを離れる方向及び接近する方向に変位させるスキージモータと、前記マスクに対して前記プリント基板を離れる方向及び接近する方向に変位させる昇降部を有する基板支持装置と、前記スキージを前記マスクに接触させた状態から下降させ、前記スキージモータの電流値が所定の設定値になった時の、前記スキージの押し下げ量を検出する検出部と、前記検出部の検出する前記押し下げ量を基準値と比較して、前記押し下げ量の変化量を算出する算出部と、前記算出部の算出する前記押し下げ量の変化量より、マスクテンションの変化量を特定する特定部と、を備える。この構成によれば、高価なロードセルを使用することなく、マスクテンションの変化量を特定できる。
本発明は、マスクの上面にペースト状の半田を供給後、前記マスクの上面をスキージで掻くことにより、前記マスクの下面に重装したプリント基板に半田を印刷する印刷装置であって、前記マスクと、前記スキージと、前記マスクに対して前記スキージを離れる方向及び接近する方向に変位させるスキージモータと、前記マスクに対して前記プリント基板を離れる方向及び接近する方向に変位させる昇降部を有する基板支持装置と、前記スキージを前記マスクに接触させた状態から下降させ、前記スキージの押し下げ量が所定の設定値になった時のスキージモータの電流値Iを検出する検出部と、前記検出部の検出する電流値を基準値と比較して前記電流値の変化量を算出する算出部と、前記算出部の算出する前記電流値の変化量より、マスクテンションの変化量を特定する特定部と、を備える。この構成によれば、高価なロードセルを使用することなく、マスクテンションの変化量を特定できる。
本印刷装置の実施態様として、以下の構成が好ましい。
前記マスクに対する前記プリント基板の版離れ制御パターンを、前記マスクテンションの変化量に応じて変更する変更部を備える。この構成によれば、マスクテンションが変わると、版離れ制御パターンを変更するため、半田の抜け性を良品時と同等のレベルに保つことが可能となる。
前記マスクテンションの変化量が閾値よりも大きくなった場合に、前記マスクの交換を報知する報知部を備える。マスクテンションの低下による印刷不良の発生を防止することが出来る。
本発明によれば、安価な構成でマスクテンションの変化量を特定できる。また、マスクテンションの変化量を版離れ制御に活用することで、印刷品質が向上する。
実施形態1に適用された印刷装置の正面図 印刷装置の電気的構成を示す図 マスクの平面図 マスクテンションの変化量の特定方法を示す図 電流値Iとスキージの押し下げ量Dの関係を示すグラフ マスクテンションの変化量Wの変換表 版離れ時間とプリント基板の下降量の関係を示すグラフ 版離れ動作の説明図 版離れ制御パターンの変更シーケンスを示すフローチャート図 マスクテンションの変化量Wの変換表
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。以下の説明において、図1における左右方向をX軸方向とし、図1にて紙面に直交する方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とする。
1.印刷装置Sの構成と印刷動作
印刷装置Sは、上面がフラットな基台10と、基台10の外周側に設けられたフレーム10Aと、支持部材20と、スキージヘッド支持フレーム40と、マスクMと、スキージ35と、基板支持装置100と、コントローラ200等を備える。
図1に示すように、支持部材20はフレーム10A内においてX軸方向の両側に一対設置されている。支持部材20は、基台10上においてY軸方向に延びており、その上面にはY軸方向に延びるレール23が設置されている。
スキージヘッド支持フレーム40は、左右の支持部材20に跨るようなX方向に長い形状であり、支持部材20の上側に配置されている。そして、スキージヘッド支持フレーム40のX軸方向の中央には、スキージヘッド31に支持されつつ、スキージ35が取り付けられている。スキージ35はX軸方向に水平に延びる横長な形状をなす。スキージ35は、マスク上面を掻いて半田を引き延ばすことにより、プリント基板に半田を印刷するものである。
そして、スキージヘッド支持フレーム40の下面両側には、レール23に嵌合する受け部43が設けられており、図外のY軸移動機構を作動させることにより、スキージ35を含む、スキージヘッド支持フレーム40の全体が、レール23に沿ってY軸方向に往復移動する。
また、スキージヘッド支持フレーム40には、スキージ35を昇降させる昇降装置50が設けられている。昇降装置50は、図2に示すように、スキージモータ51と、昇降軸(ねじ軸)53と、伝達ベルト55とを備えている。伝達ベルト55は、スキージモータ51のモータ軸51Aと、スキージ昇降軸53の外周に螺合するナット53Aとの間に掛けられており、スキージモータ51の動力をZ軸方向の動きに変換しつつ、スキージ昇降軸53に伝達する。そして、スキージ昇降軸53の軸端にはスキージ35が固定されていることから、スキージモータ51の駆動により、スキージ昇降軸53と共にスキージ35を、Z軸方向(マスクMに対して離れる方向及び接近する方向)に昇降させることが出来る。
また、スキージモータ51には、電流センサ51Bと、エンコーダ51Cが設けられており、スキージモータ51の電流値Iと、スキージモータ51の回転量を検出することが出来る。
マスクMは、マスク枠5の底面に、ゴム等の弾性材料からなるテンショナー6を介して、ステンシル7を固定したものである(図3参照)。ステンシル7は、平板状の薄板であり、板面上に、半田を印刷するための印刷用開口7aを多数形成している。マスクMは、支持部材20の内側に設けられた取り付けプレート21に、マスク枠5を載せた状態で、マスク保持装置45によりX方向の両側を固定される構造になっている。
基板支持装置100は、図1に示すように、テーブル110、テーブル120、テーブル130、テーブル140を下から順に積み上げた構成とされる。具体的に説明してゆくと、基台10上にはY軸方向に延びるYレール11が4本設置されている。そして、これらYレール11上に、テーブル下面に設けられたレール受け部を嵌合させつつ、初段のテーブル110が乗っている。
初段のテーブル110はX軸方向に延びる横長な形状とされ、テーブル上面にはX軸方向に延びるXレール115が2本設置されている。そして、これらXレール115上に、テーブル下面に設けられたレール受け部を嵌合させつつ、2段目のテーブル120が乗っている。以上のことから、初段のテーブル110と2段目のテーブル120を複合的に動作させることで、基板支持装置100を基台10上における任意の位置に水平移動させることが出来る。
また、2段目のテーブル120上には回転機構125を介して3段目のテーブル130が取り付けられており、回転機構125を作動させることで、3段目のテーブル130と4段目のテーブル140を回転移動させることが出来る。このように、テーブルを回転自在にすることで、マスクMとプリント基板Pの相対的な位置関係を調整できる。
4段目のテーブル140は、プリント基板Pを支持する支持テーブルであり、テーブル上には一対の支持部材145が設けられている。一対の支持部材145は、X方向に対向しており、基板両端をX方向の両側から挟んで、プリント基板Pを支持する構造になっている。また、基板支持装置100には、昇降装置(本発明の「昇降部」の一例)150が設けられており、テーブル140を昇降出来る構造になっている。
昇降装置150は、図2に示すように、テーブルモータ151と、昇降軸(ねじ軸)153と、伝達ベルト155とを備えている。伝達ベルト155は、テーブルモータ151のモータ軸151Aと、テーブル昇降軸153の外周に螺合するナット153Aとの間に掛けられており、テーブルモータ151の動力をZ方向の動きに変換しつつ、テーブル昇降軸153に伝達する。そして、テーブル昇降軸153の軸端にはテーブル140が固定されていることから、テーブルモータ151の駆動により、テーブル昇降軸153と共にテーブル140を、Z方向(マスクMに対して離れる方向及び接近する方向)に昇降させることが出来る。
コントローラ200は印刷装置Sを制御する機能を果たしており、CPU210と、メモリ220と、表示部230とを備える。CPU210には、スキージモータ51とテーブルモータ151が電気的に接続されており、CPU210から制御信号を出力することで、スキージモータ51とテーブルモータ151を制御することが出来る。
また、CPU210には、スキージ35の押し下げ量Dxを検出する検出部211、押し下げ量Dxの変化量ΔDを算出する算出部212、変化量ΔDからマスクテンションNの変化量Wを特定する特定部213、プリント基板Pの版離れ制御パターンを変更する変更部215、マスクの交換を報知する報知部217が設けられている。
メモリ220には、マスクテンションNの変化量Wを特定するために必要なデータ、具体的には、押し下げ量Doのデータと、図6に示す変換表のデータが記憶されている。また、後述する版離れ制御パターンの変更シーケンスを実行するためのプログラムや、各版離れ制御パターンの実行データ(版離れ距離、版離れ動作中のプリント基板Pの下降速度、版離れ動作中のプリント基板Pの下降加速度)が記憶されている。
次に、印刷装置Sによる印刷動作を簡単に説明する。プリント基板Pに対して半田を印刷するには、まず、印刷対象となるプリント基板Pを支持部材145に支持する。その後、昇降装置150を作動させて、テーブル140を下降位置に下降させる。次に、基板支持装置100を移動させて、印刷対象のプリント基板Pをステンシル下方の印刷位置に移動する。
そして、印刷位置への移動後、昇降装置150を作動させて、テーブル240を下降位置から上昇位置に上昇させ、プリント基板Pをステンシル7の下面に重装させる。
あとは、半田供給装置によってステンシル7上にペースト状の半田を供給した後、スキージ35を下降させてステンシル7の上面に当接させた後、スキージ35をY軸方向に往復移動させて半田を引き延ばすと、ステンシル7の印刷用開口7aに半田が埋め込まれ、プリント基板P上の所望位置に半田を印刷することが出来る。
そして、半田の印刷が完了したら、昇降装置150を再作動させて、テーブル140を上昇位置から下降させる。これにより、プリント基板Pはテーブル140と一体的に下降し、ステンシル7から版離れする。あとは、基板支持装置100をマスクMの下方から移動させることで、作業済みのプリント基板Pを取り出すことが出来る。
2.マスクテンションと、版離れ制御
マスクMは、図2、図3に示すようにマスク枠5の底面側に、弾性材料からなるテンショナー6を介して、ステンシル7を固定する構造になっていることから、テンショナー6が経年劣化すると、マスクテンション(テンショナー6によるステンシル7の張り(張力))Nが低下する。マスクテンションNが低下すると、プリント基板Pの版離れが悪くなることから、印刷用開口7aに対する半田の抜け性が低下して、印刷品質を低下させる恐れがある。尚、「版離れ」とは、プリント基板PをマスクMに重装した状態から離間させることを意味する。
そこで、本印刷装置Sは、以下の方法で、良品マスクMを基準とするマスクテンションNの変化量Wを特定する。尚、「良品マスク」とは、マスクテンションNが初期値を維持している未劣化のマスクである。
W=N−No・・・・・・(1)式
N:マスクテンション
No:良品マスクのマスクテンション
W:マスクテンションNの変化量
具体的に説明すると、まず、図4の(A)に示すように、スキージ35をステンシル上の上方位置から、スキージ先端がステンシル7の上面に接触する接触位置に下降させる。その後、図4の(B)に示すように、スキージ35を下降してステンシル7を押し込んでゆき、スキージモータ51の電流値Iが設定値X1になった時点のスキージ35の押し下げ量Dxを検出する。
そして、下記の(2)式より、良品マスクMを基準としたスキージ35の押し下げ量Dxの変化量ΔDを算出する。尚、良品マスクMの押し下げ量Doは本発明の「基準値」に相当する。また、押し下げ量Doは予め測定されているものとする(データ取得済み)。
ΔD=Dx−Do・・・・・・・・・(2)式
ΔD:スキージ35の押し下げ量Dxの変化量
Dx:電流値Iが設定値X1になった時点のスキージ35の押し下げ量
Do:電流値Iが設定値X1になった時点のスキージ35の押し下げ量(良品マスク)
図5に示すように、電流値Iと押し下げ量Dの相関グラフは、要交換品マスク(マスクテンション小)、経年劣化品マスク(マスクテンション中)、良品マスク(マスクテンション大)、の順に、傾きが小さい。
良品マスクMを基準としたマスクテンションNの変化量(低下量)Wは、押し下げ量Dxの変化量ΔDと相関性があり、変化量ΔDが大きいほど、大きくなる傾向となる。
そのため、変化量ΔDと変化量Wの相関性を示すデータを利用して、良品マスクMを基準としたマスクテンションNの変化量Wを特定することが出来る。
本実施形態では、相関性を示すデータに、図6に示す変換表(変化量ΔDと変化量Wを対応させた表)を用いており、(2)式で算出した変化量ΔDを、図6に示す変換表に参照することで、マスクテンションNの変化量Wを特定する。
例えば、図6にて示すように、変化量ΔDが「ΔD1」であれば、マスクテンションNの変化量Wは「W1」となる。尚、図6の変換表は、例えば、マスクテンションNが既知の各マスク(良品マスク、劣化品マスク)について押し下げ量Dxを測定する事前試験を行い、変化量ΔDとマスクテンションNの変化量Wの関係を調べることにより得ることが出来る。
また、本実施形態では、マスクテンションNの変化量Wに基づいて、プリント基板Pの版離れ制御を行う。マスクテンションNが低下すると、マスクMの反力が小さくなる。そのため、マスクMに重装した状態からプリント基板Pを下降させた時に、下降するプリント基板Pから離間せず、マスクMがプリント基板Pと密着したまま大きく撓み、版離れ時間Tが長くなる。印刷用開口7aに対する半田の抜け性は、版離れ時間Tと相関があり、版離れ時間Tが長くなる程、悪くなる傾向となる。
そのため、本実施形態では、以下の(a)〜(c)の3要素をパラメータとして持つ版離れ制御パターンを複数パターン設けている。そして、マスクテンションNの変化量Wに応じて、版離れ制御パターンを変更することにより、マスクテンションNが低下した劣化品マスクの版離れ時間Tを、良品マスクの版離れ時間Tと等しくする。このようにすることで、マスクテンションNが低下した劣化品マスクの使用時でも、半田の抜け性を確保することが出来、印刷品質を保つことが出来る。
(a)版離れ距離(版離れ開始から版離れ完了までのプリント基板Pの下降距離)
(b)版離れ動作中のプリント基板Pの下降速度(昇降軸153の下降速度)
(c)版離れ動作中のプリント基板Pの下降加速度(昇降軸153の下降加速度)
尚、図6の例では、良品マスク用の版離れ制御パターン0と、劣化品マスク用の版離れ制御パターン1〜4の合計5パターンが設定されているので、マスクテンションの変化量Wの大きさに応じて、5パターンのうちいずれかの版離れ制御パターンが選択されることなる。
また、劣化品マスクの版離れ制御パターン1〜4は、良品マスクの版離れ制御パターン0を基準として決めており、各時点のプリント基板Pの下降量と版離れ距離を、良品マスクのそれに比べて長く設定している。
例えば、図7に示すように、良品マスクの版離れ制御パターン「0」と、劣化品マスクの版離れ制御パターン「1」を比較すると、時刻t1の時点において、良品マスクの版離れ制御パターン「0」の方は、プリント基板Pの下降量は「Lo1」であるのに対して、劣化品マスクの版離れ制御パターン「1」の方は、プリント基板Pの下降量は「Ls1」であり、劣化品マスクの版離れ制御パターン「1」の方がプリント基板Pの下降量が大きい。また、時刻t2の時点において、良品マスクの版離れ制御パターン「0」の方はプリント基板Pの下降量は「Lo2」であるのに対して、劣化品マスクの版離れ制御パターン「1」の方は、プリント基板Pの下降量は「Ls2」であり、劣化品マスクの版離れ制御パターン「1」の方がプリント基板Pの下降量が大きい。そして、版離れ距離は、良品マスクの版離れ制御パターン0の方が「Lo3」であるのに対して、劣化品マスクの版離れ制御パターン1の方が「Ls3」であり、劣化品マスクの版離れ制御パターン「1」の方が大きい。
プリント基板Pの下降量が大きいと、図8に示すように、ステンシル7の撓み量Eが大きくなって、プリント基板Pから離れようとするマスクMの反力Fが大きくなる。そのため、マスクテンションNの低下を補うことが可能となり、版離れ動作中、劣化品マスクMがプリント基板Pから離れようとする力を、良品時と同等に設定できる。
従って、良品マスクMと同じタイミングで、劣化品マスクMとプリント基板Pを離間させることが可能となり、劣化品マスクMの版離れ時間Tを、良品時の版離れ時間Tとほぼ一致させることが出来る。
尚、マスクテンションの変化量(低下量)Wが大きい程、版離れが悪くなるので、版離れ制御パターン1〜4の各版離れ距離は、変化量Wが大きい程、長く設定されている。また、同様、各時点におけるプリント基板Pの各下降量も、変化量Wが大きい程、長く設定されている。
3.版離れ制御パターンの変更処理
図9は、生産開始時等に実行される、版離れ制御パターンの変更シーケンスである。変更シーケンスは、S10〜S130から構成されており、まずS10では、生産に使用するマスクMをマスク保持装置45によりクランプする作業が行われる。尚、生産に使用するマスクMは、前回生産時と同じマスクであるものとする。
S10にてマスクMがクランプされると、次はS20〜S50にて、マスクテンションNの変化量Wを特定する処理が行われる。具体的に説明すると、CPU210は、まず、スキージモータ51を駆動して、スキージ35を、ステンシル上方の上方位置から、ステンシル7の上面に接触する接触位置に下降させる(S20:図4a)。
その後、CPU210は、スキージモータ51を駆動して、スキージ35を接触位置から更に下降させる。これにより、スキージ35が、マスクMのステンシル7を下方に押し込んでゆく。
CPU210の検出部211は、電流センサ51Bの検出値をモニタしており、スキージモータ41の電流値Iが設定値X1に達すると、スキージモータ51を停止させる。そして、スキージモータ51の回転量を検出するエンコーダ51Cの出力値に基づいて、電流値Iが設定値X1になった時点のスキージ35の押し下げ量Dxを検出する(S30)。
その後、CPU210は、スキージモータ51を再駆動して、スキージ35を上昇させ、ステンシル7から離間させる(S40)。その後、CPU210の算出部212は、メモリから良品マスクの押し下げ量Doを読み出すと共に、スキージ35の押し下げ量Dxから良品マスクの押し下げ量Doを減算して、押し下げ量Dxの変化量ΔDを、算出する(S50、(2)式)。
そして、CPU210の特定部213は、算出した変化量ΔDを、図6に示す変換表に参照することで、マスクテンションNの変化量Wを特定する(S60)。
その後、CPU210は、マスクテンションNの変化量Wを表示部230に表示する処理(S70)と、マスクテンションNの変化量Wを閾値Uと比較する処理(S70)を行う。「閾値U」は、マスクテンションNの変化量Wの限界値であり、変化量Wが閾値未満であれば、印刷品質を維持することが出来る。
そして、マスクテンションNの変化量Wが閾値Uより小さい場合には、S80にてYES判定され、その後、処理はS90に移行する。S90に移行すると、CPU210は、表示部230に対して「マスクMは正常」等のメッセージを表示する。その後、S100に移行して、CPU210は、マスクテンションNの変化量Wを前回値と比較する処理を行う。
変化量Wが前回値と同一の場合、S100ではYES判定となり、その後、プリント基板Pに半田を印刷する処理が開始される。そして、印刷処理終了後、CPU210は、前回の「版離れ制御パターン」を適用して、プリント基板Pの版離れ動作を実行する。
一方、S60にて特定したマスクテンションNの変化量Wが前回値と異なる場合、S100でNO判定され、S110に移行する。S110に移行すると、CPU210の変更部215は、プリント基板Pの版離れ制御パターンを、変化量Wに対応した版離れ制御パターンに変更する。その後、プリント基板Pに半田を印刷する処理が開始される。そして、印刷処理終了後、CPU210は、変更後の「版離れ制御パターン」を適用して、プリント基板Pの版離れ動作が実行される。
生産に使用するマスクMが良品の状態を維持している間は、S60にて特定されるマスクテンションNの変化量Wは「0」となり、S80とS100の処理では、いずれもYES判定されることから、「版離れ制御パターン0」を適用して、プリント基板Pの版離れ動作が実行される。
そして、経年劣化により、生産に使用するマスクMのマスクテンションNが低下すると、S60にて特定されるマスクテンションNの変化量Wが「W1」や「W2」となり、変化量Wが前回値から変化する。すると、変化量Wが閾値U未満である場合には、S80でYES判定された後、S100にてNO判定され、変化量Wに対応した版離れ制御パターンに変更される。そのため、経年劣化により、生産に使用するマスクMのマスクテンションNが低下した以降は、「版離れ制御パターン1」や「版離れ制御パターン2」を適用してプリント基板Pの版離れ動作が実行される。
そして、更に経年劣化が進むと、やがて、S60にて特定されるマスクテンションNの変化量Wが閾値Uよりも大きくなる。すると、S80にてNO判定され、S120に移行する。S120に移行すると、CPU210の報知部217は表示部230に対して表示指令を送信し、表示部230は表示指令に応答して、マスクMの交換を促す警告を表示する。その後、S130にてマスクMを交換する作業が行われる。そして、マスクMの交換後、処理はS10に戻り、先に説明した手順に従って各処理が行われる。
4.効果説明
印刷装置Sによれば、スキージ35の押し下げ量Dxの変化量ΔDに基づいて、マスクテンションNの変化量Wを特定する。そのため、ロードセルが不要となる。
また、印刷装置Sによれば、マスクテンションNの変化量Wが変わると、版離れ制御パターンを変更する。そのため、半田の抜け性を良品時と同等のレベルに保つことが可能となる。
また、印刷装置Sによれば、マスクテンションNの変化量Wが閾値Uを超えた場合に、マスクMの交換を報知する。そのため、マスクテンションNの低下による印刷不良の発生を防止することが出来る。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図4、図5、図10によって説明する。
実施形態2は、実施形態1に対して、良品マスクMを基準とするマスクテンションNの変化量Wの特定方法が相違している。
具体的に説明すると、まず、図4の(A)に示すように、スキージ35をステンシル上の上方位置から、スキージ先端がステンシル7の上面に接触する接触位置に下降させる。その後、図4の(B)に示すように、スキージ35を下降してステンシル7を押し込んでゆき、スキージ35の押し下げ量Dが設定値X2になった時点のスキージモータ51の電流値Ixを、CPU210の検出部211にて検出する。
そして、下記の(3)式より、良品マスクMを基準とした電流値Ixの変化量ΔIを、CPU210の算出部212にて算出する(図5参照)。
ΔI=Io−Ix・・・・・・・・・(3)式
ΔI:電流値Iの変化量
Ix:スキージ35の押し下げ量Dが設定値X2になった時点の電流値
Io:スキージ35の押し下げ量Dが設定値X2になった時点の電流値(良品マスク)
良品マスクMを基準としたマスクテンションNの変化量(低下量)Wは、電流値Ixの変化量ΔIと相関性があり、変化量ΔIが大きいほど、大きくなる傾向となる。
そのため、変化量ΔIと変化量Wの相関性を示すデータを利用して、良品マスクMを基準としたマスクテンションNの変化量Wを特定出来る。
本実施形態では、相関性を示すデータに、図10に示す変換表(変化量ΔIと変化量Wを対応させた表)を用いており、(3)式で算出した変化量ΔIを、図10に示す変換表に参照することで、CPU210の特定部213にて、マスクテンションNの変化量Wを特定する。
例えば、図10にて示すように、変化量ΔIが「ΔI1」であれば、マスクテンションNの変化量Wは「W1」となる。尚、図10の変換表は、例えば、マスクテンションNが既知の各マスク(良品マスク、劣化品マスク)について、電流値Ixを測定する事前試験を行い、変化量ΔIとマスクテンションNの変化量Wの関係を調べることにより得ることが出来る。
実施形態2の印刷装置Sによれば、電流値Ixの変化量ΔIに基づいて、マスクテンションNの変化量Wを特定する。そのため、ロードセルが不要となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1では、変化量ΔDと変化量Wの相関性を示すデータの一例に、図6の変換表(対応表)を例示した。また、実施形態2では、変化量ΔIと変化量Wの相関性を示すデータの一例に、図10の変換表(対応表)を例示した。相関性を示すデータは、実施形態1や2で例示した変換表(対応表)以外に、相関性を示すグラフや、数式等であってもよい。また、上記実施形態1では、電流値Iの検出に電流センサ51Bを用いたが、電流の検出方法は、それ以外の方法でもよい。例えば、スキージモータ51へ供給する電流値Iを制御するドライブ回路等から得るようにしてもよい。
(2)上記実施形態1では、良品マスク(マスクテンションが初期値を維持している未劣化のマスク)を基準として、押し込み量Dxの変化量ΔDと、マスクテンションNの変化量Wを算出した。また、実施形態2も、良品マスクMを基準として、電流値Ixの変化量ΔIとマスクテンションNの変化量Wを算出した。基準のとり方は、実施形態1、2の例に限定されるものではなく、良品マスクM以外にも、マスクテンションNの値が既知のマスクMであればよい。
0〜4...版離れ制御パターン
5...マスク枠
6...テンショナー
7...ステンシル
35...スキージ
50...昇降装置
51...スキージモータ
100...基板支持装置
140...テーブル
150...昇降装置(本発明の「昇降部」に相当)
210...CPU
211...検出部
212...算出部
213...特定部
215...変更部
217...報知部
Dx...押し下げ量
Do...押し下げ量(基準値)
ΔD...変化量
Ix...電流値
Io...電流値(基準値)
ΔI...変化量
N...マスクテンション
W...変化量
U...閾値
X1、X2...設定値
M...マスク
P...プリント基板
S...印刷装置

Claims (4)

  1. マスクの上面にペースト状の半田を供給後、前記マスクの上面をスキージで掻くことにより、前記マスクの下面に重装したプリント基板に半田を印刷する印刷装置であって、
    前記マスクと、
    前記スキージと、
    前記マスクに対して前記スキージを離れる方向及び接近する方向に変位させるスキージモータと、
    前記マスクに対して前記プリント基板を離れる方向及び接近する方向に変位させる昇降部を有する基板支持装置と、
    前記スキージを前記マスクに接触させた状態から下降させ、前記スキージモータの電流値が所定の設定値になった時の、前記スキージの押し下げ量を検出する検出部と、
    前記検出部の検出する前記押し下げ量を基準値と比較して、前記押し下げ量の変化量を算出する算出部と、
    前記算出部の算出する前記押し下げ量の変化量より、マスクテンションの変化量を特定する特定部と、
    マスクテンションが低下した劣化品マスクの版離れ時間が良品マスクの版離れ時間と等しくなるように、前記マスクに対する前記プリント基板の版離れ制御パターンを、マスクテンションの変化量に応じて変更する変更部と、を備えた印刷装置。
  2. マスクの上面にペースト状の半田を供給後、前記マスクの上面をスキージで掻くことにより、前記マスクの下面に重装したプリント基板に半田を印刷する印刷装置であって、
    前記マスクと、
    前記スキージと、
    前記マスクに対して前記スキージを離れる方向及び接近する方向に変位させるスキージモータと、
    前記マスクに対して前記プリント基板を離れる方向及び接近する方向に変位させる昇降部を有する基板支持装置と、
    前記スキージを前記マスクに接触させた状態から下降させ、前記スキージの押し下げ量が所定の設定値になった時のスキージモータの電流値を検出する検出部と、
    前記検出部の検出する電流値を基準値と比較して前記電流値の変化量を算出する算出部と、
    前記算出部の算出する前記電流値の変化量より、マスクテンションの変化量を特定する特定部と、
    マスクテンションが低下した劣化品マスクの版離れ時間が良品マスクの版離れ時間と等しくなるように、前記マスクに対する前記プリント基板の版離れ制御パターンを、マスクテンションの変化量に応じて変更する変更部と、を備えた印刷装置。
  3. 前記劣化品マスクの版離れ制御パターンは、前記良品マスクの版離れ制御パターンに比べて、版離れ開始後における各時点の前記プリント基板の下降量と、版離れが完了する時点の下降量である版離れ距離が長い、請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記マスクテンションの変化量が閾値よりも大きくなった場合に、前記マスクの交換を報知する報知部を備える請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置。
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