JP6218582B2 - 延伸ナイロンフィルムの製造方法、多層フィルムの製造方法、包装材の製造方法、および電池の製造方法 - Google Patents

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本発明は、特に、冷間成型用の包装材料として好適に用いることができる延伸ナイロンフィルムの製造方法、多層フィルムの製造方法、包装材の製造方法および池の製造方法に関する。
延伸ナイロンフィルム(以後、ONyフィルムとも言う)は、強度、耐衝撃性、耐ピンホール性などに優れるため、重量物包装や水物包装など大きな強度負荷が掛かる用途に多く用いられている。
そして、このONyフィルムを含むラミネート包材を、熱間成型に比して、安全性や形状自由度(絞り成型性)に優れ、薄肉化や軽量化が図れる冷間成型用の包装材料として用いることが検討されている(例えば、特許文献1)。このようなONyフィルムを含むラミネート包材は電池包装用や医薬用として好適に用いることができる。
特開2008−44209号公報
一方、冷間成型では、絞り成型後に、成型品の一部が成型後の形状から成型前の形状に戻ってしまうという現象(スプリングバック)が問題となりやすい。このようなスプリングバックにより、絞り成型後の形状の寸法精度が不十分となるという問題が生じるおそれがある。そして、特許文献1に記載のような延伸ナイロンフィルムを含むラミネート包材においては、通常の冷間成型では問題にはならないものの、冷間成型後の形状の寸法精度が非常に高いレベルで求められる場合には、それに対応できない場合があった。
そこで、本発明は、冷間成型の際のスプリングバックを十分に抑制できる延伸ナイロンフィルムの製造方法、多層フィルムの製造方法、包装材の製造方法、およびそれを用いた電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明において、冷間成型とは、絞り成型のうち加熱せず常温下で行う成型をいう。かかる冷間成型の一手段として、アルミニウム箔などの成型に用いられる冷間成型機を用いて、シート材料を雌金型に対して雄金型で押し込み、高速でプレスすることが挙げられる。かかる冷間成型によると、加熱することなく型付け、曲げ、剪断、絞りなどの塑性変形を生じさせることができる。
前記課題を解決すべく、本発明者らは、フィルムの引張試験で得られる応力−ひずみ曲線における弾性率、比例限度における引張応力σ、および、ひずみが0.5となった際の引張応力σと、比例限度における引張応力σとの比である応力比A(σ/σ)と、冷間成型の際のスプリングバックとの間には相関があることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものであり、以下のような延伸ナイロンフィルムの製造方法、多層フィルムの製造方法、包装材の製造方法および池の製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明の延伸ナイロンフィルムの製造方法は、ナイロン樹脂を原料とする延伸ナイロンフィルムの製造方法であって、前記原料から原反フィルムを成形する原反フィルム製造工程と、チューブラー式延伸法にて、前記原反フィルムを延伸する延伸工程と、前記延伸工程後のフィルムに熱処理を施して熱固定する熱固定工程と、を備え、当該フィルムの引張試験(試料幅15mm、標点間距離50mm、引張速度100mm/min)における4方向(MD方向、TD方向、45°方向および135°方向)の応力−ひずみ曲線において、弾性率が、前記4方向についていずれも1000MPa以上3800MPa以下であり、比例限度における引張応力σが、前記4方向についていずれも40MPa以上100MPa以下であり、ひずみが0.5となった際の引張応力σと、比例限度における引張応力σとの比である応力比A(σ/σ)が、前記4方向についていずれも4以下であるように、少なくとも前記延伸工程におけるMD方向およびTD方向の延伸倍率を含む製造条件を決定することを特徴とするものである。
なお、本発明の延伸ナイロンフィルムの製造方法により、冷間成型の際のスプリングバックを十分に抑制できる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、冷間成型などの絞り成型では、曲げ、剪断、絞りなどの度合いがフィルムの部分に応じて異なる。そのため、絞り成型後であってもフィルムの部分によっては、比例限度を超えず、塑性変形を生じずに、弾性変形した部分があると推察される。冷間成型の際のスプリングバックと、弾性率や、比例限度における引張応力σとの間に相関関係がある理由は、冷間成型後の成型品にかかる弾性変形した部分が存在し、かかる弾性変形した部分によりスプリングバックが発生するためと推察される。一方で、比例限度を超えて変形を生じた場合であっても、荷重を取り除いた際に、僅かではあるがスプリングバックが発生すると推察される。そして、ひずみが0.5となった際の引張応力σと、比例限度における引張応力σとの比である応力比A(σ/σ)の値が大きくなるほど、比例限度を超えて変形を生じた部分でのスプリングバックが発生しやすくなると推察される。
上記のように、弾性率、比例限度における引張応力σ、および、応力比A(σ/σ)が、上記条件を満たす場合、冷間成型の際に、成型品における弾性変形した部分が十分に少なくでき、また、成型品における比例限度を超えて変形を生じた部分でのスプリングバックも十分に抑制できる。これにより、冷間成型の際のスプリングバックを十分に抑制できる延伸ナイロンフィルムが得られると本発明者は推察する。
本発明の延伸ナイロンフィルムの製造方法においては、前記4方向におけるそれぞれの前記応力比Aのうち、最大となる応力比Amaxと最小となる応力比Aminとの比(Amax/Amin)が、2以下であるように前記製造条件を決定することが好ましい。
本発明の延伸ナイロンフィルムの製造方法においては、前記応力比Aが、前記4方向についていずれも2以上であるように前記製造条件を決定することが好ましい。
本発明の多層フィルムの製造方法は、延伸ナイロンフィルムの製造方法の工程と、前記延伸ナイロンフィルムを積層する工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の多層フィルムの製造方法は、冷間成型用の多層フィルムの製造に好適に用いることができる。
層フィルムの用途は特に限定されないが、例えば、電池の外装材やPTP包材に好適に用いることができる。
層フィルムを電池の外装材に用いる場合、当該多層フィルムの積層態様は特に限定されないが、例えば、前記延伸ナイロンフィルム/アルミニウム層/ポリプロピレン層、および、ポリエチレンテレフタレート層/前記延伸ナイロンフィルム/アルミニウム層/ポリプロピレン層が挙げられる。
また、多層フィルムにおいては、PTP包材に用いる場合、当該多層フィルムの積層態様は特に限定されないが、前記延伸ナイロンフィルム/アルミニウム層/ポリ塩化ビニル層が挙げられる。
本発明の包装材の製造方法は、前記多層フィルムの製造方法の工程を備えることを特徴とするものである。
本発明の電池の製造方法は、前記多層フィルムの製造方法の工程、前記多層フィルムを、前記電池本体を覆い、かつ前記多層フィルムのシーラント層の面が前記電池本体の側となるように成型する工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の延伸ナイロンフィルムの製造方法においては、前記延伸工程は、MD方向およびTD方向の延伸倍率がそれぞれ2.8倍以上であり、前記TD方向の延伸倍率が前記MD方向の延伸倍率以上であり、かつ、前記TD方向の延伸倍率から前記MD方向の延伸倍率を減じた差が0.8以下である条件で前記原反フィルムを延伸することが好ましい。
本発明の延伸ナイロンフィルムの製造方法においては、前記熱固定工程における前記フィルムの熱処理温度が190℃以上215℃以下であることが好ましい。
本発明によれば、冷間成型の際のスプリングバックを十分に抑制できる延伸ナイロンフィルムの製造方法、多層フィルムの製造方法、包装材の製造方法、およびそれを用いた電池の製造方法を提供することができる。
本発明の延伸ナイロンフィルムに対して引張試験を行った際に得られる応力−ひずみ曲線の一例を示すグラフである。 本発明の延伸ナイロンフィルムを製造する装置の一例を示す概略構成図である。 実施例1で得られた延伸ナイロンフィルムに対して引張試験を行った際に得られた応力−ひずみ曲線を示すグラフである。 比較例1で得られた延伸ナイロンフィルムに対して引張試験を行った際に得られた応力−ひずみ曲線を示すグラフである。 ポリエチレンテレフタレートフィルムに対して引張試験を行った際に得られた応力−ひずみ曲線を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
〔延伸ナイロンフィルムの構成〕
本実施形態の延伸ナイロンフィルム(ONyフィルム)は、ナイロン樹脂を原料とする原反フィルムを延伸し、所定の温度で熱固定して形成したものである。
原料であるナイロン樹脂としては、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12などを使用することができる。物性や溶融特性、取り扱いやすさの点からはナイロン6(以後、Ny6ともいう)を用いることが好ましい。
ここで、前記Ny6の化学式を下記式(1)に示す。
原料であるナイロン樹脂の数平均分子量は、15000以上30000以下であることが好ましく、22000以上24000以下であることがより好ましい。
本実施形態において、ONyフィルムの4方向(MD方向(フィルムの移動方向)、TD方向(フィルムの移動方向に直交する方向)、45°方向および135°方向)における弾性率、比例限度における引張応力σ、および応力比A(σ/σ)などは、当該ONyフィルムについて引張試験(試料幅15mm、標点間距離50mm、引張速度100mm/min)を実施し、これにより得られた応力−ひずみ曲線に基づいて求める。
ここで、上記引張試験により得られる応力−ひずみ曲線としては、例えば図1に示すものが挙げられる。
図1において、縦軸はONyフィルムの引張応力σ(MPa)を示し、横軸はONyフィルムのひずみε(ε=Δl/l、l:フィルムの初期長さ、Δl:フィルムの増加長)を示す。ONyフィルムの引張試験を実施すると、ひずみεの増加に伴い、引張応力σが略一次関数的に増加し、引張応力σとひずみεとが比例関係にある領域がある。本発明では、この領域における最大の応力(σ)を比例限度における引張応力σと定義し、このときのひずみを比例限度におけるひずみεとして定義している。また、この比例限度までの引張応力σとひずみεとの間の比例定数(σ/ε)を弾性率として定義している(比例定数は応力−ひずみ曲線の傾きから求められる)。そして、ひずみεが更に増加すると、これに伴い引張応力σも増加し、所定のひずみεに至ると、フィルムが破断する。このような応力−ひずみ曲線を、1つのONyフィルムにつき4方向(MD方向、TD方向、45°方向および135°方向)取得する。
本実施形態のONyフィルムにおいては、弾性率が、前記4方向についていずれも1000MPa以上3800MPa以下であることが必要である。また、弾性率は、1000MPa以上3000MPa以下であることがより好ましく、1500MPa以上2600MPa以下であることが特に好ましい。
本実施形態のONyフィルムにおいては、比例限度における引張応力σが、前記4方向についていずれも40MPa以上100MPa以下であることが必要である。また、引張応力σは、40MPa以上80MPa以下であることがより好ましく、50MPa以上68MPa以下であることが特に好ましい。
本実施形態のONyフィルムにおいては、ひずみが0.5となった際の引張応力σと、比例限度における引張応力σとの比である応力比A(σ/σ)が、前記4方向についていずれも4以下であることが必要である。また、応力比Aは、2以上4以下であることがより好ましく、2.2以上3.5以下であることが特に好ましい。
弾性率、比例限度における引張応力、応力比をすべて上記範囲とすることにより、スプリングバックを十分に抑制することが可能となる。
さらに、これら4方向におけるそれぞれの応力比Aのうち、最大となる応力比Amaxと最小となる応力比Aminとの比(Amax/Amin)が、2以下であることが好ましく、1.8以下であることがより好ましく、1.6以下であることが特に好ましい。これにより、冷間成型時にフィルムがバランス良く伸び、均一な厚みの成型品を製造できる。
本実施形態のONyフィルムにおいては、破断時におけるひずみεが、前記4方向についていずれも、0.7以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましい。これにより、ONyフィルムがバランス良く伸びるようになり、包装材としたときの絞り成形性が良くなる傾向にある。
さらに、これらの4方向の破断時におけるひずみεのうち最大ひずみと最小ひずみで除算した値が2以下であることがより好ましい。これにより、ONyフィルムがさらにバランス良く伸びる傾向にある。
本実施形態のONyフィルムにおいては、破断時における引張強度σが、前記4方向についていずれも、180MPa以上であることが好ましく、200MP以上であることがより好ましい、240MP以上であることが特に好ましい。これにより、十分な加工強度を得ることができ、冷間成型の際にONyフィルムがより破断し難くなる傾向にある。
さらに、これら4方向での破断時における引張強度σのうち最大強度を最小強度で除算した値が2以下であることがより好ましい。これにより、バランスに優れた加工強度を得ることができる傾向にある。
なお、ONyフィルムの弾性率、比例限度における引張応力σ、および応力比A(σ/σ)などを上述した範囲にする手段としては、ONyフィルム製造時の延伸倍率や延伸温度、延伸後の熱固定温度を調整することや、ONyフィルムの原料を調整することなどが挙げられる。
製造時の延伸倍率としては、例えば、2.8倍以上、より好ましくは3.0倍以上である。なお、上記延伸倍率は、ONyフィルムの実用性の観点から、例えば、4.5倍以下、より好ましくは4.0倍以下が好適である。
また、製造時のMD方向およびTD方向における延伸倍率の差を設けてもよい。製造時のMD方向およびTD方向における延伸倍率の差としては、TD方向の延伸倍率からMD方向の延伸倍率を減じた差(TD−MD)が、例えば、0.8以下であり、より好ましくは0.1以上0.8以下であり、特に好ましくは0.2以上0.8以下の範囲で調整できる。
また、延伸後の熱固定温度としては、例えば、190℃以上215℃以下で調整できる。
〔多層フィルムの構成〕
本実施形態の多層フィルムは、上記したONyフィルムの少なくともいずれか一方の面に、1層あるいは2層以上の他のラミネート基材を積層して構成されている。具体的に、他のラミネート基材としては、例えばアルミニウム(Al)層やアルミニウム層を含むフィルムや、ポリプロピレン(PP)系やポリエチレン(PE)系のシール層(シーラント層)などが挙げられる。なお、本実施形態では、アルミニウム層およびシーラント層などが、下記の積層態様となるようにラミネートされてなる多層フィルム(ラミネートフィルム)を例に挙げて説明するが、本発明の多層フィルムがこれに限定されるわけではない。
また、本実施形態の多層フィルムは、上記したONyフィルムの少なくとも一方の面にポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリエステル樹脂や、ポリ塩化ビニル(PVC)や、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ポリ塩化ビニリデン共重合体樹脂や、滑剤や、帯電防止剤や、硝化綿アミド樹脂などの層(コーティング層であってもよい)をさらに積層したものでもよい。
このようなラミネート基材やコーティング層などが積層されることで、製造効率の向上や搬送効率の向上を図ることができるとともに、機能性(耐薬品性、電気絶縁性、防湿性、耐寒性、加工性など)が付加された多層フィルムを得ることができる。
前記多層フィルムの積層態様としては、例えば、ONy/Al/PP、PET/ONy/Al/PP、ONy/Al/PVCが挙げられる。これらの中でも、PTP包材用の多層フィルムとしては、ONy/Al/PVCの積層態様が好ましい。また、電池の外装材用の多層フィルムとしては、ONy/Al/PP、PET/ONy/Al/PPなどの積層態様が好ましく、特に車載電池用の多層フィルムとしては、PET/ONy/Al/PPの積層態様が好ましい。
〔包装材の構成〕
本実施形態の包装材は、前記多層フィルムから構成され、これを成型してなるものである。一般に、アルミニウム層を含む包装材は、冷間成型の際にアルミニウム層においてネッキングによる破断が生じ易いため冷間成型に適していない。この点、本実施形態の包装材によれば、上記したONyフィルムが、スプリングバックを十分に抑制できるとともに、優れた絞り成型性を有するため、冷間での深絞り成型などの際に、アルミニウム層の破断を抑制でき、包材におけるピンホールの発生を抑制できる。したがって、包材総厚が薄い場合でも、シャープな形状かつ高強度の成型品が得られる。
本実施形態の包装材は、ONyフィルムと他のラミネート基材との全体の厚みが200μm以下であることが好ましい。かかる全体の厚みが200μmを超えると、冷間成型によるコーナー部の成型が困難となり、シャープな形状の成型品が得られにくい傾向がある。
本実施形態の包装材におけるONyフィルムの厚さは、5μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。ここで、ONyフィルムの厚さが5μm未満では、包装材の耐衝撃性が低くなり、冷間成型性が不十分となる傾向にある。一方、ONyフィルムの厚さが50μmを超えると、包装材の耐衝撃性の更なる向上効果が得られにくくなり、包材総厚が増加するばかりで好ましくない。
〔延伸ナイロンフィルムの製造装置〕
次に、本実施形態の延伸ナイロンフィルムを製造する方法について図面に基づいて説明する。なお、本実施形態に用いる延伸ナイロンフィルムを製造する方法として特に好適なチューブラー法を例に挙げて説明する。
先ず、本実施形態の延伸ナイロンフィルムを製造する装置について、一例を挙げて説明する。
フィルム製造装置100は、図2に示すように、原反フィルム1を製造するための原反製造装置90と、原反フィルム1を延伸する延伸装置(チューブラー延伸装置)10と、延伸後に折り畳まれた基材フィルム2(以後、単に「フィルム2」ともいう)を予熱する第一熱処理装置20(予熱炉)と、予熱されたフィルム2を上下2枚に分離する分離装置30と、分離されたフィルム2を熱処理(熱固定)する第二熱処理装置40と、フィルム2が熱固定されるときに、下流側からフィルム2に張力を加える張力制御装置50と、フィルム2が熱固定されてなる延伸ナイロンフィルム3(以後、単に「フィルム3」ともいう)を巻き取る巻取装置60とを備えている。
原反製造装置90は、図2に示すように、押出機91と、サーキュラーダイス92と、水冷リング93と、安定板94と、ピンチロール95とを備えている。
チューブラー延伸装置10は、チューブ状の原反フィルム1を内部空気の圧力により延伸(バブル延伸)してフィルム2を製造するための装置である。このチューブラー延伸装置10は、図2に示すように、ピンチロール11と、加熱部12と、案内板13と、ピンチロール14とを備えている。
第一熱処理装置20は、扁平となったフィルム2を予備的に熱処理するための装置である。第一熱処理装置20は、図2に示すように、テンター21と、加熱炉22とを備えている。
分離装置30は、図2に示すように、ガイドロール31と、トリミング装置32と、分離ロール33A,33Bと、溝付ロール34A〜34Cとを備えている。また、トリミング装置32は、ブレード321を有している。
第二熱処理装置40は、図2に示すように、テンター41と、加熱炉42とを備えている。
張力制御装置50は、図2に示すように、ガイドロール51A,51Bと、張力ロール52とを備えている。
巻取装置60は、図2に示すように、ガイドロール61と、巻取ロール62とを備えている。
〔延伸ナイロンフィルムの製造方法〕
次に、このフィルム製造装置100を用いて延伸ナイロンフィルムを製造する各工程を詳細に説明する。
(原反フィルム製造工程)
原料であるナイロン樹脂は、図2に示すように、押出機91により溶融混練され、サーキュラーダイス92によりチューブ状に押し出される。チューブ状の溶融樹脂は、水冷リング93により冷却される。原反フィルム1は原料である溶融ナイロン樹脂が水冷リング93により急冷されることで成形される。冷却された原反フィルム1は、安定板94により折り畳まれる。折り畳まれた原反フィルム1は、ピンチロール95により、扁平なフィルムとして次の延伸工程に送られる。
(延伸工程)
原反フィルム製造工程により製造された原反フィルム1は、図2に示すように、ピンチロール11により、扁平なフィルムとして装置内部に導入される。導入された原反フィルム1は、加熱部12で赤外線により加熱することでバブル延伸される。その後、バブル延伸された後のフィルム2は、案内板13により折り畳まれる。折り畳まれたフィルム2は、ピンチロール14によりピンチされ扁平なフィルム2として次の第一熱処理工程に送られる。
この際、MD方向およびTD方向の延伸倍率をそれぞれ2.8倍以上とすることで、衝撃強度が向上することが期待できる。
また、TD方向の延伸倍率からMD方向の延伸倍率を減じた差(TD−MD)が、0.1以上であることが好ましく、0.2以上0.8以下であることがより好ましく、0.3以上0.8以下であることが更により好ましい。TD−MDの値が前記下限未満では、得られるフィルムの深絞り成型性が不十分となる傾向にあり、また、フィルムの厚み精度が低下する傾向にある。また、特に、TD−MDの値が0.1以下の場合には、延伸安定性が劣るとともに、フィルムの厚み精度が低下する傾向にある。一方、TD−MDの値が前記上限を超えると、得られるフィルムの深絞り成型性が不十分となる傾向にあり、また、延伸安定性が低下する傾向にある。
(第一熱処理工程)
延伸工程から送られたフィルム2は、テンター21のクリップ(図示せず)で両端部を把持されながら、このフィルム2の収縮開始温度以上であって、フィルム2の融点よりも約30℃低い温度かそれ以下の温度でこのフィルム2を予め熱処理されて次の分離工程に送られる。
この第一熱処理における熱処理温度は、120℃以上190℃以下であり、かつ、弛緩率は、15%以下であることが好ましい。
この第一熱処理工程により、フィルム2の結晶化度が増して、重なり合ったフィルム同士の滑り性が良好になる。
(分離工程)
ガイドロール31を介して送られた扁平なフィルム2は、図2に示すように、トリミング装置32のブレード321により、両端部を切開されて2枚のフィルム2A,2Bに分離される。そして、フィルム2A,2Bは、上下に離れて位置する一対の分離ロール33A、33Bにより、フィルム2A,2Bの間に空気を介在させながらこれらを分離される。この扁平なフィルム2の切開は、両端部から若干内側にブレード321を位置させることにより、一部分耳部が生じるように行ってもよく、或いは、フィルム2の折り目部分にブレード321を位置させることにより、耳部が生じないように行ってもよい。
これらのフィルム2A,2Bは、フィルムの流れ方向に順に位置する3個の溝付ロール34Aから34Cにより、再び重ねられて次の第二熱処理工程に送られる。なお、これらの溝付ロール34Aから34Cは、溝付き加工後、表面にめっき処理を施したものである。この溝を介してフィルム2A、2Bと空気との良好な接触状態が得られる。
(第二熱処理工程(熱固定工程))
重なった状態のフィルム2A、2Bは、テンター41のクリップ(図示せず)で両端部を把持されながら、フィルム2を構成する樹脂の融点以下であって、融点から約30℃低い温度以上で熱処理(熱固定)され、物性の安定した延伸ナイロンフィルム3(以後、フィルム3ともいう)となり、次の巻取工程に送られる。
この第二熱処理(熱固定)における熱処理温度は、190℃以上215℃以下であることが好ましい。熱処理温度が前記下限未満では、フィルム収縮率が大きくなり、デラミが発生する危険性が高まる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、熱固定時のボーイング現象が大きくなり、フィルムの歪みが増し、また、密度が高くなり過ぎて、結晶化度が高くなり過ぎてフィルムの変形がし難くなる傾向にある。
また、このときの弛緩率は、15%以下であることが好ましい。
なお、加熱炉42内のフィルム2A、2Bに対しては、下流側に位置する張力制御装置50により強い張力が加えられるようになっている。
(巻取工程)
第二熱処理工程により熱固定されたフィルム3は、張力制御装置50を経て、ガイドロール61を介して2本の巻取ロール62に、フィルム3A,3Bとして巻き取られる。
〔実施形態の変形〕
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしても問題はない。
例えば、本実施形態では、延伸方法としてチューブラー方式を採用したが、テンター方式であってもよい。さらに、延伸方法としては同時二軸延伸でも逐次二軸延伸でもよい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、各例における特性(延伸ナイロンフィルムまたはポリエチレンテレフタレートフィルムの弾性率、比例限度における引張応力σ、ひずみ0.5における引張応力σ、応力比A(σ/σ)、応力比Amaxと応力比Aminとの比(Amax/Amin)、破断時におけるひずみε、および破断時における引張強度σ、並びに多層フィルムのスプリングバック性および深絞り成型性)は以下のような方法で評価した。
(i)引張試験
インストロン社製5564型を使用し、試料幅15mm、チャック間50mm、100mm/minの引張速度で、フィルムの引張試験を実施した。フィルムのMD方向、TD方向、45°方向および135°方向のそれぞれについて測定を行った。各方向について得られた応力−ひずみ曲線に基づいて、各方向での弾性率(MPa)と、各方向での比例限度における引張応力σ(MPa)と、各方向でのひずみ0.5における引張応力σ(MPa)と、各方向での応力比A(A=σ/σ、σ:ひずみ0.5における引張応力、σ:比例限度における引張応力)と、これら応力比Aのうちの最大値Amaxと最小値Aminとの比(Amax/Amin)と、各方向での破断時におけるひずみε、各方向での破断時における引張強度σ(MPa)とを求めた。
(ii)スプリングバック性
多層フィルムを裁断して、120×80mmの短冊片を作製してサンプルとした。33×55mmの矩形状の金型を用いて、成型深さを5mmとして冷間成型を行い、金型を取り去り、容器を1時間自然放置させる。1時間後の容器深さを測定し、保持率(容器深さと成型深さの比)を算出する。
◎:保持率が90%以上である。
○:保持率が70%以上90%未満である。
×:保持率が70%未満である。
(iii)深絞り成型性
多層フィルムを裁断して、120×80mmの短冊片を作製してサンプルとした。33×55mmの矩形状の金型を用い、0.1MPaの面圧で押えて、0.5mmの成型深さから0.5mm単位で成型深さを変えて各10枚のサンプルについて冷間成型(引き込み1段成型)した。そして、アルミニウム箔にピンホールが10枚のサンプルのいずれにも発生していない成型深さを限界成型深さとし、その成型深さを評価値として示した。なお、ピンホールの確認は透過光を目視で確認した。
◎:限界成型深さが7mm以上である。
○:限界成型深さが6mm以上7mm未満である。
△:限界成型深さが5mm以上6mm未満である。
×:限界成型深さが5mm未満である。
〔実施例1〕
(原反フィルム製造工程)
図2に示すように、ナイロン樹脂を原料として、押出機91により270℃で溶融混練した後、溶融物をサーキュラーダイス92からチューブ状のフィルムとして押出し、引き続き水冷リング93でチューブ状の溶融物を水(15℃)で急冷して原反フィルム1を作製した。ここで、ナイロン樹脂として使用したものは、宇部興産(株)製ナイロン6〔UBEナイロン1022FD(商品名)、相対粘度 ηr=3.5〕である。
(延伸工程)
次に、図2に示すように、この原反フィルム1を一対のピンチロール11間に挿通した後、中に気体を圧入しながら加熱部12で加熱すると共に、延伸開始点に吹き付けてバブルに膨張させ、下流側の一対のピンチロール14で引き取ることにより、チューブラー法によるMD方向およびTD方向の同時二軸延伸を行った。この延伸の際の倍率はMD方向で3.0倍、TD方向で3.34倍とした。
(第一熱処理工程および第二熱処理工程)
次に、図2に示すように、フィルム2に対し第一熱処理装置20により温度170℃にて熱処理を施し、その後、分離装置30を経た後に、第二熱処理装置40により温度208℃にて熱処理を施し、熱固定した。
(巻取工程)
次いで、図2に示すように、第二熱処理工程により熱固定されたフィルム3を、張力制御装置50を経て、ガイドロール61を介して2本の巻取ロール62に、フィルム3A,3Bとして巻き取って延伸ナイロンフィルムを製造した。得られた延伸ナイロンフィルムの厚みは15μmであった。
得られた延伸ナイロンフィルムの弾性率、比例限度における引張応力σ、応力比A(σ/σ)、応力比Amaxと応力比Aminとの比(Amax/Amin)、破断時におけるひずみε、および破断時における引張強度σを測定した。得られた結果を表1に示す。また、得られた応力−ひずみ曲線を図3に示す。
(多層フィルムの作製)
得られた延伸ナイロンフィルムを表基材フィルムとし、厚み40μmのアルミニウム箔を中間基材とし、厚み60μmのCPPフィルムをシーラントフィルムとして、ドライラミネートすることにより多層フィルムを得た。また、ドライラミネート後の多層フィルムは、40℃で3日間エージングを行った。
得られた多層フィルムのスプリングバック性および深絞り成型性を評価した。得られた結果を表1に示す。
〔実施例2,3および比較例1〕
実施例2,3および比較例1として、実施例1で示した製造方法で製造条件(延伸倍率、熱固定温度)を適宜調整し、延伸ナイロンフィルムおよび多層フィルムを作製した。
得られた延伸ナイロンフィルムの弾性率、比例限度における引張応力σ、ひずみ0.5における引張応力σ、応力比A(σ/σ)、応力比Amaxと応力比Aminとの比(Amax/Amin)、破断時におけるひずみε、および破断時における引張強度σを測定した。得られた結果を表1に示す。また、比較例1の延伸ナイロンフィルムにおける応力−ひずみ曲線を図4に示す。また、得られた多層フィルムのスプリングバック性および深絞り成型性を評価した。得られた結果を表1に示す。
〔比較例2〕
比較例2として、二軸延伸ナイロンフィルム(延伸方法:テンター法(同時二軸)、厚み:15μm、ユニチカ社製)を入手し、実施例1と同様に、弾性率、比例限度における引張応力σ、ひずみ0.5における引張応力σ、応力比A(σ/σ)、応力比Amaxと応力比Aminとの比(Amax/Amin)、破断時におけるひずみε、および破断時における引張強度σを測定した。得られた結果を表1に示す。また、比較例2の二軸延伸ナイロンフィルムを用いて、実施例1と同様に、多層フィルムを作製し、スプリングバック性および深絞り成型性を評価した。得られた結果を表1に示す。
〔比較例3,4〕
比較例3として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(延伸方法:テンター法(逐次二軸)、厚み:25μm、東レ社製)を入手し、比較例4として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(延伸方法:テンター法(逐次二軸)、厚み:25μm、帝人社製)を入手し、実施例1と同様に、弾性率、比例限度における引張応力σ、ひずみ0.5における引張応力σ、応力比A(σ/σ)、応力比Amaxと応力比Aminとの比(Amax/Amin)、破断時におけるひずみε、および破断時における引張強度σを測定した。得られた結果を表1に示す。また、比較例3のポリエチレンテレフタレートフィルムにおける応力−ひずみ曲線を図5に示す。また、比較例3,4のポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて、実施例1と同様に、多層フィルムを作製し、スプリングバック性および深絞り成型性を評価した。得られた結果を表1に示す。
表1に示す結果からも明らかなように、延伸ナイロンフィルムの弾性率、比例限度における引張応力σ、および応力比A(σ/σ)が前記条件を満たす場合(実施例1)には、冷間成型の際のスプリングバックを十分に抑制でき、しかも冷間成型時に優れた深絞り成型性を有することが確認された。
一方で、延伸ナイロンフィルムの応力比A(σ/σ)が前記条件を満たさない場合(比較例1,2)には、この延伸ナイロンフィルムを用いて得られる多層フィルムではスプリングバックを十分に抑制できないことが分かった。
また、フィルムの弾性率、および比例限度における引張応力σが前記条件を満たさない場合(比較例3,4)には、このフィルムを用いて得られる多層フィルムではスプリングバックを十分に抑制できず、また、深絞り成型性も不十分であることが分かった。
本発明の延伸ナイロンフィルムは、例えば工業用分野(電気自動車、タブレット型端末機器、スマートフォンなどに搭載されるリチウム電池用包材など)、医薬用分野(PTP包材など)、生活品用分野(液体洗剤用詰め替え包材など)、食品用分野などの包装材料など、耐ピンホール特性が特に必要とされる包装材料として好適に用いることができる。本発明の包装材は、特に優れた深絞り成型性が要求される冷間成型用包材として好適に用いることができる。
3,3A,3B…延伸ナイロンフィルム

Claims (11)

  1. ナイロン樹脂を原料とする延伸ナイロンフィルムの製造方法であって、
    前記原料から原反フィルムを成形する原反フィルム製造工程と、
    チューブラー式延伸法にて、前記原反フィルムを延伸する延伸工程と、
    前記延伸工程後のフィルムに熱処理を施して熱固定する熱固定工程と、を備え、
    当該フィルムの引張試験(試料幅15mm、標点間距離50mm、引張速度100mm/min)における4方向(MD方向、TD方向、45°方向および135°方向)の応力−ひずみ曲線において、
    弾性率が、前記4方向についていずれも1000MPa以上3800MPa以下であり、
    比例限度における引張応力σが、前記4方向についていずれも40MPa以上100MPa以下であり、
    ひずみが0.5となった際の引張応力σと、比例限度における引張応力σとの比である応力比A(σ/σ)が、前記4方向についていずれも4以下である
    ように、少なくとも前記延伸工程におけるMD方向およびTD方向の延伸倍率を含む製造条件を決定することを特徴とする延伸ナイロンフィルムの製造方法
  2. 請求項1に記載の延伸ナイロンフィルムの製造方法において、
    前記4方向におけるそれぞれの前記応力比Aのうち、最大となる応力比Amaxと最小となる応力比Aminとの比(Amax/Amin)が、2以下であるように前記製造条件を決定する
    ことを特徴とする延伸ナイロンフィルムの製造方法
  3. 請求項1または請求項2に記載の延伸ナイロンフィルムの製造方法において、
    前記応力比Aが、前記4方向についていずれも2以上であるように前記製造条件を決定する
    ことを特徴とする延伸ナイロンフィルムの製造方法
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の延伸ナイロンフィルムの製造方法の工程と、
    前記延伸ナイロンフィルムを積層する工程と
    を備えることを特徴とする多層フィルムの製造方法
  5. 請求項4に記載の多層フィルムの製造方法において、
    前記多層フィルムが冷間成型用であることを特徴とする多層フィルムの製造方法
  6. 請求項4または請求項5に記載の多層フィルムの製造方法において、
    当該多層フィルムの積層態様が、
    前記延伸ナイロンフィルム/アルミニウム層/ポリプロピレン層、および、ポリエチレンテレフタレート層/前記延伸ナイロンフィルム/アルミニウム層/ポリプロピレン層のうちのいずれか1つである
    ことを特徴とする多層フィルムの製造方法
  7. 請求項4または請求項5に記載の多層フィルムの製造方法において、
    当該多層フィルムの積層態様が、前記延伸ナイロンフィルム/アルミニウム層/ポリ塩化ビニル層である
    ことを特徴とする多層フィルムの製造方法
  8. 請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載の多層フィルムの製造方法の工程を備えることを特徴とする包装材の製造方法
  9. 請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の多層フィルムの製造方法の工程と、
    前記多層フィルムを、電池本体を覆い、かつ前記多層フィルムのシーラント層の面が前記電池本体の側となるように成型する工程と
    を備えることを特徴とする電池の製造方法
  10. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の延伸ナイロンフィルムの製造方法において、
    前記延伸工程は、MD方向およびTD方向の延伸倍率がそれぞれ2.8倍以上であり、前記TD方向の延伸倍率が前記MD方向の延伸倍率以上であり、かつ、前記TD方向の延伸倍率から前記MD方向の延伸倍率を減じた差が0.8以下である条件で前記原反フィルムを延伸する
    ことを特徴とする延伸ナイロンフィルムの製造方法。
  11. 請求項10に記載の延伸ナイロンフィルムの製造方法において、
    前記熱固定工程における前記フィルムの熱処理温度が190℃以上215℃以下である
    ことを特徴とする延伸ナイロンフィルムの製造方法。
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