JP6218538B2 - 非水系二次電池用正極ペースト、非水系二次電池用正極および非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用正極ペースト、非水系二次電池用正極および非水系二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水系二次電池用正極ペースト、非水系二次電池用正極および非水系二次電池に関する。
非水電解質電池用の正極は、正極活物質と導電材とバインダーとを溶媒中に分散した正極ペーストを作製し、これをアルミニウム箔等の集電体に連続塗工し、乾燥炉内を通過させて溶媒を揮発除去する方法にて製造されている。極板がこの乾燥炉内に滞留する時間が短縮すると、極板塗工工程のライン速度を高くすることができる。
乾燥時間を短縮する方法としては、正極ペースト中に占める固形物の質量比率(以降、ペースト固形分)を高くすることで、すなわち、溶媒の含有量を減らすことが考えられる。しかしながら、この場合、ペーストの粘度が増加するために、かすれが生じるなど、塗工性が低下するという問題がある。
特許文献1には、溶媒中に結着剤(バインダーともいう)を添加分散するよりも前のペースト製造工程で、あらかじめ溶媒中に界面活性剤を添加分散しておき、リチウム含有遷移金属複合酸化物を主体とした正極活物質、導電剤、結着剤を溶媒中に混練分散させる発明が記載されている。この発明を用いて、正極用ペーストを製造すれば、導電剤の溶媒への親和性の向上、溶媒中での導電剤の高分散化を促し、導電剤の凝集塊、およびこの凝集塊に起因する電極表面欠陥の発生を抑制することが可能となり、正極ペーストの均一塗布や電極合剤と集電体との密着性の強化を行なうことができると記載されている。
特許文献2には、フッ化ビニリデン系重合体を、バインダーとして、これを極性有機溶媒に溶解した際に、溶媒のロットによっては溶液粘度が通常より大きく増大する現象が見出された。溶液の粘度が増大すると、電極塗布工程での均一な膜厚が得られ難くなるばかりか、活物質との混練時にゲル化してしまい、製膜そのものが困難になる場合もあった。酸、好ましくは有機酸を添加することにより、従来はしばしば問題となったバインダー溶液の粘度上昇、ならびに形成される電極中でのバインダーの電解液による膨潤のためのバインダー効果の低減を効果的に防止することが可能となると記載されている。
特開2002−151057号公報 特開平9−180725号公報
しかしながら、特許文献1では、導電剤を投入する前に分散剤を加えて攪拌することが必須となっており、これにより、複数回の混練作業を行うこととなり、生産効率の低下が懸念される。
また、特許文献2では酸を添加することで電池特性に悪影響をおよぼすことが懸念される。
本発明は、分散剤である共重合体の添加により、正極ペーストが初期の粘度低減効果を有し、ペースト保管時の粘度増大が十分に抑制される、非水系二次電池用正極ペーストを提供することを目的とする。
本発明者らは、各種検討の結果、分散剤として構成単位(a)、構成単位(b)及び構成単位(c)を有する共重合体において、その構成単位(c)が重合後の水中での酸解離定数pKaが5.0以下である場合、正極ペーストの保管時の粘度増大に差があることを見出した。
本発明の構成及び作用効果について、技術思想を交えて説明する。但し、作用機構については推定を含んでおり、その正否は、本発明を制限するものではない。なお、本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、後述の実施の形態若しくは実験例は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明の非水系二次電池用正極ペーストは、(A)水中でのpHが10.5以上の無機化合物を含む正極活物質、(B)フッ化ビニリデン系重合体、(C)式(1)に示される構造の構成単位(a)、式(2)に示される構造の構成単位(b)及び構成単位(c)を含み、その構成単位(c)の重合後の水中での酸解離定数pKaが5.0以下である共重合体を含むことを特徴とする。本発明に係る重合後の酸解離定数とは、構成単位(c)のモノマーではなく、構成単位(c)を含む重合体での酸解離定数を示している。
Figure 0006218538
(式中、R、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なり、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、Rは炭素数8〜30の炭化水素基を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、X、Xは酸素原子又はNHを示し、pは1〜50の数を示す。)
本発明によれば、正極ペーストが初期の粘度低減効果を有し、ペースト保管時の粘度増大が十分に抑制される、非水系二次電池用正極ペーストを提供することができる。
本発明の一実施形態である角形の非水系二次電池を示す概略断面図である。
本発明の分散剤は式(1)で示される構成単位(a)、式(2)に示される構造の構成単位(b)を含み、さらに(a)及び(b)と共重合可能で、重合後の水中での酸解離定数が5.0以下となるような構成単位(c)を含む共重合体である。本発明の共重合体は、構成単位(a)により、ペースト中の粒子(活物質及び/または導電材)と強固に吸着し、なおかつ構成単位(c)によりペーストの塩基性を低下させることで、初期のペーストの粘度低減効果とペースト保管時の粘度増大の抑制を両立していると考えられる。
本発明の効果発現のメカニズムの詳細は明らかではないが、出願人は、以下のように推定している。正極ペーストの固形分を高くすると、ペースト中の正極活物質や導電材粒子が凝集して三次元的にネットワークを形成し、粘度増大するものと考えられる。本発明の電池用正極ペーストに含まれる共重合体は、疎水基を有する構成単位(a)がペースト中の正極活物質や導電材の粒子表面に強固に吸着し、ポリオキシアルキレン基を有する構成単位(b)が粒子間に強い立体的斥力をもたらすことにより、ペースト中における粒子の凝集抑制効果を生み出し、ペーストの粘度を低下させていると考えられる。
一方、バインダーとしてフッ化ビニリデン系重合体およびpHが高い正極活物質を用いた正極ペーストでは、ペースト保管時に正極活物質に由来するLiOHなどの強塩基がフッ化ビニリデン系重合体と反応し、フッ化ビニリデン系重合体からHFの脱離が起きる。HFの脱離により、フッ化ビニリデン系重合体中の炭素原子間に二重結合が形成され、バインダーの流動性が低下すると考えられる。その結果、正極ペーストが粘度増大するものと考えられる。本発明の非水系二次電池用正極ペーストに含まれる共重合体は、重合後の水中での酸解離定数が5.0以下である構成単位(c)を含むことで、共重合体に含まれる構成単位(c)に由来する酸がLiOHなどの強塩基を中和し、フッ化ビニリデン系重合体の炭素原子間の二重結合の形成を抑制することができるので、正極ペーストの保管時の粘度増大を抑制していると考えられる。但し、これらは推定であって、本発明はこれらのメカニズムに限定されない。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
本発明に係る無機化合物の水中でのpHは以下の方法により測定することができる。
水100gに対して正極活物質1gの割合で混合した水溶液を、10分間撹拌して5時間静置した後に、pHを測定した。pHの測定にはpHメータを用いた。pHメータの校正は、pH4,pH7およびpH9の3種の緩衝液をもちいておこない、校正の確認には市販のpH10のアルカリの溶液を用いた。pH測定は室温にて実施した。
[共重合体]
本発明に用いられる共重合体は、前記一般式(1)で示される構成単位(a)及び前記一般式(2)で示される構成単位(b)および構成単位(c)を含む。
前記一般式(1)において、正極ペーストの粘度低減効果の観点及び共重合体への構成単位(a)の導入の容易性の観点から、R及びRは水素原子が好ましく、Rは水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。正極ペーストの粘度低減効果と粘度増大抑制の観点から、Rはアルキル基又はアルケニル基が好ましく、同様の観点から、Rの炭素数は、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、14以上がさらに好ましく、また同様の観点から、26以下が好ましく、22以下がより好ましく、20以下がよりさらに好ましい。これらの観点を総合すると、Rの炭素数は、10〜26が好ましく、12〜22がより好ましく、14〜20がさらに好ましい。Rとしては、具体的にはオクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基等が挙げられる。共重合体への構成単位(a)の導入の容易性の観点から、X1は酸素原子が好ましい。
本発明に用いる共重合体を合成するにあたり、前記構成単位(a)を与えるモノマー(以下、モノマー(a)ともいう)の具体例としては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等のエステル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミド、ステアリル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミド等のアミド化合物が挙げられる。なかでも、正極ペーストの粘度低減効果及び共重合体への構成単位(a)の導入の容易性の観点から、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びベヘニル(メタ)アクリレートが好ましく、より好ましくはステアリル(メタ)アクリレートである。これらのモノマーのうち、1種又は2種以上を用いることができる。
本発明に用いる共重合体に占める構成単位(a)の割合は、初期のペーストの粘度低減効果の観点から、5質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。またペースト保管時の粘度増大の抑制の観点から、80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、65質量%以下がさらに好ましい。これらの観点を総合すると、本発明に用いる共重合体に占める構成単位(a)の割合は、5〜80質量%が好ましく、10〜75質量%がより好ましく、15〜65質量%がさらに好ましい。
前記一般式(2)において、初期の正極ペースト中の粘度低減並びに共重合体への構成単位(b)の導入の容易性の観点から、R及びRは水素原子が好ましく、R及びRは水素原子またはメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。同様の観点から、Rはエチレン基又はプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。初期の正極ペーストの粘度低減効果及び共重合体への構成単位(b)の導入の容易性の観点から、pは1以上が好ましく、2以上がより好ましく、3以上がさらに好ましい。また同様の観点から、50以下が好ましく、35以下がより好ましく、20以下がさらに好ましい。以上の観点を総合すると、pは1〜50が好ましく、2〜35がより好ましく、3〜20がさらに好ましい。共重合体への構成単位(b)の導入の容易性の観点から、Xは酸素原子が好ましい。
共重合体の高分子鎖に上記一般式(2)を導入するためには、付加重合後に一般式(1)を与えるような付加重合性のモノマー(b)を使用することができる。構成単位(b)としては、非イオン性モノマー由来の構造、重合後に非イオン性基を導入した構造等が挙げられる。
本発明に用いる共重合体を合成するにあたり、前記構成単位(b)を与えるモノマー(以下、モノマー(b)ともいう)モノマー(b)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、エトキシポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、2−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、3−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
構成単位(b)としては、初期の正極ペースト中の粘度低減の観点から、下記一般式(3)で表されるモノマーが好ましい。
Figure 0006218538
(式中、R、R、R及びRは、同一又は異なり、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、Xは酸素原子又はNHを示し、pは1〜50の数を示す。)
上記一般式(3)において、初期の正極ペースト中の粘度低減並びに共重合体への構成単位(b)の導入の容易性の観点から、R及びRは水素原子が好ましく、R及びRは水素原子またはメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。同様の観点から、R8はエチレン基又はプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。正極ペーストの初期の粘度低減効果及び共重合体への構成単位(b)の導入の容易性の観点から、pは1以上が好ましく、2以上がより好ましく、3以上がさらに好ましい。また同様の観点から、50以下が好ましく、35以下がより好ましく、20以下がさらに好ましい。以上の観点を総合すると、pは1〜50が好ましく、2〜35がより好ましく、3〜20がさらに好ましい。共重合体への構成単位(b)の導入の容易性の観点から、Xは酸素原子が好ましい。
これらのモノマーのうち、1種又は2種以上を用いることができる。
本発明に用いる共重合体に占める構成単位(b)の割合は、初期の正極ペーストの粘度低減効果及び正極合材剥離強度の維持の観点から、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、23質量%以上がさらに好ましい。また同様の観点から、85質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、75質量%以下がさらに好ましい。これらの観点を総合すると、本発明に用いる共重合体に占める構成単位(b)の割合は、10〜85質量%が好ましく、15〜80質量%がより好ましく、20〜75質量%がさらに好ましく、23〜75質量%がさらに好ましい。
本発明の共重合体が含む構成単位(a)と構成単位(b)の質量比(構成単位(a)/構成単位(b))は、初期の正極ペーストの粘度低減効果及び正極合材剥離強度の維持の観点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましい。また、同様の観点から10.0以下が好ましく、5.4以下がより好ましく、4.0以下がさらに好ましく、3.2以下がよりさらに好ましい。以上の観点を総合すると、本発明の共重合体が含む構成単位(a)と構成単位(b)の質量比(構成単位(a)/構成単位(b))は、0.1〜10.0が好ましく、0.2〜5.33がより好ましく、0.2〜4.0がさらに好ましく、0.2〜3.2がよりさらに好ましい。
本発明の共重合体には、重合後の水中での酸解離定数が5.0以下となるような構成単位(c)が含まれる。
構成単位(c)は酸性であり、活物質由来のペースト中の塩基性を低下させ、バインダーであるフッ化ビニリデン系重合体の流動性の低下を抑制していると考えられる。
本発明で用いる、酸解離定数(pKa)は、酸が水素イオンと塩基に解離する平衡反応において、Ka=[塩基(Base)][H+]/[酸(Acid)]とし、pKa=-logKaとして算出した値である。公知文献(大森英三著「機能性アクリル系樹脂」発行テクノシステム(1985)p.39)を参照した。リン酸やマレイン酸などのように、解離が2段以上で起こる場合、もしくは、共重合体が複数種類の構成単位(c)を含む場合、本発明で用いるpKaとは一番小さな値のものである。pKaの測定は、滴定法、吸光度法、キャピラリー電気泳動法などが知られている。本発明のpKaの測定は、滴定法を用いる。本発明の共重合体の重合後のpKaは酸モノマー(c)の単独重合体または他モノマーとの共重合体水溶液を用いて、求めることができる。なお、共重合体のpKaが5.0以下の場合、共重合体に含まれる構成単位(c)の重合後の水中でのpKaが5.0以下であると考えられる。
構成単位(c)としては、酸性基を持つモノマー(以下、酸モノマー(c)という)由来の構成単位や、重合後に酸性基を導入できるモノマー由来の構成単位等が挙げられる。酸性基としては、カルボン酸、リン酸、スルホン酸などが挙げられる。その中でもペースト保管時の粘度増大の抑制のためには、重合後の水中での酸解離定数を示すpKaは5.0以下であることが必要とされる。重合後の水中での酸解離定数pKaが3.0以下の構成単位を有する共重合体を含むペーストでは、粘度増大の抑制効果が顕著であるので、さらに好ましい。重合後の水中での酸解離定数pKaが3.0以下の構成単位を有する共重合体を含むペーストでは、共重合体中の構成単位(c)の量が少なくとも、ペースト保管時の粘度増大が十分に抑制できる。
高分子鎖に重合後の水中でのpKa=5.0以下となるような酸性基を導入するためには、付加重合後に酸性基を与えるようなモノマー(c)を使用することが望ましい。そのようなモノマー(c)としては、アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、(メタ)アクリロイロキシエチルヒドロキシコハク酸など、重合後のカルボン酸が、1級、2級炭素に結合する構造となる、重合性二重結合をもつカルボン酸、(メタ)アクリロイルオキシデシルリン酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸、(メタ)アクロイルポリアルキチレングリコールリン酸、等の重合性二重結合をもつリン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリル酸2−スルホン酸エチルなどの重合性二重結合を有するスルホン酸、などが挙げられる。
これらの中では、ペーストの保管時の粘度増大の抑制の観点、及び共重合体への導入しやすさの観点から、アクリル酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が好ましい。
本発明の共重合体の質量100gに対する構成単位(c)のモル数は、ペースト保管時の粘度増大の抑制の点から、0.05モル/100g以上が好ましく、0.4モル/100g以上がより好ましく、0.5モル/100g以上が更に好ましい。また、正極ペーストの初期の粘度低減の観点から、1.0モル/100g以下が好ましく、0.8モル/100g以下がより好ましい。以上の観点を総合すると、0.05〜1.0モル/100gであって、0.4〜0.8モル/100gが好ましく、0.5〜0.8モル/100gがさらに好ましい。(c)の割合が0.05〜1.0モル/100gである場合、ペースト保管時の粘度増大を抑制することができ、共重合体がペースト中の粒子に吸着する量が増大し、初期ペースト粘度も低下する。なお、共重合体100gに対する構成単位(c)のモル数は次式により算出した。
構成単位(c)のモル数=(共重合体中の構成単位(c)の質量%)÷(モノマー(c)の分子量)
本発明の共重合体を構成する全構成単位中の構成単位(c)の割合は、ペースト保管時の粘度増大抑制の点から、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。正極ペーストの初期の粘度低減の観点から、60質量%以下が好ましく、50重量%以下がより好ましい。以上の観点を総合すると、全構成単位中の構成単位(c)の割合は、10〜60質量%であって、15〜50質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。(c)の割合が10〜60重量%である場合、ペースト保管時の粘度増大を抑制することができ、共重合体がペースト中にペースト中の粒子に吸着する量が増大し、初期ペースト粘度も低下する。
本発明の共重合体中の、構成単位(a)と構成単位(b)の含有量の合計は、初期の正極ペーストの粘度低減効果及び正極合材剥離強度の維持の観点から、40質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。ペースト保管時の粘度増大を抑制する観点からは、90質量%以下が好ましい。
共重合体には構成単位(a)、(b)及び(c)と共重合可能なモノマー由来のセグメントを有することが出来る。
その他の構成単位(d)は構成単位(a)、(b)及び(c)と共重合可能であれば特に制限はなく、1種類または2種類以上を用いることが出来る。
その他の構成単位(d)としては例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、tert−ブチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類、スチレン、p−メチルスチレンなどのスチレン類、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、2−ビニルピリジンなどのビニルピリジン類、1−ビニル−2−ピロリドンなどのビニルピロリドン類などが挙げられる。
本発明の共重合体を構成する全構成単位中の、その他の構成単位(d)の割合は、初期の正極ペースト粘度を低くする観点から0〜50質量%であって、0〜40質量%が好ましく、0〜20質量%が更に好ましい。(d)の割合が0〜50重量%の場合、構成単位(a),(b),(c)の効果的な量を共重合体に組み込むことができ、初期の正極ペースト粘度が低下し、更にペースト保管時の粘度増大も抑制できる。
本発明の非水系二次電池用正極ペースト中の、前記共重合体の含有量は、初期の正極ペーストの粘度低減効果の観点から、0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、0.2質量%以上がよりさらに好ましい。また、電池出力を維持する観点から、1質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.6質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下がよりさらに好ましい。以上の観点を総合すると、本発明の非水系二次電池用正極ペースト中の、前記共重合体の含有量は、0.02〜1質量%が好ましく、0.05〜0.8質量%がより好ましく、0.1〜0.6質量%がさらに好ましく、0.2〜0.5質量%がよりさらに好ましい。
本発明の非水系二次電池用正極ペーストにおける、前記共重合体の含有量は、初期の正極ペーストの粘度低減効果の観点から、前記導電材100質量部に対し0.5質量部以上が好ましく、1.5質量部以上がより好ましく、3質量部以上がさらに好ましく、6質量部以上がよりさらに好ましい。また、電池出力を維持する観点から、前記導電材100質量部に対し35質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましく、25質量部以下がさらに好ましく、20質量部以下がよりさらに好ましい。以上の観点を総合すると、本発明の非水系二次電池用正極ペーストにおける、前記共重合体の含有量は、0.5〜35質量部が好ましく、1.5〜30質量部がより好ましく、3〜25質量部がさらに好ましく、6〜20質量部がよりさらに好ましい。
本発明の非水系二次電池用正極ペーストにおいて、前記導電材100質量部に対する、前記共重合体が含む構成単位(a)と構成単位(b)の含有量の合計は、初期の正極ペーストの粘度低減効果の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましく、2質量部以上がさらに好ましく、5質量部以上がよりさらに好ましい。また、電池出力を維持する観点から、30質量部以下が好ましく、25質量部以下がより好ましく、20質量部以下がさらに好ましく、15質量部以下がよりさらに好ましい。以上の観点を総合すると、本発明の非水系二次電池用正極ペースト中において、前記導電材100質量部に対する、前記共重合体が含む構成単位(a)と構成単位(b)との含有量の合計は、0.5〜30質量部が好ましく、1〜25質量部がより好ましく、2〜20質量部がさらに好ましく、5〜15質量部がよりさらに好ましい。
本発明の共重合体の合成方法は特に限定されず、通常の(メタ)アクリル酸エステル類の重合に使用される方法が用いられる。例えば、フリーラジカル重合法、リビングラジカル重合法、アニオン重合法、リビングアニオン重合法である。例えば、フリーラジカル重合法を用いる場合は、モノマー(a)、モノマー(b)及びモノマー(c)を含むモノマー成分を溶液重合法で重合させるなど、公知の方法で得ることができる。
溶液重合に用いられる溶媒としては、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン)、芳香族系炭化水素(トルエン、キシレン等)、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル)、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を使用することができる。溶媒量は、モノマー全量に対する質量比で、0.5〜10倍量が好ましい。
重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を用いることができ、例えばアゾ系重合開始剤、ヒドロ過酸化物類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、ケトンぺルオキシド類等が挙げられる。重合開始剤量は、モノマー成分全量に対し0.01〜5モル%が好ましく、0.01〜3モル%がより好ましく、0.01〜1モル%が特に好ましい。重合反応は、窒素気流下、60〜180℃の温度範囲で行うのが好ましく、反応時間は0.5〜20時間が好ましい。
また、分子量を調整するための、公知の連鎖移動剤を用いることができる。例えば、イソプロピルアルコールや、メルカプトエタノール等のメルカプト化合物が挙げられる。
本発明の共重合体において、構成単位(a)、構成単位(b)、構成単位(c)の配列は、ランダム、ブロック、又はグラフトのいずれでも良い。また、これら構成単位以外の構成単位(d)の配列もランダム、ブロック、又はグラフトのいずれでも良い。
共重合体の重量平均分子量は、正極合材剥離強度の維持観点から、9000以上が好ましく、1.5万以上がより好ましく、3万以上がさらに好ましく、5万以上がよりさらに好ましい。また、初期の正極ペーストの粘度低減効果の観点から、100万以下が好ましく、80万以下がより好ましく、60万以下がさらに好ましく、50万以下がよりさらに好ましい。以上の観点を総合すると、共重合体の重量平均分子量は、9000〜100万が好ましく、1.5万〜80万がより好ましく、3万〜60万がさらに好ましく、5万〜50万がよりさらに好ましい。なお、重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した値であり、測定条件の詳細は実施例に示す通りである。
本発明の正極ペーストにおいて、前記共重合体以外の分散剤を含有してもよい。本発明の正極ペーストにおいて、前記共重合体及び前記共重合体以外の分散剤の合計に対する、前記共重合体の含有量は、40質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、実質的に100質量%が更に好ましく、100質量%がさらに好ましい。
[正極活物質]
正極活物質としては、水中でのpHが10.5以上の無機化合物であれば特に制限はなく、例えば、オリビン構造を有する化合物やリチウム遷移金属複合酸化物などのリチウム含有複合金属酸化物を用いることができる。遷移金属中のニッケルの含有量がモル比で30%以上であるリチウム含有複合金属酸化物を用いた場合、本発明に係る共重合体を適用すると、ペースト保管時の粘度増大を抑制効果が大きくなるので好ましい。オリビン構造を有する化合物としては、一般式LiM1PO(但し、M1は3d遷移金属、0≦x≦2、0.8≦s≦1.2)で表される化合物を例示できる。オリビン構造を有する化合物には、非晶質炭素等を被覆して用いてもよい。リチウム遷移金属複合酸化物としては、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物、層状構造を有し一般式LiMO2−δ(但し、Mは遷移金属、0.4≦x≦1.2、−0.5≦δ≦0.5)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物等が挙げられる。前記遷移金属Mとしては、Co、Ni又はMnを含むものとすることができる。前記リチウム遷移金属複合酸化物は、さらに、Al、Mn、Fe、Ni、Co、Cr、Ti、Zn、P、Bから選ばれる一種又は二種以上の元素を含有していてもよい。
[導電材]
導電材としては、炭素系導電材を使用することが好ましい。炭素系導電材としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックや、グラファイト等を使用することができる。ポリアニリン等の炭素系以外の導電性ポリマー等を用いてもよい。
[バインダー]
バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ヘキサフルオロプロピレンやモノクロロトリフルオロエチレンなどとのフッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデンをカルボン酸変性した変性体などのフッ化ビニリデン系重合体を用いることができる。いずれの分子量の範囲を用いてもよいが、分子量が10万〜150万のフッ化ビニリデン系重合体が一般的に用いられる。スチレン−ブタジエンゴム、ポリアクリロニトリル等を混合して用いてもよい。
[正極ペースト]
正極ペーストは、前述した共重合体、正極活物質、導電材、バインダー、固形分調整等のための溶媒等を混合、攪拌して、作製する。このほかの分散剤や機能性材料等を添加しても良い。上記溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非水系溶媒等が使用できる。また、本発明の正極ペーストにおいては、NMPを使用することがより好ましい。
混合や攪拌にはプラネタリミキサー、ビーズミル、ジェットミル等を用いることができる。また、これらを併用することもできる。
材料投入時には、攪拌羽根を回転させながら投入しても良い。これにより、攪拌装置の機械的負荷を抑える、攪拌容器内の材料の嵩を抑える、各材料の予備的な混合を行うことができる。また、全量を投入せずに、複数回に分けて投入しても良い。これにより、攪拌装置の機械的な負荷を抑えることができる。
本発明の共重合体は、固形物として用いても、あらかじめ非水系溶媒あるいは水等の溶媒に溶解させて使用することもできる。特許文献1によれば、分散剤は、フッ素系結着剤どうしの繊維化による凝集を避けるために、結着剤を投入する前に添加することが必須とされているが、本発明に係る共重合体においては、正極ペースト中の溶媒および結着剤成分との親和性が極めて高いため、混練工程の、どの段階で投入してもよく、共重合体投入の前後で複数回の混練を行うことも可能である。例えば、混練工程の早期に共重合体を投入することにより、ペーストの粘度が下がり、混練装置の機械的負荷および必要なエネルギーが軽減されるとともに、ペーストの固形分をより高くできるため好ましい。混練工程の後期あるいはペースト完成直前に共重合体を投入すると、共重合体を混合するまでの混練工程において、ペースト粘度が高く保たれ、強い剪断応力がペーストに加わることで、ペーストの分散状態が向上するため好ましい。このように本発明の共重合体は、目的とするペーストを得るために、混練工程の任意の段階で投入することが可能である。また、正極活物質や導電材等の粉末成分のみと同時に混合するとダマになる恐れがあるため、各材料がペースト状になった段階で投入してもよい。例えば、粉末状の材料を入れる前にバインダーあるいは溶媒と一緒に投入する、あるいはバインダーあるいは溶媒と、粉末状材料の一部あるいは全てとの混合の後に投入してもよい。あるいは、あらかじめ、バインダーの溶液に混合しておくこともできる。
[正極]
正極は、上記の正極ペーストをアルミニウム箔等の集電体に塗工し、これを乾燥して作製する。正極の密度を上げるために、プレス機により圧密化を行うこともできる。
正極ペーストの塗工には、ダイヘッド、コンマリバースロール、ダイレクトロール、グラビアロール等を用いることができる。塗工後の乾燥は、加温、エアフロー、赤外線照射等を単独あるいは組み合わせて行うことができる。
正極のプレスは、ロールプレス機等により、行うことができる。
本発明の電池用正極において、電池の充放電特性を実用上に耐えうるものとする観点から、120gfより大きいことが好ましく、250gf以上がより好ましく、375gf以上がよりさらに好ましい。
また、本発明の電池用正極においては、電池の安全性を確保する観点から、正極切断時に幅1mm以上の合材の脱落が確認されないことが好ましい。
[電池]
図1は、本発明の一実施形態である角形の非水系二次電池1の概略断面図である。
この非水系二次電池1は、アルミニウム箔からなる正極集電体に正極合材を塗布してなる正極3と、銅箔からなる負極集電体に負極合材を塗布してなる負極4とがセパレータ5を介して渦巻状に巻回された発電要素2と、非水電解液とを電池ケース6に収納してなる。
電池ケース6には、安全弁8を設けた電池蓋7がレーザー溶接によって取り付けられ、負極板4は負極リード11を介して電池ケース6の上部にある負極端子9と接続され、正極3は正極リード10を介して電池蓋7と接続されている。
非水電解液は非水溶媒に電解質塩を溶解してなり、非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート、ビニレンカーボネート等の極性溶媒を単独で又は二種以上混合して使用することができる。
非水溶媒に溶解する電解質塩は、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFCO、LiCF(CF、LiCF(C、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCF、LiN(COCFCF、LiPF(CFCF等の塩を単独で又は二種以上混合して使用することができる。
非水電解液に代えて、固体電解質を用いてもよく、非水電解液と固体電解質を両者を併用してもよい。固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができ、例えば無機固体電解質、ポリマー固体電解質を用いることができる。また、ゲル状の高分子固体電解質を用いる場合には、ゲルを構成する電解液と、電極板の活物質の細孔中などに含有されている電解液とが異なっていてもよい。また、合成樹脂微多孔膜と高分子固体電解質等を組み合わせて使用することもできる。
以下、角形の電池ケースを使用した例について述べるが、電池ケースは長円形、円形又は袋形のものであってもよく、金属ラミネート樹脂フィルム等であってもよい。
電池ケース6内に収容された発電要素2は、正極3と負極4とをセパレータ5を挟んで巻回されて構成されている。
セパレータ5としては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等を用いることができ、特に合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができる。なかでも、ポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、又はこれらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いることができる。
次に、負極板4について説明する。負極板4は、銅などの金属により形成された厚さ5〜30μmの銅箔からなる負極集電体の両面に、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を含有する負極合材層を備えている。負極集電体のうち負極合剤層の形成されていない部分には、負極リード11が超音波溶着により溶着されている。
負極合材層に含有される負極活物質としては、Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd等とリチウムとの合金、LiFe、WO、MoO、SiO、CuO等の金属酸化物、グラファイト、カーボン等の炭素質材料、Li(LiN)等の窒化リチウム、もしくは金属リチウム、又はこれらの混合物を用いることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例に用いた共重合体の詳細を表1に示す。ここで、表1及び以下の実施例に用いた原料の略号は次の通りである。
・SMA:ステアリルメタクリレート(新中村化学工業社製、品番:NK−エステルS)(R:C1837
・PEG(9)MA:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業社製、品番:NK−エステルM−90G、エチレンオキサイドの平均付加モル数p:9)
・PEG(23)MA:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業社製、品番:NK−エステルTM−230G、エチレンオキサイドの平均付加モル数p:23)
・MAA:メタクリル酸(和光純薬工業社製)
・AA:アクリル酸(和光純薬工業社製)
・AMPS:アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸(シグマアルドリッチ社製)
・NMP:N−メチル−2−ピロリドン(和光純薬工業社製)
・V−65B:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製)
Figure 0006218538
[共重合体の合成例1]
「初期仕込み用モノマー液」として、4.4gのSMA、2.6gのPEG(9)MA、3gのAA及び22.8gのNMPからなる混合溶液を作製した。「滴下用モノマー液」として、39.6gのSMA、23.6gのPEG(9)MA、27gのAA及び196.5gのNMP混合液からなる混合溶液を作製した。「開始剤液」として、0.1gのV−65Bと0.5gのNMPからなる混合溶液を作製した。「滴下用開始剤液」として、0.9gのV−65Bと13.5gのNMPからなる混合溶液を作製した。
還流管、攪拌装置、温度計及び窒素導入管を取り付けたセパラブルフラスコ(反応槽)に、前記「初期仕込み用モノマー液」を全量投入し、反応槽内を窒素置換し、槽内温度(仕込原料の温度)65℃に加熱した。槽内温度が65℃に到達した後、槽内を撹拌しながら、前記「開始剤液」を槽内に全量添加した。次に、前記「滴下用モノマー液」及び前記「滴下用開始剤液」を同時に3時間かけて槽内に滴下した。滴下終了後、さらに65℃で1時間攪拌した。次に、撹拌を続けながら約30分かけて槽内温度を80℃まで昇温し、昇温後、槽内をさらに2時間攪拌した。次いで水浴にて槽内温度を40℃以下まで冷却した。濃度調製のため、槽内にNMPを添加して混合し、共重合体AのNMP溶液を得た。共重合体A溶液の不揮発分は30質量%で、共重合体Aの重量平均分子量は30000であった。
[共重合体の合成例2]
「初期仕込み用モノマー液」、「滴下用モノマー液」、「開始剤液」及び「滴下開始剤液」の組成をそれぞれ表1の記載に従って変更したことを除いては、上記の共重合体の合成例1と同様の方法により、共重合体B〜Hを合成した。
[酸解離定数pKaの測定]
ポリメタクリル酸およびポリアクリル酸に関しては、公知文献(大森英三著「機能性アクリル系樹脂」発行テクノシステム(1985)p.39)を参照した。
ポリAMPSに関しては、以下のようにして滴定法を用いてpKaを算出した。滴定法からのpKa算出に関しては、日本化学会編「実験化学講座5」p.423、丸善(1958)を参考にした。
ポリAMPSは以下のようにして合成した。合成例1と同様の反応容器に、AMPS 10gと水100gを投入し、十分に撹拌し溶解した。その後、70℃に昇温した後に2‘2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジヒドロクロリド(V−50:和光純薬工業製)0.1g/水1g溶液を加え、3時間攪拌した。次いで水浴にて槽内温度を40℃以下まで冷却し、ポリアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸水溶液を得た。この溶液の不揮分は10%であった。
この溶液を3.6g取り、水で希釈し40mlとし、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定を行った。中和点のpHは2.5であり、0.1N水酸化ナトリウムの滴下量は17.1mlであり。滴定曲線より50%中和度のpHは2.0であった。
以上の結果から、ポリアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のpKaは2.0と概算することができ、5.0以下であることが分かった。
[不揮発分の測定]
共重合体溶液の不揮発分は、以下のようにして測定した。シャーレに乾燥無水硫酸ナトリウム10gとガラス棒を入れ、その全体の質量を測定し、W(g)とする。さらに、このシャーレ内に、上記共重合体の合成例1及び2で得られた共重合体のNMP溶液を試料として2gを入れ、その全体の質量を測定し、W(g)とする。シャーレ内で、乾燥無水硫酸ナトリウムと試料を前記ガラス棒で混合し、シャーレ内に、ガラス棒で混合した乾燥無水硫酸ナトリウムと試料及びガラス棒を入れたまま、140℃の減圧乾燥機(窒素気流下、圧力40kPa)でシャーレ全体を12時間乾燥する。乾燥後のシャーレ全体の質量を測定し、W(g)とする。次式より得られた値を不揮発分とした。
不揮発分(質量%)=100−(W−W)/(W−W)×100
[共重合体の重量平均分子量の測定]
共重合体の重量平均分子量は、GPC法により測定した。詳細な条件は以下の通りである。
測定装置:HLC−8320GPC(東ソー社製)
カラム :α−M + α−M(東ソー社製)
カラム温度 :40℃
検出器 :示差屈折率
溶離液 :60mmol/LのHPO及び50mmol/LのLiBrのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液
流速 :1mL/min
検量線に用いる標準試料 :東ソー社製単分散ポリスチレン 5.26×10、1.02×10、8.42×10;西尾工業社製単分散ポリスチレン 4.0×10、3.0×10、9.0×10(数字はそれぞれ分子量)
試料溶液:共重合体の固形分を0.5wt%含有するDMF溶液
試料溶液の注入量 :100μL
[正極ペーストの作製]
表2に示す共重合体、正極活物質及び導電材、並びに、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)及び非水系溶媒としてのNMPを用いて正極ペーストを作製した。ここで、表2においては、前記正極活物質として、組成がLiNi1/3Mn1/3Co1/3であるリチウム遷移金属複合酸化物(D50:3.8μm、BET比表面積:1.4m/g、pH:10.8から11.0)を用いた。前記導電材として、電気化学工業社製アセチレンブラック(品名:デンカブラック粉状品)を用いた。前記PVDFとしてクレハ社製#1100の12%NMP溶液を、用いた。なお、正極活物質、バインダー及び導電材の質量比率は90:5:5(固形分換算)とした。正極ペーストは、前記非水系溶媒の量を調整することにより、固形分(質量%)を調整し、マルチブレンダーミルを用いた混練工程を経て作製した。ここで、正極ペーストの固形分(質量%)とは、正極ペーストが含有する、共重合体、正極活物質、導電材及びバインダーからなる材料の固形分の質量%である。導電材に対する共重合体の含有割合は4質量%とした。
[正極ペーストの粘度の測定]
正極ペーストの粘度はB型粘度計を用いて測定した。B型粘度計の測定装置には東機産業社製のRB105Lを、測定用のローターにはM4型ローターを用いた。ペーストは、ポリエチレン(PE)製の容器に密閉して、30℃の恒温槽中で、6日間保管した。測定温度を30℃とし、ローターを12rpmで等速に回転させる測定を初期と6日後に実施し、測定開始から3min後の値を、ペースト粘度とした。
それぞれの実施例および比較例に対して、本発明の共重合体を添加していないこと以外は同じである比較例1に係る正極ペーストの初期粘度を「ペースト粘度R」とし、次式にて、共重合体添加による粘度変化率を算出し、その効果を比較した。
粘度変化率(%)={(ペースト粘度)/(ペースト粘度R)} ×100
粘度、及び、粘度変化率の結果を表2に示す。
Figure 0006218538
[試験結果と考察]
[初期のペースト粘度低減効果の確認]
実施例1から3及び比較例4から6から、共重合体による初期のペースト粘度低減効果が確認できる。また、比較例2、3から、初期のペースト粘度低減効果が得られない共重合体が存在することがわかる。
これらから、初期のペースト粘度低減効果のためには、共重合体の構造が極めて重要であることがわかる。
比較例2、3は、構成単位(a)を含まない共重合体であるために、正極活物質あるいは導電材への吸着作用が十分でないものと考えられる。
[構成単位(c)の酸解離定数pKa]
実施例1から3及び比較例4から6における6日後の粘度変化率をみると、構成単位(c)の重合後の酸解離定数pKaが5.0以下の場合にペースト保管時の粘度増大が十分抑制されていることがわかる。重合後の酸解離定数pKaが2.0の実施例2ではペーストの粘度増大の抑制効果が顕著である。重合後の酸解離定数pKaが5.65の比較例4から6では、ペースト保管時の粘度増大が十分抑制されていない。
[共重合体に対する構成単位(c)のモル数]
構成単位(c)のモル数は共重合体に対して、pKaが4.75の場合に、実施例1、3における6日後と初期粘度の差から、共重合体に対する構成単位(c)のモル数が多い方が、ペースト保管時の粘度増大が抑制されていることがわかる。構成単位(c)のモル数が0.5モル/100g以上の実施例3では、ペーストの粘度増大の抑制効果が顕著である。なお、実施例2は構成単位(c)のモル数が0.14モル/100gと少ないが、pKaが2.0と低いために、ペーストの粘度増大の抑制効果が良好である。
[共重合体中の構成単位(c)の質量比]
構成単位(c)の重合後の酸解離定数pKaが4.75の場合に、実施例1、3における6日後と初期粘度の差から、構成単位(c)の含有量が多い方が、ペースト保管時の粘度増大が抑制されていることがわかる。含有量が30%を超える実施例3では、ペーストの粘度増大の抑制効果が顕著である。
以上述べたように、本発明によれば、初期のペースト粘度低減効果を有し、ペースト保管時の粘度増大が抑制される、非水系二次電池用正極ペーストを提供することができる。

Claims (11)

  1. 下記に示す(A)、(B)、(C)を含む、非水系二次電池用正極ペースト。
    (A) 水100gに対して正極活物質1gの割合で混合した水溶液を、10分間撹拌して5時間静置した後のpHが10.5以上となる、無機化合物を含む正極活物質
    (B) フッ化ビニリデン系重合体
    (C) 式(1)に示される構造の構成単位(a)、式(2)に示される構造の構成単位(b)及び構成単位(c)を含み、
    前記構成単位(c)の重合後の水中での酸解離定数pKaが5.0以下である共重合体。(ここで、酸解離定数(pKa)は、酸が水素イオンと塩基に解離する平衡反応において、Ka=[塩基(Base)][H+]/[酸(Acid)]とし、pKa=-logKaとして算出した値である。)
    Figure 0006218538

    (式中、R、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なり、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、Rは炭素数8〜30の炭化水素基を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、X、Xは酸素原子又はNHを示し、pは〜50の数を示す。)
  2. 下記に示す(A)、(B)、(C)を含む、非水系二次電池用正極ペースト。
    (A) 水100gに対して正極活物質1gの割合で混合した水溶液を、10分間撹拌して5時間静置した後のpHが10.5以上となる、無機化合物を含む正極活物質
    (B) フッ化ビニリデン系重合体
    (C) 式(1)に示される構造の構成単位(a)、式(2)に示される構造の構成単位(b)及び構成単位(c)を含み、
    前記構成単位(c)の重合後の水中での酸解離定数pKaが5.0以下であり、
    前記共重合体(C)中の構成単位(c)の含有量が、10質量%以上である共重合体。(ここで、酸解離定数(pKa)は、酸が水素イオンと塩基に解離する平衡反応において、Ka=[塩基(Base)][H+]/[酸(Acid)]とし、pKa=-logKaとして算出した値である。)
    Figure 0006218538

    (式中、R 、R 、R 、R 、R 、R 及びR は、同一又は異なり、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、R は炭素数8〜30の炭化水素基を示し、R は炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、X 、X は酸素原子又はNHを示し、pは1〜50の数を示す。)
  3. 前記共重合体(C)の構成単位(c)が、カルボン酸、リン酸、スルホン酸のいずれかの酸性基を含む請求項1又は2に記載の非水系二次電池用正極ペースト。
  4. 前記共重合体(C)中の構成単位(c)の含有量が、10質量%以上である請求項1から3のいずれかに記載の非水系二次電池用正極ペースト。
  5. 前記共重合体(C)の構成単位(c)のモル数が共重合体100gに対して0.05モル以上である請求項1からのいずれかに記載の非水系二次電池用正極ペースト。
  6. 導電材を含む非水系二次電池用正極ペーストであって、
    前記共重合体(C)の配合量が前記導電材に対し、0.5〜30質量%である請求項1からのいずれかに記載の非水系二次電池用正極ペースト。
  7. 前記共重合体(C)中の構成単位(a)と構成単位(b)の含有量の合計は、40質量%以上である請求項1からのいずれかに記載の非水系二次電池用正極ペースト。
  8. 前記無機化合物がリチウム含有複合金属酸化物であり、
    前記リチウム含有複合金属酸化物がニッケルを有する遷移金属を含み、前記遷移金属中のニッケルの含有量がモル比で30%以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の非水系二次電池用正極ペースト。
  9. 下記に示す(A)、(B)、(C)を含む、非水系二次電池用正極。
    (A) 水100gに対して正極活物質1gの割合で混合した水溶液を、10分間撹拌して5時間静置した後のpHが10.5以上となる、無機化合物を含む正極活物質
    (B) フッ化ビニリデン系重合体
    (C) 式(1)に示される構造の構成単位(a)、式(2)に示される構造の構成単位(b)及び構成単位(c)を含み、前記構成単位(c)の重合後の水中での酸解離定数pKaが5.0以下である共重合体。(ここで、酸解離定数(pKa)は、酸が水素イオンと塩基に解離する平衡反応において、Ka=[塩基(Base)][H+]/[酸(Acid)]とし、pKa=-logKaとして算出した値である。)
    Figure 0006218538

    (式中、R、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なり、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、Rは炭素数8〜30の炭化水素基を示し、Rは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、X、Xは酸素原子又はNHを示し、pは〜50の数を示す。)
  10. 下記に示す(A)、(B)、(C)を含む、非水系二次電池用正極。
    (A) 水100gに対して正極活物質1gの割合で混合した水溶液を、10分間撹拌して5時間静置した後のpHが10.5以上となる、無機化合物を含む正極活物質
    (B) フッ化ビニリデン系重合体
    (C) 式(1)に示される構造の構成単位(a)、式(2)に示される構造の構成単位(b)及び構成単位(c)を含み、
    前記構成単位(c)の重合後の水中での酸解離定数pKaが5.0以下であり、
    前記共重合体(C)中の構成単位(c)の含有量が、10質量%以上である共重合体。(ここで、酸解離定数(pKa)は、酸が水素イオンと塩基に解離する平衡反応において、Ka=[塩基(Base)][H+]/[酸(Acid)]とし、pKa=-logKaとして算出した値である。)
    Figure 0006218538

    (式中、R 、R 、R 、R 、R 、R 及びR は、同一又は異なり、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、R は炭素数8〜30の炭化水素基を示し、R は炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、X 、X は酸素原子又はNHを示し、pは1〜50の数を示す。)
  11. 請求項9又は10に記載の正極を備えた、非水系二次電池。
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