JP6218243B2 - 真空バルブ - Google Patents

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Description

本発明は真空バルブに関し、特に電子ビーム溶接装置や電子ビーム露光装置向けに好適な真空バルブに関する。
少なくとも一方が真空にされる二つの空間を連通する連通部を有する電子ビーム溶接装置や電子ビーム露光装置などの真空処理装置が知られている。また、このような連通部の開閉をする真空バルブが知られている。
特許文献1には、連通部を開閉する弁体を駆動させる機構として、空気圧シリンダにより直線移動するラックギヤと、回動可能に軸支されラックギヤと噛み合う扇形歯車と、一端が扇形歯車の軸に取り付けされ、他端が弁体を保持する弁体保持部に連結されたリンクと、を有する真空バルブが記載されている。リンクと弁体保持部との連結は、具体的には、リンクの長手方向他端に立設されたピンが、弁体保持部に形成された水平方向に延びる溝と嵌合することによりされている。扇形歯車が回動すると、これに追随してリンクが扇形歯車の軸を中心に回動(振り子運動)する。リンクが回動すると、弁体保持部に形成された溝に沿ってリンク他端に設けられたピンが往復移動する。ピンが溝の中央に位置するときに弁体は最下点の位置にあり、連通部が弁体によって覆われる(バルブが“閉”の状態)。一方、上述のピンが溝の中央から端へと移動すると、連通部を覆っていた弁体が引き上げられてバルブが“開”の状態になる。
特開昭58−037922号公報
特許文献1に記載の真空バルブでは、バルブが“閉”の状態において連通部のシール面は弁体によって覆われているが、バルブが“開”の状態において連通部のシール面は空間に露出している。バルブが“開”の状態で真空処理を行う際に、処理対象物などから異物が発生する場合がある。例えば、電子ビーム溶接では、処理対象物であるワークの溶接をする際にスパッタと呼ばれる金属粉などの異物が発生する。このため、バルブが“開”の状態において、真空処理中に発生した異物が連通部のシール面に付着するおそれがある。異物が連通部のシール面に付着すると、バルブを“閉”の状態にしたときの気密性が損なわれる場合がある。
また、特許文献1に記載の真空バルブのように、弁体を駆動させる機構に軸を中心に回動するリンクを用いると、リンクの通過領域が他の部材を配置できないデッドスペースになるので、その分、バルブの開閉動作に必要なスペースが増え真空バルブが大型化する。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、バルブを閉じた状態での気密性が損なわれ難くするとともに、バルブの開閉動作に必要なスペースを抑えることができる真空バルブを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも一方が真空にされる上下方向に沿って並んだ二つの空間の間を連通する連通部の開閉をする真空バルブであって、連通穴を有する開部と前記連通穴を有していない閉部とが前後方向に沿って並んだ弁体と、前記弁体の左右側方にそれぞれ一以上配置され、長手方向一端にはピニオンギヤが取り付けられ長手方向他端は前記弁体の側面に回動自在に軸支された複数の支持部材と、前後方向に延在するギヤ部が前記ピニオンギヤと噛み合うよう前記弁体の左右側方にそれぞれ配置された複数のラックギヤと、前記複数のラックギヤを、前後方向の一方の位置と前後方向の他方の位置との間で同期して往復直線移動させる駆動部と、を備え、前記複数のラックギヤが前記一方の位置にあるときに前記連通部が前記開部によって覆われ、前記複数のラックギヤが前記他方の所定位置にあるときに前記連通部が前記閉部によって覆われるよう前記弁体が配置されるものである。
バルブが閉じた状態での気密性が損なわれ難くするとともに、バルブの開閉動作に必要なスペースを抑えることができる。
実施の形態1にかかる真空バルブの概略構成を示す斜視図である。 実施の形態2にかかる真空バルブを適用する電子ビーム溶接装置200の概略構成を示す図である。 実施の形態2にかかる真空バルブの概略構成を示す斜視図である。 図3に示す真空バルブからベースプレートを取り去った状態を示す斜視図である。 図3に示す真空バルブにスパッタ防止用のカバーを取り付けた状態を示す斜視図である。 実施の形態2にかかる、真空バルブが“閉”の状態から“開”の状態へと移行する際の一連の動作を説明する図である。 実施の形態2にかかる、真空バルブが“開”の状態から“閉”の状態へと移行する際の一連の動作を説明する図である。 実施の形態2にかかる、真空バルブを電子ビーム溶接装置に取り付けたときに、真空バルブが“閉”の状態、弁体が移動中の状態、真空バルブが“開”の状態、のそれぞれにおける、電子ビーム溶接装置の連通部と弁体との位置関係について説明する図である。 実施の形態3にかかる真空バルブの概略構成を示す斜視図である。 実施の形態4にかかる真空バルブの概略構成を示す斜視図である。
[実施の形態1]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。
本実施の形態の真空バルブ300は、少なくとも一方が真空にされる上下方向に沿って並んだ二つの空間の間を連通する連通部の開閉をするものである。図1は、真空バルブ300の概略構成を示す斜視図である。図1において、前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向、としている。図1に示すように、真空バルブ300は、弁体301と、複数(図1では4個)の支持部材302と、複数(図1では2本)のラックギヤ304と、駆動部306と、を備えている。
弁体301は、前後方向に沿って並ぶ、連通穴301cが形成された開部301aと、連通穴が形成されていない閉部301bと、を有する。支持部材302は、弁体301の左右側方にそれぞれ一以上(図1では左右側方にそれぞれ2個)配置される。支持部材302は、長手方向一端にはピニオンギヤ303が取り付けられ、長手方向他端は弁体301の側面に回動自在に軸支される。
ラックギヤ304は、前後方向に延在するギヤ部304aがピニオンギヤ303と噛み合うよう弁体301の左右側方にそれぞれ配置される。駆動部306は、複数のラックギヤ304を、前後方向の一方の位置と前後方向の他方の位置との間で同期して往復直線移動させる。駆動部306からの駆動力を弁体301に伝達する手段であるラックギヤ304が往復直線移動させるため、特許文献1に記載の真空バルブのように、弁体を駆動させる機構に軸を中心に回動するリンクを用いる場合に対し、バルブの開閉動作に必要なスペースを抑えることができる。
ラックギヤ304が一方の位置にあるときに、連通部が開部301aによって覆われ、真空バルブ300は“開”の状態になる。また、ラックギヤが他方の所定位置にあるときに、連通部が閉部301bによって覆われ、真空バルブ300は“閉”の状態になる。真空バルブ300が“開”の状態でも、連通部のシール面(弁体301に設けられたOリングなどの真空シールと接する面)が弁体301の開部301aに覆われるので、真空バルブ300が“開”の状態で行われる真空処理において発生する異物などが連通部のシール面に付着し難くなる。これにより、バルブを閉じた時の気密性が損なわれ難くすることができる。
[実施の形態2]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態2について説明する。
まず、本実施の形態にかかる真空バルブ100を適用する真空処理装置としての電子ビーム溶接装置200の概略構成について以下で説明する。図2は、電子ビーム溶接装置200の概略構成を示す図である。図2に示すように、電子ビーム溶接装置200は、電子銃201と、集束コイル202と、偏向コイル203と、を備えている。
電子銃201、集束コイル202及び偏向コイル203は、それぞれの中心軸が一致するように配設されている。電子銃201は、フィラメント201aなどを備え、電源201bよりフィラメント201aに高電圧が印加されることで、所定のエネルギーを持つ電子ビームLを放出する。集束コイル202は、電子銃201から放射された電子ビームLを集束するコイルである。偏向コイル203は、集束コイル202によって集束された電子ビームLを偏向する。
電子ビーム溶接装置200は、第一の空間としての試料室204と、内部に電子銃201が配置された第二空間としての準備室205と、を備えている。上述した、偏向コイル203や集束コイル202は、試料室204内に配置される。電子ビーム溶接装置200は、試料室204の内部に配置した処理対象物としてのワークWに対して上述した電子ビームLを照射することにより、ワークWの溶接を行う。
準備室205内は、ターボ分子ポンプ(TMP)206により排気され、1×10-3[Pa]〜1×10-1[Pa]程度の真空に維持される。試料室204内は、ワークWの溶接中には、メカニカルブースターポンプ(MP)207及びロータリーポンプ(RP)208により排気され、1×10-3[Pa]〜1×10-1[Pa]程度の真空に維持される。ワークWを試料室204から取出しする際には、試料室204は大気圧にされる。なお、準備室205内の排気には、ターボ分子ポンプ(TMP)206以外のタイプの真空ポンプを使用してもよい。また、試料室204内の排気には、メカニカルブースターポンプ(MP)207及びロータリーポンプ(RP)208以外のタイプの真空ポンプを使用してもよい。
準備室205内は、ワークWを試料室204から取出しする際にも1×10-3[Pa]〜1×10-1[Pa]程度の真空に維持される。その理由は、準備室205内を頻繁に大気圧にすると、電子銃201のフィラメント201aの寿命が低下することやイオンビームの安定性が損なわれることなど、種々の不具合が懸念されるからである。試料室204内を大気圧にしたときに準備室205内を真空に維持するために、試料室204と準備室205との間には真空バルブ100が配置されている。真空バルブ100は、試料室204と準備室205とを連通する連通部207の開閉を行う。
次に、本実施の形態にかかる真空バルブ100の概略構成について説明する。
図3は、真空バルブ100の概略構成を示す斜視図である。図4は、図3に示す真空バルブ100からベースプレート8を取り去った状態を示す斜視図である。図3及び図4に示すように、真空バルブ100は、弁体1と、支持部材としての弁体上下用リンク2と、ピニオンギヤ3と、ラックギヤ4と、連結部材としてのラック連結ブロック5と、駆動部としての駆動用シリンダ6と、を備えている。
弁体1は直方体状の部材で、前後方向に沿って並ぶ、連通穴1cが形成された開部1aと、連通穴が形成されていない閉部1bと、を有する。なお、図3〜図7において、前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向、としている。開部1a及び閉部1bの下面には、それぞれ真空シールとしてのOリングが設けられている。弁体1の設計においては、準備室が真空に維持されている状態で試料室204を大気圧にしたときにも十分に耐圧し得るよう、材質や寸法(長さ、幅、厚さ)などを決める。
弁体1は、開部1aと閉部1bとを一体として構成しても別体として構成してもよい。開部1aと閉部1bとを別体として構成する場合には、開部1aと閉部1bとをそれぞれ異なる材質で形成してもよい。真空バルブ100を上述した電子ビーム溶接装置200に適用する場合、イオンビームLの誤射などにより、バルブが“閉”の状態でイオンビームLが発射されることも考えられる。バルブが“閉”の状態で電子銃201(図2参照)からイオンビームLが発射されると、弁体1の閉部1bにイオンビームLが照射される。閉部1bに対してイオンビームLが照射されたときの閉部1bの損傷を抑えるため、閉部1bには、例えば銅、タングステン、チタンなどの放熱性の良い材料を用いるのが好ましい。一方、開部1aには、例えばステンレスなどの高剛性な(ヤング率の大きい)材料を用いる。
弁体上下用リンク2は、弁体1の左右側方にそれぞれ2個(合計4個)配置されている。弁体1の下面と、後述する、連通部207のOリングあたり面207a(図8参照)と、が平行になるよう、弁体1が4個の弁体上下用リンク2により支持される。弁体上下用リンク2の長手方向の一端は、回転支持軸10により弁体1の側面に回動自在に軸支されている。また、弁体上下用リンク2の長手方向の他端には、ギヤロッド9を介してピニオンギヤ3が設けられている。それぞれの弁体上下用リンク2は、弁体1の左側方の弁体上下用リンク2を弁体1に軸支する回転支持軸10の中心線と、弁体1の右側方の弁体上下用リンク2を弁体1に軸支する回転支持軸10の中心線と、が平行になるよう、弁体1に軸支される。
ラックギヤ4は、長手方向にわたってギヤ部4aを有する棒状の部材である。ラックギヤ4は、ギヤ部4aが弁体上下用リンク2に取り付けされたピニオンギヤ3と噛み合うよう、弁体1の左右側方に1本ずつ、に配置される。ラック連結ブロック5は、ラックギヤ4の長手方向の両端部において2本のラックギヤ4をそれぞれ連結する。
駆動用シリンダ6は、ラック連結ブロック5を介して、ラックギヤ4を、前後方向(X方向)の一方の位置と他方の位置との間で往復移動させる。駆動用シリンダ6として、例えば、空気圧によってシリンダを駆動する空気圧シリンダを用いることができる。駆動用シリンダは、前後方向(X方向)に往復移動するシリンダロット6aを有している。シリンダロット6aの先端は、フリージョイント6bを介してラック連結ブロック5の中央に固定される。
さらに、真空バルブ100は、フランジ7と、ベースプレート8と、を備えている。フランジ7は、真空バルブ100を電子ビーム溶接装置200などの真空処理装置に取り付けするための板状部材である。フランジ7には、真空処理装置と接触する側の面の四隅に位置決めピン7aが設けられている。また、フランジ7の真空処理装置と接触する側の面の端付近全周には、気密保持のためのOリング7bを配置する溝が形成されている。
ベースプレート8は、ラックギヤ4の移動方向をガイドするとともに、ギヤロッド9を回動自在に支持する。ベースプレート8のラックギヤ4と接触する箇所には、緩衝用のブッシュ12が設けられている。ラックギヤ4の位置が、前後方向(X方向)の、一方の位置及び他方の位置にあるときに、ラックギヤ4の両端にそれぞれ取り付けしたラック連結ブロック5と、ベースプレート8と、が接触するようにする。これにより、ラックギヤ4の前後方向(X方向)の移動が、前後方向(X方向)の一方の位置と他方の位置との間の往復移動に規制される。つまり、ベースプレート8とラック連結ブロック5とが、ラックギヤ4の前後方向(X方向)の移動を規制する規制部材としての役割を果たす。
真空処理を行う際に、処理対象物などから異物が発生する場合がある。例えば、電子ビーム溶接では、処理対象物であるワークWの溶接部からスパッタと呼ばれる金属粉などの異物が発生する。このような異物がピニオンギヤ3とラックギヤ4との噛み合い箇所に付着すると、弁体1の移動が妨げられる。図5に示すように、ピニオンギヤ3とラックギヤ4とをカバー11で覆うようにしてもよい。これにより、ピニオンギヤ3とラックギヤ4との噛み合い箇所に異物が付着するのを防止できる。
次に、真空バルブ100の開閉動作について以下で説明する。
図6は、真空バルブ100が“閉”の状態から“開”の状態へと移行する際の一連の動作を説明する図である。
図6(a)に示すように、真空バルブ100が“閉”の状態では、弁体1の上下方向における位置は最下位置である。弁体1の上下方向における位置が最下位置の状態から、駆動用シリンダ6のシリンダロット6aが図中の矢印B1の向きに移動すると、これに追随してラックギヤ4は図中の矢印B2の向きに移動する。ラックギヤ4が図中の矢印B2の向きに移動すると、ラックギヤ4と噛み合うピニオンギヤ3が図中の矢印B3の向きに回転する。
上述したように、弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部は回転支持軸10によって回動自在に軸支されている。ピニオンギヤ3が図中の矢印B3の向きに回転すると、弁体上下用リンク2はギヤロッド9を軸として回転し、弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部は図中の矢印B4の向きに移動する。弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部が図中の矢印B4の向きに移動すると、弁体1も図中の矢印B4の向きに移動する。
図6(b)に示すように、弁体1は、上下方向の位置が最上位置になるまで上昇する。弁体1が最上位置まで上昇した後、シリンダロット6aが図中の矢印B1の向きに移動してラックギヤ4が図中の矢印B2の向きに移動すると、ピニオンギヤ3は図中の矢印B3の向きにさらに回転する。ピニオンギヤ3が図中の矢印B3の向きに回転すると、弁体上下用リンク2はギヤロッド9を軸として回転し、弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部は図中の矢印B5の向きに移動する。弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部が図中の矢印B5の向きに移動すると、弁体1も図中の矢印B5の向きに移動する。これにより、図6(c)に示すように、弁体1は、上下方向の位置が最下位置になるまで下降し、真空バルブ100が“開”の状態になる。
図7は、真空バルブ100が“開”の状態から“閉”の状態へと移行する際の一連の動作を説明する図である。この動作は、図6を用いて説明した、真空バルブ100を閉の状態から開の状態にする動作の逆になる。
図7(a)に示すように、真空バルブ100を開の状態では、弁体1の上下方向における位置は最下位置である。弁体1の上下方向における位置が最下位置の状態から、駆動用シリンダ6のシリンダロット6aが図中の矢印F1の向きに移動すると、これに追随してラックギヤ4は図中の矢印F2の向きに移動する。ラックギヤ4が図中の矢印F2の向きに移動すると、ラックギヤ4と噛み合うピニオンギヤ3が図中の矢印F3の向きに回転する。
上述したように、弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部は回転支持軸10によって回動自在に軸支されている。ピニオンギヤ3が図中の矢印F3の向きに回転すると、弁体上下用リンク2はギヤロッド9を軸として回転し、弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部は図中の矢印F4の向きに移動する。弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部が図中の矢印F4の向きに移動すると、弁体1も図中の矢印F4の向きに移動する。
図7(b)に示すように、弁体1は、上下方向の位置が最上位置になるまで上昇する。弁体1が最上位置まで上昇した後、シリンダロット6aが図中の矢印F1の向きに移動してラックギヤ4が図中の矢印F2の向きに移動すると、ピニオンギヤ3は図中の矢印F3の向きにさらに回転する。ピニオンギヤ3が図中の矢印F3の向きに回転すると、弁体上下用リンク2はギヤロッド9を軸として回転し、弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部は図中の矢印F5の向きに移動する。弁体上下用リンク2のギヤロッド9が取り付けされている端部と反対の端部が図中の矢印F5の向きに移動すると、弁体1も図中の矢印F5の向きに移動する。これにより、図7(c)に示すように、弁体1は、上下方向の位置が最下位置になるまで下降し、真空バルブ100が“閉”の状態になる。
図8は、真空バルブ100を電子ビーム溶接装置200に取り付けたときに、真空バルブ100が“閉”の状態、弁体1が移動中の状態、真空バルブ100が“開”の状態、のそれぞれにおける、電子ビーム溶接装置200の連通部207と弁体1との位置関係について説明する図である。なお、図8(a)〜(c)は、それぞれ図3のA−A線に沿った断面により表わされる。図8(a)に示すように、真空バルブ100が“閉”の状態において、閉部1bのOリングを有する面は連通部207のOリングあたり面207aに押し付けられている。閉部1bのOリングを有する面と、連通部207のOリングあたり面207aとは平行である。
図8(b)に示すように、弁体1が移動中の状態において、閉部1bのOリングを有する面は連通部207のOリングあたり面207aから離れた位置にある。このように、真空バルブ100を、“開”の状態から“閉”の状態に、または、“閉”の状態から“開”の状態に切り替えする際に、弁体1を上昇させながら前後方向にスライドさせることにより、開部1aまたは閉部1bの下面に取り付けされたOリングが連通部207のOリングあたり面207aとの擦れによって損傷されるのを避けることができる。なお、真空バルブ1の開閉の切り替えの際に弁体1を上昇させる高さ(弁体1の上下方向の最上位置と最下位置との差)は、開部1aまたは閉部1bの下面に取り付けされたOリングと連通部207のOリングあたり面207aとの擦れを回避するために必要十分な高さにする。つまり、弁体1の上下方向の最上位置と最下位置との差を少なくともOリングの厚み分より大きくすれば、開部1aまたは閉部1bの下面に取り付けされたOリングと連通部207のOリングあたり面207aとの擦れを回避できる。
また、図8(c)に示すように、真空バルブ100が開の状態において、開部1aのOリングを有する面は連通部207のOリングあたり面207aに押し付けられている。開部1aのOリングを有する面と、連通部207のOリングあたり面207aとは平行である。上述した電子ビーム溶接装置200では、真空バルブ100が“開”の状態で、電子ビームを照射してワークWの溶接を行う。真空バルブ100が“開”の状態で、連通部207のOリングあたり面207aに開部1aの下面がOリングを挟んで押し付けられると、ワークWの溶接の際に発生するスパッタなど、真空処理中に発生する異物が連通部207のOリングあたり面207aに付着し難くすることができる。
[実施の形態3]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態3について説明する。なお、実施の形態2と共通の部分には共通の符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2において、弁体1を支持する支持部材としての弁体上下用リンク2は、弁体1の左右側方にそれぞれ2個(合計4個)配置されるが、これに限るものではない。図9は、真空バルブ400の概略構成を示す斜視図である。なお、図9において、前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向、としている。図9に示すように、弁体上下用リンク2が、弁体1の左右側方にそれぞれ1個(合計2個)配置される。2個の弁体上下用リンク2は、弁体1の左側方の弁体上下用リンク2を弁体1に軸支する回転支持軸10の中心線と、弁体1の右側方の弁体上下用リンク2を弁体1に軸支する回転支持軸10の中心線と、が平行になり、かつ同一直線にはならないよう、弁体1に軸支される。これにより、弁体上下用リンク2の数を最小限にすることができる。
[実施の形態4]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態4について説明する。なお、実施の形態2と共通の部分には共通の符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2において、弁体1は、一組の開部1aと閉部1bとを有するが、これに限るものではなく、弁体1が開部1aと閉部1bとを一組以上有してもよい。図10は、真空バルブ500の概略構成を示す斜視図である。なお、図10において、前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向、としている。図10に示すように、弁体1は、二組の開部1aと閉部1bとを有する。真空バルブ500のように、弁体1が、一組以上の開部1aと閉部1bとを有することで、複数箇所の連通部207の開閉を1つの真空バルブで同時に行うことができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、種々の変更可能な点について適宜変更することが可能である。例えば、弁体上下用リンク2の数は2個以上であればよい。真空バルブ100、300、500によって仕切られる上下二つの空間のうち、上方の空間を真空、下方の空間を大気圧にする場合、弁体1には、弁体1を連通部207に押し付けする向き(上方から下方への向き)と反対の向き(下方から上方への向き)に大気圧分の圧力がかかる。この場合に、弁体1を連通部207に安定的に押し付けするためには、弁体上下用リンク2の数は4個以上にするのが好ましい。
1 弁体
1a 開部
1b 閉部
1c 連通穴
2 弁体上下用リンク
3 ピニオンギヤ
4 ラックギヤ
4a ギヤ部
5 ラック連結ブロック
6 駆動用シリンダ
6a シリンダロット
6b フリージョイント

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が真空にされる上下方向に沿って並んだ二つの空間の間を連通する連通部の開閉をする真空バルブであって、
    連通穴を有する開部と前記連通穴を有していない閉部とが前後方向に沿って並んだ弁体と、
    前記弁体の左右側方にそれぞれ一以上配置され、長手方向一端にはピニオンギヤが取り付けられ長手方向他端は前記弁体の側面に回動自在に軸支された複数の支持部材と、
    前後方向に延在するギヤ部が前記ピニオンギヤと噛み合うよう前記弁体の左右側方にそれぞれ配置された複数のラックギヤと、
    前記複数のラックギヤを、前後方向の一方の位置と前後方向の他方の位置との間で同期して往復直線移動させる駆動部と、を備え、
    前記複数のラックギヤが前記一方の位置にあるときに前記連通部が前記開部によって覆われ、前記複数のラックギヤが前記他方の所定位置にあるときに前記連通部が前記閉部によって覆われるよう前記弁体が配置される真空バルブ。
  2. 前記駆動部は、前後方向に往復直線移動するシリンダロットを有する駆動シリンダである請求項1に記載の真空バルブ。
  3. 前記複数のラックギヤは、それぞれの端部において連結部材により連結され、前記連結部材は、前記シリンダロットの先端に固定される請求項2に記載の真空バルブ。
  4. 前記複数のラックギヤの前記ピニオンギヤとの噛み合い箇所が、それぞれカバーによって覆われる請求項1乃至3のいずれか一に記載の真空バルブ。
  5. 前記開部及び前記閉部の前記連通部を覆うシール面には、それぞれ真空シールが設けられた請求項1または4のいずれか一に記載の真空バルブ。
  6. 前記開部と前記閉部とは、それぞれ異なる部材で形成する請求項1乃至4のいずれか一に記載の真空バルブ。
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