JP6217685B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
図10に示す電源装置は、DC−DCコンバータ1と、コンデンサ2と、リレー3、4と、高圧プリチャージ回路5とを備える。
コンデンサ2は、電源装置の入力段に設けられ、高圧バッテリ6からDC−DCコンバータ1へ出力される電圧を平滑する。
高圧プリチャージ回路5は、抵抗8と、リレー9とを備える。抵抗8とリレー9は、互いに直列接続され、リレー3に並列接続されている。
また、特許文献1から特許文献3には具体的な回路構成および、制御方法が記載されていない。このため、入力段に設けられるコンデンサへの突入電流を確実に抑えることができるとは言い難いことをはじめ、方式によっては体格やコストが増大する虞がある。
図1は、第1実施形態の電源装置の一例を示す図である。なお、図10に示す構成と同じ構成には同じ符号を付している。
リレー3、4は、高圧バッテリ6とコンデンサ2との間に設けられている。リレー3、4がオンすると、高圧バッテリ6とコンデンサ2とが電気的に接続され、リレー3、4がオフすると、高圧バッテリ6とコンデンサ2とが電気的に切断される。
まず、制御部10は、例えば、ユーザや他の制御部などから送られてくる低圧バッテリ7の充電開始指示を受け取ると、低圧バッテリ7から供給される電力を用いてコンデンサ2が充電されるようにDC−DCコンバータ1の動作を制御する(S1)。
(1)二次側スイッチ13、14をオンする。すると、低圧バッテリ7からインダクタ15へ電流が流れ、インダクタ15にエネルギーが蓄積される。なお、二次側スイッチ13、14は同時にオンしなくてもよい。
(2)二次側スイッチ14をオンしたまま二次側スイッチ13をオフする。すると、インダクタ15に蓄積されているエネルギーの一部がトランス11を介してコンデンサ2へ移動する。
(3)二次側スイッチ13、14をオフする。すると、トランス11の二次コイルやインダクタ15に電流が流れなくなり、トランス11の二次コイルやインダクタ15に残存するエネルギーが二次側スイッチ14により消費される。
次に、制御部10は、コンデンサ2の電圧が閾値以上になると(S2:Yes)、高圧バッテリ6とコンデンサ2(DC−DCコンバータ1)とが電気的に接続されるように、リレー3、4の動作を制御する(S3)。例えば、制御部10は、コンデンサ2の電圧が閾値以上になると、リレー3、4をオンする。
このとき、制御部10は、例えば、(4)、(5)の動作を繰り返し行う。
(4)一次側スイッチ12をオン、二次側スイッチ13をオフ、二次側スイッチ14をオンする。すると、高圧バッテリ6からトランス11の一次コイルへ電流が流れてトランス11に起電力が発生し、その起電力により二次側スイッチ14、トランス11の二次コイル、インダクタ15、及びコンデンサ16を介して低圧バッテリ7へ電流が流れるとともに、インダクタ15にエネルギーが蓄積される。
(5)一次側スイッチ12をオフ、二次側スイッチ13をオン、二次側スイッチ14をオフする。すると、インダクタ15に蓄積されているエネルギーが放出されて、二次側スイッチ13、インダクタ15、及びコンデンサ16を介して低圧バッテリ7へ電流が流れる。
なお、制御部10は、高圧バッテリ6から供給される電力を用いて低圧バッテリ7が充電されるようにDC−DCコンバータ1の動作を制御する場合、一次側スイッチ12をオン、オフすることを繰り返し行うとともに、二次側スイッチ13、14を常時オフしてもよい。この場合、二次側スイッチ13、14のダイオード(MOSFETの寄生ダイオード)を整流用のダイオードとして使用する。
また、図1に示す第1実施形態の電源装置は、DC−DCコンバータ1は、フォワード方式のDC−DCコンバータであるため、他の方式のDC−DCコンバータに比べて素子数が少なくて済むため、体格やコストの増大を抑えることができる。
図3に示す電源装置において、図1に示す電源装置と異なる点は、DC−DCコンバータ1がアクティブクランプフォワード方式のDC−DCコンバータである点である。すなわち、DC−DCコンバータ1は、一次側スイッチ12、二次側スイッチ13、二次側スイッチ14、インダクタ15、コンデンサ16の他に、コンデンサ17(第3のコンデンサ)及び一次側スイッチ18(第2の一次側スイッチ)を備える。コンデンサ17の一方端はトランス11の一次コイルの一方端に接続されている。一次側スイッチ18の一方端(ドレイン端子)はコンデンサ17の他方端に接続され、一次側スイッチ18の他方端(ソース端子)はトランス11の一次コイルの他方端に接続されている。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態の電源装置の一例を示す図である。なお、図3に示す構成と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図5に示す第2実施形態の電源装置において、図4に示す第2実施形態の電源装置と異なる点は、DC−DCコンバータ1において、二次側スイッチ20(第3の二次側スイッチ)がコンデンサ19に直列接続され、さらにそのコンデンサ19及び二次側スイッチ20が二次側スイッチ14に並列接続されている点である。
<第3実施形態>
第3実施形態では、プリチャージをした後(コンデンサ2を充電した後)の状態から、低圧側から高圧側へ電力を出力する動作(逆方向動作)をさせた際、大きな出力電力を確保できるフォワード方式のDC−DCコンバータの制御について説明する。
第1実施形態で説明した図3のDC−DCコンバータ1には、伝達するエネルギーを一旦蓄えるコンデサ19がないので、伝達エネルギー量に制約がない。従って、高圧側から低圧側へ電力を出力する動作(順方向動作)において印加可能な電圧と電流を逆方向動作においても印加することができるので、逆方向動作においても出力電力を増加させることが可能になり、順方向動作で用いた素子の定格のまま使用できる。
第1実施形態で説明した図3のDC−DCコンバータ1では、トランス11の二次コイル(励磁インダクタンスLm)に流れる電流は減らないため、励磁インダクタンスLmのエネルギーは損失になる。しかし、第2実施形態で説明した図4のDC−DCコンバータ1のように、二次側スイッチ14に並列にコンデンサ19が接続されていると、二次側スイッチ14がターンオフしたとき、トランス11の二次コイルに流れる電流がコンデンサ19に転流し、損失が小さくなる。なお、コンデンサ19のキャパシタンスは、インダクタ15に流れる電流が十分減衰し、励磁インダクタンスLmとインダクタ15のインダクタンスが近ければ、第2実施形態のインダクタ15のエネルギーを一旦蓄えるために用いたコンデンサ19のキャパシタンスで十分である。
図4に示したDC−DCコンバータ1において、(1)第2実施形態で説明した図4のDC−DCコンバータ1(一石動作:二次側スイッチ14を常にオフ)による逆方向動作を一旦させる。(2)出力電圧Voutが目標電圧に到達する過程又は到達した時点で、二次側スイッチ14をオン、オフする制御に切り替える。トランス11の二次コイルに流れる電流(=インダクタ15の電流)が、励磁電流まで減衰した状態(高圧側に出力される電流が0[A])で、二次側スイッチ14をターンオフできる。その時、トランス11の二次コイルに流れる電流はコンデンサ19に転流し、コンデンサ19が充電される。なお、二次側スイッチ14のターンオフはゼロボルトスイッチング(ZVS)ができるので、スイッチング損失が小さい。(3)コンデンサ19に蓄えられたエネルギーを、コンデンサ19から放電する。(4)コンデンサ19が放電を終えて、二次側スイッチ14が導通状態になり、この状態で二次側スイッチ14をオンにさせる。二次側スイッチ14のターンオンではZVSができるので、スイッチング損失が小さい。また、発生する損失は、電流経路上に存在する導体の抵抗分による導通損失及び磁気部品のコア損失である。
図7は、電源装置の動作波形を示す図である。縦軸には出力電圧Vout、二次側スイッチ13、14のオン、オフ制御信号、インダクタンス15に流れる電流、コンデンサ19の電圧、出力電流Ioutが示され、横軸には時間が示されている。
(1)プリチャージを終了し、図7の時間t0以前では、一石動作による逆方向動作をしている。
(2)図7の時間t0は、一石動作による逆方向動作をした後、出力電圧Voutが目標電圧に到達する過程又は到達した時点を示している。図7の時間t0からt1では、二次側スイッチ13はオン、二次側スイッチ14はオフであるので、インダクタ15に電流が流れる。また、トランス11の二次コイル(インダクタンスLm)に流れる電流はコンデンサ19に転流し、二次側スイッチ14に印加される電圧(=コンデンサ19の電圧)は0[V]付近から立ち上がる。すなわち、コンデンサ19を充電する。図8のAを参照。図8は、二次側スイッチ13がオン、二次側スイッチ14がオフである場合の電流の流れを示す図である。
(3)図7の時間t1からt2では、二次側スイッチ13はオン、二次側スイッチ14はオフのままであるので、インダクタ15にも引き続き電流が流れる。また、コンデンサ19に蓄えられたエネルギーは、時間t1からt2において、トランス11の二次コイルを介して、図8のBに示すように放電する。
(4)図7の時間t2からt3では、二次側スイッチ13はオン、二次側スイッチ14はダイオード導通状態からオンにする。二次側スイッチ13、14がともにオンのとき、インダクタ15への電流は、時間t3まで流れる。時間t2では、コンデンサ19が放電を終了し、二次側スイッチ14がダイオード導通状態になると、この状態で二次側スイッチ14をオンにする。図9を参照。図9は、二次側スイッチ13がオン、二次側スイッチ14が導通状態からオンした場合の電流の流れを示す図である。
2、16、17、19 コンデンサ
3、4 リレー
5 高圧プリチャージ回路
6 高圧バッテリ
7 低圧バッテリ
8 抵抗
9 リレー
10 制御部
11 トランス
12、18 一次側スイッチ
13、14、20 二次側スイッチ
14 二次側スイッチ
15 インダクタ
21 ダイオード
Claims (4)
- フォワード方式の双方向DC−DCコンバータと、
第1のバッテリと前記双方向DC−DCコンバータとの間に設けられる第1のコンデンサと、
前記第1のバッテリと前記第1のコンデンサとの間に設けられるリレーと、
第2のバッテリから供給される電力を用いて前記第1のコンデンサが充電されるように、前記双方向DC−DCコンバータの動作を制御した後、前記第1のバッテリと前記第1のコンデンサとが電気的に接続されるように、前記リレーの動作を制御し、前記第1のバッテリから供給される電力を用いて前記第2のバッテリが充電されるように、前記双方向DC−DCコンバータの動作を制御する制御部と、を備え、
前記双方向DC−DCコンバータは、
一次コイルの一方端が前記リレーを介して前記第1のバッテリの一方の電極と接続されるトランスと、
一方端が前記一次コイルの他方端に接続され、他方端が前記リレーを介して前記第1のバッテリの他方の電極に接続される第1の一次側スイッチと、
一方端が前記トランスの二次コイルの一方端に接続される第1の二次側スイッチと、
一方端が前記二次コイルの他方端に接続され、他方端が前記第1の二次側スイッチの他方端に接続される第2の二次側スイッチと、
一方端が前記第1の二次側スイッチの一方端に接続され、他方端が前記第2のバッテリの一方の電極に接続されるインダクタと、
一方端が前記第2のバッテリの一方の電極に接続され、他方端が前記第2のバッテリの他方の電極に接続される第2のコンデンサと、
一方端が前記一次コイルの一方端に接続される第3のコンデンサと、
一方端が前記第3のコンデンサの他方端に接続され、他方端が前記一次コイルの他方端に接続される第2の一次側スイッチと、
前記第2の二次側スイッチに並列接続される第4のコンデンサと、を備え、
前記制御部は、
前記第1のバッテリから供給される電力を用いて前記第2のバッテリを充電する場合、前記第1及び第2の一次側スイッチのオン、オフを制御し、
前記第2のバッテリから供給される電力を用いて前記第1のコンデンサを充電する場合、前記第1及び第2の二次側スイッチのオン、オフを制御する際、前記第2の二次側スイッチを常時オフする
ことを特徴とする電源装置。 - 請求項1に記載の電源装置であって、
前記双方向DC−DCコンバータは、
前記第4のコンデンサに直列接続されるとともに前記第2の二次側スイッチに並列接続される第3の二次側スイッチを備え、
前記制御部は、
前記第2のバッテリから供給される電力を用いて前記第1のコンデンサを充電する場合、前記第3の二次側スイッチを常時オンし、
前記第1のバッテリから供給される電力を用いて前記第2のバッテリを充電する場合、前記第3の二次側スイッチを常時オフする
ことを特徴とする電源装置。 - 請求項2に記載の電源装置であって、
前記双方向DC−DCコンバータは、
前記第2の二次側スイッチの代わりに、カソード端子が前記二次コイルの他方端に接続され、アノード端子が前記第1の二次側スイッチの他方端に接続されるダイオードを備える
ことを特徴とする電源装置。 - 請求項1に記載の電源装置であって、
前記制御部は、
逆方向動作における出力電圧が目標電圧に到達する過程又は到達した時点で、前記第2の二次側スイッチがオフである場合、前記第2の二次側スイッチをオン、オフ制御させる
ことを特徴とする電源装置。
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