JP6217137B2 - 光半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光半導体装置及びその製造方法に関する。
近年では、光通信の大容量化により、高速で多チャンネルの光を送受信可能な小型の光デバイスが求められている。具体的には、微小で高効率な面発光・受光型の光素子、例えばナノワイヤ型の光素子を、プレナー型の光導波路を介して集積した光デバイスが期待されている。
特開平9−214049号公報 特開平7−209560号公報 特開平9−205105号公報 特開2003−222768号公報
従来では、光導波路に光素子が設けられた光デバイスとして、例えば特許文献1の技術がある。これは、光導波路の表面側に45°に傾斜したミラー部を形成するものである。ところがこの場合、薄膜成長により光素子部分を含むレーザが基板全面に形成されるため、光素子部分を独立に動作させることができるアレイを作製するには、光導波路部分よりも下方に形成された光素子部分を光導波路部分ごとに分割しなければならない。そのため、極めて複雑な工程が必要となる、また、相異なる特性を有するレーザを集積したアレイの形成は困難である。
他の光デバイスとして、光導波路に光素子を別個に貼り合せて形成する構成が考えられる。ところがこの場合、光導波路に光素子を貼付する際の位置制御が極めて困難であり、や歩留りの低下を来たすという問題がある。
本発明は、上記の諸課題に鑑みてなされたものであり、光導波路の所期の位置に容易且つ確実に一体形成された良好な光結合を有する光素子を備え、光導波路及び光素子をアレイ状に複数形成することも可能な、信頼性の高い光半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
光半導体装置の一態様は、光を導波するコア層を持つ半導体積層構造と、前記半導体積層構造を覆う半導体膜とを有する光導波路と、前記光導波路上に形成された光素子とを含み、前記光導波路は、前記半導体積層構造の一端面が順テーパ状の斜面とされ、前記半導体膜が前記半導体積層構造をその上面から前記斜面に架けて連続的に覆っており、前記光素子は、前記半導体膜の表面に垂直な光軸を持つナノワイヤを有し、前記半導体膜を介した前記斜面の上方に位置しており、前記半導体積層構造の一端面のうち前記コア層の端面が、前記ナノワイヤの下面と位置整合している。
光半導体装置の製造方法の一態様は、半導体積層構造及びこれを覆う半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜上に光素子を形成する工程と、前記半導体積層構造の前記光素子の下方に相当する部分を、前記半導体積層構造の一端面が順テーパ状の斜面となるように除去し、前記半導体膜の前記光素子の形成された部分を前記斜面に沿って屈曲させる工程とを含む。
上記の諸態様によれば、光導波路の所期の位置に容易且つ確実に一体形成された良好な光結合を有する光素子を備え、光導波路及び光素子をアレイ状に複数形成することも可能な、信頼性の高い光半導体装置が実現する。
第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図1に引き続き、第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図2に引き続き、第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図3に引き続き、第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図4に引き続き、第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図5に引き続き、第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第2の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略平面図である。 図7に引き続き、第2の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図8に引き続き、第2の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図9に引き続き、第2の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
以下、光半導体装置の諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の実施形態では、光半導体装置の構成をその製造方法と共に説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図6は、第1の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。ここで、図2〜図5の各図では、図1(c)の破線枠A内の様子を拡大して示している。
図1(a),(b)に示すように、InP基板1上に半導体積層構造2を形成する。
半導体積層構造2は、第1の半導体層2a、第2の半導体層2b、及び第3の半導体層2cが順次積層されてなる。半導体積層構造2では、第2の半導体層2bは、第1の半導体層2aよりも屈折率が高く、且つ第3の半導体層2cよりも屈折率が高い。
半導体積層構造2は、例えば有機金属気相成長(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE)法により、500℃〜650℃程度の成長温度で各層を順次エピタキシャル成長して形成される。MOVPEの原料としては、トリメチルインジウム(TMIn)、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、アルシン(AsH3)、及びホスフィン(PH3)を用いる。
詳細には、図1(a)のように、InP基板1を用意し、InP基板1上に第1の半導体層2a及び第2の半導体層2bを形成する。第1の半導体層2aは例えばInGaAsP層であり、ここではIn0.932Ga0.068As0.1480.852で500nm〜1000nm程度の厚みに形成される。第2の半導体層2bはInGaAsP層であり、ここではIn0.756Ga0.244As0.5270.471で200nm〜400nm程度の厚みに形成される。
次に、図1(b)のように、第2の半導体層2b上に第3の半導体層2cを形成する。第3の半導体層2cは例えばInAlAs層であり、ここではIn0.53Al0.47Asで500nm〜1000nm程度の厚みに形成される。
半導体積層構造2において、第1の半導体層2aがIn0.932Ga0.068As0.1480.852、第2の半導体層2bがIn0.756Ga0.244As0.5270.471、第3の半導体層2cがIn0.53Al0.47Asの組み合わせであれば、InP基板1のInPにほぼ格子整合した材料であるため、良好な結晶成長が可能となる。第1〜第3の半導体層2a,2b,2cの各屈折率は、波長1.3μmにおいて、3.267、3.443、3.241となり、第2の半導体層2bが光を導波するコアとして機能する。
半導体積層構造2を構成する第1〜第3の半導体層2a〜2cの好適な他の組み合わせも考えられる。例えば、第1の半導体層2aをIn0.932Ga0.068As0.1480.852、第2の半導体層2bをIn0.605Ga0.395As0.8470.153、第3の半導体層2cをIn0.53Al0.47Asとしても良い。この場合も、InP基板1のInPにほぼ格子整合した材料であるため、良好な結晶成長が可能となる。第1〜第3の半導体層2a,2b,2cの各屈折率は、波長1.55μmにおいて、3.21885、3.862、3.2085となり、第2の半導体層2bが光を導波するコアとして機能する。
また、例えば、第1の半導体層2aをIn0.8Ga0.2As0.280.72、第2の半導体層2bをIn0.87Ga0.13As0.440。56、第3の半導体層2cをIn0.597Al0.403Asとしても良い。この場合、InP基板1のInPとの不整合が0.5%程度となる材料であるため、結晶性を維持して積層が可能となる。第1〜第3の半導体層2a,2b,2cの各屈折率は、波長1.3μmにおいて、3.31655、3.41888、3.29137となり、第2の半導体層2bが光を導波するコアとして機能する。
続いて、図1(c)に示すように、半導体積層構造2上に半導体膜3を形成する。
半導体膜3は、MOVPE法により、500℃〜650℃程度の成長温度で成長して形成される。MOVPEの原料としては、トリメチルインジウム(TMIn)、ホスフィン(PH3)、及び硫化水素(H2S)を用いる。
半導体膜3は、例えばn型のInP層であり、例えば20nm〜80nm程度の厚みに形成される。この範囲の厚みに設定することにより、電極層として十分な電流量を得られつつ、後の工程で斜面へ屈曲させるために十分な柔軟性を有する層として用いることができる。
続いて、図2(a)に示すように、半導体膜3上に金属微粒子11を形成する。
詳細には、半導体膜3上にCVD法等により、例えばシリコン酸化膜を膜厚50nm程度に堆積する。シリコン酸化膜の光素子を形成する部分をリソグラフィー及びドライエッチングで加工する。以上により、直径100nm程度〜150nm程度の開口4aを有する絶縁膜4が形成される。
次に、上記のドライエッチングで用いたレジストが絶縁膜4上に形成された状態で、例えばスパッタ法により、開口4a内を含むレジストの全面に膜厚30nm程度〜70nm程度の厚みに金属、例えば金(Au)を堆積する。リフトオフによりレジスト及びその上の金属を除去する。以上により、開口4aに金属微粒子11が形成される。
続いて、図2(b)に示すように、金属微粒子11を触媒として、ナノワイヤ12を形成する。
詳細には、金属微粒子11を触媒として、MOVPE法により例えばn-型のInPを例えば380℃程度〜450℃程度で成長する。n型のドーパントとしては、例えばSを用い、不純物濃度を1×1018程度〜1×1019/cm3程度とすれば良い。以上により、開口4aから突出するナノワイヤ12が形成される。ナノワイヤ12は、光素子のコア部となる。
続いて、図2(c)に示すように、ナノワイヤ12の側面を覆う量子井戸層13及びシェル層14を順次形成する。
詳細には、ナノワイヤ12上の金属微粒子11を除去した後、ナノワイヤ12の側面を覆うように、MOVPE法により例えばInP/InAsPを成長する。これにより、量子井戸層13が形成される。量子井戸層13は、光素子の活性層となるものであり、単層でも多層でも良く、量子井戸の代わりに量子ドット等を埋め込んでも良い。
次に、量子井戸層13を覆うように、MOVPE法により例えばp-型のInPを成長する。p型のドーパントとしては、例えばジエチル亜鉛(DEZ)を用い、不純物濃度を5×1017程度〜2×1018/cm3程度とすれば良い。以上により、シェル層14が形成される。
以上により、ナノワイヤ12、量子井戸層13、及びシェル層14からなるp−i−n構造体9が構成される。
続いて、図3(a)に示すように、n電極5を形成する。
詳細には、半導体膜3の後の工程で斜面部分とならない平坦面部分における絶縁膜4をリソグラフィー及びドライエッチングで加工し、絶縁膜4に開口4bを形成する。
次に、上記のドライエッチングで用いたレジストが絶縁膜4上に形成された状態で、スパッタ法又は蒸着法等により、開口4b内を含むレジスト上の全面に電極材料として例えば金−ゲルマニウム(Au−Ge)を堆積する。リフトオフによりレジスト及びその上のAu−Geを除去する。以上により、開口4b内をAu−Geで埋め込むn電極5が形成される。
続いて、図3(b)に示すように、全面に絶縁膜6を形成する。
詳細には、p−i−n構造体9及びn電極5を覆うように、CVD法等により絶縁膜4上に例えばシリコン酸化膜を堆積する。以上により、絶縁膜6が形成される。
続いて、図3(c)に示すように、開口15aを有するレジストマスク15を形成する。
詳細には、絶縁膜6の全面にレジストを塗布し、リソグラフィーによりレジストを加工する。これにより、絶縁膜6のナノワイヤ12、量子井戸層13及びシェル層14の上面及び側面に相当する部分を露出する開口15aを有するレジストマスク15が形成される。
続いて、図4(a)に示すように、レジストマスク15を用いて絶縁膜6をドライエッチングし、シェル層14の側面を露出させる。
続いて、図4(b)に示すように、p電極7を形成する。
詳細には、レジストマスク15をアッシング処理又はウェット処理により除去した後、スパッタ法又は蒸着法等により、p−i−n構造体9の側面に、電極材料として例えば、チタン(Ti)、白金(Pt)、金(Au)を順次積層する。これにより、p電極7が形成される。p電極7は、p−i−n構造体9の側面でシェル層14と電気的に接続される。
続いて、図5(a)に示すように、p−i−n構造体9上にコンタクト層8を形成する。
詳細には、p−i−n構造体9上に、MOVPE法により例えばp型のInGaAsを5nm程度〜20nm程度の厚みに成長する。これにより、コンタクト層8が形成される。コンタクト層8は、低抵抗のp型電極として機能する。
続いて、図5(b)に示すように、n電極5を露出させる。
詳細には、絶縁膜4,6のn電極5を覆う部分をリソグラフィー及びドライエッチングにより除去し、n電極5を露出させる。後の工程では、半導体膜3は、図中、破線Bで示す半導体膜3の光素子10とn電極5との間の部位で屈曲される。半導体膜3の構造物のない部位(図5(b)中、破線Bで示す部位)を屈曲部とすることにより、半導体膜3を容易に屈曲させることができる。
光素子10の横方向のサイズSは、500nm程度〜1000nm程度であり、後の工程で形成される半導体膜3の斜面部分の長さよりも短い。そのため、光素子10を斜面上に良好に接触させることができる。
以上により、p−i−n構造体9と、その側面のp電極7及び上面のコンタクト層8と、n電極5とを備えた光素子10が半導体膜3上に形成される。光素子10は、面発光型光素子或いは面受光型光素子として機能する。
続いて、図6(a)に示すように、光素子10のn電極5を除く部分を覆う保護膜16を形成する。
詳細には、CVD法等により、光素子10を覆うように半導体膜3上に例えばシリコン酸化膜を堆積する。このシリコン酸化膜をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工する。以上により、光素子10のn電極5を除く部分を覆う保護膜16が形成される。保護膜16は、以下のウェットエッチングにおけるエッチングマスクとして機能する。
続いて、図6(b)に示すように、半導体積層構造2の一端に斜面2Aを形成する。
詳細には、光素子10が保護膜16で覆われた状態で、半導体積層構造2の一端をウェットエッチングする。エッチング液には、第1の半導体層2aのエッチング速度をR1、第2の半導体層2bのエッチング速度をR2、第3の半導体層2cのエッチング速度をR3として、R1<R2<R3の条件を満たす溶液を用いる。具体的には、硫酸(H2SO4)、過酸化水素水(H22)、水(H2O)でH2SO4:H22:H2O=90:5:5とされた混合液をエッチング液として用い、半導体積層構造2の一端を例えば2分間程度ウェットエッチングする。これにより、半導体積層構造2の一端がR1<R2<R3の条件を満たしてエッチングされ、順テーパ状の斜面2Aが形成される。斜面2Aは、第2の半導体層2bに着目すれば、その膜厚中央部分で長さ800nm程度に亘ってエッチングされて形成される。
続いて、図6(c)に示すように、半導体膜3が半導体積層構造2の斜面2Aに沿って屈曲する。
詳細には、例えば、光素子10を覆う保護膜16の形成時に、その重量を適切に制御しておく。図6(b)のウェットエッチングの進行に伴って、光素子10及び保護膜16の自重により半導体膜3が屈曲して斜面2Aに接触する。これにより、半導体積層構造2及びその上面(平坦面)から斜面2Aに架けて連続的に覆う半導体膜3を備えた光導波路が構成されると共に、光導波路の斜面上に光素子10が位置することになる。
保護膜16を軽量に形成しておいて、保護膜16上から圧力を印加することにより、半導体膜3を屈曲させて斜面2Aに接触させるようにしても良い。
半導体膜3の斜面2Aへの接触後に、300℃程度〜400℃程度の加熱処理を行い、半導体膜3と斜面2Aとの密着性を高めるようにしても良い。
必要に応じて、半導体膜3の斜面2A上から平坦面上に架けて絶縁膜を形成し、p電極の金属を追加しても良い。
保護膜16をウェット処理等により除去することにより、本実施形態による光半導体装置が形成される。
本実施形態による光半導体装置では、光導波路の斜面上に光素子10が位置しており、傾斜ミラーが不要で光導波路への良好な光結合が実現する。
第1〜第3の半導体層2a〜2cにおいて、第2の半導体層2bが、第1の半導体層2aよりも屈折率が高く、且つ第3の半導体層2cよりも屈折率が高いという屈折率条件とされている。これにより、第2の半導体層2bに光を導波することが可能となっている。
半導体膜3が導電性であり、光素子10の光路を妨げない平坦面上に光素子10のn電極5が形成され、且つ光素子10の横方向サイズが斜面2Aの長さよりも短い。この構成により、光素子10が斜面2Aに沿うように傾斜して配置された構成を採ることができ、光素子10と光導波路への良好な光結合が可能となる。
ここで、光素子10の光軸と、第1の半導体層2aと第2の半導体層の2bとの界面とのなす角度が全反射条件を満たすときに、より良好な光結合が得られる。全反射条件は、臨界値以上の角度であれば良く、臨界値は例えば約71°となる。
本実施形態では、半導体膜3上の光素子10を、斜面2Aの形成に先立って選択成長等の位置決め成長技術との組み合わせによりエピタキシャルに形成しておき、その形成時に用いた位置座標を基準にして斜面2Aを形成する手順を採る。これにより、光導波路に斜面を形成した後に、当該斜面上に光素子を貼付する場合に発生する、光導波路と光素子の光軸との間に生じる位置ずれの問題が解決される。
以上説明したように、本実施形態によれば、光導波路の所期の位置に容易且つ確実に一体形成された良好な光結合を有する光素子10を備えた信頼性の高い光半導体装置が実現する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態による光導波路が複数並列して形成され、各光導波路にそれぞれ光素子が形成されたアレイ状の光半導体装置を開示する。
図7〜図10は、第2の実施形態による光半導体装置の製造方法を工程順に示す概略平面図である。なお、第1の実施形態で説明した構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
先ず、第1の実施形態と同様に、図1(a)〜図1(c)の各工程を実行する。
続いて、図7(a)に示すように、各光導波路の形成予定部分を覆うマスク21を形成する。
詳細には、半導体膜3の全面に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を堆積する。このシリコン酸化膜をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工する。これにより、各光導波路の形成予定部分を覆うマスク21が形成される。
続いて、図7(b)に示すように、マスク21を用いて、半導体積層構造2及び半導体膜3をドライエッチングする。これにより、各光導波路となるストライプ状に半導体積層構造2及びその上の半導体膜3が残存する。この残存部分をストライプ状構造22とする。
続いて、図8(a)に示すように、InP及びn型InPの積層体23を結晶成長する。
詳細には、レジストマスク21をアッシング処理又はウェット処理により除去した後、露出するInP基板1上にMOVPE法によりInP及びn型InPを成長する。これにより、半導体積層構造2及び半導体膜3のドライエッチングで除去された部分をInP及びn型InPで埋め戻す積層体23が形成される。
マスク21は、ウェット処理等により除去される。
続いて、図8(b)に示すように、ストライプ状構造22ごとに光素子10を形成する。
詳細には、各ストライプ状構造22について、第1の実施形態の図2(a)〜図5(b)の各工程を実行する。これにより、p−i−n構造体9と、その側面のp電極7及び上面のコンタクト層8と、n電極5とを備えた各光素子10が、各ストライプ状構造22に対応した半導体膜3上に形成される。なお、図示の便宜上、各光素子10を簡略化してドット状に示す。
ここで、各光素子10は、全て同じ構成(同じ特性)に形成しても、或いは例えば各光素子10の量子井戸層13の膜厚について意図的に分布を付与し、特性の相異なる多波長の光素子10を形成しても良い。
続いて、図9(a)に示すように、ストライプ状構造22及び光素子10ごとに覆うマスク24を形成する。
詳細には、CVD法等により、全面に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を堆積する。このシリコン酸化膜をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工する。これにより、ストライプ状構造22及び光素子10ごとに覆うように、それぞれ略コ字形状の開口24aを有するマスク24が形成される。
続いて、図9(b)に示すように、マスク24を用いて、半導体積層構造2、半導体膜3、及び積層体23をドライエッチングする。これにより、それぞれ帯状に、ストライプ状構造22及び光素子10及びその周囲の積層体23が残存する。この残存部分を帯状構造25とする。
次に、帯状構造25ごとにマスク24を加工し、各光素子10を覆うようにシリコン酸化膜を残す。これにより、各光素子10を覆う保護膜16が形成される。
続いて、第1の実施形態の図6(b)及び図6(c)の各工程を実行する。以上により、帯状構造25の半導体積層構造2ごとに一端に斜面2Aが形成され、半導体膜3が斜面2Aに沿って屈曲する。
以上により、図10に示すように、帯状構造25ごとに、半導体積層構造2及びその上面(平坦面)から斜面2Aに架けて連続的に覆う半導体膜3を備えた光導波路が構成されると共に、光導波路の斜面上に光素子10が位置することになる。
以上により、本実施形態による光半導体装置が形成される。
光導波路の所期の位置に容易且つ確実に一体形成された良好な光結合を有する光素子10を備え、光導波路及び光素子10がアレイ状に複数並列形成された信頼性の高い光半導体装置が実現する。
以下、光半導体装置及びその製造方法の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)半導体積層構造及びこれを覆う半導体膜を有する光導波路と、
前記光導波路上に形成された光素子と
を含み、
前記光導波路は、前記半導体積層構造の一端面が順テーパ状の斜面とされ、前記半導体膜が前記半導体積層構造をその上面から前記斜面に架けて連続的に覆っており、
前記光素子は、前記半導体膜を介した前記斜面の上方に位置することを特徴とする光半導体装置。
(付記2)前記半導体積層構造は、第1の半導体層、第2の半導体層、及び第3の半導体層が順次積層された構成を有しており、
前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層よりも屈折率が高く、且つ前記第3の半導体層よりも屈折率が高いことを特徴とする付記1に記載の光半導体装置。
(付記3)前記光素子は、前記半導体膜の表面に垂直な光軸を有する面出入射型の光素子であり、
前記積層構造は、前記光素子の光軸と前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との界面とのなす角度が全反射条件を満たす臨界値以上とされていることを特徴とする付記2に記載の光半導体装置。
(付記4)前記光素子は、エピタキシャルに形成されていることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の光半導体装置。
(付記5)半導体基板上に複数の前記光導波路が並列して形成されており、
前記光導波路ごとに前記光素子が設けられていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の光半導体装置。
(付記6)半導体積層構造及びこれを覆う半導体膜を形成する工程と、
前記半導体膜上に光素子を形成する工程と、
前記半導体積層構造の前記光素子の下方に相当する部分を、前記半導体積層構造の一端面が順テーパ状の斜面となるように除去し、前記半導体膜の前記光素子の形成された部分を前記斜面に沿って屈曲させる工程と
を含むことを特徴とする光半導体装置の製造方法。
(付記7)前記光素子は、エピタキシャル成長で形成されることを特徴とする付記6に記載の光半導体装置の製造方法。
(付記8)前記半導体積層構造は、第1の半導体層、第2の半導体層、及び第3の半導体層が順次積層された構成に形成され、
前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層よりも屈折率が高く、且つ前記第3の半導体層よりも屈折率が高いことを特徴とする付記7に記載の光半導体装置の製造方法。
(付記9)前記光素子は、前記半導体膜の表面に垂直な光軸を有する面出入射型の光素子であり、
前記積層構造は、前記光素子の光軸と前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との界面とのなす角度が全反射条件を満たす臨界値以上とされることを特徴とする付記8に記載の光半導体装置の製造方法。
(付記10)前記斜面を形成する工程は、前記第1の半導体層のエッチング速度をR1、前記第2の半導体層のエッチング速度をR2、前記第3の半導体層のエッチング速度をR3として、R1<R2<R3の条件を満たすエッチング液を用いて、前記半導体積層構造をウェットエッチングすることを特徴とする付記6〜9のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
(付記11)半導体基板上に複数の前記光導波路を並列形成し、前記光導波路ごとに前記光素子を形成することを特徴とする付記6〜10のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
1 InP基板
2 半導体積層構造
2a 第1の半導体層
2b 第2の半導体層
2c 第3の半導体層
2A 斜面
3 半導体膜
4,6 絶縁膜
4a,4b,15a,24a 開口
5 n電極
7 p電極
8 コンタクト層
9 p−i−n構造体
10 光素子
11 金属微粒子
12 ナノワイヤ
13 量子井戸層
14 シェル層
15 レジストマスク
16 保護膜
21,24 マスク
22 ストライプ状構造
23 積層体
25 帯状構造

Claims (8)

  1. 光を導波するコア層を持つ半導体積層構造と、前記半導体積層構造を覆う半導体膜とを有する光導波路と、
    前記光導波路上に形成された光素子と
    を含み、
    前記光導波路は、前記半導体積層構造の一端面が順テーパ状の斜面とされ、前記半導体膜が前記半導体積層構造をその上面から前記斜面に架けて連続的に覆っており、
    前記光素子は、前記半導体膜の表面に垂直な光軸を持つナノワイヤを有し、前記半導体膜を介した前記斜面の上方に位置しており、
    前記半導体積層構造の一端面のうち前記コア層の端面が、前記ナノワイヤの下面と位置整合していることを特徴とする光半導体装置。
  2. 前記半導体積層構造は、第1の半導体層、前記コア層である第2の半導体層、及び第3の半導体層が順次積層された構成を有しており、
    前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層よりも屈折率が高く、且つ前記第3の半導体層よりも屈折率が高いことを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置。
  3. 前記積層構造は、前記光軸と前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との界面とのなす角度が全反射条件を満たす臨界値以上とされていることを特徴とする請求項2に記載の光半導体装置。
  4. 前記光素子は、エピタキシャルに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光半導体装置。
  5. 半導体基板上に複数の前記光導波路が並列して形成されており、
    前記光導波路ごとに前記光素子が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体装置。
  6. 半導体積層構造及びこれを覆う半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜上に光素子を形成する工程と、
    前記半導体積層構造の前記光素子の下方に相当する部分を、前記半導体積層構造の一端面が順テーパ状の斜面となるように除去し、前記半導体膜の前記光素子の形成された部分を前記斜面に沿って屈曲させる工程と
    を含むことを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  7. 前記光素子は、エピタキシャル成長で形成されることを特徴とする請求項6に記載の光半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体積層構造は、第1の半導体層、第2の半導体層、及び第3の半導体層が順次積層された構成を有しており、
    前記斜面を形成する工程は、前記第1の半導体層のエッチング速度をR1、前記第2の半導体層のエッチング速度をR2、前記第3の半導体層のエッチング速度をR3として、R1<R2<R3の条件を満たすエッチング液を用いて、前記半導体積層構造をウェットエッチングすることを特徴とする請求項6又は7に記載の光半導体装置の製造方法。
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