本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、表示品位の向上を図ることを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の遊技機用表示装置は、回転リールの前側に配される表示パネルと、前記表示パネルと前記回転リールとの間に介在する形で配されるとともに、前記表示パネルに光を供給する照明装置であって、光源と、少なくとも一端面が前記光源の光が入射される光入射面とされるとともに、前側の板面が前記表示パネルの板面と対向状をなして光を出射する光出射面とされる導光板と、前記導光板と前記表示パネルとの間に介在する形で配されて前記光出射面から出射した光を、光学作用を付与しつつ前記表示パネル側に透過する光学部材であって、前記回転リールと正対する部分の少なくとも一部に光学部材側開口部が形成されてなる光学部材と、前記導光板の後側に配されて前記導光板内の光を反射する反射部材であって、前記光学部材側開口部と重畳する部分に反射部材側開口部が形成されてなる反射部材と、前記導光板における後側の板面に付されていて前記導光板内の光を散乱反射することで前記光出射面からの出光を促す光散乱パターンからなる光散乱反射部であって、少なくとも前記光学部材側開口部よりも拡張された範囲が前記光散乱パターンの非形成領域とされる光散乱反射部と、前記反射部材の後側に配されていて前記反射部材を介して前記導光板及び前記光学部材を後側から支持する支持部材であって、少なくとも前記反射部材側開口部よりも拡張された範囲に支持部材側開口部が形成されてなる支持部材と、を有してなる照明装置と、を備える。
このようにすれば、光源から発せられた光は、導光板の光入射面に入射すると、導光板内を伝播する過程で光散乱反射部を構成する光散乱パターンによって散乱反射されるとともに反射部材により反射されることで光出射面から出射される。光出射面から出射された光により表示パネルには画像が表示される。一方、支持部材、反射部材、及び光学部材に形成された各開口部、並びに光散乱反射部における光散乱パターンの非形成領域によって回転リールが当該遊技機用表示装置の使用者に視認されるようになっている。
ここで、光散乱反射部は、光散乱パターンが導光板の裏側の板面において全域にわたって形成されておらず、少なくとも光学部材側開口部よりも拡張された範囲、つまり、回転リールと正対する部分よりも拡張された範囲が光散乱パターンの非形成領域とされているので、使用者が回転リールを正面からではなく、斜めから見た場合であっても、視差に起因して光散乱パターンによる散乱光が直接使用者の目に入る事態を生じ難くすることができる。しかも、光学部材は、光学部材側開口部が光散乱パターンの非形成領域よりも狭くなるよう形成されているので、使用者が回転リールを斜めから見たときに、光散乱パターンによる散乱光が光学部材によって使用者の目に直接入り難くすることができる。これにより、光散乱パターンが輝点として視認される事態が生じ難くなり、もって回転リール及び表示パネルの表示品位を良好なものとすることができる。
そして、支持部材は、少なくとも反射部材側開口部よりも拡張された範囲に支持部材側開口部が形成されてなるものであるから、支持する反射部材と熱膨張率が異なっていて反射部材の熱膨張に伴う変位量が支持部材の熱膨張に伴う変位量よりも大きくなった場合であっても、熱膨張時に支持部材における支持部材側開口部の開口縁付近が反射部材によって覆われなくなる、といった事態が生じ難くなる。これにより、支持部材の表面が視差によって視認され難くなる。この支持部材は、反射部材に比べると、概して透光性が低くて遮光性が高いものであるため、そのような支持部材が視認され難くなることで、影の発生が抑制され、もって回転リール及び表示パネルの表示品位を良好なものとすることができる。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記光学部材側開口部は、複数が一列に並んで配される前記回転リールに合わせて、複数ずつ一列に並んで配されるようそれぞれ形成されており、前記光散乱反射部及び前記支持部材は、前記光散乱パターンの非形成領域及び前記支持部材側開口部が、少なくとも一列に並ぶ複数の前記回転リールの間に挟まれた部分にまで拡張された範囲にまでそれぞれ形成されている。このようにすれば、光散乱反射部のうち、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分においては、その両側に光散乱パターンの非形成領域がそれぞれ回転リールと正対する部分よりも拡張される形で形成されることになる。これにより、光散乱パターンによる散乱光が光学部材によって使用者の目に直接入り難くなる効果が得られる反面、導光板の光出射面のうち、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分からは、光散乱反射部による光の出射が不十分となりがちとなって、当該部分と正対する表示パネルの部分において表示品位が低下することが懸念される。その点、支持部材のうち、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分においては、その両側に支持部材側開口部がそれぞれ反射部材側開口部よりも拡張される形で形成されているので、反射部材のうち、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分における両側には、それぞれ支持部材によって覆われることがない部分が生じることになる。従って、回転リールを視認させるための光が照明装置に対して後側から供給された場合には、その光が支持部材によって遮光されることなく、反射部材のうち、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分における両側の部分を透過して導光板内へと導入されるので、当該光を光出射面からの出射光として利用することが可能となる。つまり、回転リールを視認させるための光の一部を、表示パネルのうち、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分での表示に利用することができ、それにより当該部分での輝度不足が補われて表示品位をより良好なものとすることができる。
(2)前記光散乱反射部は、前記光散乱パターンの非形成領域が、少なくとも一列に並ぶ複数の回転リールを、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分にまで拡張された範囲に形成され、その拡張寸法が、一列に並ぶ複数の前記回転リールの間に挟まれた部分における拡張寸法よりも大きくなるものとされる。光散乱反射部のうち、一列に並ぶ複数の回転リールを、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分は、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分に比べると、視差によって視認され得る範囲が相対的に広くなっている。その点、光散乱反射部のうち、一列に並ぶ複数の回転リールを、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分における光散乱パターンの非形成領域の拡張寸法が、一列に並ぶ複数の回転リールの間に挟まれた部分における光散乱パターンの非形成領域の拡張寸法よりも大きくなっているから、光散乱反射部のうち、一列に並ぶ複数の回転リールを、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分が視差によって視認される事態が生じ難くなる。これにより、表示品位をより良好なものとすることができる。
(3)前記光学部材側開口部は、前記表示パネルにおける鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されており、前記光散乱反射部は、前記光散乱パターンの非形成領域が、少なくとも前記光学部材側開口部に対する鉛直方向の上側部分と下側部分とにまでそれぞれ拡張された範囲に形成され、前記下側部分における拡張寸法が、前記上側部分における拡張寸法よりも大きくなるものとされる。光学部材側開口部と共に他の各開口部及び光散乱パターンの非形成領域が表示パネルにおける鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている場合、使用者の目線が、例えば表示パネルにおける鉛直方向の中央位置にあれば、回転リールは光学部材側開口部などを通してやや見下ろされる形で視認されることになる。これにより、使用者の眼精疲労を軽減することができ、例えば長時間にわたって遊技を行う場合に好適となる。このように使用者が光学部材側開口部などを通して回転リールを見下ろす形で視認する場合には、光散乱反射部のうち、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分の方が、同上側部分に比べると、視差によって視認され得る範囲が相対的に広くなっている。その点、光散乱反射部は、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分における光散乱パターンの非形成領域の拡張寸法が、上側部分における光散乱パターンの非形成領域の拡張寸法よりも大きくなっているから、光散乱反射部のうち、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分が視差によって視認される事態が生じ難くなる。これにより、表示品位をより良好なものとすることができる。
(4)前記光学部材側開口部は、前記表示パネルにおける鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されており、前記支持部材は、前記支持部材側開口部が、少なくとも前記光学部材側開口部に対する鉛直方向の上側部分と下側部分とにまでそれぞれ拡張された範囲に形成され、前記下側部分における拡張寸法が、前記上側部分における拡張寸法よりも大きくなるものとされる。光学部材側開口部と共に他の各開口部及び光散乱パターンの非形成領域が表示パネルにおける鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている場合、使用者の目線が表示パネルにおける鉛直方向の中央位置にあれば、回転リールは光学部材側開口部などを通してやや見下ろされる形で視認されることになる。これにより、使用者の眼精疲労を緩和することができ、例えば長時間にわたって遊技を行う場合に好適となる。このように光学部材側開口部が表示パネルにおける鉛直方向の下側に偏在する構成では、表示パネルのうち、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分が同上側部分よりも狭くなるため、当該下側部分において照明装置から供給される光量が不足しがちとなり、表示品位が低下することが懸念される。その点、支持部材は、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分における支持部材側開口部の拡張寸法が、上側部分における支持部材側開口部の拡張寸法よりも大きくなっているから、反射部材のうち、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分には、支持部材によって覆われることがない部分が生じることになる。従って、回転リールを視認させるための光が照明装置に対して後側から供給された場合には、その光が支持部材によって遮光されることなく、反射部材のうち、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分における反射部材側開口部の開口縁を透過して導光板内へと導入されるので、当該光を光出射面からの出射光として利用することが可能となる。つまり、回転リールを視認させるための光の一部を、表示パネルのうち、光学部材側開口部に対する鉛直方向の下側部分での表示に利用することができ、それにより当該下側部分での輝度不足が補われて表示品位をより良好なものとすることができる。
(5)前記光散乱反射部及び前記支持部材は、前記光散乱パターンの非形成領域及び前記支持部材側開口部が、前記光学部材側開口部を正面視において全周にわたって取り囲む形で拡張された範囲にまでそれぞれ形成されている。このようにすれば、使用者が回転リールを斜めから見るにあたり、どの向きから見た場合であっても、視差に起因して光散乱パターンによる散乱光が直接使用者の目に入る事態を生じ難くすることができる。しかも、反射部材の熱膨張に伴い、反射部材側開口部の開口縁が回転リールにおける正面視の中心から遠ざかるよう変位したとき、同開口縁がどの向きに変位した場合であっても、支持部材の表面が視差によって視認され難くなる。以上により、表示品位を一層良好なものとすることができる。
(6)前記反射部材は、前記反射部材側開口部の開口範囲が、前記光学部材側開口部の開口範囲以上になるよう形成されており、前記支持部材は、前記支持部材側開口部が、前記光散乱パターンの非形成領域よりも拡張された範囲になるよう形成されている。このように、反射部材側開口部の開口範囲が光学部材側開口部の開口範囲以上とされることで、回転リールを斜めから見た場合に、視差によって反射部材が視認される事態を生じ難くすることができる。その上で、支持部材側開口部が、光学部材側開口部より拡張された光散乱パターンの非形成領域よりもさらに拡張されることで、反射部材における反射部材側開口部の開口縁と、支持部材における支持部材側開口部の開口縁との間のマージンを十分に確保することができる。従って、熱膨張時に支持部材における支持部材側開口部の開口縁付近が反射部材によって覆われなくなる、といった事態がより確実に生じ難くなっている。これにより、支持部材の表面が視差によって視認され難くなるので、影の発生がより好適に抑制され、もって回転リール及び表示パネルの表示品位をより良好なものとすることができる。
(7)前記光散乱反射部は、少なくとも前記反射部材側開口部よりも拡張された範囲が前記光散乱パターンの非形成領域とされる。このようにすれば、光散乱パターンにより散乱反射した光を、反射部材によってより効率的に反射して光出射面側に向かわせることができる。これにより、光の利用効率に優れる。
(8)前記光学部材及び前記反射部材は、前記光学部材側開口部の開口範囲と、前記反射部材側開口部の開口範囲と、が等しくなるようそれぞれ形成されている。このようにすれば、反射部材によって反射した光を光学部材へと効率的に供給することができるから、光学部材のうち光学部材側開口部を除いた部分の全体から均一に光を出射させることができるとともに、光の利用効率が高いものとなる。
(9)前記導光板は、前記光学部材側開口部と重畳する部分と、前記光学部材側開口部とは非重畳となる部分と、が連続するよう形成されている。このようにすれば、仮に導光板のうち光学部材側開口部と重畳する部分に開口を形成した場合には、導光板における複数の端面を光入射面とし、それら複数の光入射面に光を入射させるよう光源を複数箇所に配置する必要が生じ、また光学部材側開口部と重畳する開口の開口縁からの光漏れが生じることも懸念される。その点、導光板は、光学部材側開口部と重畳する部分と、光学部材側開口部とは非重畳となる部分と、が連続するよう形成されているから、光源の設置箇所を上記よりも削減することができ、もって光源の設置コスト、発熱量及び消費電力をそれぞれ低減させることができる。また、導光板から光漏れが生じ難くなるので、回転リールの視認性もより高いものとなる。
(10)前記導光板を取り囲む形で枠状をなすとともに合成樹脂製とされたフレームが備えられるのに対し、前記導光板は、合成樹脂製とされており、前記フレーム及び前記導光板には、互いに凹凸嵌合することで、前記導光板をその板面に沿う方向について位置決めする位置決め部がそれぞれ形成されている。このようにすれば、仮にフレームを金属製とした場合に比べると、導光板とフレームとの間に生じ得る熱膨張率の差が縮小されることになる。従って、フレーム及び導光板にそれぞれ形成される位置決め部を、より緊密に凹凸嵌合するような寸法設計を採ることが可能となる。これにより、導光板がフレームに対してがたつき難くなるので、使用者が回転リールを斜めから見たときに、視差によって光散乱パターンが視認される事態がより生じ難くなるとともに、支持部材が影として視認される事態がより生じ難くなる。
(11)前記位置決め部は、前記導光板における水平方向の中央位置で且つ鉛直方向の一端位置となる1箇所と、前記導光板における鉛直方向の中央位置で且つ水平方向の両端位置となる2箇所と、に少なくとも配置されている。このようにすれば、導光板がその板面に沿う方向についてどの向きにもがたつき難い形で位置決めされる。これにより、使用者が回転リールを斜めから見たときに、視差によって光散乱パターンが視認される事態が一層生じ難くなるとともに、支持部材が影として視認される事態が一層生じ難くなる。
(発明の効果)
本発明によれば、表示品位の向上を図ることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図11によって説明する。本実施形態では、スロットマシン(遊技機)1に用いられるスロットマシン用液晶表示装置(遊技機用表示装置)10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。このうち、X軸方向が水平方向と一致し、Y軸方向が鉛直方向と一致し、Z軸方向が前後方向と一致している。また、図3から図5と図7から図11とに示す上側が前側とされ、同図下側が後側とされる。また、特に断りがない限りは、上下の記載については鉛直方向の上下を基準とし、左右の記載については図3から図5と図7から図11とを基準とする。
先に、スロットマシン1の概略構成について説明する。スロットマシン1は、図1に示すように、略箱状の筐体2と、筐体2の前面側に配される表示部3と、筐体2の前面側で且つ表示部3の下側に配される操作部4と、筐体2の前面側で且つ操作部4の下側に配されるコイン払出部5と、を備える。このうち、表示部3には、表示面10Dに画像を表示可能なスロットマシン用液晶表示装置10と、その後側に配されて回転自在な形で設けられた回転リール6と、が備えられている。また、操作部4には、遊技者(使用者)がコインを投入するためのコイン投入口4aと、ゲームを開始するためのスタートレバー4bと、回転リール6の回転を停止させるためのリールストップボタン4cと、が備えられている。
次に、表示部3について詳しく説明する。表示部3に備えられる回転リール6は、図3及び図5に示すように、その前側に配されたスロットマシン用液晶表示装置10の表示面10Dに設定されたリール表示窓10Wを通して遊技者に視認されるようになっている。回転リール6は、合計で3つが、水平方向(X軸方向)に沿って所定の間隔を空けて並んで配されており、それに伴ってスロットマシン用液晶表示装置10の表示面10Dには、3つのリール表示窓10Wが、水平方向に沿って隣り合う回転リール6間の間隔(リール間ピッチ)と同じ間隔を空けて並ぶ形で設定されている。従って、本実施形態では、回転リール6及びリール表示窓10Wの並び方向が、水平方向と一致している。各回転リール6の外周面には、その周方向に沿って複数種類の図柄(識別情報)6aが所定の順番でもって複数並ぶ形で描かれており、これらの図柄6a群のうちの一部が上記したリール表示窓10Wを通して使用者に視認されるようになっている。具体的には、各リール表示窓10Wには、1つの回転リール6の外周面に並ぶ図柄6a群のうちの3つの図柄6aがまとめて表示されるようになっており、各リール表示窓10Wは、それぞれ3つの図柄6aが鉛直方向に沿って並ぶような大きさとなるよう縦長な方形状をなしている。従って、表示部3には、水平方向及び鉛直方向について3つずつ、合計9つの図柄6aが表示されるようになっており、これらの図柄6aにおける水平方向及び斜め方向についての組み合わせが特定のものとなった場合に、コイン払出部5から所定数のコインが払い出されるものとされる。回転リール6のうち、スロットマシン用液晶表示装置10の最も近くに配されるとともにリール表示窓10Wに表示される3つの図柄6aが描かれた部分、つまり有効表示部6bの後側には、回転リール6の図柄6aを照らし出すためのリール用ランプ部(リール用光源)7が設置されている。リール用ランプ部7は、前方に向けて光を出射することが可能とされており、それにより回転リール6の有効表示部6bに描かれた各図柄6aを照らし出して、リール表示窓10Wを通して遊技者に明瞭に視認させることが可能とされる。
遊技者がゲームを行うに際しては、図1に示すように、まずコイン投入口4aからコインを投入してから、スタートレバー4bを操作すると、ゲームが開始されるとともに、各回転リール6が回転される。その後、回転リール6毎に個別に配置されたリールストップボタン4cを押下すると、該当する回転リール6の回転が停止されて、リール表示窓10Wに有効表示部6bに描かれた各図柄6aが表示される。表示された9つの図柄6aにおける水平方向及び斜め方向についての組み合わせが特定のものになれば、コイン払出部5から所定数のコインが払い出されるなどする。そして、このゲームを行っている間、表示部3には、上記したリール表示窓10Wに表示される回転リール6の図柄6a以外にも、詳しくは次述するスロットマシン用液晶表示装置10によって様々な画像が表示され、特に水平方向について隣り合うリール表示窓10Wの間となる幅狭な部分にも画像が表示されるようになっており、それにより遊技者に一層の興趣を沸かせることができるものとされる。
続いて、スロットマシン用液晶表示装置10について詳しく説明する。スロットマシン用液晶表示装置10は、全体としてやや横長の方形をなしており、図2に示すように、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(照明装置)12と、を備えている。スロットマシン用液晶表示装置10は、表示部3において表示面10Dが遊技者の正面を向く形で配置されており、その鉛直方向についての中央位置が遊技者の目線の高さ位置と概ね一致するような設計とされる。
液晶パネル11は、図2に示すように、平面に視て横長の方形をなしており、ほぼ透明な(透光性に優れた)一対のガラス製の基板が所定の間隔(セルギャップ)を隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両基板間に液晶が封入された構成とされる。一対の基板のうち、後側に配されたアレイ基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられている。一方、前側に配されたCF基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。この液晶パネル11は、画面中央側にあって画像が表示可能な表示領域(アクティブエリア)と、画面外周端側にあって表示領域の周りを取り囲む枠状(額縁状)をなす非表示領域(ノンアクティブエリア)とに区分されている。液晶パネル11における非表示領域である上側の端部には、図3に示すように、液晶パネル11を駆動するためのドライバを備えたフレキシブル基板11aが、水平方向に沿って間隔を空けて複数並ぶ形でACFを介して取り付けられている。これらのフレキシブル基板11aは、後側に向けて折り曲げられるとともに、液晶パネル11側とは反対側の端部がプリント基板11bにそれぞれ接続されている。プリント基板11bは、液晶パネル11を駆動するための信号の供給源であるコントロール基板(図示せず)に接続されている。なお、一対の基板の外面側には、表裏一対の偏光板がそれぞれ貼り付けられている。
この液晶パネル11の表示領域内には、図2に示すように、3つのリール表示窓10Wが水平方向に沿って間欠的に並ぶ形で設定されており、これら各リール表示窓10Wに該当する部分においては、光の透過率が常に最大になるよう(白色で最大輝度となるよう)、液晶パネル11の駆動が制御されている。これにより、液晶パネル11に表示される画像とは別途に、各リール表示窓10Wに表示される各回転リール6の図柄6aを遊技者に常に視認させることが可能とされる。各リール表示窓10Wは、液晶パネル11における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する配置となるよう設定されている。これにより、遊技者は、リール表示窓10W内に表示される回転リール6の有効表示部6bをやや見下ろす形で目視することになるから、眼精疲労などが軽減され、長時間にわたって快適に遊技することが可能とされている。
バックライト装置12は、図3及び図5に示すように、液晶パネル11の後側に配されるとともに、回転リール6の前側に配されており、液晶パネル11と回転リール6との間に介在する配置とされている。従って、バックライト装置12には、回転リール6における有効表示部6bの視認を妨げないための構造が必要とされる。バックライト装置12は、光源であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)17と、複数のLED17が実装されたLED基板(光源基板)18と、LED17からの光を導光する導光板19と、導光板19に対して前側に配されて導光板19からの光に光学作用を付与して液晶パネル11に向けて出射させる光学シート(光学部材)15と、導光板19に対して後側に配されて導光板19内の光を反射させる反射シート(反射部材)20と、反射シート20を介して導光板19及び光学シート15を後側から支持するシャーシ(支持部材)14と、導光板19を外周側から取り囲むフレーム16と、を少なくとも備えている。このバックライト装置12は、その長辺側の両端部のうちの一方(図4に示す左側)の端部に、LED基板18が配されており、そのLED基板18に実装された各LED17が液晶パネル11における長辺側の一端部寄りに偏在していることになる。このように、本実施形態に係るバックライト装置12は、導光板19に対して片側からのみ入光される片側入光タイプのエッジライト型(サイドライト型)とされている。
LED17は、図3及び図6に示すように、LED基板18に固着される基板部上にLEDチップ(LED素子、半導体発光素子)を封止材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長が1種類とされ、具体的には、例えば青色を単色発光するものが用いられている。その一方、LEDチップを封止する封止材には、LEDチップから発せられた青色の光により励起されて所定の色を発光する蛍光体が分散配合されており、全体として概ね白色光を発するものとされる。なお、蛍光体としては、例えば黄色光を発光する黄色蛍光体、緑色光を発光する緑色蛍光体、及び赤色光を発光する赤色蛍光体の中から適宜組み合わせて用いたり、またはいずれか1つを単独で用いることができる。このLED17は、LED基板18に対する実装面とは反対側の面が主発光面となる、いわゆる頂面発光型とされている。
LED基板18は、図3及び図6に示すように、水平方向に沿って延在する細長い板状をなすとともに、その板面が次述する導光板19の長辺側の端面に平行する姿勢で配置されている。LED基板18の板面のうち、導光板19と対向状をなす板面には、上記した構成のLED17が水平方向に沿って複数、所定の間隔を空けて並ぶ形で実装されており、ここが実装面とされる。これにより、各LED17から発せられた光を導光板19の長辺側の端面に効率的に入射させることができる。LED基板18の実装面には、水平方向に沿って延在するとともにLED17群を横切って隣り合うLED17同士を直列接続する、金属膜(銅箔など)からなる配線パターン(図示せず)が形成されており、この配線パターンの端部に形成された端子部に対して図示しないLED駆動回路基板が配線部材などを介して電気的に接続されることで、LED駆動回路基板からの駆動電力が各LED17に供給されるようになっている。このLED基板18は、板面の片面のみが実装面とされる片面実装タイプとされている。このLED基板18の基材は、例えばアルミニウムなどの金属製とされ、その表面に絶縁層を介して既述した配線パターン(図示せず)が形成されている。なお、LED基板18の基材に用いる材料としては、合成樹脂やセラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。
導光板19は、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な(透光性に優れた)合成樹脂材料(例えばPMMAなどのアクリル樹脂やポリカーボネートなど)からなる。導光板19は、図6に示すように、液晶パネル11と同様に平面に視てやや横長の方形状をなすとともに光学シート15及び反射シート20よりも厚みが大きな板状をなしており、その板面における長辺方向が水平方向と、短辺方向が鉛直方向とそれぞれ一致し、且つ板面と直交する板厚方向が前後方向と一致している。導光板19は、図3及び図4に示すように、液晶パネル11及び光学シート15の直下位置に配されており、その外周端面のうちの長辺側で且つ鉛直方向の下側に位置する一端面がLED基板18及びそこに実装された各LED17とそれぞれ対向状をなしている。導光板19は、LED17から鉛直方向の上向きに発せられた光を長辺側の一端面から導入するとともに、その光を内部で伝播させつつ光学シート15側、つまり前後方向の前側へ向くよう立ち上げて板面から出射させる機能を有する。
導光板19は、図3及び図4に示すように、略板状をなしており、その表裏一対の板面のうち、前側の板面(光学シート15との対向面)が内部の光を光学シート15及び液晶パネル11に向けて出射させる光出射面19aとなっている。導光板19における板面に対して隣り合う外周端面は、鉛直方向に沿って長手状をなす一対の短辺側の端面と、水平方向(LED17の並び方向)に沿って長手状をなす一対の長辺側の端面と、から構成されており、このうち鉛直方向の下側に配された長辺側の端面は、LED17及びLED基板18と所定の空間を空けて対向状をなしており、これが、LED17から発せられた光が入射される光入射面19bとされる。この光入射面19bは、LED17と対向状をなしていることから、「LED対向端面(光源対向端面)」を構成している、とも言える。これに対して、導光板19の外周端面のうち、上記した光入射面19bを除いた他の3つの端面(光入射面19bとは反対側の長辺側の端面、及び一対の短辺側の両端面)は、それぞれLED17とは対向しないLED非対向端面(光源非対向端面)とされている。光入射面19bと対向する各LED17との間の距離は、ほぼ同一とされる。また、LED17と光入射面19bとの並び方向は、鉛直方向と一致しており、光出射面19aに並行している。
導光板19における後側、つまり光出射面19aとは反対側の板面である反対板面19cには、図7に示すように、導光板19内の光を散乱反射することで、光出射面19aからの出射を促す光散乱パターンからなる光散乱反射部21が設けられている。詳しくは、この光散乱反射部21は、導光板19内を伝播する光のうち反対板面19cに達した光を散乱反射することで、光出射面19aに対する入射角が臨界角を超えない値となる光を生じさせ、もって光出射面19aからの光の出射を促すことができるものとされている。光出射面19aにおける単位面積当たりの出射光量(輝度)は、反対板面19cにおける光散乱反射部21の分布密度(反対板面19cの単位面積当たりの光散乱反射部21の面積比率)が高くなるほど多くなり、逆に同分布密度が低くなるほど少なくなる傾向にある。光散乱反射部21は、光反射性材料からなり、その光反射性材料を導光板19の反対板面19cに印刷することで設けられている。この光反射性材料としては、例えば酸化チタンなどの金属酸化物を含有する白色を呈するインク(ペースト)が好ましく用いられる。光散乱反射部21は、光反射性材料からなる多数の光散乱反射ドットを所定の分布となるよう配置してなる光散乱パターン21aにより構成されている。具体的には、光散乱パターン21aは、光散乱反射ドットの分布密度が、鉛直方向(Y軸方向)について導光板19の光入射面19b(LED17)から遠ざかるほど大きくなり、逆に光入射面19bに近づくほど小さくなるような分布でもって形成されてなる。光散乱パターン21aをこのような分布とするには、例えば光散乱反射ドットの径寸法を、鉛直方向について導光板19の光入射面19bから遠ざかるに連れて連続的に漸次大きくし、逆に光入射面19bに近づくに連れて連続的に漸次小さくすればよい。各LED17から光入射面19bに入射した光は、導光板19内を鉛直方向に沿って光入射面19bからその反対側の端面に向けて伝播するが、上記のような光散乱パターン21aによれば、相対的に光量の多くなる光入射面19bに近い側ほど光散乱パターン21aによる散乱反射が抑制されるのに対し、相対的に光量が少なくなる光入射面19bから遠い側ほど光散乱パターン21aによる散乱反射が促進されるので、光出射面19aからの出射光量の分布、つまり輝度分布が鉛直方向について均一化されるようになっている。導光板19に光散乱反射部21を形成する際には、例えばシルク印刷(スクリーン印刷)、インクジェット印刷などの印刷手法が用いられている。このうち、シルク印刷を用いれば、導光板19を大量に量産する場合に製造コストを低減することができる。一方、インクジェット印刷を用いれば、光散乱反射部21を複雑な形態とする場合に高い精度でもって光散乱反射部21を形成することができるなお、図3から図5では、光散乱反射部21及びその光散乱パターン21aを網掛け状にして図示している。
反射シート20は、合成樹脂製とされ、その表面が光の反射性に優れた白色をなしている。反射シート20は、図3及び図4に示すように、導光板19の後側に配されるとともに反対板面19cから裏側から覆う形で配されている。反射シート20は、導光板19内の光や光散乱反射部21により散乱反射された光を反射して光出射面19a側(光学シート15側)に向かうよう立ち上げることができ、それにより光の利用効率を向上させることができる。反射シート20は、その外形(長辺寸法及び短辺寸法)は、導光板19及び光学シート15の外形よりも大きなものとされており、外周端部(一部を除く)が導光板19及び光学シート15の外周端部よりも外側に張り出す形で配されている。反射シート20は、高い光反射性能(例えば光反射率が90%以上)を有するものの、一定程度(0.数%〜数%程度)の光を透過し得るものとされており、次述するシャーシ14に比べると、遮光性の観点では劣るものとされる。また、反射シート20は、合成樹脂製とされているため、その熱膨張率が次述するシャーシ14よりも高いものとされている。
シャーシ14は、例えばアルミニウム板や電気亜鉛めっき綱板(SECC)などの金属板からなるものとされる。従って、シャーシ14は、上記したように合成樹脂製とされた反射シート20に比べると、遮光性が相対的に高くなるとともに、熱膨張率が相対的に低くなっている。シャーシ14は、図6に示すように、平面に視て液晶パネル11及び導光板19と同様に横長の方形状をなすとともに、その長辺方向が水平方向と一致し、短辺方向が鉛直方向と一致している。シャーシ14は、図3及び図4に示すように、横長の方形状をなす底板部14aと、底板部14aにおける長辺側の一外端と短辺側の一外端とからそれぞれ一対ずつ立ち上がる一対の側板部14bと、を有してなるものとされる。底板部14aは、反射シート20及び導光板19の各板面に沿って延在するとともに、反射シート20を介して導光板19及び光学シート15を前後方向(Z軸方向)について後側から支持することができ、「支持部本体」を構成していると言える。底板部14aは、光学シート15、導光板19、及び反射シート20を、リール表示窓10Wと重畳する部分を除いてほぼ全域にわたって支持することができる。底板部14aのうち、鉛直方向の下側の端部は、図3に示すように、後側に突き出すよう断面L字型に形成されており、ここがLED17及びLED基板18を収容するLED収容部(光源収容部)14a1とされている。一対の側板部14bのうち、長辺側の側板部14bは、LED収容部14a1に連なる形で設けられており、当該長辺側の側板部14bには、LED基板18が取り付けられている。また、底板部14aのうち、鉛直方向の上側の端部も、上記したLED収容部14a1と同様に後側に突き出すよう断面L字型に形成されている。また、短辺側の側板部14bは、図5に示すように、底板部14aにおける水平方向について図5に示す左側の端部に連なる形で設けられている。
光学シート15は、導光板19と同様に、ほぼ透明な合成樹脂製とされている。光学シート15は、液晶パネル11、導光板19、及びシャーシ14などと同様に平面に視て横長の方形状をなしている。光学シート15は、図3及び図4に示すように、導光板19の前側に配されていて、導光板19と液晶パネル11との間に介在する形で配されている。これにより、光学シート15は、導光板19からの出射光を透過するとともにその透過光に所定の光学作用を付与した上で、当該透過光を液晶パネル11に向けて出射させることができる。光学シート15は、複数枚(本実施形態では2枚)が互いに積層されている。具体的な光学シート15の種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。
フレーム16は、光学シート15、導光板19、及び反射シート20などと同様に合成樹脂製とされている。従って、フレーム16は、その熱膨張率がこれら光学シート15、導光板19、及び反射シート20と同等または近い値となっており、仮に差が生じたとしてもその大きさは、シャーシ14などの金属部材の熱膨張率との間に生じる差に比べて小さくなっている。フレーム16は、図3,図4及び図6に示すように、全体として導光板19を全周にわたって取り囲む形で枠状(額縁状)をなしている。フレーム16は、液晶パネル11と導光板19及び光学シート15とにおける外周端部間に介在する形で配されるフレーム本体16aと、フレーム本体16aの外周端部から後側に向けて突出するフレーム側部16bと、から構成されている。フレーム本体16aは、導光板19及び光学シート15の各外周端部に対して前側に重なる形で配されていて、同外周端部を前側からそれぞれ押さえることで、シャーシ14との間で導光板19、光学シート15、及び反射シート20を挟んで保持(挟持)することが可能とされる。フレーム本体16aは、液晶パネル11の外周端部に対して後側に重なる形で配されていて、同外周端部を後側から支持することが可能とされる。フレーム側部16bは、導光板19の外周端面に対して対向状をなしている。フレーム側部16bのうち、上側の長辺部及び一対の短辺部(下側の長辺部を除いた3つの辺部)は、導光板19の各外端面に対して直接正対する形で配されているのに対し、下側の長辺部(LED基板18側の長辺部)については、シャーシ14の側板部14bに対して外側に重なる形で配されていて、導光板19の外端面(光入射面19b)との間に側板部14b及びLED基板18を介在させた配置とされている。また、フレーム側部16bにおける上側の長辺部には、前後に開口するとともにそこに通されるフレキシブル基板11aを個別に取り囲むフレキシブル基板囲い部16cが設けられている。
上記したバックライト装置12の構成部品のうち、光学シート15、反射シート20、及びシャーシ14には、図3,図5及び図6に示すように、少なくとも回転リール6の一部である有効表示部6bと正対する部分にそれぞれ開口部22〜24が形成されるとともに、光散乱反射部21には、少なくとも有効表示部6bと正対する部分に光散乱パターン21aの非形成領域25が形成されており、これらの開口部22〜24及び光散乱パターン21aの非形成領域25によってリール表示窓10Wが構成されている。そして、これらの開口部22〜24及び光散乱パターン21aの非形成領域25における形成範囲は、以下のようにされることで、遊技者が回転リール6の有効表示部6bを正面ではなく、斜めから見ようとした場合に生じ得る表示品位の低下を抑制することがきるものとされる。
まず、光学シート15のうち、回転リール6の有効表示部6bと正対する部分には、図3及び図5に示すように、光学シート側開口部(光学部材側開口部)22が形成されている。光学シート側開口部22は、正面から見て縦長の方形状をなしており(図6を参照)、その幅寸法(水平方向についての寸法)が有効表示部6bの幅寸法と、高さ寸法(鉛直方向についての寸法)が有効表示部6bの高さ寸法と、それぞれほぼ同じ大きさとされている。つまり、光学シート15における光学シート側開口部22の形成範囲は、正面から見た有効表示部6bの大きさとほぼ一致している。光学シート側開口部22は、光学シート15における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている。光学シート側開口部22は、水平方向、つまり回転リール6の並び方向に沿って3つが間隔を空けて並んで配されており、隣り合う光学シート側開口部22の間の間隔は、隣り合う回転リール6の間の間隔とほぼ等しくなっている。具体的には、隣り合う光学シート側開口部22の間の間隔は、例えば10mm程度の大きさとされている。この隣り合う光学シート側開口部22の間の間隔は、光学シート15において隣り合う光学シート側開口部22の間の部分の幅寸法のことである。この光学シート側開口部22は、後述するシャーシ側開口部24及び光散乱パターン21aの非形成領域25に比べて形成範囲(開口範囲)が狭くなっているものの、光学シート側開口部22が形成された光学シート15は、バックライト装置12を構成する光学部品の中で最も液晶パネル11の近くに配されているので、光学シート側開口部22の開口縁部が視差により視認され難いものとされる。それよりも、光学シート側開口部22の形成範囲が上記のように狭くされることで、光散乱パターン21aによる散乱光、及び反射シート20による反射光をより広範囲にわたって光学シート15へと導入して光学作用を付与し、その透過光を液晶パネル11へ向かわせることができるので、リール表示窓10W周辺において液晶パネル11の画像が局所的に暗くならずに良好に表示されて表示品位に優れるとともに遊技者の興趣をより沸かせることができる。
反射シート20のうち、回転リール6の有効表示部6bと正対する部分には、図3及び図5に示すように、反射シート側開口部(反射部材側開口部)23が形成されている。反射シート側開口部23は、正面から見て縦長の方形状をなしており(図6を参照)、その幅寸法(水平方向についての寸法)が有効表示部6b及び光学シート側開口部22の幅寸法と、高さ寸法(鉛直方向についての寸法)が有効表示部6b及び光学シート側開口部22の高さ寸法と、それぞれほぼ同じ大きさとされている。つまり、反射シート15における反射シート側開口部23の開口範囲は、正面から見た有効表示部6bの大きさ、及び光学シート側開口部22の開口範囲とほぼ一致している。反射シート側開口部23は、反射シート20のうち、光学シート側開口部22と前後に重畳する部分に形成されている、と言える。反射シート側開口部23は、反射シート20における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている。反射シート側開口部23は、水平方向、つまり回転リール6及び光学シート側開口部22の並び方向に沿って3つが間隔を空けて並んで配されており、隣り合う反射シート側開口部23の間の間隔は、隣り合う回転リール6の間の間隔、及び隣り合う光学シート側開口部22の間の間隔のそれぞれとほぼ等しくなっている。具体的には、隣り合う反射シート側開口部23の間の間隔は、例えば10mm程度の大きさとされている。この隣り合う反射シート側開口部23の間の間隔は、反射シート20において隣り合う反射シート側開口部23の間の部分の幅寸法のことである。各反射シート側開口部23は、各光学シート側開口部22に対して正面から見て同心状に配置されている。この反射シート側開口部23は、後述するシャーシ側開口部24及び光散乱パターン21aの非形成領域25に比べて形成範囲(開口範囲)が狭くなっているものの、シャーシ14のような遮光部材に比べると、光を透過し易いものとされているので、反射シート側開口部23の開口縁部が視差によって遊技者の視界に入った場合でも、影として視認され難いものとされる。それよりも、反射シート側開口部23の形成範囲が上記のように狭くされることで、リール表示窓10W周辺において導光板19内の光や光散乱反射部21により散乱反射された光を立ち上げて光学シート15へと供給することができるので、リール表示窓10W周辺において液晶パネル11の画像が局所的に暗くならずに良好に表示されて表示品位に優れるとともに遊技者の興趣をより沸かせることができる。
光散乱反射部21のうち、回転リール6の有効表示部6bと正対する部分を含んでいてそれよりも広い範囲は、図7から図11に示すように、光散乱パターン21aの非形成領域25とされている。つまり、光散乱パターン21aの非形成領域25は、光散乱反射部21において、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23よりも拡張された範囲にわたるものとされる。光散乱パターン21aの非形成領域25は、正面から見て縦長の方形状をなしており(図6を参照)、その幅寸法(水平方向についての寸法)が光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の幅寸法よりも大きくされるとともに、高さ寸法(鉛直方向についての寸法)が光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の高さ寸法よりも大きくされている。つまり、光散乱パターン21aの非形成領域25は、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23に比べて正面から見た大きさが一回り大きなものとされており、その範囲を規定する枠状の端部が、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の同枠状の端部(開口端部)を、正面から見て外側から全周にわたって取り囲むように配されている。従って、光散乱パターン21aは、光学シート15に比べると、視差によって遊技者の視界に入り難くなるので、光散乱パターン21aによる散乱光が遊技者の目に入る事態を生じ難くなり、光散乱パターン21aが輝点として視認され難くなる。これにより、回転リール6の有効表示部6b及び液晶パネル11における表示品位の向上が図られる。光散乱パターン21aの非形成領域25は、光散乱反射部21(導光板19)における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている。光散乱パターン21aの非形成領域25は、図7から図9に示すように、水平方向、つまり光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の並び方向に沿って3つが間隔を空けて並んで配されており、隣り合う光散乱パターン21aの非形成領域25の間の間隔は、隣り合う光学シート側開口部22の間の間隔、及び隣り合う反射シート側開口部23の間の間隔よりも狭くなっている。この隣り合う光散乱パターン21aの非形成領域25の間の間隔は、光散乱反射部21において隣り合う光散乱パターン21aの非形成領域25の間の部分の幅寸法のことである。なお、以下では光散乱パターン21aの非形成領域25、光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及びシャーシ側開口部24を区別する場合には、図5に示す左端のものの符号に添え字Lを、同図中央のものの符号に添え字Cを、同図右端のものの符号に添え字Rを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。
光散乱パターン21aにおける3つの非形成領域25のうち、左右両端の非形成領域25L,25Rは、図5に示すように、光散乱反射部21において、隣り合う回転リール6(光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23)の間となる部分に加えて、一列に並ぶ3つずつの回転リール6を、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分にまで拡張された範囲に形成されている、と言える。このような構成によれば、上記した並び方向(水平方向)についての視差に起因して光散乱パターン21aによる散乱光が遊技者の目に直接入り難くなるものとされる。そして、光散乱パターン21aにおける左右両端の非形成領域25L,25Rは、図7から図9に示すように、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23をその並び方向について両側から一括して挟み込む部分における拡張寸法25E1が、隣り合う光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の間となる部分における拡張寸法25E2よりも大きくなっている。光散乱パターン21aのうち、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23をその並び方向について両側から一括して挟み込む部分は、隣り合う光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の間となる部分に比べると、視差によって視認され得る範囲が相対的に広くなっている。その点、上記した拡張寸法25E1,25E2の関係によれば、光散乱パターン21aのうち、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23をその並び方向について両側から一括して挟み込む部分が視差によって視認される事態の発生が効果的に抑制され、表示品位の向上により好適となる。
さらには、光散乱パターン21aの非形成領域25は、図10及び図11に示すように、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23に対する鉛直方向の上側部分と下側部分とにまでそれぞれ拡張された範囲に形成されていて、そのうちの下側部分における拡張寸法25E3が、上側部分における拡張寸法25E4よりも大きくなるものとされている。既述した通り、使用者が光学シート側開口部22などを通して回転リール6を見下ろす形で視認する場合には、光散乱反射部21のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分の方が、同上側部分に比べると、視差によって視認され得る範囲が相対的に広くなっている。その点、上記した拡張寸法25E3,25E4の関係により、光散乱反射部21のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分が視差によって視認される事態が生じ難くなる。これにより、表示品位をより良好なものとすることができる。
続いて、光散乱パターン21aにおける3つの非形成領域25の寸法関係について詳しく説明する。光散乱パターン21aにおいて水平方向に並ぶ3つの非形成領域25は、高さ寸法が全て同一とされているものの(図6を参照)、幅寸法に関しては、図5に示すように、光散乱パターン21aにおける左右両端の非形成領域25L,25Rの各幅寸法が、光散乱パターン21aにおける中央の非形成領域25Cの幅寸法よりも大きくなっている。左右両端の非形成領域25L,25Rの各幅寸法は、互いに等しくなっている。詳細には、光散乱パターン21aの非形成領域25における高さ寸法は、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の高さ寸法よりも例えば1.7mm程度大きくされている。光散乱パターン21aの非形成領域25は、図3に示すように、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23に対して鉛直方向について下寄りに偏心する配置とされている。光散乱パターン21aの非形成領域25における上側の端部と、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における上側の端部と、の間の寸法差(光散乱パターン21aの非形成領域25における上記した拡張寸法25E4)は、図10に示すように、例えば0.7mm程度とされるのに対し、光散乱パターン21aの非形成領域25における下側の端部と、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における下側の端部と、の間の寸法差(光散乱パターン21aの非形成領域25における拡張寸法25E3)は、図11に示すように、例えば1.0mm程度とされる。
光散乱パターン21aにおける中央の非形成領域25Cは、図5に示すように、幅寸法が中央の光学シート側開口部22C及び反射シート側開口部23Cの幅寸法よりも例えば1.4mm程度大きくされている。光散乱パターン21aにおける中央の非形成領域25Cは、水平方向についての中心が、中央の光学シート側開口部22C及び反射シート側開口部23Cにおける同中心と重なるよう、つまり同心となる位置に配されている。従って、光散乱パターン21aの中央の非形成領域25Cにおける左側の端部と、中央の光学シート側開口部22C及び反射シート側開口部23Cにおける左側の端部と、の寸法差が例えば0.7mmとされるのに対し、光散乱パターン21aの中央の非形成領域25Cにおける右側の端部と、中央の光学シート側開口部22C及び反射シート側開口部23Cにおける右側の端部と、の寸法差が例えば0.7mmとされており、水平方向についての左右の寸法差が互いに等しくなっている。これに対し、光散乱パターン21aにおける左右両端の各非形成領域25L,25Rは、各幅寸法が左右両端の光学シート側開口部22L,22R及び反射シート側開口部23L,23Rの各幅寸法よりもそれぞれ例えば1.7mm程度大きくされている。光散乱パターン21aにおける左右両端の各非形成領域25L,25Rは、水平方向についての中心が、左右両端の光学シート側開口部22L,22R及び反射シート側開口部23L,23Rにおける同中心とは重ならず、同中心に対して中央の各開口部22C,23C側とは反対側にそれぞれ偏心して配されている。従って、光散乱パターン21aの左端の非形成領域25Lにおける左側の端部と、左端の光学シート側開口部22L及び反射シート側開口部23Lにおける左側の端部と、の寸法差(光散乱パターン21aの非形成領域25における拡張寸法25E1)は、図7に示すように、例えば1.0mmとされるのに対し、光散乱パターン21aの左端の非形成領域25Lにおける右側の端部と、左端の光学シート側開口部22L及び反射シート側開口部23Lにおける右側の端部と、の寸法差(光散乱パターン21aの非形成領域25における拡張寸法25E2)は、図8に示すように、例えば0.7mmとされており、前者の寸法差が後者の寸法差よりも大きくなっている。同様に、光散乱パターン21aの右端の非形成領域25Rにおける左側の端部と、右端の光学シート側開口部22R及び反射シート側開口部23Rにおける左側の端部と、の寸法差(光散乱パターン21aの非形成領域25における拡張寸法25E2)は、図8に示すように、例えば0.7mmとされるのに対し、光散乱パターン21aの右端の非形成領域25Rにおける右側の端部と、右端の光学シート側開口部22R及び反射シート側開口部23Rにおける右側の端部と、の寸法差(光散乱パターン21aの非形成領域25における拡張寸法25E1)は、図9に示すように、例えば1.0mmとされており、後者の寸法差が前者の寸法差よりも大きくなっている。このように、光散乱パターン21aにおける左右両端の各非形成領域25L,25Rは、それぞれ中央の非形成領域25Cから水平方向について遠ざかる向きに偏在している、と言える。また、隣り合う光散乱パターン21aの非形成領域25の間の間隔は、図8に示すように、隣り合う光学シート側開口部22(反射シート側開口部23)の間の間隔から、上記した拡張寸法25E2の2倍の寸法を差し引いた大きさとなり、例えば8.6mm程度の大きさとされている。
シャーシ14の底板部14aのうち、回転リール6の有効表示部6bと正対する部分を含んでいてそれよりも広い部分には、図3及び図5に示すように、シャーシ側開口部(支持部材側開口部)24が形成されている。つまり、シャーシ側開口部24は、シャーシ14の底板部14aにおいて、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23よりも拡張された範囲にわたって形成されている。さらには、シャーシ側開口部24は、シャーシ14の底板部14aにおいて、光散乱反射部21における光散乱パターン21aの非形成領域25よりも拡張された範囲にわたって形成されている。シャーシ側開口部24は、正面から見て縦長の方形状をなしており(図6を参照)、その幅寸法(水平方向についての寸法)が光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25の幅寸法よりも大きくされるとともに、高さ寸法(鉛直方向についての寸法)が光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25の高さ寸法よりも大きくされている。つまり、シャーシ側開口部24は、光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25に比べて正面から見た大きさが一回り大きなものとされており、その範囲を規定する枠状の端部が、光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25の同枠状の端部(開口端部)を、正面から見て外側から全周にわたって取り囲むように配されている。このように、シャーシ側開口部24が光散乱パターン21aの非形成領域25よりも拡張された範囲にわたって形成されているので、熱環境が高温状態となり、バックライト装置12の各構成部品に熱膨張が生じた場合に、合成樹脂製の反射シート20における熱膨張に伴う変位量が、金属製のシャーシ14における熱膨張に伴う変位量が多くなっても、シャーシ14の底板部14aにおけるシャーシ側開口部24の開口縁付近が反射シート20によって覆われなくなる、といった状態が生じ難くなる。これにより、シャーシ14の底板部14aが視差によって遊技者の視界に入る事態が回避されるので、底板部14aにおけるシャーシ側開口部24の開口縁付近が影として視認され難くなり、もって回転リール6の有効表示部6b及び液晶パネル11の表示品位を良好なものとすることができる。シャーシ側開口部24は、シャーシ14の底板部14aにおける鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている。シャーシ側開口部24は、図7から図9に示すように、水平方向、つまり光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、光散乱パターン21aの非形成領域25の並び方向に沿って3つが間隔を空けて並んで配されており、隣り合うシャーシ側開口部24の間の間隔は、隣り合う光学シート側開口部22の間の間隔、隣り合う反射シート側開口部23、及び隣り合う光散乱パターン21aの非形成領域25の間の間隔よりも狭くなっている。この隣り合うシャーシ側開口部24の間の間隔は、シャーシ14の底板部14aにおいて、隣り合うシャーシ側開口部24の間の部分の幅寸法のことである。
3つのシャーシ側開口部24のうち、左右両端のシャーシ側開口部24L,24Rは、図5に示すように、シャーシ14の底板部14aにおいて、隣り合う回転リール6(光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25)の間となる部分に加えて、一列に並ぶ3つずつの回転リール6を、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分にまで拡張された範囲に形成されている、と言える。しかも、各シャーシ側開口部24は、図7から図9に示すように、隣り合う回転リール6の間となる部分における拡張寸法24E2は、同部分における光散乱パターン21aの非形成領域25の拡張寸法25E2よりも大きくされている。ここで、隣り合う回転リール6の間となる部分では、視差による視認を防ぐために光散乱パターン21aの幅寸法が僅かしか確保されないため、光散乱反射部21による光の出射が不十分となりがちとなる。その点、上記した構成によれば、反射シート20のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分における両側には、それぞれシャーシ14の底板部14aによって覆われることがない部分が生じることになる。従って、リール用ランプ部7からの光がシャーシ14によって遮光されることなく、反射シート20のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分における両側の部分を透過して導光板19内へと導入されるので、当該光を光出射面19aからの出射光として利用することが可能となる。つまり、回転リール6を視認させるための光の一部を、液晶パネル11のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分での表示に利用することができ、それにより当該部分での輝度不足が補われて表示品位をより良好なものとすることができる。また、上記した拡張寸法24E2は、光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25をその並び方向について両側から一括して挟み込む部分における拡張寸法24E1と等しくなっている。
さらには、シャーシ側開口部24は、図10及び図11に示すように、光学シート側開口部22、反射シート側開口部23、及び光散乱パターン21aの非形成領域25に対する鉛直方向の上側部分と下側部分とにまでそれぞれ拡張された範囲に形成されていて、そのうちの下側部分における拡張寸法24E3が、上側部分における拡張寸法24E4よりも大きくなるものとされている。既述した通り、光学シート側開口部22は、液晶パネル11における鉛直方向の下側に偏在する構成とされているため、液晶パネル11のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分が同上側部分よりも狭くなる。このため、当該下側部分においてバックライト装置12から供給される光量が不足しがちとなり、表示品位が低下することが懸念される。その点、上記した拡張寸法24E3,24E4の関係によれば、反射シート20のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分には、シャーシ14によって覆われることがない部分が生じることになる。従って、リール用ランプ部7からの光がシャーシ14によって遮光されることなく、反射シート20のうち、反射シート側開口部23に対する鉛直方向の下側部分における反射シート側開口部23の開口縁を透過して導光板19内へと導入されるので、当該光を光出射面19aからの出射光として利用することが可能となる。つまり、回転リール6を視認させるための光の一部を、液晶パネル11のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分での表示に利用することができ、それにより当該下側部分での輝度不足が補われて表示品位をより良好なものとすることができる。
続いて、3つのシャーシ側開口部24の寸法関係について詳しく説明する。水平方向に並ぶ3つのシャーシ側開口部24は、高さ寸法が全て同一とされるとともに(図6を参照)、幅寸法についても全て同一とされている(図5を参照)。詳細には、シャーシ側開口部24における高さ寸法は、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の高さ寸法よりも例えば4.5mm程度大きくされ、また、光散乱パターン21aの非形成領域25の高さ寸法よりも例えば2.8mm程度大きくされている。シャーシ側開口部24は、図3に示すように、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23に対して鉛直方向について下寄りに偏心する配置とされている。シャーシ側開口部24における上側の端部と、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における上側の端部と、の間の寸法差(シャーシ側開口部24における上記した拡張寸法24E4)は、図10に示すように、例えば2.0mm程度とされるのに対し、シャーシ側開口部24における下側の端部と、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における下側の端部と、の間の寸法差(シャーシ側開口部24における拡張寸法25E3)は、図11に示すように、例えば2.5mm程度とされており、後者の寸法差が前者の寸法差よりも大きくなっている。また、シャーシ側開口部24における上側の端部と、光散乱パターン21aの非形成領域25における上側の端部と、の間の寸法差(拡張寸法24E4から拡張寸法25E4を差し引いた寸法)は、図10に示すように、例えば1.3mm程度とされるのに対し、シャーシ側開口部24における下側の端部と、光散乱パターン21aの非形成領域25における下側の端部と、の間の寸法差(拡張寸法24E3から拡張寸法25E3を差し引いた寸法)は、図11に示すように、例えば1.5mm程度とされており、後者の寸法差が前者の寸法差よりも大きくなっている。
水平方向に並ぶ3つのシャーシ側開口部24は、図5に示すように、幅寸法が光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23の幅寸法よりも例えば4.0mm程度大きくされ、また、光散乱パターン21aの非形成領域25の幅寸法よりも例えば2.3mm程度大きくされている。シャーシ側開口部24は、水平方向についての中心が、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における同中心と重なるよう、つまり同心となる位置に配されている。従って、シャーシ側開口部24における左側の端部と、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における左側の端部と、の寸法差(シャーシ側開口部24における上記した拡張寸法24E1)は、例えば2.0mmとされるのに対し、シャーシ側開口部24における右側の端部と、光学シート側開口部22及び反射シート側開口部23における右側の端部と、の寸法差(シャーシ側開口部24における上記した拡張寸法24E2)は、例えば2.0mmとされており、両寸法差が等しくなっている。
一方、左端のシャーシ側開口部24Lにおける左側の端部と、光散乱パターン21aにおける左端の非形成領域25Lにおける左側の端部と、の寸法差(拡張寸法24E1から拡張寸法25E1を差し引いた寸法)は、図7及び図8に示すように、例えば1.0mmとされるのに対し、左端のシャーシ側開口部24Lにおける右側の端部と、光散乱パターン21aにおける左端の非形成領域25Lにおける右側の端部と、の寸法差(拡張寸法24E2から拡張寸法25E2を差し引いた寸法)は、例えば1.3mmとされており、後者の寸法差が前者の寸法差よりも大きくなっている。同様に、右端のシャーシ側開口部24Rにおける左側の端部と、光散乱パターン21aにおける右端の非形成領域25Rにおける左側の端部と、の寸法差(拡張寸法24E2から拡張寸法25E2を差し引いた寸法)は、図8及び図9に示すように、例えば1.3mmとされるのに対し、右端のシャーシ側開口部24Rにおける右側の端部と、光散乱パターン21aにおける右端の非形成領域25Rにおける右側の端部と、の寸法差(拡張寸法24E1から拡張寸法25E1を差し引いた寸法)は、例えば1.0mmとされており、前者の寸法差が後者の寸法差よりも大きくなっている。また、中央のシャーシ側開口部24Cにおける左側の端部と、光散乱パターン21aにおける中央の非形成領域25Cにおける左側の端部と、の寸法差(拡張寸法24E2から拡張寸法25E2を差し引いた寸法)は、図8に示すように、例えば1.3mmとされるのに対し、中央のシャーシ側開口部24Cにおける右側の端部と、光散乱パターン21aにおける中央の非形成領域25Cにおける右側の端部と、の寸法差(拡張寸法24E2から拡張寸法25E2を差し引いた寸法)は、例えば1.3mmとされており、両寸法差が等しくなっている。また、隣り合うシャーシ側開口部24の間の間隔は、図8に示すように、隣り合う光学シート側開口部22(反射シート側開口部23)の間の間隔から、上記した拡張寸法24E2の2倍の寸法を差し引いた大きさとなり、例えば6.0mm程度の大きさとされている。
そして、既述した構成の光散乱反射部21が反対板面19cに付された導光板19は、図6に示すように、位置決め部26,27によってフレーム16に対して位置決めされるようになっている。位置決め部26,27は、合成樹脂製とされた導光板19に形成された位置決め凹部26と、導光板19と同様に合成樹脂製とされたフレーム16に形成された位置決め凸部27と、から構成されており、これら位置決め凸部27及び位置決め凹部26が互いに凹凸嵌合することで、導光板19の板面に沿う方向、つまり水平方向及び鉛直方向について、導光板19がフレーム16に対して位置決めされるようになっている。これら位置決め凸部27及び位置決め凹部26は、共に合成樹脂製とされた導光板19及びフレーム16にそれぞれ形成されているので、仮にフレームを金属製とした場合に比べると、導光板19とフレーム16との間に生じ得る熱膨張率の差が縮小されることになる。従って、位置決め凸部27及び位置決め凹部26の設計を行うに際して、大きさ遊びを持たせる必要がなく、両者が緊密に凹凸嵌合するように設計することが可能となる。これにより、導光板19がフレーム16に対して高い寸法精度でもって位置決めされることになるので、光散乱反射部21を構成する光散乱パターン21a及びその非形成領域25が、光学シート15の光学シート側開口部22、反射シート20の反射シート側開口部23、及びシャーシ14のシャーシ側開口部24に対して極めて位置ずれし難いものとされる。もって、視差によって光散乱パターン21aなどが目視される問題を一層生じ難くすることができる。また、位置決め凸部27及び位置決め凹部26の組は、導光板19における水平方向の中央位置で且つ鉛直方向の一端位置となる1箇所と、導光板19における鉛直方向の中央位置で且つ水平方向の両端位置となる2箇所と、にそれぞれ配置されているので、水平方向及び鉛直方向についてどの方向にもがたつき難い状態で位置決めが図られる。
以上説明したように本実施形態のスロットマシン用液晶表示装置(遊技機用表示装置)10は、回転リール6の前側に配される液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11と回転リール6との間に介在する形で配されるとともに、液晶パネル11に光を供給するバックライト装置(照明装置)12であって、LED(光源)17と、少なくとも一端面がLED17の光が入射される光入射面19bとされるとともに、前側の板面が液晶パネル11の板面と対向状をなして光を出射する光出射面19aとされる導光板19と、導光板19と液晶パネル11との間に介在する形で配されて光出射面19aから出射した光を、光学作用を付与しつつ液晶パネル11側に透過する光学シート(光学部材)15であって、回転リール6と正対する部分の少なくとも一部に光学シート側開口部(光学部材側開口部)22が形成されてなる光学シート15と、導光板19の後側に配されて導光板19内の光を反射する反射シート(反射部材)20であって、光学シート側開口部22と重畳する部分に反射シート側開口部(反射部材側開口部)23が形成されてなる反射シート20と、導光板19における後側の板面に付されていて導光板19内の光を散乱反射することで光出射面19aからの出光を促す光散乱パターン21aからなる光散乱反射部21であって、少なくとも光学シート側開口部22よりも拡張された範囲が光散乱パターン21aの非形成領域25とされる光散乱反射部21と、反射シート20の後側に配されていて反射シート20を介して導光板19及び光学シート15を後側から支持するシャーシ(支持部材)14であって、少なくとも反射シート側開口部23よりも拡張された範囲にシャーシ側開口部(支持部材側開口部)24が形成されてなるシャーシ14と、を有してなるバックライト装置12と、を備える。
このようにすれば、LED17から発せられた光は、導光板19の光入射面19bに入射すると、導光板19内を伝播する過程で光散乱反射部21を構成する光散乱パターン21aによって散乱反射されるとともに反射シート20により反射されることで光出射面19aから出射される。光出射面19aから出射された光により液晶パネル11には画像が表示される。一方、シャーシ14、反射シート20、及び光学シート15に形成された各開口部、並びに光散乱反射部21における光散乱パターン21aの非形成領域25によって回転リール6が当該スロットマシン用液晶表示装置10の使用者に視認されるようになっている。
ここで、光散乱反射部21は、光散乱パターン21aが導光板19の裏側の板面において全域にわたって形成されておらず、少なくとも光学シート側開口部22よりも拡張された範囲、つまり、回転リール6と正対する部分よりも拡張された範囲が光散乱パターン21aの非形成領域25とされているので、使用者が回転リール6を正面からではなく、斜めから見た場合であっても、視差に起因して光散乱パターン21aによる散乱光が直接使用者の目に入る事態を生じ難くすることができる。しかも、光学シート15は、光学シート側開口部22が光散乱パターン21aの非形成領域25よりも狭くなるよう形成されているので、使用者が回転リール6を斜めから見たときに、光散乱パターン21aによる散乱光が光学シート15によって使用者の目に直接入り難くすることができる。これにより、光散乱パターン21aが輝点として視認される事態が生じ難くなり、もって回転リール6及び液晶パネル11の表示品位を良好なものとすることができる。
そして、シャーシ14は、少なくとも反射シート側開口部23よりも拡張された範囲にシャーシ側開口部24が形成されてなるものであるから、支持する反射シート20と熱膨張率が異なっていて反射シート20の熱膨張に伴う変位量がシャーシ14の熱膨張に伴う変位量よりも大きくなった場合であっても、熱膨張時にシャーシ14におけるシャーシ側開口部24の開口縁付近が反射シート20によって覆われなくなる、といった事態が生じ難くなる。これにより、シャーシ14の表面が視差によって視認され難くなる。このシャーシ14は、反射シート20に比べると、概して透光性が低くて遮光性が高いものであるため、そのようなシャーシ14が視認され難くなることで、影の発生が抑制され、もって回転リール6及び液晶パネル11の表示品位を良好なものとすることができる。
また、光学シート側開口部22は、複数が一列に並んで配される回転リール6に合わせて、複数ずつ一列に並んで配されるようそれぞれ形成されており、光散乱反射部21及びシャーシ14は、光散乱パターン21aの非形成領域25及びシャーシ側開口部24が、少なくとも一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分にまで拡張された範囲にまでそれぞれ形成されている。このようにすれば、光散乱反射部21のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分においては、その両側に光散乱パターン21aの非形成領域25がそれぞれ回転リール6と正対する部分よりも拡張される形で形成されることになる。これにより、光散乱パターン21aによる散乱光が光学シート15によって使用者の目に直接入り難くなる効果が得られる反面、導光板19の光出射面19aのうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分からは、光散乱反射部21による光の出射が不十分となりがちとなって、当該部分と正対する液晶パネル11の部分において表示品位が低下することが懸念される。その点、シャーシ14のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分においては、その両側にシャーシ側開口部24がそれぞれ反射シート側開口部23よりも拡張される形で形成されているので、反射シート20のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分における両側には、それぞれシャーシ14によって覆われることがない部分が生じることになる。従って、回転リール6を視認させるための光がバックライト装置12に対して後側から供給された場合には、その光がシャーシ14によって遮光されることなく、反射シート20のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分における両側の部分を透過して導光板19内へと導入されるので、当該光を光出射面19aからの出射光として利用することが可能となる。つまり、回転リール6を視認させるための光の一部を、液晶パネル11のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分での表示に利用することができ、それにより当該部分での輝度不足が補われて表示品位をより良好なものとすることができる。
また、光散乱反射部21は、光散乱パターン21aの非形成領域25が、少なくとも一列に並ぶ複数の回転リール6を、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分にまで拡張された範囲に形成され、その拡張寸法25E1が、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分における拡張寸法25E2よりも大きくなるものとされる。光散乱反射部21のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6を、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分は、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分に比べると、視差によって視認され得る範囲が相対的に広くなっている。その点、光散乱反射部21のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6を、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分における光散乱パターン21aの非形成領域25の拡張寸法25E1が、一列に並ぶ複数の回転リール6の間に挟まれた部分における光散乱パターン21aの非形成領域25の拡張寸法25E2よりも大きくなっているから、光散乱反射部21のうち、一列に並ぶ複数の回転リール6を、その並び方向について両側から一括して挟み込む部分が視差によって視認される事態が生じ難くなる。これにより、表示品位をより良好なものとすることができる。
また、光学シート側開口部22は、液晶パネル11における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されており、光散乱反射部21は、光散乱パターン21aの非形成領域25が、少なくとも光学シート側開口部22に対する鉛直方向の上側部分と下側部分とにまでそれぞれ拡張された範囲に形成され、下側部分における拡張寸法25E3が、上側部分における拡張寸法25E4よりも大きくなるものとされる。光学シート側開口部22と共に他の各開口部23,24及び光散乱パターン21aの非形成領域25が液晶パネル11における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている場合、使用者の目線が、例えば液晶パネル11における鉛直方向の中央位置にあれば、回転リール6は光学シート側開口部22などを通してやや見下ろされる形で視認されることになる。これにより、使用者の眼精疲労を軽減することができ、例えば長時間にわたって遊技を行う場合に好適となる。このように使用者が光学シート側開口部22などを通して回転リール6を見下ろす形で視認する場合には、光散乱反射部21のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分の方が、同上側部分に比べると、視差によって視認され得る範囲が相対的に広くなっている。その点、光散乱反射部21は、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分における光散乱パターン21aの非形成領域25の拡張寸法25E3が、上側部分における光散乱パターン21aの非形成領域25の拡張寸法25E4よりも大きくなっているから、光散乱反射部21のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分が視差によって視認される事態が生じ難くなる。これにより、表示品位をより良好なものとすることができる。
また、光学シート側開口部22は、液晶パネル11における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されており、シャーシ14は、シャーシ側開口部24が、少なくとも光学シート側開口部22に対する鉛直方向の上側部分と下側部分とにまでそれぞれ拡張された範囲に形成され、下側部分における拡張寸法24E3が、上側部分における拡張寸法24E4よりも大きくなるものとされる。光学シート側開口部22と共に他の各開口部23,24及び光散乱パターン21aの非形成領域25が液晶パネル11における鉛直方向の中央位置よりも下側に偏在する形で配されている場合、使用者の目線が液晶パネル11における鉛直方向の中央位置にあれば、回転リール6は光学シート側開口部22などを通してやや見下ろされる形で視認されることになる。これにより、使用者の眼精疲労を緩和することができ、例えば長時間にわたって遊技を行う場合に好適となる。このように光学シート側開口部22が液晶パネル11における鉛直方向の下側に偏在する構成では、液晶パネル11のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分が同上側部分よりも狭くなるため、当該下側部分においてバックライト装置12から供給される光量が不足しがちとなり、表示品位が低下することが懸念される。その点、シャーシ14は、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分におけるシャーシ側開口部24の拡張寸法24E3が、上側部分におけるシャーシ側開口部24の拡張寸法24E4よりも大きくなっているから、反射シート20のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分には、シャーシ14によって覆われることがない部分が生じることになる。従って、回転リール6を視認させるための光がバックライト装置12に対して後側から供給された場合には、その光がシャーシ14によって遮光されることなく、反射シート20のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分における反射シート側開口部23の開口縁を透過して導光板19内へと導入されるので、当該光を光出射面19aからの出射光として利用することが可能となる。つまり、回転リール6を視認させるための光の一部を、液晶パネル11のうち、光学シート側開口部22に対する鉛直方向の下側部分での表示に利用することができ、それにより当該下側部分での輝度不足が補われて表示品位をより良好なものとすることができる。
また、光散乱反射部21及びシャーシ14は、光散乱パターン21aの非形成領域25及びシャーシ側開口部24が、光学シート側開口部22を正面視において全周にわたって取り囲む形で拡張された範囲にまでそれぞれ形成されている。このようにすれば、使用者が回転リール6を斜めから見るにあたり、どの向きから見た場合であっても、視差に起因して光散乱パターン21aによる散乱光が直接使用者の目に入る事態を生じ難くすることができる。しかも、反射シート20の熱膨張に伴い、反射シート側開口部23の開口縁が回転リール6における正面視の中心から遠ざかるよう変位したとき、同開口縁がどの向きに変位した場合であっても、シャーシ14の表面が視差によって視認され難くなる。以上により、表示品位を一層良好なものとすることができる。
また、反射シート20は、反射シート側開口部23の開口範囲が、光学シート側開口部22の開口範囲以上になるよう形成されており、シャーシ14は、シャーシ側開口部24が、光散乱パターン21aの非形成領域25よりも拡張された範囲になるよう形成されている。このように、反射シート側開口部23の開口範囲が光学シート側開口部22の開口範囲以上とされることで、回転リール6を斜めから見た場合に、視差によって反射シート20が視認される事態を生じ難くすることができる。その上で、シャーシ側開口部24が、光学シート側開口部22より拡張された光散乱パターン21aの非形成領域25よりもさらに拡張されることで、反射シート20における反射シート側開口部23の開口縁と、シャーシ14におけるシャーシ側開口部24の開口縁との間のマージンを十分に確保することができる。従って、熱膨張時にシャーシ14におけるシャーシ側開口部24の開口縁付近が反射シート20によって覆われなくなる、といった事態がより確実に生じ難くなっている。これにより、シャーシ14の表面が視差によって視認され難くなるので、影の発生がより好適に抑制され、もって回転リール6及び液晶パネル11の表示品位をより良好なものとすることができる。
また、光散乱反射部21は、少なくとも反射シート側開口部23よりも拡張された範囲が光散乱パターン21aの非形成領域25とされる。このようにすれば、光散乱パターン21aにより散乱反射した光を、反射シート20によってより効率的に反射して光出射面19a側に向かわせることができる。これにより、光の利用効率に優れる。
また、光学シート15及び反射シート20は、光学シート側開口部22の開口範囲と、反射シート側開口部23の開口範囲と、が等しくなるようそれぞれ形成されている。このようにすれば、反射シート20によって反射した光を光学シート15へと効率的に供給することができるから、光学シート15のうち光学シート側開口部22を除いた部分の全体から均一に光を出射させることができるとともに、光の利用効率が高いものとなる。
また、導光板19は、光学シート側開口部22と重畳する部分と、光学シート側開口部22とは非重畳となる部分と、が連続するよう形成されている。このようにすれば、仮に導光板のうち光学シート側開口部22と重畳する部分に開口を形成した場合には、導光板における複数の端面を光入射面とし、それら複数の光入射面に光を入射させるようLEDを複数箇所に配置する必要が生じ、また光学シート側開口部22と重畳する開口の開口縁からの光漏れが生じることも懸念される。その点、導光板19は、光学シート側開口部22と重畳する部分と、光学シート側開口部22とは非重畳となる部分と、が連続するよう形成されているから、LED17の設置箇所を上記よりも削減することができ、もってLED17の設置コスト、発熱量及び消費電力をそれぞれ低減させることができる。また、導光板19から光漏れが生じ難くなるので、回転リール6の視認性もより高いものとなる。
また、導光板19を取り囲む形で枠状をなすとともに合成樹脂製とされたフレーム16が備えられるのに対し、導光板19は、合成樹脂製とされており、フレーム16及び導光板19には、互いに凹凸嵌合することで、導光板19をその板面に沿う方向について位置決めする位置決め凹部26及び位置決め凸部27(位置決め部)がそれぞれ形成されている。このようにすれば、仮にフレームを金属製とした場合に比べると、導光板19とフレーム16との間に生じ得る熱膨張率の差が縮小されることになる。従って、フレーム16及び導光板19にそれぞれ形成される位置決め凹部26及び位置決め凸部27を、より緊密に凹凸嵌合するような寸法設計を採ることが可能となる。これにより、導光板19がフレーム16に対してがたつき難くなるので、使用者が回転リール6を斜めから見たときに、視差によって光散乱パターン21aが視認される事態がより生じ難くなるとともに、シャーシ14が影として視認される事態がより生じ難くなる。
また、位置決め凹部26及び位置決め凸部27は、導光板19における水平方向の中央位置で且つ鉛直方向の一端位置となる1箇所と、導光板19における鉛直方向の中央位置で且つ水平方向の両端位置となる2箇所と、に少なくとも配置されている。このようにすれば、導光板19がその板面に沿う方向についてどの向きにもがたつき難い形で位置決めされる。これにより、使用者が回転リール6を斜めから見たときに、視差によって光散乱パターン21aが視認される事態が一層生じ難くなるとともに、シャーシ14が影として視認される事態が一層生じ難くなる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図12によって説明する。この実施形態2では、隣り合う回転リール106の間の部分において、光散乱パターン121aの非形成領域125に係る拡張寸法125E2と、シャーシ側開口部124に係る拡張寸法124E2と、の関係を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
光散乱反射部121は、図12に示すように、隣り合う回転リール106の間の部分における光散乱パターン121aの非形成領域125の拡張寸法125E2が、例えば1.0mm程度とされており、3つの回転リール106を並び方向について両側から一括して挟み込む部分における拡張寸法(図7及び図9に示す符号25E1を参照)とほぼ同じ大きさとされている。つまり、水平方向に並んだ3つの光散乱パターン121aの非形成領域125は、幅寸法が全て同一とされている。一方、シャーシ114は、隣り合う回転リール106の間の部分におけるシャーシ側開口部124の拡張寸法124E2が、例えば2.0mm程度とされており、上記した実施形態1と同じ値とされている。このため、光散乱パターン121aの非形成領域125における水平方向についての端部と、シャーシ側開口部124における水平方向についての端部と、の寸法差(上記拡張寸法124E2から上記拡張寸法125E2を差し引いた寸法)は、例えば1.0mm程度とされており、上記拡張寸法125E2と等しくなっている。つまり、光散乱パターン121aの非形成領域125における水平方向の端部が、光学シート側開口部122及び反射シート側開口部123における水平方向の端部から引っ込む量と、シャーシ側開口部125における水平方向の端部が、光散乱パターン121aの非形成領域125における水平方向の端部から引っ込む量と、が等しくなっている。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図13によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態1から、隣り合う回転リール206の間の部分において、光散乱パターン221aの非形成領域125に係る拡張寸法225E2と、シャーシ側開口部224に係る拡張寸法224E2と、の関係を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
光散乱反射部221は、図13に示すように、隣り合う回転リール206の間の部分における光散乱パターン221aの非形成領域225の拡張寸法225E2が、例えば1.5mm程度とされており、3つの回転リール206を並び方向について両側から一括して挟み込む部分における拡張寸法(図7及び図9に示す符号25E1を参照)よりも大きなものとされる。一方、シャーシ214は、隣り合う回転リール206の間の部分におけるシャーシ側開口部224の拡張寸法224E2が、例えば2.0mm程度とされており、上記した実施形態1と同じ値とされている。このため、光散乱反射部221において隣り合う回転リール206の間の部分における光散乱パターン221aの非形成領域225の端部と、シャーシ214において隣り合う回転リール206の間の部分におけるシャーシ側開口部224の端部と、の寸法差(上記拡張寸法224E2から上記拡張寸法225E2を差し引いた寸法)は、例えば0.5mm程度とされており、上記拡張寸法225E2よりも小さくなっている。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図14によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態1から光学シート側開口部322の形成範囲を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
光学シート側開口部322は、図14に示すように、光学シート315において回転リール306と正対する部分よりも拡張寸法322Eの分だけ拡張された範囲にわたって形成されている。つまり、光学シート側開口部322は、その形成範囲(開口範囲)が反射シート側開口部323の形成範囲よりも広くなっており、その寸法差が上記した拡張寸法322Eと等しくなっている。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図15によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態1から反射シート側開口部423の形成範囲を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
反射シート側開口部423は、図15に示すように、反射シート420において回転リール406と正対する部分よりも拡張寸法423Eの分だけ拡張された範囲にわたって形成されている。つまり、反射シート側開口部423は、その形成範囲(開口範囲)が光学シート側開口部422の形成範囲よりも広くなっており、その寸法差が上記した拡張寸法423Eと等しくなっている。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図16または図17によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態1から回転リール506及びリール表示窓510Wなどの配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
回転リール506及びリール表示窓510Wは、図16に示すように、表示部503において鉛直方向の中央位置に配されている。従って、リール表示窓510Wを構成する光学シート側開口部522、反射シート側開口部523、シャーシ側開口部524、及び光散乱パターン521aの非形成領域525は、それぞれ光学シート515、反射シート520、シャーシ514、及び光散乱反射部521において鉛直方向の中央位置に配されている。このような構成では、遊技者が回転リール506を鉛直方向について斜めから見た場合に、シャーシ514及び光散乱反射部521のうち、回転リール506に対する上側部分と下側部分とで視差が同じ程度になる。これに基づいて、本実施形態では、図17に示すように、シャーシ514及び光散乱反射部521のうち、回転リール506に対する上側部分におけるシャーシ側開口部524及び光散乱パターン521aの非形成領域525の拡張寸法524E4,525E4と、同下側部分におけるシャーシ側開口部524及び光散乱パターン521aの非形成領域525の拡張寸法(図11に示す拡張寸法24E3,25E3)と、が互いに等しいものとされている。なお、上記下側部分における構成は、図11と同様であるから、本実施形態では図示を省略している。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態では、シャーシ及び光散乱反射部において水平方向に沿って並ぶ3つの回転リールを一括して挟み込む部分におけるシャーシ側開口部及び光散乱パターンの非形成領域の拡張寸法が左右で等しくされたものを示したが、上記拡張寸法を左右で異なる大きさとすることも可能である。このような構成は、表示部において設定される遊技者の目線の中心位置が、水平方向について左右いずれかに偏った配置とされた場合に好適とされる。
(2)上記した各実施形態(実施形態6を除く)では、シャーシ及び光散乱反射部において回転リールに対する鉛直方向の下側部分におけるシャーシ側開口部及び光散乱パターンの非形成領域の拡張寸法が、上側部分における同拡張寸法よりも大きくされたものを示したが、大小関係を逆転させ、上側部分における同拡張寸法が、下側部分における同拡張寸法よりも大きくすることも可能である。このような構成は、リール表示窓が表示部における鉛直方向の上側に偏在する配置とされた場合に好適とされる。
(3)上記した各実施形態では、シャーシ側開口部及び光散乱パターンの非形成領域が、シャーシ及び光散乱反射部において回転リールと正対する部分(光学シート側開口部)を全周にわたって取り囲む形で拡張された場合を示したが、シャーシ側開口部及び光散乱パターンの非形成領域が、シャーシ及び光散乱反射部において回転リールと正対する部分における外周端部の一部にのみ拡張する形で形成されていてもよい。
(4)上記した各実施形態以外にも、各開口部の具体的な形成範囲に係る寸法、及び光散乱パターンの非形成領域の具体的な範囲に係る寸法については、適宜に変更することが可能である。
(5)上記した各実施形態では、導光板において回転リールと正対する部分に開口が形成されない構成のものを示したが、そのような開口を導光板に形成することも可能である。
(6)上記した各実施形態では、導光板側に位置決め凹部を、フレーム側に位置決め凸部を、それぞれ形成した場合を示したが、凹凸関係を逆転させ、導光板側に位置決め凸部を、フレーム側に位置決め凹部を、それぞれ形成することも可能である。
(7)上記した各実施形態では、位置決め凹部及び位置決め凸部が、導光板における水平方向の中央位置で且つ鉛直方向の一端位置となる1箇所と、導光板における鉛直方向の中央位置で且つ水平方向の両端位置となる2箇所と、の合計3箇所に配置された場合を示したが、位置決め凹部及び位置決め凸部の具体的な設置数、導光板における配置などは適宜に変更することが可能である。
(8)上記した各実施形態以外にも、回転リール及びリール表示窓の設置数は適宜に変更可能である。例えば、回転リール及びリール表示窓が2つ以下、または4つ以上とされる構成でもよい。
(9)上記した各実施形態以外にも、リール表示窓及びそれを構成する各開口部及び光散乱パターンの非形成領域が、正面から見て長方形以外の形状、例えば正方形、円形、楕円形状などになるよう形成されていてもよい。
(10)上記した各実施形態以外にも、光学シートの具体的な使用枚数や種類は、適宜に変更可能である。その場合、同じ種類の光学シートを複数枚使用することも可能である。
(11)上記した各実施形態では、バックライト装置において鉛直方向の下側にLED基板が配置されて、導光板における鉛直方向の下側の端面が光入射面とされた場合を示したが、それ以外にもLED基板及び光入射面の配置を変更することが可能である。具体的には、バックライト装置において鉛直方向の上側にLED基板を配置し、導光板における鉛直方向の上側の端面を光入射面としてもよい。また、バックライト装置において水平方向の片側にLED基板を配置し、導光板における水平方向の片側の端面を光入射面としてもよい。
(12)上記した各実施形態では、導光板の一端面に対してLED基板(LED)が対向状に配される片側入光タイプのバックライト装置を備えたスロットマシン用液晶表示装置を例示したが、導光板における対辺をなす2つの端面に対してLED基板(LED)がそれぞれ対向状に配される両側入光タイプのバックライト装置を備えたスロットマシン用液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
(13)上記した各実施形態では、光源としてLEDを用いたものを示したが、有機EL、冷陰極管、熱陰極管などの他の光源を用いることも可能である。
(14)上記した各実施形態では、液晶パネルが有するカラーフィルタの着色部をR,G,Bの3色としたものを例示したが、着色部を4色以上とすることも可能である。
(15)上記した各実施形態では、スロットマシン用液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いたスロットマシン用液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示するスロットマシン用液晶表示装置以外にも、白黒表示するスロットマシン用液晶表示装置にも適用可能である。
(16)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いたスロットマシン用液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いたスロットマシン用表示装置にも本発明は適用可能である。