〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(電気機器連携システム100)
まず、本発明に係る電気機器連携システム100の概略構成について図2を用いて説明する。図2は、電気機器連携システム100の概略構成の一例を示す図である。
電気機器連携システム100は、電気機器3(情報提示装置)を統括して管理することが可能なシステムであり、情報管理サーバ1(情報送信装置)、発話フレーズ管理サーバ2(情報送信装置)、および1または複数の電気機器3、を備えている。
情報管理サーバ1(情報送信装置)は、各電気機器3から状態情報を受信して、状態情報が示す各電気機器3の状態に応じて、電気機器3に対して所定の動作(発話フレーズの音声データのダウンロード、および削除など)を指示するサーバである。情報管理サーバ1は、発話フレーズの音声データ(提示情報)配信、消費電力量の集計、および動作状態の監視などを行うサーバであってもよく、情報管理サーバ1が各電気機器3から取得する状態情報を通知する状態情報通知の例としては、動作の開始通知、動作の終了通知、各種エラー通知、消費電力量通知、などが挙げられる。
また、情報管理サーバ1は、各電気機器3の状態情報に基づいて、音声データ再生機能を備える電気機器3からユーザに対して発する発話フレーズの音声データを発話フレーズ管理サーバ2に対して要求する。そして、発話フレーズ管理サーバ2から取得した発話フレーズの音声データを、音声データ再生機能を備える所定の電気機器3に送信する。
発話フレーズ管理サーバ2は、電気機器3の状態に応じて、電気機器3から提示する発話フレーズの音声データを管理するサーバである。発話フレーズ管理サーバ2は、情報管理サーバ1から電気機器3の状態を示す情報を取得して、各電気機器3の状態に対応付けられた、発話フレーズの音声データを発話フレーズデータベース(DB)27から読み出して情報管理サーバ1に送信する。発話フレーズの音声データ毎に、再生する電気機器3が指定されており、その電気機器3において再生する再生タイミング、再生回数の制限、再生終了通知(提示状態が変化したことの通知)を情報管理サーバ1に送信するか否か、および他の電気機器3が再生する、関連する発話フレーズの有無などが規定されている。
また、発話フレーズ管理サーバ2は、天気情報サーバ4およびカレンダー情報サーバ5などの情報源から、天気情報、カレンダー情報(ユーザのスケジュール情報、季節に関連する情報、イベント情報などを含む)などの各種情報を取得してもよい。発話フレーズ管理サーバ2は、適宜これらの情報を発話フレーズテンプレートデータベース(DB)26に格納されている発話フレーズテンプレートと組み合わせることで、適切で多様な発話フレーズを生成することができる。発話フレーズ管理サーバ2が取得した各種情報を利用して生成する発話フレーズの具体例については後に説明する。
電気機器3は、情報管理サーバ1との間のデータ通信を行う通信機能を有している機器であり、例えば、ユーザの家庭で使用される家庭内機器である。例えば、電気機器3には、図示のように、洗濯機3a、冷蔵庫3b、エアコン3c、テレビ3d、ロボット掃除機3e、調理機器3f、空気清浄機3g、照明装置(図示せず)などが含まれる。なお、電気機器3自体が、情報管理サーバ1との間の通信機能を備えていなくてもよい。例えば、任意の機器にネットワークアダプタを取り付けることで、情報管理サーバ1との間の通信機能を機器に付与してもよい。
また、電気機器3は、それぞれのユーザの家庭で使用する家庭内機器に限定されず、情報管理サーバ1との間のデータ通信が可能なすべての家庭内機器が電気機器3に含まれ得る。すなわち、電気機器3は、複数のユーザの家庭で使用されている家庭内機器であってもよいし、ある地域に属する家庭で使用される家庭内機器であってもよい。また、電気機器3は家庭内で使用される電気機器3に限定されず、屋外で使用される警報装置などの機器(図示せず)、照明装置3h、などであってもよい。
また、電気機器3は、情報管理サーバ1から受信あるいはダウンロードした発話フレーズの音声データを提示する機能を備えている。電気機器3は、発話フレーズの音声データを記憶部37(図3参照)に記憶し、各発話フレーズの音声データ毎に規定されている所定の再生タイミングにて発話フレーズの音声データを読み出して再生する。例えば、ユーザによる音声データの再生ボタン(指示受付部)の押下(提示指示)、内蔵音声データ(格納提示情報)の再生終了、およびユーザによるリモコン操作(提示指示)を検知(指示受付)、などの所定のトリガを検知したときに、発話フレーズの音声データを再生してもよい。このようなタイミングは、ユーザに、高い確率で確認させることができるため、効果的である。なお、電気機器3が再生する音声データは、情報管理サーバ1から受信し、あるいはダウンロードする発話フレーズの音声データに限定されず、予め電気機器3の記憶部37に記憶されている内蔵音声データであってもよい。発話フレーズの音声データ毎に、再生する電気機器3が指定されており、その電気機器3において再生する再生タイミング、再生回数の制限、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信するか否か、および他の電気機器3が再生する、関連する発話フレーズの有無などが規定されていてもよい。
なお、ユーザに対して電気機器3が発話フレーズの音声データを提示する方法は、音声データを再生することに限定されず、音声データに対応するテキストデータ(提示情報)として表示部(図示せず)に表示して、ユーザに確認させる構成であってもよい。以下では、洗濯機3a、冷蔵庫3b、エアコン3c、テレビ3d、ロボット掃除機3e、および調理機器3fが、音声データを再生する機能を有しており、空気清浄機3gは音声データを再生する機能を有していない場合を例に挙げて説明するが、これに限定されない。例えば、洗濯機3aのみが音声データを再生する機能を有していてもよい。
なお、電気機器連携システム100は、ユーザ間のコミュニケーションツールとして機能するソーシャルネットワークサービスである家族伝言板(電子伝言板)を含む構成であってもよい。例えば、情報管理サーバ1が家族伝言板サーバとしての機能も備え、各ユーザは他のユーザ宛のコメントを家族伝言板に投稿し、家族伝言板を介してユーザ間で会話ができるように構成してもよい。
例えば、情報管理サーバ1が、電気機器3から取得した状態情報に対応する発話メッセージや、発話フレーズ管理サーバ2から取得した発話フレーズを、該発話フレーズを提示する電気機器3として指定された電気機器3からの投稿であることを明示して、家族伝言板に投稿する構成あってもよい。これにより、電気機器3から、発話フレーズの音声データが再生されない場合であっても、電気機器3に関する発話フレーズを、家族伝言板を介してユーザに提示することができる。よって、例えばユーザが外出している場合であって、ユーザに電気機器3の状態(エラーの発生、動作の終了)に関連する情報を知らせることができる。
(情報管理サーバ1の構成および発話フレーズ管理サーバ2の構成)
次に、電気機器連携システム100に係る情報管理サーバ1および発話フレーズ管理サーバ2の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る情報管理サーバ1、および発話フレーズ管理サーバ2の概略構成の一例を示すブロック図である。
まず、情報管理サーバ1の構成について説明する。情報管理サーバ1は、電気機器3から取得した状態情報を解析する状態解析部11、および電気機器3および発話フレーズ管理サーバ2とのデータ通信を行う情報管理サーバ通信部14を備えている。
配信先決定部(指示送信部)12は、発話フレーズ管理サーバ2から取得した発話フレーズの音声データを、情報管理サーバ通信部14を介して取得して、各発話フレーズの音声データを再生する電気機器3を特定する。配信先決定部12が、各発話フレーズの音声データを再生する電気機器3は、発話フレーズ管理サーバ2からの発話フレーズの音声データと共に送信される情報に基づいて決定する。より具体的には、配信先決定部12は、発話フレーズ管理サーバ2から情報管理サーバ1へと送信される各発話フレーズの音声データに紐付けられた配信先指定情報を参照して、配信先となる電気機器3を指定する。
なお、情報管理サーバ1が監視している電気機器3の現在の状態を参照して、配信先の電気機器3を動的かつ適切に決定してもよい。また、配信先決定部12は、電気機器3の現在の状態や使用頻度などを参照して、配信先として指定されている電気機器3の中から、発話フレーズの音声データをユーザに提示する確率が高い、適当な電気機器3を選択してもよい。例えば、電気機器3として複数の冷蔵庫3bが存在する場合、高頻度でユーザが扉を開閉する冷蔵庫3bのみを配信先として決定してもよい。あるいは、発話フレーズの音声データを配信する時刻より所定の時間以内(例えば1時間以内)に、ユーザによる操作を受け付けた電気機器3を配信先として決定してもよい。
削除指示要否判定部(状態検知部)13は、情報管理サーバ1から発話フレーズの音声データを配信した配信先の電気機器3のうちのいずれかの電気機器3から、再生終了状態情報を取得し、配信された発話フレーズの音声データを配信した配信先の電気機器3に対して、該発話フレーズの音声データを削除するように指示する削除指示を送信するか否かを決定する。より具体的には、削除指示要否判定部13は、この再生された発話フレーズの音声データの再生回数の制限を参照して、電気機器3から発話フレーズの音声データを再生したことを示す再生終了通知を取得して、再生終了通知が、再生回数の制限に一致したときに、該発話フレーズの音声データを配信した電気機器3に対して削除指示を送信することを決定する。なお、削除指示は、該発話フレーズの音声データを記憶しているすべての電気機器3に送信してもよいし、1つの電気機器3に送信してもよい。
続いて、発話フレーズ管理サーバ2の構成について説明する。発話フレーズ管理サーバ2は、情報取得部22、発話フレーズ生成部23、発話フレーズ管理部24、発話フレーズ記憶部25、および発話フレーズ管理サーバ通信部21を備えている。
発話フレーズ管理サーバ通信部21は、情報管理サーバ1、天気情報サーバ4、およびカレンダー情報サーバ5などとの間のデータの送受信を行う。また、発話フレーズ管理サーバ通信部21は、発話フレーズ管理部24からの発話フレーズの音声データを情報管理サーバ1に送信する。なお、発話フレーズ管理部24から発話フレーズ管理サーバ通信部21に出力される発話フレーズの数は複数であってもよく、さらに、発話フレーズDB27から読み出されたもの、および発話フレーズ生成部23が生成したもののいずれであってもよい。
情報取得部22は、情報管理サーバ1、天気情報サーバ4、およびカレンダー情報サーバ5などから、発話フレーズ管理サーバ通信部21を介して、各種の情報を取得して、発話フレーズ生成部23に送る。
発話フレーズ記憶部25は、発話フレーズ生成部23が発話フレーズを生成するときに用いる発話フレーズテンプレートが格納されている発話フレーズテンプレートDB26、および予め作成された発話フレーズが格納されている発話フレーズDB27を含んでいる。
発話フレーズ管理部24は、情報管理サーバ1から発話フレーズ管理サーバ通信部21を介して、状態情報を取得して、取得した状態情報に対応付けられた発話フレーズを発話フレーズ記憶部25の発話フレーズDB27から読み出して、発話フレーズ管理サーバ通信部21に出力する。また、発話フレーズ管理部24は、取得した状態情報に対応付けられた発話フレーズが発話フレーズDB27に無ければ、取得した状態情報を発話フレーズ生成部23に送る。また発話フレーズ管理部24は、以下に説明する発話フレーズ生成部23が生成した発話フレーズを、発話フレーズDB27に記憶してもよい。
発話フレーズ生成部23は、発話フレーズ管理部24から取得した状態情報に対応付けられた発話フレーズテンプレートを発話フレーズ記憶部25の発話フレーズテンプレートDB26から読み出す。発話フレーズ生成部23が読み出した発話フレーズテンプレートには、所定の情報を挿入する空欄が1または複数含まれており、発話フレーズ生成部23は、情報取得部22から該当する状態情報を取得してこの空欄を埋めて、発話フレーズを完成させる。完成した発話フレーズは、発話フレーズ生成部23から発話フレーズ管理部24に出力される。
(電気機器3の構成)
次に、音声データを再生する機能を備える電気機器3の構成について、図3を用いて説明する。図3は、電気機器連携システム100を利用する電気機器3の概略構成の一例を示すブロック図である。
電気機器3は、音声データ管理部32、操作入力部(指示受付部)33、音声再生制御部(提示部)34、主制御部35、音声再生部36、記憶部37、および情報管理サーバ1との間のデータ通信を行う電気機器通信部(通知部)31を備えている。なお、電気機器3に共通する、通信機能および音声データ再生機能に関係する構成のみを図示しており、洗濯機3a、冷蔵庫3b、など個々の電気機器3に特有の機能に関する構成については、説明を簡略化するために図示していない。
音声データ管理部32は、電気機器3の状態を示す状態情報を、電気機器通信部31を介して情報管理サーバ1に送り、当該状態情報に対応付けられた発話フレーズの音声データを情報管理サーバ1から取得する。また、音声データ管理部32は、取得した発話フレーズの音声データを、記憶部37のダウンロード音声データ記憶部38に格納する。さらに、音声データ管理部32は、ダウンロード音声データ記憶部38に格納されている各発話フレーズの音声データを再生する再生タイミングに基づいて、再生すべき発話フレーズの音声データを記憶部37から読み出して、音声再生制御部34に送る。
操作入力部33は、音声再生部36から音声データを再生するトリガとなる操作を含む、ユーザによる様々な操作入力を受付ける。例えば、洗濯機3a、冷蔵庫3b、調理機器3fなどの操作面に設けられた音声再生ボタンおよび各種動作指示ボタン、またはエアコン3c、テレビ3d、ロボット掃除機3eなどのリモコン操作受信部などがこれに該当する。
音声再生制御部34は、音声データ管理部32から、発話フレーズの音声データを取得して、再生するトリガとなる操作入力など(提示指示)があったとき、この発話フレーズの音声データを音声再生部36から再生するように音声再生部36を制御する。また音声再生制御部34は、主制御部35から、当該電気機器3の動作状態(例えば、洗濯機3aの場合には、洗濯が完了したり、乾燥が完了したりした状態)であることと示す状態情報を取得し、これらの状態情報と対応付けられている音声データを記憶部37から読み出して音声再生部36から出力させる。
主制御部35は、電気機器3の様々な機能を制御するものである。例えば、洗濯機3aであれば、洗濯開始から洗濯終了、および乾燥開始から乾燥終了までの各種動作を制御する。また主制御部35は、電気機器3の動作状態を監視しており、音声データを再生するトリガとなる所定の状態を示す状態情報を音声再生制御部34に出力する。
音声再生部36は、音声出力装置であり、音声再生制御部34から取得したさまざまな音声データを再生する。音声再生部36が再生する音声データは、発話フレーズの音声データに限定されず、エラー発生を報知するアラーム音および音楽などであってもよい。
記憶部37は、電気機器3が情報管理サーバ1から取得した発話フレーズの音声データを記憶するダウンロード音声データ記憶部38および内蔵音声データを記憶している内蔵音声データ記憶部39を含んでいる。なお、音声を再生する再生タイミングとして用いられるトリガについては、後に具体例を挙げて説明する。
なお、電気機器通信部31、音声データ管理部32、音声再生制御部34、音声再生部36、記憶部37、電気機器3に必須の構成ではない。例えば、これらの機能を備えるネットワークアダプタ(図示せず)を取り付けて、任意の機器を電気機器3として、電気機器連携システム100に加えることができる。
(電気機器3が再生する発話フレーズ)
ここでは、電気機器3が再生する発話フレーズ(提示情報)について、洗濯機3aを例に挙げて、図8を用いて説明する。図8は、洗濯機3aから再生される発話フレーズの具体例を示す図である。
洗濯機3aは、ユーザによって主電源がONになると、次に洗濯槽に入れられた洗濯すべき衣類の重量や性質などに基づいて、洗濯時に使用する洗剤量や洗濯時間をユーザに通知し、その後、ユーザによって洗濯開始ボタン(図示せず)が押下されると洗濯を開始する。また洗濯機3aは、洗濯(洗い)が終了したときおよび乾燥が終了したときの他に、音声再生ボタンがユーザによって押下された時に、発話フレーズを再生する。図8に示すように、洗濯機3aが再生する発話フレーズ毎に、再生する再生タイミング、再生回数の制限、発話フレーズを再生し終えたことを示す通知である再生終了通知を情報管理サーバに通知するか否か、および他の電気機器から連携して提示する発話フレーズ(伝言)の有無、などが規定されている。なお、他の電気機器から連携して提示する発話フレーズ(伝言)については、後に説明する。
例えば、図8の発話フレーズF1に示すように、ユーザによって主電源がONにされたときには、「お洗濯ご苦労様」という発話フレーズを再生する。この「お洗濯ご苦労様」という発話フレーズは、予め内蔵音声データ記憶部39に記憶されている内蔵発話フレーズ(格納提示情報)であり、再生回数には制限がなく、主電源がONになる度に再生される。再生する回数に制限は設けられていない。その他に、洗濯が終了したときに再生される発話フレーズF2「洗濯が終わりました」や、乾燥が終了したときに再生される発話フレーズF3「乾燥が終わりました」なども内蔵発話フレーズである。
一方、洗濯機3aは、発話フレーズの音声データを情報管理サーバ1からダウンロードして、所定のトリガを検知したタイミングで、ダウンロードした発話フレーズを再生する。情報管理サーバ1から取得する発話フレーズの例としては、例えば、天気情報に関する発話フレーズ、季節・カレンダーに応じた洗濯に関する発話フレーズ、および消費電力量や使用水量の集計結果に関する発話フレーズなどが挙げられる。
天気情報に関する発話フレーズとは、発話フレーズF4の「今日は花粉が多く飛んでいますね」のように、天気情報に関連するキーワード(発話フレーズF4の場合は「花粉」)を含む発話フレーズである。この発話フレーズF4には、1日に1回のみ再生するという再生回数制限が設けられており、朝10時に1回目の再生を行った後は、翌日まで再生しない。
季節・カレンダーに応じた洗濯に関する発話フレーズとは、発話フレーズF5の「このところ暑い日が続きますね。しっかり洗濯しますね」のように、季節・カレンダーに関連するキーワード(発話フレーズF5の場合は「暑い」および「しっかり洗濯」)を含む発話フレーズである。この発話フレーズF5には、ダウンロードした月に1回のみ再生するという再生回数制限が設けられており、例えば、8月2日に再生すると、8月中は再生しない。
消費電力量や使用水量の集計結果に関する発話フレーズは、発話フレーズF6の「(N1)月は(N2)月より、(P)リットルほど節水できたよ」のように、消費電力量や使用水量の集計結果に関連するキーワードを含む発話フレーズである。発話フレーズF6の「(N1)」には、比較対象となる月の数字が挿入され、「(N2)」には集計結果が出された最新の月の数字が挿入される。そして、「(P)」には、比較対象となる月の1か月の使用水量から、最新の月の1か月の使用水量を減算した値が挿入される。例えば、12月の集計結果が出た時期には、発話フレーズF6は「12月は11月より、8リットルほど節水できたよ」という発話フレーズとなり、今月は先月よりも(または、先月は先々月よりも)節水できたことを、ユーザに伝える発話フレーズとなる。なお、この発話フレーズF6には、ダウンロードした月に1回のみ再生するという再生回数制限が設けられている。
なお、この発話フレーズF6は、以下のように生成され得る。洗濯機3aが洗濯に使用した水量を情報管理サーバ1が管理しており、毎月使用した水量の集計結果を保持している。発話フレーズ管理サーバ2の情報取得部22が、情報管理サーバ1から、毎月使用した水量の集計結果を取得する。発話フレーズ生成部23は、発話フレーズテンプレートDB26から読み出した「(N1)月は(N2)月より、(P)リットルほど節水できたよ」という発話フレーズテンプレートに含まれる、「(N1)」、「(N2)」、および「(P)」に、情報管理サーバ1から取得した、毎月使用した水量の集計結果からの数値を挿入すればよい。生成された発話フレーズF6は、発話フレーズ管理サーバ2から情報管理サーバ1へ送信され、洗濯機3aにダウンロードされる。
このように、各電気機器3は、それぞれの主要な機能に応じた発話フレーズを再生し、ユーザに対して操作を促す音声を提示したり、有益な情報を含む音声を提示したりすることができる。これにより、電気機器3の操作を容易なものにすると共に、電気機器3の利便性を向上させることができる。
(電気機器3が再生する発話フレーズの再生回数の制御)
例えば、複数の電気機器3が同じ発話フレーズをダウンロードしているような場合、発話フレーズ毎に再生回数の制限が設けられていても、各電気機器3が所定の再生タイミングにおいて、同一の発話フレーズをユーザに対して提示してしまう。そこで、本発明に係る電気機器連携システム100では、発話フレーズをダウンロードしている電気機器3を管理することにより、電気機器3が再生する発話フレーズの再生回数を制御する。
以下では、電気機器連携システム100による電気機器3が再生する発話フレーズの再生回数の制御例について、図4を用いて説明する。なお、洗濯機3a、冷蔵庫3b、および調理機器3fが発話フレーズF4「今日は花粉が多く飛んでいますね」(図8参照)を情報管理サーバ1からダウンロードしている場合を例に挙げて説明するが、これに限定されない。図4は、電気機器連携システム100によって、発話フレーズの再生回数を制御する場合の一例を示す図である。
図4の(a)には、部屋R1に設定されている洗濯機3a、冷蔵庫3b、および調理機器3fが、通信を介して情報管理サーバ1から、天気情報に関する発話フレーズF4「今日は花粉が多く飛んでいますね」をダウンロード(図中の破線)しており、その後、洗濯機3aが、内蔵音声(メロディ、または内蔵発話フレーズ)の再生直後または、再生ボタンが押下された時に、この「今日は花粉が多く飛んでいますね」を再生したときの様子を示している。すなわち、この発話フレーズF4は、図8に示すように、内蔵音声の再生直後、または再生ボタンが押下された時に再生するように規定されている。例えば、洗濯機3aの電源がONになったときに自動的に再生される内蔵発話フレーズである「お洗濯ご苦労様」(図8のF1)が再生された直後、またはユーザによって再生ボタンが押下されたときに、洗濯機3aは、「今日は花粉が多く飛んでいますね」を再生する。
なお、この発話フレーズF4「今日は花粉が多く飛んでいますね」は、天気情報サーバ4から取得した花粉情報などの情報、または花粉が多い季節であることを示すカレンダー情報を用いて、発話フレーズ管理サーバ2の発話フレーズ生成部23が生成したものであってもよい。あるいは、発話フレーズ記憶部25の発話フレーズDBに格納されている既製の発話フレーズであってもよい。
図4の(b)では、所定の再生タイミングで発話フレーズF4を再生した洗濯機3aは、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信する。情報管理サーバ1の削除指示要否判定部13は、洗濯機3aからの再生終了通知に基づいて、再生が終了した発話フレーズを特定し、該発話フレーズの再生回数に制限がある(1日1回)ことを確認して、該発話フレーズの削除指示の送信を決定する。削除指示は、該発話フレーズをダウンロードしている電気機器3に対して送信される。
このように、情報管理サーバ1は、再生回数が制限された発話フレーズを再生した洗濯機3aからの再生終了通知を受信して、再生された発話フレーズをダウンロードしている電気機器3に対して、発話フレーズを削除するように削除指示を送信する。これにより、複数の電気機器3が同じ発話フレーズをダウンロードしているような場合であっても、各電気機器3が所定の再生タイミングにおいて、同一の発話フレーズをユーザに対して重複して提示することを回避することができる。
(発話フレーズの再生回数を制御する処理)
続いて、発話フレーズの再生回数を制御する処理について、図5を用いて説明する。図5は、情報管理サーバ1から複数の電気機器3が発話フレーズの音声データをダウンロードし、その後、洗濯機3aによって再生された発話フレーズの音声データをダウンロードしている電気機器3から、再生済みの発話フレーズの音声データを削除する処理を示すフローチャートである。なお、図5では、情報管理サーバ1と発話フレーズ管理サーバ2との間の処理は、説明を簡略化するために図示していない。
洗濯機3aの主電源がONになると(S101)、洗濯機3aは情報管理サーバ1との通信を確立して、起動したことを示す起動通知を音声データ管理部32から、電気機器通信部31を介して情報管理サーバ1に送る。情報管理サーバ1は、洗濯機3aから再生することが規定されている発話フレーズの音声データを発話フレーズ管理サーバ2から取得する。洗濯機3aは、情報管理サーバ1にアクセスして、再生する電気機器3として、洗濯機3aが含まれる発話フレーズの音声データをダウンロードして、ダウンロード音声データ記憶部38に格納する(S102)。
なお、ここでは、洗濯機3aの他に、冷蔵庫3bおよび調理機器3fなども、同じ発話フレーズの音声データを再生する電気機器3として規定されている場合を例に挙げて説明する。すなわち、冷蔵庫3bおよび調理機器3fも、情報管理サーバ1にアクセスして、洗濯機3aがダウンロードした発話フレーズの音声データと同じ発話フレーズの音声データをダウンロードし、ダウンロード音声データ記憶部38に記憶している(S102aおよびS102b)。
洗濯機3aがユーザによって音声再生ボタンが押下されると(S103:指示受付ステップ)、洗濯機3aは、ダウンロードした発話フレーズ(提示情報)の音声データを再生する(S104:提示ステップ)。また、洗濯機3aは、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信する(通知ステップ)。情報管理サーバ1が洗濯機3aからの再生終了通知を受信すると(S202:状態検知ステップ)、削除指示要否判定部13は、洗濯機3aからの再生終了通知に基づいて、再生が終了した発話フレーズを特定し、該発話フレーズの再生回数に制限があることを確認して、該発話フレーズの削除指示の送信が必要か否かを決定する(S203)。削除指示を送信する場合(S203にてYES)、配信先決定部12が決定した、再生された発話フレーズ(提示情報)または該発話フレーズに対応付けられた発話フレーズ(対応提示情報)をダウンロードしている電気機器3(この場合、洗濯機3a、冷蔵庫3b、および調理機器3fなど)に対して削除指示が送信される(指示送信ステップ)。
情報管理サーバ1から削除指示を受信した洗濯機3a、冷蔵庫3b、および調理機器3fは、ダウンロード音声データ記憶部38に記憶されている発話フレーズの音声データであって、冷蔵庫3bから再生済みの発話フレーズの音声データを削除する。
複数の電気機器3が同じ発話フレーズの音声データをダウンロードして記憶している場合、各電気機器3が所定の再生タイミングにおいて、同一の発話フレーズをユーザに対して提示してしまう可能性がある。例えば、各電気機器3から提示する発話フレーズの再生回数を個々に制限しても、洗濯機3aが既に再生した同じ発話フレーズを、ユーザは冷蔵庫3bからも調理機器3fからも聞かされる虞がある。上記の構成によれば、同じ発話フレーズをダウンロードしている複数の電気機器のうち、少なくとも何れかの電気機器3が発話フレーズの音声データを再生した場合に、その再生された発話フレーズと同じ発話フレーズの音声データのダウンロードしている電気機器3に対して、削除指示を送信する。これにより、ユーザに対して提示する回数を適切に制限することができる。
〔実施形態2〕
複数の電気機器3の間の連携によって発話フレーズ(提示情報)を提示する場合における本発明の他の実施形態について、図6、図7、図9、および図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(電気機器3の連携によって提示する発話フレーズ(伝言))
まず、電気機器3の連携によって提示する発話フレーズ(伝言)について、図9を用いて説明する。図9は、ある電気機器3の状態に応じて、その他の電気機器3から再生される発話フレーズの具体例を示す図である。
図9に示すように、洗濯機3a、冷蔵庫3b、ロボット掃除機3e、空気清浄機3gなどの状態(洗濯や乾燥の終了、エラーの発生など)に応じて、その状態にある電気機器3以外の電気機器3から提示する発話フレーズが提供される。すなわち、情報管理サーバ1が受け取った通知(状態情報)が示す電気機器3の状態毎に、再生する電気機器(発話フレーズの音声データの配信先となる電気機器)3、発話フレーズ、再生タイミング、再生回数、発話フレーズを再生し終えたことを示す通知である再生終了通知を情報管理サーバ1に通知するか否か、が規定されている。
例えば、図9の発話フレーズF10について説明すれば以下である。情報管理サーバ1が洗濯機3aから洗濯終了通知を取得すると、情報管理サーバ1は、発話フレーズF10「洗濯機さんからの伝言です。洗濯終わったよ。洗濯物を取りに来てね」を冷蔵庫3b、エアコン3c、テレビ3d、調理機器3fなどの電気機器3に配信する。この発話フレーズF10をダウンロードした電気機器3は、この発話フレーズF10を所定の再生タイミングにて1回再生する。再生タイミングは、電気機器3毎に規定されており、例えば、冷蔵庫3bの場合には、扉が開けられた時、または、伝言再生ボタンが押下された時であり、エアコン3cやテレビ3dの場合にはリモコン操作を検知した時であり、調理機器3fの場合には、電源がONになったとき、または扉が開けられた時である。発話フレーズF10を再生した電気機器3は、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信する。
図9の発話フレーズF11〜F13についても同様である。例えば、情報管理サーバ1が冷蔵庫3bから、扉が開いている状態が所定の時間以上継続していることを示すエラー通知を取得すると、情報管理サーバ1は、発話フレーズF11「冷蔵庫さんのドアが開いているみたいだよ。確認してあげてね。」を洗濯機3a、エアコン3c、テレビ3d、調理機器3fなどの電気機器3に配信する。この発話フレーズF11をダウンロードした電気機器3は、この発話フレーズF11を電気機器3毎に規定されている所定の再生タイミングにて1回再生する。発話フレーズF11を再生した電気機器3は、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信する。また、発話フレーズF12「ロボット掃除機さんが、助けて〜って言っているよ、助けに行ってあげてね。」は、情報管理サーバ1がロボット掃除機3eから、移動不能になったことを示すエラー通知を取得した場合に、洗濯機3a、エアコン3c、テレビ3d、調理機器3fなどに配信する発話フレーズである。発話フレーズF13「空気清浄機さんのお水がないみたいだよ。お水を入れてあげてね。」は、情報管理サーバ1が空気清浄機3gから、加湿用の水を入れるタンクが空になったことを示すエラー通知を取得した場合に、洗濯機3a、エアコン3c、テレビ3d、調理機器3fなどに配信する発話フレーズである。発話フレーズF11〜F13についても、再生した電気機器3から情報管理サーバ1に、再生終了通知が送信される。
例えば、ユーザが洗濯機3aを用いて洗濯を開始して、その後、洗濯機3aが設置されている部屋R1から別の部屋R2に移動して、テレビ3dを視聴するような場合、洗濯機3aが再生する発話フレーズF2「洗濯が終わりました。」(図8参照)に気付かない場合がある。このようなときに、部屋R2の電気機器3が、洗濯機3aの状態をユーザに伝える(伝言する)発話フレーズを再生する。これにより、ユーザに対して、洗濯機3aからすみやかに洗濯物を取り出すように促すことができる。
(電気機器3が再生する発話フレーズ(伝言)の再生回数の制御)
例えば、複数の電気機器3が同じ発話フレーズ(伝言)をダウンロードしている場合、発話フレーズ毎に再生回数の制限が設けられていても、各電気機器3が所定の再生タイミングにおいて、同一の伝言をユーザに対して提示してしまう。そこで、本発明に係る電気機器連携システム100では、発話フレーズ(伝言)をダウンロードしている電気機器3を管理することにより、電気機器3が再生する発話フレーズの再生回数を制御する。
以下では、電気機器連携システム100による電気機器3が再生する発話フレーズ(伝言)の再生回数の制御例について、図6および図7を用いて説明する。図6は、電気機器連携システム100によって、発話フレーズの再生回数を制御する場合の一例を示す図である。また図7は、電気機器連携システム100によって、発話フレーズの再生回数を制御する場合の別の一例を示す図である。
図6の(a)には、部屋R1に設置されている洗濯機3aが洗濯を終え、発話フレーズF2「洗濯が終わりました」を再生し、洗濯終了通知を情報管理サーバ1に送信している様子が図示されている。また、図6の(a)には、洗濯終了通知を受信した情報管理サーバ1が、部屋R1の洗濯機3a以外の電気機器3である、冷蔵庫3bおよび調理機器3f、および、部屋R2のエアコン3c、テレビ3d、およびロボット掃除機3eに対して、発話フレーズF10「洗濯機さんからの伝言です。洗濯終わったよ。洗濯物を取りに来てね」の音声データを配信する様子も図示されている。
部屋R2のユーザが、エアコン3cをリモコン操作すると、図6の(b)に示すように、その操作指示を検知したエアコン3cは、発話フレーズF10を再生する。ここでは、エアコン3cが再生する場合を例に挙げて説明するがこれに限定されない。例えば、テレビ3dが操作されたことを検知して、発話フレーズF10を再生してもよいし、冷蔵庫3bのドアが開けられた時に、冷蔵庫3bが再生してもよい。
図6の(c)において、発話フレーズF10を再生したエアコン3cは、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信する。再生終了通知を受信した情報管理サーバ1は、状態解析部11の削除指示要否判定部13において、発話フレーズF10の再生回数の制限に基づいて、削除指示の送信を決定する。そして情報管理サーバ1は、発話フレーズF10をダウンロードしている電気機器3に対して削除指示を送信する。削除指示を受信した電気機器3は、ダウンロード音声データ記憶部38に記憶されている発話フレーズF10の音声データを削除する。
続いて、発話フレーズの再生回数を制御する場合の別の一例について図7を用いて説明する。図7の(a)において、部屋R2に設置されている空気清浄機3gのタンクの水がなくなったことを示すエラーが発生すると、空気清浄機3gのエラー表示ランプLが点灯し、エラー発生通知を情報管理サーバ1に送信する。また図6の(a)には、空気清浄機3gからエラー発生通知を受信した情報管理サーバ1が、部屋R1の洗濯機3a、冷蔵庫3bおよび調理機器3f、および、部屋R2のエアコン3c、テレビ3d、およびロボット掃除機3eに対して、発話フレーズF13「空気清浄機さんからのお水がないみたいだよ。お水を入れてあげてね。」の音声データを配信する様子も図示されている。
部屋R1のユーザが、冷蔵庫3bのドアを開けると、図7の(b)に示すように、冷蔵庫3bは、発話フレーズF13を再生する。図7の(c)において、発話フレーズF13を再生した冷蔵庫3bは、再生終了通知を情報管理サーバ1に送信する。再生終了通知を受信した情報管理サーバ1の削除指示要否判定部13は、発話フレーズF13の再生回数の制限に基づいて、削除指示の送信を決定する。そして情報管理サーバ1は、発話フレーズF13をダウンロードしている電気機器3に対して削除指示を送信する。削除指示を受信した電気機器3は、ダウンロード音声データ記憶部38に記憶されている発話フレーズF13の音声データを削除する。
ここで説明した発話フレーズF10および発話フレーズF13はいずれも、再生回数の制限が1回であるため、削除指示要否判定部13は、再生終了通知を受信したときに、削除指示を送信することを決定する。なお、再生回数の制限は1回とは限らず、例えば、削除指示要否判定部13が発話フレーズ毎に再生終了通知を受信した回数を計測しており、所定の再生回数と一致する回数の再生終了通知を受信したときに、削除指示を送信することを決定してもよい。これにより、再生回数の制限が2回以上に設定されている発話フレーズの再生回数を適切に制御することができる。
(発話フレーズ(伝言)の再生回数を制御する処理)
続いて、発話フレーズ(伝言)の再生回数を制御する処理について、図10を用いて説明する。図10は、再生された発話フレーズの音声データをダウンロードしている電気機器3から、再生済みの発話フレーズの音声データを削除する処理を示すフローチャートである。なお、図10では、洗濯機3a、テレビ3d、エアコン3c以外の電気機器3、および情報管理サーバ1と発話フレーズ管理サーバ2との間の処理は、説明を簡略化するために図示していない。
図10では、図6に示すように、情報管理サーバ1から複数の電気機器3が、洗濯機3aの状態を知らせる発話フレーズ(伝言)の音声データをダウンロードしており、その後、エアコン3cによってその発話フレーズの音声データが再生された場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、電気機器連携システム100の情報管理サーバ1が取得して管理するすべての電気機器3が、状態情報を情報管理サーバ1に送信することができ、ユーザに対して提示する発話フレーズの音声データを情報管理サーバ1からダウンロードすることができる。
洗濯機3aの電源がONになり(S301)、洗濯が開始(S302)して、その後、洗濯が終了すると、洗濯機3aから情報管理サーバ1に洗濯終了通知が送信される(S303)。また、洗濯機3aの音声再生制御部34が、内蔵音声データ記憶部39から、発話フレーズF2「洗濯が終わりました。」(内蔵提示情報)を読み出して、音声再生部36に発話フレーズF2を再生させる(S304:提示ステップ)。なお、洗濯終了通知の代わりに、発話フレーズF2が再生されたときに、音声再生制御部34から、発話フレーズF2を再生したことを示す再生終了通知を送信してもよい。
情報管理サーバ1は、洗濯機3aから洗濯終了通知を受信すると、洗濯終了時にユーザに提示することが定められた発話フレーズを発話フレーズ管理サーバ2から取得する(S601)。テレビ3d、エアコン3cは、情報管理サーバ1にアクセスして、発話フレーズF10をダウンロードする。この発話フレーズF10は、エアコン3cおよびテレビ3dの他に、冷蔵庫3b、調理機器3fなどの電気機器3もダウンロード可能である(図9参照)。ダウンロードした発話フレーズF10の音声データは、ダウンロード音声データ記憶部38に記憶される(S401、S501)。
S502において、運転を開始したり、設定温度を変更したりするように指示する、ユーザによるリモコン操作を検知したエアコン3cは、ダウンロードした発話フレーズF10(提示情報)を再生する(S503:提示ステップ)。そして、エアコン3cの音声再生制御部34は、発話フレーズF10を再生したことを示す再生終了通知を、情報管理サーバ1に送信する(S503:通知ステップ、状態検知ステップ)。
再生終了通知を受信した情報管理サーバ1は、発話フレーズF10の再生回数の制限を参照して、発話フレーズF10の削除を指示する削除指示を送信するか否かを決定し(S602)、削除指示を電気機器3に送信する(指示送信ステップ)。削除指示は、再生された発話フレーズF10または発話フレーズF10に対応付けられた発話フレーズ(対応提示情報)を記憶している電気機器3に送信する。削除指示を受信したテレビ3dおよびエアコン3cは、削除指示が示す、再生済みの発話フレーズF10をダウンロード音声データ記憶部38から削除する。
このように、情報管理サーバ1は、各電気機器3の状態を示す状態情報に応じた発話フレーズを電気機器3に配信することにより、各電気機器3の間の連携を管理する。そして、ある電気機器3(例えば、図10の洗濯機3a)の状態に応じて、他の電気機器3から提示する発話フレーズを配信する。
情報管理サーバ1は、再生した電気機器3から再生終了通知を受信し、配信された発話フレーズを再生する回数に制限が設けられている場合、電気機器3が発話フレーズを再生する度に、再生終了通知を受信することにより、発話フレーズが再生されたことを把握する。もし、再生終了通知を受信した合計回数が、発話フレーズを再生する回数の制限に等しくなった場合には、該発話フレーズを記憶している電気機器3に向けて、情報管理サーバ1から削除指示を送信する。これにより、発話フレーズを再生していない電気機器3が記憶している発話フレーズも削除できる。よって、複数の電気機器3からユーザに対して、同じ発話フレーズを繰り返し提示することを回避することができる。
〔実施形態3〕
上述した実施形態では、発話フレーズ(提示情報)を削除する構成について記載した。本実施形態では、削除に加え、削除した内容と対応する発話フレーズを発話する。これにより、ユーザは、他の電気機器3で発話フレーズが発話されたこと、およびそれに関する内容を認識することができる。
例えば、エアコン3cが「今日は花粉が多く飛んでいますね」と発話したとき、冷蔵庫3bにおける上記発話フレーズが削除されるとともに、この発話フレーズと対応する発話フレーズ、例えば「先ほど言ったように、今日は花粉が多く飛んでいるので、マスクしてね」というような内容の発話を行う。
〔実施形態4〕
上述した実施形態では、情報管理サーバ1が、電気機器3が記憶している発話フレーズ(提示情報)の音声データの削除指示を電気機器3に送信する構成について記載した。本実施形態では、情報管理サーバ1は、発話フレーズの音声データの削除を指示する代わりに、発話フレーズの音声データの再生を指示する再生指示をキャンセル(無効化)するように指示する。この構成について、以下に説明する。
情報管理サーバ1から電気機器3が発話フレーズの音声データをダウンロードするとき、各発話フレーズの音声データと共に、発話フレーズの音声データ毎に規定されている、再生タイミングで再生するように指示する再生指示もダウンロードされる。電気機器3は、この再生指示に従って、各発話フレーズの音声データを再生する。
発話フレーズの音声データの再生終了通知を電気機器3から受信した情報管理サーバ1は、再生された発話フレーズの音声データと同じ発話フレーズの音声データ、または再生された発話フレーズの音声データに対応する発話フレーズの音声データをダウンロード済みの電気機器3に対して、該発話フレーズの音声データの再生指示をキャンセルするように指示する再生キャンセル指示を送信する。この再生キャンセル指示を受信した電気機器3は、例えば、再生タイミングとして規定されている所定のトリガを検知しても、該発話フレーズの音声データを再生しない。なお、再生キャンセル指示は、該発話フレーズの音声データを記憶しているすべての電気機器3に送信してもよいし、1つの電気機器3に送信してもよい。これにより、ユーザに対して発話フレーズを提示する回数を適切に制御することができる。なお、再生キャンセル指示は、発話フレーズの音声データの再生を指示する再生指示を一定期間キャンセル(無効化)するように指示するものであってもよいし、期限を設けずに再生指示をキャンセルするように指示するものであってもよい。
なお、所定の時間(例えば、ダウンロードから24時間)が経過した後に、自動的に電気機器3が記憶部37に記憶している発話フレーズの音声データを削除するように構成してもよい。
〔実施形態5〕
上記各実施形態では、情報管理サーバ1および発話フレーズ管理サーバ2の2つのサーバを用いる例を説明したが、情報管理サーバ1および発話フレーズ管理サーバ2の有する各機能が、1つのサーバにて実現されていてもよい。情報管理サーバ1および発話フレーズ管理サーバ2を適用する場合においては、各サーバは、同じ事業者によって管理されていてもよいし、異なる事業者によって管理されていてもよい。
〔実施形態6〕
電気機器3、情報管理サーバ1、および発話フレーズ管理サーバ2の各ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、電気機器3、情報管理サーバ1、および発話フレーズ管理サーバ2のそれぞれを、図11に示すようなコンピュータ(電子計算機)を用いて構成することができる。
図11は、電気機器3、情報管理サーバ1、および発話フレーズ管理サーバ2として利用可能なコンピュータ700の構成を例示したブロック図である。コンピュータ700は、バス710を介して互いに接続された演算装置720と、主記憶装置730と、補助記憶装置740と、入出力インターフェース750と、通信インターフェース760とを備えている。演算装置720、主記憶装置730、および補助記憶装置740は、それぞれ、例えばCPU、RAM(random access memory)、ハードディスクドライブであってもよい。入出力インターフェース750には、ユーザがコンピュータ700に各種情報を入力するための入力装置500、および、コンピュータ700がユーザに各種情報を出力するための出力装置600が接続される。入力装置500および出力装置600は、コンピュータ700に内蔵されたものであってもよいし、コンピュータ700に接続された(外付けされた)ものであってもよい。例えば、入力装置500は、キーボード、マウス、タッチセンサなどであってもよく、出力装置600は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどであってもよい。また、タッチセンサとディスプレイとが一体化されたタッチパネルのような、入力装置500および出力装置600の双方の機能を有する装置を適用してもよい。そして、通信インターフェース760は、コンピュータ700が外部の装置と通信するためのインターフェースである。
補助記憶装置740には、コンピュータ700を電気機器3、情報管理サーバ1、および発話フレーズ管理サーバ2として動作させるための各種のプログラムが格納されている。そして、演算装置720は、補助記憶装置740に格納された上記プログラムを主記憶装置730上に展開して該プログラムに含まれる命令を実行することによって、コンピュータ700を、電気機器3、情報管理サーバ1、および発話フレーズ管理サーバ2が備える各部として機能させる。なお、補助記憶装置740が備える、プログラム等の情報を記録する記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な「一時的でない有形の媒体」であればよく、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブル論理回路などであってもよい。
また、上記プログラムは、コンピュータ700の外部から取得してもよく、この場合、任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して取得してもよい。そして、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る情報送信装置(情報管理サーバ1、発話フレーズ管理サーバ2)は、1または複数の情報提示装置(電気機器3)が提示する提示情報を1または複数の該情報提示装置に送信する情報送信装置であって、上記1または複数の情報提示装置のうち、少なくとも何れかにおける上記提示情報の提示状態の変化を検知する状態検知部(削除指示要否判定部13)と、上記状態検知部が、上記提示状態に変化があったと検知したとき、上記提示情報の提示に関する指示を上記の1または複数の情報提示装置に送信する指示送信部(配信先決定部12)と、を備えている。
上記の構成によれば、提示情報の提示状態に変化があったと検知したとき、該提示情報の提示に関する指示を情報提示装置に送信する。これにより、提示状態の変化に応じて提示情報の提示に関する指示を送信することができる。よって、提示状態の変化があり、その後も提示を繰り返すことによりユーザに煩わしさを与えるような場合、提示に関する指示を送信することにより、ユーザに与える煩わしさを減少させることができる。
本発明の態様2に係る情報送信装置は、上記態様1において、上記状態検知部は、上記情報提示装置において上記提示情報が提示されたとき、該提示情報の提示状態の変化があったと検知するものであってもよい。
上記の構成によれば、提示情報が提示されたとき、提示状態の変化があったと検知することができるので、提示済みであることに関する指示を情報提示装置に送信することができる。例えば、提示済みであれば、その後提示しない旨の指示を送信することができる。
本発明の態様3に係る情報送信装置は、上記態様1または2において、上記指示送信部は、上記提示に関する情報を、上記提示情報を送信した全ての情報提示装置に送信するものであってもよい。
上記の構成によれば、提示情報を送信した全ての情報提示装置に提示に関する情報を送信するので、全ての情報提示装置に対し同じ指示を送信することができる。
本発明の態様4に係る情報送信装置は、上記態様2において、上記指示送信部は、上記状態検知部が上記情報提示装置において上記提示情報が提示されたことを検知したとき、該提示情報の削除指示を該情報提示装置へ上記提示に関する情報として送信するとともに、該提示情報と対応する上記提示情報である対応提示情報の削除指示を、該対応提示情報を送信した他の上記情報提示装置へ上記提示に関する情報として送信するものであってもよい。
上記の構成によれば、提示情報が提示されたとき、該提示情報の削除指示を該情報提示装置へ上記提示に関する情報として送信するとともに、該提示情報と対応する上記提示情報である対応提示情報の削除指示を、該対応提示情報を送信した他の上記情報提示装置へ上記提示に関する情報として送信するので、該提示情報の提示後に、該提示情報を受信した情報提示装置において該提示情報が提示されてしまうことを防止することができる。これにより、ユーザが同じ提示情報を異なる情報提示装置から提示されることを防止することができ、ユーザの煩わしさを低減することができる。
本発明の態様5に係る情報送信装置は、上記態様1〜4の何れかにおいて、上記状態検知部は、上記情報提示装置に予め格納されている格納提示情報が提示されたことを検知し、上記指示送信部は、上記状態検知部が上記格納提示情報が提示されたことを検知したとき、該格納提示情報と対応する提示情報を送信した情報提示装置に対し、該提示情報の削除指示を上記提示に関する情報として送信するものであってもよい。
上記の構成によれば、格納提示情報が提示されたとき、該格納提示情報と対応する提示情報を削除する指示を情報提示装置に送信する。よって、提示情報と同内容の格納提示情報を対応付けておけば、提示情報と同内容の格納提示情報が提示されたときに、該提示情報が提示されてしまうことを防止することができる。これにより、ユーザの煩わしさを低減することができる。
本発明の態様6に係る情報提示装置(電気機器3)は、情報送信装置から受信した提示情報を提示する情報提示装置であって、ユーザから提示指示を受け付ける指示受付部(操作入力部33)と、上記指示受付部が上記提示指示を受け付けたとき、上記情報送信装置から受信した上記提示情報か、または自装置に予め格納されている格納提示情報を提示する提示部(音声再生制御部34)と、上記提示部が上記格納提示情報を提示したことを上記情報送信装置に通知する通知部(電気機器通信部31)と、を備えている。
上記の構成によれば、格納提示情報を提示したとき、その旨を情報送信装置に通知する。これにより、情報送信装置は格納提示情報が提示されたことを認識することができるので、格納提示情報が提示されたことに応じて、様々な処理を実行することができる。
本発明の態様7に係る情報送信装置の制御方法は、1または複数の情報提示装置が提示する提示情報を1または複数の該情報提示装置に送信する情報送信装置の制御方法であって、上記1または複数の情報提示装置のうち、少なくとも何れかにおける上記提示情報の提示状態の変化を検知する状態検知ステップと、上記状態検知ステップで、上記提示状態に変化があったと検知したとき、上記提示情報の提示に関する指示を上記の1または複数の情報提示装置に送信する指示送信ステップと、を含む。
上記の方法によれば、上記態様1と同様の効果を奏することができる。
本発明の態様8に係る情報提示装置の制御方法は、情報送信装置から受信した提示情報を提示する情報提示装置の制御方法であって、ユーザから提示指示を受け付ける指示受付ステップと、上記指示受付ステップで上記提示指示を受け付けたとき、上記情報送信装置から受信した上記提示情報か、または自装置に予め格納されている格納提示情報を提示する提示ステップと、上記提示ステップで上記格納提示情報を提示したことを上記情報送信装置に通知する通知ステップと、を含む。
上記の方法によれば、上記態様6と同様の効果を奏することができる。
本発明の各態様に係る情報送信装置および情報提示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報送信装置および上記情報提示装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記情報送信装置および上記情報提示装置をコンピュータにて実現させる情報送信装置の制御プログラム、情報提示装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。