JP6215168B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Description

本発明は、像担持体上の現像剤を清掃する清掃部材を備えた電子写真方式の画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置は、表面にトナー像(現像剤像)を担持する像担持体上にトナー像を形成し、像担持体上に担持されたトナー像を転写部において記録媒体又は中間転写媒体に転写する画像形成プロセスを有している。しかしながら、像担持体上に担持されたトナー像を構成するトナーのうちの一部のトナーは、転写部において記録媒体又は中間転写媒体に転写されずに像担持体上に残留することがある。像担持体上に残留したトナーをそのまま像担持体に付着させておくと、次の画像形成プロセスに支障をきたし、画像品質が低下する場合がある。そのため、例えば、像担持体としての中間転写ベルトにクリーニング部材(清掃部材)を当接させて、中間転写ベルトに残留したトナーを清掃する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−25962号公報
しかしながら、清掃部材によって像担持体の表面に残留した現像剤を掻き取りすぎてしまうと、像担持体表面と清掃部材との当接部における摩擦が大きくなり、清掃部材の摩耗が進行しやすくなるため、清掃部材の寿命が短くなる場合があった。
そこで、本発明の目的は、像担持体を清掃する清掃部材の寿命を長くすることができる画像形成装置を提供することである。
本発明の画像形成装置は、現像剤像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接して配置され、前記像担持体上の現像剤を清掃する清掃部材と、前記清掃部材の鉛直下方に配置され、前記像担持体に接触する付勢部材と、を有し、前記付勢部材は、固定端と、前記固定端に接続され、前記固定端から離れる方向に延在する第1の部材と、前記第1の部材と前記像担持体との間に配置され、前記第1の部材によって前記像担持体に対して付勢される第2の部材と、を有し、前記像担持体と前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記清掃部材で清掃された前記現像剤を保持する現像剤保持部を形成することを特徴とする。
本発明によれば、像担持体を清掃する清掃部材の寿命を長くすることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を概略的に示す縦断面図である。 実施の形態に係る画像形成装置に備えられた転写ベルトユニットを示す斜視図である。 図2に示される転写ベルトユニットを線分C3−C3で切る断面構造を示す断面図である。 図3に示される転写ベルトユニットの断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。 図2に示される転写ベルトユニットに備えられたクリーニング装置を線分C5−C5で切る断面構造を含む、クリーニング装置の構造を示す斜視図である。 実施の形態に係る画像形成装置に備えられたすくいシート部を示す斜視図である。 実施の形態に係る画像形成装置に備えられたすくいシート部を長手方向(+x方向に平行な方向)に見た場合における側面図である。 すくいシート部とクリーニングブレードの位置関係を示し、図3に示される転写ベルトユニットの断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。 弾性シート、接触シート、及びクリーニングブレードの位置関係を示し、クリーニング装置の内部構造の一部及び転写ベルトユニットの内部構造の一部を拡大して示す拡大断面図である。 図5に示されるクリーニング装置に備えられたすくいシート部を取り外した状態におけるクリーニング装置の断面構造を含む、クリーニング装置の構造を示す斜視図である。 中間転写ベルトからトナーが清掃される様子を示し、図3に示される転写ベルトユニットの断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。 中間転写ベルトからトナーが清掃される様子を示し、図3に示される転写ベルトユニットの断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。 中間転写ベルトからトナーが清掃される様子を示し、図3に示される転写ベルトユニットの断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。 比較例としてのクリーニング装置の内部構造の一部を示す拡大断面図である。 図5に示されるクリーニング装置における構成要素の一部を変形した、変形例に係る画像形成装置1に備えられるクリーニング装置を示す部分断面図である。 変形例に係る画像形成装置に備えられるすくいシート部を示す斜視図である。 変形例に係る画像形成装置に備えられるすくいシート部を長手方向(+x方向に平行な方向)に見た場合における側面図である。 変形例に係る画像形成装置に備えられる複数の画像形成ユニットのうちの1つの画像形成ユニットの構造を示す断面図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、各図に示されるxyz直交座標系において、x軸は、第1の部材の長手方向(実施の形態においては、第1の部材としての弾性シート501の長手方向であって、画像形成装置1の奥行き方向)に平行な方向を示し、y軸は、x軸に直交する方向(実施の形態においては、画像形成装置1の幅方向)を示し、z軸は、x軸及びy軸の両方に直交する方向(実施の形態においては、画像形成装置1の高さ方向)を示す。
<画像形成装置1の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を概略的に示す縦断面図である。画像形成装置1は、例えば、電子写真方式を採用するカラープリンタである。図1に示されるように、画像形成装置1は、少なくとも、筐体2と、画像形成装置1の動作を制御する制御部と、電子写真方式により各色の現像剤としてのトナーTにより現像剤像(トナー像)を形成する複数の画像形成部としての画像形成ユニット10と、画像形成ユニット10に各色のトナーTを補給する複数のトナーカートリッジ(現像剤カートリッジ)20と、記録媒体としての用紙Pを供給する媒体供給部(給紙部)30と、用紙Pを搬送する媒体搬送部としての用紙搬送部40と、像担持体としての中間転写ベルト51を含む転写部としての転写ベルトユニット50と、転写ベルトユニット50で用紙P上に転写されたトナー像を用紙P上に定着させる定着部としての定着ユニット60と、定着ユニット60を通過した用紙Pを筐体2の外部の積載部としてのスタッカ80上に排出する媒体排出部(排紙部)70とを有する。なお、複数の画像形成ユニット10の各々、複数のトナーカートリッジ20の各々、転写ベルトユニット50、及び定着ユニット60は、交換可能な着脱式のユニットとすることができる。
現像剤としてのトナーは、潤滑剤としての性質を有することが知られており、実施の形態に係る画像形成装置1において用いられるトナーTも潤滑剤として作用する。なお、常温では固体を維持して定着時に溶融する潤滑剤を含む現像剤をトナーTとして用いてもよい。
図1には、5つの画像形成ユニット10及び同数のトナーカートリッジ20が示されているが、画像形成装置1が有する画像形成ユニット10の数及びトナーカートリッジ20の数は、4以下又は6以上であってもよい。また、図1には、カラープリンタが示されているが、本発明は、画像形成ユニットの数が1つであるモノクロプリンタにも適用可能である。さらに、本発明は、電子写真方式を用いる装置であれば、複写機、ファクシミリ装置、多機能周辺装置(MFP)などのような他の電子機器にも適用可能である。
複数の画像形成ユニット10は、電子写真方式によって、例えば、白色(W)トナー像、イエロー(Y)色トナー像、マゼンタ(M)色トナー像、シアン(C)色トナー像、及び黒色(K)トナー像のいずれかをそれぞれ形成する。ただし、各画像形成ユニット10において、白色トナー、イエロー色トナー、マゼンタ色トナー、シアン色トナー、及び黒色トナー以外の任意の色のトナーTを用いることができる。図1に示される例では、複数の画像形成ユニット10は、無端状のベルトである中間転写ベルト51の回転方向における上流側から順に、白色トナー像を形成する画像形成ユニット10、イエロー色トナー像を形成する画像形成ユニット10、マゼンタ色トナー像を形成する画像形成ユニット10、シアン色トナー像を形成する画像形成ユニット10、及び黒色トナー像を形成する画像形成ユニット10が、中間転写ベルト51上に並列に配列されている。
複数のトナーカートリッジ20は、複数の画像形成ユニット10のうちの対応する画像形成ユニット10の上部にそれぞれ配置されている。各トナーカートリッジ20は、白色トナー、イエロー色トナー、マゼンタ色トナー、シアン色トナー、及び黒色トナーのいずれかのトナーをトナーTとしてそれぞれ収納しており、対応する画像形成ユニット10へトナーTを供給する。
各画像形成ユニット10は、トナーTの色が異なる点以外は、互いに基本的に同一の構造を持つ。また、複数のトナーカートリッジ20は、トナーTの色が異なる点以外は、互いに基本的に同一の構造を持つ。
画像形成ユニット10は、露光装置としてのLEDヘッド11と、回転可能に支持された静電潜像担持体としての感光ドラム12と、感光ドラム12の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ13と、LEDヘッド11による露光によって感光ドラム12の表面に静電潜像を形成した後に、感光ドラム12の表面にトナーTを供給して静電潜像に対応するトナー像を形成する現像装置14と、感光ドラム12の表面に残留しているトナーTを清掃する清掃部材としてのクリーニングブレードを含む清掃部としてのクリーニング装置15とを有する。LEDヘッド11は、例えば、感光ドラム12の軸線方向に複数のLED(発光ダイオード)素子が配列されたLEDアレイを含むLEDヘッドである。LEDヘッド11は、各色の画像データに基づく駆動信号を受け取り、受け取った駆動信号に応じた露光用の光を感光ドラム12に照射する。現像装置14は、感光ドラム12の表面にトナーTを供給する現像ローラと、現像装置14に収容されたトナーTを現像ローラに供給する供給ローラとを有する。なお、画像形成ユニット10の構成は、上記の例に限定されず、他の構成を採用してもよい。
図1に示されるように、媒体供給部30は、筐体2内に装着された媒体トレイとしての用紙トレイ31と、用紙トレイ31内に積載された用紙Pを繰り出す給紙ローラ(ホッピングローラ)32と、用紙トレイ31から繰り出された用紙Pを1枚ずつ分離する分離ローラ33とを有する。媒体供給部30は、用紙トレイ31内の用紙Pの有無を検出する媒体センサ34を備えてもよい。なお、媒体供給部30の構成は、図1の例に限定されず、他の構成を採用してもよい。
図1に示されるように、用紙搬送部40は、媒体供給部30から供給された用紙Pを搬送するローラ対41,42,43と、用紙Pを検出する媒体センサ44,45,46とを有する。なお、用紙搬送部40の構成は、図1の例に限定されず、他の構成を採用してもよい。
図2は、実施の形態に係る画像形成装置1に備えられた転写ベルトユニット50を示す斜視図である。図3は、図2に示される転写ベルトユニット50を線分C3−C3で切る断面構造を示す断面図である。
転写ベルトユニット50は、画像形成ユニット10で形成されたトナー像を担持する像担持体としての中間転写ベルト51と、駆動部に連結されたモータ等から駆動力を受けて回転して中間転写ベルト51を回転(移動)させる駆動ローラ(ドライブローラ)52と、中間転写ベルト51の移動に従動して回転する従動ローラ(アイドルローラ)53と、中間転写ベルト51を移動可能に支持するローラ54a,54b,54c,54dと、画像形成ユニット10におけるそれぞれの感光ドラム12上のトナー像を中間転写ベルト51上に転写させる複数の1次転写ローラ55a,55b,55c,55d,55eと、中間転写ベルト51の表面に残留しているトナーTを清掃する清掃部としてのクリーニング装置(クリーニングユニット)56とを有する。
中間転写ベルト51は、例えば、ポリイミドを基材とした導電性材料で形成されたベルトである。1次転写ローラ55a,55b,55c,55d,55eは、中間転写ベルト51を挟んで各色の画像形成ユニット10における感光ドラム12と対向する位置にそれぞれ配置され、画像形成ユニット10に向けて付勢されている。また、画像形成装置1は、中間転写ベルト51上に転写されたトナー像を用紙P上に転写する2次転写ローラ57を有し、2次転写ローラ57は、中間転写ベルト51を挟んでローラ(2次転写対向ローラ)54cと対向する位置に配置されている。中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、従動ローラ53、及びローラ54cにより懸架されている。従動ローラ53は、例えばスプリング等により付勢されて、中間転写ベルト51に張力を与えている。
なお、転写ベルトユニット50の構成は、図2及び3の例に限定されず、他の構成を採用してもよい。また、転写ベルトユニット50は、画像形成装置1に対して着脱式のユニットとすることができるが、転写ベルトユニット50を着脱式のユニットとせずに、転写ベルトユニット50に含まれる構成要素(例えば、中間転写ベルト51、及びクリーニング装置56に含まれる構成要素等)を画像形成装置1の内部の構造体に直接組み付けてもよい。
図1に示されるように、定着ユニット60は、一対のローラとして、加熱ローラ61と加圧ローラ62とを有する。加熱ローラ61は、加熱ヒータが内蔵されており、用紙P上のトナー像を加熱する。また、加圧ローラ62は、加熱ローラ61に向けて用紙Pを押し付ける。未定着のトナー像が転写された用紙Pは、定着ユニット60の加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を通過するときに、加熱及び加圧されて用紙P上にトナー像が定着される。なお、定着ユニット60の構成は、図1の例に限定されず、他の構成を採用してもよい。
図1に示されるように、媒体排出部70は、用紙Pを搬送するローラ対71,72,73,74を有する。これらのローラ対71,72,73,74は、駆動力を受けて回転し、定着ユニット60を通過した用紙Pを搬送して筐体2の外部のスタッカ80上に排出する。媒体排出部70は、用紙Pを検出する媒体センサ75を有してもよい。媒体排出部70の構成は、図1の例に限定されず、他のローラ対、用紙Pの通過を検出する他のセンサなどの構成をさらに備えてもよい。
また、図1に示される画像形成装置1は、用紙Pの両面に画像を印刷するために、定着ユニット60を通過した用紙Pの表裏を反転させて、この反転した用紙Pを用紙搬送部40に送るための用紙反転機構をさらに備えてもよい。
<画像形成装置1の動作>
次に、画像形成装置1の動作について説明する。コンピュータなどの上位装置から画像データが画像形成装置1の制御部に送られると画像形成動作が開始され、モータ等の駆動力発生機構から駆動力を受けた感光ドラム12が回転を始める。感光ドラム12が回転すると、ギヤ等の駆動力伝達機構を介して感光ドラム12に連結された現像ローラ及び供給ローラが回転する。また、帯電ローラ13は、感光ドラム12に当接しているので、感光ドラム12が回転すると、感光ドラム12の回転に伴って帯電ローラ13が従動回転する。
帯電ローラ13は、所定の電圧が印加されており、感光ドラム12の表面を一様帯電させる。LEDヘッド11は、一様帯電した感光ドラム12の表面に、画像データに基づいた静電潜像を形成する。現像装置14の供給ローラ及び現像ローラには所定の電圧がそれぞれ印加されており、供給ローラは、回転しながらトナーTを保持して現像ローラにトナーTを供給する。トナーTが供給された現像ローラが回転することにより、現像ローラに担持されたトナーTが感光ドラム12に付着する。静電潜像が形成された感光ドラム12にトナーTが付着することにより、感光ドラム12の表面にトナー像が形成される。
中間転写ベルト51は、駆動ローラ52の回転に伴って移動しており、感光ドラム12の表面に形成されたトナー像は、1次転写ローラ55a,55b,55c,55d,55eにより、中間転写ベルト51の移動方向における上流側から中間転写ベルト51上に順次転写される。
用紙Pは、給紙ローラ32が回転することにより用紙トレイ31から繰り出される。複数枚の用紙Pが給紙ローラ32により繰り出された場合は、分離ローラ33により用紙Pが1枚ずつ分離される。繰り出された用紙Pは、ローラ対41,42,43により、2次転写ローラ57の位置まで用紙Pが搬送される。2次転写ローラ57には電圧が印加されており、用紙Pが2次転写ローラ57を通過するときに、中間転写ベルト51上に転写されたトナー像が、2次転写ローラ57により用紙P上に転写される。
トナー像が転写された用紙Pは、定着ユニット60の位置へ搬送され、加熱ローラ61及び加圧ローラ62により、加熱及び加圧され、用紙Pにトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙Pは、ローラ対71,72,73,74により搬送され、スタッカ80上に排出される。これにより、用紙P上への画像形成が終了する。
<クリーニング装置56の構成>
次に、クリーニング装置56の構成について具体的に説明する。
図4は、図3に示される転写ベルトユニット50の断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。図5は、図2に示される転写ベルトユニット50に備えられたクリーニング装置56を線分C5−C5で切る断面構造を含む、クリーニング装置56の構造を示す斜視図である。
クリーニング装置56は、像担持体としての中間転写ベルト51に当接して配置されて中間転写ベルト51上のトナーTを掻き取って清掃する清掃部材としてのクリーニングブレード504と、クリーニングブレード504の鉛直下方に配置されて中間転写ベルト51の表面(外周面51a)に接触する付勢部材としてのすくいシート部500とを有する。
クリーニング装置56は、中間転写ベルト51上から掻き落とされたトナーT(廃トナー)を保持するトナー保持部505と、トナー保持部505から移動するトナーTの一部を収容する収容部としてのトナー収容部506と、トナー保持部505及びトナー収容部506から移動してきたトナーTを搬送する現像剤搬送部材としてのトナー搬送スパイラル507と、クリーニング装置56内部の構成要素を支持する構造体である廃トナーフレーム508と、廃トナーフレーム508に固定されてクリーニングブレード504を支持するホルダ509とをさらに有する。また、クリーニング装置56は、廃トナーフレーム508に固定された第3の部材としてのシールフィルム510と、トナー保持部505及びトナー収容部506からトナーTが送られる廃トナー搬送部511と、廃トナー搬送部511の長手方向(x軸に平行な方向)における両端側に固定された漏れ防止部材としてのスポンジ512とをさらに有する。スポンジ512は、中間転写ベルト51に接触しており、廃トナー搬送部511からトナーTが漏れることを防止する。
図4に示されるように、シールフィルム510は、シールフィルム510の表面が中間転写ベルト51の表面に中間転写ベルト51の幅方向(x軸に平行な方向)にわたって接触するように、シールフィルム510の一端側が廃トナーフレーム508に固定されている。シールフィルム510は、接触シート502が中間転写ベルト51の表面に接触する接触位置よりも、中間転写ベルト51の移動方向の上流側の位置において、中間転写ベルト51の移動方向の反対方向に向かうトナーTの移動を規制するトナー移動規制部材である。すなわち、シールフィルム510は、トナー収容部506からトナーTが漏れることを防止する。シールフィルム510の材料には、柔らかい素材が用いられることが好ましく、例えば、ウレタン素材が用いられることが好ましい。
図4に示されるように、トナー収容部506は、中間転写ベルト51と弾性シート501とシールフィルム510との間に形成され、クリーニングブレード504で清掃されたトナーTを収容する。すなわち、トナー収容部506は、中間転写ベルト51とシールフィルム510とすくいシート部500とによって囲まれて形成されている。
図6は、実施の形態に係る画像形成装置1に備えられたすくいシート部500を示す斜視図である。図7は、実施の形態に係る画像形成装置1に備えられたすくいシート部500を長手方向(+x方向に平行な方向)に見た場合における側面図である。
すくいシート部500は、固定端としての折り曲げ部503と、折り曲げ部503に接続され、折り曲げ部503から離れる方向に延在する第1の部材である第1の弾性部材としての弾性シート501と、弾性シート501と中間転写ベルト51との間に配置され、弾性シート501によって中間転写ベルト51に対して付勢される第2の部材である第2の弾性部材としての接触シート502とを有する。
すくいシート部500は、中間転写ベルト51を介して駆動ローラ52と対向する位置に配置され、中間転写ベルト51を付勢するように廃トナーフレーム508に備えられている。すくいシート部500が中間転写ベルト51を付勢する力は弱く、例えば、0〔gf/cm〕よりも大きく、1〔gf/cm〕以下の範囲内の力で中間転写ベルト51を付勢する。
弾性シート501は、自由端として機能する延在部501aと、折り曲げ部503の反対側に位置する端部501bとを有する。延在部501aは、折り曲げ部503から離れる方向に延在するように形成され、端部501bは、延在部501aの一端側に位置する折り曲げ部503とは反対側の端部に位置する。
弾性シート501は、適度な剛性を有することが好ましく、例えば、プラスチックのフィルムにより構成される。実施の形態における弾性シート501には、例えば、厚みが0.1〔mm〕のPETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)が用いられている。弾性シート501と折り曲げ部503とを、同じ材料により一体に構成する場合、例えば、PETフィルムをL字型に形成し、折り曲げ部503の一方の面を取り付け面503aとし、取り付け面503aを廃トナーフレーム508に接着させる。
接触シート502は、弾性シート501と中間転写ベルト51との間に配置されるように延在部501aに固定される。接触シート502は、弾性シート501によって付勢されて中間転写ベルト51を介して駆動ローラ52を押圧する。接触シート502は、中間転写ベルト51に接触させて用いられるので、接触シート502の材料は、中間転写ベルト51を傷つけないように、中間転写ベルト51よりも柔らかい素材であることが好ましい。そのため、接触シート502には、例えば、ポリウレタンフィルムにより構成される。実施の形態における接触シート502には、例えば、厚みが0.2〔mm〕のゴム素材である熱可塑性ポリウレタンフィルムが用いられる。
折り曲げ部503は、取り付け面503aが廃トナーフレーム508に接着されることにより固定されている。折り曲げ部503は、弾性シート501と接続して弾性シート501を支持できればよく、折り曲げ部503としては、例えば、シート状部材、又はフィルム状部材を採用することができる。また、弾性シート501と折り曲げ部503とは、必ずしも、同じ材料を用いて一体に構成されている必要はなく、別の材料により互いが接続されて構成されていてもよい。
クリーニングブレード504は、クリーニングブレード504の先端が中間転写ベルト51の表面に接触するようにホルダ509に固定されている。なお、クリーニングブレード504と中間転写ベルト51の表面との間の角度は、中間転写ベルト51上に残留したトナーTを掻き落とすために適切な角度に調整すればよい。
図8は、すくいシート部500とクリーニングブレード504との位置関係を示し、図3に示される転写ベルトユニット50の断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。図8に示されるように、鉛直方向(図8におけるz軸に平行な方向)においてクリーニングブレード504の先端部とすくいシート部500の先端部とが水平方向(図8におけるy軸に平行な方向)に重なっている。ここで、鉛直方向(図8におけるz軸に平行な方向)における、クリーニングブレード504の先端(当接部G1)とすくいシート部500の先端G2とが重なる距離L1は、例えば、1.5〔mm〕である。なお、図8に示される例では、すくいシート部500の先端G2とクリーニングブレード504の当接部G1は接触していない。
図9は、弾性シート501、接触シート502、及びクリーニングブレード504の位置関係を示し、クリーニング装置56の内部構造の一部及び転写ベルトユニット50の内部構造の一部を拡大して示す拡大断面図である。図9に示されるように、弾性シート501とクリーニングブレード504とは、水平方向(図9におけるy軸に平行な方向)において弾性シート501とクリーニングブレード504とが鉛直方向(図9におけるz軸に平行な方向)に重なる領域である第1のオーバーラップ領域E1を有する。これを言い換えると、第1のオーバーラップ領域E1は、クリーニングブレード504の下方において弾性シート501によりクリーニングブレード504の長手方向(x軸に平行な方向)にわたって覆われる領域であって、当接部G1と弾性シート501の先端G3との間の領域である。
また、接触シート502とクリーニングブレード504とは、水平方向(図9におけるy軸に平行な方向)において接触シート502とクリーニングブレード504とが鉛直方向(図9におけるz軸に平行な方向)に重なる領域である第2のオーバーラップ領域E2を有する。これを言い換えると、第2のオーバーラップ領域E2は、クリーニングブレード504の下方において接触シート502によりクリーニングブレード504の長手方向(x軸に平行な方向)にわたって覆われる領域であって、当接部G1と接触シート502の先端G4との間の領域である。
中間転写ベルト51と弾性シート501と接触シート502とは、クリーニングブレード504で掻き取られて清掃されたトナーTを保持する現像剤保持部としてのトナー保持部505を形成する。具体的には、トナー保持部505は、中間転写ベルト51と、すくいシート部500に含まれる弾性シート501の延在部501aと、接触シート502とによって囲まれて形成されている。
図9に示されるように、すくいシート部500とクリーニングブレード504とが互いに重なる領域を有するので、クリーニングブレード504の当接部G1においてクリーニングブレード504により掻き落とされたトナーTを、当接部G1の鉛直下方において確実に受けて、トナー保持部505にトナーTを堆積させることができる。
図9に示されるように、接触シート502は、弾性シート501の端部501bから所定の距離L2を置いた位置に、接触シート502の厚みD1に応じた段差部502aが形成されるように、弾性シート501に取り付けられている。これを言い換えると、接触シート502は、弾性シート501における、折り曲げ部503と反対側に位置する端部501bから、例えば、L2=10〔mm〕離れた位置で、両面テープにより弾性シート501に固定されている。これにより、接触シート502は、弾性シート501の表面から中間転写ベルト51に向かう段差部502aを形成する。
また、接触シート502とクリーニングブレード504とが鉛直方向(図9のz軸に平行な方向)において互いに重なる領域を有するので、当接部G1においてクリーニングブレード504により掻き落とされたトナーTを、当接部G1の鉛直下方において確実に受けて、トナー保持部505における接触シート502と中間転写ベルト51との間で保持することができる。接触シート502と中間転写ベルト51との間でトナーTを保持することにより、トナーTを中間転写ベルト51の表面に再び付着させる。トナーTは、中間転写ベルト51の表面とクリーニングブレード504との摩擦(すなわち、当接部G1における摩擦)を小さくする潤滑剤としての効果があるので、トナーTが中間転写ベルト51の表面に再び付着することで、クリーニングブレード504の先端にトナーTが付着してクリーニングブレード504の先端と中間転写ベルト51の表面との摩擦を低減させることができる。
図10は、図5に示されるクリーニング装置56に備えられたすくいシート部500を取り外した状態におけるクリーニング装置56の断面構造を含む、クリーニング装置56の構造を示す斜視図である。図10に示されるように、廃トナー搬送部511には、クリーニング装置56の長手方向(x軸に平行な方向)にわたって、トナー搬送スパイラル507が回転可能に支持されている。トナー搬送スパイラル507は、金属製(例えば、鉄製)の材料によりらせん状に形成されている。トナー搬送スパイラル507は、画像形成装置1内部の駆動部のモータに連結されており、駆動力を受けて回転することにより、廃トナー搬送部511内のトナーTを搬送する。
<クリーニング装置56の動作>
次に、クリーニング装置56の動作について具体的に説明する。
図11、図12、及び図13は、中間転写ベルト51からトナーTが清掃される様子を示し、図3に示される転写ベルトユニット50の断面の一部の領域A1を拡大して示す拡大断面図である。
実施の形態1に係る画像形成装置1の画像形成時において、2次転写ローラ57により用紙Pに転写されるトナーTのうち、一部のトナーTが用紙Pに転写されずに中間転写ベルト51に残留する場合がある。図11に示されるように、用紙Pに転写されずに中間転写ベルト51に残留したトナー(残留トナー)Tは、中間転写ベルト51の回転移動により、クリーニング装置56へ搬送される。クリーニング装置56へ搬送されたトナーTは、シールフィルム510と中間転写ベルト51との間を通過する。このとき、トナーTがシールフィルム510に接触しても、シールフィルム510は柔らかいため、トナーTは掻き取られずに中間転写ベルト51に付着したまま搬送され、シールフィルム510と中間転写ベルト51との間を通過する。
図12に示されるように、シールフィルム510と中間転写ベルト51との間を通過したトナーTは、接触シート502と中間転写ベルト51との間を通過する。このとき、トナーTが接触シート502に接触しても、接触シート502は柔らかいため、トナーTは掻き取られずに中間転写ベルト51に付着したまま搬送される。また、トナーTが弾性シート501に接触した場合でも、弾性シート501は、トナーTを掻き落とすほどの力で接触していないので、弾性シート501により掻き落とされることなく中間転写ベルト51に付着したまま通過する。
図12に示されるように、すくいシート部500と中間転写ベルト51との間を通過したトナーTは、クリーニングブレード504の先端(当接部G1)に接触する。トナーTがクリーニングブレード504の先端に接触すると、トナーTは、クリーニングブレード504により掻き落とされ、中間転写ベルト51の表面が清掃される。クリーニングブレード504により掻き落とされたトナーTは、クリーニングブレード504の下方に落下するが、すくいシート部500により、トナーTの落下が規制され(トナーTがすくい上げられ)、トナーTは、中間転写ベルト51とすくいシート部500との間のトナー保持部505に堆積する。トナーTがすくいシート部500と中間転写ベルト51との間を通過してクリーニングブレード504により掻き落とされる動作が連続的に行われることにより、トナー保持部505においてトナーTが徐々にクリーニングブレード504の先端部を覆う位置まで唯積する。
図12に示されるように、トナー保持部505にトナーTが充満すると、トナーTがすくいシート部500を押すことにより、すくいシート部500が弾性変形し、トナー保持部505の上部から廃トナー搬送部511へトナーTが押し出される。このとき、接触シート502は、弾性シート501の端部501bから、例えば、10〔mm〕離れた位置に固定されているので、すくいシート部500とクリーニングブレード504との間に隙間が形成されており、トナーTがトナー保持部505から廃トナー搬送部511へ容易に押し出される。
クリーニングブレード504により掻き取るトナーTが多くなると、すくいシート部500が押されて弾性変形し、トナーTがトナー保持部505の上部から廃トナー搬送部511へ送り出される。一方、クリーニングブレード504により掻き取るトナーTの量が少なくなれば、すくいシート部500の弾性変形は変形前の状態に復元して接触シート502と中間転写ベルト51との間に保持されているトナーTを中間転写ベルト51の表面に押し付けることができる。なお、クリーニングブレード504により掻き取るトナーTの量は、印刷デューティ(印刷密度)により変化する。
廃トナー搬送部511へ移動したトナーTは、回転するトナー搬送スパイラル507によって搬送され、画像形成装置1内の廃トナーボックスへ搬送される。
図13に示されるように、中間転写ベルト51に付着して移動するトナーTが、接触シート502と中間転写ベルト51との間を通過する際、接触シート502にトナーTが接触することにより、すくいシート部500が押されて、接触シート502と中間転写ベルト51との間に隙間ができる。これにより、トナー保持部505に溜まったトナーTの一部がトナー収容部506へ移動する。
トナー収容部506にトナーTが充満すると、トナー収容部506において中間転写ベルト51の表面にトナーTが再び付着されるため、中間転写ベルト51の表面に潤滑剤としてのトナーTを再び供給することができる。例えば、トナー保持部505とトナー収容部506とを一体化させて、トナー保持部505の容量を大きくした場合、トナーTが充満するまでに時間がかかり、中間転写ベルト51の表面にトナーTを再付着させるまでに時間がかかってしまう。これに対し、実施の形態では、図13に示されるように、トナー保持部505とトナー収容部506とが別々に備えられているので、中間転写ベルト51の表面にトナーTを再付着させやすい。すなわち、トナーTを中間転写ベルト51の表面に再び付着させる領域を複数の領域(例えば、トナー保持部505及びトナー収容部506)に分けているので、各領域においてトナーTを充満させやすくすることができる。
実施の形態では、弾性シート501として、PETフィルムが用いられている。弾性シート501にPETフィルムが用いられることで実装スペースを低減することができる。また、弾性シート501の機械的特性としては、引張強さを50MPa以上300MPa以下とし、曲げ強さを75MPa以上400MPa以下とすることが好ましい。このような機械的特性を有する弾性シート501を用いることで、中間転写ベルト51を介して駆動ローラ52に向けて接触シート502を弾性シート501により付勢した場合に、弾性シート501の復元力を維持することができるので、すくいシート部500を付勢部材として機能させるための母材とすることができる。
ここで、引張弾性率が2800MPa以上9900MPa以下の範囲内である弾性シート501を用いると、弾性シート501の上記機械的特性(引張強さ及び曲げ強さ)を維持することができる。ただし、弾性シート501の引張弾性率の値が大きいほど、中間転写ベルト51の外周面51aに対する追従性が低く(すなわち、弾性シート501の素材が硬く)なる。
図14は、比較例としてのクリーニング装置56aの内部構造の一部を示す拡大断面図である。図14に示される比較例では、弾性シート501を中間転写ベルト51の外周面51aに直接接触させたすくいシート部500aを用いている。図14に示されるように、追従性の低いシート(図14に示される例では、弾性シート501)を外周面51aに接触させた場合、弾性シート501の長手方向(x軸に平行な方向)における接触点G5において線接触する。すなわち、弾性シート501は、長手方向において接触点G5が線状になるように、外周面51aと接触する。したがって、外周面51aと接触させるシートの追従性が低い場合、外周面51aとの接触面積が不十分となり、外周面51aと接触させるシート(図14に示される例では、すくいシート部500a)と外周面51aとの間において潤滑剤としてのトナーTを安定して供給できない。そこで、外周面51aに接触させる素材の引張弾性率を50MPa以上1000MPa以下とすると、例えば図9に示されるように、外周面51aと接触する面積が適切な面積になり、外周面51aにトナーTを安定して供給することができる。
図14に示される比較例のように、外周面51aに接触させるシートを弾性シート501とする場合、弾性シート501の引張弾性率を下げて、且つ、追従性を高くすることが望ましい。しかしながら、引張強さと曲げ強さとの両方を維持しながら、引張弾性率を下げるように素材の機械的特性をコントロールすることは困難である。そこで、以上に説明したように、実施の形態においては、中間転写ベルト51と第1の部材としての弾性シート501との間に、第2の部材としての接触シート502を配置して、外周面51aに接触シート502を接触させるようにしている。
接触シート502の機械的特性としては、引張強さが20MPa以上45MPa以下であり、曲げ強さが5MPa以上62MPa以下であり、引張弾性率が70MPa以上690以下である材料を用いることが好ましい。また、接触シート502の引張弾性率は、弾性シート501の引張弾性率よりも低いことが好ましい。このような機械的特性を満たす接触シート502を用いることで、すくいシート部500によるバネ特性(すなわち、すくいシート部500による中間転写ベルト51への付勢力)を維持することができ、さらに、中間転写ベルト51に対するすくいシート部500の追従性(具体的には、接触シート502の追従性)を高めることができるので、接触シート502と中間転写ベルト51の外周面51aとが接触する面積を適切な面積にすることができる。
以上に説明した実施の形態によれば、クリーニングブレード504により掻き取られたトナーTをトナー保持部505に溜めることにより、中間転写ベルト51の表面及びクリーニングブレード504の先端(当接部G1)のそれぞれに潤滑剤としての作用を持つトナーTを再び付着させることができる。これにより、クリーニングブレード504と中間転写ベルト51との摩擦を小さくすることができる。
また、画像形成装置1に備えられるクリーニング装置56は、トナー収容部506をさらに有し、トナー保持部505とトナー収容部506とが別々に備えられているので、中間転写ベルト51の表面にトナーTを再び付着させる機会を増やすことができる。これにより、クリーニングブレード504と中間転写ベルト51との摩擦をより少なくすることができる。
以上に説明した実施の形態によれば、クリーニングブレード504により掻き取られた潤滑剤としての作用を持つトナーTを、中間転写ベルト51の表面及びクリーニングブレード504の先端(当接部G1)のそれぞれに再び付着させるので、クリーニングブレード504の摩耗及び変形を低減することができ、クリーニングブレード504のクリーニング性能を維持しながらクリーニングブレード504の寿命を長くすることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例について説明する。各変形例において、上記の実施の形態で説明した画像形成装置1の構成要素と同一又は対応する構成要素については、同一の符号を付し、実施の形態で説明した画像形成装置1の構成要素と異なる構成要素については異なる符号を付して説明する。
<変形例1>
図15は、図5に示されるクリーニング装置56における構成要素の一部を変形した、変形例に係る画像形成装置1に備えられるクリーニング装置156を示す部分断面図である。図15に示されるように、弾性シート501及び接触シート502は、中間転写ベルト51の移動方向に直交する中間転写ベルト51の幅方向(図1及び図15におけるx軸に平行な方向)において複数の部分に分割されていてもよい。図15に示される例では、弾性シート501及び接触シート502は、中間転写ベルト51の移動方向に直交する中間転写ベルト51の幅方向(図1及び図15におけるx軸に平行な方向)において2つの部分にそれぞれ分割されている。これを言い換えると、廃トナーフレーム508の長手方向(図1及び図15におけるx軸に平行な方向)において、2つのすくいシート部500が並べられて配置されている。これにより、中間転写ベルト51の表面に接触させるすくいシート部500の真直度をより維持することができる。ただし、中間転写ベルト51の幅方向において弾性シート501及び接触シート502が分割される数(並べて配置されるすくいシート部500の数)は2つに限られず、3つ以上であってもよい。
<変形例2>
図16は、変形例に係る画像形成装置1に備えられるすくいシート部1500を示す斜視図である。図17は、変形例に係る画像形成装置1に備えられるすくいシート部1500を長手方向(+x方向に平行な方向)に見た場合における側面図である。すくいシート部1500は、弾性シート1501の折り曲げ部1503と反対側の先端部に、スリット1501bが形成されている。クリーニングブレード504により掻き取るトナーTが多い場合、弾性シート1501におけるスリット1501bが形成されている側の先端部が弾性変形しやすくなり、トナー保持部505に溜まったトナーTが廃トナー搬送部511へ容易に押し出される。したがって、トナー保持部505でのトナーTの溜まり過ぎに起因するクリーニングブレード504の当接部G1におけるトナーTのすり抜けを低減することができる。
また、図16に示されるように、弾性シート1501のうちの、トナー収容部506を形成する部分に、トナー収容部506に収容されているトナーTを通過させる孔1501cを形成してもよい。この場合、トナー収容部506と廃トナー搬送部511とは、孔1501cを介して連通している。したがって、トナー収容部506にトナーTが充満すると、孔1501cを通してトナーTが廃トナー搬送部511へ押し出される。これにより、古いトナーTを廃トナー搬送部511へ排出して、クリーニングブレード504により掻き落とされたトナーTをトナー収容部506に収容して、新たにトナー収容部506に収容されたトナーTを潤滑剤として利用することができる。
<変形例3>
図18は、変形例に係る画像形成装置1に備えられる複数の画像形成ユニット110のうちの1つの画像形成ユニット110の構造を示す断面図である。図1に示される画像形成ユニット10に備えられるクリーニング装置15を、実施の形態で説明したクリーニング装置56に置き換えることができる。この場合、像担持体としての感光ドラム12の表面に残留したトナーTは、感光ドラム12の表面に当接されたクリーニングブレード504により掻き取られ、感光ドラム12の表面が清掃される。なお、図17に示されるクリーニング装置56の構造、機能、及び効果は、実施の形態で説明したクリーニング装置56の構造、機能、及び効果と同じである。したがって、変形例3によれば、クリーニングブレード504により掻き取られた潤滑剤としての作用を持つトナーTを、感光ドラム12の表面及びクリーニングブレード504の先端(当接部G1)のそれぞれに再び付着させるので、クリーニングブレード504の摩耗及び変形を低減することができ、クリーニングブレード504のクリーニング性能を維持しながらクリーニングブレード504の寿命を長くすることができる。
以上に説明した実施の形態及び各変形例において用いられた画像形成装置1は、2次転写ローラ57が備えられた中間転写方式を採用した画像形成装置であるが、本発明は、画像形成ユニット10又は画像形成ユニット110において用紙Pに直接トナー像を転写する直接転写方式を採用した画像形成装置にも適用できる。また、以上に説明した実施の形態及び各変形例は、それぞれ組み合わせて構成してもよい。
1 画像形成装置、 10 画像形成ユニット、 11 LEDヘッド、 12 感光ドラム、 13 帯電ローラ、 14 現像装置、 15 クリーニング装置、 20 トナーカートリッジ、 30 媒体供給部、 40 用紙搬送部、 50 転写ベルトユニット、 51 中間転写ベルト、 51a 外周面、 52 駆動ローラ、 53 従動ローラ、 54a,54b,54c,54d ローラ、 55a,55b,55c,55d,55e 1次転写ローラ、 56 クリーニング装置、 60 定着ユニット、 70 媒体排出部、 500 すくいシート部、 501 弾性シート、 501a 延在部、 501b 端部、 502 接触シート、 502a 段差部、 503 折り曲げ部、 503a 取り付け面、 504 クリーニングブレード、 505 トナー保持部、 506 トナー収容部、 507 トナー搬送スパイラル、 508 廃トナーフレーム、 509 ホルダ、 510 シールフィルム、 511 廃トナー搬送部、 512 スポンジ。

Claims (11)

  1. 現像剤像を担持する像担持体と、
    前記像担持体に当接して配置され、前記像担持体上の現像剤を清掃する清掃部材と、
    前記清掃部材の鉛直下方に配置され、前記像担持体に接触する付勢部材と、
    を有し、
    前記付勢部材は、
    固定端と、
    前記固定端に接続され、前記固定端から離れる方向に延在する第1の部材と、
    前記第1の部材と前記像担持体との間に配置され、前記第1の部材によって前記像担持体に対して付勢される第2の部材と、
    を有し、
    前記像担持体と前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記清掃部材で清掃された前記現像剤を保持する現像剤保持部を形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2の部材の引張弾性率は、前記第1の部材の引張弾性率よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の部材と前記清掃部材とは、水平方向において前記第1の部材と前記清掃部材とが鉛直方向に重なる領域である第1のオーバーラップ領域を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の部材と前記清掃部材とは、水平方向において前記第2の部材と前記清掃部材とが鉛直方向に重なる領域である第2のオーバーラップ領域を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の部材は、前記第1の部材における、前記固定端と反対側の先端から所定の距離だけ離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2の部材は、前記第1の部材の表面から前記像担持体に向かう段差部を形成することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1の部材は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、
    前記第2の部材は、ポリウレタンフィルムである
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第2の部材が前記像担持体に接触する接触位置よりも、前記像担持体の移動方向の上流側の位置において、前記移動方向の反対方向に向かう前記現像剤の移動を規制する第3の部材をさらに有し、
    前記像担持体と前記第1の部材と前記第3の部材との間に、前記清掃部材で清掃された前記現像剤を収容する収容部が形成される
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1の部材のうちの、前記収容部を形成する部分に、前記収容部に収容されている前記現像剤を通過させる孔を有することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記像担持体の移動方向に直交する前記像担持体の幅方向において複数の部分に分割されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第1の部材の前記固定端と反対側の先端部に、スリットが形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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