JP6214285B2 - カラーセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、カラーセンサに関し、詳しくは、表面プラズモン共鳴を利用するフィルタを有するカラーセンサに関する。
CCDカメラ等の撮像装置や、液晶表示装置等の表示装置は、様々な環境で使用される。使用する環境が変化すれば、照明光の光源も変化する。この場合、人が認識する色との乖離を抑制するために、画像の色を補正する必要がある。このような補正をするために、RGBセンサが用いられている。
RGBセンサは、シリコンチップ上に形成される受光素子、複数のカラーフィルタ及び赤外線カットフィルタを備える。各カラーフィルタは、例えば、有機薄膜や、誘電体の多層膜からなる。
近年、このようなカラーフィルタの代わりに、表面プラズモン共鳴を利用するフィルタを用いることが提案されている(特許第3405400号公報、特開2008−270061号公報及び特開2011−191688号公報参照)。このようなフィルタは、例えば、透過すべき光の波長よりも小さな開口が周期的に形成された金属膜によって実現される。
特許第3405400号公報 特開2008−270061号公報 特開2011−191688号公報
表面プラズモン共鳴を利用するフィルタを用いる場合、樹脂製のカラーフィルタと同程度の透過率を確保しようとすると、開口が占める割合(開口面積率)を増やす必要がある。しかしながら、開口面積率を増やすと、ピーク波長よりも長波長側での光の吸収率が低下する。そのため、ピーク波長よりも長波長側の波長成分を十分にカットできない。
特に、赤色光を透過するフィルタとして、透過波長のピークが650nm付近に設定されたフィルタを用いると、透過波長が赤外光領域の750nm以上にも存在することになる。そのため、受光素子の出力をそのまま赤色光成分の強度として利用すると、色彩の判断において誤差を生じるおそれがある。
なお、従来のRGBセンサのように、樹脂製の赤外線カットフィルタを設ければ、上記問題を解決できるが、その場合には、製造コストが上昇してしまう。
本発明の目的は、表面プラズモン共鳴を利用する赤色光フィルタの透過率を確保しつつ、赤色光の強度に誤差が生じにくいカラーセンサを提供することである。
本発明の実施の形態によるカラーセンサは、複数の可視光フィルタと、複数の可視光受光素子と、赤外光フィルタと、赤外光受光素子と、補正部とを備える。複数の可視光フィルタでは、透過する光の波長域が互いに異なる。複数の可視光受光素子は、複数の可視光フィルタのそれぞれに対応して配置される。複数の可視光受光素子では、受光する光の波長域が互いに異なる。赤外光フィルタは、赤外光を透過する。赤外光受光素子は、赤外光フィルタが透過した赤外光を受光する。複数の可視光フィルタは、赤色光を透過する赤色光フィルタを含む。複数の可視光受光素子は、赤色光受光素子を含む。赤色光受光素子は、赤色光フィルタが透過した赤色光を受光する。複数の可視光フィルタ及び赤外光フィルタは、それぞれ、複数の開口が形成された金属膜である。金属膜は、紫外光の波長域にプラズマ周波数を有する金属からなる。複数の開口は、透過すべき光の波長に対応した周期で形成される。各開口は、透過すべき光の波長よりも小さな開口幅を有する。補正部は、赤色光フィルタ及び赤外光フィルタの透過特性を参照し、且つ、赤外光受光素子の出力を基にして、赤色光受光素子の出力を補正する。
本発明の実施の形態によるカラーンセンサにおいては、表面プラズモン共鳴を利用する赤色光フィルタの透過率を確保しつつ、赤色光の強度に誤差が生じにくい。
本発明の第1の実施の形態によるカラーセンサの概略構成を示すブロック図である。 各フィルタの透過特性を示すグラフである。 カラーセンサが備える受光素子及びフィルタを示す断面図である。 各フィルタの概略構成を示す平面図である。 補正部による出力の補正方法を説明するためのグラフである。 本発明の第2の実施の形態によるカラーセンサの概略構成を示すブロック図である。 各赤外光フィルタが透過する光の波長のピークを示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態によるフィルタの概略構成を示す平面図である。
本発明の第1の態様に係るカラーセンサは、複数の可視光フィルタと、複数の可視光受光素子と、赤外光フィルタと、赤外光受光素子と、補正部とを備える。複数の可視光フィルタでは、透過する光の波長域が互いに異なる。複数の可視光受光素子は、複数の可視光フィルタのそれぞれに対応して配置される。複数の可視光受光素子では、受光する光の波長域が互いに異なる。赤外光フィルタは、赤外光を透過する。赤外光受光素子は、赤外光フィルタが透過した赤外光を受光する。複数の可視光フィルタは、赤色光を透過する赤色光フィルタを含む。複数の可視光受光素子は、赤色光受光素子を含む。赤色光受光素子は、赤色光フィルタが透過した赤色光を受光する。複数の可視光フィルタ及び赤外光フィルタは、それぞれ、複数の開口が形成された金属膜である。金属膜は、紫外光の波長域にプラズマ周波数を有する金属からなる。複数の開口は、透過すべき光の波長に対応した周期で形成される。各開口は、透過すべき光の波長よりも小さな開口幅を有する。補正部は、赤色光フィルタ及び赤外光フィルタの透過特性を参照し、且つ、赤外光受光素子の出力を基にして、赤色光受光素子の出力を補正する。
上記態様においては、赤色光フィルタとして、表面プラズモン共鳴を利用するフィルタが用いられる。当該フィルタにおいて、樹脂製フィルタと同程度の透過率を確保するには、開口面積率を増やす必要がある。しかしながら、開口面積率を増やすと、ピーク波長よりも長波長側での光の吸収率が低下する。そのため、ピーク波長よりも長波長側の波長成分を十分にカットできない。その結果、赤色光受光素子の出力をそのまま赤色光の強度として利用すると、赤色光の強度に誤差が生じるおそれがある。
上記態様においては、表面プラズモン共鳴を利用する赤外光フィルタ、赤外光受光素子及び補正部が設けられている。ここで、補正部は、赤色光フィルタ及び赤外光フィルタの透過特性を参照し、且つ、赤外光受光素子の出力を基にして、赤色光受光素子の出力を補正する。そのため、赤色光フィルタにおける開口面積率を増やして、赤色光フィルタの透過率を確保した場合であっても、赤色光の強度に誤差が生じにくくなる。
本発明の第2の態様に係るカラーセンサは、上記第1の態様に係るカラーセンサにおいて、複数の開口は、金属膜を厚さ方向に貫通する複数の孔である。複数の孔は、透過すべき光の波長に対応した周期で複数の方向に並んでいる。
本発明の第3の態様に係るカラーセンサは、上記第1の態様に係るカラーセンサにおいて、複数の開口は、金属膜を厚さ方向に貫通する複数のスリットである。複数のスリットは、透過すべき光の波長に対応した周期で一方向に並んでいる。
本発明の第4の態様に係るカラーセンサは、上記第1〜第3の態様の何れかに係るカラーセンサであって、金属膜は、アルミニウム及びアルミニウム合金の何れかである。この場合、例えば、シリコン基板上に形成される配線などの材料をそのまま利用できる。
本発明の第5の態様に係るカラーセンサは、上記第1〜第4の態様の何れかに係るカラーセンサであって、赤外光フィルタ及び赤外光受光素子を、それぞれ、複数備える。各赤外光フィルタでは、透過すべき光の波長のピークが互いに異なる。補正部は、各赤外光フィルタ及び赤色光フィルタの透過特性を参照し、且つ、各赤外光受光素子の出力を基にして、赤色光受光素子の出力を補正する。
上記態様においては、補正の精度を向上させることができる。
以下、本発明のより具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態によるカラーセンサ10の概略構成を示すブロック図である。カラーセンサ10は、例えば、CCD型の固体撮像素子に用いられてもよいし、CMOS型の固体撮像素子に用いられてもよい。カラーセンサ10は、撮像素子に用いられなくてもよい。カラーセンサ10は、光電変換機能を有する素子であれば、任意の素子に用いられる。
カラーセンサ10は、複数の可視光フィルタ12B、12G、12R、複数の可視光受光素子14B、14G、14R、赤外光フィルタ12IR、赤外光受光素子14IR及び制御装置16を含む。複数の可視光フィルタ12B、12G、12Rは、青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G及び赤色光フィルタ12Rを含む。複数の可視光受光素子14B、14G、14Rは、青色光受光素子14B、緑色光受光素子14G及び赤色光受光素子14Rを含む。
青色光フィルタ12Bは、カラーセンサ10に入射する光のうち、可視光に含まれる青色成分の光(青色光)を透過する。本実施形態では、図2に示すように、青色光フィルタ12Bが透過する光の波長のピークは、約450nmである。
青色光受光素子14Bは、青色光フィルタ12Bが透過した青色光を受光する。青色光受光素子14Bは、受光した光の強さに応じた電気信号を出力する。青色光受光素子14Bの出力は、オペアンプ18B及びA/D変換器20Bを介して、制御装置16に入力される。
緑色光フィルタ12Gは、カラーセンサ10に入射する光のうち、可視光に含まれる緑色成分の光(緑色光)を透過する。本実施形態では、図2に示すように、緑色光フィルタ12Gが透過する光の波長のピークは、約550nmである。
緑色光受光素子14Gは、緑色光フィルタ12Gが透過した緑色光を受光する。緑色光受光素子14Gは、受光した光の強さに応じた電気信号を出力する。緑色光受光素子14Gの出力は、オペアンプ18G及びA/D変換器20Gを介して、制御装置16に入力される。
赤色光フィルタ12Rは、カラーセンサ10に入射する光のうち、可視光に含まれる赤色成分の光(赤色光)を透過する。本実施形態では、図2に示すように、赤色光フィルタ12Rが透過する光の波長ピークは、約650nmである。
赤色光受光素子14Rは、赤色光フィルタ12Rが透過した赤色光を受光する。赤色光受光素子14Rは、受光した光の強さに応じた電気信号を出力する。赤色光受光素子14Rの出力は、オペアンプ18R及びA/D変換器20Rを介して、制御装置16に入力される。
赤外光フィルタ12IRは、カラーセンサ10に入射する光のうち、赤外光を透過する。本実施形態では、図2に示すように、赤外光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークは、約750nmである。
赤外光受光素子14IRは、赤外光フィルタ12IRが透過した赤外光を受光する。赤外光受光素子14IRは、受光した光の強さに応じた電気信号を出力する。赤外光受光素子14IRの出力は、オペアンプ18IR及びA/D変換器20IRを介して、制御装置16に入力される。
制御装置16は、青色光受光素子14Bが出力する電気信号に基づいて、青色光の強さを示す電気信号を出力する。制御装置16は、緑色光受光素子14Gが出力する電気信号に基づいて、緑色光の強さを示す電気信号を出力する。
ここで、制御装置16は、補正部16A及び記憶部16Bを含む。
補正部16Aは、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRの透過特性を参照し、且つ、赤外光受光素子の出力を基にして、赤色光受光素子14Rの出力を補正する。補正部16Aによる出力補正は、例えば、専用の論理回路によって実現してもよいし、CPUやFPGAを用いて実現してもよい。補正部16Aによる出力補正の詳細については、後述する。
記憶部16Bは、例えば、不揮発性メモリであり、補正部16Aが出力補正に際して参照する赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRの透過特性等を格納する。透過特性は、例えば、フィルタが透過する光の波長と透過率との関係を示すものである。なお、記憶部16Bは、補正部16Aが備えていてもよい。
制御装置16は、補正部16Aが補正した電気信号に基づいて、赤色光の強さを示す電気信号を出力する。
図3を参照しながら、青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G、赤色光フィルタ12R、赤外光フィルタ12IR、青色光受光素子14B、緑色光受光素子14G、赤色光受光素子14R及び赤外光受光素子14IRについて説明する。
図3に示す例では、青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRが一方向に並んで配置されているが、青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRは、例えば、マトリクス状に配置されていてもよい。青色光受光素子14B、緑色光受光素子14G、赤色光受光素子14R及び赤外光受光素子14IRについても同様である。
青色光受光素子14B、緑色光受光素子14G、赤色光受光素子14R及び赤外光受光素子14IRは、それぞれ、シリコン基板22に形成されたフォトダイオードによって実現される。各フォトダイオードは、Nウェル部24を含む。
Nウェル部24は、p型のシリコン基板22の表面から所定の深さに亘って形成されている。Nウェル部24は、例えば、n型不純物(例えば、リン)を拡散又はイオン注入することで形成される。
各フォトダイオードは、P+部26及びN+部28を介して、生成した電気信号を出力する。P+部26及びN+部28は、互いに異なる領域でNウェル部24の表面に接して形成されている。P+部26及びN+部28は、例えば、CVD及びフォトリソグラフィによって形成される。
シリコン基板22の表面には、誘電体層30が形成されている。誘電体層30は、例えば、二酸化シリコン(SiO)からなる。誘電体層30は、例えば、CVDによって形成される。誘電体層30は、シリコン基板22の表面だけでなく、P+部26及びN+部28の表面及び側面も覆う。
誘電体層30内には、青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRが配置されている。
青色光フィルタ12Bは、青色光受光素子14Bと対応する位置に配置される。つまり、青色光フィルタ12Bは、シリコン基板22の厚さ方向から見て、青色光受光素子14Bが含むNウェル部24に重なる。特に本実施形態では、青色光フィルタ12Bは、Nウェル部24の表面に接して形成されたP+部26に重なる。
緑色光フィルタ12Gは、緑色光受光素子14Gと対応する位置に配置される。つまり、緑色光フィルタ12Gは、シリコン基板22の厚さ方向から見て、緑色光受光素子14Gが含むNウェル部24に重なる。特に本実施形態では、緑色光フィルタ12Gは、Nウェル部24の表面に接して形成されたP+部26に重なる。
赤色光フィルタ12Rは、赤色光受光素子14Rと対応する位置に配置される。つまり、赤色光フィルタ12Rは、シリコン基板22の厚さ方向から見て、赤色光受光素子14Rが含むNウェル部24に重なる。特に本実施形態では、赤色光フィルタ12Rは、Nウェル部24の表面に接して形成されたP+部26に重なる。
赤外光フィルタ12IRは、赤外光受光素子14IRと対応する位置に配置される。つまり、赤外光フィルタ12IRは、シリコン基板22の厚さ方向から見て、赤外光受光素子14IRが含むNウェル部24に重なる。特に本実施形態では、赤外光フィルタ12IRは、Nウェル部24の表面に接して形成されたP+部26に重なる。
青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRは、それぞれ、表面プラズモン共鳴を利用するフィルタである。当該フィルタは、複数の開口32が形成された金属膜34によって実現される。
金属膜34は、プラズマ周波数が可視光の周波数よりも短い金属からなる。このような金属としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銅及びタングステン等がある。本実施形態では、金属膜34は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる。この場合、金属膜34の厚さは、例えば、20〜200nmである。
複数の開口32は、それぞれ、略同じ大きさの円形断面で金属膜34を厚さ方向に貫通して形成されている。樹脂製のカラーフィルタと同程度の透過率を確保するため、金属膜34における開口面積率は50%以上に設定される。各開口32は、透過すべき光の波長よりも短い直径を有する。
図4に示すように、複数の開口32は、透過すべき光の波長に対応した周期で複数の方向に並んでいる。本実施形態において、複数の方向とは、第1方向、第2方向及び第3方向である。第1方向は、図4において符号D1で示す矢印の方向である。第2方向は、図4において符号D2で示す矢印の方向である。第3方向は、図4において符号D3で示す方向である。
誘電体層30が二酸化シリコンからなり、且つ、青色光フィルタ12Bが透過する光の波長のピークが約450nmである場合、青色光フィルタ12Bでは、各方向で隣り合う2つの開口32の離隔距離、つまり、複数の開口32の配列周期が約250nmに設定され、且つ、各開口32の直径が約150nmに設定される。
誘電体層30が二酸化シリコンからなり、且つ、緑色光フィルタ12Gが透過する光の波長のピークが約550nmである場合、緑色光フィルタ12Gでは、各方向で隣り合う2つの開口32の離隔距離、つまり、複数の開口32の配列周期が約350nmに設定され、且つ、各開口32の直径が約210nmに設定される。
誘電体層30が二酸化シリコンからなり、且つ、赤色光フィルタ12Rが透過する光の波長のピークが約650nmである場合、赤色光フィルタ12Rでは、各方向で隣り合う2つの開口32の離隔距離、つまり、複数の開口32の配列周期が約400nmに設定され、且つ、各開口32の直径が約200nmに設定される。
誘電体層30が二酸化シリコンからなり、且つ、赤外光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークが約750nmである場合、赤外光フィルタ12IRでは、各方向で隣り合う2つの開口32の離隔距離、つまり、複数の開口32の配列周期が約470nmに設定され、且つ、各開口32の直径が約235nmに設定される。
図3に示すように、誘電体層30の表面には、複数の遮光膜36が形成されている。各遮光膜36は、平面視において、青色光フィルタ12B、緑色光フィルタ12G、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRのうち、隣り合って配置される2つの光フィルタのそれぞれの端縁部に重なって配置される。各遮光膜36は、金属膜34と同じ金属からなる。
続いて、補正部16Aによる赤色光受光素子14Rの出力補正について説明する。補正部16Aが赤色光受光素子14Rの出力を補正する理由は、以下のとおりである。
赤色光フィルタ12Rでは、従来の樹脂製のカラーフィルタと同程度の透過率を確保するために、金属膜34において複数の開口32が占める割合、つまり、開口面積率を50%以上に設定している。そのため、図2に示すように、赤色光フィルタ12Rでは、赤外光の波長域(700nm〜1mm)においても、光が透過する。したがって、赤色光受光素子14Rの出力をそのまま赤色光の強度として利用すると、赤色光の強度に誤差が生じるおそれがある。当該誤差を生じにくくするために、補正部16Aは、赤色光受光素子14Rの出力を補正する。
補正部16Aによる補正方法は、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRの透過特性を参照し、且つ、赤外光受光素子14IRの出力を基にして、赤色光受光素子14Rの出力を補正する方法であれば、特に限定はされない。補正部16Aによる補正方法の一例について、図5を参照しながら説明する。
先ず、特定の波長を境にして、赤色光フィルタ12R及び赤外光フィルタ12IRの透過特性を2分割する。特定の波長は、赤色光フィルタ12Rが透過する光の波長のピークと赤外光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークとの間に存在する波長であれば、特に限定されない。本実施形態では、特定の波長として、720nmが設定されている。
続いて、各波長域の透過特性の積分値を求める。その後、各波長域の透過特性の積分値及び各受光素子14R、14IRの出力に基づいて、赤色光受光素子14Rの補正後の出力を求める。
赤色光フィルタ12Rの透過特性の積分値のうち、720nmよりも短い波長域の透過特性の積分値をaとし、720nmよりも長い波長域の透過特性の積分値をcとする。赤外光フィルタ12IRの透過特性の積分値のうち、720nmよりも短い波長域の透過特性の積分値をbとし、720nmよりも長い波長域の透過特性の積分値をdとする。赤色光受光素子14Rの出力をαとし、赤外光受光素子14IRの出力をβとする。この場合、赤色光受光素子14Rの補正後の出力、つまり、赤色光受光素子14Rの出力から赤外光によるものを除外した後の出力α1は、以下の式(1)によって表される。
α1=(d・α−c・β)/(a・d−b・c) (1)
なお、上記式(1)は、以下の式(2)及び(3)からなる連立1次方程式を解くことにより、導き出される。
a・α1+c・β1=α (2)
b・α1+d・β1=β (3)
ここで、β1は、赤外光受光素子14IRの補正後の出力、つまり、赤外光受光素子14IRの出力から赤色光によるものを除外した後の出力を示す。
上述のように、カラーセンサ10では、補正部16Aが赤色光受光素子14Rの出力を補正する。そのため、赤色光フィルタ12Rの開口面積率を増やして、赤色光フィルタ12Rの透過率を従来の樹脂製のカラーフィルタと同程度の透過率を確保しても、赤色光の強度に誤差が生じにくくなる。
また、カラーセンサ10では、金属膜34が遮光膜36と同じ金属からなる。そのため、金属膜34を形成するための材料を別途準備する必要がなくなる。
[第2の実施の形態]
図6及び図7を参照しながら、本発明の第2の実施の形態によるカラーセンサ40について説明する。図6に示すように、カラーセンサ40では、カラーセンサ10と比べて、赤外光フィルタ12IR及び赤外光受光素子14IRが、それぞれ、3つずつ配置されている。図7に示すように、各赤外光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークは、約700nm、約760nm及び約800nmの何れかに設定されている。
カラーセンサ40では、図7に示す複数の波長域L1、L2、L3、L4のそれぞれにおいて、補正部16Aが赤色光受光素子14Rの出力を補正する。そのため、補正の精度が向上する。各波長域L1、L2、L3、L4の幅は、赤色光受光フィルタ12Rが透過する光の波長のピークが波長域L1に存在し、第1の赤外光受光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークが波長域L2に存在し、第2の赤外光受光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークが波長域L3に存在し、第3の赤外光受光フィルタ12IRが透過する光の波長のピークが波長域L4に存在するのであれば、特に限定されない。各波長域L1、L2、L3、L4における補正後の赤色光受光素子14Rの出力は、公知の連立1次方程式を解くアルゴリズムにより、容易に算出できる。
[第3の実施の形態]
図8を参照しながら、本発明の第3の実施の形態によるカラーセンサに用いられるフィルタについて説明する。第1の実施の形態では、表面プラズモン共鳴を利用するフィルタとして、各開口32が金属膜34を厚さ方向に貫通する孔であったが、本実施形態では、複数の開口が金属膜34を厚さ方向に貫通する複数のスリット32Aからなる。複数のスリット32Aは、透過すべき光の波長に対応した周期で一方向に並んでいる。このようなフィルタであっても、表面プラズモン共鳴を利用できる。
以上、本発明の実施形態について、詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、上述の実施形態によって、何等、限定されない。
10:カラーセンサ、12R:赤色光フィルタ、12IR:赤外光フィルタ、14R:赤色光受光素子、14IR:赤外光受光素子、16A:補正部、32:開口、34:金属膜

Claims (6)

  1. 透過する光の波長域が互いに異なる複数の可視光フィルタと、
    前記複数の可視光フィルタのそれぞれに対応して配置され、受光する光の波長域が互いに異なる複数の可視光受光素子と、
    赤外光を透過する赤外光フィルタと、
    前記赤外光フィルタが透過した赤外光を受光する赤外光受光素子とを備え、
    前記複数の可視光フィルタは、赤色光を透過する赤色光フィルタを含み、
    前記複数の可視光受光素子は、前記赤色光フィルタが透過した赤色光を受光する赤色光受光素子を含み、
    前記複数の可視光フィルタ及び前記赤外光フィルタは、それぞれ、複数の開口が形成された金属膜であり、
    前記金属膜は、紫外光の波長域にプラズマ周波数を有する金属からなり、
    前記複数の開口は、透過すべき光の波長に対応した周期で形成され、
    各開口は、透過すべき光の波長よりも小さな開口幅を有し、
    前記赤色光フィルタ及び前記赤外光フィルタの個々の透過特性、並びに、前記赤外光受光素子の出力を基にして、前記赤色光フィルタの開口面積率のばらつきによる誤差を含む前記赤色光受光素子の出力を補正する補正部をさらに備える、カラーセンサ。
  2. 前記赤色光フィルタの透過特性の積分値のうち、前記赤色光フィルタが透過する光の波長のピークと前記赤外光フィルタが透過する光の波長のピークとの間に存在する所定の波長よりも短い波長域の透過特性の積分値をaとし、前記赤色光フィルタの透過特性の積分値のうち前記所定の波長よりも長い波長域の透過特性の積分値をcとし、前記赤外光フィルタの透過特性の積分値のうち前記所定の波長よりも短い波長域の透過特性の積分値をbとし、前記赤外光フィルタの透過特性の積分値のうち前記所定の波長よりも長い波長域の透過特性の積分値をdとし、前記赤色光受光素子の出力をαとし、前記赤外光受光素子の出力をβとすると、前記補正部による補正後の前記赤色光受光素子の出力α1が、
    α1=(d・α−c・β)/(a・d−b・c)
    である、請求項1に記載のカラーセンサ。
  3. 請求項1または2に記載のカラーセンサであって、
    前記複数の開口は、前記金属膜を厚さ方向に貫通する複数の孔であり、
    前記複数の孔は、透過すべき光の波長に対応した周期で複数の方向に並んでいる、カラーセンサ。
  4. 請求項1または2に記載のカラーセンサであって、
    前記複数の開口は、前記金属膜を厚さ方向に貫通する複数のスリットであり、
    前記複数のスリットは、透過すべき光の波長に対応した周期で一方向に並んでいる、カラーセンサ。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載のカラーセンサであって、
    前記金属膜は、アルミニウム及びアルミニウム合金の何れかである、カラーセンサ。
  6. 請求項1〜に記載のカラーセンサであって、
    前記赤外光フィルタ及び前記赤外光受光素子を、それぞれ、複数備え、
    各赤外光フィルタでは、透過すべき光の波長のピークが互いに異なり、
    前記補正部は、各赤外光フィルタ及び前記赤色光フィルタの透過特性を参照し、且つ、各赤外光受光素子の出力を基にして、前記赤色光受光素子の出力を補正する、カラーセンサ。
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