以下では、本実施形態の充電スタンド10について図1ないし図10を用いて説明する。なお、図中において同じ部材に対しては、同じ番号を付している。また、各図では、充電スタンド10において、図2を正面10ba、正面10baに対し反対側を背面10bbとして説明する。
本実施形態の充電スタンド10は、図示しない電気車両の二次電池の充電に用いる充電ケーブルと正面10ba側で接続するユニット11をスタンド本体部1の内部10aaに収納する(図1を参照)。スタンド本体部1は、図2ないし図5に示すように、対向して立て置かれる一対の側壁3と、鉛直方向の上方で一対の側壁3に渡って設けられる天上部4を備えている。スタンド本体部1は、一対の側壁3と天上部4で囲まれる開口部1aa(図6を参照)を塞ぐ背面板5とを備えている。背面板5は、天上部4側の上部背面板51と、天上部4と反対側の下部背面板52とを有している。
上部背面板51は、スタンド本体部1の背面10bb側において天上部4の端部4aから下方に突出する突出片4bの内部10aa側の所定位置に上端51aを差し込む(図1(b)を参照)。上部背面板51は、開口部1aaを塞いでいない状態で、内部10aa側に突き出し上部背面板51を所定部材に仮置きさせる突出部6を下端51b側に有している(図1(c)を参照)。
本実施形態の充電スタンド10では、所定部材は、一対の側壁3に固定された下部背面板52の上端部52aである。上部背面板51の突出部6は、上端51aを所定位置に差し込み上部背面板51の下端51b側を一対の側壁3から離して開口部1aaを塞いでいない状態(図1および図7を参照)において、内部10aa側に突出する。
本実施形態の充電スタンド10は、スタンド本体部1の内部10aa側に突き出し上部背面板51を所定部材に仮置きさせる突出部6を下端51b側に有することにより、比較的簡単な構成で背面板5の設置を比較的容易に行うことが可能になる。なお、充電スタンド10は、一対の側壁3に固定された下部背面板52の上端部52aを所定部材とすることで、より簡便な構成とすることができる。
以下では、本実施形態の充電スタンド10について、より詳細に説明する。
充電スタンド10は、電気車両に搭載される二次電池を充電するための充電設備として機能させることが可能なものである。充電スタンド10は、たとえば、電気車両の駐車場所の近傍に設置することができる。
本実施形態の充電スタンド10は、角柱状のスタンド本体部1を設置面から自立させている。本実施形態の充電スタンド10は、スタンド本体部1の外形形状の縦×横×高さを、たとえば、230mm×280mm×1500mmとしている。スタンド本体部1は、主として、一対の側壁3と、天上部4とを備えている。充電スタンド10は、設置面に取付ベース2を固定していることが好ましい。
取付ベース2は、有底角筒状の形状とすることができる。取付ベース2は、有底角筒状の端部からスタンド本体部1の正面10baの外方やスタンド本体部1の背面10bbの外方に向かって突出する鍔部2aを備えている。取付ベース2は、たとえば、金属板の折り曲げ加工により形成することができる。取付ベース2は、たとえば、図示していないアンカーボルトを用いて、コンクリートの基礎に固定するための固定用穴2aaを鍔部2aに設けている(図6を参照)。
一対の側壁3は、長尺の板状に形成され対向して配置される。側壁3は、金属板の折り曲げ加工により角筒の板状に形成することができる。側壁3は、たとえば、側壁3の材料として、アルミニウム合金やステンレスなどの金属材料を用いることができる。本実施形態の充電スタンド10では、図2に示す正面視において、一対の側壁3を左側における第1側壁部31と右側における第2側壁部32として図示している。第1側壁部31と第2側壁部32とは、設置面に固定した取付ベース2から鉛直方向の上方に向かって立つように取付ベース2に固定している。第1側壁部31や第2側壁部32は、図1に示すように、本体固定ねじ2kを用いて、取付ベース2における有底角筒状の底部に第1側壁部31や第2側壁部32の端部を固定している。すなわち、本実施形態の充電スタンド10は、第1側壁部31と、第2側壁部32とが互いに左右方向に対向し起立した状態で取付ベース2上に組み立てることができる。
充電スタンド10は、図示していないが、設置面となるコンクリートの基礎から導出する電線管(たとえば、PF管(Plastic Flexible Conduit))を導入する配線導入口を、取付ベース2の底部に備えていることが好ましい。電線管の電力線は、たとえば、後述する商用電源などの外部電源40と電気的に接続している。充電スタンド10は、図示していないが、配線導入口から導入された電線管の電力線と、スタンド本体部1の内部10aaに収納されユニット11に給電する電源ケーブル(図示していない)とをコネクタにより電気的に接続することができる。
天上部4は、第1側壁部31と第2側壁部32との鉛直方向の上方において、第1側壁部31と第2側壁部32とに渡って配置する。天上部4は、扁平な矩形箱形の外形形状をしている。天上部4は、金属板の折り曲げ加工により形成することができる。天上部4は、たとえば、天上部4の材料として、アルミニウム合金やステンレスなどの金属材料を用いることができる。天上部4は、第1側壁部31と第2側壁部32とを覆うように、第1側壁部31と第2側壁部32と跨って配置している。天上部4は、第1側壁部31と第2側壁部32それぞれに固定している。スタンド本体部1は、取付ベース2と、天上部4と、第1側壁部31と、第2側壁部32とを用いて、正面10ba側および背面10bb側がそれぞれ開口する箱形状としている。スタンド本体部1は、天上部4と、取付ベース2から立設した第1側壁部31と第2側壁部32とで、スタンド本体部1の内部10aaにユニット11を収納するキャビネットを構成している。なお、第1側壁部31と第2側壁部32とは、対向する面から突出する突出板3bをそれぞれ設けている(図6を参照)。
天上部4は、天上部4の矩形の各辺に沿った端部4aから第1側壁部31や第2側壁部32の上端を覆うように下方に突出する突出片4bを備えている(図1(b)を参照)。スタンド本体部1は、第1側壁部31や第2側壁部32の上端と、天上部4の突出片4bとの間の所定位置に、背面板5の上端51aを差し込む差込部1bを設けている。差込部1bは、天上部4の突出片4bと、第1側壁部31の上端側や第2側壁部32の上端側との隙間で構成している。
背面板5は、スタンド本体部1の背面10bbの開口部1aaを塞ぐことが可能なものである。背面板5は、上部背面板51と下部背面板52とに分割して形成することにより、背面板5を取り外す場合において、上部背面板51を取り外す際の荷重を下部背面板52がない分だけ軽減させることが可能としている。上部背面板51は、背面視において、長尺の矩形状に形成することができる。上部背面板51は、たとえば、上部背面板51の材料として、アルミニウム合金やステンレスなどの金属材料を用いることができる。
上部背面板51は、スタンド本体部1の正面10ba側のユニット11に対応するように、スタンド本体部1の背面10bbの上方に設けている。上部背面板51は、ユニット11の後述する漏電遮断器21に対応して複数の貫通孔(図示していない)を形成している。充電スタンド10は、スタンド本体部1に上部背面板51を取り付けた状態で貫通孔から漏電遮断器21の状態を確認することができる。上部背面板51は、上記貫通孔を塞ぐように複数の確認蓋5bを取り外し可能に設けている。確認蓋5bは、たとえば、金属材料により矩形平板状に形成することができる。確認蓋5bは、第1固定ねじ5kを用いて上部背面板51に固定することができる。また、充電スタンド10は、後述する表示装置23の背面10bbに設けられる明るさセンサ33kに対応して上部背面板51に孔部(図示していない)を形成し、孔部を塞ぐように採光窓5aを設けている。採光窓5aは、たとえば、矩形枠状の枠体部5a1と、枠体部5a1の開口を塞ぐ透光性の樹脂材料により矩形平板状に形成した窓部5a2とを有する構成とすることができる。
上部背面板51は、断面視において、L字形状としている。上部背面板51は、下端51b側の先端に突出部6を備えている。上部背面板51は、上端51aを差込部1bに差し込んで下端51bを第1側壁部31や第2側壁部32から離し開口部1aaを塞いでいない状態で、スタンド本体部1の内部10aa側に突出するように下端51bから突出部6を延出させている。突出部6は、背面視が矩形状の上部背面板51における下端51b側の一辺に沿って設けることができる。突出部6は、上部背面板51の一辺に沿って一つ設けてもよいし、複数個設けてもよい。したがって、突出部6は、上部背面板51の下端51bとなる一辺全体に沿って設けてもよいし、一辺に沿って複数突出するように構成してもよい。
突出部6は、上部背面板51と一体として形成することができる。突出部6は、上部背面板51と一体として形成するものだけに限られず、別体として形成してもよい。突出部6は、上部背面板51と別体に形成させたのち、溶接やねじなどにより上部背面板51の下端51b側に固着させてもよい。突出部6は、上部背面板51と別体に形成させる場合、たとえば、突出部6の材料として、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属材料や樹脂材料を用いることができる。本実施形態の充電スタンド10では、突出部6は、L字状の上部背面板51における下端51bから延出する延出方向に沿って設けた平板状に形成しているが、必ずしも下端51bからの延出方向に一致させる必要はない。また、突出部6は、上部背面板51を仮置きさせる所定部材の形状に合わせて適宜の形状とすることができる。突出部6は、開口部1aaを塞ぐように上部背面板51をスタンド本体部1に押し込む際に、突出部6の所定部材と対向する表面を、所定部材との摩擦を低減させる平滑な面としてもよい。また、突出部6は、上部背面板51で開口部1aaを塞ぐ際に、所定部材からの位置ずれが生じないように、突出部6の所定部材と対向する表面を凹凸面としてもよい。さらに、突出部6は、上部背面板51で開口部1aaを塞ぐ際に、所定部材からの位置ずれが生じないように、突出部6の所定部材と対向する表面に滑り止めの樹脂膜を形成していてもよい。本実施形態の充電スタンド10では、上部背面板51は、開口部1aaを塞いだ状態で、下端51bが所定部材と当接し突出部6が所定部材と当接しないように構成している。
下部背面板52は、背面視において、矩形状に形成することができる。下部背面板52は、断面視において、L字形状としている。下部背面板52は、上部背面板51よりも小さく形成している。下部背面板52は、たとえば、下部背面板52の材料として、アルミニウム合金やステンレスなどの金属材料を用いることができる。下部背面板52は、金属板の折り曲げ加工により形成することができる。本実施形態の充電スタンド10では、下部背面板52は、取付ベース2の直上に配置している。下部背面板52は、L字状に折り曲げた上端部52aが、上部背面板51を載せ置く所定部材を構成することができる。所定部材は、下部背面板52の上端部52aだけに限られない。所定部材は、たとえば、突出部6を支持可能な支持板を、第1側壁部31や第2側壁部32の対向面に設けて構成したものでもよい。上端部52aは、上部背面板51の突出部6が載せ置くことが可能な形状であればよく、突出部6と当接する面が必ずしも平板状である必要はない。したがって、上端部52aは、突出部6に応じて種々の形状とすることができる。上端部52aは、突出部6との当接面を平滑面としても粗面としてもよい。
充電スタンド10は、第2固定ねじ5mを用いて、スタンド本体部1の背面10bbにおける開口部1aaの一部を塞ぐように下部背面板52を固定することができる(図6を参照)。また、充電スタンド10は、第3固定ねじ5nを用いて、スタンド本体部1の背面10bbにおける開口部1aaの残部を塞ぐように上部背面板51を固定することができる(図4を参照)。充電スタンド10は、上部背面板51と、上部背面板51よりも下方に配置される下部背面板52とを有していればよく、必ずしも2つだけに限られない。
スタンド本体部1は、スタンド本体部1の内部10aaを正面10ba側と背面10bb側との前後に区分けし、ユニット11を取り付けることが可能な取付板9を備えていることが好ましい(図1および図6を参照)。取付板9は、長尺平板状の外形形状としている。取付板9は、第1側壁部31と第2側壁部32とに渡って取り付けて固定することができる。スタンド本体部1は、スタンド本体部1の内部10aaにおいて、取付板9で仕切られた前方の空間にユニット11を配置することができる。スタンド本体部1は、スタンド本体部1の内部10aaにおいて、取付板9で仕切られた後方の空間にユニット11に給電する上記電源ケーブルなどを配線することができる。取付板9は、たとえば、取付板9の材料として、アルミニウム合金やステンレスなどの金属材料を用いることができる。取付板9は、上記後方の空間で上記電源ケーブルと接続するため、ユニット11における背面10bb側を露出させる切欠き部9aを備えている。スタンド本体部1は、複数のユニット11を備える場合、ユニット11ごとに対応する複数(ここでは、4つ)の切欠き部9aを取付板9に設けることができる。取付板9は、取付ねじ(図示していない)を用いて、ユニット11を固定することができるように構成している。取付板9は、ユニット11を固定した状態で、切欠き部9aからユニット11の端子台11bが露出するように構成している。
本実施形態の充電スタンド10では、第1側壁部31および第2側壁部32に取付板9が取り付けられた後、ユニット11がスタンド本体部1の正面10ba側から内部10aaに収納される。充電スタンド10では、ユニット11の取り付けに際し、取付板9および突出板3bのねじ孔3baに挿通された取付ねじ3bbを、ユニット11の背面10bbのねじ孔(図示していない)に締め付けることができる。充電スタンド10は、取付ねじ3bbにより、ユニット11と取付板9と突出板3bとが固定され、ユニット11がスタンド本体部1に固定される。
スタンド本体部1は、スタンド本体部1の正面10baにおける最上部に、充電スタンド10の存在を周囲に知らせるための表示装置23を取り付けている。また、スタンド本体部1は、スタンド本体部1の正面10baにおける最下部に、正面視が矩形板状の前面下パネル7bを取り付けている。スタンド本体部1は、表示装置23から前面下パネル7bまでの上記前方の空間の上下方向に、複数のユニット11が収納可能なキャビネットを備えている。本実施形態の充電スタンド10では、1つのユニット11を天上部4側に設けている。充電スタンド10は、ユニット11と前面下パネル7bとの間の開口を覆うように、複数(ここでは、3つ)のカバー部7aをスタンド本体部1の正面10baに設けている。カバー部7aは、たとえば、金属板の折り曲げ加工によりC字形状に形成することができる。カバー部7aは、カバー部7aの材料として、アルミニウム合金やステンレスなどの金属材料を用いることができる。カバー部7aは、ユニット11と置き換えることができるように、カバー部7aの外形寸法をユニット11の外形寸法と同程度の大きさとしている。カバー部7aは、正面部7aaと側面部7abと正面部7aaよりも小さい背面部7acとを備え、断面視がC字状の外形形状としている。カバー部7aは、背面部7acをユニット11と同様に取付ねじ3bbによりスタンド本体部1に固定することができる。なお、充電スタンド10では、スタンド本体部1の内部10aaにおける鉛直方向の上下方向に並設されたキャビネットの何れにもユニット11を収納してもよい。充電スタンド10は、カバー部7aをユニット11と置き換えることで、ユニット11を増設することができる。
充電スタンド10は、充電スタンド10の機械的強度を高める補強部材8を備えていることが好ましい。補強部材8は、取付ねじ8aにより、第1側壁部31および第2側壁部32それぞれに取り付けている。補強部材8は、第1側壁部31と第2側壁部32とを所定の間隔に保持することができる。補強部材8は、長尺状の金属板により形成することができる。補強部材8は、短手方向の断面視をC字状に形成することができる。補強部材8は、たとえば、ステンレス材やアルミニウム合金などの金属材料により形成することができる。補強部材8は、第1側壁部31と第2側壁部32における取付ベース2側と天上部4側とにそれぞれ取り付けていることが好ましい。
ユニット11は、外形形状が直方体状の箱形に形成することができる。ユニット11は、図8に示すように、スタンド本体部1の正面10ba側に扉体11cを備えている。扉体11cは、矩形板状に形成している。扉体11cは、金属板によって形成することができる。扉体11cは、扉体11cの側端部がヒンジ部(図示していない)によって回転自在にユニット11の正面10baの端部に支持されている。扉体11cは、扉体11cを閉じる閉位置と、扉体11cを開く開位置との間で回動自在となるように構成している。扉体11cは、ロック装置11rを備えている。ユニット11は、ロック装置11rによって、扉体11cが閉位置で閉じた状態でロックできるように構成している。また、扉体11cは、扉体11cの下方の隅部を切り欠いた切欠部11caを備えている。切欠部11caは、扉体11cを閉じた状態でコンセント21aと接続させた充電ケーブルを引き出すことができる引出口を形成している(図2および図9を参照)。
ユニット11は、ユニット11の内部に設けられ3極プラグに対応した差込口21aaを有するコンセント21aと、プレート21bと、コンセントカバー21cとを有している。コンセント21aは、スタンド本体部1の正面10ba側に差込口21aaを設けている。コンセント21aは、ユニット11の内部の上隅部に設けている。そのため、コンセント21aは、コンセント21aの差込口21aaが、水平面に対して下向きに傾いて配置される。コンセント21aは、差込口21aaから差し込まれる充電ケーブルの電源プラグの栓刃を受ける刃受と、刃受を外部の電線と接続するための端子と、刃受と端子とを収納する電気絶縁性の器体とを備えた構成としている。コンセント21aは、下向きに傾斜した配置で設けることにより、充電ケーブルの電源プラグと接続し易く水滴などの浸入を抑制することが可能となる。
プレート21bは、コンセント21aを保持しコンセント21aにおける正面10ba側を覆うものである。プレート21bは、金属材により、全体として平板状に形成することができる。プレート21bは、プラグ挿入口21baが開口する中央部分を前方へ突出させている。プレート21bは、中央部分と連続した左右方向の両端部それぞれに設けられたねじ挿通孔を挿通するねじ21bbによりユニット11に固定されている。
コンセントカバー21cは、プレート21bのプラグ挿入口21baを開閉自在に塞ぐことが可能なものである。コンセントカバー21cは、半円板状に形成している。コンセントカバー21cは、プレート21bに対し回転自在となるように、半円板の直線部分がプレート21bの中央部分に支持されている。コンセントカバー21cは、プレート21bのプラグ挿入口21baを覆う閉位置と、プラグ挿入口21baを開放する開位置との間で変位させることができる。コンセントカバー21cは、ねじりコイルばね(図示していない)のばね力によって、開位置から閉位置に向かう向きに弾性力が加わるように構成してもよい。コンセントカバー21cは、たとえば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene Copolymer)樹脂などにより形成することができる。
ユニット11は、図10に示すように、インターロック装置22を備えていることが好ましい。ユニット11は、インターロック装置22が外部電源40に接続された漏電遮断器21と接続されている。漏電遮断器21は、過電流のほか漏電時における外部電源40から接地側に流れる電流を検出して給電路を自動的に遮断可能な回路遮断器である。インターロック装置22は、インターロックスイッチ22aと、インターロックスイッチ22aを介して給電路に接続される励磁コイル22bとを有している。インターロック装置22は、コンセント21aへの給電路に挿入され励磁コイル22bが励磁されている間だけオンとなるリレー接点22cを有している。インターロック装置22は、リレー接点22cを介して、コンセント21aと電気的に接続している。インターロックスイッチ22aは、ユニット11の内部において扉体11c側に突出するように設けることができる(図8を参照)。インターロックスイッチ22aは、扉体11cが閉位置にあるときに扉体11cの裏面側からユニット11の内部側に突出する駆動片11dによって押圧され、オンとなるように構成している。また、インターロックスイッチ22aは、扉体11cが閉位置にないときには駆動片11dによる押圧が解除され、オフに切り替わるように構成している。
ユニット11は、扉体11cが閉位置にあれば、インターロックスイッチ22aがオンとなることで励磁コイル22bに励磁電流が流れる。ユニット11は、リレー接点22cがオン状態の場合、コンセント21aを介して、充電コネクタへの給電路を形成することができる。また、ユニット11は、扉体11cが開位置になければ、インターロックスイッチ22aがオフとなることで、リレー接点22cもオフとなる。ユニット11は、コンセント21aを介して充電コネクタへ給電する給電路が開放される。充電スタンド10は、充電コネクタの電源プラグをコンセント21aに接続し、扉体11cを閉じることで給電路に通電する。そのため、充電スタンド10は、扉体11cが開いて、ユニット11の内部における充電ケーブルなどが外部に露出した状態では給電路に通電することがない構成としている。
ユニット11は、充電コネクタの電源プラグがコンセント21aに接続されて給電路に通電している状態か否かを表示する状態表示灯33dを備えていることが好ましい。状態表示灯33dは、図2に示す第1の状態表示灯33aと第2の状態表示灯33bとを備えていることがより好ましい。ユニット11は、第1の状態表示灯33aおよび第2の状態表示灯33bの点灯制御を行う制御回路部22eを備えることができる。第1の状態表示灯33aは、たとえば、緑色光が発光可能な発光ダイオードを用いて構成することができる。第2の状態表示灯33bは、たとえば、赤色光が発光可能な発光ダイオードを用いて構成することができる。制御回路部22eは、たとえば、給電路に通電している状態であれば第1の状態表示灯33aを緑色に点灯させる。制御回路部22eは、給電路に通電していない状態であれば第1の状態表示灯33aを消灯させる。また、制御回路部22eは、電気車両の二次電池に充電中であれば第2の状態表示灯33bを赤色に点灯させる。また、ユニット11は、手元表示灯33eを備えていることが好ましい。手元表示灯33eは、扉体11cが開位置となれば、コンセント21aを照らすことが可能なものである。手元表示灯33eは、インターロックスイッチ22aと制御回路部22eとに電気的に接続している。
充電スタンド10は、外部電源40から上記電源ケーブルを介してコンセント21aに電力が供給される。充電スタンド10は、充電ケーブルの電源プラグをコンセント21aに差し込み、充電コネクタを電気車両に設けられた充電ポートに接続することで、電気車両に搭載された二次電池を充電することができる。
本実施形態の充電スタンド10では、ユニット11と表示装置23とを電気的に接続している。表示装置23は、充電スタンド10の外部の環境が暗くなった場合、充電スタンド10の位置を知らせることができるように表示灯33cを自動的に点灯させることが可能なものである。表示装置23は、明るさセンサ33kと、表示灯33cとを備えた構成とすればよい。表示装置23は、表示灯33cをスタンド本体部1の正面10ba側に設けており、明るさセンサ33kをスタンド本体部1の背面10bb側に設けている(図2および図6を参照)。表示灯33cは、たとえば、青色光が発光可能な発光ダイオードを用いて構成することができる。
充電スタンド10は、コンセント21aを備えたユニット11の構成だけに限られるものではない。充電スタンド10は、図示していないが、電気車両側に接続する充電コネクタを収納可能なスペースを備えたユニット11、各種の充電制御部を有するユニット11や使用者の認証などを行う認証制御部を有するユニット11などを用いることもできる。また、ユニット11は、電気車両側への充電を制御する充電制御部を備えた構成としてもよい。充電制御部は、充電ケーブルの通信線を介して電気車両と通信する通信機能などを実現するように構成してもよい。充電制御部は、電気車両側との通信により充電を制御するように構成してもよい。充電制御部は、適宜のプログラムにより駆動するマイクロコンピュータにより構成することができる。
充電制御部は、電気車両との接続状態の検出や漏電検出、異常時における電気車両側と外部電源40側との間の電気的接続の切り離しを行う充電回路遮断装置(CCID:Charging Circuit Interrupt Device)を設けていることが好ましい。充電回路遮断装置は、外部電源40と電気車両の二次電池との間の給電経路を入切するリレー(図示していない)と、制御回路(図示していない)とを備えて構成される。充電回路遮断装置は、リレーが開いて、外部電源40から電気車両の二次電池へと電力を供給する給電経路を遮断する。充電回路遮断装置は、リレーが閉じた状態で外部電源40から電気車両の二次電池へと電力を供給することが可能に構成している。制御回路は、パイロット信号を電気車両に搭載された図示していないECU(Electronic Control Unit)に送信することにより、外部電源40および充電ケーブルの定格電流を通知する。ECUは、所定の充電電流で電気車両の二次電池を充電する。また、制御回路は、漏電などの異常を検出した場合にリレーを強制的に開いて給電経路を遮断する機能を有している。
充電制御部は、上記通信線に印加される線間電圧を変化させることで、電気車両との間の通信を行うことができる。充電スタンド10は、充電ケーブルの充電コネクタが電気車両に接続され上記通信線に電圧が印加されたことを検知すると、充電制御部から電気車両に充電の準備が整ったことを知らせる信号(CPLT信号)を送信する。充電スタンド10は、電気車両から充電開始のCPLT信号を受信すると、充電制御部が励磁コイル22bに励磁電流を流してリレー接点22cをオンするように構成することができる。また、充電スタンド10は、二次電池の充電が終了して電気車両から充電終了のCPLT信号を受信すると、充電制御部が励磁コイル22bの励磁電流を停止してリレー接点22cをオフするように構成することができる。
認証制御部は、スタンド本体部1の正面10baに配設されているアンテナを介してカードキーの登録情報を読み取り、カードキーから読み取られた登録情報が、予め登録されている登録情報と一致するか否かを判定する。認証制御部では、登録情報が一致した場合、認証制御部からユニット11に充電を許可する信号を出力する。ユニット11は、充電を許可する信号を受け取った場合、電気錠からなるロック装置11rを解錠してコンセント21aの使用が可能な構成とすることができる。また、充電制御部は、充電を許可する信号を受け取った場合、充電制御部によるリレー接点22cの制御が可能になる。充電制御部は、認証制御部から充電許可信号を受け取っていない場合、充電開始のCPLT信号を受信してもリレー接点22cをオンしない構成とすることができる。これにより、充電スタンド10は、カードキーの登録情報が登録されたユーザだけ、充電スタンド10を利用できるように制御する構成とすることができる。本実施形態の充電スタンド10は、コンセント21aに電源プラグを差し込んだ充電ケーブルを介して電気車両の二次電池を充電する。本実施形態の充電スタンド10は、ユニット11の配線を行うために上部背面板51を取り外しが容易なため、ユニット11の増設も比較的に容易に行うことが可能となる。
以下では、本実施形態の充電スタンド10における上部背面板51をスタンド本体部1の開口部1aaを塞ぐように取り付ける場合について、説明する。
本実施形態の充電スタンド10は、上部背面板51を取り付ける際に、一度、上部背面板51を下部背面板52に仮置きができるので、取り付けを行い易くすることが可能となる。充電スタンド10では、メンテナンスのため、背面板5を取り外す必要がある場合がある。本実施形態の充電スタンド10は、背面板5の設置が行い易い充電スタンド10とすることが可能となる。本実施形態の充電スタンド10は、充電スタンド10の構造を簡単にできるので、製造コストを抑制することが可能となる。
充電スタンド10は、図6に示すように、背面10bb側の開口部1aaが開口したスタンド本体部1に背面板5を取り付ける場合、第3固定ねじ5nにより、予め下部背面板52を第1側壁部31および第2側壁部32に固定している。上部背面板51を取り付ける施工者は、まず、最初に、上部背面板51の短手方向の両側を把持し、スタンド本体部1に対して斜め下方から、上部背面板51の上端51aをスタンド本体部1の差込部1bに差し込む。施工者は、上部背面板51の上端51aを差込部1bに差し込んだ状態で、開口部1aaを塞ぐように上部背面板51の下端51bを近づける。充電スタンド10は、上部背面板51の下端51bから充電スタンド10の内部10aa側に突出した突出部6を備えている。そのため、充電スタンド10は、上部背面板51の短手方向の両側を把持した状態のままで、突出部6を下部背面板52の上端部52aに載せ置くことが可能となる。充電スタンド10では、上部背面板51で開口部1aaを完全に塞ぐ前段階において、下部背面板52が上部背面板51を支持しているので、把持した手の抜き差しを容易に行うことができる。