JP6213603B2 - ワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤハーネスに関し、特にノイズを低減するための磁性体コアを備えたワイヤハーネスに関する。
従来、例えば電動モータを駆動源とする車両に設けられ、インバータと電動モータとを接続するワイヤハーネスが知られている。この種のワイヤハーネスには、ワイヤハーネスの電線から放射される電磁ノイズを低減するための編組シールドが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のワイヤハーネスは、3本の電線と、これら3本の電線を覆う編組シールドとを備えている。3本の電線の両端部にはシールドシェルが設けられ、編組シールドの拡開された両端部がシールドシェルの外周面の一部を覆っている。
特開2011−254613号公報
ところで、近年の情報処理装置は、その高集積化及び処理速度の高速化に伴い、電磁ノイズの影響を受けやすくなる傾向にある。そのため、情報処理装置の近傍に配置されるワイヤハーネスから放射される電磁ノイズについても、さらなる低減が要請されている。そこで、本発明者は、編組シールドに加え、フェライトコア等の磁性体コアによってワイヤハーネスから放射される電磁ノイズを低減することを考えた。
しかしながら、磁性体コアを備えたワイヤハーネスを車両等の振動が発生する環境で用いた場合、編組シールドと磁性体コアが擦れ合い、編組シールドが摩耗してしまう現象が確認された。編組シールドの摩耗は、長期の使用によってシールド素線の断線にもつながる現象であり、編組シールドのシールド機能の低下の要因となり得る。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、電線を覆う編組シールドを備えたワイヤハーネスにおいて、編組シールドの摩耗を抑制しながら電磁ノイズを低減することができるワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、電線と、前記電線が挿通されている貫通孔が形成されており、前記電線から放射される電磁波を吸収する環状の電磁波吸収部品と、前記電線及び前記電磁波吸収部品を覆う編組シールドと、前記電線の一部及び前記編組シールドの一部を覆う筒状部材と、前記貫通孔における前記電線の挿通方向への前記電磁波吸収部品の移動を規制する移動規制部材と、を備え、前記電磁波吸収部品は、前記編組シールドに覆われた状態で前記筒状部材から露出しており、前記移動規制部材は、前記筒状部材から露出した前記電磁波吸収部品の両側における前記貫通孔から露出した前記電線の外周側において、前記編組シールドの外周に接触しているワイヤハーネスを提供する。
本発明に係るワイヤハーネスによれば、編組シールドの摩耗を抑制しながら電磁ノイズを低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネス、及びワイヤハーネスによって接続されるインバータ及び電動モータを示し、(a)は全体図、(b)は(a)のA部拡大図。 第1電線保持部を示し、(a)は外観図、(b)は分解図。 電磁波吸収部品及び移動規制部材の周辺部におけるワイヤハーネスの断面図。 電磁波吸収部品の分解斜視図。 (a)〜(f)は、電磁波吸収部品を固定するために第1乃至第3の電線及び電磁波吸収部品の外周側に樹脂テープを巻き回す作業の手順の一例を示す説明図。 ワイヤハーネスの図1におけるB−B線断面図。 第2の実施の形態に係るワイヤハーネスの断面図である。 第3の実施の形態に係るワイヤハーネスの断面図である。
[第1実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス1、及びワイヤハーネス1によって接続されるインバータ91及び電動モータ92を示し、(a)は全体図、(b)は(a)のA部拡大図である。
このワイヤハーネス1は、例えば車両に搭載され、車両の走行用の駆動源としての電動モータ92にインバータ91から出力されるPWM(Pulse Width Modulation)制御された電流を供給する。この電流には、パワートランジスタ等のスイッチング素子のスイッチングによる高調波成分が含まれる。
ワイヤハーネス1は、一端部にインバータ91の筐体に固定される第1電線保持部1aが設けられ、他端部に電動モータ92の筐体に固定される第2電線保持部1bが設けられている。また、ワイヤハーネス1は、U相,V相,及びW相の三相交流電流を電動モータ92に供給する複数(3本)の電線(第1乃至第3の電線11〜13)と、これら第1乃至第3の電線11〜13を覆う筒状の編組シールド10と、コルゲートチューブ14と、第1乃至第3の電線11〜13を挿通させる環状の電磁波吸収部品2と、電磁波吸収部品2の移動を規制する移動規制部材3とを備えている。なお、電磁波吸収部品2と第1の電線保持部1aとは、所定距離(10cm以上50cm以下)をもって離間されている。
移動規制部材3は、テープ部材としての樹脂テープ30を巻き回して形成されている。図1では、電磁波吸収部品2の全体が移動規制部材3に覆われている。電磁波吸収部品2及び移動規制部材3(樹脂テープ30)の詳細については後述する。
図1(b)は、図1(a)のA部における編組シールド10を拡大して示している。編組シールド10は、例えば銅を錫メッキしてなる複数のシールド素線100からなる。本実施の形態では、6本のシールド素線100を1本の素線束とし、この素線束どうしをX字状にクロスさせて編み合せることにより、編組シールド10が形成されている。この編組シールド10は、例えば手作業によって網目の大きさを変えることで、内径を拡大及び収縮させることが可能である。
コルゲートチューブ14は、樹脂からなる筒状部材であり、第1乃至第3の電線11〜13及び編組シールド10の一部を覆っている。コルゲートチューブ14には、柔軟性を高めるために、大径部と小径部とが交互に形成されている。
第1電線保持部1a及び第2電線保持部1bは、それぞれ同様に構成されている。次に、第1電線保持部1aを例にとって、その構成を図2を参照して詳細に説明する。
図2は、第1電線保持部1aを示し、(a)は外観図、(b)は分解図である。
第1電線保持部1aは、導電性の金属からなるシールドシェル4、シールドシェル4に一部が収容され、第1乃至第3の電線11〜13を保持する樹脂からなるハウジング5、ハウジング5に連結され、環状のシール部材60を保持するシール保持部材6、編組シールド10の外周に配置される環状部材7、及び帯状の締付部材8を有して構成されている。第1乃至第3の電線11〜13のそれぞれの端部には、接続端子110,120,130が例えば圧着により接続されている。
シールドシェル4は、ハウジング5の一部を収容する筒状の収容部41と、インバータ91の筐体に固定されるフランジ部42とを一体に有している。フランジ部42には図略のボルト挿通孔が形成され、このボルト挿通孔を挿通するボルトによってシールドシェル4がインバータ91の接地された筐体に固定される。
ハウジング5は、第1乃至第3の電線11〜13を挿通する挿通孔を有し、シールドシェル4の収容部41に例えば圧入によって固定されている。シール保持部材6によって保持されるシール部材60は、シール保持部材6とインバータ91の筐体に形成された取付孔の内面との間をシールする。
環状部材7は、例えばアセテートクロステープであり、シールドシェル4の収容部41との間に編組シールド10を挟んで、編組シールド10の外周に複数回にわたって環状に巻き回されている。締付部材8は、例えばステンレス等の金属からなり、環状部材7の外周側に配置され、かしめによって環状部材7を締め付けている。
(電磁波吸収部品2及び移動規制部材3の構成)
図1に示すように、電磁波吸収部品2は、コルゲートチューブ14から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周における第1電線保持部1aの近傍に配置され、移動規制部材3によって第1乃至第3の電線11〜13に沿った方向への移動が規制されている。
図3は、電磁波吸収部品2及び移動規制部材3の周辺部におけるワイヤハーネス1の断面図である。図3では、電磁波吸収部品2、移動規制部材3、及び編組シールド10をワイヤハーネス1の軸方向に沿って切断し、その内部における第1乃至第3の電線11〜13を示している。図4は、電磁波吸収部品2の分解斜視図である。
電磁波吸収部品2は、第1磁性体コア21、第2磁性体コア22、第1ゴム部材23、及び第2ゴム部材24を備えている。電磁波吸収部品2の中心部には、第1乃至第3の電線11〜13を挿通させる貫通孔20が形成されている。この貫通孔20は、第1磁性体コア21の中心部に形成された貫通孔21a、第2磁性体コア22の中心部に形成された貫通孔22a、及び第1ゴム部材23の中心部に形成された貫通孔23aの結合により形成されている。
第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22としては、フェライトコア、アモルファスコア、あるいはパーマロイコア等の高透磁率の環状のコア部材を用いることができる。本実施の形態では、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22が軟磁性を示すソフトフェライト(例えば、マンガン亜鉛フェライト、ニッケル亜鉛フェライト、銅亜鉛フェライト等)からなる。なお、その他に、六方晶フェライト(ハードフェライト)やガーネットフェライト、あるいはコバルトフェライトを用いることが可能である。第1磁性体コア21と第2磁性体コア22とは、ワイヤハーネス1の軸方向に沿って並列している。第1磁性体コア21は、環状の一部材として形成されていてもよく、例えば断面半円状の一対の部材の組み合わせにより環状に形成されていてもよい。第2磁性体コア22についても同様である。
第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22は、第1乃至第3の電線11〜13から放射される電磁波(電磁ノイズ)を吸収し、この電磁波のエネルギーを振動等の力学的エネルギーや熱エネルギーに変換する。これにより、ワイヤハーネス1から放射される電磁波が周辺に配置された情報処理装置等に及ぼす悪影響が低減される。
第1ゴム部材23は、第1磁性体コア21と第2磁性体コア22との間に挟持された環板状の部材であり、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22の電磁波の吸収に伴う振動や車両の振動による摩耗を抑制している。第2ゴム部材24は、その内周面を第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22の外周面に対向させて第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22の外周側に配置された筒状の部材である。第1ゴム部材23及び第2ゴム部材24は、例えば接着により第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22に一体化されている。
第1ゴム部材23及び第2ゴム部材24は、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22よりも高い弾性を有する緩衝材として機能する。第2ゴム部材は、電磁波吸収部品2の外周に配置される他の部材(本実施の形態では、編組シールド10)の摩耗等を抑制する。
移動規制部材3は、貫通孔20における第1乃至第3の電線11〜13の挿通方向への電磁波吸収部品2の移動を規制する。また、移動規制部材3は、第1乃至第3の電線11〜13に対する電磁波吸収部品2の回転をも規制する。
移動規制部材3は、1本の樹脂テープ30を巻き回して形成され、図3に示す第1乃至第5領域31〜35を一体に有している。第1領域31は、貫通孔20から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周側における電磁波吸収部品2の第2電線保持部1b(図1に示す)側の部位に樹脂テープ30が巻き回された領域である。第2領域32は、電磁波吸収部品2の第2電線保持部1b側の側面2aに向かい合う部位に樹脂テープ30が張設(張るように設けること)された領域である。
また、第3領域33は、電磁波吸収部品2の外周側の部位に、電磁波吸収部品2の外周面2bに向かい合うように樹脂テープ30が貼り合わされた領域である。第4領域34は、電磁波吸収部品2の第1電線保持部1a側の側面2cに向かい合う部位に樹脂テープ30が張設された領域である。第5領域35は、貫通孔20から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周側における電磁波吸収部品2の第1電線保持部1a(図1に示す)側の部位に樹脂テープ30が巻き回された領域である。
本実施の形態では、編組シールド10が第1乃至第3の電線11〜13と共に電磁波吸収部品2の貫通孔20を挿通しており、移動規制部材3の第1領域31及び第5領域35における樹脂テープ30は、編組シールド10の外周に接して巻き回されている。
図5(a)〜(f)は、電磁波吸収部品2を固定するために第1乃至第3の電線11〜13及び電磁波吸収部品2の外周側に樹脂テープ30を巻き回す作業の手順の一例を示す説明図である。樹脂テープ30は、ポリ塩化ビニル等の軟質樹脂からなる帯状樹脂部材の一方の面に粘着層が形成されており、粘着層側を内側として巻き回される。
図5(a)は、樹脂テープ30を巻き回す前の状態を示している。電磁波吸収部品2は、第1乃至第3の電線11〜13及び編組シールド10の外周側に配置されている。この状態では、電磁波吸収部品2が第1乃至第3の電線11〜13の軸方向(図5の左右方向)に移動可能である。
図5(b)は、貫通孔20から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周側における電磁波吸収部品2の第2電線保持部1b側の部位に樹脂テープ30が巻き回された状態を示している。この樹脂テープ30は、移動規制部材3の第1領域31となる。この第1領域31により、電磁波吸収部品2の図5(a)における左側(第1乃至第3の電線11〜13の長手方向のうち一方)への移動が規制される。
図5(c)は、第1領域31から外方に引き出された樹脂テープ30を電磁波吸収部品2の外周側(外周面2b)に貼り付けた状態を示している。電磁波吸収部品2の外周側における樹脂テープ30は、第1乃至第3の電線11〜13の軸方向に平行な方向に対して傾斜している。電磁波吸収部品2の側面2aに向かい合う樹脂テープ30は、移動規制部材3の第2領域32となる。電磁波吸収部品2の外周側における樹脂テープ30は、移動規制部材3の第3領域33となる。
図5(d)は、貫通孔20から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周側における電磁波吸収部品2の第1電線保持部1a側の部位に樹脂テープ30を巻き回した状態を示している。この樹脂テープ30は、移動規制部材3の第5領域35となる。この第5領域35により、電磁波吸収部品2の図5(a)における右側(第1乃至第3の電線11〜13の長手方向のうち他方)への移動が規制される。また、電磁波吸収部品2の側面2cに向かい合い、電磁波吸収部品2の外周側から第5領域35に至る樹脂テープ30は、移動規制部材3の第4領域34となる。第5領域35における樹脂テープ30の巻き方向は、第1領域31における樹脂テープ30の巻き方向と同じ方向である。
図5(e)は、第5領域35から外方に引き出された樹脂テープ30を電磁波吸収部品2の外周側(外周面2b)に貼り付けた状態を示している。第5領域35から外方に引き出されて電磁波吸収部品2の外周側に貼り付けられた樹脂テープ30は、第1乃至第3の電線11〜13の軸方向に平行な方向に対して傾斜し、その傾斜の方向は第1領域31から外方に引き出されて電磁波吸収部品2の外周側に貼り付けられた樹脂テープ30(図5(c)参照)と交差する方向である。
電磁波吸収部品2の外周側における樹脂テープ30の位置を電磁波吸収部品2の周方向にずらしながら上記説明した図5(a)〜(e)のように樹脂テープ30を順次巻き回すことにより、図5(f)に示すように電磁波吸収部品2の全体が樹脂テープ30に覆われる。これにより、電磁波吸収部品2の第1乃至第3の電線11〜13の軸方向(貫通孔20における第1乃至第3の電線11〜13の挿通方向)への移動、及び電磁波吸収部品2の第1乃至第3の電線11〜13に対する回転が、移動規制部材3によって規制される。
図6は、ワイヤハーネス1の図1におけるB−B線断面図である。第1の電線11は、銅等の良導電性金属からなる中心導体111の外周を絶縁体112で被覆した絶縁電線である。同様に、第2の電線12は、中心導体121の外周を絶縁体122で被覆した絶縁電線であり、第3の電線13は、中心導体131の外周を絶縁体132で被覆した絶縁電線である。第1乃至第3の電線11〜13は、移動規制部材3の第1領域31及び第5領域35において束ねられて電磁波吸収部品2の貫通孔20を挿通している。
第4領域34における樹脂テープ30は、第5領域35の外方に電磁波吸収部品2の径方向に延びるように張設されている。なお、図示は省略しているが、第2領域34における樹脂テープ30も同様に、第1領域31の外方に電磁波吸収部品2の径方向に延びるように張設されている。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
(1)電磁波吸収部品2の貫通孔20における第1乃至第3の電線11〜13の挿通方向への電磁波吸収部品2の移動が移動規制部材3によって規制されるので、電磁波吸収部品2と編組シールド10との擦れ合いによるシールド素線100の摩耗が抑制される。つまり、仮に電磁波吸収部品2の移動が移動規制部材3によって規制されていない場合には、貫通孔20の軸方向への電磁波吸収部品2の移動に伴い、例えば第1磁性体コア21の貫通孔21a及び第2磁性体コア22の貫通孔22aの開口端部が編組シールド10に当接して擦れ合うことにより、シールド素線100の摩耗が促進されるが、本実施の形態では、移動規制部材3によって電磁波吸収部品2の移動が規制されるので、電磁波吸収部品2の移動に伴う編組シールド10のシールド素線100の摩耗が抑制される。
(2)移動規制部材3は、電磁波吸収部品2の回転も規制するので、電磁波吸収部品2と編組シールド10との擦れ合いによるシールド素線100の摩耗がさらに抑制される。
(3)移動規制部材3は、樹脂テープ30を巻き回すことにより形成されるので、コストを抑制しながら容易かつ確実に電磁波吸収部品2の移動及び回転を抑制することができる。
(4)移動規制部材3は、電磁波吸収部品2の両側(第1電線保持部1a側及び第2電線保持部1b側)における第1領域31及び第5領域35を含むので、電磁波吸収部品2の移動及び回転を確実に抑制することができる。また、移動規制部材3は、電磁波吸収部品2の外周側における第3領域33、及び電磁波吸収部品2の側面2a,2cに対向する第2領域32及び第4領域34を含むので、第3領域33において電磁波吸収部品2の外周面2bに粘着した樹脂テープ30の第2領域32及び第4領域34における張力により、電磁波吸収部品2の移動及び回転をさらに確実に抑制することができる。
(5)電磁波吸収部品2は、移動規制部材3によって第1乃至第3の電線11〜13に沿った方向の移動が規制されるので、例えば車両に組み付けられた際に、電磁波吸収部品2が周辺の車載装置(エンジンやステアリング装置、車体構成部材等)に衝突してしまうことを抑制することができる。
(6)電磁波吸収部品2は、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22の外周側に配置された第2ゴム部材24を有するので、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22の外周面2bの軸方向の端部における角部が移動規制部材3(樹脂テープ30)に当たることを避けることができ、樹脂テープ30の破れ等を抑制することにより、移動規制部材3の耐久性を高めることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図7を参照して説明する。図7は、第2の実施の形態に係るワイヤハーネス1Aにおける電磁波吸収部品2及び移動規制部材3の周辺部の断面図である。図7において、第1の実施の形態について説明したものと同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
第1の実施の形態に係るワイヤハーネス1は、電磁波吸収部品2の貫通孔20を第1乃至第3の電線11〜13及び編組シールド10が挿通していたが、本実施の形態に係るワイヤハーネス1Aは、編組シールド10が、第1乃至第3の電線11〜13及び電磁波吸収部品2の外周側を覆い、移動規制部材3は編組シールド10の外側に配置されている。
本実施の形態では、移動規制部材3の第1領域31及び第5領域35における樹脂テープ30が、電磁波吸収部品2の貫通孔20から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周側における電磁波吸収部品2の両側(第1電線保持部1a側及び第2電線保持部1b側)において、編組シールド10の外周に接して巻き回されている。また、移動規制部材3の第3領域33における樹脂テープ30は、電磁波吸収部品2の外周側において、編組シールド10の外周に接して巻き回されている。
樹脂テープ30は、内側の粘着層がシールド素線100に粘着すると共に、編組シールド10の網目の間から第1乃至第3の電線11〜13の外周面、及び電磁波吸収部品2の外周面2bに粘着する。樹脂テープ30を巻き回す作業の手順は、第1の実施の形態について図5を参照して説明したものと同様である。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態について説明した(1)〜(5)の作用及び効果と同様の作用及び効果が得られる。また、電磁波吸収部品2の第2ゴム部材24によって第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22の外周面2bにおける角部が編組シールド10に当たることを避けることができるので、編組シールド10の耐久性をさらに高めることができる。またさらに、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22は、第1乃至第3の電線11〜13から放射される電磁波を編組シールド10を介することなく吸収するので、第1磁性体コア21及び第2磁性体コア22による電磁波の吸収量を増大させることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について図8を参照して説明する。図8は、第3の実施の形態に係るワイヤハーネス1Bにおける電磁波吸収部品2及び移動規制部材3の周辺部の断面図である。図8において、第1の実施の形態について説明したものと同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
本実施の形態に係るワイヤハーネス1Bは、編組シールド10が、第1乃至第3の電線11〜13及び電磁波吸収部品2の外周側に配置された移動規制部材3のさらに外側に配置されている。
本実施の形態では、移動規制部材3の第1領域31及び第5領域25における樹脂テープ30が、電磁波吸収部品2の貫通孔20から露出した第1乃至第3の電線11〜13の外周面に接して巻き回されている。また、移動規制部材3の第3領域33における樹脂テープ30は、電磁波吸収部品2の外周面2bに接して巻き回されている。樹脂テープ30を巻き回す作業の手順は、第1の実施の形態について図5を参照して説明したものと同様である。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態について説明した(1)〜(5)の作用及び効果と同様の作用及び効果が得られる。また、電磁波吸収部品2と編組シールド10との間に移動規制部材3が介在し、電磁波吸収部品2と編組シールド10とが接触しないので、シールド素線100の摩耗をより確実に抑制することができる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]電線(11〜13)と、前記電線(11〜13)を覆う編組シールド(10)と、前記電線(11〜13)を挿通させる貫通孔(20)が形成され、前記電線(11〜13)から放射される電磁波を吸収する環状の電磁波吸収部品(2)と、前記貫通孔(20)における前記電線(11〜13)の挿通方向への前記電磁波吸収部品(2)の移動を規制する移動規制部材(3)とを備えたワイヤハーネス(1,1A,1B)。
[2]前記移動規制部材(2)は、前記電線(11〜13)に対する前記電磁波吸収部品(3)の回転をも規制する、[1]に記載のワイヤハーネス(1,1A,1B)。
[3]前記移動規制部材(3)は、前記貫通孔(20)から露出した前記電線(11〜13)の外周側における前記電磁波吸収部品(2)の両側を含む部位に巻き回されたテープ部材(30)である、[1]又は[2]に記載のワイヤハーネス(1,1A,1B)。
[4]前記移動規制部材(3)は、前記貫通孔(20)から露出した前記電線(11〜13)の外周側における前記電磁波吸収部品(2)の両側、及び前記電磁波吸収部品(2)の外周側を含む部位に巻き回されたテープ部材(30)である、[1]乃至[3]の何れか1つに記載のワイヤハーネス(1,1A,1B)。
[5]前記編組シールド(10)は、前記電線(11〜13)及び前記電磁波吸収部品(2)の外周側を覆う、[1]乃至[4]の何れか1つに記載のワイヤハーネス(1A,1B)。
[6]前記移動規制部材(3)は、前記貫通孔(20)から露出した前記電線(11〜13)の外周側における前記電磁波吸収部品(2)の両側ならびに前記電磁波吸収部品(2)の外周側において、前記編組シールド(10)の外周に接して巻き回されたテープ部材(30)である、[5]に記載のワイヤハーネス(1A)。
[7]前記電磁波吸収部品(2)は、電磁波を吸収する環状の磁性体コア(21,22)と、前記磁性体コア(21,22)の外周側に配置され、前記磁性体コア(21,22)よりも高い弾性を有する緩衝材(24)とを有する、[5]又は[6]に記載のワイヤハーネス(1A,1B)。
[8]前記編組シールド(10)は、前記電線(11〜13)と共に前記電磁波吸収部品(2)の前記貫通孔(20)を挿通する、[1]乃至[4]の何れか1つに記載のワイヤハーネス(1)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、ワイヤハーネス1,1A,1Bの電線(第1乃至第3の電線11〜13)が3本である場合について説明したが、これに限らず、電線の本数は1又は2、あるいは4本以上であってもよい。
また、上記実施の形態では、移動規制部材3を1本の樹脂テープ30によって形成した場合について説明したが、これに限らない。例えば、複数本の樹脂テープ30によって移動規制部材3が形成されていてもよい。また、電磁波吸収部品2を両側から挟むように第1乃至第3の電線11〜13に取り付けられたクリップを移動規制部材3としてもよい。
また、上記実施の形態では、樹脂テープ30を第1乃至第3の電線11〜13及び電磁波吸収部品2の外周に複数回にわたって巻き回し、電磁波吸収部品2の全体を樹脂テープ30によって覆う場合について説明したが、これに限らず、樹脂テープ30が少なくとも1回、第1乃至第5領域31〜35にわたって巻き回されていれば、第1乃至第3の電線11〜13に対する電磁波吸収部品2の相対移動を規制することができる。この場合、樹脂テープ30は、第1領域31及び第5領域35において、必ずしも1周していなくともよい。またさらに、移動規制部材3は、第1乃至第5領域31〜35の全てを有していなくともよい。例えば、移動規制部材3が第1領域31及び第5領域35のみを有していてもよい。
また、ワイヤハーネス1,1A,1Bの用途にも特に限定はない。
1,1A,1B…ワイヤハーネス、1a…第1電線保持部、1b…第2電線保持部、2…電磁波吸収部品、2a,2c…側面、2b…外周面、3…移動規制部材、4…シールドシェル、5…ハウジング、6…シール保持部材、7…環状部材、8…締付部材、10…編組シールド、11〜13…第1乃至第3の電線、14…コルゲートチューブ、20…貫通孔、21…第1磁性体コア、22…第2磁性体コア、21a,22a…貫通孔、23…第1ゴム部材、23a…貫通孔、24…第2ゴム部材、30…樹脂テープ、31〜35…第1乃至第5領域、41…収容部、42…フランジ部、60…シール部材、91…インバータ、92…電動モータ、100…シールド素線、110,120,130…接続端子、111,121,131…中心導体、112,122,132…絶縁体

Claims (6)

  1. 電線と、
    前記電線が挿通されている貫通孔が形成されており、前記電線から放射される電磁波を吸収する環状の電磁波吸収部品と、
    複数のシールド素線からなる素線束がクロスして編み合わされ、前記電線及び前記電磁波吸収部品を覆う編組シールドと、
    前記電線及び前記編組シールドの長手方向の一部における外周を覆う筒状部材と、
    前記貫通孔における前記電線の挿通方向への前記電磁波吸収部品の移動を規制し、前記編組シールドの長手方向の一部における外周に設けられている移動規制部材と、
    を備え、
    前記電磁波吸収部品は、前記編組シールドに覆われた状態で前記筒状部材から露出しており、
    前記移動規制部材は、一方の面に粘着層が形成されているテープ部材であり、
    前記テープ部材は、前記筒状部材から露出した前記電磁波吸収部品の両側における前記貫通孔から露出した前記電線の外周側に巻き回され、前記粘着層が前記編組シールドのシールド素線に粘着すると共に前記編組シールドの網目の間から前記電線の外周面に粘着している、
    ワイヤハーネス。
  2. 前記移動規制部材は、前記電線に対する前記電磁波吸収部品の回転をも規制する、
    請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 導電性の金属からなる第1シールドシェルを有し、前記電線の一端部を保持する第1電線保持部と、
    導電性の金属からなる第2シールドシェルを有し、前記電線の他端部を保持する第2電線保持部と、
    を有し、
    前記編組シールドは、前記第1シールドシェル及び前記第2シールドシェルに接続されている、
    請求項1又は2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記電磁波吸収部品は、電磁波を吸収する環状の磁性体コアと、前記磁性体コアの外周側に配置され、前記磁性体コアよりも高い弾性を有する緩衝材とを有する、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記移動規制部材は、前記筒状部材から露出した前記電磁波吸収部品の外周側において、前記編組シールドの外周に接触している、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記移動規制部材には、粘着層が形成されており、
    前記粘着層が、前記筒状部材から露出した前記電磁波吸収部品の両側における前記貫通孔から露出した前記電線の外周側ならびに前記筒状部材から露出した前記電磁波吸収部品の外周側において、前記編組シールドの外周に接触している、
    請求項5に記載のワイヤハーネス。
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