JP6211923B2 - 白色反射フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、白色反射フィルムに関する。特に、液晶表示装置に用いられる白色反射フィルムに関し、モバイル機器用液晶表示装置やタッチパネル用液晶表示装置に用いられる白色反射フィルムに関する。
液晶表示装置(LCD)のバックライトユニットには、液晶表示パネルの背面に光源およびさらにその背面に反射フィルムを備える直下型と、液晶表示パネルの背面に、背面に反射板を備えた導光板を配し、かかる導光板の側面に光源を備えるエッジライト型とがある。従来、大型のLCDに用いられるバックライトユニットとしては、画面の明るさおよび画面内の明るさの均一性に優れるといった観点から、直下型(主には直下型CCFL)が主に用いられ、エッジライト型は、ノート型PC等比較的小型のLCDによく用いられていたが、近年、光源や導光板の発展により、エッジライト型のバックライトユニットでも明るさおよび画面内の明るさの均一性が向上し、比較的小型のもののみならず、大型のLCDにおいてもエッジライト型のバックライトユニットが用いられるようになってきた。これは、LCDを薄くできるというメリットがあるためである。
エッジライト型バックライトユニットにおいては、導光板と反射フィルムとが直接接触する構造となる。そのため、かかる構造において、導光板と反射フィルムとが擦れ、導光板に傷が入り、かかる傷部分が液晶画面において欠点として見える事がある。
この対策として、例えば特許文献1〜3のように、反射フィルムの表面に、塗布によりエラストマー系のビーズを含有する傷付き防止層を形成する報告がある。
特開2003−92018号公報 特表2008−512719号公報 特開2009−244509号公報
上記特許文献1〜3のような傷付き防止層は、導光板の傷付き抑制効果はある程度あるものの、近年のより強い衝撃に対しては、導光板への傷付き抑制効果が不足している場合がある。
すなわち、従来はテレビやPCのディスプレイのように、据え置きして用いられるものが多かったが、近年、特に比較的大きな画面を有する薄型のタブレットタイプ端末の液晶表示装置に代表されるように、タッチパネルを備えて、画面に触れて操作する液晶表示装置(タッチパネル用液晶表示装置)が増えてきており、画面が押圧されることにより導光板と反射フィルムとの間に加わる衝撃が従来よりも強くなってきている。また、タブレットタイプ端末に限らず増え続けているモバイル機器用の液晶表示装置(モバイル機器用液晶表示装置)においても、持ち運びにより外部からの振動・衝撃を受ける機会が従来よりも増えてきている。そして、これらは、機器の薄型化や軽量化のために、そもそもの構造自体がより薄いということもあり、衝撃によって導光板に傷が付き易く、また、反射フィルムの表面にビーズを含有する傷付き防止層を有していたとしても、従来のものでは衝撃に耐えらずビーズが変形、脱落しやすく、結果として導光板に傷が付き易いこととなり、その改善が強く求められている。
本発明者らの検討によれば、従来のように突起の個数のみに着目するだけでは、上述のような近年要求される導光板の傷付き抑制を満足させることに対して不十分な場合があることが分かった。
そこで本発明は、従来よりも強い衝撃が加わるような場合であっても、導光板の傷付きを十分に抑制することができる白色反射フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用するものである。
1.反射層Aと、樹脂からなり粒子を含有する表面層Bとを有する白色反射フィルムであって、表面層Bの反射層Aとは反対側の表面に上記粒子により形成された突起を有し、
該表面における高さ0.5μm以上の突起個数が10〜1013個/mであり、高さ5μm以上の突起個数が10個/m未満であり、
上記粒子が、有機粒子であって、平均粒子径0.5μm〜15μmの、ポリマーを粉砕することによって得られた粉砕ポリマー粒子である、白色反射フィルム
.上記ポリマーがポリエステルである、上記に記載の白色反射フィルム。
.揮発有機溶剤量が10ppm以下である、上記1または2に記載の白色反射フィルム。
.反射層Aがボイドを含有し、そのボイド体積率が15体積%以上、70体積%以下である、上記1〜のいずれか1に記載の白色反射フィルム。
.導光板を備える面光源の反射板として用いられる、上記1〜のいずれか1に記載の白色反射フィルム。
.タッチパネル用液晶表示装置用もしくはモバイル機器用液晶表示装置用である、上記に記載の白色反射フィルム。
本発明によれば、従来よりも強い衝撃が加わるような場合であっても、導光板の傷付きを十分に抑制することができる白色反射フィルムを提供することができる。かかる白色反射フィルムは、特にタッチパネル用の液晶表示装置やモバイル機器用の液晶表示装置の反射板として好適に用いられる。
さらに本発明の好ましい態様によれば、上記のような効果を奏しながら、フィルムを回収して再生原料として用いて再度フィルムを製膜する際の製膜性(回収製膜性)に優れ、生産効率にも優れた白色反射フィルムを提供することができる。
本発明における非球状粒子により形成された突起の電子顕微鏡写真である。 本発明における導光板の傷つき評価の方法を示す模式図である。
本発明の白色反射フィルムは、反射層Aと表面層Bとを有する。そして、表面層Bによって導光板への傷付きを抑制する。
以下、本発明を構成する各構成成分について詳細に説明する。
[反射層A]
本発明における反射層Aは、熱可塑性樹脂とボイド形成剤とからなり、ボイド形成剤を含有させることによって層中にボイドを含有し、白色を呈するようにした層である。かかるボイド形成剤としては、詳細は後述するが、例えば無機粒子、該反射層Aを構成する熱可塑性樹脂とは非相溶の樹脂(以下、非相溶樹脂と呼称する場合がある。)を用いることができる。また、反射層Aの波長550nmにおける反射率は、好ましくは93%以上、さらに好ましくは94%以上、特に好ましくは95%以上である。これにより白色反射フィルムの反射率を好ましい範囲としやすくなる。
反射層Aは、上述のとおり層中にボイドを有するものであるが、かかるボイドの体積が反射層Aの体積に対して占める割合(ボイド体積率)は15体積%以上、70体積%以下であることが好ましい。このような範囲とすることで反射率の向上効果を高くすることができ、上記のような反射率が得やすくなる。また、製膜延伸性の向上効果を高くすることができる。ボイド体積率が低すぎる場合は、好ましい反射率が得難くなる傾向にある。このような観点から、反射層Aにおけるボイド体積率は、さらに好ましくは30体積%以上、特に好ましくは40体積%以上である。他方、高すぎる場合は、製膜延伸性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、反射層Aにおけるボイド体積率は、さらに好ましくは65体積%以下、特に好ましくは60体積%以下である。
ボイド体積率は、反射層Aにおけるボイド形成剤の種類や大きさ、量を調整することにより達成することができる。
(熱可塑性樹脂)
反射層Aを構成する熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル、ポリオレフィン、ポリスチレン、アクリルからなる熱可塑性樹脂を挙げることができる。中でも、機械的特性および熱安定性に優れた白色反射フィルムを得る観点から、ポリエステルが好ましい。
かかるポリエステルとしては、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを用いることが好ましい。このジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等に由来する成分を挙げることができる。ジオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等に由来する成分を挙げることができる。これらのポリエステルのなかでも芳香族ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートはホモポリマーであってもよいが、フィルムを1軸あるいは2軸に延伸する際に結晶化が抑制されて製膜延伸性の向上効果が高くなる点から、共重合ポリマーが好ましい。共重合成分としては、上記のジカルボン酸成分やジオール成分が挙げられるが、耐熱性が高く、製膜延伸性の向上効果が高いという観点から、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。共重合成分の割合は、ポリエステルの全ジカルボン酸成分100モル%を基準として、例えば1〜20モル%、好ましくは2〜18モル%、さらに好ましくは3〜15モル%、特に好ましくは7〜11モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、製膜延伸性の向上効果に優れる。また、熱寸法安定性に優れる。
(ボイド形成剤)
反射層Aにおいて、ボイド形成剤として無機粒子を用いる場合、無機粒子としては、白色無機粒子が好ましい。この白色無機粒子としては、硫酸バリウム、二酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウムの粒子を例示することができる。これら無機粒子は、白色反射フィルムが適切な反射率を有するように平均粒子径や含有量を選択すればよく、これらは特に限定はされない。好ましくは、反射層Aや白色反射フィルムの反射率が本発明における好ましい範囲となるようにすればよい。また、反射層Aにおけるボイド体積率が本発明における好ましい範囲となるようにすればよい。これらのことを勘案して、無機粒子の平均粒子径は、例えば0.2〜3.0μm、好ましくは0.3〜2.5μm、さら好ましくは0.4〜2.0μmである。またその含有量は、反射層Aの質量を基準として20〜60質量%が好ましく、25〜55質量%がさらに好ましく、最も好ましくは31〜53質量%である。また、上述のような粒子態様を採用することにより、ポリエステル中で適度に分散させることが可能であり、粒子の凝集が起こり難く、粗大突起のないフィルムを得ることができ、また同時に、粗大粒子が起点となる延伸時の破断も抑制される。無機粒子は、どのような粒子形状でもあってもよく、例えば、板状、球状であってもよい。無機粒子は、分散性を向上させるための表面処理を行ってあってもよい。
ボイド形成剤として非相溶樹脂を用いる場合、非相溶樹脂としては、層を構成する熱可塑性樹脂と非相溶であれば特に限定されない。例えば、かかる熱可塑性樹脂がポリエステルである場合は、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、シクロオレフィン、ポリスチレンなどが好ましい。これらは粒子の態様でもよい。またその含有量は、無機粒子の場合と同様に、白色反射フィルムが適切な反射率を有するように、平均粒子径や含有量を選択すればよく、これらは特に限定はされない。好ましくは、反射層Aや白色反射フィルムの反射率が本発明における好ましい範囲となるようにすればよい。また、反射層Aにおけるボイド体積率が本発明における好ましい範囲となるようにすればよい。これらのことを勘案して、含有量は、反射層Aの質量を基準として10〜50質量%が好ましく、12〜40質量%が更に好ましく、最も好ましくは13〜35質量%である。
(その他の成分)
反射層Aは、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、その他の成分、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、ワックス、ボイド形成剤とは異なる粒子や樹脂等を含有することができる。
[表面層B]
本発明における表面層Bは、粒子を含有し、該粒子により表面に突起が形成された、樹脂からなる層である。かかる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。また、架橋剤によって架橋構造を有していてもよい。その場合は、架橋剤の反応性基と反応し得る官能基を有する熱可塑性樹脂を用いて、架橋剤と熱可塑性樹脂とによる架橋構造を形成してもよいし、架橋剤の反応性基と反応し得る官能基を有しない熱可塑性樹脂を用いて、熱可塑性樹脂のマトリックスと、架橋剤が架橋した架橋構造のマトリックスとを有する態様でもよい。架橋構造を有すると、表面層Bの強度が向上する傾向にある。一方、架橋構造を多く有しすぎると、フィルムの回収性に劣る傾向となるため、かかる観点においては架橋構造を多くし過ぎないことが好ましい。
かかる架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤等を例示することができる。また、これら架橋基を有するポリマーであってもよく、これら架橋基を有するアクリル樹脂、たとえばオキサゾリン基含有アクリル樹脂や、これら架橋基を有するアクリル変性ポリエステル樹脂、たとえばグリシジル基含有アクリル変性ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
表面層Bは、フィルムの製造中あるいは製造後に塗液の塗布によって形成することもできるし、例えば共押出法等を採用し、反射層Aと同時に形成してもよい。上述のように表面層Bが架橋構造を有するには、塗液の塗布によって形成するのが好ましい。架橋剤の含有量としては、上記のような観点から、塗液を構成する固形分を基準として、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。また、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、特に好ましくは5質量%以上である。
(熱可塑性樹脂)
表面層Bを構成する熱可塑性樹脂としては、上述した反射層Aを構成する熱可塑性樹脂と同様の熱可塑性樹脂を用いることができる。中でも、機械的特性および熱安定性に優れた白色反射フィルムを得る観点からアクリル、ポリエステルが好ましく、特にポリエステルが好ましい。
かかるポリエステルとしては、上述の反射層Aにおけるポリエステルと同様のポリエステルを用いることができる。これらのポリエステルのなかでも、機械的特性および熱安定性に優れる白色反射フィルムを得る観点から、芳香族ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートはホモポリマーであってもよいが、表面層Bを適度に軟らかくし、粒子脱落を抑制する効果が得られる点から、共重合ポリマーが好ましく、すなわち、共重合ポリエチレンテレフタレートが好ましい。これにより導光板と擦れる等の外力が加わったとしても、粒子が脱落し難くなる。かかる共重合成分としては、上記のジカルボン酸成分やジオール成分が挙げられるが、耐熱性が高く、製膜延伸性の向上効果が高いという観点から、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。共重合成分の割合は、ポリエステルの全ジカルボン酸成分100モル%を基準として、例えば1〜20モル%、好ましくは2〜18モル%、さらに好ましくは3〜17モル%、特に好ましくは12〜16モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、製膜延伸性の向上効果に優れる。また、熱寸法安定性に優れる。
また、フィルムの製造中あるいは製造後の塗液の塗布によって表面層Bを形成する場合については、上記効果を得る目的において、また、塗液の安定性を向上する目的において、これらポリエステルの側鎖あるいは主鎖に親溶媒性を向上させる機能を有する基を有することが好ましい。ここで親溶媒性を向上させる機能を有する基としては、スルフォン酸金属塩の基(好ましくはスルフォン酸ナトリウム塩)、水酸基、アルキルエーテルの基、カルボン酸塩の基等が好ましく挙げられる。本発明において特に好ましくは、スルフォン酸金属塩の基を有するイソフタル酸成分を、ポリエステルの全酸成分100モル%に対して、好ましくは3〜30モル%、より好ましくは5〜20モル%、さらに好ましくは5〜15モル%含有する態様である。また、ジエチレングリコール成分を含有することも同様の観点から好ましく、かかる成分を、ポリエステルの全酸成分100モル%に対して、好ましくは3〜30モル%、より好ましくは5〜20モル%、さらに好ましくは5〜15モル%含有する態様が好ましい。
(表面層Bの態様)
本発明においては、上述したような樹脂からなり粒子を含有する表面層Bが白色反射フィルムの少なくとも一方の最外層を形成する。そして、かかる最外層を形成する表面層Bの反射層Aとは反対側の表面(以下、最外層表面と呼称する場合がある。)には、上記粒子により形成された突起を有する。そしてかかる突起は、導光板への傷付き防止の観点から、最外層表面において、適度な高さの突起を適度な頻度で有することが必要である。
そこで本発明においては、最外層表面において、高さ0.5μm以上の突起個数が10〜1013個/mであることが必要である。これにより反射フィルムによる導光板への傷付き抑制効果を確保できる。突起頻度が少なすぎると導光板の傷付き抑制効果が低減する。他方、突起頻度が多すぎると、粒子脱落の確率が向上したり、また、突起頻度を多くするために添加する粒子量が多くなることとなり、それにより粒子が凝集し易くなり、凝集した粒子により粗大突起が生じ易くなり、かかる粗大突起が生じてしまうと導光板に傷が付き易くなる場合がある。かかる観点から、0.5μm以上の突起個数は、2×10個/m以上が好ましく、5×10個/m以上がより好ましい。また、1012個/m以下が好ましく、1011個/m以下がより好ましい。
また本発明においては、最外層表面において、高さ5μm以上の突起個数が10個/m未満であることが必要である。高さの高い突起の個数が多すぎると、比較的強い衝撃が加わった際の導光板の傷付き抑制効果が低くなる傾向にある。また、液晶表示装置、特にタッチパネル用液晶表示装置やモバイル機器用液晶表示装置には薄型化、軽量化が求められており、各部材にも薄型化、軽量化が求められているが、フィルムを薄膜化し難くなる。かかる観点から、高さ5μm以上の突起個数は、好ましくは9×10個/m以下、より好ましくは5×10個/m以下である。
(非球状粒子)
本発明においては、表面層Bにおける粒子が、平均粒子径0.5μm〜15μmの非球状粒子であることが必要である。平均粒子径が上記範囲にあることによって、上述した突起個数の態様を形成し易くなり、傷付き抑制効果を発現し易くなる。平均粒子径が大きすぎると、粒子脱落が起こりやすく、画面上の欠点の原因となる。また、液晶表示装置、特にタッチパネル用液晶表示装置やモバイル機器用液晶表示装置には薄型化、軽量化が求められており、各部材にも薄型化、軽量化が求められているが、フィルムを薄膜化し難くなる。他方、平均粒子径が小さすぎると、そもそもの目的である導光板の傷付き抑制が困難となる。かかる観点から、表面層Bの粒子の平均粒子径は、より好ましくは1〜12μm、さらに好ましくは2〜10μm、特に好ましくは3〜5μmである。
また、最外層表面において突起を形成する粒子が非球状粒子であることによって、導光板の傷付きを抑制できる。ここで本発明において非球状粒子とは、粒子の最大径Dx(x方向とする)、および、x方向に垂直な方向(y方向およびz方向とする。z方向はy方向にも垂直な方向である。)における最大径DyおよびDz(ただしDy≧Dzとする)として、これら各方向における最大径の差(Dx−Dy、Dx―Dz、Dy−Dz)の少なくともいずれか1つが、Dxの20%を超えるもの、好ましくはDxの25%以上のものをいうこととする。
このような非球状粒子によって上記のような効果が得られるのは、次のメカニズムによるものと考えられる。すなわち、粒子の形状を非球状とすることで、導光板との接触面積が広くなり、圧力分散がおこることで傷が入りにくくなるためと考えられる。粒子の形状が上記のように定められる非球状であると、粒子はある一方向に最大径を有することになるが、表面層B中に含有される場合、確率的にかかる最大径方向は表面層Bの面方向と略平行な方向となりやすい。そのため、導光板との接触面積が広くなるということである。対して、粒子が球状の場合は、導光板と接触する部分の面積が狭くなってしまうため、傷が入りやすい。そうすると、たとえ柔らかい粒子を用いたとしても、球状であることにより導光板への傷付きが生じ易くなる。
本発明は、表面層Bにおいて上述したような特定の粒子の態様を具備することによって、突起の頂点の狭い範囲に集中して導光板が接触するよりもむしろ、突起数は保持しながら、突起と導光板との接触面積を増やす態様とし、各突起による導光板への圧力を小さくすることで、導光板の傷付きを抑制するというものである。上記範囲にないと、例えば突起の頂点の狭い範囲だけに集中して導光板が接触する態様となり、その部分にかかる圧力が高くなり、導光板が削れ易くなってしまう。
本発明において上述の粒子の形状を達成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば適度に変形した凝集粒子を用いることができる。また、特に好ましい形状を有する粒子が得易い観点、および、製造コストや生産性の観点から、固体のポリマーを粉砕して粒子を得る方法が好ましい。かかる工程によって得られた粒子を粉砕ポリマー粒子ということとする。かかる工程は、より具体的には、重合後、例えばペレット化されたポリマー片を、好ましくは熱処理によって結晶化させ、常温ないし低温にて粉砕する方法が好ましい。より粉砕し易い観点からは、常温よりも低温で粉砕することが好ましく、かかる低温を得る方法として液体窒素により冷却する方法を好ましく挙げることができる。このようにすることで、より適した形状の粒子を得ることができる。
本発明において表面層Bが含有する粒子としては、導光板の傷付きを抑制するために適度に柔らかい粒子を用いる。よって、かかる粒子としては、有機粒子、無機凝集粒子、有機無機複合凝集粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の粒子を用いる。
有機粒子としては、上述のような粒子の態様を満足しやすいという観点から、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン、ポリオレフィン、ポリエーテル等のポリマーからなるポリマー粒子が好ましい。より好ましくは熱可塑性樹脂であり、ポリエステル、ナイロンであり、より適した柔らかさであり、導光板の傷付き抑制の向上効果に優れる。特に好ましくはポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)であり、さらに回収製膜性に優れるという利点がある。なお、有機粒子は、有機粒子からなる1次粒子が凝集してなる2次粒子である有機凝集粒子であってもよい。
また、無機凝集粒子および有機無機複合凝集粒子とは、それぞれ無機粒子および有機無機複合粒子からなる1次粒子が凝集してなる2次粒子のことである。凝集粒子の態様とすることで、適度な柔らかさが付与され、導光板の傷付きを抑制できる。無機凝集粒子としては、例えばシリカ凝集粒子、炭酸カルシウム凝集粒子、硫酸バリウム凝集粒子等を挙げることができる。また、有機無機複合凝集粒子としては、シリコーン/シリカ複合凝集粒子等を挙げることができる。
粒子の柔らかさをより定量的に示すと、本発明においては、上記粒子の10%圧縮強度が0.1〜25MPaであることが好ましく、0.1〜15MPaであることがより好ましい。圧縮強度が低すぎると、粒子の脱落が生じ易くなる傾向にあり、粒子が脱落してしまうと本来の目的である導光板の傷付き防止が困難となる。他方、圧縮強度が高すぎると、導光板に傷がつきやすくなる傾向にある。かかる観点から、粒子の10%圧縮強度は、好ましくは0.2MPa以上、より好ましくは0.3MPa以上、さらに好ましくは3MPa以上、さらに好ましくは5MPa以上、特に好ましくは8MPa以上、最も好ましくは9MPa以上であり、また、好ましくは14MPa以下、より好ましくは13MPa以下、さらに好ましくは12MPa以下である。
本発明における、表面層B中の非球状粒子の含有量は、上述したような平均粒子径の粒子を用いて、上述したような突起個数の態様を満足するように適宜調整することができる。例えば、粒子の平均粒子径に対して表面層B厚みが薄い傾向にある場合は、突起が形成され易い傾向にあるため、含有量は比較的少なめであってもよいし、その逆である場合は、含有量は多めの方が好ましく、このような傾向を勘案して適宜調整することができる。具体的には、表面層Bの質量を基準として、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは5〜60質量%、さらに好ましくは10〜50質量%、特に好ましくは12〜30質量%である。
(その他の成分)
表面層Bは、上記構成成分以外の成分を、本発明の目的を阻害しない範囲において含有していてもよい。かかる成分としては、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、ワックス、界面活性剤、上記粒子とは異なる粒子や樹脂等を挙げることができる。
[層構成]
本発明における反射層Aの厚みは、50〜300μmであることが好ましい。これにより、近年の液晶表示装置、特に近年のタッチパネル式液晶表示装置やモバイル式液晶表示装置に求められる薄膜化、軽量化の要求を満たしながら、反射率の向上効果を高くすることができる。薄すぎると反射率の向上効果が低く、他方厚すぎることは非効率である。また、近年の面光源の薄型化の流れから、さらに好ましくは70〜250μm、より好ましくは75〜175μmである。
また、表面層Bの厚み(粒子が突起を形成していない部分の厚み)は0.1〜10μmであることが好ましい。これにより、突起個数を好ましい態様とし易くなり、導光板の傷付き抑制効果がより発現し易くなる。表面層Bの上記樹脂部の厚みが薄すぎると、表面層Bの表面に形成した突起中の粒子脱落が発生しやすくなる傾向にある。他方、厚すぎると好ましい突起個数が得難くなる傾向にある。かかる観点から、さらに好ましくは0.2〜5μmであり、また、さらに好ましくは0.3〜4μmである。
白色反射フィルムの積層構成は、反射層AをA、表面層BをBと表わした際に、B/Aの2層構成、B/A/Bの3層構成、またBを少なくともいずれか片方の最外層に配した4層以上の多層構成を挙げることができる。特に好ましくは、さらに製膜性安定化のための支持層C(Cと表わす)を有し、B/C/AやB/A/Cの3層構成、B/C/A/Cの4層構成である。最も好ましくはB/C/A/Cの4層構成であり、製膜延伸性により優れる。また、カール等の問題が生じ難い。本発明においては、このような支持層Cを有する態様が好ましい。かかる支持層Cとしては、好ましくは反射層Aと同様のポリエステルからなり、ボイド体積率の比較的低い(好ましくは0体積%以上、15体積%未満、さらに好ましくは5体積%以下、特に好ましくは3体積%以下である)態様が好ましい。また、かかる支持層Cの厚み(複数有する場合は合計の厚み)としては、2〜50μmが好ましい。
本発明においては、反射層A、表面層B、および支持層C以外に、本発明の目的を損なわない限りにおいて他の層を有していてもよい。例えば、易接着性、巻き取り性(滑り性)、帯電防止性、導電性、紫外線耐久性等の機能を付与するための層や、光学特性の調整をするための層を有していてもよい。
[フィルムの製造方法]
以下、本発明の白色反射フィルムを製造する方法の一例を説明する。
本発明の白色反射フィルムを製造するに際しては、溶融押出法等によって得られた反射層Aに、溶融樹脂コーティング法(溶融押出樹脂コーティング法を含む)、共押出法およびラミネート法、また表面層Bを形成するための塗液を用いて、塗液コーティング法によって表面層Bを形成することができる。なかでも、反射層Aと支持層Cとを共押出法により積層して製造されたものに、塗液コーティング法によって表面層Bを積層する方法が特に好ましい。塗液コーティング法で表面層Bを積層することによって、乾燥条件等の変更により粒子の分布状態を制御しやすく、所定の突起個数を安価にまた容易に量産できる。また、10%圧縮強度の比較的小さい粒子であっても取り扱うことが容易となる。さらに、本発明における特定の粒子の形状が保持されやすくなり、突起の態様を好ましい態様とし易くなる。
以下に、反射層Aを構成する熱可塑性樹脂および支持層Cを構成する熱可塑性樹脂としてポリエステルを採用し、反射層Aと支持層Cの積層方法として共押出法を採用し、表面層Bの積層方法として塗液コーティング法を採用した場合の製法について説明するが、本発明はかかる製法に限定はされず、また下記を参考に他の態様についても同様に製造することができる。その際、押出工程を含まない場合は、以下の「溶融押出温度」は、例えば「溶融温度」と読み替えればよい。なお、ここで、用いるポリエステルの融点をTm(単位:℃)、ガラス転移温度をTg(単位:℃)とする。
まず、反射層Aを形成するためのポリエステル組成物として、ポリエステルと、ボイド形成剤と、他の任意成分を混合したものを用意する。また、支持層Cを形成するためのポリエステル組成物として、ポリエステルと、任意にボイド形成剤と、他の任意成分を混合したものを用意する。これらポリエステル組成物は、乾燥して十分に水分を除去して用いる。
次に、乾燥したポリエステル組成物を、それぞれ別の押出機に投入し、溶融押出する。溶融押出温度は、Tm以上が必要であり、Tm+40℃程度とすればよい。
またこのとき、フィルムの製造に用いるポリエステル組成物、特に反射層Aに用いるポリエステル組成物は、線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜100μmの不織布型フィルターを用いて濾過を行うことが好ましい。この濾過を行うことで、通常は凝集して粗大凝集粒子となりやすい粒子の凝集を抑え、粗大異物の少ないフィルムを得ることができる。なお、不織布の平均目開きは、好ましくは20〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。濾過したポリエステル組成物は、溶融した状態でフィードブロックを用いた同時多層押出法(共押出法)により、ダイから多層状態で押し出し、未延伸積層シートを製造する。ダイより押し出された未延伸積層シートを、キャスティングドラムで冷却固化し、未延伸積層フィルムとする。
次いで、この未延伸積層フィルムをロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、製膜機械軸方向(以下、縦方向または長手方向またはMDと呼称する場合がある。)に延伸して縦延伸フィルムを得る。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。縦延伸後のフィルムは、続いてテンターに導かれ、縦方向と厚み方向とに垂直な方向(以下、横方向または幅方向またはTDと呼称する場合がある。)に延伸して、二軸延伸フィルムとする。
延伸温度としては、ポリエステル(好ましくは反射層Aを構成するポリエステル)のTg以上、Tg+30℃以下の温度で行うことが好ましく、製膜延伸性により優れ、またボイドが好ましく形成されやすい。また、延伸倍率としては、縦方向、横方向ともに、好ましくは2.5〜4.3倍、さらに好ましくは2.6〜4.2倍である。延伸倍率が低すぎるとフィルムの厚み斑が悪くなる傾向にあり、またボイドが形成されにくい傾向にあり、他方高すぎると製膜中に破断が発生し易くなる傾向にある。なお、縦延伸を実施しその後横延伸を行うような逐次2軸延伸の際には、2段目(この場合は、横延伸)は1段目の延伸温度よりも10〜50℃程度高くする事が好ましい。これは1段目の延伸で配向した事により1軸フィルムとしてのTgがアップしている事に起因する。
また、各延伸の前にはフィルムを予熱することが好ましい。例えば横延伸の予熱処理はポリエステル(好ましくは反射層Aを構成するポリエステル)のTg+5℃より高い温度から始めて、徐々に昇温するとよい。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが通常逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。
二軸延伸後のフィルムは、続いて、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して二軸配向フィルムとするが、溶融押出から延伸に引き続いて、これらの処理もフィルムを走行させながら行うことができる。
二軸延伸後のフィルムは、クリップで両端を把持したままポリエステル(好ましくは反射層Aを構成するポリエステル)の融点をTmとして(Tm−20℃)〜(Tm−100℃)で、定幅または10%以下の幅減少下で熱処理して、熱固定し、熱収縮率を低下させるのがよい。かかる熱処理温度が高すぎるとフィルムの平面性が悪くなる傾向にあり、厚み斑が大きくなる傾向にある。他方低すぎると熱収縮率が大きくなる傾向にある。
また、熱収縮量を調整するために、把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させることができる。弛緩させる手段としてはテンター出側のロール群の速度を調整する。弛緩させる割合として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは0.1〜2.5%、さらに好ましくは0.2〜2.3%、特に好ましくは0.3〜2.0%の速度ダウンを実施してフィルムを弛緩(この値を「弛緩率」という)して、弛緩率をコントロールすることによって縦方向の熱収縮率を調整する。また、フィルム横方向は両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることができる。
なお、二軸延伸に際しては、上記のような縦−横の逐次二軸延伸法以外にも、横−縦の逐次二軸延伸法でもよい。また、同時二軸延伸法を用いて製膜することができる。同時二軸延伸法の場合、延伸倍率は、縦方向、横方向ともに例えば2.7〜4.3倍、好ましくは2.8〜4.2倍である。
表面層Bは、上述の工程の縦延伸の後、縦延伸フィルムに表面層Bを形成するための塗液を塗布し、予熱工程、横延伸工程、熱固定工程等においてかかる熱により乾燥・硬化を行う、いわゆるインライン塗布法により形成することができ、好ましい。塗液は、表面層Bを構成する成分を混合し、塗布し易いように任意に溶媒で希釈して得ることができる。この際、溶媒としては水が好ましく、後述する揮発有機溶剤量を低減することができる。塗液の塗布方法としては特に限定はされないが、好ましい方法として、リバースロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法、スプレーコート法等を挙げることができる。また、二軸延伸し、熱固定して得られた二軸配向フィルムに、いわゆるオフライン塗布法により形成してもよい。なお、オフライン塗布法では、フィルムが変形してしまう等の理由により乾燥に高い熱をかけることが困難であるため、溶媒としては通常乾燥させやすい有機溶剤が用いられる。しかしながらそうすると、後述する揮発有機溶剤量が多くなる傾向にあるため、本発明においては、インライン塗布法が特に好ましい。
かくして本発明の白色反射フィルムを得ることができる。
[反射フィルムの特性]
(反射率)
本発明の白色反射フィルムの、表面層B側から測定した反射率(波長550nmにおける反射率)は、好ましくは92%以上、より好ましくは93%以上、さらに好ましくは94%以上、特に好ましくは95%以上である。反射率が92%以上であることによって、液晶表示装置や照明等に用いた場合には、高い輝度を得ることができる。かかる反射率は、反射層Aのボイド体積率を高くする等好ましい態様としたり、反射層Aの厚みを厚くしたり、表面層Bの厚みを薄くしたり等各層の態様を好ましい態様としたりすることにより達成できる。
(揮発有機溶剤量)
本発明の白色反射フィルムは、後述の方法にて測定した揮発有機溶剤量が、好ましくは10ppm以下である。これにより、表面層Bが有機溶剤を用いた塗布法により形成されたものではないことを示すことができる。また、自己回収原料を得て、それを用いてフィルムを製膜するに際して、ガスマークが発生し難くなり、製膜延伸性が向上する。かかる観点から、より好ましくは5ppm以下、さらに好ましくは3ppm以下であり、理想的には0ppmである。本発明においては、揮発有機溶剤量を少なくするために、表面層Bの形成において、有機溶剤を用いた溶液コーティング法を採用せずに、上述した方法を採用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳述する。なお、各特性値は以下の方法で測定した。
(1)光線反射率
分光光度計(島津製作所製UV−3101PC)に積分球を取り付け、BaSO白板を100%とした時の反射率を波長550nmで測定し、この値を反射率とした。なお、測定は、表面層B側の表面において行った。表裏に異なる表面層Bを有する場合は、導光板側となる表面層B表面において測定した。
(2)粒子の平均粒子径
レーザー散乱型粒度分布測定機(島津製作所製SALD−7000)にて、粒子の粒度分布(粒子径の標準偏差)を求め、d50での粒子径(体積分布基準で小さい側から50%の分布となる粒子径)を平均粒子径とした。
(3)粒子形状
粒子粉体を測定用ステージに導電性テープで固定し、日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用いて、倍率1000倍にて観測し、粒子の形状を観察した。無作為に選んだ30個の粒子について、粒子の最大径Dx(x方向とする)、および、x方向に垂直な方向(y方向およびz方向とする。z方向はy方向にも垂直な方向である。)における最大径DyおよびDz(ただしDy≧Dzとする)を求め、それぞれについて平均値を算出し、Dxave、Dyave、Dzaveとし、Dxave−Dyave、Dxave−Dzave、Dyave−Dzaveを求め、これらの少なくとも1つがDxの20%を超えるものを非球状と判定し、そうでないものを球状と判定した。
なお、表中においては、Max(Dx−Dy,Dx−Dz,Dy−Dz)/Dxと表した。
(4)10%圧縮強度
エリオニクス社製微小硬度計ENT−1100aを用いて、加重3gfでの各粒子の圧縮強度を測定し、10%変形時の圧縮強度(MPa)を採用した。5回の測定の平均値を用いた。
(5)揮発有機溶剤量
室温(23℃)において、1gのフィルムサンプルを10Lのフッ素樹脂製バッグに入れ、その中を純窒素でパージして密封した。次いで、直ちにかかるバッグの中の窒素から、0.2L/分の流量で、2本の分析用TENAX−TA捕集管にそれぞれ0.2L、1.0Lの窒素を採取し、これらを用いて、HPLCおよびGCMSにより、採取した窒素中に含まれる有機溶剤成分の質量を定量した。得られた値を窒素10L中の量に換算して、1gのフィルムサンプルから10Lの窒素中に揮発した有機溶剤の質量を求め、揮発有機溶剤量(単位:ppm、フィルムサンプルの質量基準)とした。なお、アルデヒド類は、アセトニトリルでアルデヒド誘導体化物を捕集管から溶出し、HPLCにより定量した。また、HPLCとGCMSとで値が異なる場合は、多く検出した方の値を採用した。
(6)フィルム厚みおよび層構成
白色反射フィルムをミクロトームにてスライスして断面出しを行い、かかる断面について日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用いて、倍率500倍にて観測し、フィルム全体、反射層A、表面層B、支持層Cの厚みをそれぞれ求めた。なお、表面層Bについては、粒子が突起を形成していない部分の厚みを任意に10点採取し、それらの平均値を厚みとした。
(7)ボイド体積率の算出
ボイド体積率を求める層のポリマー、添加粒子、その他各成分の密度と配合割合から計算密度を求めた。同時に、当該層を剥離する等して単離し、質量および体積を計測し、これらから実密度を算出し、計算密度と実密度とから下記式により求めた。
ボイド体積率=100×(1−(実密度/計算密度))
なお、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(2軸延伸後)の密度を1.39g/cm、硫酸バリウムの密度を4.5g/cmとした。
また、ボイド体積率を測定する層のみを単離し、単位体積あたりの質量を求めて実密度を求めた。体積は、サンプルを面積3cmに切り出し、そのサイズでの厚みをエレクトリックマイクロメーター(アンリツ製 K−402B)にて10点測定した平均値を厚みとし、面積×厚みとして算出した。質量は、電子天秤にて秤量した。
なお、粒子(凝集粒子含む)の比重としては、以下のメスシリンダー法にて求めた嵩比重の値を用いた。容積1000mlのメスシリンダーに絶乾状態の粒子を充填して、全体の重量を測定し、該全体の重量からメスシリンダーの重量を差引いて該粒子の重量を求め、該メスシリンダーの容積を測定し、該粒子の重量(g)を該容積(cm)で割ることによって求められる。
(8)融点、カラス転移温度
示差走査熱量測定装置(TA Instruments 2100 DSC)を用い、昇温速度20℃/分で測定して求めた。
(9)導光板の傷付き評価(削れ性評価)(タッチパネル用液晶表示装置用途およびモバイル機器用液晶表示装置用途における導光板傷付き評価の代替評価)
図2のように、取っ手部分(図2の符号7)の端に長さ200mm×幅200mm×厚み3mmの鉄板(図2の符号8、重さ約200g)を固く貼り付け、その上に、評価面を上にした幅250mm×長さ200mmの反射フィルム(図2の符号9)を幅方向の両端からそれぞれ25mmの部分が鉄板からはみ出すようにして、(中央の200mm×200mmの部分が鉄板と重なるようにして)貼り付けた。この際、反射フィルムの評価面(表面層面)が外側になるようにした。また、反射フィルムの幅方向の両端で余った25mmの部分は、鉄板の裏側に折り返して、反射フィルムの端部(サンプリング時にナイフ等により刃を入れた部分)が導光板を削ってしまう影響を排除した。
次に、ドット面を上にした導光板(少なくとも400mm×200mmのサイズのもの)を水平な机上に固定し、上記で作成した鉄板に固定した反射フィルムを、評価面と導光板とが接触するように、反射フィルム側の面を下向きにして導光板の上に置き、さらにその上に800gの重り(図2の符号10)を載せて、距離200mmで(400mm×200mmの領域で鉄板に固定した反射フィルムを動かすことになる)1往復約5〜10秒の速度で15往復動かした。その後、導光板表面において、その削れ具合と、反射フィルムから脱落した粒子の有無について、20倍のルーペを用いて観察し、以下の基準で評価した。
導光板上の擦られた400mm×200mmの全範囲において、30往復動かした後にルーペで観察できるキズがない場合は「削れない」(削れ評価◎)とし、20往復動かした後は観察できるキズがなかったが、30往復動かした後に観察できるキズがある場合は「削れにくい」(削れ評価○)とし、15往復動かした後は観察できるキズはなかったが、20往復動かした後に観察できるキズがある場合は「やや削れる」(削れ評価△)とし、15往復動かした後に観察できるキズがある場合は「削れる」(削れ評価×)とした。
なお、上記評価にあたっては、ドットサイズの影響を極力抑えるべく、導光板において、極力ドットサイズの大きな領域を選択し、各評価サンプルで揃えて行った。
(10)フィルム表面の突起頻度(突起個数)
フィルム表面の突起プロファイルを、三次元粗さ測定装置SE−3CKT(株式会社小坂研究所製)にて、カットオフ0.25mm、測定長1mm、走査ピッチ2μm、走査本数100本で測定し、高さ倍率5000倍、走査方向倍率200倍にて突起プロファイルを記録した。得られた突起プロファイル(横軸:突起高さ、縦軸:突起個数の突起プロファイル)から、高さ0.5μm以上の突起個数(個/m)、および、高さ5μm以上の突起個数(個/m)を求め、突起頻度とした。尚、解析には三次元粗さ解析装置SPA−11(株式会社小坂研究所製)を用いた。なお、上記測定は10点行い、突起個数を求めた。
<製造例1:イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1の合成>
テレフタル酸ジメチル136.5質量部、イソフタル酸ジメチル13.5質量部(得られるポリエステルの全酸成分100モル%に対して9モル%となる)、エチレングリコール98質量部、ジエチレングリコール1.0質量部、酢酸マンガン0.05質量部、酢酸リチウム0.012質量部を精留塔、留出コンデンサを備えたフラスコに仕込み、撹拌しながら150〜240℃に加熱しメタノールを留出させエステル交換反応を行った。メタノールが留出した後、リン酸トリメチル0.03質量部、二酸化ゲルマニウム0.04質量部を添加し、反応物を反応器に移した。ついで撹拌しながら反応器内を徐々に0.3mmHgまで減圧するとともに292℃まで昇温し、重縮合反応を行い、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1を得た。このポリマーの融点は235℃であった。
<製造例2:イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2の合成>
テレフタル酸ジメチル129.0質量部、イソフタル酸ジメチル21.0質量部(得られるポリエステルの全酸成分100モル%に対して14モル%となる)に変更した他は、上記製造例1と同様にして、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2を得た。このポリマーの融点は215℃であった。
<製造例3:粒子マスターチップ1の作成>
上記で得られたイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1の一部、およびボイド形成剤として平均粒子径1.0μmの硫酸バリウム粒子(表中、BaSOと表記する。)を用いて、神戸製鋼社製NEX−T60タンデム式押出機にて、得られるマスターチップの質量に対して硫酸バリウム粒子の含有量が60質量%となるように混合し、樹脂温度260℃にて押し出し、硫酸バリウム粒子含有の粒子マスターチップ1を作成した。
<製造例4:粒子マスターチップ2の作成>
上記で得られたイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2の一部、およびボイド形成剤として平均粒子径1.0μmの硫酸バリウム粒子を用いて、神戸製鋼社製NEX−T60にて硫酸バリウム粒子の含有量が60質量%となるように混合し、樹脂温度260℃にて押し出し、硫酸バリウム粒子含有の粒子マスターチップ2を作成した。
<製造例5:表面層Bに用いるPET粒子1の作成>
テレフタル酸ジメチル150質量部、エチレングリコール98質量部、ジエチレングリコール1.0質量部、酢酸マンガン0.05質量部、酢酸リチウム0.012質量部を精留塔、留出コンデンサを備えたフラスコに仕込み、撹拌しながら150〜240℃に加熱しメタノールを留出させエステル交換反応を行った。メタノールが留出した後、リン酸トリメチル0.03質量部、二酸化ゲルマニウム0.04質量部を添加し、反応物を反応器に移した。ついで撹拌しながら反応器内を徐々に0.3mmHgまで減圧するとともに292℃まで昇温し、重縮合反応を行い、ポリエチレンテレフタレート3を得た。得られたポリエチレンテレフタレート3をストランドダイから押出し、冷却後に断裁することによってペレット状とした。次いで、得られたペレットをオーブン内で170℃で3時間加熱することによって乾燥結晶化させた後に、株式会社マツボー製のアトマイザーミル TAP−1を用いて液体窒素で冷却しながら粉砕を行うことで平均粒子径60μmのポリエステル粒子を得た。さらにこのポリエステル粒子を風力分級することによって平均粒子径15μmのPET粒子1(非球状粒子)を得た。
<製造例6:表面層Bに用いるPET粒子2〜4の作成>
PET粒子2〜4は、上記製造例5と同様に粉砕し、風力分級により平均粒子径を調整して得た。
[実施例1]
(白色反射フィルムの製造)
上記で得たイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート1と粒子マスターチップ1を反射層(A層)の原料として、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート2と粒子マスターチップ2を支持層(C層)の原料としてそれぞれ用い、反射層Aは、反射層Aの質量に対するボイド形成剤の含有量が49質量%となるように、また、支持層Cは、支持層Cの質量に対するボイド形成剤の含有量が3質量%となるように混合し、押出機に投入し、A層は溶融押出し温度255℃にて、C層は溶融押出し温度230℃にて、C層/A層/C層の層構成となるように3層フィードブロック装置を使用して合流させ、その積層状態を保持したままダイスよりシート状に成形した。このときC層/A層/C層の厚み比が2軸延伸後に5/90/5となるように各押出機の吐出量で調整した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムとした。この未延伸フィルムを73℃の予熱ゾーン、つづけて75℃の予熱ゾーンを通して、92℃に保たれた縦延伸ゾーンに導き、縦方向に2.9倍に延伸し、25℃のロール群で冷却し一軸延伸フィルムを得た。次いで、得られた一軸延伸フィルムの片面にリバースロールコート法を用いて、下記に示す表面層(B層)を形成するための塗液1を塗布した。
<塗液1>
樹脂としての互応化学株式会社製Z−465(ポリエチレンテレフタレートにナトリウムスルホイソフタル酸成分を全酸成分100モル%に対して10モル%、ジエチレングリコール成分を同10モル%を含む共重合ポリエステル樹脂(熱可塑性樹脂、かかる共重合ポリエステルを樹脂1とする)。固形分濃度15質量%の水溶液。)と、粒子としての上記製造例6で得られたPET粒子2と、希釈溶媒としてのイオン交換水とを、樹脂と粒子とが表1に示す含有量比率となるように、また、塗液の固形分濃度が25質量%となるように混合し、塗液1を作成した。
塗布に続いて、フィルムの両端をクリップで保持しながら115℃の予熱ゾーンを通して130℃に保たれた横延伸ゾーンに導き、横方向に3.6倍に延伸した。その後テンター内で185℃で熱固定を行い、幅入れ率2%、幅入れ温度130℃で横方向の幅入れを行い、次いでフィルム両端を切り落し、縦弛緩率2%で熱弛緩し、室温まで冷やして、二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例2〜4]
表面層(B層)に用いる粒子の態様および各層の厚み等の構成を表1に示すとおりにする以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例5]
反射層Aのボイド形成剤を、ポリエステルに非相溶な樹脂(シクロオレフィン、ポリプラスチックス社製「TOPAS 6017S−04」)に変更し、反射層Aの質量に対するボイド形成剤の含有量を20質量%とした以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを作成し、評価を実施した。評価結果を表1に示す。
[実施例6]
一軸延伸後、二軸延伸前に塗液の塗布をしない以外は実施例1と同様にして得られた二軸延伸フィルムの上に、ダイレクトグラビアコーティング装置にて、下記の表面層(層B)を形成するための塗液2に示す組成からなる塗液を、wet厚み15g/mの塗布量で塗布した後、オーブン内にて80℃で乾燥してフィルムを得た。
<塗液2、固形分濃度30質量%>
・粒子:上記製造例5同様に粉砕を行い、風力分級により平均粒子径5μmとしたPET粒子3(非球状粒子)・・・7.5質量%
・アクリル樹脂(熱可塑性樹脂):DIC社製アクリディックA−817BA(固形分濃度50質量%、表中樹脂2と記載する)・・・30質量%
・架橋剤:日本ポリウレタン工業社製コロネートHL(イソシアネート系架橋剤、固形分濃度75質量%、表中架橋剤1と記載する)・・・10質量%
・希釈溶媒:酢酸ブチル・・・52.5質量%
得られたフィルムの評価結果は表1の通りであった。なお、塗液2における各成分の固形分比率は以下の通りとなる。
・粒子:25質量%
・アクリル樹脂(熱可塑性樹脂):50質量%
・架橋剤:25質量%
[実施例7]
表面層(B層)を形成するための塗液を、固形分が下記に示す固形分比率からなる塗液3に変更する以外は、実施例1と同様にして実施した。
<塗液3、固形分濃度31質量%>
・互応化学株式会社製Z−465(樹脂1)・・・70質量%
・高松油脂製A645GH(架橋剤2)・・・5質量%
・PET粒子3・・・25質量%
・希釈溶媒:イオン交換水
[実施例8,9]
実施例1の表面層(B層)に塗布する塗液1において、PET粒子2に替えてそれぞれ下記の粒子とし、表1に記載の構成となるようにして、実施例1と同様にして実施した。
ナイロン粒子1(Ny粒子1):ポリエチレンテレフタレート3のペレットに代えて、東レ株式会社製ナイロン6樹脂CM1017のペレットを用いる以外は、上記製造例5と同様に粉砕・分級を行い得られた平均粒子径10μmの非球状粒子を用いた。
アクリル粒子1(Acry粒子1):ポリエチレンテレフタレート3のペレットに代えて、住友化学株式会社製ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)樹脂スミペックスMGSSのペレットを用いる以外は、上記製造例5と同様に粉砕・分級を行って得られた平均粒子径10μmの非球状粒子を用いた。
[比較例1〜3]
表面層(B層)に用いる粒子の態様および各層の厚み等の構成を表1に示すとおりにする以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
なお、用いた粒子は下記の通りである。
PET粒子5:製造例5と同様に粉砕を行い、風力分級により平均粒子径0.3μmとした非球状粒子。
PET粒子6:製造例5と同様に粉砕を行い、風力分級により平均粒子径25μmとした非球状粒子。
比較例1の削れ評価では、粒子の脱落が観測された。
[比較例4,5]
表面層(B層)の粒子としてPET粒子3を用い、粒子の含有量や厚み等の構成を表1に示すとおりに調整する以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
[比較例6]
オートクレーブ中に下記に記載する原料を仕込み、180〜240℃にて120分間加熱してエステル交換反応を行った。次いで反応系を245℃まで昇温し系内圧力を1〜10mmHgとして60分間反応を続けた結果、共重合ポリエステルを得た。
ジメチルテレフタレート:134質量部
ジメチルイソフタレート:5質量部
5−ナトリウムスルホジメチルイソフタレート:3質量部
パラターシャルブチル安息香酸メチルエステル:5質量部
エチレングリコール:136質量部
テトラブトキシチタネート:0.1質量部
得られた樹脂を緩凝集させ、表中に示す球状ポリエステル粒子(PET粒子7、平均粒子径5μm)を得た。
PET粒子1の代わりにこれを用い、実施例1と同様にして表1に示す構成となるように実施してフィルムを得た。
[比較例7]
実施例1において、樹脂と粒子の種類および比率を表1のように変更したものの、均一に塗布出来ず、表面層(B層)を形成することができなかった。
[比較例8,9]
PET粒子1の代わりに、各々下記に記す球状粒子を用い、実施例1と同様にして表1に示す構成となるように実施してフィルムを得た。
・ナイロン粒子2(Ny粒子2):東レ株式会社製SP−10(真球状ナイロン粒子、平均粒子径10μm)
・アクリル粒子2(Acry粒子2):積水化成品工業社製 MBX−10(真球状アクリル粒子、平均粒子径10μm)
[回収製膜性評価]
上記で得られた二軸延伸フィルムを、粉砕し、溶融押出してチップ化することで自己回収原料を作成した。かかる自己回収原料を、反射層Aに、反射層Aの質量を基準として35質量%添加し、その余のポリエステルとボイド形成剤との質量比率は元のフィルムと同じになるようにして、元のフィルムと同様にして自己回収原料含有の二軸延伸フィルムを作成し、以下の基準で評価した。
◎:長さ2000m以上安定に製膜できる。
○:長さ1000m以上、2000m未満、安定に製膜できる。
△:長さ1000m未満に1度切断が生じた。
×:長さ1000m未満に2度以上切断が生じた。
N.D.:未検出(検出限界)
本発明の白色反射フィルムは、導光板の傷付きを十分に抑制することができるので、導光板を備える面光源反射板として、中でも、例えば液晶表示装置等に用いられるような、エッジライト型のバックライトユニットに用いられる反射フィルムとして好適に用いることができる。特に、タッチパネル用液晶表示装置やモバイル機器用液晶表示装置における反射板として、好適に用いられる。
7 取っ手部分
8 鉄板
9 反射フィルム
10 重り
11 導光板
1101 ドット

Claims (6)

  1. 反射層Aと、樹脂からなり粒子を含有する表面層Bとを有する白色反射フィルムであって、表面層Bの反射層Aとは反対側の表面に上記粒子により形成された突起を有し、
    該表面における高さ0.5μm以上の突起個数が10〜1013個/mであり、高さ5μm以上の突起個数が10個/m未満であり、
    上記粒子が、有機粒子であって、平均粒子径0.5μm〜15μmの、ポリマーを粉砕することによって得られた粉砕ポリマー粒子である、白色反射フィルム。
  2. 上記ポリマーがポリエステルである、請求項に記載の白色反射フィルム。
  3. 揮発有機溶剤量が10ppm以下である、請求項1または2に記載の白色反射フィルム。
  4. 反射層Aがボイドを含有し、そのボイド体積率が15体積%以上、70体積%以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の白色反射フィルム。
  5. 導光板を備える面光源の反射板として用いられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の白色反射フィルム。
  6. タッチパネル用液晶表示装置用もしくはモバイル機器用液晶表示装置用である、請求項に記載の白色反射フィルム。
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