JP6211453B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
図柄変動に伴う演出が行われる第1表示装置(17)の第1表示部(17a)を前側から視認し得るよう構成された遊技機において、
特定の遊技情報を報知する報知手段(54,56)と、
第1駆動手段(81,81)によって動作される可動部材(60)と、
第2駆動手段(92,92)によって動作されると共に、図柄変動に伴う前記第1表示装置(17)での演出とは別の演出を表示する第2表示部(84a)を備える第2表示装置(84)と、
前記第1および第2駆動手段(81,81,92,92)を駆動制御する制御手段(44)とを備え、
前記可動部材(60)および第2表示装置(84)の夫々が、前記報知手段(54,56)を前側から覆う第1位置と、該報知手段(54,56)を機前側から視認し得るように露出すると共に前記第1表示部(17a)の前側に重なって該第1表示部(17a)を前側から視認可能な視認領域を変化させる第2位置との間で動作され、
前記制御手段(44)は、特定の遊技状態でない非特定の遊技状態から特定の遊技状態に移行する場合に、前記報知手段(54,56)を前側から覆う第1位置の可動部材(60)および第2表示装置(84)を第2位置に動作させるように対応する駆動手段(81,81,92,92)を駆動制御して該報知手段(54,56)を機前側から視認し得るように露出すると共に、特定の遊技状態から非特定の遊技状態に移行する場合に、前記報知手段(54,56)を機前側から視認し得るように露出する第2位置の可動部材(60)または第2表示装置(84)を第1位置に動作させるように対応する駆動手段(81,81,92,92)を駆動制御して報知手段(54,56)を前側から覆うよう構成され、
前記報知手段(54,56)は、機前側から視認し得るように露出した場合に特定の遊技情報を報知するよう構成されたことを要旨とする。
また、可動部材および第2表示装置の夫々が報知手段を前側から覆う第1位置と機前側から視認し得るように露出する第2位置との間で動作するよう構成したので、第2表示装置によって報知手段を隠した状態で可動部材の動作による演出によって興趣を向上し得る。
前記発光体(56b)の報知時点灯態様として、特定の遊技状態の種類に応じた複数種類が設定され、
前記制御手段(44)は、特定の遊技状態の種類に応じた報知時点灯態様で前記発光体(56b)が点灯するように前記報知用照明装置(56)を制御するよう構成されたことを要旨とする。
図柄変動に伴う演出が行われる第1表示装置(17)の第1表示部(17a)を前側から視認し得るよう構成された遊技盤(M)を備えた遊技機において、
前記遊技盤(M)に配設され、前記第1表示装置(17)の第1表示部(17a)が臨む枠状装飾体(27)と、該枠状装飾体(27)の左側の遊技盤前側に設けられて遊技球が流下する第1球流下領域(21a)と、枠状装飾体(27)の右側の遊技盤前側に設けられて遊技球が流下する第2球流下領域(21b)とを有し、
前記報知手段(54,56)は、特定の遊技情報として遊技球を前記第2球流下領域(21b)へ打ち出す特定の遊技状態であることを報知するよう構成されたことを要旨とする。
この構成によれば、第2球流下領域へ遊技球を打ち出す特定の遊技状態となったことを、遊技者に確実に認識させることができる。
前記特定の遊技状態で開放可能な入賞装置(32)が、前記遊技盤(M)における前記第2球流下領域(21b)に配設されると共に、前記報知手段(54,56)は、前記第2球流下領域(21b)を指し示す指示部(54b)を備えることを要旨とする。
この構成によれば、第2球流下領域に位置する入賞装置に向けて遊技球を打ち出す特定の遊技状態であることが分かり易く、特定の遊技情報を適確に報知し得る。
前記第1の可動部材(61)および第2の可動部材(62)は、一の縁部が相互に近接離間するよう構成されると共に、
前記第1の可動部材(61)および第2の可動部材(62)の少なくとも一方が、前記第1位置と第2位置との間で動作するよう構成され、
前記第1の可動部材(61)および第2の可動部材(62)の一の縁部が相互に近接して第1凹部(61a)と第2凹部(62a)とが合体することで、前記第1表示部(17a)を前側から視認可能な特定視認領域(S)を画成するよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、第1および第2の可動部材により特定視認領域を画成することで、第1表示部で行われる図柄変動に伴う演出が見える形態が変わるので、演出の興趣を向上し得る。
前記第1の可動部材(61)および第2の可動部材(62)は、両可動部材(61,62)により画成される前記特定視認領域(S)の周縁部を明輝する発光手段(69a,77a)を備えることを要旨とする。
この構成によれば、特定視認領域の周囲を明輝することで、特定視認領域から見える第1表示部に表示される演出を際立たせて演出効果を向上し得る。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤M(図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤Mの後側に、図柄を変動表示可能な第1表示装置(表示装置)17が着脱し得るよう配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤Mを透視可能に保護する透明部材13aを窓部に備えた装飾枠としての前枠13が開閉可能に組付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
本実施例では、所定板厚の略矩形状に形成されたアクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板状部材20と、該板状部材20の裏側に着脱自在に取り付けられる設置部材19とから遊技盤Mが構成されている(図5参照)。板状部材20の表面(遊技盤Mの前面)には、図2,図3に示す如く、略円形状に湾曲形成された案内レール23が配設され、該案内レール23によってパチンコ球が流下可能な遊技領域21が画成されている。なお、前記第1表示装置17は、設置部材19の裏側に取り付けられて、後述するように該設置部材19に設けた開口部19aおよび後述する枠状装飾体27に設けた窓口27aを介して板状部材20の前側に臨むよう構成される。なお、板状部材20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
前記枠状装飾体27は、図5に示す如く、前記第1装着口の内側に沿って延在する環状に形成された枠状基部37と、該枠状基部37に設けられて前記板状部材20の前面より前方に突出し、前記遊技領域21と第1表示装置17の第1表示部17aを区切る庇状部38と、該庇状部38の後縁から外方に延出する薄板状の台板部39とを備える。そして、前記枠状基部37を第1装着口に挿入すると共に台板部39を板状部材20の前面に当接した状態で、該台板部39をネジ等の固定手段で板状部材20に固定することで、枠状装飾体27が板状部材20に取り付けられて、該枠状装飾体27の外側、具体的には庇状部38と案内レール23との間にパチンコ球が流下する遊技領域21(第1および第2球流下領域21a,21b)が画成されるようになっている。なお、枠状装飾体27を板状部材20に取り付けた状態で、庇状部38の後端縁から外方に延出する台板部39が板状部材20の前面に沿って延在して、該台板部39の前側をパチンコ球が通り得るようになっている。また、枠状装飾体27は、全体が透明な合成樹脂製とされており、透明な板状部材20の前側に台板部39を重ねた状態で、該台板部39および板状部材20を介して裏側を透視可能に構成されている。
前記板状部材20に配設された前記第1始動入賞装置28の第1始動入賞口28aは、遊技領域21内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、該第1始動入賞口28aは、前記遊技領域21を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成される。また第1始動入賞装置28は、前記第1始動入賞口28aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出スイッチ45を備えている。第1始動入賞検出スイッチ45は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段44(図14参照)に配線接続されており、該第1始動入賞検出スイッチ45によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数の賞球が払い出されるようになっている。
前記第2サイド飾り31に配設された前記第2始動入賞装置29の第2始動入賞口29aは、第2サイド飾り31に配設された開閉部材29bによって開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド46(図14参照)の駆動に伴って開閉部材29bが第2始動入賞口29aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞口29aは、始動入賞ソレノイド46を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成される。なお、開閉部材29bを閉鎖位置から開放位置に変位して第2始動入賞口29aを開放する開放条件および開閉部材29bを開放位置から閉鎖位置に変位して第2始動入賞口29aを閉鎖する閉鎖条件としては、開閉部材29bが開放位置に変位している継続時間(第2始動入賞口29aの開放時間)が挙げられるが、その他の条件を設定してもよい。
前記第2サイド飾り31に配設された前記特別入賞装置32の特別入賞口32aは、第2サイド飾り31に配設された開閉体(開閉部材)32bによって開閉されるよう構成される。開閉体32bは、駆動手段としての特別入賞ソレノイド48(図14参照)に連繋されて、該特別入賞ソレノイド48を駆動することで、開閉体32bが特別入賞口32aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該特別入賞口32aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を進退移動するよう構成される。また特別入賞装置32には、前記特別入賞口32aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出スイッチ49が配設されている。特別入賞検出スイッチ49は、前記制御手段44に配線接続されており(図14参照)、特別入賞検出スイッチ49がパチンコ球を検出すると、検出信号を制御手段44に出力し、制御手段44の制御下に予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。なお、特別入賞装置32は、開閉体32bにより特別入賞口32aを常には閉鎖(入賞不能状態と)するよう構成され、後述する大当り遊技(当り遊技)の発生に伴って特別入賞口32aを開放(入賞可能状態と)するよう構成されている。すなわち、特別入賞装置32は、大当り遊技状態(特定の遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
前記第2サイド飾り31に配設された前記球通過ゲート33には、該ゲート33を通過するパチンコ球を検出する球通過検出スイッチ50が設けられている。この球通過検出スイッチ50は、前記制御手段44に配線接続されており(図14参照)、該球通過検出スイッチ50から制御手段44への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り抽選(後述)が行われ、該普図当り抽選の結果に応じて前記第2始動入賞装置29の始動入賞ソレノイド46が駆動制御されて開閉部材29bが開閉動作するようになっている。なお、球通過ゲート33は、図2,図3に示す如く、第2球流下領域21bにおいて第2サイド飾り31に設けた第2始動入賞装置29の第2始動入賞口29aより上流側(上側)に位置している。
前記第1サイド飾り30には、図2に示す如く、前記案内連釘36の配設位置より上側に1つの普通入賞口30aが設けられると共に、該案内連釘36の配設位置より下側に2つの普通入賞口30aが設けられている。そして、案内連釘36の前記隙間36aから落下したパチンコ球が、3つの普通入賞口30aの内の下側の2つの普通入賞口30aに入賞可能に構成される。
前記設置部材19は、図4,図5に示す如く、前記板状部材20の外郭形状より僅かに小さい形状に形成された略矩形状の背面板(設置部)51と、該背面板51の外周縁部から前方に突出する画壁部52とから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部52の開口前端部を板状部材20の裏面に当接させた状態で、当該板状部材20と設置部材19とがネジ止め固定される。そして、前記設置部材19において前記板状部材20との間に画成される空間に、動作により演出を行う可動演出装置59、表示演出装置83および特定の遊技情報を報知する報知装置53等が設置されて、設置部材19を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。前記設置部材19の背面板51には、前記枠状装飾体27の窓口27aと前後に整列する位置に、略矩形状の開口部19aが前後に開口するよう開設される。そして、背面板51の裏面に配設した前記第1表示装置17の第1表示部17aが、前記開口部19aおよび窓口27aを介して板状部材20(遊技盤M)の前側に臨むようになっている。なお、以下の説明では、設置部材19の背面板51について、開口部19aに対する上下左右の各部位を、上板部51a,下板部51b,左板部51c,右板部51dと指称して区別する場合もある。
前記設置部材19には、特定の遊技情報を報知する報知装置53が配設されている。報知装置53は、光透過性で前面に報知部54が設けられた前壁部材55と、該前壁部材55における報知部54を後側から照明する報知用照明装置56とを備える。そして、報知装置53は、図2,図3に示す如く、報知部54が前記枠状装飾体27における窓口27aから外れた位置に位置して、該窓口27aを介して報知部54が前側に露出しないよう構成される。本実施例では、報知部54が枠状装飾体27における庇状部38の下端縁より下側に位置するように、報知装置53が前記下板部51bの前側に配設されている。本実施例では、報知部54および報知用照明装置56から、特定の遊技情報を報知する報知手段が構成される。
前記前壁部材55は、裏面にダイヤモンドカット等の凹凸による光拡散加工が施された板状の部材であって、図6,図12,図13に示す如く、前記板状部材20の後方に離間して該板状部材20と対向する姿勢で設置部材19に配設されている。そして、板状部材20と前壁部材55との間に、後述する第2の可動部材62および第2表示装置84の移動を許容する空間が画成され、該空間に第2の可動部材62および第2表示装置84が臨み得るよう構成される。
前記報知部54は、前壁部材55の前面に配設された不透明な帯状部材54aに、光透過可能な指示部54bを設けることで構成される。報知部54は、図2,図3,図12,図13に示す如く、前記枠状装飾体27における下側台板部39aの後側に対向して位置しており、透明な下側台板部39aおよび板状部材20を透して報知部54が前側から視認可能に構成される。実施例の指示部54bは、右側(第2球流下領域21b側)を指し示す矢印を象った形状に形成されており、報知部54には複数(実施例では7つ)の指示部54bが左右方向に所定間隔離間して直列に設けられている。そして、前記報知用照明装置56からの光によって指示部54bを明輝させることで、報知部54によって右打ち遊技状態であることを報知し得るよう構成される。また、報知部54は、図2,図3,図6に示す如く、前記下側台板部39aに設けたステージ42の後側において、該ステージ42より左右方向に長く延在しており、指示部54bがステージ42の左外側から右外側に亘って前側から視認可能に構成されている。実施例では、指示部54bにおけるステージ42より右側に延出する部分が、前記特別入賞装置32の上側に位置している。
前記報知用照明装置56は、前記設置部材19の下板部51bに配設されて前記前壁部材55の後方に離間して位置する報知用発光基板56aと、該報知用発光基板56aの前面に実装されて前方に向けて光を照射するLED等の複数の報知用発光体56bとを備え、該報知用発光体56bを発光することで前記報知部54の指示部54bを明輝させ得るよう構成される。
前記報知装置53は、図6,図12,図13に示す如く、前記報知用発光基板56aと前壁部材55との間に配設された前後方向に開口する筒状の区画部材57を備えている。この区画部材57は、不透明な材料によって前壁部材55における報知部54を囲む形状に形成されて、後端を報知用発光基板56aの前面に当接すると共に前端を前壁部材55の後面に当接している。また、前記報知用発光体56bは、報知用発光基板56aにおける区画部材57で囲われた領域に実装されており、該区画部材57によって報知用発光体56bから照射される光が報知部54以外の部分に漏れるのを防止すると共に、外部の光が報知部54の裏側に入り込むのを区画部材57によって防ぐよう構成される。すなわち、外部からの光によって意図しないときに報知部54の指示部54bが明輝するのを防止し得るようになっている。
前記設置部材19の背面板51に、遊技盤Mに対して変位可能な可動部材60を備える可動演出装置59が配設される。可動部材60は、相互に近接・離間移動する一対の可動部材61,62を備え、実施例では一対の可動部材61,62が上下方向に相互に近接・離間移動するよう構成される。上側に位置する第1の可動部材61は、後述する第1移動機構64によって前記枠状装飾体27における窓口27aの上縁部側(開口部縁部側)の第1位置(図5)と、該第1位置より窓口中央側(開口部中央側)の第2位置(図3,図7)との間を往復移動(動作)されるよう構成される。また、下側に位置する第2の可動部材62は、後述する第2移動機構79によって前記枠状装飾体27における窓口27aの下縁部側(開口部縁部側)の第1位置(図5,図12)と、該第1位置より窓口中央側(開口部中央側)の第2位置(図3,図7,図13)との間を往復移動(動作)されるよう構成される。そして、第1および第2の可動部材61,62が対応する第2位置に移動した状態(可動部材60の第2位置)で、両可動部材61,62が合体して前記第1表示装置17における第1表示部17aを前側から視認可能な後述する特定視認領域Sを画成するようになっている。
前記可動演出装置59は、前記背面板51の前側に配設されて、前記第1および第2の可動部材61,62が移動自在に支持される第1支持基体63を備える。この第1支持基体63は、図7に示す如く、左右方向に離間する一対の第1支持部63a,63aを備え、一方の第1支持部63aが前記左板部51cの前側に重なるよう上下方向に延在すると共に、他方の第1支持部63aが前記右板部51dの前側に重なるよう上下方向に延在している。そして、各第1支持部63a,63aを対応する板部51c,51dに夫々ネジ止め固定することで、第1支持基体63が設置部材19に位置決め固定される。
前記第1の可動部材61は、図4,図7に示す如く、左右方向に所定長さで延在する部材であって、該第1の可動部材61の左端部に配設した第1移動体66が左側の第1支持部63aに移動自在に支持されると共に、第1の可動部材61の右端部に配設した第1移動体66が右側の第1支持部63aに移動自在に支持されている。そして、両移動体66,66の間に架設された第1の可動部材61は、一対の支持部63a,63aに沿って前記第1表示装置17の第1表示部17aに沿って上下方向に平行移動するよう構成される。また、第1の可動部材61の左右方向の寸法は、前記枠状装飾体27における窓口27aの左右方向の幅寸法より長く設定されると共に、窓口27aを左右方向に横切るように両移動体66,66間に架設されており(図3参照)、該第1の可動部材61が窓口27aの後側を上下方向に移動する際には前記第1表示装置17の第1表示部17aを左右方向の全長に亘って覆い得るよう構成される。なお、各第1移動体66には、上下方向に延在するようにラック(図示せず)が設けられている。
前記両第1支持部63a,63aの夫々に配設される第1駆動機構65は、図7に示す如く、対応する第1支持部63aに配設される第1駆動モータ(駆動手段,第1駆動手段)71と、該第1駆動モータ71の回転を前記ラックを介して第1移動体66(第1の可動部材61)に伝達するギヤ列等の第1伝達機構72とを備える。また、一対の第1駆動モータ71,71は、前記制御手段44によって同期して回転するように駆動制御されるよう構成され、一対の第1駆動モータ71,71を同期して回転駆動することで、前記第1伝達機構72,72によって伝達された駆動力によって第1の可動部材61が上下方向に往復移動するよう構成される。一対の第1駆動機構65,65、すなわち第1移動機構64によって第1位置に移動された第1の可動部材61は、図2,図5に示す如く、前記装飾部品40の後側に略全体が隠れ、該第1移動機構64によって第1の可動部材61を第2位置に移動することで、図3に示す如く、該第1の可動部材61が前記第1表示装置17における第1表示部17aの前側に重なって該第1表示部17aを前側から視認可能な視認領域を変化(小さく)するよう構成される。
前記第2の可動部材62は、図4,図7に示す如く、左右方向に所定長さで延在する部材であって、該第2の可動部材62の左端部に配設した第2移動体74が左側の第1支持部63aに移動自在に支持されると共に、第2の可動部材62の右端部に配設した第2移動体74が右側の第1支持部63aに移動自在に支持されている。そして、両移動体74,74の間に架設された第2の可動部材62は、一対の支持部63a,63aに沿って前記第1表示装置17の第1表示部17aに沿って上下方向に平行移動するよう構成される。また、第2の可動部材62の左右方向の寸法は、前記枠状装飾体27における窓口27aの左右方向の幅寸法より長く設定されると共に、窓口27aを左右方向に横切るように両移動体74,74間に架設されており(図3参照)、該第2の可動部材62が窓口27aの後側を上下方向に移動する際には前記第1表示装置17の第1表示部17aを左右方向の全長に亘って覆い得るよう構成される。なお、各第2移動体74には、上下方向に延在するようにラック(図示せず)が設けられている。
前記両第1支持部63a,63aの夫々に配設される第2駆動機構80は、図7に示す如く、対応する第1支持部63a,63aに配設される第2駆動モータ(駆動手段,第1駆動手段)81と、該第2駆動モータ81の回転を前記ラックを介して第2移動体74(第2の可動部材62)に伝達するギヤ列等の第2伝達機構(図示せず)とを備える。また、一対の第2駆動モータ81,81は、前記制御手段44によって同期して回転するように駆動制御されるよう構成され、一対の第2駆動モータ81,81を同期して回転駆動することで、前記第2伝達機構によって伝達された駆動力によって第2の可動部材62が上下方向に往復移動するよう構成される。一対の第2駆動機構80,80、すなわち第2移動機構79によって第1位置に移動された第2の可動部材62は、図5,図12に示す如く、後述する第2表示装置84の後側に重なり、該第2移動機構79によって第2の可動部材62を第2位置に移動することで、図3,図13に示す如く、該第2の可動部材62が前記第1表示装置17における第1表示部17aの前側に重なって該第1表示部17aを前側から視認可能な視認領域を変化(小さく)するよう構成される。また第2の可動部材62の第1位置では、図10(a),図12に示す如く、前記報知装置53における報知部54の前側に重なって該報知部54を前側から覆い、第2移動機構79によって第2の可動部材62を第2位置に移動することで、図10(b),図13に示す如く、第2の可動部材62が報知部54の前側から上方に離間して該報知部54を前側(機前側)から視認し得るように露出するよう構成される。なお、実施例の第2の可動部材62は、図2に示す如く、第1位置において前記枠状装飾体27の窓口27aに臨む部分の全体が第2表示装置84の後側に重なって、該窓口27aから前側に露出しないようになっている。
前記設置部材19の背面板51に、表示演出を実行する第2表示装置84を遊技盤Mに対して変位可能(移動自在)に備える表示演出装置83が配設されている。この表示演出装置83は、前記可動演出装置59における可動部材61,62が移動する領域の前側を、前記第2表示装置84が上下方向に移動するよう構成されている。また表示演出装置83は、第2表示装置84を、後述する第3移動機構88によって前記枠状装飾体27における窓口27aの下縁部側(開口部縁部側)の第1位置(図2,図12)と、該第1位置より窓口中央側(開口部中央側)の第2位置(図3,図13)との間を往復移動するよう構成される。そして、第2表示装置84が対応する第1位置に位置する状態で、図11(a),図12に示す如く、該第2表示装置84が前記報知装置53における報知部54の前側に位置して該報知部54を前側から覆い、該第2表示装置84が対応する第2位置に位置する状態で、図11(b),図13に示す如く、該第2表示装置84が報知部54の前側から上方に移動して該報知部54を前側(機前側)から視認し得るように露出するよう構成される。また第2表示装置84は、第1位置から第2位置に移動することで、該第2表示装置84が前記第1表示装置17における第1表示部17aの前側に重なって該第1表示部17aを前側から視認可能な視認領域を変化(小さく)するよう構成されている。本実施例では、第2表示装置84が、第1位置で報知部54の前側に重なって該報知部54を前側から覆うと共に、第2位置で報知部54を前側から視認し得るように露出する可動部材として機能している。
前記表示演出装置83は、前記背面板51の前側に配設されて、前記第2表示装置84が移動自在に支持される第2支持基体87を備える。この第2支持基体87は、図9に示す如く、左右方向に離間する一対の第2支持部87a,87aを備え、一方の第2支持部87aが、前記左板部51cの前側に配設された前記第1支持部63aの前側に重なるように上下方向に延在すると共に、他方の第2支持部87aが、前記右板部51dの前側に配設された前記第1支持部63aの前側に重なるように上下方向に延在している。そして、各第2支持部87a,87aを対応する板部51c,51dに夫々ネジ止め固定することで、第2支持基体87が設置部材19に位置決め固定される。すなわち、第2支持基体87は、前記可動演出装置59の第1支持基体63の前方に離間して配設されている。
前記各第2支持部87a,87aの夫々に配設される第3駆動機構89は、図9に示す如く、対応する第2支持部87aに配設される第3駆動モータ(駆動手段,第2駆動手段)92と、該第3駆動モータ92の回転を前記ラック部材91を介して連繋部材90(第2表示装置84)に伝達するギヤ列等の第3伝達機構93とを備える。また、一対の第3駆動モータ92,92は、前記制御手段44によって同期して回転するように駆動制御されるよう構成され、一対の第3駆動モータ92,92を同期して回転駆動することで、前記第3伝達機構93,93によって伝達された駆動力によって第2表示装置84が上下方向に往復移動するよう構成される。
前記パチンコ機10に設けられる前記制御手段44は、該パチンコ機10に備えられた各種検出スイッチ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に基づいて、前記第1表示装置17、表示演出装置83(第2表示装置84)、可動演出装置59、報知装置53(報知用照明装置56)等を制御するよう構成される。また、制御手段44には、図14に示す如く、前記第2始動入賞口29aを開閉する開閉部材29bに連繋する始動入賞ソレノイド46、特別入賞口32aを開閉する開閉体32bに連繋する特別入賞ソレノイド48が接続されており、該制御手段44での制御処理結果に基づいて各ソレノイド46,48を駆動させることで、対応する開閉部材29bおよび開閉体32bが開閉するようになっている。
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、報知部(報知手段)を枠状装飾体における窓口の下側に設けるよう構成したが、該報知部(報知手段)を窓口の上側、または左右何れか一方の側に設けるようにすることができる。また、報知部(報知手段)を、枠状装飾体における窓口内に臨む位置に設けるようにしてもよい。そして、可動部材(第2の可動部材)や第2表示装置については、報知部(報知手段)の配設位置に応じて、該報知部(報知手段)を前側から覆う第1位置と前側に露出させる第2位置との間を移動するものであれば、その移動方向は任意に設定し得る。
(2) 実施例では、報知部(報知手段)に矢印を模した指示部を設けて特定の遊技情報を報知するようにしたが、特定の遊技情報を文字列で報知するようにしてもよい。例えば、報知部(報知手段)に「右打ち遊技状態ですよ!」等の文字列が明輝する構成を採用し得る。
(3) 報知用照明装置における報知用発光体の報知時点灯態様に関し、特定の遊技状態の種類に応じて異なる態様のものを複数種類設定し、制御手段が特定の遊技状態に応じて報知時点灯態様を選択し、選択された報知時点灯態様で報知用発光体が点灯するように制御手段が報知用照明装置を制御するようにしてもよい。
(4) 実施例では、報知部と報知用照明装置とによって報知手段を構成した場合で説明したが、少なくとも報知部のみで構成したものであってもよい。すなわち、報知部に設けた指示部が明輝するものでなくてもよく、可動部材(第2の可動部材)や第2表示装置が第2位置に移動することで前側に露出した報知部によって特定の遊技情報を遊技者に認識可能に報知し得るものであればよい。
(5) 報知手段として、電球やLED等の発光体を格子状に多数配列し、該発光体を点滅することによって文字や絵柄等の情報を表示する電光掲示板や、液晶パネルに情報を表示する液晶表示装置等を採用し得る。
(6) 実施例では、透明な枠状装飾体の下側台板部および透明な板状部材の後側に報知部(報知手段)を配置し、該下側台板部および板状部材を透して報知部(報知手段)が前側から視認可能となるよう構成したが、不透明な下側台板部および板状部材(ベニヤ板等)に前後方向に開口する貫通孔等の視認部を設け、該視認部を介して報知部(報知手段)が前側から視認可能となる構成を採用し得る。
(8) 実施例では、可動演出装置が備える第2の可動部材によって報知部(報知手段)を覆ったり露出するよう構成したが、一対の可動部材が共同して報知部(報知手段)を覆ったり露出する構成を採用し得る。すなわち、一対の可動部材の夫々が第1位置に位置する状態で、各可動部材が報知部(報知手段)を部分的に覆うことで該報知部(報知手段)の全体が前側から覆われ、一対の可動部材の夫々が第2位置に移動することで報知部(報知手段)の全体が前側に露出されるように構成する。
(9) 実施例では、第1の可動部材および第2の可動部材の夫々を2基の駆動モータで動作するよう構成したが、各可動部材を1基の駆動モータで動作するようにしてもよい。
(10) 実施例では、一対の可動部材の夫々を独立した移動機構によって動作するよう構成したが、共通の移動機構によって一対の可動部材を同期して動作させる構成を採用し得る。
(11) 実施例では、可動部材(第1および第2の可動部材)および第2表示装置を平行移動するよう構成したが、前後方向に延在する回転軸回りに揺動する構成を採用し得る。
(12) 実施例では、可動部材(第2の可動部材)と第2表示装置の何れもが第1位置と第2位置との間を移動するよう構成したが、少なくとも一方が報知部(報知手段)を前側から覆う第1位置と前側に露出させる第2位置との間を移動するものであればよい。例えば、可動部材(第2の可動部材)を第1位置と第2位置との間で移動するよう構成する一方で、第2表示装置については報知部(報知手段)の前側を覆わない位置を移動(動作)するものであってもよく、また第2表示装置を第1位置と第2位置との間で移動するよう構成する一方で、可動部材(第2の可動部材)については報知部(報知手段)の前側を覆わない位置を移動(動作)する構成を採用し得る。
(13) 第1および第2の可動部材の凹部で形成される特定視認領域は任意の形状とすることができる。また、実施例の特定視認領域は、左右方向に連なった1つの開口となるよう形成したが、複数の開口が独立して形成されるものであってもよい。そして、一対の可動部材で特定視認領域が形成された場合において第1表示部で行われる演出は、該特定視認領域の形状に合わせた演出(表示)であればよい。
(15) 実施例では、特定の遊技状態として大当り遊技状態や特典遊技状態(変短状態)を挙げたが、これに限られるものではなく、通常の遊技状態での大当り確率より大当り確率が高くなる確変状態を特定の遊技状態としてもよい。そして、報知手段では、確変状態である遊技情報を報知するようにすればよい。
(16) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球またはコインを用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
また、スロットマシンでは、表示装置が図柄変動に伴う演出を実行する契機となる所定の開始条件として、スタートレバー(開始操作手段)の操作の検出(操作検出手段の検出)、パチンコ球やコインの投入の検出(投入検出手段の検出)、リプレイの成立(リプレイ成立判定手段の肯定判定)等としてもよい。
〔付記〕
図柄変動に伴う演出が行われる第1表示装置の第1表示部を前側から視認し得るよう構成された遊技機において、
特定の遊技情報を報知する報知手段と、
第1駆動手段によって動作される可動部材と、
第2駆動手段によって動作されると共に、図柄変動に伴う前記第1表示装置での演出とは別の演出を表示する第2表示部を備える第2表示装置と、
前記第1および第2駆動手段を駆動制御する制御手段とを備え、
前記可動部材および第2表示装置の少なくとも一方は、前記報知手段を前側から覆う第1位置と、該報知手段を機前側から視認し得るように露出すると共に前記第1表示部の前側に重なって該第1表示部を前側から視認可能な視認領域を変化させる第2位置との間で動作され、
前記制御手段は、遊技利益が付与される遊技利益付与状態でない非遊技利益付与状態から遊技利益付与状態に移行する場合に、前記報知手段を前側から覆う第1位置の可動部材または第2表示装置を第2位置に動作させるように対応する駆動手段を駆動制御して該報知手段を機前側から視認し得るように露出すると共に、遊技利益付与状態から非遊技利益付与状態に移行する場合に、前記報知手段を機前側から視認し得るように露出する第2位置の可動部材または第2表示装置を第1位置に動作させるように対応する駆動手段を駆動制御して報知手段を前側から覆うよう構成され、
前記報知手段は、機前側から視認し得るように露出した場合に特定の遊技情報を報知するよう構成されたことを特徴とする遊技機。
付記に係る遊技機によれば、請求項1に係る遊技機と同様の効果を奏する。
17a 第1表示部
44 制御手段
54 報知部(報知手段)
54b 指示部
56 報知用照明装置(報知手段)
56b 報知用発光体(発光体)
60 可動部材
61 第1の可動部材
61a 第1凹部
62 第2の可動部材
62a 第2凹部
81 第2駆動モータ(第1駆動手段)
84 第2表示装置
84a 第2表示部
92 第3駆動モータ(第2駆動手段)
S 特定視認領域
Claims (3)
- 図柄変動に伴う演出が行われる第1表示装置の第1表示部を前側から視認し得るよう構成された遊技機において、
特定の遊技情報を報知する報知手段と、
第1駆動手段によって動作される可動部材と、
第2駆動手段によって動作されると共に、図柄変動に伴う前記第1表示装置での演出とは別の演出を表示する第2表示部を備える第2表示装置と、
前記第1および第2駆動手段を駆動制御する制御手段とを備え、
前記可動部材および第2表示装置の夫々が、前記報知手段を前側から覆う第1位置と、該報知手段を機前側から視認し得るように露出すると共に前記第1表示部の前側に重なって該第1表示部を前側から視認可能な視認領域を変化させる第2位置との間で動作され、
前記制御手段は、特定の遊技状態でない非特定の遊技状態から特定の遊技状態に移行する場合に、前記報知手段を前側から覆う第1位置の可動部材および第2表示装置を第2位置に動作させるように対応する駆動手段を駆動制御して該報知手段を機前側から視認し得るように露出すると共に、特定の遊技状態から非特定の遊技状態に移行する場合に、前記報知手段を機前側から視認し得るように露出する第2位置の可動部材または第2表示装置を第1位置に動作させるように対応する駆動手段を駆動制御して報知手段を前側から覆うよう構成され、
前記報知手段は、機前側から視認し得るように露出した場合に特定の遊技情報を報知するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。 - 前記可動部材は、一の縁部側に開放する第1凹部が形成された第1の可動部材と、一の縁部側に開放する第2凹部が形成された第2の可動部材とを備え、
前記第1の可動部材および第2の可動部材は、一の縁部が相互に近接離間するよう構成されると共に、
前記第1の可動部材および第2の可動部材の少なくとも一方が、前記第1位置と第2位置との間で動作するよう構成され、
前記第1の可動部材および第2の可動部材の一の縁部が相互に近接して第1凹部と第2凹部とが合体することで、前記第1表示部を前側から視認可能な特定視認領域を画成するよう構成された請求項1記載の遊技機。 - 前記報知手段は、左右方向に離間して直列に配列された複数の光透過可能な指示部が設けられた報知部と、各指示部に後側から光を照射する複数の発光体を備える報知用照明装置とから構成され、
前記発光体の報知時点灯態様として、特定の遊技状態の種類に応じた複数種類が設定され、
前記制御手段は、特定の遊技状態の種類に応じた報知時点灯態様で前記発光体が点灯するように前記報知用照明装置を制御するよう構成された請求項1または2記載の遊技機。
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