JP6211195B2 - 呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置および予防のための新規アザ−オキソ−インドール - Google Patents

呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置および予防のための新規アザ−オキソ−インドール Download PDF

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Description

本発明は、哺乳類における治療および/または予防に有用な有機化合物、とりわけ、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染症の処置に有用なRSV阻害剤に関する。
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス亜科に属する。ヒトRSVは、乳児および小児における急性上下気道感染症の主な原因である。ほぼすべての小児は3才までに少なくとも1回はRSVに感染する。RSVに対するヒトの自然免疫は不完全である。健常な成人および年長児では、RSV感染症は主として上気道症状に関連付けられる。RSV感染症の重症例はしばしば細気管支炎および肺炎を引き起こし、入院が必要になる。下気道感染症の高リスク因子としては、早産、先天性心臓疾患、慢性肺疾患、および免疫無防備状態が挙げられる。幼齢での重症感染症は、反復性喘鳴および喘息を引き起こす可能性がある。高齢者の場合、RSV関連の致死率は、年齢が上がるほど高くなる。
RSV融合(F)タンパク質は、宿主細胞中へのウイルスの侵入をG表面糖タンパク質と一緒に媒介する、ウイルスエンベロープ上の表面糖タンパク質である。Fタンパク質は、ウイルスと宿主細胞の膜を融合させることによりウイルス侵入を開始させ、続いて、感染細胞を隣接する非感染細胞に混ぜ合わせて(meld)特徴的な合胞体形成をもたらすことにより、感染後のウイルスの拡散を促進する。ウイルスの侵入および拡散を阻害することにより、本明細書中に記載する化学物質での処置は、呼吸器症状の持続期間および重症度、ならびにその結果生じる長期入院および合併症のリスクを低下させると予想される。また、家庭、養護施設および病院環境内で、個人が、合併症のリスクが高い可能性がある他の宿主にRSVを伝染させる能力を、制限すると予想される。
サブユニットワクチンおよび弱毒化生ワクチンのアプローチに多くの試みがなされてきたにもかかわらず、ヒトでの使用に利用可能なRSVワクチンはない。リバビリンのエアゾール形態であるVirazole(登録商標)は、RSV感染症を処置するために承認されている唯一の抗ウイルス薬である。しかしながら、これは、効力が限定的で副作用が起こりうるため、臨床的にほとんど用いられていない。2つの市販の予防抗体が、MedImmune(米国カリフォルニア州)により開発されている。
RSV−IGIV(商標名RespiGam)は、病院で毎月750mg/kgを注入することにより投与されるポリクローナル高濃度RSV中和抗体である(Wandstrat TL,Ann Pharmacother.1997年1月;31(1):83−8)。その後、RSV−IGIVの使用は、パリビズマブ(商標名Synagis(登録商標))により広く取って代わられた。パリビズマブは、RSV融合(F)タンパク質に対するヒト化モノクローナル抗体であり、1998年に高リスク乳児における予防用に承認された。RSVのシーズン期間中に月に1回、15mg/kgを筋肉内投与すると、パリビズマブは、選択された乳児において、RSV感染症に起因する入院率を45〜55%低下させた(Pediatrics.1998年9月;102(3):531−7;Feltes TF et al,J Pediatr.2003年10月;143(4):532−40)。残念ながら、パリビズマブは、定着したRSV感染症の処置には効果がない。より新しい種類のモノクローナル抗体であるモタビズマブは、パリビズマブの潜在的な代替品として設計されたが、最近の第III相臨床試験においてパリビズマブを超える追加的利益を示すことができなかった(Feltes TF et al,Pediatr Res.2011年8月;70(2):186−91)。
いくつかの小分子RSV阻害剤が発見されている。それらのうち、第I相または第II相の臨床試験に達したものはほんの一部だけである。Arrow Therapeutics(現在、英国のAstraZenecaの系列企業)は、2010年2月までに幹細胞移植患者におけるヌクレオカプシド(N)タンパク質阻害剤RSV−604の5年間にわたる第II相試験を終了したが(www.clinicaltrials.gov)、最終結果は公表されていない。他の小分子のほとんどは、さまざまな理由で保留されている。
RSVに対するRNAi療法も十分に研究されている。ALN−RSV01(Alnylam Pharmaceuticals、米国マサチューセッツ州)は、RSV遺伝子を標的とするsiRNAである。RSVの接種前2日間および接種後3日間投与した鼻内噴霧により、成人ボランティアでの感染率が低下した(DeVincenzo J.et al,Proc Natl Acad Sci USA.2010年5月11日;107(19):8800−5)。自然感染した肺移植患者を用いた他の第II相の試験では、抗ウイルス効果を結論付けるには結果は不十分であったが、ある種の健康上の利益が観察されている(Zamora MR et al,Am J Respir Crit Care Med.2011年2月15日;183(4):531−8)。同様の患者母集団におけるALN−RSV01の追加的な第IIb相臨床試験が継続中である(www.clinicaltrials.gov)。
それにもかかわらず、RSV疾患のための安全で効果的な処置が緊急に必要とされている。
Ann Pharmacother.1997年1月;31(1):83−8 Pediatrics.1998年9月;102(3):531−7 J Pediatr.2003年10月;143(4):532−40 Pediatr Res.2011年8月;70(2):1869−91 www.clinicaltrials.gov Proc Natl Acad Sci USA.2010年5月11日;107(19):8800−5 Am J Respir Crit Care Med.2011年2月15日;183(4):531−8
本発明の対象は、式Iの新規化合物、それらの製法、本発明に従った化合物に基づく医薬品、およびそれらの生産方法、ならびに、RSV感染症の処置または予防のための式Iの化合物の使用である。
定義
本明細書で用いる場合、“C1−6アルキル”という用語は、単独または組み合わせにおいて、1〜6個、とりわけ1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝鎖状の飽和アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、tert−ブチルなどを表す。格別の“C1−6アルキル”基は、メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチルである。
“C2x”という用語は、単独または組み合わせにおいて、1〜6個、とりわけ1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝鎖状の飽和アルキル基を表す。
“シクロアルキル”という用語は、単独または組み合わせにおいて、3〜7個の炭素原子、とりわけ3〜6個の炭素原子を含有する飽和炭素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどをさす。格別の“シクロアルキル”基は、シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
“C1−6アルコキシ”という用語は、単独または組み合わせにおいて、基C1−6アルキル−O−[式中、“C1−6アルキル”は、先に定義したとおりである];例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、2−ブトキシ、tert−ブトキシなどを表す。格別の“C1−6アルコキシ”基は、メトキシおよびエトキシ、さらに特にメトキシである。
“ハロゲン”という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。ハロゲンは、とりわけフッ素、塩素、または臭素である。
“ヒドロキシ”という用語は、単独または組み合わせにおいて、基−OHをさす。
“カルボキシ”という用語は、単独または組み合わせにおいて、基−COOHをさす。
“カルボニル”という用語は、単独または組み合わせにおいて、基−C(O)−をさす。
“スルホニル”という用語は、単独または組み合わせにおいて、基−S(O)−をさす。
本発明に従った化合物は、その医薬的に許容しうる塩の形態で存在することができる。“医薬的に許容しうる塩”という用語は、従来の酸付加塩または塩基付加塩であって、式Iの化合物の生物学的有効性および特性を保持し、適した非毒性の有機もしくは無機酸または有機もしくは無機塩基から形成されるものをさす。酸付加塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸などの無機酸から誘導されるもの、ならびに、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸などのような有機酸から誘導されるものが挙げられる。塩基付加塩としては、アンモニウム、カリウム、ナトリウムおよび第四級アンモニウムの水酸化物から誘導されるもの、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウムなどが挙げられる。化合物の改善された物理的および化学的安定性、吸湿性、流動性ならびに溶解性を得るための、医薬化合物から塩への化学修飾は、薬剤師に周知の技術である。それは、例えば、Bastin R.J.,et al.,Organic Process Research & Development 2000,4,427−435;またはAnsel,H.,et al.,Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,第6版(1995年),196頁および1456−1457頁に記載されている。特定のものは、式Iの化合物のナトリウム塩である。
1またはいくつかのキラル中心を含有する一般式Iの化合物は、ラセミ化合物、ジアステレオマー混合物、または光学活性単一異性体のいずれかとして存在することができる。ラセミ化合物は、公知の方法に従ってエナンチオマーに分離することができる。とりわけ、結晶化により分離することができるジアステレオマー塩は、例えばD−もしくはL−酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸またはカンファースルホン酸などの光学活性酸との反応により、ラセミ混合物から形成される。
RSV融合タンパク質の阻害剤
本発明は、(i)一般式Iを有する新規化合物または医薬的に許容しうるその塩を提供する:
Figure 0006211195
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、非置換またはC1−6アルキルスルホニルにより置換されているアゼチジニル;C1−6アルコキシカルボニルピロリジニル;C1−6アルキルカルボニルピロリジニル;非置換、またはC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、カルボキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシにより置換されている、シクロアルキル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているジオキソ−テトラヒドロチオフェニル;ジオキソ−テトラヒドロチオピラニル;ジオキソ−チエタニル;オキソ−チエタニル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているオキソ−ピロリジニル;オキセタニル;オキソピペリジニル;ピペリジニル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;
Figure 0006211195
[式中、xは1〜6である]であり;
は、C1−6アルキルであり;
は、C1−6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、窒素または−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
Xは、−CHまたは窒素である]。
本発明の他の態様は、(ii)式Iの化合物または医薬的に許容しうるその塩である
[式中、
は、クロロであり;
は、アゼチジン−3−イル、メチルスルホニルアゼチジン−3−イル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル、イソプロピルカルボニルピロリジニル、シクロペンチル、ジフルオロシクロブチル、ジフルオロシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、メチルスルホニルシクロブチル、オキセタン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、
Figure 0006211195
であり;
は、メチルまたはエチルであり;
は、メチルまたはエチルであり;
あるいは、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロプロピルを形成し;
Wは、窒素、−CHまたは−CFであり;
Xは、−CHまたは窒素である]。
本発明の他の態様は、(iii)式Iの化合物または医薬的に許容しうるその塩である[式中、
は、ハロゲンであり;
は、非置換またはC1−6アルキルスルホニルにより置換されているアゼチジニル;C1−6アルコキシカルボニルピロリジニル;C1−6アルキルカルボニルピロリジニル;非置換、またはC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、カルボキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシにより置換されている、シクロアルキル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているジオキソ−テトラヒドロチオフェニル;ジオキソ−テトラヒドロチオピラニル;ジオキソ−チエタニル;オキソ−チエタニル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているオキソ−ピロリジニル;オキセタニル;オキソピペリジニル;ピペリジニル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;
Figure 0006211195
[式中、xは1〜6である]であり;
は、C1−6アルキルであり;
は、C1−6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
Xは、窒素である]。
本発明の他の態様は、(iv)式Iの化合物または医薬的に許容しうるその塩である
[式中、
は、クロロであり;
は、アゼチジン−3−イル、メチルスルホニルアゼチジン−3−イル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル、イソプロピルカルボニルピロリジニル、シクロペンチル、ジフルオロシクロブチル、ジフルオロシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、メチルスルホニルシクロブチル、オキセタン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、
Figure 0006211195
であり;
は、メチルまたはエチルであり;
は、メチルまたはエチルであり;
あるいは、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロプロピルを形成し;
Wは、−CHまたは−CFであり;
Xは、窒素である]。
本発明の他の態様は、(v)式Iの化合物または医薬的に許容しうるその塩である
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、ジオキソ−テトラヒドロチオフェニルであり;
およびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、窒素であり;
Xは、窒素である]。
本発明の他の態様は、(vi)式Iの化合物または医薬的に許容しうるその塩である
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、ジオキソ−テトラヒドロチオフェニルであり;
およびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、窒素または−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
Xは、−CHである]。
式Iの特定化合物を、それらの活性データ、NMRデータおよびMSデータを含めて、以下の表1および2にまとめる。
Figure 0006211195
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Figure 0006211195
Figure 0006211195
式Iのさらに特定の化合物としては、以下が挙げられる:
1’−({5−クロロ−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[トランス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[6−クロロ−3−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシ−3−メチルシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1−オキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(6−オキソピペリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1−エチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1−(2−メチルプロパノイル)ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシド−1,2−チアゾリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクト−7−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;および
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン。
合成
本発明の化合物は、任意の従来の手段により調製することができる。これらの化合物およびそれらの出発材料の合成に適したプロセスを、以下のスキームおよび実施例に提供する。すべての置換基、とりわけ、R〜R、WおよびXは、特記しない限り先に定義したとおりである。さらに、明確に特記しない限り、すべての反応、反応条件、略語および記号は、有機化学分野の技術者に周知の意味を有する。
化合物Iaの一般的合成経路(スキーム1)
Figure 0006211195
化合物Iaは、スキーム1に従って調製することができる。
o−ニトロ−N−置換アニリンIVaは、フルオロベンゼンIIaとアミンIIIaの反応によりもたらすことができる。該反応は、50℃〜120℃の温度において、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの適した有機溶媒中、炭酸カリウム、炭酸セシウムまたはトリエチルアミンなどの適した塩基の存在下で、数時間〜数日にわたり実施することができる。
ジアミンVaは、o−ニトロ−N−置換アニリンIVaのニトロ基の還元により調製することができる。該反応は、室温〜80℃の温度において、メタノールまたはエタノールなどの有機溶媒中、ラネーニッケルとヒドラジン水和物の存在下で、数分間〜数時間にわたり実施することができる。該反応は、水素雰囲気下、室温において、ラネーニッケルの存在下で一晩実施することもできる。
2−(クロロメチル)ベンゾイミダゾールVIaは、ジアミンVaとブロモ酢酸との反応により調製することができる。該反応は、100℃〜150℃の温度において、4N〜12Nの濃度の塩酸水溶液中で、数時間〜数日にわたり実施することができる。2−(クロロメチル)ベンゾイミダゾールVIaは、ジアミンVaと2−クロロ−1,1,1−トリメトキシエタンまたは2−クロロ−1,1,1−トリエトキシエタンとの反応により調製することもできる。該反応は、50℃〜80℃の温度において、4−メチルベンゼンスルホン酸の存在下または非存在下、エタノールを用いるか用いないで、ジアミンを2−クロロ−1,1,1−トリメトキシエタンまたは2−クロロ−1,1,1−トリエトキシエタンと数時間にわたり加熱することにより、実施することができる。該反応は、マイクロ波照射下、100℃〜120℃の温度において、エタノールを用いるか用いないで、ジアミンを2−クロロ−1,1,1−トリメトキシエタンまたは2−クロロ−1,1,1−トリエトキシエタンと1〜数時間にわたり加熱することにより、実施することもできる。
化合物Iaは、2−(クロロメチル)ベンゾイミダゾールVIaとアミドVIIの反応により調製することができる。該反応は、0℃〜100℃の温度において、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中、炭酸セシウム、水素化ナトリウムまたはナトリウムtert−ブトキシドなどの適した塩基の存在下で、1〜数時間にわたり実施することができる。
化合物Ibの一般的合成経路(スキーム2)
Figure 0006211195
は、C1−6アルキルであり;
Aは、メタンスルホネートまたはクロロであり;
Yは、トリフルオロメタンスルホネートまたはブロモである。
化合物Ibは、スキーム2に従って調製することができる。
N−保護インドールIXは、インドールVIIIとベンゼンスルホニルクロリドの反応により調製することができる。該反応は、0℃〜室温の温度において、N,N−ジメチルホルムアミド中、水素化ナトリウムの存在下で、1〜数時間にわたり実施することができる。
ヒドロキシXまたはXIIIは、それぞれエステルIXまたはVIIIの還元により調製することができる。該反応は、0℃〜室温の温度において、テトラヒドロフラン中で、エステルIXまたはVIIIを水素化リチウムアルミニウムと数時間にわたり処理することにより調製することができる。
化合物XIは、ヒドロキシXを塩化チオニルまたはメタンスルホニルクロリドと処理した後、アミドVIIと反応させることにより調製することができる。ヒドロキシXと塩化チオニルの反応は、室温〜60℃の温度においてジクロロメタン中で30分間〜数時間にわたり実施することができる。Xとメタンスルホニルクロリドの反応は、0℃〜室温の温度において、ジクロロメタン中、トリエチルアミンの存在下で、数時間にわたり実施することができる。アミドVIIとの反応は、0℃〜100℃の温度において、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中、炭酸セシウム、水素化ナトリウムまたはナトリウムtert−ブトキシドなどの適した塩基の存在下で、1〜数時間にわたり実施することができる。
化合物XIIは、ベンゼンスルホニルXIの脱保護により調製することができる。該反応は、室温において、テトラヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリドの存在下で、数時間にわたり実施することができる。
tert−ブチル(ジメチル)シリルオキシXIVは、室温において、N,N−ジメチルホルムアミド中、イミダゾールの存在下で、ヒドロキシXIIIをtert−ブチル−クロロ−ジメチルシランと1〜数時間にわたり反応させることにより、調製することができる。
化合物XVは、XIVと中間体IIIcとの反応により調製することができる。該反応は、室温〜80℃の温度において、アセトニトリルなどの有機溶媒中、炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、数時間〜一晩かけて実施することができる。
ヒドロキシXVIは、XVのtert−ブチル(ジメチル)シリルの開裂により調製することができる。該反応は、室温において、tert−ブチル(ジメチル)シリルオキシXVをテトラヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリドの溶液と数時間にわたり処理することにより、実施することができる。
化合物XVIIは、ヒドロキシXVIを塩化チオニルまたはメタンスルホニルクロリドと処理することにより調製することができる。
化合物Ibは、XVIIをアミドVIIと処理することにより調製することができる。該反応は、0℃〜100℃の温度において、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中、炭酸セシウム、水素化ナトリウムまたはナトリウムtert−ブトキシドなどの適した塩基の存在下で、1〜数時間にわたり実施することができる。
化合物Ibは、XIIと中間体IIIcの反応により調製することもできる。該反応は、室温〜80℃の温度において、アセトニトリルなどの有機溶媒中、炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、数時間または一晩かけて実施することができる。
中間体IVbの一般的合成経路(スキーム3)
Figure 0006211195
N−置換アニリンIIdおよびo−ニトロ−N−置換アニリンIVbは、それぞれアニリンIIcまたはIIbと2,5−ジヒドロ−チオフェン1,1−ジオキシドIIIbのマイケル付加により調製することができる。マイケル付加は、約80℃において、アセトニトリルなどの有機溶媒中、炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、数時間または一晩かけて実施することができる。
o−ニトロ−N−置換アニリンIVbは、N−置換アニリンIIdの硝化により調製することもできる。該転化は、0℃においてIIdを硫酸および硝酸と1〜数時間にわたり処理することにより達成することができる。
本発明はまた、以下の反応を含む、式Iの化合物の調製方法に関する
(a)塩基の存在下での式(A)の化合物
Figure 0006211195
Figure 0006211195

(b)塩基の存在下での式(B)の化合物
Figure 0006211195
とY−R
これに関し、R〜R、WおよびXは、特記しない限り、先に定義したものであり;Aは、メタンスルホネートまたはクロロであり;Yは、トリフルオロメタンスルホネートまたはブロモである。
段階(a)において、塩基は、例えば、炭酸セシウム、水素化ナトリウムまたはナトリウムtert−ブトキシドであることができ;
段階(b)において、塩基は、例えば炭酸セシウムであることができる。
上記プロセスに従って製造された場合、式Iの化合物も本発明の対象である。
医薬組成物および投与
本発明はまた、治療的に活性な物質として用いるための式Iの化合物に関連する。
他の態様は、本発明の化合物および治療的に不活性なキャリヤー、希釈剤または賦形剤を含有する医薬組成物または医薬品、ならびにそのような組成物および医薬品を調製するための本発明の化合物の使用方法を提供する。一例において、式(I)の化合物は、周囲温度において適切なpHおよび望ましい純度で、生理学的に許容しうるキャリヤー、すなわち、生薬の投与形態に採用される投与量および濃度において受容者に毒性を示さないキャリヤーと一緒に混合することにより、配合することができる。配合物のpHは、おもに化合物の特定用途および濃度に依存するが、約3〜約8の範囲にあることが好ましい。一例では、式(I)の化合物を、pH5のアセテート緩衝液中で配合する。他の態様において、式(I)の化合物は無菌である。該化合物は、例えば、固体または非晶質組成物として、凍結乾燥配合物として、または水溶液として、保存することができる。
組成物を、優良医療規範(good medical practice)と一致する方法で配合し、投与量に分け(dosed)、投与する(adminstered)。このコンテクストにおける考慮対象の要因としては、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳類、個々の患者の臨床状態、障害の原因、作用因子の送達部位、投与方法、投与のスケジューリング、および医療従事者に公知の他の要因が挙げられる。投与される化合物の“有効量”は、そのような考慮対象により影響を受けることになり、RSV融合タンパク質の阻害に必要な最小量である。例えば、そのような量は、正常細胞または全体としての哺乳類に対し毒性を示す量より少ないことができる。
一例において、非経口投与される本発明の化合物の1用量あたりの医薬的に有効な量は、1日あたり患者の体重1kgにつき約0.1〜約50mg/kg、あるいは約0.1〜約20mg/kgの範囲にあり、用いられる化合物の典型的な初期範囲は、約0.3〜約15mg/kg/日である。他の態様において、錠剤およびカプセルなどの経口単位剤形は、約25〜約100mgの本発明の化合物を含有することが好ましい。
本発明の化合物は、任意の適した手段、例えば、経口、局所(頬および舌下を含む)、経直腸、経膣、経皮、非経口、皮下、腹腔内、肺内、皮内、くも膜下および硬膜外および経鼻、および局所療法に望ましい場合は病巣内投与により、投与することができる。非経口注入は、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内または皮下投与を包含する。
本発明の化合物は、任意の好都合な投与可能な形態、例えば、錠剤、粉末、カプセル、溶液、分散液、懸濁液、シロップ、スプレー剤、座剤、ゲル、乳液、パッチなどで、投与することができる。そのような組成物は、医薬品に慣例の成分、例えば、希釈剤、キャリヤー、pH調整剤、甘味料、増量剤、および他の活性作用因子を含有することができる。
典型的な配合物は、本発明の化合物とキャリヤーまたは賦形剤を混合することにより調製される。適したキャリヤーおよび賦形剤は当業者に周知であり、例えば、Ansel,Howard C.,et al.,Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.フィラデルフィア:Lippincott,Williams & Wilkins,2004;Gennaro,Alfonso R.,et al.Remington:The Science and Practice of Pharmacy.フィラデルフィア:Lippincott,Williams & Wilkins,2000;およびRowe,Raymond C.Handbook of Pharmaceutical Excipients.シカゴ,Pharmaceutical Press,2005に詳細に記載されている。見栄えの良い薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)を提供するために、または医薬製品(すなわち医薬品)の製造を補助するために、該配合物は、1以上の緩衝剤、安定剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、酸化防止剤、不透明化剤(opaquing agent)、流動促進剤(glidant)、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味剤、希釈剤および他の公知の添加剤も包含することができる。
適した経口剤形の例は、約90〜約30mgの無水ラクトース、約5〜約40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5〜約30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、および約1〜約10mgのステアリン酸マグネシウムと配合した約25mg〜約500mgの本発明の化合物を含有する錠剤である。粉末状成分を最初に一緒に混合した後、PVPの溶液と混合する。得られる組成物を乾燥し、顆粒化し、ステアリン酸マグネシウムと混合し、従来の機材を用いて錠剤形態に圧縮することができる。エーロゾル配合物の例は、本発明の例えば5mg〜400mgの化合物を適した緩衝溶液、例えばリン酸緩衝液に溶解し、望ましい場合は等張化剤(tonicifier)、例えば塩化ナトリウムなどの塩を加えることにより、調製することができる。該溶液を、例えば0.2ミクロンのフィルターを用いて濾過して、不純物および汚染物質を除去してもよい。
したがって、一態様は、式Iの化合物またはその立体異性体もしくは医薬的に許容しうる塩を含む、医薬組成物を包含する。他の態様には、式Iの化合物またはその立体異性体もしくは医薬的に許容しうる塩を、医薬的に許容しうるキャリヤーまたは賦形剤と一緒に含む、医薬組成物が包含される。
適応症および処置方法
本発明の化合物を利用して、RSV融合タンパク質を阻害することができ、したがって、ウイルス細胞合胞体の機能を妨げることができる。したがって、本発明の化合物は、RSV感染症の処置または予防に有用である。
本発明は、呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための、式Iの化合物の使用に関する。
RSV感染症に関連する疾患の処置または予防に有用な医薬品を調製するための式Iの化合物の使用は、本発明の対象である。
本発明は、とりわけ、RSV感染症の処置または予防のための医薬品を調製するための、式Iの化合物の使用に関する。
他の態様は、RSV感染症の処置を必要としている哺乳類におけるRSV感染症の処置または予防方法であって、該方法が、前記哺乳類に、治療的に有効な量の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、プロドラッグまたは医薬的に許容しうる塩を投与することを含む、前記方法を包含する。
併用療法
本発明の化合物は、RSV感染症の処置または予防のために、他の抗ウイルス性成分と組み合わせて用いることができる。
本発明は、以下の実施例を参照することによって、より十分に理解されるであろう。しかしながら、それらは、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。
本明細書で用いる略語は以下のとおりである:
μL:マイクロリットル
μm:マイクロメートル
μM:マイクロモル毎リットル
AUC:曲線下面積
CDOD:重水素化メタノール
CDCl:重水素化クロロホルム
DMSO−d:重水素化ジメチルスルホキシド
EC50:ウイルスにより引き起こされるCPEに対する最大保護効果の50%が観察されるときの化合物の濃度
g:グラム
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
Hz:ヘルツ
ICR:インプリンティング制御領域
J:結合定数
LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析
ロング株(LongStrain):ATCCからカタログ番号VR−26で得られるA亜型RSV株
mg:ミリグラム
MHz:メガヘルツ
mL:ミリリットル
mm:ミリメートル
mmol:ミリモル
MS(ESI):質量分析(電子スプレーイオン化)
NMR:核磁気共鳴
obsd.:観測値
Ph:フェニル
PK:薬物動態
SDPK:単回投与薬物動態
Prep HPLC:分取高速液体クロマトグラフィー
TEA:トリエチルアミン
TLC:薄層クロマトグラフィー
δ:化学シフト
ppm:百万部あたりの部数
一般的実験条件
中間体および最終化合物は、以下の計測器のうち1つを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製した:i)Biotage SP1システムおよびQuad 12/25カートリッジモジュール。ii)ISCOコンビ−フラッシュクロマトグラフィー計測器。シリカゲルの銘柄および細孔径:i)KP−SIL 60Å、粒径:40〜60μM;ii)CAS登録番号:シリカゲル:63231−67−4、粒径:47〜60ミクロンシリカゲル;iii)Qingdao Haiyang Chemical Co.,LtdからのZCX、細孔:200〜300または300〜400。
中間体および最終化合物は、X BridgeTM Prep C18(5μm、OBDTM 30×100mm)カラムまたはSunFireTM Prep C18(5μm、OBDTM 30×100mm)カラムを用いて逆相カラムでの分取HPLCにより精製した。
LC/MSスペクトルは、MicroMass Platform LC(WatersTM alliance 2795−ZQ2000)を用いて得た。標準的LC/MS条件は以下のとおりであった(実行時間6分):
酸性条件:A:HO中の0.1%ギ酸;B:アセトニトリル中の0.1%ギ酸;
塩基性条件:A:HO中の0.01% NH・HO;B:アセトニトリル;
中性条件:A:HO;B:アセトニトリル。
質量スペクトル(MS):一般に親質量を示すイオンのみを報告し、特記しない限り、引用した質量イオンは正の質量イオン(M+H)である。
マイクロ波で補助した反応は、Biotage Initiator Sixtyで実施した。
NMRスペクトルは、Bruker Avance 400MHzを用いて得た。
空気に敏感な試薬が関与する反応はすべて、アルゴン雰囲気下で実施した。試薬は、特記しない限り、供給業者から受領したままで、さらに精製することなく用いた。
以下の実施例は、上記スキームで概要を述べた一般的方法により調製した。それらは、本発明の意味を例示することを意図したものであるが、決して本発明の意味の範囲内の制限を示すものであるべきではない。
調製例
実施例1−1
1’−({5−クロロ−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−2−ニトロアニリンの調製
Figure 0006211195
アセトニトリル(10mL)中の4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(3.0g、17.1mmol)、炭酸セシウム(3.25g、10.0mmol)およびシス−3−(メチルスルホニル)シクロブタンアミン(1.5g、10.0mmol、CAS No:1363382−80−2)の混合物を、60℃で一晩加熱攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、1.40gの4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−2−ニトロアニリンを得た(収率は45.9%であった)。
段階2:4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]ベンゼン−1,2−ジアミンの調製
Figure 0006211195
メタノール(20mL)中の4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−2−ニトロアニリン(700mg、2.30mmol)の溶液を、水素雰囲気下でラネーニッケル(100mg)と一緒に一晩攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、300mgの粗製4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]ベンゼン−1,2−ジアミンを得た(収率は47.5%であった)。
段階3:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾールの調製
Figure 0006211195
エタノール(10mL)中の4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]ベンゼン−1,2−ジアミン(300mg、1.09mmol)および2−クロロ−1,1,1−トリメトキシエタン(900mg、5.82mmol、CAS No.74974−54−2)の混合物を、一晩加熱還流した。その後、反応混合物を室温に冷却し、沈殿物を濾過により収集して、100mgの5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾールを得た(収率は27.5%であった)。
段階4:ジメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)プロパンジオエートの調製
Figure 0006211195
乾燥トルエン(1500mL)中の水素化ナトリウム(22.5g、0.56mol)の冷却懸濁液に、N下、0℃〜10℃の温度で攪拌しつつ、マロン酸ジメチル(92g、0.7mol)を滴下して加えた。添加後、混合物を30分間撹拌した。その後、得られた混合物に室温で乾燥トルエン(1000mL)中の4−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(75.0g、0.47mmol、CAS No:13091−23−1)の溶液を滴下して加え、続いて得られた混合物を一晩加熱還流した。反応が終了した後、混合物を室温に冷却し、続いて氷水に注ぎ入れた後、EtOAc(500mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、55gのジメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)プロパンジオエートを得た(収率は38.6%であった)。
段階5:メチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)アセテートの調製
Figure 0006211195
ジメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)プロパンジオエート(5.1g、20mmol)、塩化リチウム(1.59g、37.6mmol)、水(0.36g、20mmol)およびジメチルスルホキシド(100mL)の混合物を、100℃で8時間加熱した。反応混合物を冷却した後、酢酸エチル(150mL)で希釈し、続いて水(100mL)およびブライン(100mL)で連続的に洗浄した。組み合わせた水層を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機層を組み合わせた後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2.4gのメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)アセテートを得た(収率は61.2%であった)。
段階6:メチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)プロプ−2−エノエートの調製
Figure 0006211195
乾燥トルエン(1500mL)中のメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)アセテート(37g、0.189mol)、ベンジル(トリエチル)アンモニウムクロリド(86g、1.233mol)および炭酸カリウム(53g、0.378mol)の混合物を脱ガスした後、該混合物にパラホルムアルデヒド(37g、1.233mol)を数回に分けて加えた。反応混合物を80℃で1時間にわたり加熱攪拌した。得られた混合物を室温に冷却し、溶媒を除去した。残渣を氷水(1000mL)に溶解した後、酢酸エチル(500mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムにより精製して、21.6gのメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)プロプ−2−エノエートを褐色固体として得た(収率は55%であった)。
段階7:メチル1−(3−ニトロ−4−ピリジル)シクロプロパンカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
乾燥テトラヒドロフラン(200mL)中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(11.6g、0.072mol、CAS No.:47987−92−8)の脱ガスした溶液に、0℃のカリウムtert−ブトキシド(5.9g、0.072mol)を加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。その後、得られた混合物に乾燥テトラヒドロフラン(200mL)中のメチル2−(3−ニトロ−4−ピリジル)プロプ−2−エノエート(10g、0.048mol)の溶液を滴下して加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌した後、氷水に注ぎ入れ、続いて酢酸エチル(500mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3.5gのメチル1−(3−ニトロ−4−ピリジル)シクロプロパンカルボキシレートを褐色固体として得た(収率は33%であった)。
段階8:メチル1−(3−アミノ−4−ピリジル)シクロプロパンカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
200mLのエタノール中のメチル1−(3−ニトロ−4−ピリジル)シクロプロパンカルボキシレート(3.5g、15.7mmol)の溶液を、炭素上の10%パラジウム(350mg)の存在下、水素下(50psi)の室温において6時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、2.9gのメチル1−(3−アミノ−4−ピリジル)シクロプロパンカルボキシレートを得た(収率は96%であった)。これを、さらに精製することなく次の段階の反応に用いた。
段階9:スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
Figure 0006211195
100mLの水中のメチル1−(3−アミノ−4−ピリジル)シクロプロパンカルボキシレート(2.9g、15mmol)の溶液に、テトラフルオロホウ酸(6.6mL、水中に50重量%)を加えた。混合物を30分間にわたり加熱還流した後、室温に冷却した。その後、該混合物を重炭酸ナトリウムの添加によりpH8に調整し、続いて酢酸エチル(100mL×5)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、0.6gのスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを得た(収率は25%であった)。
段階10:1’−({5−クロロ−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(48mg、0.30mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(30mg、0.32mmol)の混合物を、室温においてN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中で30分間撹拌した。その後、該混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド(6mL)中の5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール(100mg、0.30mmol)の冷却溶液に、0℃で3分間にわたり滴下して加えた。反応混合物を約5分間撹拌した後、分取HPLCにより精製して、10.5mgの表題生成物を得た。
実施例1−2
1’−({5−クロロ−1−[トランス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、シス−3−(メチルスルホニル)シクロブタンアミンの代わりにトランス−3−(メチルスルホニル)シクロブタンアミン(CAS No.:1363381−54−7)を用いることにより実施例1−1と同様に調製した。
実施例2−1
1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:ジプロパン−2−イル3−ヒドロキシシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
エタノール(100mL)中のジプロパン−2−イル3−(ベンジルオキシ)シクロブタン−1,1−ジカルボキシレート(10.3g、30mmol、CAS No.:869109−30−8)の溶液を、50psiの水素下、室温において、炭素上の水酸化パラジウム(II)(2.0g、炭素上に20%)と一緒に2時間振とうした。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、ジプロパン−2−イル3−ヒドロキシシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートを粘性オイルとして得た。これを次の段階に直接用いた。
段階2:ジプロパン−2−イル3−オキソシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
氷水浴中で、ジクロロメタン(100mL)中のジプロパン−2−イル3−ヒドロキシシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの冷却溶液に、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3(1H)−オン(デス−マーチンペルヨージナン、12.7g、30.0mmol)を加えた。その後、混合物を自然に室温まで温め、室温で2時間攪拌した。反応物を、飽和亜ジチオン酸二ナトリウム水溶液(20mL)の添加により急冷した。室温で20分間攪拌後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)を混合物に加えた。分離した水層をジクロロメタン(150mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、7.5gのジプロパン−2−イル3−オキソシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートを粘性オイルとして得た。
段階3:ジプロパン−2−イル3−(ヒドロキシイミノ)シクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
ピリジン中の粗製ジプロパン−2−イル3−オキソシクロブタン−1,1−ジカルボキシレート(4.56g、約18.8mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(3.27g、47.0mmol)の混合物を、35℃で2時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮して、有機溶媒を除去した。残渣をジエチルエーテル(50mL)に溶解し、溶液を水(50mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて減圧濃縮して、粗製ジプロパン−2−イル3−(ヒドロキシイミノ)シクロブタン−1,1−ジカルボキシレートを得た。これを、精製することなく次の段階に直接用いた。
段階4:ジプロパン−2−イル3−アミノシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
エタノール(150mL)中の粗製ジプロパン−2−イル3−(ヒドロキシイミノ)シクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの溶液を、水素雰囲気下、室温において、炭素上の水酸化パラジウム(II)(640mg、炭素上に20%)と一緒に64時間攪拌した。濾過後、得られた混合物を減圧濃縮して、4.7gの粗製ジプロパン−2−イル3−アミノシクロブタン−1,1−ジカルボキシレートを粘性オイルとして得た。
段階5:ジプロパン−2−イル3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロブタン−1,1−ジカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(40mL)中の粗製ジプロパン−2−イル3−アミノシクロブタン−1,1−ジカルボキシレート(4.7g)、ベンジルカルボノクロリデート(2.82mL、20.0mmol)およびトリエチルアミン(4.82mL、35mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40mL×2)およびブライン(40mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムにより精製して、1.25gのジプロパン−2−イル3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロブタン−1,1−ジカルボキシレートを淡色粘性オイルとして得た(3段階の収率は17.6%であった)。
段階6:ベンジル[3,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロブチル]カルバメートの調製
Figure 0006211195
氷水浴中で、テトラヒドロフラン中の水素化リチウムアルミニウムの冷却溶液(1M、3.5mL)に、無水テトラヒドロフラン(10mL)中のジプロパン−2−イル3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロブタン−1,1−ジカルボキシレート(1.25g、3.3mmol)の溶液を滴下して加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌し、反応物を水(1mL)の添加により急冷した。30分間攪拌後、混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解した後、ブライン(50mL)で洗浄した。分離した水層をジクロロメタン(50mL)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、粗製ベンジル[3,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロブチル]カルバメートを得た。
段階7:(3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロブタン−1,1−ジイル)ジメタンジイルジメタンスルホネートの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(20mL)中のベンジル[3,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロブチル]カルバメートの冷却溶液に、0℃のトリエチルアミン(2.05mL、14.7mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.63mL、8.3mmol)を加えた。0℃で1時間攪拌後、得られた混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて減圧濃縮した。残渣を、精製することなく次の段階に直接用いた。
段階8:ベンジル2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イルカルバメートの調製
Figure 0006211195
エタノール(6mL)中の(3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロブタン−1,1−ジイル)ジメタンジイルジメタンスルホネートの溶液を、硫化ナトリウム九水和物(792mg、3.3mmol)と一緒に60℃で2時間加熱した。冷却した反応混合物を減圧濃縮した。残渣を水(10mL)と一緒に攪拌した後、ジエチルエーテル(15mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて減圧濃縮した。残渣を、精製することなく次の段階に直接用いた。
段階9:ベンジル(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)カルバメートの調製
Figure 0006211195
水(5mL)中のペルオキシ硫酸カリウム(3.69g、6.0mmol)の冷却溶液に、0℃のメタノール(10mL)中のベンジル2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イルカルバメートの溶液を滴下して加えた。得られた混合物を氷水浴中で3時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮してメタノールを除去した。水層をジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜50%酢酸エチルで溶離)により精製して、380mgのベンジル(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)カルバメートを得た(4段階の収率は39.0%であった)。
段階10:2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
−10℃のジクロロメタン(3.0mL)中のベンジル(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)カルバメート(380mg、1.29mmol)の冷却溶液に、1,4−ジメチルベンゼン(3.0mL、3.0mmol)中の1Mの三塩化ホウ素溶液を滴下して加えた。得られた混合物を−10℃で1時間攪拌した後、自然に室温まで温め、室温で3時間攪拌した。反応物をブライン(20mL)の添加により急冷した。得られた混合物をジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を、精製することなく次の段階に直接用いた。
段階11:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシド、4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(525mg、3.0mmol)、炭酸カリウム(828mg、6.0mmol)およびトリエチルアミン(0.83mL、6.0mmol)の混合物を、120℃で4時間加熱した。得られた混合物を水(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(25mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、続いて減圧濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0〜8%メタノールで溶離)により精製して、80.0mgのN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドを橙色固体として得た(2段階の収率は19.6%であった)。
段階12:4−クロロ−N−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)ベンゼン−1,2−ジアミンの調製
Figure 0006211195
エタノール(20mL)中のN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシド(80mg、0.25mmol)、ラネーニッケル(水中の懸濁液200mg)およびヒドラジン水和物(0.20mL、85%水溶液)の混合物を、室温で一晩攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(20mL)に溶解し、溶液をブライン(15mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、半固体を得た。これを、精製することなく次の段階に直接用いた。
段階13:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾールの調製
Figure 0006211195
4−クロロ−N−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)ベンゼン−1,2−ジアミンおよび2−クロロ−1,1,1−トリエトキシエタン(1.5mL)の混合物を、マイクロ波照射下で1時間にわたり120℃で加熱した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣を石油エーテル(40mL)と一緒に攪拌した。沈殿物を濾過により収集して、50.0mgの褐色固体を得た。
段階14:1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
アセトニトリル(4mL)中の5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾール(50.0mg、0.145mmol)、スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(24mg、0.150mmol)および炭酸セシウム(81.0mg、0.250mmol)の混合物を、室温で4時間攪拌した。得られた混合物を分取HPLCにより精製して、6.3mgの表題生成物を白色固体として得た。
実施例2−2
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−アミン1,1−ジオキシド(CAS No.:210240−20−3)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−3
1’−[(5−クロロ−1−シクロペンチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにシクロペンタンアミン(CAS No.:1003−03−8)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−4
1’−{[5−クロロ−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにオキセタン−3−アミン(CAS No.:21635−88−1)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−5
1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに3,3−ジフルオロシクロブタンアミン(CAS No.:637031−93−7)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−6
1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(CAS No.:38041−19−9)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−7
1’−{[5−クロロ−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに4−アミノシクロヘキサノール(CAS No.:6850−65−3)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−8
1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに3−アミノシクロペンタノール(CAS No.:13725−38−7)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−9
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに3−アミノピロリジン−2−オン(CAS No.:2483−65−0)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−10
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに4−アミノピペリジン−2−オン(CAS No.:5513−66−6)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−11
1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに3,3−ジフルオロシクロペンタンアミン(CAS No.:939525−61−8)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−12
シス−4−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}シクロヘキサンカルボン酸
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにシス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸(CAS No.:3685−23−2)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−13
1’−{[6−クロロ−3−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシド(CAS No.:6338−70−1)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−14
1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにテトラヒドロフラン−3−アミン(CAS No.:88675−24−5)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−15
tert−ブチル3−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}ピロリジン−1−カルボキシレート
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにtert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシレート(CAS No.:186550−13−0)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−16
1’−{[5−クロロ−1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに2−アミノプロパン−1,3−ジオール(CAS No.:534−03−2)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例2−17
1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシ−3−メチルシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにトランス−3−アミノ−1−メチルシクロブタノール(CAS No.:1363381−26−3)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例3−1
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の4−クロロ−2−ニトロアニリン(1.72g、10.0mmol、CAS No.:89−63−4)、2,5−ジヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(1.18g、10.0mmol、CAS No.:77−79−2)および炭酸セシウム(6.50g、20.0mmol)の混合物を、80℃で16時間加熱攪拌した。その後、得られた混合物を水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の25%酢酸エチルで溶離)により精製して、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドを得た。
段階2:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドを用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例3−2および実施例3−3
1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンおよび1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンのキラル分離により調製した。
実施例4−1
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミンの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(2.55g、14.5mmol、CAS No.:345−18−6)、チエタン−3−アミン(1.30g、14.5mmol、CAS No.:128861−76−7)および炭酸カリウム(4.0g、29.0mmol)の混合物を、50℃で4時間加熱攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮して、1.20gのN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミンを橙色粉末として得た。
段階2:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
メタノール(25mL)中のN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン(1.20g、4.90mmol)のスラリーに、10℃〜15℃の温度で、水(25mL)中のオキソン(6.03g、9.80mmol)の溶液を滴下して加えた。室温で一晩攪拌後、得られた混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、続いて水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。沈殿物を濾過により収集した後、減圧乾燥して、1.2gのN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドを橙色粉末として得た。
段階3:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドを用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例4−2
1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン
段階1:3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンの調製
Figure 0006211195
エタン−1,2−ジオール(2mL)中のエチル2−(3−ブロモピリジン−4−イル)−2−メチルプロパノエート(544mg、2.0mmol、CAS No.:1069115−10−1)、28%の水酸化アンモニウム(5mL)、酸化銅(I)(14.6mg、0.10mmol)、N,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.20mL)および炭酸カリウム(56mg、0.40mmol)の混合物を、マイクロ波照射下、120℃で2時間加熱した後、油浴中、120℃で一晩加熱した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムにより精製して、200mgの3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンを得た(収率は61.7%であった)。
段階2:1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンの調製
表題化合物を、スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの代わりに3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンを用いることにより、実施例4−1と同様に調製した。
実施例4−3
1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン
段階1:3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンの調製
Figure 0006211195
3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンを、エチル2−(3−ブロモピリジン−4−イル)−2−メチルプロパノエートの代わりにエチル2−(3−ブロモピリジン−4−イル)−2−エチルブタノエートを用いることにより、実施例4−2の3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンと同様に調製した。
段階2:1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンの調製
表題化合物を、スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの代わりに3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オンを用いることにより、実施例4−1と同様に調製した。
実施例5
1’−{[5−クロロ−1−(1−オキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1−オキシドの調製
Figure 0006211195
メタノール(25mL)中のN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン(2.0g、8.2mmol)のスラリーに、10℃〜15℃の温度で、水(25mL)中のオキソン(5.0g、8.1mmol)の溶液を滴下して加えた。室温で一晩攪拌後、得られた混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、続いて水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。沈殿物を濾過により収集し、減圧乾燥して、粗製N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1−オキシドを橙色粉末として得た。これを、精製することなく次の段階に用いた。
段階2:1’−{[5−クロロ−1−(1−オキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドの代わりにN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1−オキシドを用いることにより、実施例4−1と同様に調製した。
実施例6
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)チエタン−3−アミンの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(20mL)中の4−クロロ−2−フルオロアニリン(2.0g、13.7mmol、CAS No.:57946−56−2)の溶液に、チエタン−3−オン(2.42g、27.4mmol、CAS No.:22131−92−6)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.8g、27.4mmol)および酢酸(2.47g、41.1mmol)を加えた。得られた混合物を室温で7日間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、500mgのN−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)チエタン−3−アミンを得た。
段階2:N−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
N−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドを、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミンの代わりにN−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)チエタン−3−アミンを用いることにより、実施例4−1のN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドと同様に調製した。
段階3:N−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
濃硫酸(10mL)中のN−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシド(500mg、2.0mmol)の混合物に、0℃の発煙硝酸(1mL)を徐々に加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を氷水(20mL)に注ぎ入れた後、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、粗製N−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドを得た。これを、精製することなく次の段階に直接用いた。
段階4:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドの代わりにN−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)チエタン−3−アミン1,1−ジオキシドを用いることにより、実施例4−1と同様に調製した。
実施例7−1
1’−{[5−クロロ−1−(6−オキソピペリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:メチル(2E)−3−[(4−メトキシベンジル)アミノ]プロプ−2−エノエートの調製
Figure 0006211195
0℃のtert−ブチルメチルエーテル(20mL)中のメチルプロプ−2−エノエート(1.68g、2.10mmol)の冷却溶液に、(4−メトキシフェニル)メタンアミン(2.74g、20.0mmol、CAS No.:2393−23−9)を加えた。その後、得られた混合物を放置して室温まで自然に温め、室温で12時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧濃縮して、粗製メチル(2E)−3−[(4−メトキシベンジル)アミノ]プロプ−2−エノエートを得た。これを次の段階に直接用いた。
段階2:メチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
テトラヒドロフラン(1.0L)中のメチル(2E)−3−[(4−メトキシベンジル)アミノ]プロプ−2−エノエートの溶液に、塩化アクリロイル(20.0g、221mmol、CAS No.:814−68−6)を加えた。16時間加熱還流した後、得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をカラム(石油エーテル中の50%酢酸エチルで溶離)により精製して、20.0gのメチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキシレートを白色固体として得た(2段階の収率は36.3%であった)。
段階3:メチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
エタノール(500mL)中のメチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボキシレート(20.0g、72.6mmol)の溶液を、50psiの水素下、室温において、炭素上の10%パラジウム(5.0g)と一緒に16時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、20.0gのメチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキシレートを無色オイルとして得た(収率は99.3%であった)。
段階4:1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキサミドの調製
Figure 0006211195
−10℃のメタノール(300mL)中のメチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキシレート(5.40g、19.5mmol)の冷却溶液に、アンモニアガスを30分間通した。得られた混合物を放置して室温まで温め、その温度で16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して、5.10gの1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキサミドを白色粉末として得た(収率は99.7%であった)。
段階5:5−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンの調製
Figure 0006211195
アセトニトリル(50mL)および水(50mL)中の1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキサミド(5.10g、19.5mmol)の溶液に、ビス(アセチルオキシ)(フェニル)−λ−ヨーダン(8.17g、25.4mmol、CAS No.:3240−34−4)を加えた。室温で16時間攪拌後、得られた混合物を1N塩酸の添加によりpH1に酸性化し、続いてジクロロメタン(200mL×2)で抽出した。その後、水層を水酸化ナトリウムの10%水溶液によりpH10に塩基性化し、続いてジクロロメタン(200mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、3.5gの5−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンを無色オイルとして得た(収率は76.6%であった)。
段階6:5−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンの調製
Figure 0006211195
アセトニトリル(50mL)中の5−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オン(600mg、2.56mmol)、4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(450mg、2.56mmol)および炭酸カリウム(710mg、5.12mmol)の混合物を、室温で72時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカカラム(酢酸エチルで溶離)により精製して、400mgの5−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンを粉末として得た(収率は40.1%であった)。
段階7:5−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンの調製
Figure 0006211195
5−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンを、4−クロロ−N−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−2−ニトロアニリンの代わりに5−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンを用いることにより、実施例1の5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾールと同様に調製した。
段階8:1’−({5−クロロ−1−[1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の5−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オン(418mg、1.00mmol)、スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(192mg、1.20mmol)および炭酸セシウム(390mg、1.20mmol)の混合物を、室温で16時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、残渣をシリカカラム(酢酸エチル中の5%メタノールで溶離)により精製して、300mgの1’−({5−クロロ−1−[1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを得た(収率は55.3%であった)。
段階9:1’−{[5−クロロ−1−(6−オキソピペリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
アセトニトリル(5mL)中の1’−({5−クロロ−1−[1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(270mg、0.498mmol)の冷却溶液に、0℃の水(5mL)中の硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(820mg、1.50mmol)の溶液を滴下して加えた。室温で16時間攪拌後、得られた混合物を減圧濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、10mgの表題生成物を得た。
実施例7−2
1’−{[5−クロロ−1−(5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:メチル1−(4−メトキシベンジル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
メタノール(400mL)中のジメチル2−メチリデンブタンジオエート(47.5g、300mmol、CAS No.:617−52−7)および1−(4−メトキシフェニル)メタンアミン(41.2g、300mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。得られた反応混合物を減圧濃縮してメタノールを除去した。残留する褐色オイルを酢酸エチル(40mL)およびヘキサン(400mL)と一緒に激しく攪拌した。白色沈殿物を濾過により収集し、ヘキサン(40mL×2)で洗浄して、68.0gのメチル1−(4−メトキシベンジル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキシレートを得た(収率は86.1%であった)。
段階2:4−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−2−オンの調製
Figure 0006211195
4−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−2−オンを、メチル1−(4−メトキシベンジル)−6−オキソピペリジン−3−カルボキシレートの代わりにメチル1−(4−メトキシベンジル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキシレートを用いることにより、実施例7−1の5−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンと同様に調製した。
段階3:1’−{[5−クロロ−1−(5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、5−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−2−オンの代わりに4−アミノ−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−2−オンを用いることにより、実施例7−1と同様に調製した。
実施例8−1
1’−{[5−クロロ−1−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
氷水浴中で、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の1’−{[5−クロロ−1−(5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(100mg、0.246mmol)の冷却溶液に、水素化ナトリウム(10.0mg、0.246mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌した後、該混合物に、0℃においてヨードメタン(35mg、0.246mmol)を滴下して加えた。0℃で30分間攪拌後、反応混合物を分取HPLCにより精製して、15.0mgの表題生成物を得た。
実施例8−2
1’−{[5−クロロ−1−(1−エチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、ヨードメタンの代わりにヨードエタンを用いることにより、実施例8−1と同様に調製した。
実施例9−1および実施例9−2
1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンおよび1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(400mL)中の4−クロロ−2−フルオロアニリン(50g、344mmol)、2,5−ジヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(40.8g、345mmol)および炭酸セシウム(225g、692mmol)の混合物を、80℃で16時間加熱攪拌した。その後、得られた混合物を水(2L)に注ぎ入れ、続いて酢酸エチル(1L×3)で抽出した。有機層をブライン(1L×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の25%酢酸エチルで溶離)により精製して、15.0gのN−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドを得た(収率は16.5%であった)。
段階2:N−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
0℃の冷却濃硫酸(80mL)を含有する三ツ口ボトルに、N−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシド(10.0g、37.9mmol)を徐々に加えた後、硝酸(3mL)を滴下して加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌した後、氷水(200g)に注ぎ入れ、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。有機層を水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の25%酢酸エチルで溶離)により精製して、40%の出発材料を含有する5.3gのN−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドを得た。
段階3:5−クロロ−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−フルオロベンゼン−1,2−ジアミンの調製
Figure 0006211195
メタノール(100mL)中のN−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシド(8.0g、15.5mmol、純度60%)およびラネーニッケル(2.0g)の混合物を、水素雰囲気下、室温において4時間攪拌した。得られた反応混合物をシリカゲルに通して濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をカラムフラッシュカラム(column flash column)(石油エーテル中の25%酢酸エチルで溶離)により精製して、2.8gの5−クロロ−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−フルオロベンゼン−1,2−ジアミンを得た(純度80%、収率は51.8%であった)。
段階4:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾールの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(50mL)中の5−クロロ−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(1.4g、4.0mmol、純度80%)、2−クロロ−1,1,1−トリメトキシ−エタン(4.6g、29.8mmol)およびメチル4−メチルベンゼンスルホネート(1.7g、9.87mmol)の混合物を、1時間加熱還流した。得られた反応混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムに通してメタノールで溶離し、溶離液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮して、1.3gの5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾールを得た(純度90%、収率は86.7%であった)。
段階5:1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンおよび1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(618mg、3.86mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(389mg、4.05mmol)の混合物を、室温においてN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中で30分間撹拌した。その後、0℃において、該混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール(1.3g、3.86mmol)の冷却溶液に加えた。反応混合物をさらに5分間撹拌した後、水(150mL)で希釈した。得られた混合物を15分間撹拌した。沈殿物を濾過により収集し、酢酸エチル、メタノールおよび石油エーテルで洗浄して、650mgのラセミ1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを得た。該ラセミ化合物をキラル分離により分離した。各エナンチオマーの溶離液をそれぞれ減圧濃縮し、残渣をそれぞれ石油エーテル中の17%酢酸エチルで洗浄して、139.5mgの1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンおよび182.9mgの1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを得た。
実施例10−1
1’−{[5−クロロ−1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:tert−ブチル4−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
tert−ブチル4−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシレートを、シス−3−(メチルスルホニル)シクロブタンアミンの代わりにtert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(CAS No.:87120−72−7)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
段階2:1’−{[5−クロロ−1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
tert−ブチル4−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシレート(100mg)およびメタノール(5mL)中の1N塩酸溶液の混合物を、室温で2時間攪拌した。得られた混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化した後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムにより精製して、12mgの表題生成物を得た。
実施例10−2
1’−{[1−(アゼチジン−3−イル)−5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
表題化合物を、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレートの代わりにtert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(CAS No.:193269−78−2)を用いることにより、実施例10−1と同様に調製した。
実施例11
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1−(2−メチルプロパノイル)ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:tert−ブチル(3R)−3−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
アセトニトリル(300mL)中のtert−ブチル(3R)−3−アミノピロリジン−1−カルボキシレート(3.0g、16.1mmol、CAS No.:147081−49−0)、4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(4.24g、24.2mmol)および炭酸カリウム(4.44g、32.3mmol)の混合物を、50℃で16時間加熱攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の25%酢酸エチルで溶離)により精製して、4.0gのtert−ブチル(3R)−3−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレートを白色固体として得た(収率は72.7%であった)。
段階2:tert−ブチル(3R)−3−[(2−アミノ−4−クロロフェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
エタノール(150mL)中のN−(4−クロロ−2−フルオロ−6−ニトロフェニル)テトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシド(4.0g、11.7mmol)およびラネーニッケル(400mg)の混合物を、水素雰囲気下、室温において16時間攪拌した。得られた反応混合物をシリカゲルに通して濾過し、濾液を減圧濃縮して、3.5gのtert−ブチル(3R)−3−[(2−アミノ−4−クロロフェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た(収率は95.9%であった)。
段階3:tert−ブチル(3R)−3−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピロリジン−1−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
エタノール(30mL)中のtert−ブチル(3R)−3−[(2−アミノ−4−クロロフェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレート(1.00g、3.21mmol)および2−クロロ−1,1,1−トリメトキシエタン(2.50g、16.2mmol)の混合物を、2時間加熱還流した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をカラム(石油エーテル中の50%酢酸エチルで溶離)により精製して、1.10gのtert−ブチル(3R)−3−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピロリジン−1−カルボキシレートを白色粉末として得た(収率は92.5%であった)。
段階4:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[(3R)−ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾールヒドロクロリドの調製
Figure 0006211195
酢酸エチル(100mL)中の4N塩酸塩の冷却溶液に、0℃のtert−ブチル(3R)−3−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピロリジン−1−カルボキシレート(1.10g、2.97mmol)を加えた。得られた混合物を、自然に室温まで温めつつ、16時間攪拌した。得られた反応混合物を濾過し、濾過ケークを酢酸エチル(20mL)で洗浄して、800mgの5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[(3R)−ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾールヒドロクロリドを白色粉末として得た(収率は87.9%であった)。
段階5:1−{(3R)−3−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン−1−オンの調製
Figure 0006211195
アセトニトリル(10mL)中の5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[(3R)−ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾールヒドロクロリド(307mg、1.00mmol)、塩化イソブチリル(530mg、5.0mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(390g、3.02mmol)の混合物を、室温で3時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラム(100%酢酸エチルで溶離)により精製して、100mgの1−{(3R)−3−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン−1−オンを白色粉末として得た(収率は29.4%であった)。
段階6:1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1−(2−メチルプロパノイル)ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の1−{(3R)−3−[5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピロリジン−1−イル}−2−メチルプロパン−1−オン(120mg、0.353mmol)、スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(57mg、0.354mmol)および炭酸セシウム(138mg、0.425mmol)の混合物を、室温で16時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、50mgの表題生成物を白色粉末として得た。
実施例12
1’−({5−クロロ−1−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:tert−ブチル3−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
tert−ブチル3−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]アゼチジン−1−カルボキシレートを、tert−ブチル(3R)−3−アミノピロリジン−1−カルボキシレートの代わりにtert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレートを用いることにより、実施例11のtert−ブチル(3R)−3−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレートと同様に調製した。
段階2:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(15mL)中のtert−ブチル3−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]アゼチジン−1−カルボキシレート(2.40g、7.32mmol)の溶液を、室温においてトリフルオロ酢酸(3.0mL)と一緒に一晩攪拌した。得られた混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈した後、飽和炭酸ナトリウム水溶液(40mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、1.8gの粗製N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アゼチジン−3−アミンを得た。
段階3:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−アミンの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(20mL)中のN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アゼチジン−3−アミン(1.80g)の冷却溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.64mL、7.9mmol)を徐々に加えた後、0℃のトリエチルアミン(2.2mL、15.8mmol)を加えた。得られた混合物を自然に室温まで温めた後、その温度で3時間攪拌した。その後、反応混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムにより精製して、1.62gのN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−アミンを橙色固体として得た(2段階の収率は72.4%であった)。
段階4:1’−({5−クロロ−1−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−アミンを用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例13
1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−[(3R)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−(メチルスルファニル)ペンタン−3−イル]ベンズアミドの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(200mL)中の(R)−3−アミノ−2−メチル−5−(メチルチオ)ペンタン−2−オール(10.0g、61.2mmol、CAS No.:1354942−48−5)の溶液に、トリエチルアミン(9.0g、89.1mmol)を加えた。混合物を15分間攪拌した後、0℃に冷却した。冷却混合物に塩化ベンゾイル(10.0g、71.1mmol)を加え、得られた混合物を0℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を水(150mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(150mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜90%酢酸エチルで溶離)により精製して、8.0gのN−[(3R)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−(メチルスルファニル)ペンタン−3−イル]ベンズアミドを淡黄色オイルとして得た(収率は48.9%であった)。
段階2:(4R)−5,5−ジメチル−4−[2−(メチルスルファニル)エチル]−2−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾールの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(100mL)中のN−[(3R)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−(メチルスルファニル)ペンタン−3−イル]ベンズアミド(8.0g、29.9mol)の溶液に、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(10.8g、70.9mol、CAS No.:6674−22−2)および1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホニルフルオリド(7.2g、23.8mmol、CAS No.:375−72−4)を加えた。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。得られた反応混合物を水(50mL)で洗浄し、水層をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜90%酢酸エチルで溶離)により精製して、4.0gの(4R)−5,5−ジメチル−4−[2−(メチルスルファニル)エチル]−2−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾールを淡黄色オイルとして得た(収率は53.6%であった)。
段階3:N−[(3R)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミドの調製
Figure 0006211195
酢酸中の1.36N塩酸塩を、氷水浴中で塩化アセチル(110mL)を水(28mL)と酢酸(1L)の混合物に滴下して加えることにより調製した。酢酸中の塩酸塩溶液(200mL)に、(4R)−5,5−ジメチル−4−[2−(メチルスルファニル)エチル]−2−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール(4.0g、16.0mmol)を加えた。130℃で18時間加熱後、得られた混合物を冷却し、続いて、温度を10℃未満に維持しつつ、氷水に注ぎ入れた。沈殿物を収集して、2.0gのN−[(3R)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミドを白色固体として得た(2.0g、53.2%)。
段階4:N−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミドの調製
Figure 0006211195
酢酸エチル(300mL)中のN−[(3R)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(2.0g、8.50mmol)の溶液に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)を加えた後、3−クロロペルオキシ安息香酸(6.5g、32.0mol、純度85%)を30分の間に少しずつ加えた。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。その後、反応混合物に、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(500mL)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)を加えた。室温で1時間攪拌後、得られた混合物を酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機層を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(500mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮して、2.0gのN−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミドを無色オイルとして得た(収率は88.0%であった)。
段階5:(3R)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドヒドロクロリドの調製
Figure 0006211195
N−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(2.0g、7.48mmol)および6N塩酸(200mL)の混合物を、130℃で13時間加熱した。室温まで冷却後、該混合物をジクロロメタン(200mL×3)で洗浄し、水層を減圧濃縮した。残渣を1,4−ジオキサン(100mL)と一緒に攪拌した。懸濁液を濾過し、濾過ケークを1,4−ジオキサンで洗浄し、減圧乾燥して、1.0gの(3R)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドヒドロクロリドの塩酸塩を得た(収率は66.9%であった)。
段階6:(3R)−N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(1.86g、10.6mmol)、(3R)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドヒドロクロリド(1.00g、5.01mmol)、炭酸カリウム(830mg、6.0mmol)およびトリエチルアミン(1.20g、11.9mmol)の混合物を、マイクロ波照射下、140℃において30分間加熱した。得られた反応混合物を冷却した後、10℃未満に維持した氷水(20mL)に注ぎ入れた。沈殿物を濾過により収集した後、水で洗浄し、減圧乾燥した。粗生成物を分取TLCにより精製して、500mgの(3R)−N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシドを得た(収率は31.3%であった)。
段階7:4−クロロ−N−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンゼン−1,2−ジアミンの調製
Figure 0006211195
メタノール(40mL)中の(3R)−N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2,2−ジメチルテトラヒドロチオフェン−3−アミン1,1−ジオキシド(1.50g、4.68mmol)の溶液を、水素雰囲気下でラネーニッケル(300mg)と一緒に一晩攪拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、粗製4−クロロ−N−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンゼン−1,2−ジアミンを得た。
段階8:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾールの調製
Figure 0006211195
4−クロロ−N−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンゼン−1,2−ジアミン(300mg、1.01mmol)、2−クロロ−1,1,1−トリメトキシエタン(1.95g、12.6mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸(480mg、2.18mmol)の混合物を、マイクロ波照射下、60℃において45分間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、185mgの5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾールを得た(収率は52.8%であった)。
段階9:1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾールの代わりに5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[(3R)−2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾールを用いることにより、実施例1−1と同様に調製した。
実施例14−1および14−2
1’−{[5−クロロ−1−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンおよび1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
Figure 0006211195
1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりに3−アミノシクロブタノール(CAS No.:4640−44−2)を用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
段階2:1’−{[5−クロロ−1−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンおよび1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、分取HPLCにより1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを分離することにより調製した。
実施例15
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシド−1,2−チアゾリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:N−ベンジルエテンスルホンアミドの調製
Figure 0006211195
0℃に冷却したジクロロメタン(100mL)中の2−クロロエタンスルホニルクロリド(3.20mL、31.0mmol、CAS No.:1622−32−8)および1−フェニルメタンアミン(3.38mL、31.0mmol、CAS No.:100−46−9)の混合物に、トリエチルアミン(8.90mL、64.0mmol)を滴下して加えた。得られた混合物を自然に室温まで温め、その温度で一晩攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜40%酢酸エチルで溶離)により精製して、3.4gのN−ベンジルエテンスルホンアミドを粘性オイルとして得た(収率は55.5%であった)。
段階2:N−ベンジル−N−(プロプ−2−エン−1−イル)エテンスルホンアミドの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中のN−ベンジルエテンスルホンアミド(3.40g、17.2mmol)、3−ブロモプロプ−1−エン(1.50mL、17.2mmol、CAS No.:106−95−6)および炭酸カリウム(4.14g、30.0mmol)の混合物を、室温で4時間攪拌した。得られた混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈した後、ブライン(40mL×3)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜40%酢酸エチルで溶離)により精製して、3.02gのN−ベンジル−N−(プロプ−2−エン−1−イル)エテンスルホンアミドを粘性オイルとして得た(収率は74.0%であった)。
段階3:2−ベンジル−2,3−ジヒドロ−1,2−チアゾール1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
無水ジクロロメタン(20mL)中のN−ベンジル−N−(プロプ−2−エン−1−イル)エテンスルホンアミド(3.00g、12.6mmol)の溶液を含むフラスコを脱ガスし、アルゴンを再び満たし、45℃で加熱した。その後、[1,3−ビス−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(第2世代グラブス触媒、268mg、0.315mmol、CAS No.:246047−72−3)を、30分おきに5回に分けて加えた。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜40%酢酸エチルで溶離)により精製して、1.88gの2−ベンジル−2,3−ジヒドロ−1,2−チアゾール1,1−ジオキシドを淡色固体として得た(収率は71.3%であった)。
段階4:N,2−ジベンジル−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
無水エタノール(10mL)中の2−ベンジル−2,3−ジヒドロ−1,2−チアゾール1,1−ジオキシド(1.46g、6.98mmol)、1−フェニルメタンアミン(0.91mL、8.4mmol)および2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(111μL、0.70mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜40%酢酸エチルで溶離)により精製して、1.15gのN,2−ジベンジル−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドを半固体として得た(収率は52.0%であった)。
段階5:2−ベンジル−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
エタノール中のN,2−ジベンジル−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシド(1.15g、3.63mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(20μL)の存在下、室温において、炭素上の10%水酸化パラジウム(200mg)と一緒に一晩攪拌した。得られた混合物をメタノール(0.5mL)中の7Nアンモニアの添加により塩基性化した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(ジクロロメタン中の0〜8%メタノールで溶離)により精製して、680mgの2−ベンジル−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドを粘性オイルとして得た(収率は84.4%であった)。
段階6:2−ベンジル−N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(525mg、3.00mmol)、2−ベンジル−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシド(680mg、3.06mmol)および炭酸カリウム(621mg、4.50mmol)の混合物を、60℃で24時間加熱攪拌した。得られた混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈した後、ブライン(100mL×3)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶離)により精製して、660mgの2−ベンジル−N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドを橙色固体として得た(収率は57.6%であった)。
段階7:N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドの調製
Figure 0006211195
2−ベンジル−N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシド(570mg、1.49mmol)および濃硫酸(12mL)の混合物を、室温で2時間攪拌した。得られた混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化した。水層を減圧濃縮して水を除去した。残渣をメタノール(50mL)と一緒に攪拌し、混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶離)により精製して、250mgのN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドを橙色固体として得た。
段階8:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシド−1,2−チアゾリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
表題化合物を、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,2−チアゾリジン−4−アミン1,1−ジオキシドを用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
実施例16
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクト−7−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:3−(ベンジル−トリメチルシラニルメチル−アミノ)−オキセタン−3−カルボニトリルの調製
Figure 0006211195
酢酸(140mL)に、ベンジル−トリメチルシラニルメチル−アミン(26.8g、138.6mmol、CAS No.:53215−95−5)およびオキセタン−3−オン(5.0g、69.4mmol、CAS No.:6704−31−0)を10〜20℃で連続して加えた後、0℃のトリメチルシリルシアニド(7.57g、76.3mmol、CAS No.:7677−24−9)を滴下して加えた。得られた混合物を室温で3日間攪拌した。得られた混合物をエーテルで希釈した後、水で洗浄し、5%酢酸で3回、そしてブラインで5回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の0〜40%酢酸エチルで溶離)により精製して、5.0gの3−(ベンジル−トリメチルシラニルメチル−アミノ)−オキセタン−3−カルボニトリルを無色オイルとして得た。
段階2:エチル5−ベンジル−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
アセトニトリル(100mL)中の3−(ベンジル−トリメチルシラニルメチル−アミノ)−オキセタン−3−カルボニトリル(5.0g、18.2mmol)、エチルプロプ−2−エノエート(9.12g、91.1mmol、CAS No.:9003−32−1)およびフッ化銀(6.9g、54.7mmol)の混合物を、暗所で3日間攪拌した。固体を濾過により除去し、濾液を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の0〜40%酢酸エチルで溶離)により精製して、1.76gのエチル5−ベンジル−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボキシレートを無色オイルとして得た。
段階3:エチル2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
エタノール中のエチル5−ベンジル−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボキシレート(550mg、2.00mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(20μL)の存在下、室温において、炭素上の10%水酸化パラジウム(105mg)と一緒に一晩攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(20mL)に溶解した後、飽和炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮して、390mgのエチル2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボキシレートを粘性オイルとして得た。
段階4:5−tert−ブチル7−エチル2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5,7−ジカルボキシレートの調製
Figure 0006211195
ジクロロメタン(10mL)中のエチル2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボキシレート(333mg、1.80mmol)、ジ−tert−ブチルジカルボネート(972mg、4.50mmol、CAS No.:24424−99−5)およびトリエチルアミン(0.30mL、2.16mmol)の混合物を、室温で3時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(ジクロロメタン中の0〜5%メタノールで溶離)により精製して、514mgの5−tert−ブチル7−エチル2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5,7−ジカルボキシレートを淡色粘性オイルとして得た。
段階5:5−(tert−ブトキシカルボニル)−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボン酸の調製
Figure 0006211195
水(1mL)およびメタノール(10mL)中の5−tert−ブチル7−エチル2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5,7−ジカルボキシレート(514mg、1.80mmol)および水酸化リチウム一水和物(378mg、9.0mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮した。残渣を2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸の飽和水溶液(15mL)と一緒に攪拌した後、ジクロロメタン(15mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、444mgの5−(tert−ブトキシカルボニル)−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボン酸を白色固体として得た(収率は95.9%であった)。
段階6:tert−ブチル7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
無水トルエン(5mL)中の5−(tert−ブトキシカルボニル)−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−7−カルボン酸(444mg、1.72mmol)の溶液に、アジドリン酸ジフェニル(diphenyl phosphorazidate)(407μL、1.89mmol、CAS No.:2638−88−9)およびトリエチルアミン(275μL、1.89mmol)を加えた。混合物を80℃で3時間加熱した。その後、該混合物に、フェニルメタノール(0.5mL)を加えた。その後、得られた混合物を90℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油エーテル中の0〜30%酢酸エチルで溶離)により精製して、577mgのtert−ブチル7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートを淡色粘性オイルとして得た(収率は92.6%であった)。
段階7:tert−ブチル7−アミノ−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
メタノール中のtert−ブチル7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレート(566mg、1.56mmol)の溶液を、水素雰囲気下、室温において、炭素上の10%パラジウム(100mg)と一緒に50分間撹拌した。得られた混合物を濾過した後、減圧濃縮して、343mgのtert−ブチル7−アミノ−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートを淡色粘性オイルとして得た(収率は96.3%であった)。
段階8:tert−ブチル7−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
テトラヒドロフラン中の4−クロロ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(264mg、1.50mmol)、tert−ブチル7−アミノ−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレート(343mg、1.50mmol)およびトリエチルアミン(0.44mL、3.12mmol)の混合物を室温で一晩攪拌した後、5時間にわたり加熱還流した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラム(ジクロロメタン中の0〜5%メタノールで溶離)により精製して、438mgのtert−ブチル7−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートを橙色固体として得た(収率は76.1%であった)。
段階9:tert−ブチル3−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
tert−ブチル3−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートを、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−チアスピロ[3.3]ヘプタン−6−アミン2,2−ジオキシドの代わりにtert−ブチル7−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレートを用いることにより、実施例2−1と同様に調製した。
段階10:1’−{[5−クロロ−1−(2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクト−7−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
ジクロロメタン(4.0mL)中のtert−ブチル3−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−カルボキシレート(97.7mg、0.182mmol)の冷却溶液に、0℃のトリフルオロ酢酸(1.0mL)を滴下して加えた。得られた混合物を自然に室温まで温めた後、その温度で1.5時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈した後、飽和炭酸ナトリウム溶液(20mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(20mL)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、31.2mgの表題生成物を白色固体として得た。
実施例17
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:(5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノールの調製
Figure 0006211195
氷水浴中のテトラヒドロフラン(40mL)中のエチル5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール−2−カルボキシレート(4.56g、20.0mmol、CAS No.:887578−55−4)の冷却溶液に、0℃のテトラヒドロフラン中の水素化リチウムアルミニウム溶液(2M、10mL)を滴下して加えた。得られた混合物を0℃で2時間攪拌した。反応物を水(1mL)の添加により急冷した。30分間攪拌後、混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解し、ブライン(50mL)で洗浄した。分離した水層をジクロロメタン(50mL)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮して、3.56gの粗製(5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノールを得た(収率は89.2%であった)。
段階2:2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドールの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の(5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル)メタノール(3.56g、17.8mmol)、tert−ブチル−クロロ−ジメチルシラン(3.67g、24.0mmol、CAS No.:187979−91−5)およびイミダゾール(2.04g、30.0mmol)の混合物を、室温で1時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈した後、ブライン(30mL×2)で洗浄し、続いて硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油中の0〜50%酢酸エチルで溶離)により精製して、5.44gの2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドールを粘性オイルとして得た(収率は97.4%であった)。
段階3:2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドールの調製
Figure 0006211195
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−5−クロロ−7−フルオロ−1H−インドール(2.50g、8.0mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(960mg、24.0mmol、純度60%)を数回に分けて加えた。その後、該混合物を室温で10分間撹拌した。得られた混合物に、2,5−ジヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(9.44g、80.0mmol)を加えた。室温で2日間攪拌後、反応混合物を水(30mL)で希釈し、続いて酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(25mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラム(石油中の20〜50%酢酸エチルで溶離)により精製して、230mgの2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドールを得た。
段階4:[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メタノールの調製
Figure 0006211195
2−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール(230mg、0.53mmol)およびテトラヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリド溶液(1M、0.5mL)のテトラヒドロフラン(4mL)中の混合物を、室温で一晩攪拌した。その後、混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラム(石油中の0〜50%酢酸エチルで溶離)により精製して、118mgの[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メタノールを得た。
段階5:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
ジクロロメタン(20mL)中の[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メタノール(118mg、0.37mmol)の冷却溶液に、0℃のトリエチルアミン(154μL、1.11mmol)およびメタンスルホニルクロリド(39μL、0.50mmol)を加えた。0℃で2時間攪拌後、得られた混合物をブライン(25mL×2)で洗浄し、続いて硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣ならびにN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中のスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(56mg、0.35mmol)およびナトリウム2−メチルプロパン−2−オレート(50.9mg、0.53mmol)を、室温で一晩攪拌した。得られた混合物を分取HPLCにより精製して、30.2mgの表題生成物を得た。
実施例18
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:メチル5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシレートの調製
Figure 0006211195
氷水浴中で、N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中のメチル5−クロロ−1H−インドール−2−カルボキシレート(7.56g、36.0mmol、CAS No.:10517−21−2)および水素化ナトリウム(1.70g、43.0mmol、鉱油中の純度60%)の懸濁液に、ベンゼンスルホニルクロリド(6.1mL、47.0mmol)を滴下して加えた。室温で2時間攪拌後、混合物を氷水(100mL)に注ぎ入れた。沈殿物を濾過により収集し、これを石油エーテル(50mL)で洗浄した後、減圧乾燥して、11.6gのメチル5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシレートを淡白色固体として得た(収率は92%であった)。
段階2:[5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノールの調製
Figure 0006211195
0℃のテトラヒドロフラン(150mL)中の水素化リチウムアルミニウム(1.9g、50mmol)の懸濁液に、メチル5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(11.6g、33mmol)を数回に分けて加えた。室温で3時間攪拌後、得られた混合物をメタノールで急冷し、続いてセライトパッドに通して濾過した。該セライトパッドをジクロロメタン(100mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮して、9.7gの[5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノールを褐色オイルとして得た(収率は91%であった)。
段階3:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドールの調製
Figure 0006211195
氷水浴中で、ジクロロメタン(150mL)中の[5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(1.93g、6.0mmol)の溶液に、ジクロロメタン(10mL)中の塩化チオニル(2.7mL、37mmol)の溶液を加えた。室温で4時間攪拌後、混合物を減圧濃縮して、淡褐色固体を得た。これを、さらに精製することなく次の段階に用いた。
段階4:1’−{[5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
Figure 0006211195
氷水浴中で、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(960mg、6.0mmol)および水素化ナトリウム(0.72g、18mmol)の懸濁液に、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール(2.04g、6.0mmol)の溶液を滴下して加えた。室温で1時間攪拌後、反応混合物を氷水(20mL)に注ぎ入れ、続いてジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。組み合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0〜5%メタノールで溶離)により精製して、600mgの1’−{[5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを褐色固体として得た(収率は21.5%であった)。
段階5:1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)メチル]スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2'(1’H)−オンの調製
Figure 0006211195
1’−{[5−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(167mg、0.36mmol)およびテトラヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(1mL、1.0M)のテトラヒドロフラン(2mL)中の混合物を、室温で16時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル(20mL×2)で抽出した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL×2)および水(20mL×2)で洗浄し、続いて無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣を、さらに精製することなく次の段階に用いた。
段階6:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)メチル]スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2'(1’H)−オン(65.0mg、0.20mmol)および2,5−ジヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(236mg、2.0mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(40mg、1.0mmol、鉱油中の60%分散物)を加えた。室温で一晩攪拌後、得られた混合物を分取HPLCにより精製して、表題生成物を得た。
実施例19
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン
段階1:1’−{[5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
Figure 0006211195
1’−{[5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンを、メチル5−クロロ−1H−インドール−2−カルボキシレートの代わりにメチル5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(CAS No.:952182−19−3)を用いることにより、実施例18の1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)メチル]スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンと同様に調製した。
段階2:1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オンの調製
アセトニトリル(5mL)中の1’−{[5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(97.8mg、0.30mmol)および2,5−ジヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(1.18g、10.0mmol)の溶液に、炭酸セシウム(700mg、2.15mmol)を加えた。80℃で一晩加熱攪拌した後、混合物をジクロロメタンで希釈し、続いて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、表題生成物を得た。
生物学的実施例
実施例20 ウイルス細胞変性効果(CPE)アッセイ:
化合物の抗RSV活性を測定するために、96ウェルプレートにおいて、10%ウシ胎仔血清(FBS)を含有するダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)に、1ウェルあたり6×10細胞を播種する。翌日、細胞を、1ウェルあたり全体積200μLのハーフログの連続希釈化合物の存在下で、6日後に約80〜90%の細胞変性効果をもたらすのに十分なRSVロング株(ATCC)に感染させる。6日後、Cell Counting kit−8(Dojindo Molecular Technologies)を用いて細胞の生存力を評価する。450nmでの吸光度および630nmでの基準を測定して、50%有効濃度(EC50)を決定する。
本発明の化合物を、それらの抗RSV活性および本明細書中に記載する活性化に関し試験した。実施例を上記アッセイで試験し、約0.0001μM〜約10μMのEC50を有することを見いだした。式(I)の特定の化合物は、約0.0001μM〜約1μMのEC50を有することを見いだした。式(I)の他の特定の化合物は、約0.0001μM〜約0.1μMのEC50を有することを見いだした。
CPEアッセイの結果を表1に挙げる。
実施例A
以下の組成の錠剤を生産するために、式Iの化合物を、それ自体が公知の方法で活性成分として用いることができる:
Figure 0006211195
実施例B
以下の組成のカプセルを生産するために、式Iの化合物を、それ自体が公知の方法で活性成分として用いることができる:
Figure 0006211195
本明細書は以下の発明の開示を包含する。 [1]式(I)の化合物または医薬的に許容しうるその塩:
Figure 0006211195
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、非置換またはC1−6アルキルスルホニルにより置換されているアゼチジニル;C1−6アルコキシカルボニルピロリジニル;C1−6アルキルカルボニルピロリジニル;非置換、またはC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、カルボキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシにより置換されている、シクロアルキル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているジオキソ−テトラヒドロチオフェニル;ジオキソ−テトラヒドロチオピラニル;ジオキソ−チエタニル;オキソ−チエタニル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているオキソ−ピロリジニル;オキセタニル;オキソピペリジニル;ピペリジニル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;
Figure 0006211195
[式中、xは1〜6である]であり;
は、C1−6アルキルであり;
は、C1−6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、窒素または−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
Xは、−CHまたは窒素である]。
[2][1]に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
[式中、
は、クロロであり;
は、アゼチジン−3−イル、メチルスルホニルアゼチジン−3−イル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル、イソプロピルカルボニルピロリジニル、シクロペンチル、ジフルオロシクロブチル、ジフルオロシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、メチルスルホニルシクロブチル、オキセタン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、
Figure 0006211195
であり;
は、メチルまたはエチルであり;
は、メチルまたはエチルであり;
あるいは、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロプロピルを形成し;
Wは、窒素、−CHまたは−CFであり;
Xは、−CHまたは窒素である]。
[3][1]に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、非置換またはC1−6アルキルスルホニルにより置換されているアゼチジニル;C1−6アルコキシカルボニルピロリジニル;C1−6アルキルカルボニルピロリジニル;非置換、またはC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、カルボキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシにより置換されている、シクロアルキル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているジオキソ−テトラヒドロチオフェニル;ジオキソ−テトラヒドロチオピラニル;ジオキソ−チエタニル;オキソ−チエタニル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているオキソ−ピロリジニル;オキセタニル;オキソピペリジニル;ピペリジニル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;
Figure 0006211195
[式中、xは1〜6である]であり;
は、C1−6アルキルであり;
は、C1−6アルキルであり;
または、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
Xは、窒素である]。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
[式中、
は、クロロであり;
は、アゼチジン−3−イル、メチルスルホニルアゼチジン−3−イル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル、イソプロピルカルボニルピロリジニル、シクロペンチル、ジフルオロシクロブチル、ジフルオロシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、メチルスルホニルシクロブチル、オキセタン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、
Figure 0006211195
であり;
は、メチルまたはエチルであり;
は、メチルまたはエチルであり;
あるいは、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロプロピルを形成し;
Wは、−CHまたは−CFであり;
Xは、窒素である]。
[5][1]に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、ジオキソ−テトラヒドロチオフェニルであり;
およびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、窒素であり;
Xは、窒素である]。
[6][1]に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
[式中、
は、ハロゲンであり;
は、ジオキソ−テトラヒドロチオフェニルであり;
およびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
Wは、窒素または−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
Xは、−CHである]。
[7]以下から選択される、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物
1’−({5−クロロ−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[トランス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−[(5−クロロ−1−シクロペンチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
シス−4−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}シクロヘキサンカルボン酸;
1’−{[6−クロロ−3−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
tert−ブチル3−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}ピロリジン−1−カルボキシレート;
1’−{[5−クロロ−1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシ−3−メチルシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン;
1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1−オキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(6−オキソピペリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1−エチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[1−(アゼチジン−3−イル)−5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1−(2−メチルプロパノイル)ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−({5−クロロ−1−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシド−1,2−チアゾリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクト−7−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;および
1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン。
[8]以下の反応を含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物の調製方法
(a)塩基の存在下での式(A)の化合物
Figure 0006211195

Figure 0006211195

(b)塩基の存在下での式(B)の化合物
Figure 0006211195
とY−R
これに関し、R〜R、WおよびXは、[1]〜[6]のいずれかで定義したとおりであり;Aは、メタンスルホネートまたはクロロであり;Yは、トリフルオロメタンスルホネートまたはブロモである。
[9]治療的に活性な物質として用いるための、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物。
[10][1]〜[7]のいずれかに記載の化合物および治療的に不活性なキャリヤーを含む、医薬組成物。
[11]呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物の使用。
[12]呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための医薬品を調製するための、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物の使用。
[13]呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物。
[14][8]の方法に従って製造された場合の、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物。
[15]呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防方法であって、該方法が、有効量の[1]〜[7]のいずれかに定義した化合物を投与することを含む、前記方法。
[16]上記のような発明。

Claims (13)

  1. 式(I)の化合物または医薬的に許容しうるその塩:
    Figure 0006211195
    [式中、
    は、ハロゲンであり;
    は、非置換またはC1−6アルキルスルホニルにより置換されているアゼチジニル;C1−6アルコキシカルボニルピロリジニル;C1−6アルキルカルボニルピロリジニル;非置換、またはC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、カルボキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシにより置換されている、シクロアルキル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているジオキソ−テトラヒドロチオフェニル;ジオキソ−テトラヒドロチオピラニル;ジオキソ−チエタニル;オキソ−チエタニル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているオキソ−ピロリジニル;オキセタニル;オキソピペリジニル;ピペリジニル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;
    Figure 0006211195
    [式中、xは1〜6である]であり;
    は、C1−6アルキルであり;
    は、C1−6アルキルであり;
    または、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
    Wは、窒素または−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
    Xは、−CHまたは窒素である]。
  2. 請求項1に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
    [式中、
    は、クロロであり;
    は、アゼチジン−3−イル、メチルスルホニルアゼチジン−3−イル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル、イソプロピルカルボニルピロリジニル、シクロペンチル、ジフルオロシクロブチル、ジフルオロシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、メチルスルホニルシクロブチル、オキセタン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、
    Figure 0006211195
    であり;
    は、メチルまたはエチルであり;
    は、メチルまたはエチルであり;
    あるいは、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロプロピルを形成し;
    Wは、窒素、−CHまたは−CFであり;
    Xは、−CHまたは窒素である]。
  3. 請求項1に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
    [式中、
    は、ハロゲンであり;
    は、非置換またはC1−6アルキルスルホニルにより置換されているアゼチジニル;C1−6アルコキシカルボニルピロリジニル;C1−6アルキルカルボニルピロリジニル;非置換、またはC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、カルボキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシにより置換されている、シクロアルキル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているジオキソ−テトラヒドロチオフェニル;ジオキソ−テトラヒドロチオピラニル;ジオキソ−チエタニル;オキソ−チエタニル;非置換またはC1−6アルキルにより置換されているオキソ−ピロリジニル;オキセタニル;オキソピペリジニル;ピペリジニル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;
    Figure 0006211195
    [式中、xは1〜6である]であり;
    は、C1−6アルキルであり;
    は、C1−6アルキルであり;
    または、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
    Wは、−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
    Xは、窒素である]。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
    [式中、
    は、クロロであり;
    は、アゼチジン−3−イル、メチルスルホニルアゼチジン−3−イル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル、イソプロピルカルボニルピロリジニル、シクロペンチル、ジフルオロシクロブチル、ジフルオロシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、メチルスルホニルシクロブチル、オキセタン−3−イル、ピペリジン−4−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、
    Figure 0006211195
    であり;
    は、メチルまたはエチルであり;
    は、メチルまたはエチルであり;
    あるいは、RおよびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロプロピルを形成し;
    Wは、−CHまたは−CFであり;
    Xは、窒素である]。
  5. 請求項1に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
    [式中、
    は、ハロゲンであり;
    は、ジオキソ−テトラヒドロチオフェニルであり;
    およびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
    Wは、窒素であり;
    Xは、窒素である]。
  6. 請求項1に記載の化合物または医薬的に許容しうるその塩
    [式中、
    は、ハロゲンであり;
    は、ジオキソ−テトラヒドロチオフェニルであり;
    およびRは、それらが付着している炭素原子と一緒に、シクロアルキルを形成し;
    Wは、窒素または−CR[式中、Rは水素またはハロゲンである]であり;
    Xは、−CHである]。
  7. 以下から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物
    1’−({5−クロロ−1−[シス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[トランス−3−(メチルスルホニル)シクロブチル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジオキシド−2−チアスピロ[3.3]ヘプト−6−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−[(5−クロロ−1−シクロペンチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(オキセタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(3−ヒドロキシシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(2−オキソピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(3,3−ジフルオロシクロペンチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    シス−4−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}シクロヘキサンカルボン酸;
    1’−{[6−クロロ−3−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    tert−ブチル3−{5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’(2’H)−イル)メチル]−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}ピロリジン−1−カルボキシレート;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシ−3−メチルシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン;
    1−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}−3,3−ジエチル−1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1−オキシドチエタン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(6−オキソピペリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1−エチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]−7−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[1−(アゼチジン−3−イル)−5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[(3R)−1−(2−メチルプロパノイル)ピロリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−({5−クロロ−1−[1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(2,2−ジメチル−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシド−1,2−チアゾリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(2−オキサ−5−アザスピロ[3.4]オクト−7−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−7−フルオロ−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−インドール−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン;および
    1’−{[5−クロロ−1−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]メチル}スピロ[シクロプロパン−1,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン。
  8. 以下の反応を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の調製方法
    (a)塩基の存在下での式(A)の化合物
    Figure 0006211195

    Figure 0006211195

    (b)塩基の存在下での式(B)の化合物
    Figure 0006211195
    とY−R
    これに関し、R〜R、WおよびXは、請求項1〜6のいずれか一項で定義したとおりであり;Aは、メタンスルホネートまたはクロロであり;Yは、トリフルオロメタンスルホネートまたはブロモである。
  9. 治療的に活性な物質として用いるための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物および治療的に不活性なキャリヤーを含む、医薬組成物。
  11. 呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための、請求項10に記載の医薬組成物
  12. 呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための医薬品を調製するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  13. 呼吸器合胞体ウイルス感染症の処置または予防のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
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