JP6211142B1 - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチ部材の変位が特定の方向へ偏ることを抑制できるウェビング巻取装置を得る。【解決手段】本ウェビング巻取装置では、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル部122の巻き方向への第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128への角度が270度とされている。このため、第2クラッチスプリング120の一端部124がコイル部122の巻き方向側へ回動された場合に、第2クラッチスプリング120の一端側部分134は、他端側部分136とは反対側へ膨らむように変位される。【選択図】図6

Description

本発明は、クラッチ部材によってスプールへの回転力又はスプールからの回転力を伝達及び遮断が可能なウェビング巻取装置に関する。
例えば、モータとスプールとの間に設けられたクラッチを作動させることによって、モータとスプールとの間で回転力を伝達又はモータとスプールとの間で回転力の伝達を遮断できるウェビング巻取装置がある。また、このようなウェビング巻取装置のクラッチとしては、コイル状のクラッチ部材がリング状のギヤの内側に設けられた構成のクラッチがある(下記特許文献1を参照)。
この種のクラッチは、コイル状のクラッチ部材の一端部が他端部に対して周方向へ移動されることにより、クラッチ部材が径方向外側へ膨らむように変位されると、クラッチ部材がリング状のギヤの内側部分に当接される。これによって、クラッチ部材に入力された回転力がギヤへ伝達される。このような構成では、クラッチ部材の一端部が他端部に対して周方向へ移動された際のクラッチ部材の膨らむような変位が特定の方向へ偏ることがある。
特開2014−4853号公報
本発明は、上記事実を考慮して、クラッチ部材の変位が特定の方向へ偏ることを抑制できるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のウェビング巻取装置は、一端部から他端部への巻き方向への一端部の他端部に対する角度が270度以上360度以下のコイル状に形成され、回転力が入力されることによって一端部が他端部に対して周方向一側へ変位され、他端側部分が径方向側へ変位されると共に一端側部分が他端側部分の変位方向とは反対側へ変位されるクラッチ部材と、前記クラッチ部材が内側に配置され、径方向側へ変位された前記クラッチ部材の一端側部分及び他端側部分が当接され、前記回転力が前記クラッチ部材を介して伝達される回転部材と、巻取方向へ回転されることによってウェビングを巻取ると共に、前記クラッチ部材の一端部又は前記回転部材との間で回転力の伝達が可能なスプールと、を備えている。
請求項1に記載のウェビング巻取装置では、クラッチ部材の一端部が他端部に対して周方向一側へ変位されることによって、クラッチ部材の他端側部分は、径方向側へ変位され、クラッチ部材の一端側部分は、他端側部分の変位方向とは反対側へ変位される。このため、クラッチ部材が特定の方向へ偏って変位することを抑制できる。
また、本ウェビング巻取装置では、クラッチ部材の一端部から他端部へのクラッチ部材の巻き方向へのクラッチ部材の一端部の他端部に対する角度は、270度以上360度以下とされている。このため、クラッチ部材の一端側部分を他端側部分の変位方向とは反対側へ大きく変位できる。
以上、説明したように、本発明に係るウェビング巻取装置では、クラッチ部材の変位が特定の方向へ偏ることを抑制できる。
本発明の一実施の形態に係るウェビング巻取装置の分解斜視図である。 第2ギヤ列の第3クラッチの車両前側からの分解斜視図である。 第2ギヤ列の第3クラッチの車両後側からの分解斜視図である。 第2ギヤ列の第3クラッチのベース、レバー、リターンスプリング、第2クラッチスプリングを示す第3クラッチの側面図である。 第2クラッチスプリングの自然状態での側面図である。 第2クラッチスプリングの一端部から他端部へのコイル部の巻き方向へ第2クラッチスプリングの一端部が回動された状態を示す図5に対応する側面図である。
次に、図1から図6の各図に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において矢印FRは、本ウェビング巻取装置10が適用された車両の前側を示し、矢印OUTは、車幅方向外側を示し、矢印UPは、車両上側を示す。
(本実施の形態の構成)
図1に示されるように、本実施の形態に係るウェビング巻取装置10は、フレーム12を備えている。フレーム12は、車両の車体としてのセンターピラー(図示省略)の車両下側部分に固定されている。また、フレーム12は、脚板14、16を備えており、脚板14と脚板16とは、略車両前後方向に対向されている。
また、本ウェビング巻取装置10は、スプール18を備えている。スプール18は、略円筒形状に形成されており、フレーム12の脚板14と脚板16との間に配置されている。スプール18の中心軸線方向は、脚板14と脚板16との対向方向(すなわち、略車両前後方向)に沿っており、スプール18は、中心軸線周りに回転可能とされている。
スプール18には、長尺帯状のウェビング20の長手方向基端部が係止されており、スプール18が巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転されると、ウェビング20が長手方向基端側からスプール18に巻取られる。また、ウェビング20の長手方向先端側は、スプール18から車両上側へ延びており、ウェビング20の長手方向先端側は、フレーム12の車両上側でセンターピラーに支持されたスルーアンカ(図示省略)に形成されたスリット孔を通って車両下側へ折返されている。
さらに、ウェビング20の長手方向先端部は、アンカプレート(図示省略)に係止されている。アンカプレートは、鉄等の金属板材によって形成されており、車両の床部(図示省略)又は本ウェビング巻取装置10に対応するシート(図示省略)の骨格部材等に固定されている。
また、本ウェビング巻取装置10が適用された車両用のシートベルト装置は、バックル装置(図示省略)を備えている。バックル装置は、本ウェビング巻取装置10が適用されるシートの車幅方向内側に設けられている。シートに着座した乗員の身体にウェビング20が掛回された状態で、ウェビング20に設けられたタング(図示省略)がバックル装置に係合されることによって、ウェビング20が乗員の身体に装着される。
一方、フレーム12の脚板14の車両前側には、ロック機構22を構成するカバー部材24が設けられており、カバー部材24の内側には、VSIR機構やWSIR機構を構成する各種部品が設けられている。VSIR機構は車両衝突時等における車両急減速状態で作動される。これに対して、WSIR機構はスプール18の巻取方向とは反対の引出方向(図1の矢印B方向)への回転加速度が所定の大きさを越えることによって作動される。VSIR機構やWSIR機構が作動されることによって、ロック機構22を構成するロック部材(図示省略)が作動されて、スプール18の引出方向への回転が制限される。
また、脚板14の車両前側には、プリテンショナ26が設けられている。プリテンショナ26は、車両衝突時等の車両緊急時に作動される。プリテンショナ26が作動されることによって、スプール18は、巻取方向(図1の矢印A方向)へ強制的に回転される。さらに、スプール18には、フォースリミッタ機構が設けられている。スプール18の引出方向(図1の矢印B方向)の回転がロック機構22のロック部材によって阻止された状態で、スプール18の引出方向の回転力が所定の大きさを越えると、フォースリミッタ機構のエネルギー吸収部材が変形されながらスプール18が引出方向へ回転される。このスプール18の引出方向への回転量だけウェビング20がスプール18から引出されると共に、スプール18の回転力の一部がエネルギー吸収部材の変形に供されて吸収される。
一方、フレーム12の脚板16の車両後側には、スプリングハウジング28が設けられており、スプリングハウジング28の内側には、スプール付勢手段としてのぜんまいばね30が設けられている。ぜんまいばね30の渦巻き方向外側端部は、スプリングハウジング28に直接又は間接的に係止されている。また、スプリングハウジング28の内側には、軸部材32が設けられており、ぜんまいばね30の渦巻き方向内側端部は、軸部材32に直接又は間接的に係止されている。軸部材32は、スプール18に対する同軸上に配置されており、スプリングハウジング28に回転自在に支持されている。
また、スプリングハウジング28とフレーム12の脚板16との間には第1ギヤハウジング34が設けられている。スプリングハウジング28は、第1ギヤハウジング34に支持されている。第1ギヤハウジング34とフレーム12の脚板16との間には第2ギヤハウジング36が設けられている。第2ギヤハウジング36は、ねじ等の締結部材によってフレーム12の脚板16に固定されており、また、第1ギヤハウジング34は、脚板16又は第2ギヤハウジング36に支持されている。第1ギヤハウジング34と第2ギヤハウジング36との間には、プレート38が設けられており、プレート38は、第1ギヤハウジング34に支持されている。
一方、本ウェビング巻取装置10は、駆動手段としてのモータ40を備えている。モータ40は、フレーム12の脚板14と脚板16との間におけるスプール18の車両下側に設けられている。モータ40は、車両に搭載されたバッテリー(図示省略)に電気的に接続されていると制御手段としてのECU(図示省略)に電気的に接続されている。ECUは、車両前方を監視する前方監視装置(図示省略)に電気的に接続されている。
前方監視装置では、例えば、車両前方へ発信されたミリ波レーダ等の電波が車両前方の障害物等によって反射されると、前方監視装置によって受信され、車両から車両前方の障害物までの距離が前方監視装置によって算出される。このようにして算出された車両から車両前方の障害物までの距離が所定値未満の場合には、前方監視装置からECUへ出力される障害物検出信号がLowレベルからHighレベルに切替わる。ECUに入力された障害物検出信号がLowレベルからHighレベルに切替わると、モータ40がECUによって高速で正転駆動される。
また、ECUは、バックルスイッチ(図示省略)に電気的に接続されている。バックルスイッチは、シートベルト装置を構成する上述したバックルに設けられており、タングがバックルに係合されると、バックルスイッチからECUへ出力されるタング検出信号がLowレベルからHighレベルに切替わり、タングとバックルとの係合が解除されると、バックルスイッチから出力されるタング検出信号がHighレベルからLowレベルに切替わる。ECUに入力されたタング検出信号がLowレベルからHighレベルに切替わると、モータ40がECUによって低速で正転駆動される。これに対して、ECUに入力されたタング検出信号がHighレベルからLowレベルに切替わると、モータ40がECUによって逆転駆動される。
さらに、モータ40の出力軸42は、モータ40の本体部分から車両後側へ延びており、モータ40の出力軸42は、フレーム12の脚板14を通って第2ギヤハウジング36に入っている。
また、本ウェビング巻取装置10は、第1回転力伝達手段として第1の伝達経路を構成する第1ギヤ列44を備えている。第1ギヤ列44は、第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ50、第2クラッチ52を備えており、これらの第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ50、第2クラッチ52は、第2ギヤハウジング36に回転可能に設けられている。第1ギヤ列44の第1ギヤ46は、モータ40の出力軸42に係合されており、モータ40が駆動されることによってモータ40の回転力が出力軸42を介して第1ギヤ46に入力されると、モータ40の回転力は、第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ50を介して第2クラッチ52へ伝達され、第2クラッチ52が回転される。
第1ギヤ列44の第2クラッチ52は、スプール18に対する同軸上に配置されている。また、第1ギヤ列44の第2クラッチ52の内側には、ラチェットホイール54が設けられている。ラチェットホイール54は、スプール18及び第2クラッチ52に対する同軸上に配置されている。また、ラチェットホイール54は、スプール18と一体に回転されると共に、第2クラッチ52に対しては相対回転可能とされている。
さらに、第1ギヤ列44の第2クラッチ52は、クラッチパウル56を備えている。モータ40が正転駆動された場合のモータ40の回転力が第2クラッチ52に伝達され、これによって、第2クラッチ52の本体部分が巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転されると、クラッチパウル56は、第2クラッチ52の本体部分と共に巻取方向へ回転されると共に、ラチェットホイール54に係合される。これによって、ラチェットホイール54は、第2クラッチ52と一体に巻取方向へ回転され、スプール18が巻取方向へ回転される。
このように、第1ギヤ列44は、第2クラッチ52を備えているため、第2クラッチ52のクラッチパウル56がラチェットホイール54に係合されていない状態から第2クラッチ52が引出方向(図1の矢印B方向)へ回転されたり、ラチェットホイール54が巻取方向(図1の矢印A方向)又は引出方向へ回転されたりしても第2クラッチ52とラチェットホイール54との間で回転力が伝達されることはない。
これに対して、第1ギヤ列44の第2クラッチ52のクラッチパウル56がラチェットホイール54に係合された状態では、ラチェットホイール54の引出方向(図1の矢印B方向)への回転がクラッチパウル56を介して第2クラッチ52へ伝達される。ここで、モータ40の正転駆動の回転力が第1ギヤ46を介して第1クラッチ48に伝達された場合の第1クラッチ48の回転に抗する所定の大きさ以上の回転力が、第2クラッチ52から第1ギヤ列44の第2ギヤ50を介して第1クラッチ48に入力されると、第1クラッチ48が作動され、第1ギヤ列44の第1ギヤ46と第2ギヤ50との間での回転力の伝達が第1クラッチ48によって遮断されるようになっている。
一方、本ウェビング巻取装置10は、第2回転力伝達手段として第2の伝達経路を構成する第2ギヤ列58を備えている。第2ギヤ列58は、第3クラッチ60、第3ギヤ62、第4ギヤ64を備えており、これらの第3クラッチ60、第3ギヤ62、第4ギヤ64は、第1ギヤハウジング34に回転可能に設けられている。第2ギヤ列58の第3クラッチ60は、第1ギヤ列44の第1クラッチ48に係合されており、第1クラッチ48の回転力は、第2ギヤ50のみならず第3クラッチ60へ伝達可能とされている。さらに、第3クラッチ60へ伝達された回転力は、第3ギヤ62を介して第4ギヤ64へ伝達可能とされている。
第4ギヤ64は、スプール18に対する同軸上に配置されており、スプリングハウジング28の内側に設けられた軸部材32に連結され、第4ギヤ64の軸部材32に対する相対回転が制限されている。また、第4ギヤ64は、連結軸66に連結されている。連結軸66は、ラチェットホイール54のスプール18とは反対側(車両後側)に設けられている。連結軸66は、ラチェットホイール54及びスプール18に対する同軸上に配置され、スプール18に対する相対回転が制限されている。さらに、連結軸66は、第2ギヤ列58の第4ギヤ64に対する相対回転が制限されている。このため、スプール18と第4ギヤ64との間で回転力が伝達される。
一方、図2及び図3に示されるように、第3クラッチ60は、ベース68を備えている。ベース68は、円板形状の円板部70を備えている。円板部70の車両前側には、ロータ板72が設けられている。ロータ板72は、円板形状とされており、円板部70に対する同軸上に設けられている。また、ロータ板72は、円板部70に対して車両前側へ離れた位置で円板部70に連結されており、円板部70に対する相対回転及び車両前後方向への相対移動が制限されている。
ロータ板72の略中央には、支持孔74が形成されている。ロータ板72の支持孔74には、入力ギヤ76のギヤ軸部78が挿入されており、入力ギヤ76は、ロータ板72に対する同軸上で、ロータ板72に対して相対回転可能に支持されている。入力ギヤ76のギヤ軸部78の車両前側にはギヤ部80が設けられている。ギヤ部80は、ギヤ軸部78に対する同軸上に配置され、ギヤ部80は、ギヤ軸部78と一体にされている。
入力ギヤ76のギヤ部80は、第1ギヤ列44の第1クラッチ48に係合されている。このため、モータ40が正転駆動された際の回転力が第1クラッチ48を介して入力ギヤ76へ伝達されると、入力ギヤ76は、その中心軸周り一側(図2及び図3の矢印C方向側)へ回転され、モータ40が逆転駆動された際の回転力が第1クラッチ48を介して入力ギヤ76へ伝達されると、入力ギヤ76は、その中心軸周り他側(図2及び図3の矢印D方向側)へ回転される。
入力ギヤ76には、第1クラッチスプリング82が設けられている。第1クラッチスプリング82は、コイルばねとされており、第1クラッチスプリング82のコイル部84の内側には、入力ギヤ76のギヤ軸部78が配置されている。第1クラッチスプリング82のコイル部84は、入力ギヤ76のギヤ軸部78の外周面に接しており、入力ギヤ76が回転されると、入力ギヤ76のギヤ軸部78と第1クラッチスプリング82のコイル部84との間の摩擦によって第1クラッチスプリング82が入力ギヤ76と共に回転される。また、第1クラッチスプリング82のコイル部84の一端からは係合部86が延びており、第1クラッチスプリング82の係合部86は、ロータ板72に係合されている。これによって、入力ギヤ76の回転力が第1クラッチスプリング82を介してロータ板72へ伝達され、更に、ベース68に伝達される。
一方、ベース68の円板部70の車両前側には、ベース軸部88が設けられている。ベース軸部88は、円柱形状に形成されており、円板部70に対する同軸上に配置され、円板部70に対して一体とされている。ベース軸部88には、レバー90が設けられている。レバー90は、リング状のリング部92を備えており、リング部92は、ベース軸部88周り一側(図2及び図3の矢印C方向側)及び他側(図2及び図3の矢印D方向側)へ回動自在にベース軸部88に支持されている。レバー90のリング部92には一対のレバー部94がリング部92に対して一体に設けられている。一方のレバー部94は、リング部92の径方向外側に配置され、他方のレバー部94は、リング部92を挟んで一方のレバー部94とは反対側に配置されている。
また、レバー90の両レバー部94の車両後側には、係合突起96が設けられている。これらの係合突起96は、円柱状に形成されており、これらの係合突起96の車両前側端は、レバー90のレバー部94に繋がってレバー部94と一体にされている。さらに、これらの係合突起96は、ベース68の円板部70に形成された孔部98を通って円板部70の車両後側へ突出されている。
一方、ベース68の円板部70の車両後側には、一対のウエイト100が設けられている。これらのウエイト100は板状に形成されており、ウエイト100の厚さ方向は、車両前後方向に沿っている。また、図3に示されるように、ベース68の円板部70の車両後側には、一対の支持軸102が設けられている。これらの支持軸102は、ベース68の円板部70の車両後側面における円板部70の外周縁部の近傍部分から車両後側へ突出形成されており、一方の支持軸102は、円板部70の中心を挟んで他方の支持軸102とは反対側に配置されている。
上述した一対のウエイト100の一方は、ベース68の円板部70の一方の支持軸102に支持され、この一方の支持軸102周りに回動可能とされている。これに対して、他方のウエイト100は、ベース68の円板部70の他方の支持軸102に支持され、この他方の支持軸102周りに回動可能とされている。このため、これらのウエイト100は、ベース68と共に回転され、更に、ベース68のベース軸部88周り他側(図2及び図3の矢印D方向側)への回転による遠心力によってウエイト100は、支持軸102周りの一方(図2及び図3の矢印E方向)へ回動される。
また、これらのウエイト100には、係合爪104が形成されている。一方のウエイト100の係合爪104は、レバー90の一方のレバー部94の係合突起96に係合され、他方のウエイト100の係合爪104は、レバー90の一方のレバー部94の係合突起96に係合されている。ウエイト100が支持軸102周りの一方(図2及び図3の矢印E方向)へ回動されると、レバー90の両レバー部94の係合突起96がウエイト100の係合爪104によって引張られ、これによって、レバー90がベース軸部88周り一側(図2及び図3の矢印C方向側)へ回動される。
一方、ベース68には、リターンスプリング106が設けられている。リターンスプリング106は、圧縮コイルばねとされており、ベース68の円板部70の車両前側に配置されている。リターンスプリング106の総巻数は有効巻数よりも大きくされている。リターンスプリング106の両端部108は、有効巻数外の座巻部分(エンドコイル)とされており、リターンスプリング106の両端部108の巻数は、少なくとも2ターン以上とされている。
図4に示されるように、リターンスプリング106の一方の端部108の内側には、レバー90の一方のレバー部94に設けられた第1係止突起110が入っている。第1係止突起110は、先端側へ向けて外径寸法が小さくなる円錐台形状とされており、第1係止突起110の基端は、レバー90の一方のレバー部94におけるベース軸部88周り一側(図4の矢印C方向側)の面に繋がって、第1係止突起110は、一方のレバー部94に一体にされている。図4において円Gの部分を拡大した円Hに示されるように、第1係止突起110には一対の鍔部112が形成されている。これらの鍔部112は、第1係止突起110における一方のレバー部94からの突出方向中間部から、この突出方向に対して交差する方向へ突出形成されており、一方の鍔部112は、第1係止突起110を挟んで他方の鍔部112とは反対側に配置されている。
レバー90の一方のレバー部94の第1係止突起110が、リターンスプリング106の一方の端部108の内側に入った状態で、第1係止突起110に設けられた両鍔部112は、リターンスプリング106の一方の端部108において互いに隣合うターン(1巻き分の巻き部分)の間に入っている。これによって、リターンスプリング106の一方の端部108における鍔部112よりも第1係止突起110の基端側の部分は、第1係止突起110の先端側へ移動することが制限され、リターンスプリング106の一方の端部108の第1係止突起110からの抜け(図4の矢印F方向への移動)が抑制される。
これに対して、図4に示されるように、リターンスプリング106の他方の端部108の内側には、ベース68に設けられた第2係止突起114が入っている。第2係止突起114は、先端側へ向けて外径寸法が小さくなる円錐台形状とされており、ベース68に設けられたブロック部116に形成されている。ブロック部116は、ベース68の円板部70の車両前側に形成されており、第2係止突起114は、ブロック部116におけるベース軸部88周り他側(図4の矢印D方向側)の面に繋がっており、第2係止突起114は、ブロック部116に一体にされている。このように、リターンスプリング106が設けられることによって、レバー90は、ベース68の円板部70に対してベース軸部88周り他側へ付勢されていると共に、リターンスプリング106の付勢力に抗することによって、ベース軸部88周り一側(図2から図4の矢印C方向側)へ回動できる。
また、ベース68の円板部70には、スプリング装着部118が形成されている。スプリング装着部118は、円板部70よりも小径の略円板形状とされており、円板部70の車両前側で円板部70に対する同軸上で円板部70に一体に形成されている。ベース68の円板部70のスプリング装着部118には、クラッチ部材としての第2クラッチスプリング120が設けられている。第2クラッチスプリング120は、捻りコイルばねとされている。スプリング装着部118は、第2クラッチスプリング120のコイル部122の内側に入っており、第2クラッチスプリング120は、スプリング装着部118に保持されている。
第2クラッチスプリング120の一端部124は、レバー90の一対のレバー部94の他方に形成された第1係止溝126の内側に入っている。これに対して、第2クラッチスプリング120の他端部128は、ベース68の円板部70のブロック部116に形成された第2係止溝130に入っている。第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル巻き方向は、ベース68のベース軸部88周り一側(図2及び図3の矢印C方向側)とされている。このため、レバー90がベース68に対してベース軸部88周り一側へ回動されると、第2クラッチスプリング120の一端部124は、他端部128に対してコイル部122の巻き方向へ接近され、これによって、第2クラッチスプリング120は、コイル部122の半径方向外側へ膨らむ(変位する)ように弾性変形される。
ここで、図5に示されるように、第2クラッチスプリング120に荷重が作用していない第2クラッチスプリング120の自然状態で、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル部122の巻き方向に第2クラッチスプリング120の一端部124に対して他端部128が成す角度θ1は、270度とされている。
また、この角度θ1に関して、第2クラッチスプリング120のコイル部122での巻き数を含めた場合、角度θ1は、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル部122の巻き方向に第2クラッチスプリング120の一端部124に対して他端部128が成す角度から、コイル部122での巻き数に360度を掛けた数値を引いた数値となり、この数値(すなわち、角度θ1)は、270度とされている。
また、第2クラッチスプリング120のコイル部122の径方向外側には、回転部材としての出力ギヤ132が設けられている。出力ギヤ132は、円筒形状に形成されている。出力ギヤ132は、ベース68に対する同軸上に配置されており、ベース68に対する相対回転が可能にベース68に支持されている。但し、上述したように、ベース68に設けられた第2クラッチスプリング120の一端部124が他端部128に対して第2クラッチスプリング120のコイル部122の巻き方向へ接近され、これによって、第2クラッチスプリング120がコイル部122の半径方向外側へ膨らむ(変位する)ように弾性変形され、第2クラッチスプリング120が出力ギヤ132の内側部分に当接され、第2クラッチスプリング120と出力ギヤ132の内側部分との間の摩擦によってベース68の回転が出力ギヤ132に伝達される。これによって、出力ギヤ132が回転されるようになっている。
すなわち、モータ40(図1参照)が逆転駆動された際の回転力が、第1クラッチ48を介して第3クラッチ60へ入力されると、第3クラッチ60の出力ギヤ132がベース68のベース軸部88周り他側へ回転される。しかしながら、モータ40が正転駆動された際の回転力が、第1クラッチ48を介して第3クラッチ60へ入力されても、第3クラッチ60の出力ギヤ132は、回転されない。
第3クラッチ60の出力ギヤ132の外周部には、外歯が形成されており、出力ギヤ132の外周部の外歯は、第2ギヤ列58の第3ギヤ62へ係合されている。これによって、第1ギヤ列44の第1クラッチ48から第2ギヤ列58の第3クラッチ60へ伝達された回転力は、第3ギヤ62、第4ギヤ64を介してスプール18へ伝達されるようになっている。
また、モータ40(図1参照)が正転駆動された際の回転力は、第1ギヤ列44の第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ50、第2クラッチ52を介してスプール18に伝達され、これによって、スプール18が巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転される。これに対して、モータ40が逆転駆動された際の回転力は、第1ギヤ列44の第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ列58の第3クラッチ60、第3ギヤ62、第4ギヤ64を介してスプール18に伝達され、これによって、スプール18が巻取方向へ回転される。しかも、第2ギヤ列58における第3クラッチ60の出力ギヤ132と第4ギヤ64との間の減速比は、第1ギヤ列44の第2ギヤ50と第2クラッチ52との間の減速比よりも大きくされている。
(本実施の形態の作用、効果)
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本実施の形態では、ウェビング20が車両のシートに着座した乗員の身体に装着される際には、ウェビング20が乗員によって引張られ、これによって、ウェビング20がスプール18から引出される。ウェビング20から引出されたウェビング20は、乗員によって乗員の身体の車両前側へ掛回され、この状態で、ウェビング20に設けられたタングがシートベルト装置のバックルに係合される。
タングがシートベルト装置のバックルに係合されると、バックルに設けられたバックルスイッチから出力されてECUに入力されるタング検出信号がLowレベルからHighレベルに切替わり、モータ40がECUによって低速で正転駆動される。モータ40の正転駆動の回転力は、モータ40の出力軸42から第1ギヤ列44の第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ50、第2クラッチ52を介してラチェットホイール54へ伝達され、ラチェットホイール54を低速で巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転させる。これによって、スプール18が低速で巻取方向へ回転され、ウェビング20がスプール18に巻取られる。これによって、乗員の身体に掛回されたウェビング20の弛みが除去され、乗員の身体にウェビング20が装着される。
このような乗員の身体へのウェビング20の装着状態で、走行中の車両の前方の障害物までの距離が一定値未満になると、前方監視装置から出力されてECUへ入力される障害物検出信号がLowレベルからHighレベルに切替わり、モータ40がECUによって高速で正転駆動される。モータ40の正転駆動の回転力は、第1ギヤ列44の第1ギヤ46、第1クラッチ48、第2ギヤ50、第2クラッチ52、ラチェットホイール54を介してスプール18に伝達され、これによって、スプール18は、巻取方向(図1の矢印A方向)へ高速回転される。これによって、ウェビング20がスプール18に巻取られ、乗員の身体に掛回されたウェビング20の弛みが更に除去されて、乗員の身体をウェビング20によって強く拘束できる。
一方、シートベルト装置のバックルが乗員等によって操作されて、タングとバックルとの係合が解除されると、バックルに設けられたバックルスイッチから出力されてECUに入力されるタング検出信号がHighレベルからLowレベルに切替わり、モータ40がECUによって逆転駆動される。モータ40の逆転駆動の回転力は、モータ40の出力軸42から第1ギヤ列44の第1ギヤ46、第1クラッチ48を介して第2ギヤ列58の第3クラッチ60の入力ギヤ76に伝達される。これによって、入力ギヤ76がベース68のベース軸部88周り他側(図2及び図3の矢印D方向側)へ回転される。
第3クラッチ60の入力ギヤ76の回転力は、第3クラッチ60を構成する第1クラッチスプリング82、ロータ板72を介して第3クラッチ60のベース68に伝達され、これによって、ベース68がベース軸部88周り他側(図2及び図3の矢印D方向側)へ回転される。このベース68の回転により第3クラッチ60のウエイト100に遠心力が作用されると、ウエイト100は、支持軸102周りの一方(図2及び図3の矢印E方向)へ回動される。このウエイト100の回動によって、第3クラッチ60のレバー90がリターンスプリング106の付勢力に抗して第3クラッチ60のベース68のベース軸部88周り一側(図2及び図3の矢印C方向側)へ回動されると、第3クラッチ60の第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル部122の巻き方向へ第2クラッチスプリング120の一端部124が回動されて、第2クラッチスプリング120の一端部124が他端部128へ接近される。
これによって、第3クラッチ60の第2クラッチスプリング120のコイル部122が径方向外側へ膨らむように変位され、第2クラッチスプリング120のコイル部122が第3クラッチ60の出力ギヤ132の内側部分へ当接される。これにより、第3クラッチ60の入力ギヤ76のベース軸部88周り他側への回転が、第3クラッチ60のベース68及び第2クラッチスプリング120のコイル部122を介して第3クラッチ60の出力ギヤ132へ伝達され、出力ギヤ132がベース軸部88周り他側(図2及び図3の矢印D方向側)へ回転される。
この第3クラッチ60の出力ギヤ132の回転力は、第2ギヤ列58の第3ギヤ62、第4ギヤ64、連結軸66を介してスプール18へ伝達され、スプール18が巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転される。これによって、ウェビング20がスプール18に巻取られて格納される。このように、本ウェビング巻取装置10では、モータ40の逆転駆動の回転力によってウェビング20がスプール18に巻取られて格納されるため、スプリングハウジング28の内側に設けられたぜんまいばね30の付勢力を弱くできる。乗員の身体へのウェビング20の装着状態で、ぜんまいばね30の付勢力に起因して乗員がウェビング20から受ける締付感を弱くできる。
ところで、図6に示されるように、第2ギヤ列58の第3クラッチ60の第2クラッチスプリング120のような捻りコイルばねでは、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128への巻き方向へ第2クラッチスプリング120の一端部124を回動させて他端部128へ接近させると、上記のように、第2クラッチスプリング120のコイル部122が径方向外側へ膨らむように変位される。第2クラッチスプリング120のコイル部122の径方向外側への変位は、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128への巻き方向側へ所定角度θ2(一例として90度)の範囲の一端側部分134及び第2クラッチスプリング120の他端部128から一端部124への巻き方向側へ所定角度θ3(一例として90度)の範囲の他端側部分136で大きくなる。
ここで、本実施の形態では、第2クラッチスプリング120に荷重が作用していない第2クラッチスプリング120の自然状態で、第2クラッチスプリング120の一端部124が他端部128に対して第2クラッチスプリング120のコイル部122の中心周りにコイル部122の巻き方向に成す角度θ1は、270度以上360度以下とされ、特に、本実施の形態では、角度θ1が270度とされている。このため、図5に示されるように、第2クラッチスプリング120の一端側部分134は、第2クラッチスプリング120の一端部124と他端部128との略中央と、第2クラッチスプリング120のコイル部122の中心とを通る一点鎖線Jを挟んで第2クラッチスプリング120の他端側部分136の反対側に配置される。
これにより、図6に示されるように、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128への第2クラッチスプリング120のコイル部122の巻き方向へ第2クラッチスプリング120の一端部124が回動されて第2クラッチスプリング120の一端部124が他端部128へ接近されると、第2クラッチスプリング120の一端側部分134は、第2クラッチスプリング120の他端側部分136とは反対側へ膨らむように変位される。このため、第2クラッチスプリング120のコイル部122の膨らみの変位方向に偏りが生じることを抑制できる。
このように、第2クラッチスプリング120のコイル部122が膨らむように変位されるため、第3クラッチ60の出力ギヤ132の内側部分(図5及び図6では図示省略)が第2クラッチスプリング120の一端側部分134から受ける力F1は、出力ギヤ132の内側部分が第2クラッチスプリング120の他端側部分136から受ける力F2と同じ方向の成分F11を有している。これによって、力F2の一部又は全部が力F1の成分F11によって相殺され、第2クラッチスプリング120のコイル部122から受けるコイル部122の径方向外側への力によって出力ギヤ132の中心が移動されることを抑制でき、出力ギヤ132の中心が第3クラッチ60のベース68の円板部70の中心からずれることを抑制できる。
これによって、第2ギヤ列58の第3クラッチ60の出力ギヤ132と第2ギヤ列58の第3ギヤ62との係合を良好に保つことができる。このため、出力ギヤ132、第3ギヤ62、第4ギヤ64の少なくとも1つと、その軸支部分との磨耗を抑制できる。
また、第3クラッチ60の第2クラッチスプリング120のコイル部122が特定の1方向へ偏って変位されることを抑制できるため、第2クラッチスプリング120のコイル部122から第3クラッチ60の出力ギヤ132を介して第2ギヤ列58の第3ギヤ62への回転力の伝達(回転トルクの伝達)を安定でき、モータ40の逆転駆動の回転力によるスプール18のウェビング20の巻取りのフィーリングを向上できる。
一方、本ウェビング巻取装置10では、第3クラッチ60のリターンスプリング106の一方の端部108の内側には、第3クラッチ60のレバー90の一方のレバー部94に形成された第1係止突起110が入っており、更に、第1係止突起110に設けられた一対の鍔部112がリターンスプリング106の一方の端部108において互いに隣合うターン(1巻き分の巻き部分)の間に入っている。これによって、リターンスプリング106の一方の端部108における鍔部112よりも第1係止突起110の基端側の部分は、第1係止突起110の先端側へ移動することが制限され、リターンスプリング106の一方の端部108の第1係止突起110からの抜けを抑制できる。
このため、第3クラッチ60のレバー90にリターンスプリング106を組付けた状態でレバー90を第3クラッチ60のベース68へ組付ける際に、リターンスプリング106がレバー90から脱落することを効果的に抑制できる。これによって、第3クラッチ60の組立ての作業性を向上できる。
また、上記のように、第3クラッチ60のレバー90を第3クラッチ60のベース68へ組付ける際には、リターンスプリング106が圧縮変形され、この状態で、ベース68の円板部70の第2係止突起114がリターンスプリング106の他方の端部108の内側に入れられるが、この際に、リターンスプリング106が圧縮変形に抗する復元力(撓み荷重)でレバー90の一方のレバー部94の第1係止突起110から外れることを抑制できる。これによって、第3クラッチ60の組立ての作業性を向上できる。
さらに、レバー90の一方のレバー部94の第1係止突起110に設けられた一対の鍔部112は、リターンスプリング106の一方の端部108において互いに隣合うターン(1巻き分の巻き部分)の間に入っている。ここで、リターンスプリング106の端部108は、リターンスプリング106の有効巻数外の座巻部分(エンドコイル)とされている。このため、鍔部112がリターンスプリング106の端部108において互いに隣合うターンの間に入ることによってリターンスプリング106のばね特性に影響が及ぶことを抑制できる。
なお、本実施の形態では、第2ギヤ列58の第3クラッチ60の第2クラッチスプリング120に荷重が作用していない第2クラッチスプリング120の自然状態で、第2クラッチスプリング120の一端部124が他端部128に対してコイル部122の中心周りにコイル部122の巻き方向に成す角度θ1は、270度とされていた。しかしながら、この角度θ1は、270度に限定されるものではないが、角度θ1は、270度以上360度以下の範囲に設定されることが好ましい。但し、更に言えば、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル部122の巻き方向へ第2クラッチスプリング120の一端部124が回動された際に、第2クラッチスプリング120の一端側部分134における径方向外側への変位方向が第2クラッチスプリング120の他端側部分136における径方向外側への変位方向とは反対側であれば、上記の角度θ1に関しては特に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、クラッチ部材としての第2クラッチスプリング120が回転部材としてのリング状の出力ギヤ132の内側に配置され、第2クラッチスプリング120のコイル部122の径方向外側へ膨らむように変位された第2クラッチスプリング120の一端側部分134及び他端側部分136が出力ギヤ132の内側部分へ当接される構成であった。しかしながら、例えば、クラッチ部材としての第2クラッチスプリング120の内側に回転部材が配置され、第2クラッチスプリング120の一端部124から他端部128へのコイル部122の巻き方向とは反対方向へ第2クラッチスプリング120の一端部124が他端部128に対して回動されることによって、第2クラッチスプリング120の一端側部分134及び他端側部分136がコイル部122の径方向内側へ変位され、これによって、第2クラッチスプリング120の一端側部分134及び他端側部分136が回転部材の外周部分に当接される構成であってもよい。
さらに、本実施の形態は、モータ40からスプール18への回転力の伝達経路が、第1ギヤ列44によって構成された第1の伝達経路及び第1ギヤ列44から第2ギヤ列58へ分かれる第2の伝達経路の2つとされた構成であった。しかしながら、モータ40からスプール18への回転力の伝達経路が1つの構成に本発明を適用してもよいし、モータ40からスプール18への回転力の伝達経路が3つ以上の構成に本発明を適用してもよい。
また、本実施の形態は、モータ40からスプール18への回転力が伝達される構成に本発明が適用された。しかしながら、スプール18から他の部位へ回転力を伝達する回転力の伝達経路に本発明を適用してもよい。
10 ウェビング巻取装置
18 スプール
20 ウェビング
120 第2クラッチスプリング(クラッチ部材)
124 一端部(クラッチ部材の一端部)
128 他端部(クラッチ部材の他端部)
132 出力ギヤ(回転部材)
134 一端側部分(クラッチ部材の一端側部分)
136 他端側部分(クラッチ部材の他端側部分)

Claims (1)

  1. 一端部から他端部への巻き方向への一端部の他端部に対する角度が270度以上360度以下のコイル状に形成され、回転力が入力されることによって一端部が他端部に対して周方向一側へ変位され、他端側部分が径方向側へ変位されると共に一端側部分が他端側部分の変位方向とは反対側へ変位されるクラッチ部材と、
    前記クラッチ部材が内側に配置され、径方向側へ変位された前記クラッチ部材の一端側部分及び他端側部分が当接され、前記回転力が前記クラッチ部材を介して伝達される回転部材と、
    巻取方向へ回転されることによってウェビングを巻取ると共に、前記クラッチ部材の一端部又は前記回転部材との間で回転力の伝達が可能なスプールと、
    を備えるウェビング巻取装置。
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