JP6210580B2 - 表面処理銅箔及びこれを用いて製造される銅張積層板又はプリント配線板 - Google Patents

表面処理銅箔及びこれを用いて製造される銅張積層板又はプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、例えば無線レーダー、高速演算機、携帯機器などの高周波基板、特にサーバーなどに用いるのに好適な表面処理銅箔、及びこれを用いて製造される銅張積層板又はプリント配線板に関する。
近年、コンピューターや情報通信機器が高性能・高機能化し、またネットワーク化の進展に伴い、大容量の情報を高速で伝達処理するために信号はますます高周波化する傾向にある。そのような情報通信機器には、銅張積層板が使用されている。銅張積層板は、絶縁基板(樹脂基板)と銅箔を加熱し、加圧して作製する。
一般に高周波対応の銅張積層板を構成する絶縁基板には、誘電特性に優れた樹脂を用いなければならないが、比誘電率や誘電正接が低い樹脂は、銅箔との接着に寄与する極性の高い官能基が少なく、銅箔との接着特性は低下する傾向にある。
また、高周波対応銅張積層板用の導電層となる銅箔には、可能な限り表面粗さを小さくすることが望まれている。このような銅箔のロープロファイル化が求められているのは、高周波になるに従い、銅箔の表面部分に電流が集中して流れるようになるためで、銅箔の表面粗さが大きくなるほど、伝送損失が大きくなる傾向があるからである。
銅張積層板を構成する銅箔の絶縁基板に対する密着性を改善するために、銅箔基体上に、粗化粒子の電析により形成した粗面化層を形成し、物理的な効果(アンカー効果)により密着力を向上させるのが一般的である。高低差(表面粗さ)を大きくすれば、密着力は向上するが、伝送損失は、前記の理由により増加してしまうにもかかわらず、現状では、銅箔基体上に形成した粗面化層の粗化粒子によって密着力を確保することを優先し、粗面化によるある程度の伝送損失の低下については容認されてきた。しかし最近では、対応周波数が20GHz以上である次世代の高周波回路基板の開発が進んでおり、かかる基板では、従来以上に伝送損失の低減を図ることが望まれている。
一般に、伝送損失を低減させる為には、例えば粗面化層の微細表面凹凸の高低差(表面粗さ)を小さくした表面処理銅箔、または粗面化処理を行わない無粗化の平滑銅箔を用いることが望ましく、また、この様な表面粗さの小さい銅箔の密着性を確保する為には、銅箔と絶縁基板の間に、化学結合を形成するシランカップリング剤層を形成することが望ましい。
前記銅箔を用いて高周波回路基板を製造する場合、上述した密着性および伝送特性に加えて、最近では、さらにリフロー耐熱性についても考慮することが必要になってきた。
ここで、「リフロー耐熱性」とは、高周波回路基板を製造する際に行なわれるはんだリフロー工程における耐熱性である。はんだリフロー工程とは、回路基板の配線と電子部品の接点にペースト状のはんだを付着させた状態で、リフロー炉を通して加熱し、はんだ付けする方法である。近年、環境負荷軽減の観点から、回路基板の電気接合部に用いられるはんだの鉛(Pb)フリー化が進んでいる。Pbフリーはんだは、従来のはんだよりも融点が高く、はんだリフロー工程に適用した場合、例えば260℃程度の高温に回路基板が晒されることになるため、従来のはんだを用いた場合に比べて、高いレベルのリフロー耐熱性を具備することが必要になる。そこで、特に、このような用途に使用される銅箔に対しては、絶縁基板との十分な密着性を確保しつつ、この銅箔を用いて製造される回路基板(プリント配線板)のリフロー耐熱性と伝送特性とを高いレベルで両立させることが新たな課題となる。
本出願人は、例えば特許文献1において、水酸化カリウム溶液を用い熱可塑性樹脂フィルム表面に微細な凹凸を形成した後に、無電解銅めっきと電解銅めっきを順に行い、熱可塑性樹脂フィルムの表面形状に起因した微細な凹凸を有する銅層を形成し、回路基板である金属張積層体を作製する方法を提案し、伝送特性と密着性に優れていることを開示した。しかしながら、本出願人が、特許文献1に記載の発明について、その後さらに検討を重ねた結果、リフロー耐熱性については十分に得られない場合があり、改善の余地があることが分った。
特許文献2においては、表面粗さ(Rzjis)が1.0μm未満の表面を粗化処理し、粗化処理後の表面積を制御した表面処理銅箔が開示されている。この様な銅箔を、高周波用回路基板に適用した場合、良好な伝送特性は示すが、表面のプロファイルが低い為に、現在のハイエンドなサーバー用途等の様に高い水準のリフロー耐熱性が求められる様な用途では、特性を満たさないことが分った。
さらに、特許文献3には、銅−コバルト−ニッケル合金めっきを用いた粗化処理により、粗化粒子を形成した銅張積層板用表面処理銅箔が開示されている。この様な銅箔を、高周波用回路基板に適用した場合、銅箔と樹脂の接触面積が増える為に、良好な密着性は確保できるものの、銅箔の表面積が大きくなりすぎるため、伝送特性が劣ることが予想され、加えて、リフロー耐熱性については何ら考慮されていない。
特開2013―158935号公報 特許第5129642号公報 特開2013―147688号公報
本発明の目的は、高周波化する情報通信機器の高性能・高機能化に対応できる銅張積層板又はプリント配線板に用いるのに好適な表面処理銅箔であって、この表面処理銅箔を用いて製造した銅張積層板又はプリント配線板において、表面処理銅箔と、比誘電率や誘電正接が低い誘電特性に優れた樹脂基材との十分な密着性を確保しつつ、リフロー耐熱性および伝送特性を高いレベルで満足させることができる表面処理銅箔、及びこれを用いて製造される銅張積層板又はプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、一定の誘電率を有する樹脂基材との積層貼着により銅張積層板を形成するのに用いられる表面処理銅箔の、樹脂基材との貼り合せ面に、所定の条件を満足するように適正に制御された粗面化層を有することにより、表面処理銅箔と樹脂基材との十分な密着性を確保しつつ、リフロー耐熱性および高周波特性に優れた銅張積層板又はプリント配線板を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)誘電率が2.6〜4.0の第一の樹脂基材との積層貼着により銅張積層板を形成するのに用いられる表面処理銅箔であって、前記第一の樹脂基材との貼り合せ面に、下記に示す条件1を満足するような表面処理層を有することを特徴とする表面処理銅箔。

条件1:エッチングにより前記銅張積層板から銅箔部分を全て溶解させて得られた前記第一の樹脂基材の表面に、第二の樹脂基材を積層貼着させた際に、前記第一の樹脂基材と前記第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さが0.15〜0.85μmであり、前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり11〜30個であること。
(2)前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり15〜25個である上記(1)に記載の表面処理銅箔。
(3)前記貼着界面の界面高さが0.18〜0.50μmである上記(1)または(2)に記載の表面処理銅箔。
(4)前記貼着界面の界面高さが0.20〜0.25μmである上記(3)に記載の表面処理銅箔。
(5)前記第一の樹脂基材は、誘電率が3.0〜3.9である上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の表面処理銅箔。
(6)前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが15°〜85°である上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の表面処理銅箔。
(7)前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが20°〜70°である上記(6)に記載の表面処理銅箔。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の表面処理銅箔と前記第一の樹脂基材とを、前記表面処理銅箔の前記貼り合せ面が前記第一の樹脂基材に向かい合うように積層貼着して形成してなる銅張積層板。
(9)上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の表面処理銅箔を用いたプリント配線板。
(10)誘電率が2.6〜4.0の第一の樹脂基材と、第二の樹脂基材とを積層貼着してなる樹脂積層体を1または又は2以上有するプリント配線板において、前記第一の樹脂基材と前記第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さが0.15〜0.85μmであり、前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり11〜30個であることを特徴とするプリント配線板。
(11)前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり15〜25個である上記(10)に記載のプリント配線板。
(12)前記貼着界面の界面高さが0.18〜0.50μmである上記(10)または(11)に記載のプリント配線板。
(13)前記貼着界面の界面高さが0.20〜0.25μmである上記(12)に記載のプリント配線板。
(14)前記第一の樹脂基材は、誘電率が3.0〜3.9である上記(10)〜(13)のいずれか1項に記載のプリント配線板。
(15)前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが15°〜85°である上記(10)〜(14)のいずれか1項に記載のプリント配線板。
(16)前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが20°〜70°である上記(15)に記載のプリント配線板。
本発明によれば、大容量の情報を高速で伝達処理する高周波化対応情報通信機器の高性能・高機能化に対応できる銅張積層板又はプリント配線板に用いるのに好適な表面処理銅箔であって、この表面処理銅箔を用いて製造した銅張積層板又はプリント配線板において、表面処理銅箔と、比誘電率や誘電正接が低い誘電特性に優れた樹脂基材との十分な密着性を確保しつつ、リフロー耐熱性および伝送特性を高いレベルで満足させることができる表面処理銅箔、及びこれを用いて製造される銅張積層板又はプリント配線板を提供することができる。
図1(a)および(b)は、銅張積層板Pから銅箔部分M1を溶解して得られた第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と、第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2を積層貼着させた際の、樹脂コア層B1とプリプレグ層B2との貼着界面Sを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したときの概念図であって、図1(a)が低倍率(例えば10000倍)で前記貼着界面を観察した場合、図1(b)が高倍率(例えば50000倍)で前記貼着界面を観察した場合を示す。 図2は、図1(b)に示す樹脂コア層B1とプリプレグ層B2との貼着界面Sの凹凸の数を測定する方法を説明するための概念図である。 図3(a)〜(c)は、リフロー耐熱試験により樹脂基材B1、B2中の成分が揮発して発生するガスが樹脂コア層B1とプリプレグ層B2との貼着界面Sの空隙Cに溜まることによって生じるガスの膨張力F1が、前記貼着界面Sに作用したときの経時的な変化を概念的に説明するための図であって、前記ガスの膨張力F1に起因して発生する前記貼着界面Sと平行方向に発生するせん断力F2が、前記貼着界面Sにて剪断力F2とは逆方向に発生する摩擦力F3よりも小さい場合を示す。 図4(a)〜(c)は、リフロー耐熱試験により樹脂基材B1、B2中の成分が揮発して発生するガスが樹脂コア層B1とプリプレグ層B2との貼着界面Sの空隙Cに溜まることによって生じるガスの膨張力F1が、前記貼着界面Sに作用したときの経時的な変化を概念的に説明するための図であって、前記ガスの膨張力F1に起因して発生し、前記貼着界面Sと平行方向に発生するせん断力F2が、前記貼着界面Sにて剪断力F2とは逆方向に発生する摩擦力F3よりも大きい場合を示す。 図5(a)〜(d)は、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの界面高さHの測定するための試験片(多層板)T1の作製方法を説明するための図である。 図6(a)〜(d)は、リフロー耐熱試験の試験片T2の作製方法を説明するための図である。 図7は、表2に示す実施例1〜20及び比較例1〜17について、第一の樹脂基材と第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さHを横軸とし、貼着界面に存在する凹凸の数を縦軸としてプロットしたときの図である。 図8(a)、(b)は、貼着界面に存在する界面傾斜角θの測定例であり、図8(a)は界面傾斜角θ1が本発明の適正範囲内(70°)である場合、図8(b)は界面傾斜角θ2が本発明の適正範囲外(100°)である場合を示す。
以下、本発明に従う表面処理銅箔の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、多層板T1における、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2との貼着界面Sを概念的に示したものである。多層板T1は、第一の樹脂基材B1と本発明の表面処理銅箔とを積層して銅張積層板を形成し、エッチングにより前記銅張積層板から銅箔部分を全て溶解させて得られた第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と、第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2を積層貼着させたものである。本発明の表面処理銅箔は、電解銅箔および圧延銅箔のいずれであってもよい。尚、上記多層板T1は、リフロー耐熱試験用の多層板であって、実際の回路基板においては、銅箔が溶解した部分と、銅箔が溶解しない部分とが存在して、回路パターンが形成されている。
一般にリフロー試験は、2枚以上の樹脂基材B1、B2を積層して試験片T1を作製し、加熱し界面剥離が生じないかの評価を行う。この際、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sには、プレス時に出来た欠陥などが元で微細な空隙Cが存在する(以後、この様な空隙を「亀裂」と称する。)。試験片をリフロー温度域(例:260℃)まで加熱すると、第一の樹脂基材B1や第二の樹脂基材B2中の低分子量の成分がガスとして揮発する。図3(a)及び図4(a)の様に揮発したガスは、亀裂Cに溜って膨張力F1を生じさせ、亀裂Cを伝播させる(亀裂Cを広げる)せん断力F2を発生させる。また、亀裂Cの伝播は、貼着界面Sをせん断させる方向に力が働くことから、せん断による第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2とのズレを防ぐ様な摩擦力(静止摩擦力)F3が、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sに生じ、亀裂Cの伝播を抑制しようとする。ここで、前記貼着界面Sの空隙Cに溜まるガスの膨張力F1に起因して前記貼着界面Sにて発生するせん断力F2によるせん断エネルギーをEsとし、前記貼着界面Sにて発生する摩擦力F3による摩擦エネルギーをEfとするとき、次の(1)式の関係が成り立つ場合に、図3(a)〜(c)に示すように、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sでの亀裂Cの伝播が防止され、両樹脂基材B1、B2間に形成される界面での剥離が抑えられることを本発明者らは見出した。
前記せん断エネルギーEs < 前記摩擦エネルギーEf ・・・(1)
ここで、「せん断力F2」は、前記樹脂基材B1、B2から発生するガスの膨張力に起因する力で、貼着界面Sと平行方向に働き、亀裂Cを伝播させようとする力であり、「せん断エネルギーEs」は、せん断力F2に、せん断力F2が働いた距離を掛けた仕事量(エネルギー量)であり、「摩擦力F3」は、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sにおいて、せん断力F2とは逆方向に作用して亀裂Cの伝播を抑える力であり、「摩擦エネルギーEf」は、せん断力F2が作用する、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの距離に、摩擦力F3を掛けた仕事量(エネルギー量)である(図3(a)参照)。
一方、前記貼着界面Sにおける、前記せん断エネルギーEsが前記摩擦エネルギーEfよりも大きくなる場合には、図4(a)〜(c)に示すように、貼着界面Sにおける、摩擦力F3がせん断力F2よりも小さいため、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sがずれて亀裂Cが伝播していき、最終的には界面剥離が生じるようになる。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、図3および図4に示すように、ガスによる亀裂Cの伝播を抑える主要な因子が、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sにて生じる摩擦力F3(又は摩擦エネルギーEf)であり、特に第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの界面高さHの寄与が大きいことを見出した。即ち、界面高さHが高い場合、せん断力が作用する樹脂基材-樹脂基材間に形成される界面の距離(面積)が増えることで摩擦エネルギーが増加し、結果として加熱によるガス発生時に亀裂の伝播を抑制することができる。また界面高さHが高くなる様な銅箔は、アンカー効果が高いことから、樹脂と銅箔を密着させた場合にも高い密着性を示す傾向がある。
第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの界面高さHを0.15〜0.85μmとすることで必要な特性が得られ、好ましくは界面高さHを0.18〜0.50μmの範囲とする。界面高さHを上記の範囲にすることにより、リフロー耐熱性と伝送特性を高い水準で両立させることができる。界面高さHが0.15μm未満の場合はリフロー耐熱性が低下する。これは、リフロー試験時に樹脂基材B1、B2中の低分子量の成分がガス化した際に、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2の貼着界面Sでの摩擦エネルギーEfが小さいので、ガスの膨張力F1に起因したせん断力F2に耐えられず剥離する為である。一方、界面高さHが0.85μmより大きい場合は、エッチング前の銅箔の表面プロファイルが高くなりすぎる為、伝送損失が大きくなる。また、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sについて詳細に調査した結果、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの形状は、表面処理銅箔の粗面化層の完全なレプリカとはならないことを確認した。理由としては、銅箔の粗化粒子の根元や、粗化粒子同士が接した箇所の隙間には十分に樹脂が充填できないことがあるためである。そのため、十分なリフロー耐熱性を確保するには、上記の様な界面高さHが得られる様な銅箔が必須である。特に、界面高さHを0.20〜0.25μmの範囲とすることが、リフロー耐熱性と伝送特性をより一層高い水準で両立させることができる点でより好適である。
また、銅箔の表面凹凸形状を定量する方法としては、接触式粗さ計で測定した十点平均粗さRzが知られているが、一般的な接触式粗さ計の針の直径は2.0μmであり、本発明のように(界面)高さが1μm以下の微細凹凸形状を含む表面状態を正確に測定には不向きである。またRzのもう一つの問題点は、粗化処理前の間隔が数十μmの元箔のうねりの影響を受ける点である。本件の様に例えば幅が2.54μmの断面画像における樹脂-樹脂界面の凹凸形状のみを定量化する必要がある場合には、Rzは元箔のうねりと粗化の凹凸の両方の影響を受けているため指標として不適切である。なお、界面高さHの測定方法については後述する。
また本発明の表面処理銅箔とともに積層貼着して銅張積層板を形成する第一の樹脂基材の誘電率は2.6〜4.0の範囲である。誘電率が2.6未満の第一の樹脂基材は、一般に官能基が少ない難密着性の樹脂基材であり、表面処理銅箔のプロファイルが比較的低い本発明においては、銅箔と第一の樹脂基材との貼り合せ界面でのピール強度が低下しやすい。また誘電率が4.0より大きい場合は、誘電率が高いため誘電損失が増え、結果として伝送損失が大きくなる。このような観点から、第一の樹脂基材の誘電率は、3.0〜3.9の範囲とすることがより好ましい。
第一の樹脂基材としては、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレン系重合体を含むポリフェニレンエーテル樹脂、トリアリルシアヌレートの重合体や共重合体を含む樹脂組成物、メタクリル又はアクリル変性したエポキシ樹脂組成物、フェノール類付加ブタジエン重合体、ジアリルフタレート樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、多官能性メタクリロイル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン、スチレン−ブタジエン・スチレン−ブタジエンの架橋ポリマー、ポリテトラフルオロエチレンなどから選ばれる絶縁樹脂が用いられる。
第二の樹脂基材としては、第一の樹脂基材と同じ絶縁樹脂からなる樹脂基材や、ガラス繊維やアラミド繊維等の骨格材に上記絶縁樹脂を含浸させたプリプレグ等の樹脂含浸材等が挙げられる。
また、本発明の表面処理銅箔は、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sにおける凹凸の数が、2.54μm幅あたり11〜30個となることが必要であり、より好ましくは15〜25個である。前記貼着界面Sの凹凸の数が11〜30個の範囲だと、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの摩擦エネルギーEfが高い為にリフロー耐熱性が向上する。一方、前記貼着界面Sの凹凸の数が11個未満の場合は、前記貼着界面Sでの摩擦エネルギーEfが低い為にリフロー耐熱性が低下する。一方、前記貼着界面Sの凹凸の数が30個よりも多い場合は、隣接する凹凸で発生した亀裂Cが伝播して連続しやすくなってリフロー耐熱性が低下する。
ここで、銅箔表面の凹凸を定量する方法としては、従来からレーザー顕微鏡などの非接触式粗さ計による表面積の測定が知られている。しかし、レーザー顕微鏡を用いた場合、レーザー光の直径は約0.4μmであるため、幅0.4μm以下の微細凹凸は検出できないという問題がある。上記の様にリフロー耐熱性は凹凸の数の影響を受ける為、本発明では、幅0.4μm以下の微細凹凸の判別が可能な断面観察で貼着界面における凹凸の数を管理することとした。なお、貼着界面Sにおける凹凸の数の測定方法については後述する。
また本発明の表面処理銅箔は、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sにおける界面傾斜角θが15°〜85°であることが好ましく、より好ましくは20°〜70°の範囲である。界面傾斜角θが15°未満の場合は、リフロー試験時に亀裂が伝播する経路の勾配の変化が緩やかである為に、貼着界面Sでの摩擦エネルギーEfが低下し、リフロー耐熱性が低下する傾向がある。一方、界面傾斜角θが85°より大きい場合は、亀裂Cが第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sに沿わずに伝播する様になるため、リフロー耐熱性が低下する傾向がある。なお、界面傾斜角θは、以下のように定義する。すなわち、走査型電子顕微鏡を用い、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2の貼着界面Sを、倍率50000倍で撮影したときのSEM画像(幅2.54μmの範囲)で見て、各凹凸に、界面高さHの2分の1の高さ位置で引いた接線mと、ベース線BL2とがなす角度の平均値を界面傾斜角θと定義した(図1(b)参照)。
ここで、上記の特性を満たすような銅箔の製造方法の一例を示す。
第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sにおいて、適正な界面高さHが得られる銅箔の表面処理方法としては、好適には粗化処理が挙げられる。粗化処理は、例えば下記に示すような粗化めっき処理1と粗化めっき処理2を組み合せて行なうことが好ましい。
(粗化めっき処理1)
粗化めっき処理1は、銅箔上に粗化粒子を形成する方法であって、具体的には硫酸銅浴で高電流密度のめっき処理を行う。硫酸銅浴には、種々の添加剤の添加が可能である。本発明者らは、鋭意研究を行った結果、下記の要因が樹脂同士の界面形状に影響を及ぼすことを見出し、適切にそれらの条件を設定することで、本発明の効果であるリフロー耐熱性、伝送特性および密着性の3つの要求特性を高い水準で満足させることができることを発見した。
電流密度を増加させた場合、樹脂基材B1、B2同士の貼着界面Sの界面高さHが高くなることを確認した。粗化を微細にする添加剤としては、例えば特許第4629969号公報に記載されている様に、Moを粗化めっき浴に添加することが知られている。しかしながら、Moを添加した従来の粗化めっき浴で行う粗化処理によって、貼着界面の界面高さHが1.0μmとなる様に銅箔を作製した場合、貼着界面の凹凸の数が2.54μm幅あたり30を超えるか、または10以下となってしまい、十分なリフロー耐熱性が得られない場合が多かった。
これに対し、本発明では、鋭意研究の結果、粗化めっき処理1のメッキ浴に、Moに加えてチタン(Ti)、バナジウム(V)およびジルコニウム(Zr)の何れかの金属または化合物を添加することにより、界面高さHが1.0μm以下であっても、貼着界面の凹凸の数を、適正範囲(2.54μm幅あたり11〜30個)内に制御できることを見出した。このメカニズムについては定かではないが、Moと析出電位の異なる前記金属または化合物が粗化めっきの核生成頻度に影響を及ぼして、粗化粒子の生成数が変化したものと推察される。また、貼着界面の凹凸の数が適正範囲内に制御するための他の添加剤としては、例えばMPS(4,4'−チオビスベンゼンチオール(メルカプトフェニルスルフィド))、SPS(ビス(3−スルホプロピル)ジスルファイド)でもよいことを実験で確認した。
(粗化めっき処理2)
粗化めっき処理2は、粗化処理めっき1で表面処理をした銅箔に平滑なかぶせめっきを行い、粗化粒子の脱落を防止するために行なう。例としては、硫酸銅めっき浴等で行われる。
さらに、本発明の表面処理銅箔において、前記第一の樹脂基材との貼り合せ面に有する表面処理層としては、例えば、銅箔基体上に、粗化粒子の電析により形成される、微細凹凸表面をもつ粗面化層で構成するか、あるいは、この粗面化層上にシランカップリング剤層をさらに形成して構成する場合が挙げられる。
なお、シランカップリング剤層の形成方法としては、例えば、表面処理銅箔の前記粗面化層の凹凸表面上に、直接または中間層を介して間接的にシランカップリング剤溶液を塗布した後、風乾(自然乾燥)又は加熱乾燥して形成する方法が挙げられる。塗布したカップリング剤層の乾燥は、水が蒸発すれば、本発明の効果を十分に発揮するが、50〜180℃で加熱乾燥すると、シランカップリング剤と銅箔の反応が促進される点で好適である。
シランカップリング剤層は、エポキシ系シラン、アミノ系シラン、ビニル系シラン、メタクリル系シラン、アクリル系シラン、スチリル系シラン、ウレイド系シラン、メルカプト系シラン、スルフィド系シラン、イソシアネート系シランのいずれか1種以上を含有することが好ましい。
その他の実施形態として、表面処理銅箔とシランカップリング剤層との間に、Niを含有する下地層、Znを含有する耐熱処理層およびCrを含有する防錆処理層の中から選択される少なくとも1層の中間層を有することがさらに好ましい。
ニッケル(Ni)を含有する下地層は、例えば銅箔基体や粗面化層中の銅(Cu)が、第一の樹脂基材側に拡散し、銅害が発生して密着性が低下することがある場合には、粗面化層とシランカップリング剤層との間に形成することが好ましい。Niを含有する下地層は、ニッケル(Ni)、ニッケル(Ni)−りん(P)、ニッケル(Ni)−亜鉛(Zn)のうち少なくとも1種以上を含有する。このうち、回路配線形成の際に行う銅箔エッチング時のニッケル残りを抑制できるという観点で好ましいのはニッケル−りんである。
亜鉛(Zn)を含有する耐熱処理層は、耐熱性をさらに向上させる必要がある場合に形成することが好ましい。耐熱処理層は、例えば亜鉛、または亜鉛を含有する合金、即ち、亜鉛(Zn)−錫(Sn)、亜鉛(Zn)−ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)−コバルト(Co)、亜鉛(Zn)−銅(Cu)、亜鉛(Zn)−クロム(Cr)および亜鉛(Zn)−バナジウム(V)のうちから選択される少なくとも1種類以上の亜鉛を含有する合金で形成することが好ましい。上記のうち、回路配線形成の際に行なうエッチング時のアンダーカットを抑制するという観点から、特に好ましいのは亜鉛−バナジウムである。なお、ここでいう「耐熱性」とは、表面処理銅箔に樹脂基材を積層し、加熱して樹脂を硬化させた後に表面処理銅箔と樹脂基材との間の密着強度が低下しにくい性質を意味し、リフロー耐熱性とは異なる特性である。
Crを含有する防錆処理層は、耐食性をさらに向上させる必要がある場合に形成することが好ましい。防錆処理層としては、例えばクロムめっきによるクロム層、クロメート処理により形成するクロメート層が挙げられる。
上記の下地層、耐熱処理層及び防錆処理層は、これらの三層の全てを形成する場合には、粗面化層上に、この順序で形成するのが好ましく、また、用途や目的とする特性に応じて、いずれか一層または二層のみを形成してもよい。
また、本発明の表面処理銅箔は、銅張積層板またはプリント配線板の製造に用いるのが好適である。銅張積層板は、前記表面処理銅箔と前記第一の樹脂基材(絶縁基板)とを、前記表面処理銅箔の前記貼り合せ面が前記第一の樹脂基材に向かい合うように積層貼着することにより製造される。
銅張積層板を製造する場合には、シランカップリング剤層を有する表面処理銅箔と、絶縁基板を加熱プレスして密着させることによって製造すればよい。なお、絶縁基板上にシランカップリング剤を塗布し、最表面に防錆処理層を有する銅箔と加熱プレスによって密着させることにより作製された銅張積層板も、本発明と同等の効果を有する。
〔表面処理銅箔の作製〕
(1)粗面化層の形成工程
銅箔基体上に、粗化粒子の電析により、微細凹凸表面をもつ粗面化層を形成する。
(2)下地層の形成工程
粗面化層上に、必要によりNiを含有する下地層を形成する。
(3)耐熱処理層の形成工程
粗面化層上または下地層上に、必要によりZnを含有する耐熱処理層を形成する。
(4)防錆処理層の形成工程
粗面化層上、または必要により粗面化層上に形成した下地層および/または耐熱処理層上に、必要により、pHが3.5未満のCr化合物を含有する水溶液に浸し、0.3A/dm以上の電流密度でクロムめっき処理することによって、防錆処理層を形成する。
(5)シランカップリング剤層の形成工程
粗面化層上に、直接、または下地層、耐熱処理層および防錆処理層の少なくとも1層を形成した中間層を介して間接的にシランカップリング剤層を形成する。
〔銅張積層板の製造〕
本実施形態の銅張積層板は、次のような工程で製造する。
(1)表面処理銅箔の作製
上記(1)〜(5)に従い、表面処理銅箔を作製する。
(2)銅張積層板の製造(積層)工程
上記で作製した表面処理銅箔と第一の樹脂基材(絶縁基板)とを、表面処理銅箔を構成するシランカップリング剤層の表面が第一の樹脂基材(絶縁基板)の貼合せ面と向かい合うように重ね合わせた後、加熱・加圧処理して両者を密着させることによって、銅張積層板を製造する。
なお、上記の記載内容は、本発明の実施形態の例を示したにすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態をとることができる。
〔実施例1〕
厚さ18μmの無粗化(表面粗さRzは約1.1μm)の銅箔基体に下記条件で表面処理を行い、表面処理銅箔を作製した。
(1)粗面化層の形成
銅箔基体の表面への粗面化処理は、下記に示す粗面化めっき処理1及び2を順次行い、粗面化層を形成した。
(粗面化めっき処理1)
表1に示す条件で実施した。
(粗面化めっき処理2)
硫酸銅: 銅濃度として 40〜63g/L
硫酸: 135〜155g/L
液温: 57〜68℃
電流密度: 7〜13A/dm
時間: 1秒〜2分
(2)Niを含有する下地層の形成
銅箔基体の表面への粗面化層の形成後、粗面化層上に、下記に示すNiめっき条件で電解めっきすることにより下地層(Niの付着量0.06mg/dm)を形成した。
<Niめっき条件>
硫酸ニッケル: ニッケル濃度として 5.0g/L
過硫酸アンモニウム: 40.0g/L
ほう酸: 28.5g/L
電流密度: 1.5A/dm
pH: 3.8
温度: 28.5℃
時間: 1秒〜2分
(3)Znを含有する耐熱処理層の形成
下地層の形成後、この下地層上に、下記に示すZnめっき条件で電解めっきすることにより耐熱処理層(Znの付着量:0.05mg/dm)を形成した。
<Znめっき条件>
硫酸亜鉛7水和物: 1〜30g/L
水酸化ナトリウム: 10〜300g/L
電流密度: 0.1〜10A/dm
温度: 5〜60℃
時間: 1秒〜2分
(4)Crを含有する防錆処理層の形成
耐熱処理層の形成後、この耐熱処理層上に、下記に示すクロムめっき条件で処理することにより防錆処理層(Crの付着量:0.02mg/dm)を形成した。
<クロムめっき条件>
無水クロム酸(CrO): 2.5g/L
pH: 2.5
電流密度: 0.5A/dm
温度: 15〜45℃
時間: 1秒〜2分
(5)シランカップリング剤層の形成
防錆処理層の形成後、この防錆処理層上に、下記に示すシラン処理液および処理条件でシランカップリング処理を施すことにより、表2に示す付着量でシランカップリング剤層を形成した。なお、各層を構成する金属の付着量は、蛍光X線分析装置((株)リガク製:ZSX Primus、分析径:Φ35mm)を用いた定量分析により測定した。
<シラン処理液および処理条件>
シラン種: γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
シラン濃度: 0.1〜10g/L
液温: 20〜50℃
〔実施例2〕〜〔実施例20〕
粗面化めっき処理1を表1に示す条件で実施し、その他の処理については、実施例1と同様の条件で処理した。
〔比較例1〕〜〔比較例17〕
粗面化めっき処理1を表1に示す条件で実施し、その他の処理については、実施例1と同様の条件で処理した。
Figure 0006210580
(試験片の特性評価)
各試験片につき各種測定、評価を行い、それらの結果を表2に示した。
(1)第一の樹脂基材と第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さHの測定
第一の樹脂基材と第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さHの測定は、以下に示す手順で行なう。まず、第一の樹脂基材B1の両面に、本発明の表面処理銅箔M(M1)を積層し、樹脂基材毎の推奨プレス条件によりプレスを行い、銅張積層板Pを作製する(図5(a))。推奨プレス条件としては、例えば第一の樹脂基材B1がパナソニック株式会社製のR-5670樹脂であれば、温度:200℃、プレス圧:2.5MPa、プレス時間:180分とする場合が挙げられる。次いで、プレスして作製した銅張積層板Pをベーキング処理する。本実施例では150℃×80分の条件でベーキング処理を行った。銅張積層板Pを下記のエッチング条件Aでエッチングし、銅張積層板Pから全ての銅箔部分M1を溶解させ、第一の樹脂基材B1(樹脂コア層)の状態にする(図5(b))。エッチング後の第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1の表面に、未使用の第二の樹脂基材(例えばプリプレグ層)B2を積層し(図5(c))、推奨プレス条件によりプレスを行い、試験片(多層板)T1を作製する(図5(d))。
次に、イオンミリング装置(日立製作所製:IM4000)により処理した各試験片T1の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM:日立製作所製:SU8020)を用いて観察し、以下に示す手順によって、第一の樹脂基材B1と第二の樹脂基材B2との貼着界面Sの界面高さHを測定する。まず、観察倍率を200倍(本件の画像内視野の実際の幅が63.5μmである。)に拡大し、任意の位置で第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2との貼着界面Sの延在方向と、画面の水平方向とが±1°の範囲になるように合わせ、次に、観察倍率を10,000倍(本件の画像内視野の実際の幅が12.7μmである。)に拡大し、任意の位置でSEM画像内に映し出されている前記貼着界面Sを形成する凹凸のうち、最下点位置となる底位置を有する第1凹部の底位置をA点とし、次いで、第1凹部およびこの第1凹部に隣接する凹部を除いた残りの凹部の中で、最下点位置となる底位置を有する第2凹部の底位置をB点とし、そして、A点とB点を結んだ直線をベース線BL1とする(図1(a))。その後、50,000倍(本件の画像内視野の実際の幅が2.54μmである。)のSEM画像で、任意の位置で第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2との貼着界面Sを形成する凹凸のうち、最下点位置となる底位置を有する第3凹部の底位置を通る様に、ベース線BL1と平行にベース線BL2を引き、ベース線BL2から垂直方向に最も離れた凸部の頂点までの距離を界面高さHとして測定する(図1(b))。本実施例では、5箇所の視野でそれぞれ界面高さを測定しそれらの平均値を界面高さHの測定とした。
また、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2とが同じ樹脂基材であって、かつ前記貼着界面SがSEM観察で見え難い場合には、下記のエッチング条件Bでエッチングすることによって、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2とを腐食することで見え易くすることが可能である。
<エッチング条件A>
塩化銅濃度: 1.2〜2.5 mol/L
塩酸: 2.9 mol/L
液温: 30〜45℃
<エッチング条件B>
蒸留水: 80cc
アンモニア水: 7cc
過酸化水素水: 5cc
温度: 25℃前後
エッチング時間: 4〜6秒
(2)接触式粗さRz、Raの測定
JIS B 0601:1994に準拠し、 接触式表面粗さ測定機((株)小坂研究所製SE1700)を用い、作製した銅箔の表面について、十点平均粗さRzと算術平均粗さRaを測定した。
(3)第一の樹脂基材と第二の樹脂基材との貼着界面の凹凸の数の測定方法
第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2との貼着界面Sの界面高さHの測定方法で観察したのと同じ前記界面Sにおいて、幅2.54μm(本件の画像内視野の実際の幅が2.54μmである。)の範囲で、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2との貼着界面Sの凹凸の傾きが、ベース線BL2に平行となる点の数を測定し(図2参照)、この測定した数を、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2の貼着界面Sの凹凸の数とする。本発明では、5箇所の視野でそれぞれ貼着界面Sの凹凸の数を測定し、それらの平均値を貼着界面Sの凹凸の数とした。
(4)第一の樹脂基材と第二の樹脂基材との界面傾斜角の測定方法
界面傾斜角θは、第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1と第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2の貼着界面Sを、走査型電子顕微鏡を用い、倍率50000倍で撮影したときのSEM画像(幅2.54μmの範囲)で見て、各凹凸に、界面高さHの2分の1の高さ位置で接線mを引き、この接線mとベース線BL2とのなす角度であり、本実施例では、接線mとベース線BL2とがなす角度を5箇所測定し、それらの平均値を界面傾斜角θとして求めた。また、界面傾斜角θの具体的な測定方法は、図8(a)および図8(b)に示すように、各凹凸に引いた前記接線m1、m2と、ベース線BL2とがなす角度θ1、θ2とは、各凹凸に、界面高さHの2分の1の高さ位置(ベース線BL2から垂直方向に最も離れた凸部の頂点までの距離(界面高さH)の中点を通ってBL2に平行な線BL3を引き、BL3と凹凸の輪郭線が交わる位置)での接線mと、ベース線BL2のなす角度を測定することとする。図8(a)は界面傾斜角θ1が本発明の適正範囲内(70°)である場合、図8(b)は界面傾斜角θ2が本発明の適正範囲外(100°)である場合を参考として示す。
(5)伝送特性(高周波での伝送損失の測定)の評価
伝送特性は、各試料を材料として加工して、マイクロストリップラインによる伝送路を形成した上で、ネットワークアナライザにより伝送損失を測定し、この測定した伝送損失の数値から評価した。作製したマイクロストリップラインは、特性インピーダンスを50Ωとし、例えば第一の樹脂基材がR−5670である場合は、銅箔の厚さ:18μm、樹脂の厚さ:0.2mm、幅:500μm、長さ:200mmとした。第一の樹脂基材としては、表2に示す樹脂基材を使用した。伝送特性は20GHzにおいては、伝送損失が−6.2dB以上の場合を「◎(合格)」、−6.2dB未満、−6.5dB以上の場合を「○(合格)」、そして−6.5dB未満の場合を「×(不合格)」と判定した。また、70GHzにおいては、伝送損失が−20.6dB以上の場合を「◎(合格)」、−20.6dB未満、−22.0dB以上の場合を「○(合格)」、−22.0dB未満、−24.0dB以上の場合を「△(合格)」、そして−24.0dB未満の場合を「×(不合格)」と判定した。
(6)第一の樹脂基材に対する表面処理銅箔の密着性(ピール強度)の評価
第一の樹脂基材に対する表面処理銅箔の密着性は、表面処理銅箔と第一の樹脂基材との密着強度(ピール強度)を測定し、この測定値から評価した。第一の樹脂基材としては、表2に示す基材を使用した。試験片は、各第一の樹脂基材の推奨プレス条件でプレスし作製した。密着強度は、テンシロンテスター(東洋精機製作所社製)を使用して、表面処理銅箔と第一の樹脂基材とを積層貼着(接着)後、試験片を10mm幅の回路配線にエッチング加工し、第一の樹脂基材側を両面テープによりステンレス板に固定し、回路配線を90度方向に50mm/分の速度で剥離して求めた。前記密着性は、密着強度(ピール強度)が、0.4kN/m未満を「×(不合格)」、0.4kN/m以上0.5kN/m未満を「△(合格)」、0.5kN/m以上0.6kN/m未満を「〇(合格)」、そして0.6kN/m以上を「◎(合格)」として評価した。
(7)リフロー耐熱性
先ず、リフロー耐熱試験の試験片T2の作製方法を説明する。まず、第一の樹脂基材B1の両面に表面処理銅箔M1を積層貼着した銅張積層板Pを作製する(図6(a))。次に、銅張積層板Pは、塩化銅(II)溶液等によりエッチングされ全ての銅箔部分M1が溶解される(図6(b))。エッチングした第一の樹脂基材(樹脂コア層)B1の両面に、第二の樹脂基材(プリプレグ層)B2と銅箔M2とを積層貼着(図6(c))することにより、リフロー耐熱性を測定するための試験片T2を作製した(図6(d))。次に、作製した試験片T2をリフロー炉に通し、トップ温度260℃で10秒間の加熱条件で通過させる。前記条件で繰り返しリフロー炉を通過させた際に、樹脂コア層B1とプリプレグ層B2との間の層間剥離が、通過回数15回以上で生じなかったものを「◎(合格)」、通過回数が13〜14回で層間剥離が生じたものを「〇(合格)」、通過回数が10〜12回で層間剥離が生じたものを「△(合格)」、そして通過回数が10回未満で層間剥離が生じたものを「×(不合格)」とした。
さらに、本実施例では、上記(4)〜(6)によって伝送特性、密着性およびリフロー耐熱性を評価した結果に基づき、性能を総合評価した。この総合評価は、密着性、リフロー耐熱性、伝送特性(20GHz)、伝送特性(70GHz)の評価について、◎が3個以上で残りが〇の場合を「◎(合格)」、◎の数が0〜2個で残りが〇の場合を「○(合格)」、△が1〜4個で×を含まない場合を「△(合格)」、そして、×を1個以上含む場合を「×(不合格)」とした。
Figure 0006210580
表2から、実施例1〜20は、いずれも表面処理銅箔と第一の樹脂基材(絶縁基板)との密着性、伝送特性およびリフロー耐熱性の全ての性能とも、合格レベルであった。一方、比較例1〜17はいずれも、第一の樹脂基材の誘電率、貼着界面の界面高さHおよび凹凸の数のうちの少なくとも一つが本発明の範囲外であるために十分な特性が得られなかった。図7は、実施例1〜20(図7中の黒塗り四角)及び比較例1〜17(図7中の白抜き三角)について、第一の樹脂基材と第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さHを横軸とし、貼着界面に存在する凹凸の数を縦軸としてプロットしたときの図である。図7から、実施例1〜20はいずれも、貼着界面の界面高さが0.15〜0.85μmの範囲であり、かつ貼着界面に存在する凹凸の数が2.54μm幅あたり11〜30個の範囲であることがわかる。
本発明によれば、大容量の情報を高速で伝達処理する高周波化対応情報通信機器の高性能・高機能化に対応できる銅張積層板又はプリント配線板に用いるのに好適な表面処理銅箔であって、この表面処理銅箔を用いて製造した銅張積層板又はプリント配線板において、比誘電率や誘電正接が低い誘電特性に優れた樹脂基材との十分な密着性、リフロー耐熱性および伝送特性を高いレベルで満足させることができる表面処理銅箔を提供することが可能になった。さらに、これを用いて製造される銅張積層板又はプリント配線板を提供することが可能になった。
B1 第一の樹脂基材(または樹脂コア層)
B2 第二の樹脂基材(またはプリプレグ層)
BL1、BL2 ベース線
BL3 線
C 空隙(または亀裂)
F1 ガスの膨張力
F2 剪断力
F3 摩擦力
H 界面高さ
M、M1 表面処理銅箔
M2 銅箔
P 銅張積層板
S 貼着界面
T1、T2 試験片
θ、θ1、θ2 界面傾斜角

Claims (16)

  1. ポリフェニレンエーテル樹脂を用いて形成した、誘電率が2.6〜4.0の第一の樹脂基材との積層貼着により銅張積層板を形成するのに用いられる表面処理銅箔であって、前記第一の樹脂基材との貼り合せ面に、下記に示す条件1を満足するような表面処理層を有することを特徴とする表面処理銅箔。 記
    条件1:エッチングにより前記銅張積層板から銅箔部分を全て溶解させて得られた前記第一の樹脂基材の表面に、第一の樹脂基材と同じ絶縁樹脂を用いて形成した第二の樹脂基材を積層貼着させた際に、前記第一の樹脂基材と前記第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さが0.15〜0.85μmであり、前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり11〜30個であること(但し、第一の樹脂基材と前記表面処理銅箔の積層貼着および前記第一の樹脂基材と前記第二の樹脂基材との積層貼着は、第一の樹脂基材および第二の樹脂基材にパナソニック株式会社製のR-5670樹脂を用い、温度:200℃、プレス圧:2.5MPa、プレス時間:180分の条件にプレスして行うこととする。)
  2. 前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり15〜25個である請求項1に記載の表面処理銅箔。
  3. 前記貼着界面の界面高さが0.18〜0.50μmである請求項1または2に記載の表面処理銅箔。
  4. 前記貼着界面の界面高さが0.20〜0.25μmである請求項3に記載の表面処理銅箔。
  5. 前記第一の樹脂基材は、誘電率が3.0〜3.9である請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面処理銅箔。
  6. 前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが15°〜85°である請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面処理銅箔。
  7. 前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが20°〜70°である請求項6に記載の表面処理銅箔。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の表面処理銅箔と前記第一の樹脂基材とを、前記表面処理銅箔の前記貼り合せ面が前記第一の樹脂基材に向かい合うように積層貼着して形成してなる銅張積層板。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の表面処理銅箔を用いたプリント配線板。
  10. 誘電率が2.6〜4.0の第一の樹脂基材と、第二の樹脂基材とを積層貼着してなる樹脂積層体を1または又は2以上有するプリント配線板において、前記第一の樹脂基材と前記第二の樹脂基材との貼着界面の界面高さが0.15〜0.85μmであり、前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり11〜30個であることを特徴とするプリント配線板。
  11. 前記貼着界面に存在する凹凸の数が、2.54μm幅あたり15〜25個である請求項10に記載のプリント配線板。
  12. 前記貼着界面の界面高さが0.18〜0.50μmである請求項10または11に記載のプリント配線板。
  13. 前記貼着界面の界面高さが0.20〜0.25μmである請求項12に記載のプリント配線板。
  14. 前記第一の樹脂基材は、誘電率が3.0〜3.9である請求項10〜13のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  15. 前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが15°〜85°である請求項10〜14のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  16. 前記貼着界面に存在する界面傾斜角θが20°〜70°である請求項15に記載のプリント配線板。
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