JP6210493B2 - 荷電粒子ビーム照射装置及び荷電粒子ビーム照射方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム照射装置及び荷電粒子ビーム照射方法 Download PDF

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本発明は、試料に荷電粒子ビームを照射する際に用いられる荷電粒子ビーム照射装置及び荷電粒子ビーム照射方法に関する。
ステージ上に敷き詰めた樹脂粉末からなる粉末層にレーザ光を照射して樹脂粉末を溶融させ、この樹脂粉末が凝固した層を積み重ねて立体物を造形する光造形装置が広く知られている。近年は、電子ビーム露光装置、電子ビーム加工装置、集束イオンビーム装置等の様々な装置により、ステージ上に敷き詰めた粉末試料の表面(以下、「試料表面」と呼ぶ。)の特定領域に荷電粒子ビームを照射して試料を加工及び改質することで、粉末試料が溶融、凝固した層を積み重ねて立体物を造形する三次元積層造形装置が用いられている。
このような三次元積層造形装置においては、(1)試料表面の加工、及び(2)試料表面の観察という、2つの目的を達成するために、同一のソースから発生する荷電粒子ビームの照射条件を切り替える制御が行われている。
例えば、試料表面を加工する際には、試料を最適に加工できる荷電粒子ビームの照射条件を規定した加工モードを設定する。加工モードでは、予め指定されている加工対象領域やパターン位置に十分な照射電流量の荷電粒子ビームを照射し、試料表面を溶融することができる。非加工対象領域には荷電粒子ビームを点滅照射することで、非加工対象領域を溶融しないようにしている。
一方、操作者が試料表面を観察する際には、試料を加工しない荷電粒子ビームの照射条件を規定した観察モードを設定する。観察モードでは、照射電流量を低減した荷電粒子ビームを、観察対象となる領域の全面にラスター走査する。そして、荷電粒子ビームが照射された試料表面から発生する二次電子や反射電子等を検出し、検出信号を画像化して表示部に試料表面を表示している。
このような三次元積層造形装置の一例として、特許文献1に開示されたものが知られている。この特許文献1には、粉末材料に光ビームを照射して硬化層を形成し、この硬化層を積み重ねて所望の三次元形状を有する造形物を製造する技術が開示されている。
特開2001−152204号公報
ところで、観察モードは、操作者が試料表面の加工状況を確認しつつ、必要な場合には加工条件を変更し、調整するために用いられる。このため、試料の加工過程と観察過程に要する時間差を可能な限り小さくし、かつ、できるだけ多くの頻度で試料表面を観察することが望ましい。
しかし、従来は加工用の走査を行った後に、観察用のラスター走査を行っていたことから、試料表面を加工した後、観察を行うまでに時間を要していた。また、加工時に試料表面の走査に要する時間が長くなると、観察時に表示部に表示された画像から、試料表面の状況を正確に把握できず、加工状況に応じて荷電粒子ビームを調整することが難しかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、試料の加工及び観察に要する時間を短縮することを目的とする。
本発明は、制御部が、荷電粒子ビームを照射する照射部に対して、加工が行われる試料の加工領域に照射する荷電粒子ビームの照射電流量を、試料の非加工領域に照射する荷電粒子ビームの照射電流量より多くし、かつ所定のパルスデューティー比としたパルス出力を行わせる。
次に、二次電子検出部が、試料に照射した荷電粒子ビームにより励起した二次電子を検出することにより、検出信号を出力する。
次に、検出信号増幅部が、荷電粒子ビームが加工領域に照射される期間における検出信号のゲインを、荷電粒子ビームが非加工領域に照射される期間における検出信号のゲインよりも低くして、検出信号を増幅する。
そして、画像構成部が、増幅された検出信号を用いて、試料の状態を観察するための観察画像を構成する。
本発明によれば、1回の荷電粒子ビームの走査で試料の加工領域及び非加工領域の観察画像を取得できるため、試料の加工及び観察に要する時間を短縮することができる。
本発明の一実施の形態例に係る三次元積層造形装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例に係る加工対象パターンの例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る引出電位の変化例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る照射電流の変化例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る検出ゲインの変化例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態の変形例に係る検出ゲインの変化例を示す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態例に係る電子銃及び三次元積層造形装置について、添付図面を参照して説明する。
本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[1.一実施の形態例]
<三次元積層造形装置の構成例>
図1は、三次元積層造形装置1の構成図である。
三次元積層造形装置1は、荷電粒子ビーム照射装置の一例として用いられる。この三次元積層造形装置1は、三次元CAD(Computer Aided Design)にて作成されたCADデータに基づき、電子ビームB1(荷電粒子ビームの一例)を利用して、複雑な部品を高速かつ高精度に造形することが可能である。しかも、三次元積層造形装置1は、従来の方法では難しかった高強度な金属部品を作成することができる。
三次元積層造形装置1は、電子ビームB1を放射する電子銃2、偏向部6、レンズ7、粉末試料格納庫9、粉末積層アーム10、Z軸ステージ11、検出電流制御電極14、スイッチ15、端子16a,16b、二次電子検出部17、検出信号増幅部18を備える。また、三次元積層造形装置1は、制御部20、引出電位発生部24、走査駆動部25、画像構成部30、表示部33を備える。
不図示の造形チャンバー内に設置される電界放出型の電子銃2は、エミッタ3、引出電極4及び加速電極5を備えた3極構成としてあり、Z軸ステージ11に敷き詰められた粉末試料13に向けて電子ビームB1を放出する。
偏向部6は、電子銃2から放出された電子ビームB1をZ軸ステージ11の所定位置に偏向させる。レンズ7は、電磁的な作用により電子ビームB1を集束し、電子ビームB1をZ軸ステージ11上に結像させる。これらの電子銃2、偏向部6、レンズ7は、電子ビームB1を粉末試料13に照射するための「照射部」として用いられる。
造形チャンバーの内部は、粉末試料13の劣化を防止するために、真空引きされている。Z軸ステージ11は、粉末試料13の一層単位でZ軸方向(鉛直方向)に移動可能である。Z軸ステージ11上には、水平方向に移動可能な粉末積層アーム10によって粉末試料13が所定の高さ(例えば、粉末試料13の一粒分の直径)で敷き詰められる。そして、Z軸ステージ11の試料表面には、図2に示す加工対象パターン40に基づいて電子ビームB1が照射され、造形物12が造形される。
ここで、加工対象パターン40について説明する。
図2は、加工対象パターン40の例を示す。
加工対象パターン40の一例として示される英字の「A」は、Z軸ステージ11に敷き詰められた粉末試料13に造形される図形であり、CADデータに基づいて作成される。加工対象パターン40以外の部分が電子ビームB1による加工が行われない非加工領域a1,a2であり、加工対象パターン40の部分が電子ビームB1による加工が行われる加工領域b1である。そして、表示部33には、この加工対象パターン40が観察画像として表示される。
図1の説明に戻ると、検出電流制御電極14は、電子ビームB1が照射された粉末試料13から励起された二次電子によって生じる検出電流を制限する。検出電流の制限は、検出電流制御電極14に一端が接続されるスイッチ15が、他端を正電位の端子16a、負電位の端子16bのいずれかに切り替えられることで行われる。スイッチ15の他端が正電位の端子16aに接続されると、検出電流制御電極14に正電位が印加され、検出電流制御電極14に引き付けられる二次電子が多くなる。一方、スイッチ15の他端が負電位の端子16bに接続されると、検出電流制御電極14に負電位が印加されるため、検出電流制御電極14に引き付けられる二次電子が少なくなる。
二次電子検出部17は、粉末試料13に照射した電子ビームB1により励起した二次電子を、検出電流制御電極14を介して検出することにより、検出信号を出力する。
検出信号増幅部18は、増幅した検出信号を画像構成部30に出力する。
制御部20は、三次元積層造形装置1内の各部の動作を制御する。制御部20が照射部に行う制御としては、引出電位発生部24が引出電位を発生するための引出電位発生信号を発生させる。ここで、制御部20は、粉末試料13の加工領域b1に照射する電子ビームB1の照射電流量を、粉末試料13の非加工領域a1,a2に照射する電子ビームB1の照射電流量より多くし、かつ所定のパルスデューティー比としたパルス出力を照射部に行わせる。
そして、制御部20は、照射部が電子ビームB1を試料表面の全面をラスター走査する際に、非加工領域a1,a2と加工領域b1で引出電位発生部24に設定するモードを変える。非加工領域a1,a2では、観察モードが設定され、引出電位を低く保った電子ビームB1が連続出力される。しかし、加工領域b1では、加工モードが設定され、観察モードでの引出電位を所定のパルスデューティー比で高めた電子ビームB1がパルス出力される。
この制御部20は、走査信号発生部21と、加工領域生成部22と、加工領域記憶部23とを備える。
走査信号発生部21は、走査駆動部25を駆動するための走査信号を発生する。
加工領域生成部22は、加工対象パターン40より、加工領域b1と非加工領域a1,a2を生成する。
加工領域記憶部23は、加工領域生成部22によって生成された加工対象パターン40を、加工対象パターンデータとして記憶している。
引出電位発生部24は、制御部20から受け取った引出電位発生信号に基づいて引出電極4に印加する正の引出電位を発生する。このとき、引出電位発生部24は、制御部20によって設定される加工モード又は観察モードに応じて引出電位を高速に切り替える。
走査駆動部25は、走査信号発生部21から受け取った走査信号に基づいて偏向部6の動作を制御し、電子ビームB1を試料表面上にラスター走査させる。
画像構成部30は、検出信号増幅部18から受け取った増幅された検出信号を用いて、粉末試料13の状態を観察するための観察画像を構成する。この画像構成部30は、画像生成部31と、イメージメモリ32とを備える。
画像生成部31は、検出信号増幅部18から入力した検出信号に基づいて観察画像を生成する。
イメージメモリ32(記憶部の一例)は、例えば、ハードアクセス可能なオンメモリで構成される。そして、イメージメモリ32は、画像生成部31が生成した観察画像を記憶する。
表示部33は、画像構成部30が構成した観察画像を表示する。操作者は、表示部33に表示された観察画像により、粉末試料13の表面の様子を観察することができる。
<三次元積層造形装置の動作例>
ここで、三次元積層造形装置1の動作について説明する。
まず、不図示の真空ポンプによって造形チャンバーの内部が真空引きされた後、粉末試料格納庫9がZ軸ステージ11に粉末試料13を供給する。そして、粉末積層アーム10が、所定の高さとなるように粉末試料13をZ軸ステージ11上に均一に敷きつめる。その後、電子銃2から電子ビームB1がZ軸ステージ11上の粉末試料13に向けて照射される。
その際、照射部に含まれるエミッタ3は、不図示の加熱電源によって加熱されて電子を放出する。引出電位発生部24は、電子ビームB1を粉末試料13の加工領域b1又は非加工領域a1,a2に照射するタイミングに合わせて引出電位を変える。引出電極4は、引出電位発生部24が発生した正の引出電位が印加されると、エミッタ3から電子を引き出す。さらに、加速電極5は、加速電源26によって印加された加速電位により、エミッタ3が放出した電子を加速した電子ビームB1を偏向部6に向かわせる。
この電子ビームB1は、偏向部6により偏向され、レンズ7を通過して、Z軸ステージ11上に敷き詰められた粉末試料13を高温で溶融する。溶融された粉末試料13は、電子ビームB1が通過した後、凝固する。電子ビームB1により一層毎に溶融された後、凝固した粉末試料13により造形される二次元構造体は、三次元構造体を一つの粉末層と同じ高さ毎に平面で切り出したものである。
電子ビームB1によってZ軸ステージ11上に所定の形状が造形されると、Z軸ステージ11は、電子ビームB1の走査期間が経過する度に降下し、再び粉末試料13が敷きつめられる。そして、再び、三次元積層造形装置1は、粉末試料13の一層毎に電子ビームB1を照射して、粉末試料13の溶融及び凝固を繰り返した後、最終的に所望の造形物12を造形する。
電子ビームB1の照射に際して、走査信号発生部21は、電子ビームB1が停留する時間に応じて、ラスター走査を行うための適切な繰り返し周波数を調整し、この繰り返し周波数を偏向部6に設定する。そして、制御部20は、金属溶融効果を持たない観察モード、又は金属粉末を溶融可能な金属溶融効果を持つ加工モードのいずれかを引出電位発生部24に設定して電子銃2を使用することが可能となる。
観察モードにおいて引出電位発生部24は、例えば数kVの引出電位を引出電極4に印加している。このとき、電子ビームB1の照射電流は小電流である。このため、観察モードで得られる電子ビームB1は、試料表面を溶融することはない。
一方、加工モードにおいて引出電位発生部24は、例えば10kVを超えるパルス状の引出電位を引出電極4に印加する。これにより、電子ビームB1の照射電流が大電流となる。パルス状の引出電位が印加された引出電極4は、エミッタ3を破壊することなくエミッタ3の周辺の電界強度を高めて、エミッタ3から電子を引き出し、電子ビームB1を高輝度化することができる。また、電子ビームB1のビーム径を増加させることなく、照射電流を3桁程度増大させたパルス状の電子ビームB1を粉末試料13に照射し、試料表面を加工することが可能となる。
電子ビームB1が照射された試料表面からは、二次電子が放出される。二次電子検出部17に到達する二次電子の量(検出電流)は、検出電流制御電極14によって制御される。そして、二次電子検出部17は、検出した二次電子に基づいて検出信号を出力する。
検出信号増幅部18は、加工モードで決定される所定のパルスデューティー比に合わせて、電子ビームB1が加工領域b1に照射される期間における検出信号のゲインを低くする。逆に、検出信号増幅部18は、所定のパルスデューティー比に合わせて、非加工領域a1,a2に電子ビームB1が照射される期間における検出信号のゲインを高くする。検出信号のゲインは、検出信号増幅部18が引出電位発生部24から受け取った引出電位が増減するタイミングに基づいて変えられる。
また、検出信号増幅部18は、電子ビームB1の観察モード又は加工モードに従ってゲインを変えた検出信号を出力するため、画像生成部31が検出信号に基づいて生成する観察画像全体の信号強度をほぼ均一に保つことができる。また、画像生成部31は、電子ビームB1の全面ラスター走査に同期して検出信号をサンプリングし、イメージメモリ32に記憶させる。このため、画像生成部31は、イメージメモリ32から読み出した検出信号から観察画像を生成し、この観察画像を表示部33に出力することができる。
<引出電位のパルス制御>
次に、引出電位のパルス制御方法について図3〜図5を参照して説明する。以下の説明では、非加工領域a1,a2における引出電位、照射電流、検出ゲインを「ベース部」と呼び、加工領域b1における引出電位、照射電流、検出ゲインを「パルス部」と呼ぶ。
図3は、引出電位の変化例を示す。
引出電位発生部24は、電子ビームB1が非加工領域a1を走査する時刻t1〜t2の間は、低い引出電位E1(ベース部)を引出電極4に印加する。そして、電子ビームB1が加工領域b1を走査する時刻t2〜t3の間は、引出電位E1を引出電極4に印加しつつ、引出電位E1よりも高いパルス状の引出電位E2(パルス部)を引出電極4に印加する。電子ビームB1が非加工領域a2を走査する時刻t3以降は、引出電位E2を印加せず、低い引出電位E1を引出電極4に印加する。
図4は、照射電流の変化例を示す。
電子銃2は、電子ビームB1が非加工領域a1を走査する時刻t1〜t2の間は、試料表面を観察するため、電子ビームB1による照射電流I1(ベース部)を小さくしてある。
一方、電子銃2は、電子ビームB1が加工領域b1を走査する時刻t2〜t3の間は、試料表面を加工するため、電子ビームB1による照射電流I2(パルス部)を照射電流I1よりもパルス状に大きくしてある。時刻t3になると、照射電流I1に戻す。
図5は、検出ゲインの変化例を示す。
検出信号増幅部18は、非加工領域a1を電子ビームB1が走査している時刻t1〜t2の間は、検出ゲインG1(ベース部)を高くする。そして、電子ビームB1が加工領域b1を走査する時刻t2〜t3の間は、照射電流がパルス状に強められるタイミングに合わせて、検出ゲインG2(パルス部)を低くする。その後、電子ビームB1が非加工領域a2を走査する時刻t3となると、検出ゲインG1に戻す。
以上説明した一実施の形態例に係る三次元積層造形装置1によれば、試料表面に対して1回の全面ラスター走査を行うことにより、試料表面の加工と、観察画像の構成をほぼ同時に行うことができる。このため、粉末試料13の加工と観察に要する時間を短縮することができる。そして、表示部33には、電子ビームB1によるラスター走査毎に加工対象パターン40の加工結果が表示される。このため、操作者は、加工条件の確認及び設定を効率的に行うことができる。
また、加工モードにおいて、パルス状の電子ビームB1を粉末試料13に照射する時には、大電流の電子ビームB1を照射することにより二次電子が大量に生成され検出信号が増大する。このため、加工領域b1では、検出電流制御電極14に負電位を印加して、多量の二次電子が検出電流制御電極14に引き付けられないようにする。また、非加工領域a1,a2では、検出電流制御電極14に正電位を印加して、多くの二次電子を検出電流制御電極14に引き付ける。このように加工モードと観察モードの切り替えは、非加工領域a1,a2と加工領域b1との境界で行われる。そして、検出信号増幅部18は、引出電極4にパルス状に印加される引出電位に同期し、電子ビームB1がパルス出力された時に検出信号のゲインを減らす。このため、1回のラスター走査において加工モードと観察モードを併用することにより、連続して検出信号を得ることができ、白飛び等の生じていない正常な画像を構成することが可能となる。
[2.変形例]
上述した一実施の形態例において、図5に示したようにゲインを、引出電位E2のパルス印加に合わせて変更するようにしたが、これに限られない。
図6は、検出ゲインの変化例を示す。
この例では、電子ビームB1が加工領域b1を走査する時刻t2〜t3の間は、検出ゲインG2のままとする。これにより、引出電位がパルス状に大きくなっても、検出ゲインを低く保つため、大きな引出電位が引出電極4に印加されたことによる検出信号の増幅を抑えることができる。
また、引出電位、照射電流、検出ゲインのパルスデューティー比は、粉末試料13の直径、加工対象パターン40の形状等に応じて任意に変えることができる。
また、三次元積層造形装置1では、荷電粒子ビームの一例として負電荷である電子による電子ビームB1を用いた例を示したが、正電荷の粒子を荷電粒子ビームに用いてもよい。
また、従来のように観察モード、加工モードをそれぞれ独立して設定することも可能である。
また、粉末試料13以外に、溶融樹脂等を用いることもできる。
なお、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、更にはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…三次元積層造形装置、2…電子銃、3…エミッタ、4…引出電極、5…加速電極、6…偏向部、7…レンズ、13…粉末試料、14…検出電流制御電極、15…スイッチ、16a,16b…端子、17…二次電子検出部、18…検出信号増幅部、20…制御部、25…走査駆動部、26…加速電源、30…画像構成部、33…表示部

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームを照射する照射部と、
    加工が行われる試料の加工領域に照射する前記荷電粒子ビームの照射電流量を、前記試料の非加工領域に照射する前記荷電粒子ビームの照射電流量より多くし、かつ所定のパルスデューティー比としたパルス出力を前記照射部に行わせる制御部と、
    前記試料に照射した前記荷電粒子ビームにより励起した二次電子を検出することにより、検出信号を出力する二次電子検出部と、
    前記荷電粒子ビームが前記加工領域に照射される期間における前記検出信号のゲインを、前記荷電粒子ビームが前記非加工領域に照射される期間における前記検出信号のゲインよりも低くして、前記検出信号を増幅する検出信号増幅部と、
    増幅された前記検出信号を用いて、前記試料の状態を観察するための観察画像を構成する画像構成部と、を備える
    荷電粒子ビーム照射装置。
  2. 前記検出信号増幅部は、前記所定のパルスデューティー比に合わせて、前記荷電粒子ビームが前記加工領域に照射される期間における前記検出信号のゲインを低くする
    請求項1に記載の荷電粒子ビーム照射装置。
  3. 前記荷電粒子ビームは、電子ビームであって、
    前記照射部は、
    電子を放出するエミッタと、
    引出電位発生部が発生する引出電位が印加され、前記エミッタから前記電子を引き出す引出電極と、
    加速電位が印加され、前記エミッタが放出した前記電子を加速して前記電子ビームとする加速電極と、を備え、
    前記制御部は、前記電子ビームを前記試料の加工領域又は非加工領域に照射するタイミングに合わせて、前記引出電位発生部が発生する前記引出電位を変化させる
    請求項1又は2に記載の荷電粒子ビーム照射装置。
  4. 前記画像構成部は、前記観察画像を記憶する記憶部を備え、
    前記観察画像を表示する表示部に前記観察画像を出力する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム照射装置。
  5. 制御部が、荷電粒子ビームを照射する照射部に対して、加工が行われる試料の加工領域に照射する前記荷電粒子ビームの照射電流量を、前記試料の非加工領域に照射する前記荷電粒子ビームの照射電流量より多くし、かつ所定のパルスデューティー比としたパルス出力を行わせるステップと、
    二次電子検出部が、前記試料に照射した前記荷電粒子ビームにより励起した二次電子を検出することにより、検出信号を出力するステップと、
    検出信号増幅部が、前記荷電粒子ビームが前記加工領域に照射される期間における前記検出信号のゲインを、前記荷電粒子ビームが前記非加工領域に照射される期間における前記検出信号のゲインよりも低くして、前記検出信号を増幅するステップと、
    画像構成部が、増幅された前記検出信号を用いて、前記試料の状態を観察するための観察画像を構成するステップと、を含む
    荷電粒子ビーム照射方法。
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