JP6210365B2 - 電動モータのロータ、及び該ロータを備えた車両の後輪操舵装置 - Google Patents

電動モータのロータ、及び該ロータを備えた車両の後輪操舵装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動モータのロータに関し、特に、車両の後輪操舵装置に好適な電動モータのロータに係る。また、このロータを備え、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置に関する。
ブラシレスモータのロータに関し、下記の特許文献1には、「磁石の極性の位置にかかわらず、モータの応答性を向上することを課題」として、「回転軸と、該回転軸に一体回転するように固定されたロータバックヨークと、該ロータバックヨークの外周面に固着された永久磁石とを備えるロータにおいて、前記ロータバックヨークは、前記永久磁石と接する外周部を除く部分に肉抜き部を有し、前記外周部の磁路幅を磁束の飽和を生じない寸法とすることを特徴とするロータ」が提案され、特許文献1の段落〔0019〕には「このロータバックヨーク12は、前記回転軸11に圧入されることで、回転軸11に一体回転するように固定されている。この際、前記複数の切り欠き12aにより、回転軸11及びロータバックヨーク12間の圧入荷重が低減されている」と記載されている。
一方、車両の四輪操舵システム(4WS)の一部を構成する後輪操舵装置として、種々の態様の装置が知られているが、基本的な構成は、下記の特許文献2に記載のような「車両の後輪に連結されるロッドと、ロッドを支持するとともに車両のシャシーに固定されるハウジングと、ハウジングに収容されるとともに前記後輪を操舵すべく前記ロッドを駆動するモータ」から成る。また、車両の後輪を支持するサスペンション機構も種々の態様があり、これに装着される後輪操舵装置も多様なものとなる。例えば、下記の特許文献3に記載の装置は特許文献2に記載の装置と基本構成が異なるだけでなく、電気モータからプッシュロッドへの駆動力の伝達を断続するブロッキング装置も備えており、電気モータ及びその回転運動をプッシュロッドの並進運動に変換するためのトランスミッションと共に、モジュールハウジングに支持されている。
特開2007−14178号公報 特許第5098242号公報 特表2012−511465号公報
上記特許文献1に開示されたモータでは、回転軸(11)が中実であるのに対し、上記特許文献2及び3に記載の後輪操舵装置においては、ブラシレスモータの出力軸として中空回転軸が用いられている。仮に、特許文献1に記載の回転軸として、特許文献2又は3に記載の中空回転軸を用いた場合には、特許文献1に必要な回転軸の外径は必然的に大となるので、ロータバックヨークの径方向長さを十分確保することができなくなり、特許文献1に記載のように複数の切り欠きを設けることは困難となる。また、複数の切り欠きの回転軸との当接面の形状によっては、ロータバックヨークの圧入時に回転軸の外周面を損なうおそれがある。
一方、後輪操舵装置に関し、上記特許文献2及び3の何れにもロータの構造は明示されておらず、当然ながら、バックヨークと中空回転軸との接合構造は不明であり、後輪操舵装置全体としての組付性の向上や低コストに寄与し得るロータ構造は開示されていない。
そこで、本発明は、中空回転軸、バックヨーク及び複数の永久磁石を備え、後輪操舵装置に好適な電動モータのロータにおいて、バックヨークの中空回転軸への圧入が容易で、安定した状態で保持し得るロータを提供することを課題とする。
また、本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、上記のロータを備え、組付が容易で、低コスト化を可能とする後輪操舵装置を提供することを別の課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、ハウジングに対し回転可能に支持する中空回転軸と、該中空回転軸の外周面に嵌合されて当該中空回転軸と一体的に回転する筒状のバックヨークと、該バックヨークの円周方向に均等の間隔で配設される複数の永久磁石とを備えた電動モータのロータにおいて、前記バックヨークは、複数の鋼板が積層される積層鋼板であって、該積層鋼板を構成する各鋼板が、複数の凹凸形状の接合部を有し、隣接する鋼板間で前記接合部が嵌着されて一体となっている積層鋼板であり、当該積層鋼板のうちの積層最上部の一枚の鋼板が、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔を有し、且つ、前記バックヨークは、前記中空回転軸の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部であって、前記断面円弧状の内周面の内径が前記中空回転軸の外周面の外径より大で、前記断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と前記中空回転軸の軸中心との間の距離が前記中空回転軸の外周面の外径と等しくなるように設定された複数の突条部を有し、該複数の突条部を介して前記中空回転軸の外周面に前記バックヨークが圧入されるように構成したものである。
上記のロータにおいて、前記複数の突条部の両側に、当該突条部に平行な溝を有する構成とするとよい。また、前記複数の突条部は、前記バックヨークの円周方向に均等の間隔で形成される三つの突条部で構成するとよい。
また、本発明の後輪操舵装置は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、前記サスペンション機構に第1の連結部材及び第2の連結部材を介して連結するハウジングと、該ハウジングを構成する筒体内に収容する電動モータと、前記筒体内に収容し前記電動モータの出力を減速する減速機構と、該減速機構に連結して回転するナット部材及び該ナット部材に螺合すると共に前記第2の連結部材に連結するロッドを有し、前記ナット部材の回転運動を前記ロッドの直線運動に変換する直動機構と、前記第1の連結部材を有し前記筒体の前記減速機構側の開口を閉塞する連結カバーとを備え、前記電動モータを構成するロータが、前記筒体に対し回転可能に支持する中空回転軸と、該中空回転軸の外周面に嵌合されて当該中空回転軸と一体的に回転する筒状のバックヨークと、該バックヨークの円周方向に均等の間隔で配設される複数の永久磁石とを備え、前記バックヨークは、複数の鋼板が積層される積層鋼板であって、該積層鋼板を構成する各鋼板が、複数の凹凸形状の接合部を有し、隣接する鋼板間で前記接合部が嵌着されて一体となっている積層鋼板であり、当該積層鋼板のうちの積層最上部の一枚の鋼板が、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔を有し、且つ、前記バックヨーク、前記中空回転軸の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部であって、前記断面円弧状の内周面の内径が前記中空回転軸の外周面の外径より大で、前記断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と前記中空回転軸の軸中心との間の距離が前記中空回転軸の外周面の外径と等しくなるように設定された複数の突条部を有し、該複数の突条部を介して前記中空回転軸の外周面に前記バックヨークが圧入されるように構成したものである。
上記の後輪操舵装置において、前記複数の突条部の両側に、当該突条部に平行な溝を有するものとするとよい。また、前記複数の突条部は、前記バックヨークの円周方向に均等の間隔で形成される三つの突条部で構成するとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の電動モータのロータにおいては、バックヨークは、中空回転軸の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部であって、断面円弧状の内周面の内径が中空回転軸の外周面の外径より大で、断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と中空回転軸の軸中心との間の距離が中空回転軸の外周面の外径と等しくなるように設定された複数の突条部を有し、該複数の突条部を介して中空回転軸の外周面にバックヨークが圧入されるように構成されているので、バックヨークの中空回転軸への圧入が容易で、中空回転軸を損なうことなく確実に組み付けることができ、安定した状態で保持することができる。この結果、電動モータとしてのコスト低減が可能となる。更に、バックヨークは、複数の鋼板が積層される積層鋼板であって、積層鋼板を構成する各鋼板が、複数の凹凸形状の接合部を有し、隣接する鋼板間で接合部が嵌着されて一体となっている積層鋼板であり、積層鋼板のうちの積層最上部の一枚の鋼板が、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔を有しているので、バックヨークの上下面の判別が可能となり、良好な組付性を確保することができるだけでなく、着磁時の位置決めを容易且つ確実に行うことができる。しかも、工程数が増加することなく、鋼板に対するプレス加工の一環として複数の識別孔を形成することができる。
上記のロータにおいて、複数の突条部の両側に、当該突条部に平行な溝を有する構成とすれば、各突条部の内周面の周方向中心部が中空回転軸の外周面に圧入される際に、各突条部の両端部に大きな荷重がかかった場合でも、その荷重を溝方向に逃すことができる。また、複数の突条部は、バックヨークの円周方向に均等の間隔で形成される三つの突条部で構成すれば、最少の突条部で適切に中空回転軸を保持することができる。
また、本発明の後輪操舵装置においては、これを構成する電動モータにおけるロータが、筒体に対し回転可能に支持する中空回転軸と、該中空回転軸の外周面に嵌合されて当該中空回転軸と一体的に回転する筒状のバックヨークと、該バックヨークの円周方向に均等の間隔で配設される複数の永久磁石とを備え、バックヨークが、中空回転軸の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部であって、断面円弧状の内周面の内径が中空回転軸の外周面の外径より大で、断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と中空回転軸の軸中心との間の距離が中空回転軸の外周面の外径と等しくなるように設定された複数の突条部を有し、該複数の突条部を介して中空回転軸の外周面にバックヨークが圧入されるように構成されているので、バックヨークの中空回転軸への圧入が容易で、中空回転軸を損なうことなく確実に組み付けることができ、後輪操舵装置全体としてのコスト低減が可能となる。更に、バックヨークは、複数の鋼板が積層される積層鋼板であって、積層鋼板を構成する各鋼板が、複数の凹凸形状の接合部を有し、隣接する鋼板間で接合部が嵌着されて一体となっている積層鋼板であり、積層鋼板のうちの積層最上部の一枚の鋼板が、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔を有しているので、バックヨークの上下面の判別が可能となり、良好な組付性を確保することができるだけでなく、着磁時の位置決めを容易且つ確実に行うことができる。しかも、工程数が増加することなく、鋼板に対するプレス加工の一環として複数の識別孔を形成することができる。
上記の後輪操舵装置において、バックヨークに形成される複数の突条部の両側に、当該突条部に平行な溝を有する構成とすれば、各突条部の内周面の周方向中心部が中空回転軸の外周面に圧入される際に、各突条部の両端部に大きな荷重がかかった場合でも、その荷重を溝方向に逃すことができる。また、複数の突条部は、バックヨークの円周方向に均等の間隔で形成される三つの突条部で構成すれば、最少の突条部で適切に中空回転軸を保持することができる。
本発明の一実施形態に係るロータの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動モータの一部を示す平面図である。 本発明の一実施形態に供するロータにおけるバックヨークの永久磁石収容部を示す図2のA−A線の断面図である。 本発明の一実施形態に供するロータにおけるバックヨークの接合構造を示す図2のB−B線の断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動モータを備えた後輪操舵装置の主要構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるアクチュエータ部分を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるコントローラ部分を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に関し、先ず、電動モータのロータの一実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るロータの一部を示すもので、後述する図5に示す電動モータ3aに供され、ハウジング(図5に符合1で示す)に対し回転可能に支持する中空回転軸20と、この中空回転軸20の外周面に嵌合されて中空回転軸20と一体的に回転する筒状のバックヨーク21と、このバックヨーク21の円周方向に均等の間隔で配設される複数の永久磁石(代表して22で表す)とを備えており、図1及び図2に二点鎖線で示すように、中空回転軸20にはロッド2が挿通される。尚、図2の23はコイルを示し、24はステータを示す。
図1及び図2に示すように、バックヨーク21には、中空回転軸20の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部(代表して21eで表す)が形成されており、これらの突条部21eを介して中空回転軸20の外周面にバックヨーク21が圧入されている。各突条部21eは、断面円弧状の内周面の内径(図1にR1で示す)が中空回転軸20の外周面の外径(図1にR0で示す)より大で、断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と中空回転軸20の軸中心との間の距離(図1にDで示す)が中空回転軸20の外周面の外径(R0)と等しくなるように設定されている。尚、本実施形態では三つの突条部21eがバックヨーク21の円周方向に均等の間隔で形成されている。
本実施形態では、複数の永久磁石22は、図1乃至図3に示すようにバックヨーク21内に収容されているが、バックヨーク21の外周面に固定するように構成してもよい。バックヨーク21は、図4に示すように、複数の鋼板(非磁性材料の環状プレート)が積層され、各プレートに形成された複数の円形凹凸形状の接合部(代表して21pで表す)が、隣接するプレート間で嵌着され、積層鋼板が一体となっている。尚、図3及び図4では視認性を考慮しバックヨーク21のハッチングを省略している。
上記のように、各突条部21eの内周面の内径(R1)が中空回転軸20の外周面の外径(R0)より大で、内周面の少なくとも周方向中心と中空回転軸20の軸中心との間の距離が中空回転軸20の外周面の外径(R0)と等しくなるように設定されているので、バックヨーク21が中空回転軸20に圧入されるときには、各突条部21eの内周面の周方向中心部が中空回転軸20の外周面に当接するのみであり、バックヨーク21の内周面全体が中空回転軸20の外周面に当接する場合に比べ、接触面積を大幅に低減することができる。従って、圧入荷重による中空回転軸20の変形あるいはバックヨーク21の変形を防止することができ、各突条部21eの両端部によって空回転軸20の外周面が損なわれることはない。しかも、複数の突条部21eは夫々軸方向に延びているので、中空回転軸20への圧入が容易であり、安定した状態でバックヨーク21を保持することができる。また、複数の突条部21eの両側には、これらに平行な溝21g、21gが形成されており、各突条部21eの内周面の周方向中心部が中空回転軸20の外周面に圧入される際に、各突条部21eの両端部に大きな荷重がかかった場合でも、その荷重を溝21g、21g方向に逃すことができる。尚、圧入前のバックヨーク21における各突条部21eの内周面の内径(R1)は中空回転軸20の外周面の外径(R0)より大で、内周面の少なくとも周方向中心と中空回転軸20の軸中心との間の距離は中空回転軸20の外周面の外径(R0)より小である。
更に、積層最上部の一枚の鋼板(図3及び図4にPUで示す)は、図1乃至図3に示すように、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔(代表して21hで表す)を有している。これにより、積層鋼板から成るバックヨーク21の上下面の判別が可能となり、良好な組付性を確保することができるだけでなく、着磁時の位置決めを容易且つ確実に行うことができる。この場合において、識別手段としてペイント付与等の別の工程を必要とすることもないので、工程数が増加することなく、鋼板に対するプレス加工の一環として複数の識別孔21hを形成することができる。また、各識別孔21hはバックヨーク21(即ち全ての積層鋼板)を軸方向に貫通する貫通孔ではないので、貫通孔によって惹起し得る磁気飽和を懸念する必要はない。尚、各識別孔21hは、周方向で隣接する接合部21pの中間部に形成するとよい。また、積層最上部の一枚の鋼板PUに形成される接合部21pには凸側部分が形成されておらず、従って、図4に示すように、積層後に鋼板PUの表面から突出することはなく、積層最下部と同様、平滑面となる。
次に、上記の構成になるロータを備えた後輪操舵装置の実施形態について、図5乃至図7を参照して説明する。本実施形態の後輪操舵装置は四輪操舵システム(4WS)の一部を構成するものであるが、前輪操舵装置は従前と同様であるので省略している。また、車両の後輪を支持するサスペンション機構には種々の態様があるが、本実施形態では、図6に二点鎖線で示すように構成されており、車両の後輪RL、RRを支持するリヤアクスルRAへの支持部RSと、リヤアクスルRAに軸支され揺動中心Cを中心に揺動するリンクLSとの間に、本実施形態の後輪操舵装置を構成するアクチュエータユニットAUが介装され、これによって支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動され、リンクLSの揺動に応じてタイロッドTR、TRを介して後輪RL、RRが操舵される。
アクチュエータユニットAUは、ハウジング1にロッド2が軸方向移動(直線運動)可能に支持され、その一端部がボールジョイントJLを介してリンクLSに連結され、ハウジング1がボールジョイントJAを介して支持部RSに連結されており、アクチュエータ3によってロッド2が駆動され、リヤアクスルRAの支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動されるように構成されている。具体的には、アクチュエータ3を構成する電動モータ3aはコントローラ4によって制御され、電動モータ3aの回転出力が減速機構3bによって減速された後、前述の直動機構3cを介してロッド2の直線運動に変換されるように構成されている。尚、本実施形態では電動モータ3aはブラシレスモータで構成されている。
本実施形態においては、ハウジング1は主としてアクチュエータ3の構成部品(電動モータ3a等)を内蔵するハウジング1aと、主としてコントローラ4の構成部品(電子回路基板40等)を内蔵するハウジング1bに大別され、ハウジング1aを構成する筒体10に連結カバー11が接合されると共に、ハウジング1bを構成し上下及び軸方向に開口部を有する筐体12が接合され、この筐体12の上下の開口部に蓋体15及び16が接合されるように構成されている。本実施形態のハウジング1は金属製で、連結カバー11及び筐体12はアルミニウム製で、筒体10並びに蓋体15及び16は鉄製である。
アクチュエータ3は、ステータ24にコイル23が巻装された状態で、筒体10内に圧入固定されている。電動モータ3aの出力軸は中空回転軸20で構成され、この中空回転軸20は、筒体10内に挿入される環状のモータカバー25の内径部25aと、筐体12に形成される環状溝12aに対し、夫々軸受25b及び12bを介して回転可能に支持されている。中空回転軸20の軸方向中間部には、前述のバックヨーク21が圧入固定され、このバックヨーク21の円周方向に均等の間隔で永久磁石22が配設されている。
更に、中空回転軸20内には、ロッド2が同軸に配置され、ハウジング1に対し軸方向移動(直線運動)可能に支持されると共に、ハウジング1に対し回転不能に支持されている。尚、ロッド2と筐体12の支持部との間にはブッシュ2a及び2bが介装されているが、これらはロッド2の軸方向移動を円滑に行うために摺動抵抗を低減するものである。即ち、本実施形態は言わば片持支持の伸縮機構であるので、ブッシュ2a及び2bには両端支持の軸方向移動機構における軸受としての機能は要求されない。
本実施形態の減速機構3bは遊星歯車機構30で構成され、外歯歯車のサンギヤ31が中空回転軸20と一体的に結合され、中空回転軸20と共に回転可能に支持されている。また、内歯歯車のリングギヤ33が筒状保持部材のホルダ34に固定されており、外歯歯車のプラネタリギヤ32がサンギヤ31及びリングギヤ33に噛合しサンギヤ31回りを回転するように配設されている。そして、このプラネタリギヤ32を、ピン35を介して回転可能に支持するキャリアとして、ナット部材36がホルダ34に対し軸受37を介して回転可能に支持されている。軸受37はボールベアリングで、その内輪37aがナット部材36に嵌合されると共に、その外輪37bがホルダ34に嵌合され、C字状のスペーサ37cによってナット部材36に保持されている。
本実施形態においては、ホルダ34及びピン35は金属製(例えば鉄製)であるが、サンギヤ31、プラネタリギヤ32及びリングギヤ33が合成樹脂製であり、サンギヤ31は金属製の中空回転軸20に一体成形されている。そして、リングギヤ33はホルダ34に対し回転不能に支持され、ホルダ34は筒体10に対して回転不能に支持されている。即ち、図11に示すように、筒体10内に形成された環状溝10aにスナップリング14が保持され、このスナップリング14の環状側面と連結カバー11の環状開口端面との間に、軸受37の外輪37b及びホルダ34が挟持された状態で、筒体10の減速機構3b側(図11の左側)の開口端に形成された螺子部に環状のロックナット13が螺合され、筒体10と連結カバー11が締結される。而して、ロックナット13の螺合に伴って生ずる軸方向の押圧力によって、軸受37の外輪37b及びホルダ34はスナップリング14と連結カバー11との間に強固に挟持され、この結果、ホルダ34は筒体10に対して回転不能に保持される。
そして、ロッド2の一端部の外周面に所定の軸方向長さに亘って台形螺子が形成された雄螺子部2cとナット部材36の内周面に形成された雌螺子部36cが螺合するように配置されており、これらナット部材36とロッド2によって直動機構3cが構成されている。尚、ロッド2の脱落防止用に、雄螺子部2cの先端にはナット2dが螺着されている。ロッド2は、前述のように支持されているので、ロッド2に付与され得る軸方向の荷重は、ナット部材36、軸受37、ホルダ34及びスナップリング14を介して、筒体10及び連結カバー11で吸収される。
一方、図7に示すように、コントローラ4として、電子制御装置(図示せず)を構成する電子回路基板40及び変位検知装置5を構成する磁石ブロック50がハウジング1b内に収容されている。変位検知装置5は、例えば磁気ベクトルセンサで構成される変位センサ5aと例えばネオジウム磁石で構成される永久磁石5bを備え、変位センサ5aは電子回路基板40に支持され、永久磁石5bは磁石ブロック50内に保持されている。この磁石ブロック50は、ロッド2の直線運動時の軸方向変位を検出する機能を有する共に、前述のロッド2の回転を阻止する機能を有している。
而して、本実施形態のアクチュエータ3においては、電動モータ3aによって中空回転軸20が回転駆動されると、その回転出力が遊星歯車機構30の減速機構3bによって減速されてナット部材36が回転駆動され、更に、直動機構3cによって、ナット部材36の回転運動がロッド2の直線運動に変換される。この結果、前述のようにリヤアクスルRAの支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動されて、後輪の舵角が調整される。
上記の構成になるアクチュエータユニットAUの製造方法の一部を説明すると、先ず、コイル23が巻装されたステータ24が、圧入装置(図示せず)によって筒体10内に圧入され、図7に示す所定の位置で固定される。また、モータカバー25が筒体10内に挿入され、スナップリング14が筒体10内の環状溝10aに固定される。これとは別に、サンギヤ31が一体成形された中空回転軸20に、軸受25bが圧入された後、永久磁石22を保持するための樹脂製の押え部材22aが圧入されると共に、バックヨーク21が圧入固定される。そして、バックヨーク21内に永久磁石22が収容され、更に押え部材22bが圧入されたサブアセンブリの状態で、永久磁石22が着磁される。
次に、上記の中空回転軸20がステータ24の中空部内に挿入され、軸受25bがモータカバー25の中空部に嵌合した状態で保持される。更に、磁極センサ6用のプラスチックマグネット6bが固着された支持部材26が中空回転軸20の端部に圧入され、プラスチックマグネット6bが着磁された後、筐体12が筒体10の電動モータ3a側(図2の右側)の開口に接合され、ボルト結合される。尚、筐体12の環状溝12aには軸受12bの外輪が圧入されており、筒体10に筐体12を接合すると軸受12bの内輪が中空回転軸20に嵌合する。
一方、軸受37の内輪37aがナット部材36に嵌合され、スペーサ37cによって保持され、軸受37の外輪37bがホルダ34に嵌合される。次に、リングギヤ33がホルダ34に装着され、ピン35によってプラネタリギヤ32がナット部材36に支持され、ピン35に係止部材38が係止される。そして、ナット部材36の雌螺子部36cにロッド2の雄螺子部2cが螺合され、雄螺子部2cの先端にナット2dが螺着されて、サブアセンブリが構成される。
上記のサンギヤ31が一体成形された中空回転軸20に対し、バックヨーク21が圧入固定される場合において、図2に示すように、積層最上部の一枚の鋼板には複数の識別孔21hが形成されているので、バックヨーク21の上下面を判別することができ、中空回転軸20への圧入方向を容易に確認することができる。また、バックヨーク21内に収容された永久磁石22に対し着磁する場合には、複数の識別孔21hを目印に位置決めすることができるので、容易且つ確実に着磁作業を行うことができる。
1 ハウジング
2 ロッド
3a 電動モータ
3b 減速機構
3c 直動機構
10 筒体
11 連結カバー
12 筐体
13 ロックナット
14 スナップリング
15、16 蓋体
20 中空回転軸
21 バックヨーク
21e 突条部
21g 溝
21h 識別孔
22 永久磁石
25 モータカバー
30 遊星歯車機構
40 電子回路基板
50 磁石ブロック

Claims (6)

  1. ハウジングに対し回転可能に支持する中空回転軸と、
    該中空回転軸の外周面に嵌合されて当該中空回転軸と一体的に回転する筒状のバックヨークと、
    該バックヨークの円周方向に均等の間隔で配設される複数の永久磁石とを備えた電動モータのロータにおいて、
    前記バックヨークは、
    複数の鋼板が積層される積層鋼板であって、該積層鋼板を構成する各鋼板が、複数の凹凸形状の接合部を有し、隣接する鋼板間で前記接合部が嵌着されて一体となっている積層鋼板であり、
    当該積層鋼板のうちの積層最上部の一枚の鋼板が、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔を有し、且つ、
    前記バックヨークは、
    前記中空回転軸の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部であって、前記断面円弧状の内周面の内径が前記中空回転軸の外周面の外径より大で、前記断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と前記中空回転軸の軸中心との間の距離が前記中空回転軸の外周面の外径と等しくなるように設定された複数の突条部を有し、
    該複数の突条部を介して前記中空回転軸の外周面に前記バックヨークが圧入されていることを特徴とする電動モータのロータ。
  2. 前記複数の突条部の両側に、当該突条部に平行な溝を有することを特徴とする請求項1記載の電動モータのロータ。
  3. 前記複数の突条部は、前記バックヨークの円周方向に均等の間隔で形成される三つの突条部であることを特徴とする請求項1又は2記載の電動モータのロータ。
  4. 車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、
    前記サスペンション機構に第1の連結部材及び第2の連結部材を介して連結するハウジングと、
    該ハウジングを構成する筒体内に収容する電動モータと、
    前記筒体内に収容し前記電動モータの出力を減速する減速機構と、
    該減速機構に連結して回転するナット部材及び該ナット部材に螺合すると共に前記第2の連結部材に連結するロッドを有し、前記ナット部材の回転運動を前記ロッドの直線運動に変換する直動機構と、
    前記第1の連結部材を有し前記筒体の前記減速機構側の開口を閉塞する連結カバーとを備え、
    前記電動モータを構成するロータが、
    前記筒体に対し回転可能に支持する中空回転軸と、該中空回転軸の外周面に嵌合されて当該中空回転軸と一体的に回転する筒状のバックヨークと、
    該バックヨークの円周方向に均等の間隔で配設される複数の永久磁石とを備え、
    前記バックヨークは、
    複数の鋼板が積層される積層鋼板であって、該積層鋼板を構成する各鋼板が、複数の凹凸形状の接合部を有し、隣接する鋼板間で前記接合部が嵌着されて一体となっている積層鋼板であり、
    当該積層鋼板のうちの積層最上部の一枚の鋼板が、円周方向に均等の間隔で穿設される複数の識別孔を有し、且つ、
    前記バックヨーク
    前記中空回転軸の軸中心に向けて突出し軸方向に延びる断面円弧状の内周面を有する複数の突条部であって、前記断面円弧状の内周面の内径が前記中空回転軸の外周面の外径より大で、前記断面円弧状の内周面の少なくとも周方向中心と前記中空回転軸の軸中心との間の距離が前記中空回転軸の外周面の外径と等しくなるように設定された複数の突条部を有し、
    該複数の突条部を介して前記中空回転軸の外周面に前記バックヨークが圧入されていることを特徴とする車両の後輪操舵装置。
  5. 前記複数の突条部の両側に、当該突条部に平行な溝を有することを特徴とする請求項記載の車両の後輪操舵装置。
  6. 前記複数の突条部は、前記バックヨークの円周方向に均等の間隔で形成される三つの突条部であることを特徴とする請求項4又は5記載の車両の後輪操舵装置。
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