JP6210307B2 - 樹脂組成物、2液型ラミネート用接着剤、積層フィルム及び太陽電池のバックシート - Google Patents

樹脂組成物、2液型ラミネート用接着剤、積層フィルム及び太陽電池のバックシート Download PDF

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Description

本発明は、湿熱条件下での基材接着性及び積層体としたときの外観に優れる樹脂組成物、2液型ラミネート用接着剤、積層フィルム及び太陽電池のバックシートに関する。
近年、石油、石炭をはじめとする化石燃料の枯渇が危ぶまれ、これらの化石燃料により得られる代替エネルギーを確保するための開発が急務とされている。このため原子力発電、水力発電、風力発電、太陽光発電等の種々の方法が研究され、実際の利用に及んでいる。太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換することが可能な太陽光発電は、半永久的で無公害の新たなエネルギー源として実用化されつつあり、実際に利用される上での価格性能比の向上が目覚しく、クリーンなエネルギー源として非常に期待が高い。
太陽光発電に使用される太陽電池は、太陽光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽光発電システムの心臓部を構成するものであり、シリコンなどに代表される半導体からできている。その構造としては、太陽電池素子を直列、並列に配線し、20年程度の長期間にわたって素子を保護するために種々のパッケージングが施され、ユニット化されている。このパッケージに組み込まれたユニットは太陽電池モジュールと呼ばれ、一般に太陽光が当たる面をガラスで覆い、熱可塑性樹脂からなる充填材で間隙を埋め、裏面を封止シートで保護した構成となっている。熱可塑性樹脂からなる充填材としては、透明性が高く、耐湿性にも優れているという理由でエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(以下、EVA樹脂)が用いられることが多い。一方、裏面保護シートには、ポリエステルフィルムやポリフッ化ビニルフィルム等の異なる特徴を有する種々のフィルムには、機械強度、耐候性、耐熱性、耐湿熱性、耐光性、といった特性が要求され、裏面保護シートを構成する接着剤には、これらの種々のフィルムに対する高い接着性、露天環境下でも長期的に接着性を維持するための耐湿熱性、優れた外観等が求められている。
このようなバックシート用接着剤としては、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジオール、エチレングリコール、イソフタル酸、及びセバシン酸を反応させてなるポリエステルポリオールと、イソホロンジイソシアネートとを反応させて得られるポリエステルポリウレタンポリオールを主剤とし、イソホロンジイソシアネートの三量体を硬化剤として用いた二液型のポリウレタン系接着剤が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、このように、分岐構造を有しないポリエスエルポリウレタンポリオールを用いた接着剤では、最終硬化物の架橋密度が低くなるため、湿熱条件下では硬化物が膨潤してしまい、接着性が低下する、所謂、湿熱条件下での基材接着性に劣るものであった。
耐湿熱性を向上させるため、本発明者はすでに分岐構造を有するポリエステルポリウレタンポリオールを用いた接着剤を提供しているが、適用する樹脂の分子量が小さい為、主剤と硬化剤とを混合しこれを塗布した初期の硬化時に硬化歪みが発生しやすく、塗膜外観が悪いという現象を抱えており、さらなる改良が必要である。
特開2010−43238号公報 国際公開2012/144329号
従って、本発明が解決しようとする課題は、湿熱条件下での基材接着性及び外観に優れる樹脂組成物、該樹脂組成物を含有してなる2液型ラミネート用接着剤、該接着剤からなる層を有する積層フィルム及び太陽電池のバックシートを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、分子内に分岐構造を有し、重量平均分子量(Mw)が80,000〜150,000の範囲であり、かつ、分子量分布(Mw/Mn)が5.0〜30.0であるポリエステルポリウレタンポリオール(A)と、数平均分子量(Mn)が300〜5,000の範囲である水酸基含有エポキシ樹脂(B)と、数平均分子量(Mn)が300〜2,000の範囲である水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)と、粘着付与剤と、脂肪族ポリイソシアネートと、を必須の成分として含有し、且つ前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)100質量部に対する前記粘着付与剤の配合比率が10〜30質量部であることを特徴とする樹脂組成物を用いることにより、湿熱条件下での基材接着性に優れる2液型ラミネート用接着剤が得られ、また得られる塗膜の外観が良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、分子内に分岐構造を有し、重量平均分子量(Mw)が80,000〜150,000の範囲であり、かつ、分子量分布(Mw/Mn)が5.0〜30.0であるポリエステルポリウレタンポリオール(A)と、数平均分子量(Mn)が300〜5,000の範囲である水酸基含有エポキシ樹脂(B)と、数平均分子量(Mn)が300〜2,000の範囲である水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)と、粘着付与剤と、脂肪族ポリイソシアネートと、を必須の成分として含有し、且つ前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)100質量部に対する前記粘着付与剤の配合比率が10〜30質量部であることを特徴とする樹脂組成物を提供するものである。
本発明は、更に、前記樹脂組成物を含む2液型ラミネート用接着剤、前記2液型ラミネート用接着剤からなる層を有する積層フィルム、及び2液型ラミネート用接着剤からなる層を有する太陽電池用バックシートを提供するものである。
本発明によれば、従来の2液型ラミネート用接着剤と比較して、湿熱条件下での基材接着性に優れる2液型ラミネート用接着剤を得ることが出来、当該接着剤層を有する積層体の外観も良好である。
本発明の樹脂組成物は、分子内に分岐構造を有し、重量平均分子量(Mw)が80,000〜150,000の範囲であり、かつ、分子量分布(Mw/Mn)が、5.0〜30.0の範囲であるポリエステルポリウレタンポリオール(A)を必須の成分として含有する。
前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)が分子内に分岐構造を有することにより、最終硬化物が架橋密度の高いものとなるため、湿熱条件下であっても膨潤せず、高い接着性を維持することができる。
また、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の重量平均分子量(Mw)は、80,000〜150,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)が前記範囲内にあることにより、外観に特に優れた積層体を得ることができる。また、粘着付与剤を含む樹脂組成物が塗工に適した粘度のものとなる。重量平均分子量(Mw)が80,000未満の場合には、貼合後に接着剤層がフィルムの収縮に耐えられず、得られる積層体の外観が不良となる。一方、150,000を超える場合には、粘度が高いために塗工し難い樹脂組成物となる。中でも、湿熱条件下での基材接着性にも優れる樹脂組成物が得られる点で、重量平均分子量(Mw)は90,000〜120,000の範囲であることが好ましい。
前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、5.0〜30.0の範囲である。分子量分布(Mw/Mn)が前記範囲内にあることにより、低分子量成分に起因した基材との密着性が向上する効果と、高分子量成分に起因した硬化物が高強度となる効果が同時に発揮されるため、湿熱条件下での基材接着性に優れるものとなる。分子量分布(Mw/Mn)が5.0未満の場合には初期の接着強度が低下する。中でも、湿熱条件下での基材接着性により優れる樹脂組成物が得られる点で、分子量分布(Mw/Mn)は5〜25の範囲であることが好ましい。
また、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の数平均分子量(Mn)は、湿熱条件下での基材接着性に優れ、塗工に適した粘度の樹脂組成物となり外観に優れる積層体が得られる点で、8,000〜15,000の範囲であることが好ましく、9,000〜12,000の範囲であることがより好ましい。
尚、本願発明において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
また、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の水酸基価は、湿熱条件下での基材接着性に優れる点で、5〜30mgKOH/gの範囲であることが好ましく、5〜20mgKOH/gの範囲であることがより好ましい。更に前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の酸価は2.0mgKOH/g以下であることが好ましい。
前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)は、例えば、多塩基酸(E)と、多価アルコール(F)と、ポリイソシアネート(G)を反応させることにより得られる。この場合、ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の分子内に分岐構造を導入するために、多塩基酸(E)、多価アルコール(F)及びポリイソシアネート(G)のいずれか一種類以上の原料成分に3官能以上の化合物を用いる。
前記多塩基酸(E)は、二塩基酸(E1)と3官能以上の多塩基酸(E2)とが挙げられる。
前記二塩基酸(E1)は、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカンニ酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、イコサン二酸等の脂肪族二塩基酸;
テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸等の脂肪族不飽和二塩基酸及びその無水物;
ヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸;
フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸等の芳香族に塩基酸及びその無水物等が挙げられる。
前記3官能以上の多塩基酸(E2)は、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族三塩基酸;
トリメリット酸、無水トリメリット酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸等の芳香族三塩基酸及びその無水物などが挙げられる。
ここで、前記3官能以上の多塩基酸(E2)を用いることにより、本願発明のポリエスエルポリウレタンポリオール(A)の分子内に分岐構造を導入することができる。
これら多塩基酸(E)はそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。中でも、湿熱条件下での基材接着性に優れ、かつ、塗工に適した粘度の樹脂組成物が得られる点で、脂肪族多塩基酸と、芳香族多塩基酸とを併用することが好ましく、全多塩基酸成分中に占める脂肪族多塩基酸の含有量が20〜50モル%の範囲であることが好ましく、25〜40モル%の範囲であることがより好ましい。また、湿熱条件下での基材接着性により優れる樹脂組成物となる点で、前記脂肪族多塩基酸は、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカンニ酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、イコサン二酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸等、炭素原子数が6〜20の範囲であるものが好ましく、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸等、炭素原子数が8〜13の範囲であるものがより好ましい。
また、本発明においては、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の分子量や粘度を調整する目的で、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の原料としてメタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、安息香酸等のモノカルボン酸を用いても良い。
前記多価アルコール(F)は、ジオール(F1)と、3官能以上のポリオール(F2)が挙げられる。
前記ジオール(F1)は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2,2−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−3−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘサン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;
ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のエーテルグリコール;
前記脂肪族ジオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の種々の環状エーテル結合含有化合物との開環重合によって得られる変性ポリエーテルジオール;
前記脂肪族ジオールと、ε−カプロラクトン等の種々のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール;
ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール;
ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノールにエチレンオキサイド、プロプレンオキサイド等を付加して得られるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記3官能以上のポリオール(F2)は、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール;
前記脂肪族ポリオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の種々の環状エーテル結合含有化合物との開環重合によって得られる変性ポリエーテルポリオール;
前記脂肪族ポリオールと、ε−カプロラクトン等の種々のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ここで、前記3官能以上のポリオール(F2)を用いることにより、本願発明のポリエスエルポリウレタンポリオール(A)の分子内に分岐構造を導入することができる。
これら多価アルコール(F)はそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。中でも、塗工性に優れる樹脂組成物となる点で、全多価アルコール成分中に占める前記脂肪族多価アルコールの含有量が50モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましい。また、湿熱条件下での基材接着性がより優れる樹脂組成物が得られる点で、前記脂肪族ポリオールが、前記脂肪族ジオールであることが好ましく、ネオペンチルグリコールを多価アルコール(F)中に50モル%以上で含有することがより好ましい。
前記ポリイソシアネート(G)は、ジイソシアネート化合物(G1)と、3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)とが挙げられる。
前記ジイソシアネート化合物(G1)は、例えば、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;
シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4´−ジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;
1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
前記3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)は、例えば、分子内にウレタン結合部位を有するアダクト型ポリイソシアネート化合物や、分子内にイソシアヌレート環構造を有するヌレート型ポリイソシアネート化合物が挙げられる。
前記分子内にウレタン結合部位を有するアダクト型ポリイソシアネート化合物は、例えば、ジイソシアネート化合物と多価アルコールとを反応させて得られる。該反応で用いるジイソシアネート化合物は、例えば、前記ジイソシアネート化合物(G1)として例示した各種のジイソシアネート化合物が挙げられ、これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。また、該反応で用いるポリオール化合物は、前記多価アルコール(F)として例示した各種のポリオール化合物や、多価アルコールと多塩基酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
前記分子内に分子内にイソシアヌレート環構造を有するヌレート型ポリイソシアネート化合物は、例えば、ジイソシアネート化合物とモノアルコールおよび/又はジオールとを反応させて得られる。該反応で用いるジイソシアネート化合物は、例えば、前記ジイソシアネート化合物として例示した各種のジイソシアネート化合物が挙げられ、これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。また、該反応で用いるモノアルコールとしては、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、n−デカノール、n−ウンデカノール、n−ドデカノール、n−トリデカノール、n−テトラデカノール、n−ペンタデカノール、n−ヘプタデカノール、n−オクタデカノール、n−ノナデカノール、エイコサノール、5−エチル−2−ノナノール、トリメチルノニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、3,9−ジエチル−6−トリデカノール、2−イソヘプチルイソウンデカノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノール等が挙げられ、ジオールとしては前記多価アルコール(F)で例示した脂肪族ジオール等が挙げられる。これらモノアルコールやジオールはそれぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。
ここで、前記3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)を用いることにより、本願発明のポリエスエルポリウレタンポリオール(A)の分子内に分岐構造を導入することができる。
これらポリイソシアネート(G)は、それぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。中でも、湿熱条件下での接着強度に優れる樹脂組成物が得られる点で、前記3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)が好ましく、ヌレート型ポリイソシアネート化合物がより好ましい。また、樹脂組成物を塗工に適した粘度に調節することが容易となる点で、前記ジイソシアネート化合物(G1)と、前記3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)とを併用することが好ましい。この場合、湿熱条件下での基材接着性に優れ、かつ、塗工に適した粘度を示す樹脂組成物となる点で、両者の質量比[(G1)/(G2)]が50/50〜5/95の範囲であることが好ましく、40/60〜10/90の範囲であることがより好ましく、30/70〜15/85の範囲であることが特に好ましい。
前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)を製造する際に用いる3官能以上の成分は、前記多塩基酸(E2)、前記ポリオール(F2)及び前記ポリイソシアネート化合物(G2)のいずれでも良いが、前述の通り、湿熱条件下での接着強度に優れる樹脂組成物が得られる点、及び前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)をより短時間で簡便に製造できる点で、ポリイソシアネート化合物(G2)を用いることが好ましい。
前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)を製造する方法は、例えば、前記多塩基酸(E)と、前記多価アルコール(F)とを、エステル化触媒の存在下、150〜270℃の温度範囲で反応させてポリエステルポリオールを得た後、該ポリエステルポリオールと前記ポリイソシアネート(G)とを、ウレタン化触媒の存在下、50〜100℃の温度範囲で反応させる方法などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、数平均分子量(Mn)が300〜5,000の範囲である水酸基含有エポキシ樹脂(B)を含有することにより、一般に接着性の低いPVFフィルムやPVDFフィルム等のフッ素系基材に対しても、高い接着性を発現することができる。前記エポキシ樹脂(B)の数平均分子量(Mn)が300未満の場合には、十分な接着強度が得られず、数平均分子量(Mn)が5,000を超える場合には、本発明の樹脂組成物への溶解性が低下する。中でも、本発明の樹脂組成物への溶解性及び湿熱条件下での基材接着性により優れる点で、数平均分子量(Mn)が400〜2,000の範囲であるものがより好ましい。
前記水酸基含有エポキシ樹脂(B)は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。これらの中でも、湿熱条件下での基材接着性及び初期の接着強度に優れる樹脂組成物が得られる点で、ビスフェノール型のエポキシ樹脂が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、数平均分子量(Mn)が300〜2,000の範囲である水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)を含有することにより、湿熱条件下での基材接着性に優れる樹脂組成物となる。数平均分子量(Mn)が300未満の場合には、十分な接着強度が得られず、数平均分子量(Mn)が2,000を超える場合には本発明の樹脂組成物への溶解性が低下する。中でも、本発明の樹脂組成物への溶解性及び湿熱条件下での基材接着性により優れる点で、数平均分子量(Mn)が400〜2,000の範囲であるものがより好ましい。
前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)は、より硬化性に優れる樹脂組成物となる点で、水酸基価が20〜300mgKOH/gの範囲であることが好ましく、40〜250mgKOH/gの範囲であることがより好ましい。また、湿熱条件下での基材接着性に優れる点で、ポリカーボネートジオールであることが好ましい。
前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)は、例えば、多価アルコールとカルボニル化剤とを重縮合反応させる方法により製造することができる。
前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)の製造で用いる多価アルコールは、例えば、前記多価アルコール(F)として例示した各種の多価アルコールが挙げられる。多価アルコールはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)の製造で用いるカルボニル化剤は、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等を挙げることができる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
本発明の樹脂組成物は、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)と、前記水酸基含有エポキシ樹脂(B)と、前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)とを、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)100質量部に対し、前記水酸基含有エポキシ樹脂(B)が5〜20質量部の範囲となり、かつ、前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)が5〜20質量部の範囲となる割合で含有することにより、種々の基材に対する接着性に優れ、湿熱条件下であっても高い基材接着性を維持できる樹脂組成物となる。
本発明の樹脂組成物には、粘着付与剤を含有する。粘着付与剤を併用することで、初期の接着強度が高まる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系又はロジンエステル系粘着付与剤、テルペン系又はテルペンフェノール系粘着付与剤、飽和炭化水素樹脂、クマロン系粘着付与剤、クマロンインデン系粘着付与剤、スチレン樹脂系粘着付与剤、キシレン樹脂系粘着付与剤、フェノール樹脂系粘着付与剤、石油樹脂系粘着付与剤などが挙げられ、これらの粘着付与剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、該粘着付与剤は主に分子量により種々の軟化点を有するものが得られるが、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)と混合した場合の相溶性、色調や熱安定性などの点から軟化点が80〜160℃、好ましくは90〜110℃のロジン系樹脂及びその水素添加誘導体が特に好ましい。上述したポリエステルポリウレタンポリオール(A)と混合する場合は、通常、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の固形分100質量部に対して10〜30質量部(固形分)の範囲で用いることが好ましく、特に10〜20質量部(固形分)の範囲で用いることが好ましい。
ロジン系又はロジンエステル系としては、重合ロジン、不均化ロジン、水素添加ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン、及びこれらのグリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステル、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、エチレングリコールエステル、ジエチレングリコールエステル、トリエチレングリコールエステルなどがあげられる。
テルペン系又はテルペンフェノール系としては、低重合テルペン系、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、テルペンフェノール系、芳香族変性テルペン系、水素添加テルペン系などあげられる。
石油樹脂系としては、ペンテン、ペンタジエン、イソプレンなどから得られる炭素数5個の石油留分を重合した石油樹脂、インデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレンなどから得られる炭素数9個の石油留分を重合した石油樹脂、前記各種モノマーから得られるC5−C9共重合石油樹脂及びこれらを水素添加した石油樹脂、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンから得られる石油樹脂;並びにそれらの石油樹脂の水素化物;それらの石油樹脂を無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸、フェノールなどで変性した変性石油樹脂などを例示できる。
フェノール樹脂系としては、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物を使用できる。該フェノール類としては、フェノール、m−クレゾール、3,5−キシレノール、p−アルキルフェノール、レゾルシンなどが挙げられ、これらフェノール類とホルムアルデヒドをアルカリ触媒で付加反応させたレゾールや、酸触媒で縮合反応させて得られるノボラックなどが例示できる。また、ロジンにフェノールを酸触媒で付加させ熱重合することにより得られるロジンフェノール樹脂なども例示できる。
これらの中でも、特に軟化点が80〜160℃の水添ロジン系であることが好ましく、酸価が2〜10mgKOH/g、水酸基価が5mgKOH/g以下の水添ロジン系であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物における前記粘着付与剤の配合比率は、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)100質量部に対し、10〜30質量部の範囲である。配合比率が10質量部未満では、粘着付与剤の使用効果が発現されず、30質量部を超えると、耐湿熱性に悪影響を与えることになる。
本発明の樹脂組成物における前記ポリイソシアネートは、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)、前記水酸基含有エポキシ樹脂(B)及び前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)が含有する水酸基と反応させる硬化剤として働く。該ポリイソシアネートは、例えば、前記ポリイソシアネート(G)として列記した種々のポリイソシアネートが挙げられる。これらポリイソシアネートは一種類を単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
これらポリイソシアネートの中でも、接着剤塗膜が黄変し難い点では、前記脂肪族ジイソシアネート化合物が好ましい。また、湿熱条件下での基材密着性に優れる点では、前記ヌレート型ポリイソシアネート化合物が好ましい。
本願発明の樹脂組成物は、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)と、前記水酸基含有エポキシ樹脂(B)と、前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)と、粘着付与剤とポリイソシアネートとを必須の成分として含有する。本発明では、前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)、前記水酸基含有エポキシ樹脂(B)及び前記水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)に含まれる水酸基の合計モル数[OH]と、前記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基のモル数[NCO]との比[OH]/[NCO]を1/1〜1/2の範囲とすることにより、硬化性に優れる樹脂組成物となる。中でも、[OH]/[NCO]が1/1.05〜1/1.5の範囲であることが好ましい。
本願発明の樹脂組成物は、更に、各種の溶剤を含有していても良い。前記溶媒は、例えば、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン等のケトン系化合物、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキソラン等の環状エーテル系化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系化合物、トルエン、キシレン等の芳香族系化合物、カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系化合物が挙げられる。これらは単独で使用しても二種類以上を併用しても良い。
本発明の樹脂組成物は、更に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、フッ素系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、帯電防止剤、防曇剤等の各種添加剤を含有しても良い。
本願発明の樹脂組成物は、種々のプラスチックフィルムを接着する為の2液型ラミネート用接着剤として好適に用いることができる。
前記種々のプラスチックフィルムは、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリビニルアルコール、ABS樹脂、ノルボルネン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等からなるフィルムが挙げられる。本願発明の2液型ラミネート用接着剤は、上記各種フィルムの中でも特に接着が難しいポリフッ化ビニル樹脂やポリフッ化ビニリデン樹脂からなるフィルムに対しても高い接着性を示す。
前記各種フィルム同士を接着する際、本願発明の2液型ラミネート用接着剤の使用量は、2〜10g/mの範囲であることが好ましい。
本願発明の2液型ラミネート用接着剤を用い、複数のフィルムを接着して得られる積層フィルムは、湿熱条件下でも高い接着性を有し、フィルム同士が剥がれ難い特徴がある。従って、本願発明の2液型ラミネート用接着剤は、屋外等の厳しい環境下で用いる積層フィルム用途に好適に用いることができ、このような用途としては、例えば、太陽電池のバックシートを製造する際の接着剤などが挙げられる。
以下に本発明を具体的な合成例、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、本願実施例では、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
合成例1 ポリエステルポリウレタンポリオール(A1)の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管を有するフラスコに、ネオペンチルグリコール641部、イソフタル酸417部、無水フタル酸194部、セバシン酸302部、無水トリメリット酸11部及び有機チタン化合物0.7部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら230〜250℃に加熱しエステル化反応を行った。酸価が1.0mgKOH/g以下となったところで反応を停止し、100℃まで冷却後、酢酸エチルで固形分80%に希釈した。次いで、有機錫化合物を0.2部仕込み、ヘキサメチレンジイソシアヌレートのイソシアヌレート変性体(スミジュール N−3300;住化バイエルウレタン株式会社製)79部、ヘキサメチレンジイソシアネート29部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら70〜80℃に加熱しウレタン化反応を行った。イソシアネート含有率0.03%以下となったところで反応を停止し、数平均分子量が11000、重量平均分子量103000、水酸基価10.0のポリエステルポリウレタンポリオールを得た。これに酢酸エチルとイソプロピルアルコールの混合溶剤を仕込み、希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液をポリエステルポリウレタンポリオール(A1)の溶液とする。
合成例2 比較用ポリエステルポリウレタンポリオール(A2)溶液の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管を有するフラスコに、ネオペンチルグリコール311質量部、イソフタル酸215質量部、無水フタル酸99.7質量部、セバシン酸156質量部、無水トリメリット酸5.8質量部及びエステル化触媒として有機チタン化合物0.2質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら230〜250℃に加熱しエステル化反応を行った。酸価が1.0mgKOH/g以下となったところで反応を停止し、100℃まで冷却後、酢酸エチルで固形分80%に希釈した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアヌレートのイソシアヌレート変性体(住友バイエルウレタン株式会社製「スミジュールN3300」)10質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート14質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら70〜80℃に加熱しウレタン化反応を行った。イソシアネート含有率0.03%以下となったところで反応を停止し、数平均分子量が4600、重量平均分子量33000、水酸基価14.8のポリエステルポリウレタンポリオールを得た。これに酢酸エチルとイソプロピルアルコールの混合溶剤を仕込み、希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液をポリエステルポリウレタンポリオール(a1)の溶液とする。
本発明の実施例及び比較例で用いたエポキシ樹脂(B)を以下に示す。
・エポキシ樹脂(B1):数平均分子量(Mn)470、エポキシ当量245g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON 860」)
本発明の実施例及び比較例で用いたポリカーボネート樹脂(C)を以下に示す。
・ポリカーボネートポリオール(C1):数平均分子量(Mn)1,000、水酸基価110mgKOH/gのポリカーボネートジオール(ダイセル化学社製「プラクセルCD210」)
本発明の実施例及び比較例で用いた粘着付与剤は、エステルガム105(荒川化学工業製、軟化点:100〜110℃、酸価20以下、ロジンエステル系)であり、ポリイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート変性体(住友バイエルウレタン社製「スミジュールN3300」)である。
実施例1〜8及び比較例1〜4
前記合成例1及び2で得たポリエステルポリウレタンポリオール100質量部(固形分)、前記エポキシ樹脂(B1)、前記ポリカーボネートポリオール(C1)及び前記粘着付与剤およびポリイソシアネートを、表1〜2の配合比率で混合して樹脂組成物を得、下記の要領で評価サンプルを作成し、以下に示す方法で評価を行った。結果を表1〜2に示す。
評価サンプルの作成
125μm厚のPETフィルム(東レ株式会社製「X10S」)を基材とし、上記の各接着剤組成物を5〜6g/m(乾燥質量)に塗装して、貼合用フィルムとして25μm厚のフッ素フィルム(旭硝子(株)アフレックス25PW)を用い、評価サンプルを得た。評価サンプルは、50℃、72時間、エージングした後、評価に供した。
評価1:外観
前記した評価サンプルにて、フッ素フィルム側よりラミネート外観を目視評価。
○:フィルム表面が平滑
フィルム表面に若干のクレーターが存在
×:フィルム表面に多数のクレーター(凹み)が存在
評価2:接着力の評価
前記した評価サンプルにて、引っ張り試験機(SHIMADZU社製;AGS500NG)で、剥離速度スピード300mm/minでの強度(N/15mm、T型剥離)を接着力として評価した。初期(エージング後)、及び、121℃℃100%環境下の25時間、50時間、75時間暴露後の接着力を測定した。
評価3:耐湿熱性の評価
初期の接着力に対する121℃100%75時間後の接着力の保持率を、○:60%以上、△:60〜40%、×:40%未満として評価した。
Figure 0006210307
Figure 0006210307

Claims (12)

  1. 分子内に分岐構造を有し、重量平均分子量(Mw)が80,000〜150,000の範囲であり、かつ、分子量分布(Mw/Mn)が5.0〜30.0であるポリエステルポリウレタンポリオール(A)と、数平均分子量(Mn)が300〜5,000の範囲である水酸基含有エポキシ樹脂(B)と、数平均分子量(Mn)が300〜2,000の範囲である水酸基含有ポリカーボネート樹脂(C)と、粘着付与剤と、脂肪族ポリイソシアネートと、を必須の成分として含有し、且つ前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)100質量部に対する前記粘着付与剤の配合比率が10〜30質量部であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)が、3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)を必須の成分として反応させて得られるものである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)が、多塩基酸(E)と、多価アルコール(F)と、3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)とを必須の成分として反応させて得られるものである請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 前記多価アルコール(F)が、ネオペンチルグリコールを50モル%以上で含有するものである請求項3記載の樹脂組成物。
  5. 前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)が、ジイソシアネート化合物(G1)と3官能以上のポリイソシアネート化合物(G2)とを、両者の質量比[(G1)/(G2)]が50/50〜5/95となる範囲で含有するポリイソシアネート(G)を必須の成分として反応させて得られるポリエステルポリウレタンポリオールである請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)の水酸基価が、5〜30mgKOH/gの範囲であり、且つ酸価が2.0以下である請求項1記載の樹脂組成物。
  7. 前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)100質量部に対し、前記エポキシ樹脂(B)を5〜20質量部の範囲で含有し、かつ、前記ポリカーボネート樹脂(C)を5〜20質量部の範囲で含有する請求項1記載の樹脂組成物。
  8. 前記ポリエステルポリウレタンポリオール(A)、前記エポキシ樹脂(B)及び前記ポリカーボネート樹脂(C)に含まれる水酸基の合計モル数[OH]と、前記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基のモル数[NCO]との比[OH]/[NCO]が1/1〜1/2の範囲である請求項1記載の樹脂組成物。
  9. 前記粘着付与剤が、軟化点が80〜160℃のロジン系樹脂である請求項1記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の樹脂組成物を含有する2液型ラミネート用接着剤。
  11. ポリエステルフィルム、フッ素フィルム、ポリオレフィンフィルム、金属箔からなる群から選ばれる1種類以上のフィルムと、請求項10記載の接着剤からなる接着層とを有する積層フィルム。
  12. 請求項10記載の接着剤からなる接着層を有する太陽電池のバックシート。
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