JP6209967B2 - 荷重測定用の治具、成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法及び成形ロールスタンドの校正方法 - Google Patents

荷重測定用の治具、成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法及び成形ロールスタンドの校正方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷重測定用の治具、成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法及び成形ロールスタンドの校正方法に関する。
電縫鋼管は、成型工程において鋼帯を筒状に成形しつつ、電縫溶接工程において鋼帯の端部を突合わせて電縫溶接することで製造される。図9は、電縫溶接工程を実施するための成形ロールスタンドを示す模式図である。図9に示す成形ロールスタンドには、一対のサイドロール101、101と、一対のトップロール102、102と、ボトムロール103とが備えられている。サイドロール101、101は、ハウジング104、104に回転自在に取り付けられている。ハウジング104、104は、上部軸受け筐体104aと、下部軸受け筐体104bと、上部軸受け筐体104a及び下部軸受け筐体104bを連絡する連結筐体104cとからなる。上部軸受け筐体104a及び下部軸受け筐体104bにそれぞれ、図示しない軸受部が設けられており、軸受部によってサイドロール101、101がハウジング104、104に回転自在に支持されている。また、ハウジング104、104の連結筐体104c、104cにはロール軸105、105が取り付けられている。ロール軸105、105にはロードセル106、106が接続されている。各ロードセル106は、図示しないアンプに接続されている。
電縫溶接工程では、図9に示すように、サイドロール101、101と、トップロール102、102と、ボトムロール103とによって鋼帯110を筒状に成形する。そして、鋼帯110の両端部110a、110aに高周波電流を流し、両端部110a、110aを溶融温度まで高めた状態で、サイドロール101、101で両端部を圧接させて溶接する。サイドロール101、101で両端部を圧接させる際には、ロール軸105、ハウジング104及びサイドロール101を介して鋼帯110に成形荷重を印加する。このとき、成形荷重の反力がロードセル106で計測され、その出力がアンプによって処理されることで、サイドロール101によって印加した成形荷重が常時測定される。
ところで、鋼帯110に鋼の溶融部が形成された際、鋼帯110の合金成分が酸化して酸化物を形成する場合がある。酸化物が電縫溶接部に残留すると溶接欠陥の原因になる。そこで、溶接欠陥の発生防止のために、形成された酸化物を溶鋼とともに電縫溶接部から排出させてビード部とし、このビード部を除去している。
例えば、図10(a)に示すように鋼帯110の両端部110aを接近させ、次いで図10(b)に示すように鋼帯110の両端部110aに高周波電流を印加して鋼の一部を溶融させ、次いで図10(c)に示すようにサイドロールから成形荷重を印加して両端部110aを付き合わせる。このとき、両端部110aを強く圧着して、溶鋼の一部を付き合わせ箇所よりはみ出させる。はみ出されたビード部112に合金成分の酸化物が排出される。そして、図10(d)に示すように、凝固したビード部112を除去することで、電縫溶接部113が形成される。このように、電縫溶接部113から酸化物を排除するために、一対のサイドロール101で溶鋼の一部を電縫溶接部113から確実に排出させる必要がある。また、溶接線の全長に渡って溶鋼を確実に排出させるには、サイドロール101による成形荷重をロードセル106によって常に監視しながら電縫溶接を行う必要がある。
ロードセル106によって計測される成形荷重は、電縫溶接管の製造時の重要な管理項目である。従って、正確な成形荷重を測定するために、ロードセル106を定期的に校正する必要がある。従来のロードセル106の校正方法は、ロール軸105からロードセル106を取り外し、校正済みのロードセルにより正しい荷重が測定可能な荷重負荷装置による荷重試験を行うことで校正を行っていた。
特開2012−246550号公報
従来の校正方法は、ロードセルのみを校正していたので、ロードセルに由来する誤差は校正できていた。しかしながら、サイドロールとハウジングとのがたつきによる誤差、ハウジングがロール軸に押される時の摩擦抵抗やかじりによる誤差、各部の摩耗による誤差などは、検知されず校正もされていなかった。また、アンプ自体は校正対象でなかったため、アンプに不具合があったとしてもその不具合が検出されないままでいた。これらの異常を検知するには、ハウジングからロードセルを含めた装置全体を校正する必要があるが、そのような校正手段は従来までなかった。
ハウジングからロードセルを含めた成形ロールスタンド全体の校正するためには、本来、ハウジングに成形ロールを装着した状態で校正用の荷重を印加し、その校正用の荷重量とロードセルで測定された荷重量とのずれを確認することが必要である。校正用の荷重を印加するには、一対の成形ロールの間に荷重印加装置を配置して荷重を印加する必要がある。しかしながら、成形ロールを装着したままで校正用の荷重を印加すると、荷重中心が僅かでもロール中心からずれた場合、加えた荷重によって成形ロールが回転してしまい、校正用の荷重の全部をロードセルに印加できない問題がある。また、印加した校正用の荷重によって成形ロールが回転したときに、荷重印加装置が所定の位置から外れてしまうことがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ハウジングからロードセルを含めた成形ロールスタンド全体の校正を可能とする荷重測定用の治具、成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法及び成形ロールスタンドの校正方法の提供を課題とする。
校正用の荷重によって成形ロールが回転することに起因する問題を解決するべく、本発明者が鋭意検討したところ、成形ロールの代わりに所定の形状の治具を用いることに想到した。そして、下記の本発明を完成するに至った。
[1] 回転軸が互いに平行になるように配置された一対の成形ロールと、前記成形ロールをそれぞれ保持する一対のハウジングとを備えた鋼管の成形ロールスタンドに使用される荷重測定用の治具であって、
前記ハウジング内に設置可能な棒状の本体部を備え、
一対の前記治具が前記一対のハウジング内に設置された場合に前記治具を相互に離間させる方向に荷重を印加する荷重付加装置からの前記荷重を受けるために、前記本体部に、前記本体部の一部が長手方向に沿って切り欠けられて形成された平坦部である受け部が設けられ、
前記本体部の一端側には、前記本体部の周方向に沿って延在する突起部を有し、前記突起部が前記ハウジングの溝状の軸受け部に係合する係合部が設けられ、
前記本体部の他端側には、前記本体部の外形そのままとされ、前記ハウジングの貫通孔状の軸受け部に挿入可能な挿入部が設けられていることを特徴とする荷重測定用の治具。
[2] 前記受け部が、前記本体部の長手方向に沿って前記本体部の表面に設けられた平坦部で構成されていることを特徴とする[1]に記載の荷重測定用の治具。
[3] 前記受け部が、前記本体部の長手方向に沿って前記本体部の表面に設けられた凹部であり、前記凹部の底面が平坦面とされていることを特徴とする[2]に記載の荷重測定用の治具
] 回転軸が互いに平行になるように配置された一対の成形ロールと前記成形ロールをそれぞれ保持する一対のハウジングとを備えた鋼管の成形ロールスタンドに模擬成形荷重を印加する方法であって、
前記一対の成形ロールに代えて、[1]乃至[]の何れか一項に記載の前記治具を前記の各ハウジング内に設置するとともに、前記一対の治具の間に、模擬成形荷重量を計測可能な荷重計測部を備えた荷重付加装置を配置する段階と、
前記荷重付加装置によって、前記一対の治具を離間させる方向に向けて、前記荷重計測部に指示された所定の模擬成形荷重を加える段階と、
を具備してなることを特徴とする成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法。
] 回転軸が互いに平行になるように配置された一対の成形ロールと前記成形ロールをそれぞれ保持する一対のハウジングと、前記ハウジングに接続された成形荷重測定用のロードセルを備えた鋼管の成形ロールスタンドの校正方法であって、
前記一対の成形ロールに代えて、[1]乃至[]の何れか一項に記載の前記治具を前記の各ハウジング内に設置するとともに、前記一対の治具の間に、校正成形荷重量を計測可能な荷重計測部を備えた荷重付加装置を配置する段階と、
前記荷重付加装置によって、前記一対の治具を離間させる方向に、前記荷重計測部に指示された校正成形荷重を加える段階と、
前記荷重計測部に表示された校正成形荷重量と、前記ロードセルによって計測された荷重量とを対比して、前記成形ロールスタンドの校正を行う段階と、
を具備してなることを特徴とする成形ロールスタンドの校正方法。
本発明の荷重測定用の治具には、成形ロールに代えて成形ロールの回転軸と同じ姿勢でハウジング内に設置可能な本体部と、本体部に設けられた受け部とが備えられているので、治具を成形ロールに代えてハウジングに設置した状態で、受け部において荷重を安定して受けることができる。これにより、例えば成形ロールスタンドの校正に本発明の治具を用いた場合には、荷重付加装置からの荷重を安定して受けることができ、正確に校正を行うことができる。
また、本発明の荷重測定用の治具によれば、受け部が、本体部の長手方向に沿って本体部の表面に設けられた平坦部であるので、荷重印加装置からの校正用の荷重が加えられた場合であっても、平坦部によって荷重を安定して受けることができる。また、平坦部が本体部の長手方向に沿って設けられているので、荷重を負荷する箇所を任意に変更できる。例えば、サイズの異なる成形ロールを備えた成形ロールスタンドを校正する場合に、成形ロールのサイズ毎に最適な位置で荷重を加えることができ、これにより、成形ロールスタンドの校正を精度良く行うことができる。
また、本発明の荷重測定用の治具によれば、受け部が、本体部の長手方向に沿って本体部の表面に設けられた凹部であり、凹部の底面が平坦面とされているので、荷重印加装置からの校正用の荷重を、凹部によってより一層安定して受けることができる。
また、本発明の荷重測定用の治具によれば、本体部の両端に、ハウジングの成形ロール用の軸受部に装着される一対の装着部が設けられているので、治具を成形ロールの回転軸と同じ姿勢でハウジングに容易に装着できる。
また、本発明の荷重測定用の治具によれば、一対の装着部のうちの一方に、ハウジングに係合する係合部が設けられ、一対の装着部の他方は、ハウジングの軸受部に挿入する挿入部とされているので、ハウジングの軸受部に治具の係合部を係止させるとともに別の軸受部に挿入部を挿入することで、ハウジングに治具を容易に装着できる。また、別の軸受部に挿入部を挿入する構成なので、様々なサイズのハウジングにも装着することができる。
本発明の成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法によれば、対向する一対のハウジングにそれぞれ上記治具を装着した上で、一対の治具を離間させる方向に向けて、荷重計測部に指示された所定の模擬成形荷重を加えるので、成形ロールの回転軸を模擬した治具に所定の荷重を安定して印加することができる。
また、本発明の成形ロールスタンドの校正方法によれば、対向する一対のハウジングにそれぞれ上記治具を装着した上で、一対の治具を離間させる方向に向けて、所定の校正成形荷重を加えるので、成形ロールの回転軸を模擬した治具に校正用の荷重を安定して印加することができ、成形ロールスタンド全体の校正を行うことができる。
また、本発明の模擬成形荷重の印加方法によれば正確な印加荷重が分かるため、ロードセル単体が校正済みで、さらにアンプ等の電気系統が健全という状態であれば、荷重負荷装置の測定荷重とロードセルの測定荷重とのズレを確認することで、機械系の不具合箇所の発見に繋げることができる。
また、あらかじめハウジングや成形ロールスタンドのフレーム等に歪ゲージを貼付し、本発明の手法で模擬成形荷重を印加した際の変形量を測定することで、装置の剛性を算出することができ、設計値と比較することで、老朽診断を行うことができる。
本発明の実施形態である荷重測定用の治具を示す図であって、(a)は平面模式図、(b)は正面模式図、(c)は側面模式図。 図1の荷重測定用の治具をとハウジングに装着する手順を示す平面模式図。 図1の荷重測定用の治具をハウジングに装着する手順を示す正面模式図。 本発明の実施形態である成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法の一例を説明する側面模式図。 本発明の実施形態である成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法の別の例を説明する側面模式図。 本発明の実施形態である成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法の結果を示すグラフ。 本発明の実施形態である成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法の結果を示すグラフ。 本発明の実施形態である荷重測定用の別の例を治具を示す図であって、(a)は平面模式図、(b)は正面模式図、(c)は側面模式図。 電縫溶接工程に用いられる成形ロールスタンドを示す模式図。 電縫溶接工程を説明する模式図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1には、本実施形態の荷重測定用の治具を示す。図1に示す治具1は、棒状の本体部2と、本体部2に設けられた受け部3と、本体部2の両端に設けられた一対の装着部4、5と、が備えられている。
棒状の本体部2は略円柱状の中実部材であり、材質は鋼等の金属材料からなる。また、受け部3は、本体部2の長手方向に沿って本体部2の円周面の一部が切り欠けられることで形成される。受け部3は本体部2の表面をなす平坦部になっている。更に、受け部3には、凹部6が設けられている。凹部6は、本体部2の長手方向に沿って延在している。凹部6の底面6aは平坦面となっている。
また、本体部2の長手方向一端2aに一方の装着部4が設けられ、本体部2の長手方向他端2bには他方の装着部5が設けられている。
装着部4には、ハウジングに係合するための係合部4aが設けられている。係合部4aは、本体部2の円周方向に沿って延在する突起である。係合部4aは受け部3が形成された部分を除き、本体2の全周に渡って設けられている。
装着部5は、本体部2の長手方向他端2bと受け部3の形成領域との間に設けられている。装着部5は、円柱状の本体部2の外形そのままの形状とされており、装入部5aとされている。
次に、荷重測定用の治具1を成形ロールスタンドのハウジングに装着する方法について説明する。図2は、ハウジングを平面視する図であり、図3は、ハウジングを正面視する図である。図2(a)及び図3(a)は治具の装着前を示し、図2(b)及び図3(b)は治具の装着後を示す。
図2(a)及び図3(a)に示すハウジング204には、上部軸受け筐体204aと、下部軸受け筐体204bと、上部軸受け筐体204a及び下部軸受け筐体204bを連結する連結筐体204cとが備えられている。上部軸受け筐体204aには、上部軸受け部204dが設けられ、下部軸受け筐体204cには、下部軸受け部204eが設けられている。電縫溶接管の製造時には、上部軸受け部204d及び下部軸受け部204eに成形ロールの回転軸が装着される。なお、電縫溶接管の製造時には、一対のハウジングに一対の成形ロールがそれぞれ装着されるが、各成形ロールは、それぞれの回転軸が互いに平行になるように配置される。
上部軸受け部204dは、上部軸受け筐体204aの端面204fから切り込まれた溝であり、軸受け面204gによって区画されている。軸受け面204gには、治具1の係合部4aに係合する溝部204hが設けられている。下部軸受け部204eは、下部軸受け筐体204bに設けられた貫通孔であり、軸受け面204jによって区画されている。下部軸受け部204eは、上部軸受け部204dのほぼ直下に設けられている。
図2(b)及び図3(b)に示すように、ハウジング204に治具1を装着する場合は、治具1の長手方向他端2bの挿入部5aを下部軸受け部204eに挿入するとともに、長手方向一端2aの装着部4を上部軸受け部204dに挿入する。このとき、装着部4に設けられた係合部4aを、上部軸受け部204dの溝部204hに係合させる。このようにして、治具1をハウジング204に装着する。治具1は、長手方向一端2aに設けた係合部4aによってハウジング204の上部軸受け筐体204aにつり下げられた状態になる。また、図2及び図3に示すように治具1をハウジング204に装着することで、治具1の本体部2が成形ロールの回転軸と同じ姿勢でハウジング204内に設置されることになる。
次に、本実施形態の成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法及び成形ロールスタンドの校正方法を説明する。
図4及び図5には、成形ロールスタンドの要部を示す。図4及び図5に示す成形ロールスタンドには、一対のハウジング204と、ハウジング204の連結筐体204cに接続されたロール軸105と、ロール軸105に取り付けられたロードセル106が備えられている。更に、成形ロールスタンドには、図示しないトップロールとボトムロールとが備えられている。また、各ロードセル106には、図示しないアンプが接続されている。
本実施形態の模擬成形荷重の印加方法及び校正方法では、成形ロールに代えて、一対のハウジング204に治具1をそれぞれ装着する。各治具1は、図2及び図3に示した通りに装着する。このとき、各治具1の受け部3が相互に対向する様に治具1をハウジング204に装着するとよい。
次に、一対の治具1、1の間に、荷重付加装置301を配置する。荷重付加装置301は一対の治具1、1を離間させるように荷重を印加できるものであればよく、例えば油圧ジャッキ、ねじジャッキ、ラック駆動ジャッキ、エアージャッキなどを例示できる。荷重付加装置301は荷重計測部を備えたものがよい。荷重計測部によって治具1、1に印加する荷重量を把握する。
例えば、図4に示す荷重付加装置301は油圧式のジャッキ302と、ジャッキ302に接続した図示略の油圧計(荷重計測部)とから構成されている。油圧計によって、治具1、1に印加する荷重量を計測できるようになっている。また、油圧ジャッキ302には、シリンダ部302aとピストン部302bとが備えられている。シリンダ部302aが図中左側の治具1の凹部6に装着され、ピストン部302bが図中右側の治具1の凹部6に装着される。そして、油圧ジャッキ302を作動させることで、左右両側の治具1、1に所定の荷重を印加できるようになっている。
また、図5に示す荷重付加装置301は、油圧式のジャッキ303と、校正済みのロードセル304(荷重計測部)とから構成されている。ロードセル304によって、治具1、1に印加する荷重量を計測できるようになっている。また、油圧ジャッキ303には、シリンダ部303aとピストン部303bとが備えられている。ピストン部302bに校正済みのロードセル304が取り付けられている。シリンダ部303aが図中左側の治具1の凹部6に装着され、ピストン部303bが図中右側の治具1の凹部6に装着される。ピストン部303bと治具1の間にはロードセル304が介在される。そして、油圧ジャッキ303を作動させることで、左右両側の治具1、1に所定の荷重を印加できるようになっている。
また、図4及び図5に示すように、荷重付加装置301を設置する際の高さ方向の位置は、ハウジング204の上部軸受け筐体204aと下部軸受け筐体204bとの間の中間位置に設置することが望ましい。なお、治具1の受け部3及び凹部6が本体部2の長手方向に延在して設けられているので、荷重付加装置301の設置位置は容易に調整可能である。
治具1及び荷重付加装置301の設置が完了したならば、荷重付加装置301を作動させた模擬成形荷重または校正用荷重を一対の治具1、1に印加する。治具1に印加された荷重は、受け部3に設けられた凹部6によって受け止められる。受け部3は切り欠けられて形成された平坦面であり、凹部6は受け部3の平坦面に設けられたものであるから、荷重の中心が多少ずれたとしても、本体部2がハウジング204に対して回転せずに、印加された荷重を安定して受け止められる。こうして治具1に印加された荷重は、本体部2に設けられた装着部4、5を介して、ハウジング204の上部軸受け筐体204a及び下部軸受け筐体204bに伝達される。荷重は更に、上部軸受け筐体204a及び下部軸受け筐体204bから連結筐体204cを介してロール軸105に伝達され、更にロードセル106まで伝達される。
荷重付加装置301から印加する模擬成形荷重量または校正用荷重量は、荷重付加装置301の荷重計測部に示された荷重量から把握する。同時に、成形ロールスタンドに設置されたロードセル106、106で模擬成形荷重または校正用荷重を計測する。
成形ロールスタンドの校正を行う場合は、荷重計測部に示された校正用荷重量と、ロードセル106、106で計測された荷重量とを用いる。図6には、校正前の成形ロールスタンドによって計測された荷重の関係を示す。図6の縦軸は、荷重付加装置301によって印加した校正用荷重量であり、図6の横軸はロードセル106、106で計測された荷重量である。図6中、■のプロットは図4または図5の右側のロードセル106の計測値であり、◇のプロットは図4または図5の左側のロードセル106の計測値である。図6に示すように、校正前の成形ロールスタンドでは、荷重付加装置301によって印加した校正用荷重量よりも、ロードセル106、106で計測された荷重量が高くなっている。これは、ロードセル106によって荷重を正確に計測できていないことを意味している。
そこで、成形ロールスタンドを点検していく。点検の順序は、異常が発見しやすく、かつ、点検が容易な順から行うことが望ましい。例えば、ハウジング204やロール軸105に摩耗やがたつきがないかどうかを点検し、次にロードセル106の校正状態を点検し、次にアンプの状態を点検する順で行うとよい。点検を行って異常が発見されたならば、異常を取り除いた上で、もう一度、成形ロールスタンドに治具1と荷重付加装置301を装着し、荷重付加装置301を作動させて校正用荷重を一対の治具1、1に印加し、ロードセル106によって荷重測定を行う。
図7には、点検後の成形ロールスタンドにおける校正用荷重量と、ロードセル106、106で計測された荷重量との関係を示す。図7に示すように、異常が取り除かれた成形ロールスタンドでは、荷重付加装置301によって印加した校正用荷重量と、ロードセル106、106で計測された荷重量とがほぼ等しくなっており、ロードセル106によって荷重を正確に計測できていることがわかる。
以上説明したように、本実施形態の荷重測定用の治具1には、成形ロールに代えて成形ロールの回転軸と同じ姿勢でハウジング204内に設置可能な本体部2と、本体部2に設けられた受け部3とが備えられているので、治具1を成形ロールに代えてハウジング204に設置した状態で、受け部3において荷重を安定して受けることができる。これにより、例えば成形ロールスタンドの校正に治具1を用いた場合に、荷重付加装置301からの荷重を安定して受けることができ、正確に校正を行うことができる。
また、本発明の荷重測定用の治具1によれば、受け部3が、本体部2の長手方向に沿って本体部2の表面に平坦部として設けられているので、荷重印加装置301からの校正用の荷重が加えられた場合であっても、平坦部によって荷重を安定して受けることができる。また、受け部3を構成する平坦部が本体部2の長手方向に沿って設けられているので、荷重を負荷する箇所を任意に変更できる。例えば、サイズの異なる成形ロールを備えた成形ロールスタンドを校正する場合に、成形ロールのサイズ毎に最適な位置で荷重を加えることができ、これにより、成形ロールスタンドの校正を精度良く行うことができる。
また、受け部3が、本体部2の長手方向に沿って本体部2の表面に設けられた凹部6で構成され、凹部6の底面が平坦面とされているので、荷重印加装置301からの校正用の荷重を、凹部6によってより一層安定して受けることができる。
また、本体部2の両端に一対の装着部4、5が設けられ、この一対の装着部4、5によって、治具1をハウジング304の上部軸受け部204d及び下部軸受け部204eに装着できるので、治具1を成形ロールの回転軸と同じ姿勢でハウジング304に容易に装着できる。
また、装着部4に係合部4aが設けられ、装着部5は挿入部5aとされているので、ハウジング204の上部軸受け部204dに治具1の係合部4aを係止させるとともに、下部軸受け部204eに挿入部5aを挿入することで、ハウジング204に治具1を容易に装着できる。また、下部軸受部204eに挿入部5aを挿入する構成なので、様々なサイズのハウジング204にも治具1を装着できる。
また、本実施形態の成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法によれば、対向する一対のハウジング204にそれぞれ上記治具1を装着した上で、一対の治具1、1を離間させる方向に向けて、荷重計測部に指示された所定の模擬成形荷重を加えるので、成形ロールの回転軸を模擬した治具1に所定の荷重を安定して印加することができる。
また、本実施形態の成形ロールスタンドの校正方法によれば、対向する一対のハウジング204にそれぞれ上記治具1を装着した上で、一対の治具1、1を離間させる方向に向けて、所定の校正成形荷重を加えるので、成形ロールの回転軸を模擬した治具1に校正用の荷重を安定して印加することができ、成形ロールスタンド全体の校正を行うことができる。
また、本実施形態の模擬成形荷重の印加方法によれば、正確な印加荷重が分かるため、ロードセル106単体が校正済みで、さらにアンプ等の電気系統が健全という状態であれば、荷重負荷装置301の測定荷重とロードセル106の測定荷重とのズレを確認することで、機械系の不具合箇所の発見に繋げることができる。
また、あらかじめハウジング204や成形ロールスタンドのフレーム等に歪ゲージを貼付し、本実施形態の手法で模擬成形荷重を印加した際の変形量を測定することで、装置の剛性を算出することができ、設計値と比較することで、老朽診断を行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、発明の範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。例えば図8には、治具の別の例を示す。図8に示す治具401は、凹部を省略した以外は図1に示す治具と同じ構成である。凹部を省略した治具401であっても、上記実施形態において説明した効果と同等の効果が得られる。
また、図1に示す治具を一方のハウジングに装着するとともに、図8に示す治具を他方のハウジングに装着してもよい。
更に、本発明は、電縫鋼管の電縫溶接工程において使用される成形ロールスタンドに限らず、他の鋼管の製造に用いられる成形ロールスタンドにも適用できる。
1…治具、2…本体部、3…受け部、4、5…装着部、4a…係合部、5a…挿入部、6…凹部、6a…凹部の底面、101…サイドロール(成形ロール)、106…ロードセル(成形荷重測定用のロードセル)、204…ハウジング、204e…上部軸受け部(軸受部)、204f…下部軸受け部(軸受部)、304…ロードセル(荷重計測部)、301…荷重付加装置。

Claims (5)

  1. 回転軸が互いに平行になるように配置された一対の成形ロールと、前記成形ロールをそれぞれ保持する一対のハウジングとを備えた鋼管の成形ロールスタンドに使用される荷重測定用の治具であって、
    前記ハウジング内に設置可能な棒状の本体部を備え、
    一対の前記治具が前記一対のハウジング内に設置された場合に前記治具を相互に離間させる方向に荷重を印加する荷重付加装置からの前記荷重を受けるために、前記本体部に、前記本体部の一部が長手方向に沿って切り欠けられて形成された平坦部である受け部が設けられ、
    前記本体部の一端側には、前記本体部の周方向に沿って延在する突起部を有し、前記突起部が前記ハウジングの溝状の軸受け部に係合する係合部が設けられ、
    前記本体部の他端側には、前記本体部の外形そのままとされ、前記ハウジングの貫通孔状の軸受け部に挿入可能な挿入部が設けられていることを特徴とする荷重測定用の治具。
  2. 前記受け部が、前記本体部の長手方向に沿って前記本体部の表面に設けられた平坦部であることを特徴とする請求項1に記載の荷重測定用の治具。
  3. 前記受け部が、前記本体部の長手方向に沿って前記本体部の表面に設けられた凹部であり、前記凹部の底面が平坦面とされていることを特徴とする請求項2に記載の荷重測定用の治具。
  4. 回転軸が互いに平行になるように配置された一対の成形ロールと前記成形ロールをそれぞれ保持する一対のハウジングとを備えた鋼管の成形ロールスタンドに模擬成形荷重を印加する方法であって、
    前記一対の成形ロールに代えて、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の前記治具を前記の各ハウジング内に設置するとともに、前記一対の治具の間に、模擬成形荷重量を計測可能な荷重計測部を備えた荷重付加装置を配置する段階と、
    前記荷重付加装置によって、前記一対の治具を離間させる方向に向けて、前記荷重計測部に指示された所定の模擬成形荷重を加える段階と、
    を具備してなることを特徴とする成形ロールスタンドにおける模擬成形荷重の印加方法。
  5. 回転軸が互いに平行になるように配置された一対の成形ロールと前記成形ロールをそれぞれ保持する一対のハウジングと、前記ハウジングに接続された成形荷重測定用のロードセルを備えた鋼管の成形ロールスタンドの校正方法であって、
    前記一対の成形ロールに代えて、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の前記治具を前記の各ハウジング内に設置するとともに、前記一対の治具の間に、校正成形荷重量を計測可能な荷重計測部を備えた荷重付加装置を配置する段階と、
    前記荷重付加装置によって、前記一対の治具を離間させる方向に、前記荷重計測部に指示された校正成形荷重を加える段階と、
    前記荷重計測部に表示された校正成形荷重量と、前記ロードセルによって計測された荷重量とを対比して、前記成形ロールスタンドの校正を行う段階と、
    を具備してなることを特徴とする成形ロールスタンドの校正方法。
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