JP6777619B2 - タイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置 - Google Patents

タイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤの接線方向荷重計測装置およびこのタイヤの接線方向荷重計測装置を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置に関する。
トラック、乗用自動車および他の車両用タイヤの性質および性能を測定するに当り、重
要な測定項目の一つとして、タイヤの転がり抵抗がある。
このタイヤの転がり抵抗は、タイヤを地面上で転動させた際にタイヤと地面との間で発
生する接線方向の力である。タイヤ試験機においては、試験用のタイヤと、このタイヤが
接して回転する相手表面(例えば、負荷ドラムの表面)との間で発生する接線方向の力と
してタイヤの転がり抵抗は計測される。つまり、タイヤと相手表面との間に、ある大きさ
の半径方向の力(負荷荷重Fz)を与えると、このタイヤの負荷荷重Fzに対応した転が
り抵抗Fxが発生し、負荷荷重Fzと転がり抵抗Fxとの関係が測定される。
こうした転がり抵抗の計測方法は、ドラム式のタイヤ走行試験機による方法として、J
IS D 4234(乗用車,トラック及びバス用タイヤ転がり抵抗試験方法、2009年)で規定されている。
JIS規格の転がり抵抗試験機として、例えば特許文献1に示すようなものが知られて
いる。特許文献1の転がり抵抗測定装置は、円筒状に形成された負荷ドラム(走行ドラム
)の外周面にタイヤを押圧接触させ、軸受を介してタイヤを支承するスピンドルの多分力
検出器により、x,y,z軸方向に加わる力とトルク(モーメント)とを計測する構成と
なっている。この特許文献1の装置では、これらの分力同士の干渉に対する補正を行なっ
た上で、タイヤの半径方向の負荷荷重Fzと、転がり抵抗Fxとの関係を計測する構成となっている。
特開2003−4598号公報
しかし、特許文献1の転がり抵抗測定装置では、JIS D 4234で規定された負荷ドラム(走行ドラム)を採用しなければならない。すなわち、負荷ドラム(走行ドラム
)の直径を1.7m以上にしなければならないため、どうしても転がり抵抗測定装置が大型になってしまうという問題があった。
また、特許文献1の転がり抵抗測定装置では、タイヤの負荷荷重Fzに対応した転がり抵抗Fxを得るために、その前提として、タイヤを支承するスピンドルに設けた多分力検出器で少なくともタイヤのx軸方向に加わる力(すなわち、タイヤの接線方向荷重fxに相当)を測定しなければならない。
したがって、タイヤの接線方向荷重fxを測定するにあたっても、当然に、上述した大型の装置を用いなければならないという問題があった。
本発明の目的は、大型の装置を用いることなく、タイヤの接線方向荷重を直接計測可能なタイヤの接線方向荷重計測装置およびこのタイヤの接線方向荷重計測装置を用いてタイヤの転がり抵抗評価が可能なタイヤの転がり抵抗評価装置を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置は、タイヤが走行する路面を模擬した表面を有し、前記タイヤより小径であり、かつ並べて配置された2本以上の負荷ロールと、前記2本以上の負荷ロールの前記表面を、回転する前記タイヤのトレッド面に所定の負荷荷重fzで押圧可能な移動機構と、前記2本以上の負荷ロールの前記表面が前記タイヤのトレッド面に前記所定の負荷荷重fzで押圧されて、回転する状態の前記タイヤの接線方向荷重fxを計測するための接線方向荷重センサと、を備え、前記2本以上の負荷ロールの隣り合う負荷ロールの回転中心間距離Lは、下記式(1)で表される範囲に設定されていることを特徴とする。
0.5×fz/(B×P)≦L≦1.5×fz/(B×P) −−− (1)
ここで、fzは所定の負荷荷重(kN)、Bはタイヤの幅(m)、Pは標準タイヤ空気圧(kPa)である。
この発明では、タイヤより小径の負荷ロールを使うため、タイヤの接線方向荷重fxを直接計測するための装置を小型にすることができる。また、2本以上の負荷ロールを並べて配置することによって、タイヤを実際の接地状態に近づけて(すなわち、タイヤの変形時の曲率を小さくして)、タイヤの接線方向荷重fxを計測することができる。
また、前記2本以上の負荷ロールの隣り合う負荷ロールの回転中心間距離Lが、上記式(1)で表される範囲に設定されていることで、タイヤの変形を実際の平坦路面に設置しているときに近い変形状態とすることができる。すなわち、実際に複数のサイズのタイヤを計測する際、タイヤの幅と接地面の幅の長さは必ずしも等しくならない(接地面の幅は実際のタイヤの幅より小さくなる)が、前記2本以上の負荷ロールの隣り合う負荷ロールの回転中心間距離Lが、上記式(1)で表される範囲に設定されていることで、タイヤの変形を実際の平坦路面に設置しているときに近い変形状態とすることができる。
前記移動機構は、前記負荷ロールの前記表面で、回転する前記タイヤのトレッド面に前記所定の負荷荷重fzで押圧するためのエアシリンダと、前記エアシリンダの空気圧を計測するための空気圧センサと、を有していることが好ましい。前記所定の負荷荷重fzで押圧するためのエアシリンダを利用することにより、コンパクトな構造で大きな所定の負荷荷重fzを出力することができる。また、前記エアシリンダの空気圧を調整することにより、前記所定の負荷荷重fzの変更も容易であり、前記空気圧センサで前記エアシリンダの空気圧を計測することにより、精度良く前記所定の負荷荷重fzを求めることができる。
回転する前記タイヤは、タイヤユニフォーミティマシンのタイヤ軸に設置される構成であることが好ましい。これにより、製造現場に多数設置されているタイヤユニフォーミティマシンが実際の製造現場で大量に生産されるタイヤのタイヤユニフォーミティの全数検査が可能になるのと同様に、実際の製造現場で大量に生産されるタイヤの接線方向荷重fxを短時間で、かつ、全数計測が可能になる。
回転する前記タイヤは、タイヤバランサマシンのタイヤ軸に設置される構成であることが好ましい。これにより、製造現場に標準的に配備されたタイヤバランサマシンが実際の製造現場で大量に生産されるタイヤのバランスの全数検査が可能になるのと同様に、実際の製造現場で大量に生産されるタイヤの接線方向荷重fxを短時間で、かつ、全数計測が可能になる。
また、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上記本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置を備え、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されていることを特徴とする。
このタイヤの転がり抵抗評価装置では、上記本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置を備えることを前提とし、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて、予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されているため、大型の装置を用いることなく、実際の製造現場で大量に生産される全数のタイヤに対して短時間で転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。なお、ここで、基準タイヤとは、社団法人日本自動車タイヤ協会またはタイヤメーカー等が規定する等級に応じた転がり抵抗係数RRCが既知で、その値に問題のないタイヤを言う。
また、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上記本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置を備え、評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤについての既知の転がり抵抗係数RRCと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて予め計測された前記基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、の相関関係から算出された相関式に基づいて、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxから前記転がり抵抗係数RRCを推定することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されていても良い。これにより、このタイヤの転がり抵抗評価装置においても、大型の装置を用いることなく、実際の製造現場で大量に生産される全数のタイヤに対して短時間で転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。
また、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上記本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置を備え、温度計測センサをさらに有し、予め前記温度計測センサで計測した前記基準タイヤの表面温度における前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記温度計測センサで計測した前記評価対象となるタイヤの表面温度における前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されていても良い。これにより、実際の製造現場で異なる工程(すなわち、異なる温度)で生産されるタイヤに対しても、その温度を考慮して転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。
本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置は、タイヤより小径の2本以上の負荷ロールを使うため、タイヤの接線方向荷重fxを直接計測するための装置を小型にすることができる。また、2本以上の負荷ロールを並べて配置することによって、タイヤを実際の接地状態に近づけて(すなわち、タイヤの変形時の曲率を小さくして)、タイヤの接線方向荷重fxを計測することができる。
また、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上記本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置を備えることを前提とし、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて、予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されているため、大型の装置を用いることなく、実際の製造現場で大量に生産される全数のタイヤに対して短時間で転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。
本発明の実施形態に係るタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置並びにタイヤユニフォーミティマシンの概略図である。 タイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置を側方から見た断面図である。 タイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置の平面図である。 タイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置の正面図である。 エアシリンダを駆動する空気回路図である。 負荷ロールとタイヤとの関係を示す平面断面図である。 図2に示すタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置に設置された接線方向荷重センサを説明するための側方から見た断面図である。 図7に示す接線方向荷重センサを説明するための正面図である。 図2に示すタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置の別の位置に設置された接線方向荷重センサを説明するための側方から見た断面図である。 図9に示す接線方向荷重センサを説明するための、(a)平面図であり、(b)動作原理図である。 基準タイヤについての既知の転がり抵抗係数RRCと、予め計測された前記基準タイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、の相関関係を説明するための説明図である。 図1に示すタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置に設置された温度計測センサを説明するための側方から見た概略図である。 タイヤの表面温度と接線方向荷重fxの関係を説明するための説明図である。 外形寸法が小さいタイヤにタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置を適用した側面図である。 外形寸法が大きいタイヤにタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置を適用した側面図である。 外形寸法が小さいタイヤに変形例に係るタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置を適用した側面図である。 外形寸法が大きいタイヤに変形例に係るタイヤの接線方向荷重計測装置およびタイヤの転がり抵抗評価装置を適用した側面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のタイヤの接線方向荷重計測装置10(以下、単に「接線方向荷重計測装置」と称す)は、タイヤ2の周方向の均一性を検査するタイヤユニフォ−ミティ試験(JIS D4233)を行うタイヤユニフォーミティマシン(TUM:Tire Uniformity Machine)1に付設されている。接線方向荷重計測装置10は、タイヤユニフォーミティマシン1と一体ではなく別に設置されているので、後述する負荷ロール44(44A,44B)がタイヤユニフォーミティマシン1の走行ドラム4と別に設置されている。接線方向荷重計測装置10は、タイヤユニフォーミティマシン1とタイヤ2を間にして反対側に設置されている。タイヤ2は円環状であり、鉛直方向に延びるタイヤ軸3に回転可能に支持されている。なお、接線方向荷重計測装置10の設置場所は、タイヤユニフォーミティマシン1、特にタイヤユニフォーミティマシン1が有する走行ドラム4と干渉しない場所であれば、特に限定されない。
接線方向荷重計測装置10は、タイヤが走行する路面を模擬した表面(外周面)を有する負荷ロール44(図2参照)の表面を回転するタイヤ2のトレッド面に所定の負荷荷重fzで押圧させて、回転する状態のタイヤ2の接線方向荷重fxを計測する(後記図7および図8を用いて詳述する)。接線方向荷重計測装置10は、基礎5に鉛直方向に設置された固定部材6に固定されている。
接線方向荷重計測装置10は、固定部材6に鉛直方向(図2中、上下方向)に固定された立壁11と、立壁11と直交する水平方向(図2中、左右方向)に延びるベースフレーム26と、ベースフレーム26上を水平方向に移動するハウジング30とを備えている。
図3を併せて参照すると、立壁11のハウジング30側には、先端部がハウジング30
の突出壁部35に連結され、立壁11とハウジング30の突出壁部35とを接続するエア
シリンダ13が固定されている。エアシリンダ13は、負荷ロール44がタイヤ2の中心
付近に荷重を与えられる位置に配置するのが望ましい。またエアシリンダ13は、負荷ロ
ール44の高さ方向の中央部付近に配置され、このエアシリンダ13が移動機構を構成す
る。
移動機構(エアシリンダ13)は、ハウジング30を介して負荷ロール44を、タイヤ2に近接する方向(図3中、右方向)である近接方向及びタイヤ2から離隔する方向である離隔方向(図3中、左方向)に、移動可能である。エアシリンダ13は、ピストン14
によって画定されたハウジング30側の圧力室15を有し、この圧力室15の圧力が切り
換えられることで、ピストンロッド16を介してハウジング30を移動させる。なお、エ
アシリンダ13に付随して、立壁11のハウジング30側には、立壁11とハウジング3
0の背面壁34とを接続する2つのスプリング12が配設されている。2つのスプリング
12は、エアシリンダ13による負荷ロール44の移動を阻害することなく、立壁11に
向かってハウジング30を付勢している。
図5にエアシリンダ13を駆動する空気回路20を示す。エアシリンダ13の圧力室1
5は、圧力源21に接続された空気回路20によって圧力が切り換えられる。空気回路2
0は、圧力源21と、エアシリンダ13に接続された第2電磁弁25との間に並列に接続
された高圧側の高圧レギュレータ22と、低圧側の低圧レギュレータ23とから構成され
ている。高圧レギュレータ22と第2電磁弁25との間には第1電磁弁24が接続され、
第1電磁弁24をオフからオンに切り換えることで、エアシリンダ13の圧力室15に高
圧または低圧の空気を供給する状態となる。
第1電磁弁24をオンにした状態で、第2電磁弁25をオフにすることで圧力室15に
高圧の空気が供給される。第1電磁弁24をオンにした状態で、第2電磁弁25をオンに
することで圧力室15に低圧の空気が供給される。これにより、コンパクトな構造でありながら、大きな所定の負荷荷重fzを出力することができる。また、エアシリンダ13の空気圧を調整することにより、複数の種類の所定の負荷荷重fzの変更も容易である。また、空気圧センサでエアシリンダ13の空気圧を計測することにより、精度良く前記所定の負荷荷重fzを求めることができる。また、第1電磁弁24と第2電磁弁25とをオンからオフにすると圧力室15への空気の供給が停止し、圧力室15が大気圧になる。これにより、ハウジング30全体が2つのスプリング12で後退し、負荷ロール44がタイヤ2から離れる。
図2に戻って、ベースフレーム26の上面には、ベースフレーム26の立壁11側端部
からタイヤ2側端部(図2中、右側端部)まで直線状に延びる一対のリニアガイド27の
レール28が固定されている。
ハウジング30は、2本の負荷ロール44を回転可能に支持し(図3参照)、リニアガイド27に沿って2本の負荷ロール44をタイヤ2に対して移動させる。図4を併せて参照すると、ハウジング30は正面(図4中、手前側)が開口した縦長の箱形状であり、底壁31と上壁32と側壁33と背面壁34(図3参照)と突出壁部35とを備えている。
底壁31の下面には、リニアガイド27のレール28に沿って摺動するスライダ29が
設けられている。ハウジング30はリニアガイド27を介してベースフレーム26に取り
付けられているので、ハウジング30、すなわち2本の負荷ロール44が傾くのを防止できる。
底壁31の下面および上壁32の上面にはそれぞれ、負荷ロール44の表面がタイヤ2
に接触した状態においてタイヤ2に加わる所定の負荷荷重fzを検知する荷重センサであるロードセル38が配設されている。上側のロードセル38には、2本のロールシャフト41の上端を固定する上側のロール固定部材42が取り付けられており、下側のロードセル38には、2本のロールシャフト41の下端を固定する下側のロール固定部材42が取り付けられている。2本のロールシャフト41はそれぞれ、ベアリング43を介して負荷ロール44を回転可能に支持している。これらの構成により、負荷ロール44をタイヤ2のトレッド面に圧着させた際にはロールシャフト41およびロール固定部材42を介してロードセル38に荷重が伝わり、このロードセル38によってタイヤ2に加わる所定の負荷荷重fzが計測される。2本の負荷ロール44に作用する荷重は、全てロードセル38に作用するため、精度良く荷重を計測できる。しかし、タイヤ2に加える所定の負荷荷重fzをエアシリンダ13により、正確に与えることが可能であるため、本発明において、上記荷重センサであるロードセル38は必須ではない。
負荷ロール44は鉛直方向に延びる軸心を有する円筒状の部材であり、この負荷ロール
44の外周面がタイヤ試験用の模擬路面とされている。図6は、2本の負荷ロール44A、44Bをタイヤ2に接触させた状態の負荷ロール44A、44Bとタイヤ2との関係を示す平面断面図である。2本の負荷ロール44A、44Bは並べて配置されており、個々の負荷ロール44A、44Bの外径はタイヤ2の外径より小径である。負荷ロール44A、44Bの外径の最小径は、所定の負荷荷重fzに対する負荷ロール44A、44Bの強度によって決定される。本実施形態では、タイヤ2の外径と負荷ロール44A、44Bの外径との比が5:1となっている。なお、2本の負荷ロール44A、44Bは外形寸法が同じ(同一形状)であり、負荷ロール44A、44Bの外径寸法の具体的な数値は特に限定されない。
図6において、C1はタイヤ2の回転中心、C2、C3は負荷ロール44A、44Bの各回転中心である。負荷ロール44の隣り合う負荷ロール44A、44Bの回転中心間距離Lは、下記式(1)で表される範囲に設定されている。本実施形態では、2本の負荷ロール44A、44Bを例に説明しているが、2本以上の負荷ロール44の場合にも下記式(1)は成立する。
0.5×fz/(B×P)≦L≦1.5×fz/(B×P) −−− (1)
ここで、fzは所定の負荷荷重(kN)、Bはタイヤ2の幅(m)、Pは標準タイヤ空気圧(kPa)である。
また、一般には、タイヤ2と路面の接触面の大きさは、郵便ハガキのサイズ(100mm×148mm)と言われており、その接触長さAは100mm程度となる。仮に、自動車の重量を1.5tonとすると、1本のタイヤでは375kgf(3675N)の力が作用する。また、タイヤ2の内圧を0.25MPaとし、タイヤ2の幅Bを0.148mとすると、上記接触長さAは0.1mとなる。したがって、2本以上の負荷ロール44の隣り合う負荷ロール44(例えば、負荷ロール44A、44B)の回転中心間距離Lを上記接触長さAと等しくすることにより、タイヤ2の変形が平坦路面に設置しているときと近い変形状態となる。
上記2本以上の負荷ロール44の隣り合う負荷ロール44の回転中心間距離Lが、上記式(1)で表される範囲に設定されていることで、タイヤ2の変形を実際の平坦路面に設置しているときに近い変形状態とすることができる。すなわち、実際に複数のサイズのタイヤ2を計測する際、タイヤ2の幅Bと接地面の幅の長さは必ずしも等しくならない(接地面の幅は実際のタイヤ2の幅Bより小さくなる)が、上記2本以上の負荷ロール44の隣り合う負荷ロール44の回転中心間距離Lが、上記式(1)で表される範囲に設定されていることで、タイヤ2の変形を実際の平坦路面に設置しているときに近い変形状態とすることができる。
図7は図2に示す接線方向荷重計測装置10に設置された接線方向荷重センサを説明するための側方から見た断面図、図8は図7に示す接線方向荷重センサを説明するための正面図である。
図7において、負荷ロール44Bの表面を回転するタイヤ2のトレッド面に所定の負荷荷重fzで押圧させて、回転する状態のタイヤ2の接線方向荷重fxを計測する接線方向荷重センサとして歪ゲージ51を用いた。歪ゲージ51は、ハウジング30の背面壁34に直交するように、ロールシャフト41の上下両端部に設けられた切欠き52aに貼り付けられた構成である。
また、図8において、2本のロールシャフト41の上下両端部には、切欠き52aに対向するように切欠き52bがそれぞれ設けられ、この切欠き52bにも歪ゲージ51が貼り付けられている。
上述したように、本発明の接線方向荷重計測装置10は、タイヤ2が走行する路面を模擬した表面を有し、タイヤ2より小径であり、かつ並べて配置された2本以上の負荷ロール44と、この2本以上の負荷ロール44の表面を、回転するタイヤ2のトレッド面に所定の負荷荷重fzで押圧可能な移動機構としてのエアシリンダ13と、2本以上の負荷ロール44の前記表面がタイヤ2のトレッド面に前記所定の負荷荷重fzで押圧されて、回転する状態のタイヤ2の接線方向荷重fxを計測するための接線方向荷重センサとしての歪ゲージ51と、を備えている。
したがって、本発明の接線方向荷重計測装置10では、タイヤ2より小径の負荷ロール44A、44Bを使うため、タイヤ2の接線方向荷重fxを直接計測するための装置を小型にすることができる。また、2本以上の負荷ロール44を並べて配置することによって、タイヤ2を実際の接地状態に近づけて(すなわち、タイヤ2の変形時の曲率を小さくして)、タイヤ2の接線方向荷重fxを計測することができる。また、本実施形態において、回転するタイヤ2は、タイヤユニフォーミティマシン1のタイヤ軸3に設置される構成である。これにより、製造現場に多数設置されているタイヤユニフォーミティマシン1が実際の製造現場で大量に生産されるタイヤ2のタイヤユニフォーミティの全数検査が可能になるのと同様に、実際の製造現場で大量に生産されるタイヤ2の接線方向荷重fxを短時間で、かつ、全数計測が可能になる。また、負荷ロール44が、タイヤ試験機の中でも特にタイヤユニフォーミティマシン1の走行ドラム4とは別に設置されたので、既設のタイヤユニフォーミティマシン1を改造することなく、接線方向荷重計測装置10を設置できる。なお、タイヤの接線方向荷重計測および後記タイヤの転がり抵抗評価試験は、走行ドラム4を用いたタイヤユニフォーミティ試験の後、タイヤ2から走行ドラム4を後退させてから行う。また、計測した接線方向荷重fxには、タイヤ2の転がり抵抗に加え、負荷ロール44の軸受け部の回転抵抗により発生する荷重が付加される。この回転抵抗により生じる荷重を除去する方法として、例えば、4000N等の所定の負荷荷重fzにおける接線方向荷重fxに加えて、例えば100N程度の小さな負荷荷重fzを与えたときの接線方向荷重fx´を計測しておき、両者の差分値(fx−fx´)を使用するのが望ましい。本方法は、JISでも推奨されている。
なお、本実施形態においては、接線方向荷重計測装置10に設置された接線方向荷重センサとして、ロールシャフト41の上下両端部に設けられた切欠き52a、52bに貼り付けられた歪ゲージ51を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図9および図10に示すように接線方向荷重センサを別の位置に設置することも可能である。
図9は図2に示すタイヤの接線方向荷重計測装置10の別の位置に設置された接線方向荷重センサを説明するための側方から見た断面図、図10は図9に示す接線方向荷重センサを説明するための、(a)平面図であり、(b)動作原理図である。
図9および図10(a)において、接線方向荷重センサは、2本のロールシャフト41の上端を固定する上側のロール固定部材42、42を連結する連結部材70とハウジング30の上壁31に固定された固定部材65とをハウジング30の背面壁34に直交し、かつ、タイヤ2の接線方向に直交するように支持する2つの板ばね60に、それぞれ貼り付けた歪ゲージ61である。接線方向荷重fxが図10(b)に示すように、紙面上方に作用した場合、2つの板ばね60が紙面上方に向かってたわむ。したがって、接線方向荷重センサを上述したように構成することで、前記接線方向荷重fxの大きさに応じたたわみを歪ゲージ61で計測することができる。
また、詳述はしないが、上記ロードセル38により、接線方向荷重fxを計測することも可能である。
また、本実施形態において、回転するタイヤ2は、タイヤユニフォーミティマシン1のタイヤ軸3に設置する構成である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回転するタイヤ2を、タイヤバランサマシンのタイヤ軸(図示せず)に設置する構成も可能である。これにより、製造現場に標準的に配備されたタイヤバランサマシンが実際の製造現場で大量に生産されるタイヤのバランスの全数検査が可能になるのと同様に、実際の製造現場で大量に生産されるタイヤの接線方向荷重fxを短時間で、かつ、全数計測が可能になる。
また、本実施形態では、2本の負荷ロール44を用いた場合について主に説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば負荷ロール44を3本等にするなど、複数本(2本以上)とすることも可能であり、逆に、負荷ロール44を1本とすることも可能である。また、負荷ロール44の外径寸法に関して、タイヤ2の外径寸法より小さければ、負荷ロール44の具体的な外径寸法は特に限定されない。
また、本実施形態では、2本の負荷ロール44の外形寸法は同じであるが、外形寸法が異なる複数の負荷ロールを採用しても良い。
次に、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置について、以下に説明する。
本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上述した本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置(図1〜図10に記載した接線方向荷重計測装置10)を備えることを前提とし、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて、予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されている。ここで、基準タイヤとは、社団法人日本自動車タイヤ協会またはタイヤメーカーが規定する等級に応じた転がり抵抗係数RRCが既知で、その値に問題のないタイヤを言う。
したがって、大型の装置を用いることなく、実際の製造現場で大量に生産される全数のタイヤに対して、短時間で転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。
また、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置として、別の構成のタイヤの転がり抵抗評価装置(以下、「第2のタイヤの転がり抵抗評価装置」と称す)を用いることも可能である。以下に、第2のタイヤの転がり抵抗評価装置について説明する。
第2のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上述した本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置(図1〜図10に記載した接線方向荷重計測装置10)を備えることを前提とし、評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤについての既知の転がり抵抗係数RRCと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて予め計測された前記基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、の相関関係から算出された相関式に基づいて、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxから前記転がり抵抗係数RRCを推定することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されている。
図11は、基準タイヤについての既知の転がり抵抗係数RRCと、予め計測された前記基準タイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、の相関関係を説明するための説明図である。図11に示すように、基準タイヤについての既知の転がり抵抗係数RRCと、予め計測された前記基準タイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、の相関式を求めておく。この相関式を用いることで、本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された評価対象となるタイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxから前記転がり抵抗係数RRCを推定し、この推定した転がり抵抗係数RRCより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されている。
したがって、第2のタイヤの転がり抵抗評価装置においても、大型の装置を用いることなく、実際の製造現場で大量に生産される全数のタイヤに対して、短時間で転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。
また、本発明のタイヤの転がり抵抗評価装置として、さらに別の構成のタイヤの転がり抵抗評価装置(以下、「第3のタイヤの転がり抵抗評価装置」と称す)を用いることも可能である。以下、図12を参照しながら、第3のタイヤの転がり抵抗評価装置について説明する。
図12において、第3のタイヤの転がり抵抗評価装置は、上述した本発明のタイヤの接線方向荷重計測装置(図1〜図10に記載した接線方向荷重計測装置10)と、温度計測センサ80をさらに備えることを前提とし、予め温度計測センサ80で計測した基準タイヤの表面温度における所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、温度計測センサ80で計測した評価対象となるタイヤの表面温度における前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されている。
図13は、基準タイヤとしてのタイヤA(符号△で示す)、タイヤB(符号○で示す)における、タイヤの複数の表面温度と接線方向荷重fxの関係を説明するための説明図である。
したがって、温度計測センサ80で計測した評価対象となるタイヤの表面温度における前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxを、図13に示すタイヤの複数の表面温度と接線方向荷重fxの近似曲線に照らして、比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価される(すなわち、転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる)。これにより、実際の製造現場で異なる工程(すなわち、異なる温度)で生産されるタイヤに対しても、その温度を考慮して転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができる。
本発明に係るタイヤの接線方向荷重計測装置(接線方向荷重計測装置10)およびこの接線方向荷重計測装置10を用いた本発明に係るタイヤの転がり抵抗評価装置は、外径寸法が異なる種々のタイヤ2に適用できる。図14に、本実施形態で用いたタイヤ2より外形寸法が小さいタイヤ2に接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置を適用した側面図を示す。このとき、エアシリンダ13のピストン14をタイヤ2側に移動することでエアシリンダ13のストロークを伸ばし、負荷ロール44をタイヤ2に押し付けている。また、図15に、図14で用いたタイヤ2より外形寸法が大きいタイヤ2に接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置を適用した側面図を示す。このとき、エアシリンダ13のピストン14を固定部材6側に移動することでエアシリンダ13のストロークを短くし、負荷ロール44をタイヤ2に押し付けている。
また、本実施形態では、負荷ロール44をタイヤ2に所定の負荷荷重fzで押圧するためにエアシリンダ13を用いたが、これに限定されない。例えば、油圧シリンダと油圧回路、ボールねじとサーボモータの組み合わせでも同様の効果を得ることができる。なお、サーボモータでもトルク値から負荷荷重fzを算出することができる。また、ボールねじとサーボモータを用いた変形例に係るタイヤの接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置については、後述する図16および図17を用いて説明する。
図16および図17に示すように、固定部材6に固定された基部56にリニアガイド2
7を介して接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置を設置している。このとき接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置は、固定部材6に固定さ
れたサーボモータ57に駆動されるボールねじ58によって、タイヤ2に対して移動され
る。これにより、異なる外形寸法を有する種々のタイヤ2に接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置を適用できる。
なお、本実施形態の接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置では、タイヤユニフォ−ミティマシン、タイヤバランサマシンおよび走行試験機を含めたタイヤの性質または性能を試験する各タイヤ試験機と別に負荷ロール44を設置することで、既設の試験機を改造することなく、または既設の試験機の簡単な改造で、メーカーや型式が異なる各種試験機に、同一の仕様で容易に接線方向荷重計測装置10およびこの接線方向荷重計測装置10を用いたタイヤの転がり抵抗評価装置を設置できる。
なお、本実施形態においては、タイヤの転がり抵抗評価装置として、タイヤ2より小径であり、かつ並べて配置された2本の負荷ロール44を採用したタイヤの接線方向荷重計測装置10を備え、この接線方向荷重計測装置10を用いて予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置10を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成された例について主に説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
例えば、タイヤの転がり抵抗評価装置として、タイヤ2より小径であり、かつ並べて配置された3本等{すなわち、複数本(2本以上)}の負荷ロール44を採用したタイヤの接線方向荷重計測装置10を備え、この接線方向荷重計測装置10を用いて予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置10を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成することも可能である。また、タイヤ2より小径であり、かつ並べて配置された3本等{すなわち、複数本(2本以上)}の負荷ロール44を採用したタイヤの接線方向荷重計測装置10を備え、図11〜図13を用いて説明した評価対象となるタイヤの転がり抵抗を評価するような構成とすることも可能である。
さらに、タイヤの転がり抵抗評価装置として、タイヤ2より小径の1本の負荷ロール44を採用したタイヤの接線方向荷重計測装置10を備え、この接線方向荷重計測装置10を用いて予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置10を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成することも可能である。このような構成の場合は、負荷ロール44が1本であるため、大型の装置を用いることなく、実際の製造現場で大量に生産される全数のタイヤに対して、短時間で転がり抵抗に異常のあるタイヤを選別することができるばかりか、装置をより安価にすることも可能である。また、タイヤ2より小径の1本の負荷ロール44を採用したタイヤの接線方向荷重計測装置10を備え、図11〜図13を用いて説明した評価対象となるタイヤの転がり抵抗を評価するような構成とすることも可能である。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これら
の実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。また、本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 タイヤユニフォ−ミティマシン
2 タイヤ
3 タイヤ軸
10 タイヤの接線方向荷重計測装置
12 スプリング(移動機構)
13 エアシリンダ(移動機構)
44 負荷ロール
51 歪ゲージ(接線方向荷重センサ)

Claims (7)

  1. タイヤが走行する路面を模擬した表面を有し、前記タイヤより小径であり、かつ並べて配置された2本以上の負荷ロールと、
    前記2本以上の負荷ロールの前記表面を、回転する前記タイヤのトレッド面に所定の負荷荷重fzで押圧可能な移動機構と、
    前記2本以上の負荷ロールの前記表面が前記タイヤのトレッド面に前記所定の負荷荷重fzで押圧されて、回転する状態の前記タイヤの接線方向荷重fxを計測するための接線方向荷重センサと、
    を備え
    前記2本以上の負荷ロールの隣り合う負荷ロールの回転中心間距離Lは、下記式(1)で表される範囲に設定されていることを特徴とするタイヤの接線方向荷重計測装置。
    0.5×fz/(B×P)≦L≦1.5×fz/(B×P) −−− (1)
    ここで、fzは所定の負荷荷重(kN)、Bはタイヤの幅(m)、Pは標準タイヤ空気圧(kPa)である。
  2. 請求項1に記載のタイヤの接線方向荷重計測装置において、
    前記移動機構は、
    前記負荷ロールの前記表面で、回転する前記タイヤのトレッド面に前記所定の負荷荷重fzで押圧するためのエアシリンダと、
    前記エアシリンダの空気圧を計測するための空気圧センサと、
    を有していることを特徴とするタイヤの接線方向荷重計測装置。
  3. 請求項1又は2に記載のタイヤの接線方向荷重計測装置において、
    回転する前記タイヤは、タイヤユニフォーミティマシンのタイヤ軸に設置される構成であることを特徴とするタイヤの接線方向荷重計測装置。
  4. 請求項1又は2に記載のタイヤの接線方向荷重計測装置において、
    回転する前記タイヤは、タイヤバランサマシンのタイヤ軸に設置される構成であることを特徴とするタイヤの接線方向荷重計測装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤの接線方向荷重計測装置を備え、
    前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて予め計測された評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されていることを特徴とするタイヤの転がり抵抗評価装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤの接線方向荷重計測装置を備え、
    評価対象となるタイヤと同一仕様または同等仕様の基準タイヤについての既知の転がり抵抗係数RRCと、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて予め計測された前記基準タイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、の相関関係から算出された相関式に基づいて、前記タイヤの接線方向荷重計測装置を用いて計測された前記評価対象となるタイヤの前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxから前記転がり抵抗係数RRCを推定することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されていることを特徴とするタイヤの転がり抵抗評価装置。
  7. 請求項に記載のタイヤの転がり抵抗評価装置において、
    温度計測センサをさらに有し、
    予め前記温度計測センサで計測した前記基準タイヤの表面温度における前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、前記温度計測センサで計測した前記評価対象となるタイヤの表面温度における前記所定の負荷荷重fzに対する接線方向荷重fxと、を比較することにより、前記評価対象となるタイヤの転がり抵抗が評価されるように構成されていることを特徴とするタイヤの転がり抵抗評価装置。
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