JP6209775B2 - ローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機 - Google Patents

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Description

本発明は、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等のインキ特性の異なる二種類以上のインキ粘度を適正値に保つことが可能なローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機に関するものである。
従来から印刷機で高品質な印刷物を印刷し続けるためには、インキ粘度を適正値に保たせた状態で印刷することが重要であることが知られている。しかしながら、印刷機の各ローラは、駆動装置によって回転及びストロークにより移動し続けているためローラの表面に熱が発生し、ローラが膨張することになる。このローラ表面の熱は、インキの温度を上昇させインキ粘度が低下し、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等に影響を及ぼし印刷品質に問題が発生する。この問題を防止するために、図1に示すようにローラ通水用温度調整媒体循環装置1´の槽2´から通水された温度調整媒体3の温度調整媒体3´が通水路4´を通じて金ローラ5a´、5b´内に循環させることによって、ローラの膨張を低減させ、インキ粘度を適正値に保つことが可能になり、高品質な印刷物を得ることができる。
例えば、インキローラ内に循環させる冷却媒体99の水処理装置であり、直径0.5μm以上の異物を除去するフィルタ装置と、誘電体からなる管状部材の外周面に導電体が配置され、管状部材内に流通させる温度調整媒体を活性化する水活性化装置とを有するインキローラの温度調整媒体の処理装置であって、インキローラ内部やその温度調整媒体の循環配管内部への錆やスケール等の付着を防止することにより、長期間使用してもインキローラ等の交換を不要とすることが可能なインキローラの冷却媒体99の処理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、銀行券、有価証券類等の印刷物は、一枚のシートに複数の特定画像がマトリックス状(多面化)に印刷される。印刷済多面化シートPは、印刷機で印章及び記番号が印刷される。この際、図2に示すように印刷機11は、給紙部12に印刷された印刷済多面化シートPが積載され、積載された印刷済多面化シートPは、印刷部13によって第1の版胴14や複数の第2の版胴15によって、印章や番号の印刷を行っている。印刷された印刷済多面化シートPは、搬送部16よって搬送され、排紙部17に排紙される。
このとき、印章は印章胴14を通じて印刷済多面化シートPに印刷され、記番号は番号胴15を通じて印刷済多面化シートPに印刷される。図3(a)及び(b)に示すように第1の版胴14及び第2の版胴15の上流側には、インキつぼ装置18、インキ出しローラ19、ゴムローラ20及び金ローラ21が複数個設置されている。ゴムローラ20及び金ローラ21は、インキを練るためのローラであり、特に、ゴムローラは、駆動装置によって回転及びストロークにより移動し続けているため、ローラの表面に熱が発生し、ローラが膨張することになる。このローラ表面の熱は、インキの温度を上昇させインキ粘度が低下し、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等に影響を及ぼし印刷品質に問題が発生する。この問題を防止するために、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1の一つの槽から通水された温度調整媒体3の温度調整媒体3を金ローラ内に循環させることによって、ゴムローラの膨張を低減させていた。詳細には、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、1槽内に温度測定部、制御部8及び冷却用コイル等を有し、槽内の水温が設定した温度になるように温度調整し、記番号、印章の通水用金ローラに通水を行い同槽に戻る仕組みとなっていた。
このような印刷機として、本出願人は、シートを保持し周面へ巻き付けながら搬送する第1検査胴と、第1検査胴の周面に対向して設けられ第1検査胴により搬送されるシートを検査する第1検査装置と、第1検査胴に対接して設けられ第1検査胴から受け取ったシートを周面に巻き付けながら搬送する第2検査胴と、第2検査胴の周面に対向して設けられ第2検査胴により搬送されるシートを検査する第2検査装置とを備えた検査部と、検査部により検査されたシートに対して印刷を行う印刷部と、を備えた検査輪転印刷機において、印刷部は、第2検査胴に対接して設けられ第2検査胴から受け取ったシートを周面に巻き付けながら搬送する第1圧胴と、第1圧胴により搬送されるシートに対して印章を印刷する印章胴と、第1圧胴により搬送されるシートに対して番号を印刷する第1及び第2番号胴と、第1圧胴に対接して設けられ第1圧胴から受け取ったシートを搬送する渡し胴と、渡し胴に対接して設けられ渡し胴から受け取ったシートを周面に巻き付けながら搬送する第2圧胴と、第2圧胴により搬送されるシートに対して番号を印刷する第3及び第4番号胴を備えていることを特徴とし、シートは排紙部に排出され、排紙部には三つのパイルが設置され、前段の二つのパイルは適合印刷済多面化シートが排出され、後段の一つのパイルには不良印刷済多面化シートが排出される検査輪転印刷機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−194678号公報 特許第4186028号公報
しかし、従来は、ローラ通水用温度調整媒体循環装置の一つの層から通水された温度調整媒体3の温度調整媒体を金ローラに循環させていたため、ゴムローラの膨張率は制御可能であったが、第1の版胴で印刷されるインキと、第2の版胴で印刷されるインキの特性が異なっていたため、双方のインキ粘度を適正値に保つことが困難であり、印刷物に影響を及ぼす問題があった。また、連続印刷のゴムローラの膨張率が変化するため、印刷品質を保つため適宜ローラ通水用温度調整媒体循環装置1で温度調整を行う必要があったが、従来のローラ通水用温度調整媒体循環装置は一つの層内で冷却及び加温を行うため、所定温度を変更する場合、所定温度に至るまで時間を要し、印刷物品質を安定するに苦慮していた。
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等のインキ特性の異なる二種類以上のインキで印刷される印刷物であっても、すべてのインキのインキ粘度を適正値に保ち、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等を維持して印刷することが可能なローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機を提案するものである。
本発明のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機は、第1のインキで印刷するための第1の版胴と、第1のインキとインキ特性の異なる第2のインキで印刷するための第2の版胴と、第1の版胴の上流側に第1のインキ出しローラ、少なくとも一つの第1のゴムローラ及び少なくとも一つの第1の金ローラと、第2の版胴の上流側に第2のインキ出しローラ、少なくとも一つの第2のゴムローラ及び少なくとも一つの第2の金ローラと、少なくとも一つの第1の金ローラは、第1の金ローラの軸に第1の金ローラの表面温度を適性値に保つための温度調整媒体が循環される第1の通水路と、少なくとも一つの第2の金ローラは、第2の金ローラの軸に第2の金ローラの表面温度を適性値に保つための温度調整媒体が循環される第2の通水路と、第1の通水路及び第2の通水路に温度調整媒体を循環させるためのローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機において、第1の通水路から第1の金ローラに第1の温度調整媒体を循環させ、第1のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第1の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第1の温度調整部を備えた第1の槽と、第2の通水路から第2の金ローラに第2の温度調整媒体を循環させ、第2のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第2の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第2の温度調整部を備えた第2の槽と、第1の槽又は第1の通水路に第1の温度調整媒体の温度を測定するための第1の温度測定部と、第2の槽又は第2の通水路に第2の温度調整媒体の温度を測定するための第2の温度測定部と、第1の槽内の第1の温度調整媒体の循環を制御し、第2の槽内の第2の温度調整媒体の循環を制御し、第1の温度測定部の測定結果を基に第1の温度測定部で第1の温度調整媒体の温度を制御し、第2の温度測定部の測定結果を基に第2の温度測定部で第2の温度調整媒体の温度を制御する制御部を備えることを特徴とする。
また、本発明のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機は、第1のインキで印刷するための第1の版胴と、第1のインキとインキ特性の異なる第2のインキで印刷するための第2の版胴と、第1の版胴の上流側に第1のインキ出しローラ、少なくとも一つの第1のゴムローラ及び少なくとも一つの第1の金ローラと、第2の版胴の上流側に第2のインキ出しローラ、少なくとも一つの第2のゴムローラ及び少なくとも一つの第2の金ローラと、少なくとも一つの第1の金ローラは、第1の金ローラの軸に第1の金ローラの表面温度を適性値に保つための温度調整媒体が循環される第1の通水路と、少なくとも一つの第2の金ローラは、第2の金ローラの軸に第2の金ローラの表面温度を適性値に保つための温度調整媒体が循環される第2の通水路と、第1の通水路及び第2の通水路に温度調整媒体を循環させるためのローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機において、第1の通水路から第1の金ローラに第1の温度調整媒体を循環させ、第1のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第1の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第1の槽と、第2の通水路から第2の金ローラに第2の温度調整媒体を循環させ、第2のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第2の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第2の槽と、第1の温度調整媒体及び第2の温度調整媒体を所定の温度に調整するために冷却媒体を第1の通水路及び第2の通水路に通水させるための第3の温度測定部及び第3の温度調整部を備えた第3の槽と、第1の槽又は第1の通水路に第1の温度調整媒体の温度を測定するための第1の温度測定部と、第2の槽又は第2の通水路に第2の温度調整媒体の温度を測定するための第2の温度測定部と、第1の槽内の第1の温度調整媒体の循環を制御し、第2の槽内の第2の温度調整媒体の循環を制御し、第1の温度測定部の測定結果を基に第3の槽内の冷却媒体の通水を制御し、第2の温度測定部の測定結果を基に第3の槽内の冷却媒体の通水を制御し、第3の温度測定部の測定結果を基に第3の冷却部で冷却媒体の温度を制御する制御部を備えることを特徴とする。
また、本発明のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機の第1の温度調整部は、第1の冷却部及び/又は第1の加温部を有し、第2の温度調整部は、第2の冷却部及び/又は第2の加温部を備えることを特徴とする。
また、本発明のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機の第3の温度調整部は、第3の冷却部及び/又は第3の加温部を備えることを特徴とする。
また、本発明のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機の第1の槽は第1の加温部を有し、第2の槽は第2の加温部を備えることを特徴とする。
本発明のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機は、ゴムローラの膨張率の制御が可能であるとともに、インキ特性の異なる二種類以上のインキで印刷される印刷物であっても、双方のインキ粘度を一定に保ち、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等を維持して印刷するこができるため、高品質な印刷物を安定して製造することができる。
また、所定の設定温度の変更を行うため、従来のローラ通水用温度調整媒体循環装置では、所定温度設定にするまでに、時間を要していたが、本発明のローラ通水温度調整媒体循環装置では、温度設定後、短時間で所定温度の管理できるようになり印刷物品質を安定的に製造ができる。
さらに、ローラ通水用温度調整媒体循環装置で設定した温度で通水するため、冷却媒体を金ローラ配管内に注入し金ローラ内の通水温度が所定温度となるように、制御部で制御することで管理体制の強化及び安定化を図ることができる。
従来のローラ通水用温度調整媒体循環装置1´を示す図である。 印刷機11を示す図である。 第1の版胴14及び第2の版胴15の上流側に配置されるゴムローラ20及び金ローラ21を示す図である。 印刷済多面化シートPを示す図である。 ローラ通水用温度調整媒体循環装置1を示す図である。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
図4に示すように銀行券、有価証券類等の印刷物は、一枚のシートに複数の特定画像がマトリックス状(多面化)に印刷される。印刷済多面化シートPは、印刷機で印章及び記番号が印刷される。図2に示すように印刷機11は、給紙部12、印刷部13、第1の版胴14、第2の版胴15、搬送部16、排紙部17及びローラ通水用温度調整媒体循環装置1を備えて成る。なお、印刷機11は、印刷済多面化シートPの表面を検査するための第1の検査胴、印刷済多面化シートPの裏面を検査するための第2の検査胴、検査結果を印刷済多面化シートPに印字するエラーマーキング印刷部をさらに備えることが可能である。第1の検査胴及び第2の検査胴は、公知の読取装置、比較照合装置を用いて検査することができる。
給紙部12は、印刷された印刷済多面化シートPが積載され、積載された印刷済多面化シートPは、一枚ずつ給紙される。給紙部12は、先端に円形ゴムを取り付けた吸着筒8本を備え、そのうち吸着筒4本は上下運動を繰り返し印刷済多面化シートPの咥え尻に配置され、この吸着筒はホースに繋がれたポンプの吸気機構により、印刷済多面化シートP1枚をゴムに吸着し密閉状態にさせることで印刷済多面化シートPを吸着筒に吸い付かせ上昇させる。残る吸着筒4本は水平方向に前後運動を繰り返し印刷済多面化シートPの中央部左右に配置され、ホースに繋がれたポンプの吸気機構により、印刷済多面化シートP1枚をゴムに吸着させ搬送方向前方へ運ぶ。吸着筒はタイミングによって吸着、吸着切りを繰り返しタイミング良く印刷済多面化シートPを放すものである。また、ポンプの排気機構により、上昇した印刷済多面化シートPとの間にエアーを吹きつけ、印刷済多面化シートPを一枚ずつ確実に切り離し搬送方向前方へ運ぶのを助けている。
印刷部13は、第1のインキで印刷するための第1の版胴と、第1のインキとインキ特性の異なる第2のインキで印刷するための第2の版胴を備えていればよい。一例として、第1の版胴14である印章胴や第2の版胴15である複数の番号胴によって、印章や番号の印刷を行う。番号については連続番号が印刷される。図3(a)に示すように第1の版胴14の上流側には、インキつぼ装置18、インキ出しローラ19、ゴムローラ20及び金ローラ21が複数個設置されている。同様に、図3(b)に示すように第2の版胴15の上流側には、インキつぼ装置18、インキ出しローラ19、ゴムローラ20及び金ローラ21が複数個設置されている。
このとき、ゴムローラ20及び金ローラ21は、インキを練るためのローラであり、特に、ゴムローラは、駆動装置によって回転及びストローク移動し続けているためローラの表面に熱が発生し、ゴムローラが膨張することになる。このローラ表面の熱は、インキの温度を上昇させインキ粘度が低下し、インキ転移率、インキ流動性、インキ機能性等に影響を及ぼし印刷品質に問題が発生する。この問題を防止するために、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1の少なくとも三つの槽から通水された温度調整媒体3を金ローラ内に循環させることによって、ゴムローラの膨張を低減させる。ローラ通水用温度調整媒体循環装置1についての構成は、後述する。
搬送部16は、咥え爪、咥え爪を開放させるためのカムを備えて成る。咥え爪は、印刷部13によって印刷された印刷済多面化シートPを搬送するため紙端を咥える。搬送部14は周知の機構を使用してもよい。カムは、咥え爪を開放させるためのものである。カムは、制御部のタイミング信号により駆動モータにより可動するものである。
排紙部17は、排紙チェーン15の下方に並列して配置される。排出部17は、印刷部によって印刷された印刷済多面化シートPを排出する少なくとも一つの排紙パイルを有する。前述した、印刷済多面化シートPの表面を検査するための第1の検査胴、印刷済多面化シートPの裏面を検査するための第2の検査胴を印刷機11に備えた場合は、適正と判断された印刷済多面化シートPを排紙する第1適合品専用排紙パイル及び第2適合品専用排紙パイル、不良と判断された印刷済多面化シートPを排紙する不良品専用排紙パイルを備えることができる。
(ローラ通水用温度調整媒体循環装置1)
図5を用いてローラ通水用温度調整媒体循環装置1について説明する。ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、少なくとも二つの槽2を備えて成る。図5では、三つの槽を例に説明する。ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、第1の槽2a、第2の槽2b及び第3の槽2cを備えてなる。ローラ通水用温度調整媒体循環装置1の少なくとも三つの槽から通水された温度調整媒体3の温度調整媒体3を金ローラ内に循環させることによって、ゴムローラの膨張を低減させる。また、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1から第1のインキで印刷するための第1の金ローラ5aの表面温度を適性値に保つための第1の金ローラ5a内に第1の温度調整媒体3aが循環される第1の通水路4aを備えて成る。ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1から第2のインキで印刷するための第2の金ローラ5bの表面温度を適性値に保つための第2の金ローラ5b内に第2の温度調整媒体3bが循環される第2の通水路4bを備えて成る。さらに、ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、第1の槽2a又は第1の通水路4aに第1の温度調整媒体3aの温度を測定するための第1の温度測定部7aを備え、第2の槽2b又は第2の通水路4bに第2の温度調整媒体3bの温度を測定するための第2の温度測定部7bを備え、第3の槽2cには、第1の温度調整媒体3a及び第2の温度調整媒体3bを所定の温度に調整するために冷却媒体9を第1の通水路4a及び第2の通水路4bに通水させるための第3の温度測定部7c及び第3の温度調整部6を備えてなる。
第3の温度調整部6は、第1の温度測定部7a、第2の温度測定部7b及び第3の温度測定部7cによって測定された温度が設定温度に差異が生じた場合に少なくとも一つの第3の冷却部及び/又は第3の加温部によって冷却媒体9の温度調整を行う。また、第1の槽2aは第1の加温部を有し、第2の槽2bは第2の加温部を設けることができる。
第1の通水路4aは第1の金ローラ5a内を通り、第1の槽2aに戻る機構であり、第2の通水路4bは第2の金ローラ5b内を通り、第2の槽2bに戻る機構である。
また、第1の金ローラ5a及び第2の金ローラ5bは、温度調整媒体3を温度調整するため、後述する第3の槽2cから第1の通水路4a及び第2の通水路4bに通水路に冷却媒体9を直接噴射させ、所定温度に温度調整を行うことができる。
また、第3の槽2cから第1の通水路4a内及び第2の通水路4b内に冷却媒体9を直接噴射された水量が第1の槽2a及び第2の槽2bに循環され各同層に戻るため、 第1の槽2a及び第2の槽2bから第1の通水路4a及び第2の通水路4bの戻り水量増なるため、第1の槽2a及び第2の槽2bから第3の槽2cに温度調整媒体3をオーバーフローさせる。


温度調整媒体3はゴムローラ等からの発生した熱を吸収しているため、設定温度より温度上昇した温度調整媒体3が第3の槽2cにオーバーフローするため、第3の槽2cの層内温度が上昇するため、第3の槽2cの層内温度を第3の温度測定部で測定し所定の温度となるように、少なくとも一つの第3の第3の温度調整部6で温度調整する機構とする。
ローラ通水用温度調整媒体循環装置1は、第1の槽2a、第2の槽2b及び第3の槽2cを備えて成る。第1の槽2a及び第2の槽2bは循環槽であり、第3の槽2cは冷却媒体9の槽である。
循環槽は、第1の槽2aから第1の温度調整媒体3aが第1の通水路4aに循環され、第2の槽2bから第2の温度調整媒体3bが第2の通水路4bに循環される。第1の金ローラ5aに第1の温度調整媒体3aが通水する際、又は、第2の金ローラ5bに第2の温度調整媒体3bが通水する際、ゴムローラ等から発生した熱を吸収し、第1の層2a及び第2の層2bに戻ってくる機構となる装置である。
第3の槽は、第1の槽2aから循環される第1の温度調整媒体3a及び第2の槽2bから循環される第2の温度調整媒体3bが所定温度になるように、第1の通水路4a及び第2の通水路4bの通水路に冷却媒体9を直接噴射させるための、冷却媒体9の槽であり、第3の6cで第3の層2c内の冷却媒体9を所定温度にする機構となる。
第1の槽2aは、第1の金ローラ5aに第1の温度調整媒体3aを循環させるための槽である。第1のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第1の槽2a内の第1の温度調整媒体3aが所定温度に設定可能な第1の温度測定部7aを備えて成り、第1の通水路4aを循環される第1の温度調整媒体3aの温度を測定し、第1の通水路4a内部の第1の温度調整媒体3aにて所定温度以上であれば第3の層2cより冷却媒体9を第1の通水路4a内部に適量の冷却媒体9を噴射する。また、第1の通水路4a内部には、第1の加温部を備えることが可能であり、第1の温度調整媒体3aを所定温度以下であれば第1の通水路4aの第1の加温部により所定温度になるように第1の温度調整媒体3aの温度調整し循環する機構となる。
第2の槽2bは、第2の金ローラ5bに第2の温度調整媒体3bを循環させるための槽である。第2のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第2の槽2b内の第2の温度調整媒体3bが所定温度に設定可能な第2の温度測定部7bを備えて成り、第2の通水路4bを循環される第2の温度調整媒体3bの温度を測定し、第2の通水路4b内部の第2の温度調整媒体3bにて所定温度以上であれば第3の層2cより冷却媒体9を第2の通水路4b内部に適量の冷却媒体9を噴射する。また、第2の通水路4b内部には、第2の加温部を備えることが可能であり、第1の温度調整媒体3bを所定温度以下であれば第2の通水路4bの第2の加温部により所定温度になるように第2の温度調整媒体3bの温度調整し循環する機構となる。
第3の槽2cは、冷水槽であり、第3の槽内の冷却媒体9が所定温度に設定可能であり、第3の温度測定部7cで測定した温度が所定範囲外である場合に少なくとも一つの第3の温度調整部6で冷却媒体9を所定温度まで冷却する。第3の槽2cは、第1の槽2aの第1の通水路4a内、第2の槽2bの第2の通水路4b内へ直接噴射し、第1の温度調整媒体3a及び/又は第2の温度調整媒体3bを冷却する。第1の通水路4a内、第2の槽2bの第2の通水路4b内へ直接噴射した冷却媒体9は、第1の温度調整媒体3a及び/又は第2の温度調整媒体3bに混合されることで水量分が第1の槽2a及び第2の槽2bから第3の層2cへオーバーフローする。
第1の槽2aからオーバーフローした第1の温度調整媒体3aは、ゴムローラ等からの熱が第1の金ローラ5aを循環された場合に第1の温度調整媒体3aに熱吸収され第1の槽2aへ戻ってくる。第2の槽2bからオーバーフローした第2の温度調整媒体3bは、ゴムローラ等からの熱が第2の金ローラ5bを循環された場合に第2の温度調整媒体3bに熱吸収され第2の槽2bへ戻ってくる。したがって、第3の槽2cの層内の冷却媒体9の温度が上昇するため、設定された温度から上限値を越えた場合は、所定温度へ冷却媒体9を少なくとも第3の温度調整部6で冷却する機構とする。
ローラ通水用温度調整媒体循環装置、制御部8の第1電源装置(ウィークリータイマー)にて印刷機が印刷する前に設定した時間に自動で電源投入することができる。
第1の温度測定部7aは、第1の通水路4a内の第1の温度調整媒体3aが制御部8で設定された温度であるかを測定している。第2の温度測定部7b、第2の通水路4b内の第2の温度調整媒体3bが制御部8で設定された温度であるかを測定している。第3の温度測定部7cは、制御部8で設定された温度に保たれるように、第3の層内部の温度を測定し、設定温度と異なる場合については、第3の温度調整部6で第3の層内部の冷却媒体9を冷却する。また、第1の温度測定部7a、第2の温度測定部7b及び第3の温度測定部7cは、温度を測ることが可能であれば特に限定されるものではなく、公知の温度センサなどを用いることができる。
第1の槽2aは、第1の加温部を設けることができ、 第2の槽2bは第2の加温部を設けることができる。第1の加温部は、第1の通水路4aの第1の温度測定部7aで測定された第1の温度調整媒体3aを制御部8に設定された温度より温度低下した場合、第1の加温部により第1の通水路4aの第1の温度調整媒体3aを加温する。また、第1の加温部は、温度を加温可能なヒータであれば特に限定されるものではなく、公知のヒータを用いることができる。第2の加温部は、第2の通水路4bの第2の温度測定部7bで測定された第2の温度調整媒体3bを制御部8に設定された温度より温度低下した場合、第2の加温部により第2の通水路4bの第2の温度調整媒体3bを加温する。また、第2の加温部は、温度を加温可能なヒータであれば特に限定されるものではなく、公知のヒータを用いることができる。
制御部8は、第1の通水路4a及び第2の通水路4bを制御する。また、制御部8は、第1の温度測定部7aで測定された第1の温度調整媒体3aの温度と制御部8で設定した温度に上昇した場合は、第3の層2cの冷却媒体9を第1の通水路4a内に適量を直接噴射させ、温度管理するよう制御する。また、制御部8は、第2の温度測定部7bで測定された第2の温度調整媒体3bの温度と制御部8で設定した温度に上昇した場合は、第3の層2cの冷却媒体9を第2の通水路4b内に適量を直接噴射させ、温度管理するよう制御する。また、制御部8は、第1の温度測定部7aで測定された第1の温度調整媒体3aの温度と制御部8で設定した温度に低下した場合は、第1の加温部により第1の通水路4aの第1の温度調整媒体3aを加温し、温度管理するよう制御する。
また、制御部8は、第2の温度測定部7bで測定された第2の温度調整媒体3bの温度と制御部8で設定した温度に低下した場合は、第2の加温部により第2の通水路4bの第2の温度調整媒体3bを加温し、温度管理するよう制御する。さらに、制御部8は、第3の層内の第3の温度測定部7cで第3の層の冷却媒体9の温度管理をしている。
第1の温度調整媒体3a、第2の温度調整媒体3b及び冷却媒体9は、水等が挙げられ温度調整可能な媒体であれば特に限定されるものではない。
上記説明では、三つの槽の構成で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、二つの槽でも実施可能である。二つの槽の場合には、第1の槽に第1の通水路から第1の金ローラに第1の温度調整媒体を循環させ、第1のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第1の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第1の温度調整部を備える。また、第2の槽には、第2の通水路から第2の金ローラに第2の温度調整媒体を循環させ、第2のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラ膨張を膨張率の制御するために第2の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第2の温度調整部を備える。また、第1の温度調整部は、第1の冷却部及び/又は第1の加温部を有し、第2の温度調整部は、第2の冷却部及び/又は第2の加温部を備えることができる。
1、1´ ローラ通水用温度調整媒体循環装置
2、2´ 槽
2a 第1の槽
2b 第2の槽
2c 第3の槽
3、3´ 温度調整媒体
4、4´ 通水路
4a 第1の通水路
4b 第2の通水路
5a、5a´ 第1の金ローラ
5b、5b´ 第2の金ローラ
5´ ローラ
6 第3の温度調整部
7a 第1の温度測定部
7b 第2の温度測定部
7c 第3の温度測定部
8 制御部
9 冷却媒体
11 輪転印刷機
12 給紙部
13 印刷部
14 印章胴
15 番号胴
16 搬送部
17 排紙部
18 インキつぼ装置
19 インキ出しローラ
20 ゴムローラ
21 金ローラ
22 電源装置(ウィークリータイマー)
P 印刷済多面化シート

Claims (3)

  1. 第1のインキで印刷するための第1の版胴と、
    前記第1のインキとインキ特性の異なる第2のインキで印刷するための第2の版胴と、
    前記第1の版胴の上流側に第1のインキ出しローラ、少なくとも一つの第1のゴムローラ及び少なくとも一つの第1の金ローラと、
    前記第2の版胴の上流側に第2のインキ出しローラ、少なくとも一つの第2のゴムローラ及び少なくとも一つの第2の金ローラと、
    少なくとも一つの前記第1の金ローラは、前記第1の金ローラの軸に前記第1の金ローラの表面温度を適性値に保つための温度調整媒体が循環される第1の通水路と、
    少なくとも一つの前記第2の金ローラは、前記第2の金ローラの軸に前記第2の金ローラの表面温度を適性値に保つための温度調整媒体が循環される第2の通水路と、
    前記第1の通水路及び前記第2の通水路に温度調整媒体を循環させるためのローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機において、
    前記第1の通水路から前記第1の金ローラに第1の温度調整媒体を循環させ、前記第1のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラの膨張率を制御するために前記第1の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第1の槽と、
    前記第2の通水路から前記第2の金ローラに第2の温度調整媒体を循環させ、前記第2のインキのインキ粘度の適性値及びゴムローラの膨張率を制御するために前記第2の温度調整媒体が所定温度に設定可能な第2の槽と、
    前記第1の温度調整媒体及び前記第2の温度調整媒体を所定の温度に調整するために冷却媒体を前記第1の通水路及び前記第2の通水路に通水させるための第3の温度測定部及び第3の温度調整部を備えた第3の槽と、
    前記第1の槽又は前記第1の通水路に前記第1の温度調整媒体の温度を測定するための第1の温度測定部と、
    前記第2の槽又は前記第2の通水路に前記第2の温度調整媒体の温度を測定するための第2の温度測定部と、
    前記第1の槽内の前記第1の温度調整媒体の循環を制御し、前記第2の槽内の前記第2の温度調整媒体の循環を制御し、前記第1の温度測定部の測定結果を基に前記第3の槽内の前記冷却媒体の通水を制御し、前記第2の温度測定部の測定結果を基に前記第3の槽内の前記冷却媒体の通水を制御し、前記第3の温度測定部の測定結果を基に第3の冷却部で前記冷却媒体の温度を制御する制御部を備えることを特徴とするローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機。
  2. 前記第3の温度調整部は、前記第3の冷却部及び/又は第3の加温部を備えることを特徴とする請求項記載のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機。
  3. 前記第1の槽は第1の加温部を有し、前記第2の槽は第2の加温部を備えることを特徴とする請求項記載のローラ通水用温度調整媒体循環装置を備えた印刷機。
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