以下に本願にかかる情報提供装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報提供装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(第1の実施形態)
〔1.情報処理〕
まず、図1〜図3を用いて、第1の実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。図1は、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100によって行われる情報処理の一例を示す図である。図1の例では、情報処理システム1は、売主装置10と、利用者装置30と、管理会社装置60と、事業主装置90と、オークション管理装置100とを有する。
売主装置10と、利用者装置30と、管理会社装置60と、事業主装置90と、オークション管理装置100とは、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す情報処理システム1には、複数台の売主装置10と、複数台の利用者装置30と、複数台の管理会社装置60と、複数台の事業主装置90と、複数台のオークション管理装置100とが含まれてもよい。
第1の実施形態にかかる売主装置10は、後述するオークション管理装置100により提供されるオークションサイトAC(以下、「サイトAC」と表記する)に商品を出品する出品者によって利用される端末装置である。ここで、出品者は、サイトACを用いて、物品を売りに出す(あるいは、販売する)ことから「売主」といえる。したがって、このような利用される端末装置を売主装置10とする。
例えば、売主装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、売主装置10は、出品者の操作に従って、オークション管理装置100にアクセスすることで、オークション管理装置100から、サイトACに含まれる所定のウェブページ(例えば、出品設定を行うためのウェブページ)を受け付ける。
第1の実施形態にかかる利用者装置30は、サイトACを利用して、出品者により出品された商品を購入(落札)しようとする利用者によって利用される端末装置である。
例えば、利用者装置30は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。利用者装置30は、利用者の操作に従って、オークション管理装置100にアクセスすることで、オークション管理装置100から、サイトACに含まれる所定のウェブページ(例えば、出品商品一覧を表示するウェブページ)を受け付ける。
第1の実施形態にかかる管理会社装置60は、オークション管理装置100を管理する管理会社(「管理会社T」とする)によって利用される端末装置である。例えば、管理会社装置60は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。例えば、管理会社装置60は、管理会社Tの従業員の操作に従って、購入者からの入金の確認等を行う。
第1の実施形態にかかる事業主装置90は、例えば、金銭というかたちで支援を受ける支援先である所定の事業主によって利用される端末装置である。例えば、事業主装置90は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。支援先である事業主については、以下で具体的に説明する。
情報処理装置の一例であるオークション管理装置100は、売主である出品者が物品をオークションに出品することで、かかる出品者が得ることのできる売上金額を蓄積する。そして、オークション管理装置100は、蓄積した売上金額の累計額を事業主に提供される提供金として管理する。
ここで、第1の実施形態にかかる事業主について説明する。第1の実施形態にかかる事業主は、「ふるさと納税」制度に加入する団体、すなわち地方自治体であるものとする。このような制度に加入する地方自治体は、寄付という形で金銭(寄付金)の提供を受け付け、受け付けた寄付金の金額(以下、「寄付金額」と表記する)に応じた対価(返礼品)として、例えば、特産品を寄付者に送付する。
また、このようなことからオークション管理装置100は、より具体的には、物品をオークションに出品することで出品者が得ることのできる売上金額のうち、どれだけの金額を「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体に寄付する寄付金として蓄積させるかの指定を出品者から受け付ける。そして、オークション管理装置100は、出品者によって指定された情報である指定情報に基づいて、売上金額の少なくとも一部を蓄積する。そして、オークション管理装置100は、指定情報に基づき蓄積した金額の累計額が、例えば、出品者により指定された寄付金額に達した場合に、その寄付金額を寄付金として決定する。
なお、第1の実施形態においてオークション管理装置100が売上金額を蓄積するというのは、売上金額のうち出品者により指定された金額を、当該出品者が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、当該出品者が寄付金を賄うためだけに蓄積することを意味する。以下では、オークション管理装置100の具体的な処理について説明する。
第1の実施形態では、オークション管理装置100は、出品者が物品を出品することで得ることのできる売上金額のうち、どれだけの金額を地方自治体への寄付金のために蓄積させるかの指定を、出品時(例えば、出品設定を行う際)出品者から受け付ける。また、オークション管理装置100は、出品者から寄付金額の指定を受け付け、蓄積した金額の累計額が当該出品者により指定された寄付金額に達した場合に、その寄付金額を寄付金として管理する。
図1の例では、まず、売主装置10は、出品者B1の操作に従って、物品を出品するための出品設定の際に、売上金額の蓄積に関する各種設定(以下、「蓄積設定」と表記する)を行うための蓄積設定ページをオークション管理装置100に対して要求する(ステップS1)。オークション管理装置100は、売主装置10から要求を受け付けると、売主装置10に蓄積設定ページを配信する(ステップS2)。蓄積設定ページは、売上金額の蓄積に関する各種蓄積設定を売主である出品者から受け付けるためのウェブページである。
ここで、図2に、オークション管理装置100により配信される蓄積設定ページの一例を示す。例えば、オークション管理装置100は、これまでに出品者B1により蓄積設定が行われていない場合には、図2(a)に示す蓄積設定ページP1−1を配信する。図2(a)の例では、蓄積設定ページP1−1は、領域R11と、領域R12と、領域R13aとを含む。
また、図2(a)の例では、蓄積設定ページP1−1において領域R11には、蓄積設定よりも前の段階で、出品者B1により設定された出品情報が表示される。図2(a)では、出品者B1が、商品「B11」を開始価格「5,000円」で出品するといった出品設定を行った例を示す。
また、図2(a)では、蓄積設定ページP1−1において領域R12には、売上金額のうち、当該売上金額に対してどれだけの割合の金額を地方自治体への寄付金のために蓄積させるかといった蓄積割合が指定可能な状態で表示される例を示す。図2(a)では、蓄積割合「5%」、「20%」、「40%」、「80%」、「全額(100%)」が指定可能な状態で表示される例を示す。
なお、図2(a)に示す蓄積割合は、一例であり、図2(a)に示す以外の蓄積割合であってもよい。また、オークション管理装置100は、図2(a)に示すように、蓄積割合を提示することで、提示した蓄積割合の中から指定を受け付けること限定されず、例えば、出品者からの蓄積割合の入力や、割合ではなく金額そのものの入力を受け付けるように構成されてもよい。
また、図2(a)では、蓄積設定ページP1−1において領域R13aには、地方自治体に寄付する寄付金額の入力を受け付ける入力欄が表示される例を示す。また、寄付金額は、蓄積された金額の累計額に相当する額である。
そして、図2(a)では、出品者B1が、これまで説明してきた蓄積設定ページP1−1を用いて、蓄積割合「40%」、寄付金額「10,000円」を指定することにより蓄積設定を行った例を示す。また、このように売主により指定された情報を、以下では「指定情報」と表記する。また、売主により蓄積するよう指定された金額、すなわち売上金額の蓄積割合に対応する金額を、以下では「指定金額」と表記する。
そして、例えば、売主装置10は、蓄積設定ページP1−1において確定ボタンが押下された場合に、指定金額を含む指定情報をオークション管理装置100に送信する(ステップS3)。オークション管理装置100を指定情報受け付けると、出品者B1による蓄積設定の受付を完了するとともに、出品者B1による出品設定も完了する。
そして、オークション管理装置100は、受け付けた指定情報を後述する蓄積情報記憶部122に格納する。例えば、オークション管理装置100は、図1に示す蓄積情報記憶部122の通り、出品者B1および出品者B1により出品された商品B11に対応付けて、出品者B1により指定された蓄積割合「40%」と寄付金額「10,000円」とを格納する。
また、蓄積情報記憶部122において「蓄積状況」は、指定情報に基づき売上金額の蓄積が行われているか否かを示す情報であるが、現時点では、オークション管理装置100は、蓄積を行っていないため、例えば、空を示す「null」を入力している。
ここで、利用者U1が、利用者装置30を用いて、サイトACを閲覧し、出品者B1の商品B11への入札を行ったとする。これに応じて、オークション管理装置100は、オークション処理を実行することにより(ステップS4)、オークション結果を利用者U1に通知する(ステップS5)。
例えば、オークション管理装置100は、オークション処理により利用者U1を商品B11の購入者(落札者)として決定したとする。また、商品B11の落札価格が「10,000円」であったとすると、オークション管理装置100は、蓄積情報記憶部122を参照し、出品者B1の商品B11に対応する蓄積割合「40%」を取得する。そして、オークション管理装置100は、商品B11の落札価格「10,000円」の「40%」に相当する「4,000円」を指定金額として算出し、算出した指定金額「4,000円」を蓄積情報記憶部122に格納する。
また、オークション管理装置100は、オークション結果である落札通知として、落札金額や入金先等を利用者U1に通知したとする。かかる例では、オークション管理装置100は、落札金額「10,000円」を利用者U1に通知する。
利用者U1は、例えば、インターネットバンクを利用して、落札金額「10,000円」をオークション管理装置100の管理会社Tの口座へ入金する(ステップS6)。なお、入金手段は、インターネットバンクに限定されるものではなく、実店舗の銀行であってもよいし、クレジットカード決済であってもよい。なお、クレジットカード決済の場合、情報処理システム1に、さらに決済代行会社やそのサーバ装置が含まれることが考えられる。
次に、例えば、管理会社Tの従業員は、購入者U1からの落札金額「10,000円」の入金を確認すると、管理会社装置60を用いて、落札金額「10,000円」を含む入金情報をオークション管理装置100に送信する(ステップS7)。なお、このような処理は、人手ではなく、管理会社装置60によって自動で行われてもよい。
オークション管理装置100は、入金情報を受け付けると、出品者B1から受け付けた指定情報に基づいて、売上金額を蓄積する蓄積処理を行う(ステップS8)。ここで、落札金額は、売上金額に相当するものである。したがって、オークション管理装置100は、商品B11の落札価格「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」を出品者B1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、出品者B1が寄付金額「10,000円」を賄えるように蓄積する。
ここで、蓄積処理についてより具体的に説明する。落札金額「10,000円」は、本来、出品者B1に支払われなければならないが、オークション管理装置100は、入金された落札金額「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」については出品者B1に支払わず自口座に蓄積する(貯めておく)。一方、オークション管理装置100は、残りの「6,000円」を出品者B1に送金する。
以上のような蓄積処理が完了した場合に、オークション管理装置100は、図1に示すように蓄積情報記憶部122において商品B11に対応する蓄積状況「null」を例えば「4,000円」に更新する。
また、オークション管理装置100は、更新が完了すると、現在蓄積している指定金額の累計額が出品者B1により指定された寄付金額「10,000円」に達したか否かを判定する判定処理を行う(ステップS9)。かかる例では、オークション管理装置100は、現時点では出品者B1について「4,000円」しか蓄積できていない。したがって、オークション管理装置100は、寄付金額「10,000円」に達していないと判定し、例えば、出品者B1がさらに別の商品を出品する等することにより寄付金額「10,000円」に達するまで待機する。
なお、オークション管理装置100は、累計額が寄付金額に達していない場合、さらに出品を誘導するような情報を売主装置10に送信してもよい。これにより、出品者B1によって別の物品の出品および当該物品に対して、これまで説明してきたステップS1からの蓄積設定がなされたものとする。
例えば、出品者B1は、商品B11を出品した売上金額だけでは寄付金額「10,000円」が賄えなかったことにより、さらに別の商品B12を出品したとする。そして、出品者B1は、商品B12について、売上金額の蓄積に関する指定を行うことで、さらにオークション管理装置100に対して累積を継続させることで累計額を増やそうとする。
このように、1回目以降の蓄積設定では、オークション管理装置100は、ステップS2において、図2(b)に示すような蓄積設定ページP1−2を配信してもよい。蓄積設定ページP1−1と基本的な構成は同様であるため詳細な説明を省略するが、蓄積設定ページP1−2は、図2(b)に示すように領域R13bを含む。
図2(b)の例では、領域R13bには、出品者B1により現在指定されている寄付金額が変更可能な状態で表示される。1回目の蓄積設定では、出品者B1により寄付金額「10,000円」が指定された例を示した。したがって、領域R13bには、寄付金額「10,000円」が、他の寄付金額に変更可能な状態で表示される。
そして、図2(b)では、出品者B1が、蓄積設定ページP1−2を用いて、蓄積割合「60%」、寄付金額「10,000円」(1回目から変更なし)を指定することにより蓄積設定を行った例を示す。
そして、オークション管理装置100は、図2(b)に示すような指定情報を受け付けると、受け付けた指定情報を蓄積情報記憶部122に格納する。例えば、オークション管理装置100は、図1に示す蓄積情報記憶部122の通り、出品者B1および出品者B1により出品された商品B12に対応付けて、出品者B1により指定された蓄積割合「60%」を格納する。この時点では、商品B12に対応する「蓄積状況」は「null」のままである。
ここで、商品B12が、例えば、「10,000円」で落札されたことにより(説明を簡単にするため、落札者は、利用者U1であるものとする)、オークション管理装置100は、管理会社装置60から入金情報を受け付けると蓄積処理を再度行う(ステップS8)。
具体的には、オークション管理装置100は、蓄積情報記憶部122を参照し、出品者B1の商品B12に対応する蓄積割合「60%」を取得する。そして、オークション管理装置100は、商品B12の落札価格「10,000円」の「60%」に相当する「6,000円」を指定金額として算出する。そして、オークション管理装置100は、商品B12の落札価格「10,000円」のうち、この「6,000円」を出品者B1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、出品者B1が寄付金額「10,000円」を賄えるように蓄積する。また、オークション管理装置100は、残りの「4,000円」を出品者B1に送金する。
そして、オークション管理装置100は、蓄積処理が完了した場合に、図1に示すように蓄積情報記憶部122において商品B12に対応する蓄積状況「null」を例えば「6,000円」に更新する。
また、かかる場合、オークション管理装置100は、ステップS9の判定処理で、現在蓄積している指定金額の累計額が1回目の「4,000円」と2回目の「6,000円」とを合わせて「10,000円」となることから、出品者B1により指定された寄付金額「10,000円」に達したと判定する。
このように、累計額が寄付金額に達した場合、オークション管理装置100は、出品者B1に寄付の申し込みを行わせるための寄付申込みページを売主装置10に配信するとともに、寄付金が貯まった旨を出品者B1に通知する(ステップS10)。寄付の申し込みとは、例えば、寄付先の自治体の指定や、寄付の対価として希望する商品の指定である。
ここで、図3に、オークション管理装置100により配信される寄付申込ページの一例を示す。図3に示すように、寄付申込ページは、例えば、ページP21とページP22とから構成される。まず、ページP21は、領域R211とR212とを含む。
図3の例では、領域R211には、寄付金が貯まった旨を通知する情報が表示される。例えば、図3に示すように、領域R211には、[現在、「10,000円」貯まっております]といった情報が表示される。図3の例では、領域R212には、「ふるさと納税」を行った利用者が納税先の地方自治体から得ることのできる商品一覧が表示される。また、ページP21は、「詳細を見る」が選択された場合に、ページP22に遷移されるようになっている。
例えば、「No.001 鳥取県T1市」が選択された場合、「鳥取県T1市」から受けることのできる商品の詳細と、個人情報(住所、氏名、年齢等)を入力する領域R221とを含むページP22へ遷移される。
例えば、出品者B1が、このようなページP22において、個人情報を入力し、「寄付する」を押下したとする。かかる場合、売主装置10は、オークション管理装置100に対して寄付の申込みを行う(ステップS11)。例えば、売主装置10は、寄付の申込みとして、ページP21において選択された商品を識別する識別情報と、入力された個人情報とを含む申込情報をオークション管理装置100に送信する。
オークション管理装置100は、出品者B1から寄付の申込みを受け付けると、出品者B1に代わって、出品者B1により指定された地方自治体「T1市」へ寄付金額「10,000円」を寄付する寄付処理を行う(ステップS12)。例えば、インターネットバンク利用が可能な場合には、オークション管理装置100は、地方自治体「T1市」により指定された口座に寄付金額「10,000円」を送金する。
また、実店舗の銀行口座が指定されている場合には、例えば、管理会社Tの従業員が地方自治体「T1市」の銀行口座へ寄付金額「10,000円」の入金を行う。そして、オークション管理装置100は、寄付処理として、地方自治体「T1市」の事業主装置90に対して、出品者B1による寄付金額「10,000円」の寄付が完了した旨通知する。
このように、オークション管理装置100は、物品が出品される度に、例えば、出品設定時において、出品により得られる売上金額をどのように蓄積させるかといった指定を出品者から受け付ける。そして、オークション管理装置100は、出品された商品が落札された場合に、落札金額(売上金額)を出品者の指定に基づいて、蓄積する。そして、オークション管理装置100は、蓄積した金額の累計額が寄付金額に達した場合に、対応する出品者から寄付申込みを受け付ける。オークション管理装置100は、寄付申し込みに従い、寄付金額を寄付する処理を実行する。
このように、物品を売りに出すことで、本システムを利用する利用者は、ふるさと納税を行うことができるため、特産品等を受け取ることができるようになる。このため、かかる利用者は、より物品を売りに出そうという売却意欲が高められる可能性がある。また、不要品の処分に困っていた利用者は、不用品を効果的に処分することができる。
〔2.オークション管理装置の構成〕
次に、図4を用いて、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100について説明する。図4は、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、オークション管理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、売主装置10、利用者装置30、管理会社装置60、事業主装置90との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、出品者情報記憶部121と、蓄積情報記憶部122と、申込情報記憶部123とを有する。
(出品者情報記憶部121について)
第1に実施形態にかかる出品者情報記憶部121は、サイトACへの出品に関する各種情報を記憶する記憶部である。ここで、図5に第1の実施形態にかかる出品者情報記憶部121の一例を示す。図5の例では、出品者情報記憶部121は、「出品者ID」、「商品ID」、「商品名」、「商品内容」、「開始価格」、「落札金額」といった項目を有する。
「出品者ID」は、出品者または売主装置10を識別するための識別情報を示す。「商品ID」は、出品された商品を識別する識別情報を示す。「商品名」は、出品された商品の名称を示す。「商品内容」は、出品された商品の詳細情報を示す。図5の例では、「商品内容」に概念的な記号を用いているが、実際には、「商品内容」は、テキストデータや画像データ等である。「開始価格」は、入札の基準となる価格を示す。「落札金額」は、落札された価格を示す。
すなわち、図5では、出品者ID「B1」によって識別される出品者が、商品ID「B11」によって識別される商品「コートa」を、開始価格「5,000円」で出品した例を示す。出品者ID「B1」によって識別される出品者は、商品「コートa」の商品内容「AAA」を入稿している例を示す。また、商品「コートa」が、「10,000円」で落札された例を示す。
なお、図1の説明でも示したように、以下の実施形態では、売主や物品を識別情報を用いて表記する。例えば、出品者ID「B1」によって識別される出品者を出品者B1、商品ID「B11」によって識別される商品を商品B11といったように表記する。
(蓄積情報記憶部122について)
第1に実施形態にかかる蓄積情報記憶部122は、物品を出品することで当該物品の出品者が得ることのできる売上金額をどのように蓄積させるかといった当該出品者により指定された指定情報を記憶する記憶部である。図1および図2の例では、蓄積情報記憶部122は、蓄積設定ページP1−1やP1−2を介して、出品者から受け付けられた指定情報を記憶する。
ここで、図6に第1の実施形態にかかる蓄積情報記憶部122の一例を示す。図6の例では、蓄積情報記憶部122は、「出品者ID」、「商品ID」、「蓄積割合」、「寄付金額」、「指定金額」、「蓄積状況」といった項目を有する。
「出品者ID」は、出品者または売主装置10を識別するための識別情報であり、図5に示す「出品者ID」に対応する。「商品ID」は、出品された商品を識別する識別情報を示し、図5に示す「商品ID」に対応する。
「蓄積割合」は、売上金額のうち、当該売上金額に対してどれだけの割合の金額を事業主(地方自治体)への寄付金のために蓄積させるかといった割合情報を示す。「蓄積割合」は、売主である出品者によって指定される。したがって、出品者が「蓄積割合」を指定するということは、当該出品者が寄付金を賄うために売上金額のうちから蓄積させる金額を指定することに相当する。
「寄付金額」は、事業主である地方自治体であって、「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体へ寄付する寄付金の金額を示す。図1で説明したように、「寄付金額」は、出品者により指定される。
「指定金額」は、出品者により売上金額のうちどれだけの金額を蓄積させるか指定された金額を示す。また、これまで説明してきたように「指定金額」は、落札金額に対する「蓄積割合」分の金額に相当する。したがって、オークション管理装置100は、オークション処理により落札金額を決定した場合に、この落札金額に対する「蓄積割合」分の金額を、出品者により指定される指定金額として算出する。また、図1で説明したように、この「指定金額」の累計額が、「寄付金額」に達した場合に、オークション管理装置100によって代理寄付が行われる。
「蓄積状況」は、指定情報に基づき売上金額の蓄積が行われているか否かを示す情報である。オークション管理装置100は、指定情報に基づき対応する商品の売上金額の蓄積を行っていない場合には、図6に示すように、例えば、「null」を入力する。一方、オークション管理装置100は、指定情報に基づき対応する商品の売上金額の蓄積を行った場合には、例えば、図1に示したように実際に蓄積した金額を入力する。
すなわち、図6では、出品者B1が、商品B11を出品する際に、蓄積割合「40%」、寄付金額「10,000円」を指定した例を示す。また、このように指定された指定情報に基づき、オークション管理装置100が、指定金額「4,000円」を算出した例を示す。
(申込情報記憶部123について)
申込情報記憶部123は、出品者により指定された寄付の申込みに関する情報である申込情報を記憶する記憶部である。オークション管理装置100は、例えば、図3で示した寄付申込ページ(ページP21およびページP22)を用いて、出品者から申込情報を受け付け、受け付けた申込情報を申込情報記憶部123に格納する。
ここで、図7に第1の実施形態にかかる申込情報記憶部123の一例を示す。図7の例では、申込情報記憶部123は、「出品者ID」、「希望商品ID」、「提供先」、「提供先ID」といった項目を有する。
「出品者ID」は、寄付の申し込みを行った出品者または売主装置10を識別するための識別情報を示す。「希望商品ID」は、対応する出品者が「ふるさと納税」を行うことにより受け取ることを希望する商品を識別するための識別情報を示す。「提供先」は、対応する出品者が「ふるさと納税」として寄付を行う寄付先として選んだ地方自治体の名称を示す。また、「提供先」は、寄付先として選ばれた地方自治体の識別情報を示す。
すなわち、図7では、出品者B1が、提供先ID「00123」によって識別される地方自治体「鳥取県T1」に対して「ふるさと納税」として寄付を行うことにより、「鳥取県T1」から、希望商品ID「001」によって識別される商品を受け取ることを希望している例を示す。
(制御部130について)
図4に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、オークション管理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部130は、第1受付部131と、オークション処理部132と、第2受付部133と、蓄積部134と、管理部135と、第3受付部136と、提供部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(第1受付部131について)
第1受付部131は、売上金額の蓄積に関して指定する指定情報を出品者から受け付ける。具体的には、第1受付部131は、物品を出品することで当該物品の出品者が得ることのできる売上金額のうち、どれだけの金額を蓄積させるかといった指定として、例えば、蓄積割合の指定を出品者から受け付ける。また、第1受付部131は、蓄積された金額の累計額がどれだけの金額に達した場合に、寄付金とさせるかといった寄付金額を出品者から受け付ける。
一例を示すと、第1受付部131は、出品者が商品を出品する出品時(出品設定時)に、蓄積設定ページの要求を受け付けると、図2に示すような蓄積設定ページを生成する。例えば、第1受付部131は、出品者によって蓄積設定が行われるのが1回目である場合には、図2(a)に示すように、対応する商品の売上金額における蓄積割合、および、寄付金額を指定可能な蓄積設定ページP1−1を生成する。そして、第1受付部131は、生成した蓄積設定ページP1−1を売主端末10に配信することで、蓄積設定ページP1−1を介して、指定情報を受け付ける。
また、例えば、第1受付部131は、出品者によって蓄積設定が行われるのが1回目以降である場合には、図2(b)に示すように、対応する商品の売上金額における蓄積割合を指定可能、かつ、既に指定されている寄付金額を変更可能な蓄積設定ページP1−2を生成する。そして、第1受付部131は、生成した蓄積設定ページP1−2を売主端末10に配信することで、蓄積設定ページP1−2を介して、指定情報を受け付ける。
また、第1受付部131は、出品者から受け付けた指定情報を蓄積情報記憶部122に格納する。例えば、第1受付部131は、「出品者ID」と「商品ID」に対応付けて「蓄積割合」および「寄付金額」を格納する。
また、第1受付部131は、後述するオークション処理部132によって商品の落札金額が確定された場合には、確定された落札金額と、その商品に対応する蓄積割合とを用いて、指定金額を算出し、蓄積情報記憶部122に格納する処理も行ってよい。例えば、出品者B1により出品された商品B11が「10,000円」で落札された場合には、第1受付部131は、蓄積情報記憶部122を参照し、蓄積割合「40%」を取得する。そして、第1受付部131は、落札金額「10,000円」と、取得した蓄積割合「40%」とから指定金額「4,000円」を算出し、蓄積情報記憶部122に格納する。
なお、第1受付部131は、現時点で蓄積されている金額が表示されるような蓄積設定ページを生成し、生成した蓄積設定ページを配信してもよい。例えば、第1受付部131は、出品者B1によって蓄積設定が行われるのが1回目である場合には、「現在、0円貯まっています」といった情報が表示されるような蓄積設定ページP1−1を配信する。また、第1受付部131は、出品者B1によって蓄積設定が行われるのが2回目である場合には、「現在、4,000円貯まっています」といった情報が表示されるような蓄積設定ページP1−2を配信する。
(オークション処理部132について)
オークション処理部132は、オークションに関する処理を行う。例えば、オークション処理部132は、サイトACに出品された商品毎に入札を管理する。そして、オークション処理部132は、期間内に最も高い価格で入札を行った利用者を商品を得ることのできる購入権のある購入者として決定するとともに、この利用者により入札された価格を落札金額として確定する。
また、オークション処理部132は、オークションが終了した場合に、入札を行った各利用者にオークション結果を通知する。オークション処理部132は、購入権を得た購入者には、落札通知として、落札金額や入金先等を通知する。オークション処理部132は、落札できなかった利用者には、落札不可能だった旨を通知する。
(第2受付部133について)
第2受付部133は、出品者により出品された商品を得る対価として支払われる支払金額に関する情報を受け付ける。例えば、第2受付部133は、出品者により出品された商品が落札された場合に、当該商品を落札した購入者から支払金額に関する情報を受け付ける。
この点について図1を用いて説明すると、例えば、「10,000円」で商品B11を落札した利用者U1は,落札金額「10,000円」を、オークション管理装置100を管理する管理会社Tの口座へ入金する。これにより、第2受付部133は、管理会社Tの管理会社装置60から落札金額「10,000円」が入金された旨の入金情報を受け付ける。また、このように支払われる支払金額(落札金額)は、出品者目線では、売上金額といえる。
(蓄積部134について)
蓄積部134は、商品出品により出品者が得ることのできる売上金額を蓄積する。具体的には、蓄積部134は、第2受付部133により購入者が落札金額を入金した旨の入金情報が受け付けられた場合に、第1受付部131により受け付けられた指定情報に基づいて、売上金額を蓄積する。例えば、蓄積部134は、売上金額のうち第1受付部131により受け付けられた指定金額を蓄積する。
蓄積部134による蓄積処理の一例について図1および図6を用いて説明する。まず、第1受付部131は、図6に示すような指定情報を出品者B1から受け付けているものとする。また、図1に示すように、出品者B1により出品された商品B11が、購入者U1により「10,000円」で落札されたとする。
かかる場合、蓄積部134は、第2受付部133により利用者U1が落札金額「10,000円」を入金した旨の入金情報が受け付けられると、商品B11の落札価格「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」を出品者B1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、出品者B1が寄付金額「10,000円」を賄えるように蓄積する。
具体的には、蓄積部134は、入金された落札金額「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」については出品者B1に支払わず自口座に蓄積する(貯めておく)。一方、蓄積部134は、残りの「6,000円」を出品者B1に送金するための処理を行う。そして、蓄積部134は、蓄積処理が完了した場合には、蓄積情報記憶部122において商品B11に対応する蓄積状況「null」を例えば「4,000円」に更新する。
(管理部135について)
管理部135は、蓄積部134により蓄積された売上金額の累計額を支援先に提供される提供金として管理する。具体的には、管理部135は、蓄積部134による蓄積処理が完了すると、現時点で蓄積している金額の累計額を算出する。そして、管理部135は、算出した累計額が所定の金額に達したか否かを判定し、所定の金額に達した場合には、所定の金額を支援先である地方自治体への寄付金として決定する。
例えば、管理部135は、蓄積部134による蓄積処理が完了すると、現時点で蓄積している指定金額の累計額を算出する。そして、管理部135は、算出した累計額が出品者により指定された寄付金額に達したか否かを判定し、寄付金額に達した場合には、この寄付金額を地方自治体へ寄付するための処理を行わせる。
この点について図1を用いて説明する。1回目の蓄積、すなわち出品者B1の商品B11の売上金額のうち指定金額「4000円」の蓄積が完了した場合に、管理部135は、指定金額の累計額「4,000円」を算出する。これにより、1回目の蓄積では、管理部135は、出品者B1により指定された寄付金額「10,000」に達していないと判定する。
このように指定金額の累計額が寄付金額に達していない場合、管理部135は、さらに出品を行うことで累計額を増やすよう誘導するような誘導情報を売主装置10に送信してもよい。例えば、管理部135は、出品者B1の売主装置10に対して、かかる誘導情報をメール送信してもよいし、かかる誘導情報が表示されるような所定のウェブページを配信してもよい。
こうして、例えば、出品者B1が、さらに別の商品B12を出品することにより、2回目の蓄積設定を行ったとする。2回目の蓄積設定で指定された指定情報は、図6に示す商品ID「B12」に対応するものである。そして、商品B12が「10,000円」で落札されたとして、蓄積部134により商品B12に対応する指定情報に基づく蓄積が行われた場合、管理部135は、指定金額の累計額「10,000円」を算出する。かかる場合、管理部135は、指定金額の累計額が出品者B1により指定された寄付金額「10,000」に達したと判定する。
そして、管理部135は、出品者B1から寄付の申し込みが行われるように、後述する第3受付部136に対して、例えば、寄付申込ページを配信するよう指示する。
(第3受付部136について)
第3受付部136は、出品者から寄付の申し込みを受け付ける。例えば、第3受付部136は、指定金額の蓄積により出品者により指定された寄付金額が貯まった場合に、出品者に寄付申込ページを配信する。そして、第3受付部136は、寄付申込ページを介して、出品者から寄付の申し込みを受け付ける。この点について、図1および図3の例を用いて説明する。
例えば、第3受付部136は、管理部135からの指示に応じて、出品者B1に寄付の申し込みを行わせるための寄付申込みページを生成する。例えば、第3受付部136は、図3に示すように、寄付金が貯まった旨を通知する情報と、「ふるさと納税」を行った利用者が寄付先の地方自治体から得ることのできる商品一覧情報とが表示されるページP21を生成する。そして、第3受付部136は、生成したページP22を出品者B1の売主装置10に配信する。出品者B1に配信するページP21には、図3に示すように、[現在、「10,000円」貯まっております]といった情報が表示され、これにより寄付金が貯まった旨が通知される。
ここで、例えば、「No.001 鳥取県T1市」が出品者B1に選択されたとする。かかる場合、第3受付部136は、「鳥取県T1市」から提供を受けることのできる商品の詳細を含むページP22であって、個人情報(住所、氏名、年齢等)を受け付けるためのページP22を配信する。
例えば、出品者B1が、ページP22において、個人情報を入力し、「寄付する」を押下したとする。かかる場合、売主装置10は、オークション管理装置100に対して寄付の申込みを行う。このようにして、第3受付部136は、ページP21およびP22を含む寄付申込ページを介して、出品者B1から希望する商品の識別情報と、個人情報とを含む申込情報を受け付けることで申込みを完了する。
(提供部137について)
提供部137は、地方自治体への寄付金の提供、すなわち寄付に関する寄付処理を行う。例えば、提供部137は、第3受付部136により受け付けられた申込み情報に基づいて、寄付処理を行う。
例えば、インターネットバンク利用が可能な場合には、提供部137は、地方自治体により指定された口座に寄付金額を送金する。また、実店舗の銀行口座が指定されている場合には、例えば、管理会社Tの従業員がその銀行口座へ寄付金額を入金する。そして、提供部137は、寄付処理として、地方自治体の事業主装置90に対して、出品者による寄付金額の寄付が完了した旨通知する。
〔3.情報処理フロー〕
次に、図8を用いて、第1の実施形態にかかる情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。図8は、第1の実施形態にかかる情報処理システム1による情報処理手順を示すシーケンス図である。
まず、売主装置10は、商品出品時において出品者の操作に従って、オークション管理装置100に対して蓄積設定ページを要求する(ステップS101)。オークション管理装置100は、かかる要求に応じて、蓄積設定ページを売主装置10に配信する(ステップS102)。売主装置10は、出品者により蓄積設定ページにおいて指定された指定情報をオークション管理装置100に送信する(ステップS103)。
ここで、例えば、オークション管理装置100により出品者により出品された商品についてオークション処理が行われ(ステップS104)、商品が落札されたとする。かかる場合、オークション管理装置100は、例えば、商品を落札した利用者を購入権のある購入者として、その利用者装置30に落札通知を送信する(ステップS105)。
購入者は、利用者装置30を用いて、指定された口座へ落札金額を入金する(ステップS106)。例えば、オークション管理装置100の管理会社Tの従業員は、管理会社端末60を用いて、出品者ID、商品IDおよび落札金額を含む入金情報をオークション管理装置100に送信する(ステップS107)。
オークション管理装置100は、入金情報を受け付けると、出品者により指定された蓄積割合に対応する指定金額を蓄積する蓄積処理を行う(ステップS108)。例えば、オークション管理装置100は、落札金額のうち指定金額を口座に蓄積し、残りの落札金額を出品者に送金する。
次に、オークション管理装置100は、蓄積した指定金額の累計額が落札者により指定された寄付金額に達したか否かを判定する(ステップS109)。例えば、オークション管理装置100は、寄付金額に達していないと判定した場合には、さらに出品商品に対する蓄積設定が行われる等により累計額が寄付金額に達するまで待機する。一方、オークション管理装置100は、寄付金額に達したと判定した場合には、寄付申込ページを出品者の売主装置10に配信する(ステップS110)。
売主装置10は、出品者の操作に従って、申込情報をオークション管理装置100に送信する(S111)。オークション管理装置100は、売主装置10から受け付けた申込情報に従い、出品者に代わって地方自治体へ寄付金を寄付するための寄付処理を行う(ステップS112)。
〔4.変形例〕
第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、上記実施例以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、第1の実施形態にかかる他の実施形態について説明する。
〔4−1.電子マネーを蓄積〕
上記第1の実施形態では、オークション管理装置100の蓄積部134が、所定の口座に売上金額を蓄積する例を示した。しかし、蓄積部134は、第2受付部133により受け付けられた落札金額のうち第1受付部131により受け付けられた指定金額を所定の仮想通貨として、例えば、電子マネーに変換する。そして、蓄積部134は、変換した電子マネーを、電子マネーを管理する電子マネー管理装置300における出品者の口座に蓄積してもよい。この点について、図9を用いて説明する。
図9は、第1の実施形態の変形例にかかる情報処理システム11の一例を示す図である。図9に示す情報処理システム11は、図1に示す情報処理システム1にさらに電子マネー管理装置300が含まれるものである。電子マネー管理装置300は、例えば、各利用者の電子マネー口座を管理するサーバ装置である。
ここで、図9における各処理ステップのうち、図1と同一符号の処理ステップについては説明を省略する。図1と異なる処理として、オークション管理装置100の蓄積部134は、ステップS7の次にステップS8´を行う。ステップS8´の蓄積処理について具体的に説明する。
例えば、蓄積部134は、出品者B1の出品商品B11が落札された落札金額「10,000」のうち、指定金額「4,000円」を「4,000円」分の電子マネーに変換する。そして、蓄積部134は、変換した電子マネー「4,000円」を、出品者B1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、電子マネー管理装置300に蓄積する。さらに一例を示すと、蓄積部134は、電子マネー管理装置300によって管理されている出品者B1の電子マネー口座に電子マネー「4,000円」を、出品者B1が使用できない状態で蓄積するよう電子マネー管理装置300に指示する。また、かかる場合、電子マネー管理装置300は、例えば、オークション管理装置100の指示に応じて、対応する自治体への寄付として、電子マネーの送金を行ってよい。
このように、オークション管理装置100は、電子貨幣等の仮想通貨にも対応することができるため、蓄積の幅を広げることができる。
〔4−2.各種仮想通貨〕
また、第2受付部133は、電子マネーや電子ポイントといった仮想通貨の形式で購入者によって支払われる落札金額に関する情報を受け付けてよい。そして、蓄積部134は、第2受付部133により受け付けられた落札金額のうち、第1受付部131により受け付けられた指定金額を、電子マネーや電子ポイントといった仮想通貨の形式で蓄積する。
例えば、第2受付部133により、電子マネー形式で支払われた落札金額に関する情報が受け付けられた場合には、蓄積部134は、その落札金額のうち指定金額に対応する金額の電子マネーを変形例「4−1」で示したように、電子マネー管理装置300に蓄積する。
このように利用者は、電子貨幣での入金ができるため、オークション管理装置100は、入金に関するユーザビリティを向上させることができる。
なお、第2受付部133により、管理会社Tが指定する電子ポイント形式で落札金額が受け付けられた場合には、蓄積部134は、その落札金額のうち指定金額に対応する金額の電子ポイントを蓄積する。
〔4−3.参考情報提示〕
上記第1の実施形態では、第1受付部131が、出品時に蓄積設定ページを売主装置10に配信し、配信した蓄積設定ページを介して、出品者から指定を受け付ける例を示した。そこで、第1受付部131は、地方自治体によって与えられる商品(寄付に対する対価)に関する情報を参考情報として表示させた蓄積設定ページを生成し、その蓄積設定ページを介して指定情報を受け付けてもよい。この点について、図10を用いて説明する。
図10は、第1の実施形態の変形例にかかる蓄積設定ページの一例を示す図である。例えば、売主装置10は、出品者B1の操作に従って、出品設定の際に、蓄積設定ページをオークション管理装置100に対して要求したとする。かかる場合、第1受付部131は、図10に示すような蓄積設定ページP11を生成し、生成した蓄積設定ページP11を配信する。
図2(a)では、第1受付部131が、領域R11と、領域R12と、領域R13aとを含む蓄積設定ページP1−1を配信する例を示した。蓄積設定ページP1−1に対して、かかる変形例では、第1受付部131は、さらに領域R111を含む蓄積設定ページ11を生成する。
図10では、領域R111には、「ふるさと納税」により地方自治体からどのような商品の提供を受けられるかを検索するための情報が表示される。例えば、領域R111には、図10に示すように、寄付金額に対応したコースを選択するためのチェックボックスと、地方自治体が属する都道府県を選択するためのチェックボックスが表示される。
ここで、出品者B1が、「1万円コース、青森」を選択したとする。かかる場合、第1受付部131は、選択された情報に対応する地方自治体が提供する商品一覧が参考情報として表示される参考情報ページP12を配信する。
このように、オークション管理装置100は、売主が蓄積設定を行う際に、どれくらいの寄付金額でどのような商品をもらうことができるかを提示することができるため、売主に蓄積設定を行い易くさせることができる。また、オークション管理装置100は、利用者に対し本システムを利用して「ふるさと納税」しようという意欲を高めることができる。
〔5.効果〕
第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、蓄積部134と、管理部135とを有する。蓄積部134は、物品を売りに出すことで当該物品の売主が得ることのできる売上金額を蓄積する。管理部135は、蓄積部134により蓄積された売上金額の累計額を支援先に提供される提供金として管理する。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、物品を売りに出そうという利用者の売却意欲が高めることができる。また、オークション管理装置100は、中古市場を活性化することができる。
また、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、第1受付部131を有する。第1受付部131は、売上金額の蓄積に関して指定する指定情報を売主から受け付ける。そして、蓄積部134は、第1受付部131により受け付けられた指定情報に基づいて、売上金額を蓄積し、管理部135は、蓄積部134により蓄積された金額の累計額が所定の金額に達した場合に、当該所定の金額を支援先に提供される提供金として管理する。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、売主の意図を考慮した蓄積を行うことができる。
また、第1受付部131は、指定情報として、事業主に提供される提供金を得るために蓄積させる金額の指定を受け付け、蓄積部134は、売上金額のうち第1受付部131により受け付けられた金額を蓄積する。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、売主の意図を考慮した蓄積を行うことができる。
また、第1受付部131は、事業主によって与えられる対価に関する情報が表示される所定のウェブページを用いて、指定情報を受け付ける。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、売主が蓄積設定を行う際に、どれくらいの寄付金額でどのような商品をもらうことができるかを提示することができるため、売主に蓄積設定を行い易くさせることができる。
また、第1受付部は、売主により物品が売りに出される際に、指定情報を受け付ける。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、売主による商品売却時に、売主に対して蓄積設定させることができるため、例えば、売主に対して「ふるさと納税」等の資金提供を行い易くすることができる。
また、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、第2受付部133を有する。第2受付部133は、売主により売りに出された物品を得る対価として支払われる支払金額に関する情報を受け付ける。そして、蓄積部134は、第2受付部133により受け付けられた売上金額のうち第1受付部により受け付けられた金額を蓄積する。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、売主により売りに出された商品を購入した購入者によって支払われた支払金額の少なくとも一部を、蓄積にまわさせることができるため、例えば、「ふるさと納税」を行いたいが予算がないといった利用者に対して商品売却によって予算を補わさせることができる。
また、第2受付部133は、所定の仮想通貨の形式で支払われる支払金額に関する情報を受け付け、蓄積部134は、支払金額に関する情報に含まれる支払金額、すなわち売上金額のうち第1受付部131により受け付けられた金額を所定の仮想通貨の形式で蓄積する。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、電子貨幣等の仮想通貨にも対応することができるため、蓄積の幅を広げることができる。また、オークション管理装置100は、入金に関するユーザビリティを向上させることができる。
また、第2受付部133は、売主により出品された物品が購入された場合に、当該物品を購入した購入者から支払金額に関する情報を受け付ける。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、オークションを利用した商品売却により蓄積を行わせることができる。
また、管理部135は、蓄積部134により蓄積された売上金額の累計額を、ふるさと納税制度に加入する自治体に提供される提供金として管理する。
これにより、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、ふるさと納税の利用者を増やすことができる。
(第2の実施形態)
さて、第1の実施形態では、情報処理装置の一例であるオークション管理装置100が、商品出品により出品者が得ることのできる売上金額を蓄積し、蓄積した売上金額の累計額を「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体への寄付金として管理する例を示した。第2の実施形態では、情報処理装置の一例として、買取管理装置200を用いる。
買取管理装置200は、物品を買取業者等に買い取らせることで、当該物品の売主が得ることのできる売上金額(買取金額)を蓄積し、蓄積した売上金額の累計額を「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体への寄付金として管理する。
〔1.情報処理〕
まず、図11を用いて、第2の実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。図11は、第2の実施形態にかかる買取管理装置200によって行われる情報処理の一例を示す図である。図11の例では、情報処理システム2は、売主装置10と、業者装置40と、管理会社装置60と、事業主装置90と、買取管理装置200とを有する。このように、情報処理システム2は、第1に実施形態にかかる情報処理システム1と比較して、利用者および利用者装置30の代わりに、買取業者および業者装置40を含むものである。したがって、情報処理システム1と重複する処理については説明を簡略化する。
売主装置10と、業者装置40と、管理会社装置60と、事業主装置90と、買取管理装置200とは、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図11に示す情報処理システム2には、複数台の売主装置10と、複数台の業者装置40と、複数台の管理会社装置60と、複数台の事業主装置90と、複数台の買取管理装置200とが含まれてもよい。
第2の実施形態にかかる売主装置10は、買取業者K1に物品の買取を依頼する売主によって利用される端末装置である。例えば、売主装置10は、売主の操作に従って、買取業者K1の買取装置40に買取依頼を送信する。
第2の実施形態にかかる業者装置40は、物品の買取、および、買い取った物品を中古品として販売する買取業者K1によって利用される端末装置である。例えば、買取業者K1、管理会社Tによって指定された買取業者である。
買取管理装置200は、買取業者に対し物品を売りに出すことで売主が得ることのできる売上金額のうち、どれだけの金額を「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体に寄付する寄付金のために蓄積させるかの指定を出品者から受け付ける。そして、買取管理装置200は、売主によって指定された情報である指定情報に基づいて、買取金額すなわち売上金額の少なくとも一部を蓄積する。そして、買取管理装置200は、指定情報に基づき蓄積した金額の累計額が、売主により指定された寄付金額に達した場合に、その寄付金額を寄付金として管理する。
なお、第2の実施形態において買取管理装置200が売上金額を蓄積するというのは、売上金額のうち売主により指定された金額を、当該売主が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、当該売主が寄付金を賄うためだけに蓄積してゆくことを意味する。以下では、買取管理装置200の具体的な処理について説明する。
図11に示すように、まず、売主C1が売主装置10を用いて、買取業者K1に対して物品の買取依頼を行ったものとする(ステップS21)。ここでは、売主C1は、物品C11の買取依頼を行ったものとする。また、図示しないが、売主C1は、買取業者K1に対して商品C11を配送したものとする。
買取業者K1は、売主C1から買取依頼を受けた商品C11の査定を行う(ステップS22)。そして、買取業者K1は、例えば、インターネットバンクを利用して、査定により決めた買取金額「10,000円」を買取管理装置200の管理会社Tの口座へ入金する(ステップS23)。
次に、例えば、管理会社Tの従業員は、買取業者K1からの買取金額「10,000円」の入金を確認すると、管理会社装置60を用いて、買取金額「10,000円」を含む入金情報を買取管理装置200に送信する(ステップS24)。
買取管理装置200は、入金情報を受け付けると、売主C1に対し買取金額が「10,000円」であった旨を通知するとともに、蓄積設定ページを配信する(ステップS25)。例えば、買取管理装置200は、買取金額「10,000円」を含む買取情報が表示されるような蓄積設定ページを売主C1の売主装置10に配信する。
ここで、図12に、第2の実施形態にかかる買取管理装置200により配信される蓄積設定ページの一例を示す。例えば、買取管理装置200は、これまでに売主C1により蓄積設定が行われていない場合には、図12(a)に示す蓄積設定ページP3−1を配信する。図12(a)の例では、蓄積設定ページP3−1は、領域R31と、領域R32と、領域R33aとを含む。
図12(a)では、蓄積設定ページP3−1において領域R31には、買取情報として、売主C1により売りに出された商品C11の買取金額が「10,000円」であったことが表示される例を示す。
また、図12(a)では、蓄積設定ページP3−1において領域R32には、買取金額のうち、当該買取金額に対してどれだけの割合の金額を地方自治体への寄付金のために蓄積させるかといった蓄積割合が指定可能な状態で表示される例を示す。図2(a)では、蓄積割合「5%」、「20%」、「40%」、「80%」、「全額(100%)」が指定可能な状態で表示される例を示す。
また、図12(a)では、蓄積設定ページP3−1において領域R33aには、地方自治体に寄付する寄付金額の入力を受け付ける入力欄が表示される例を示す。
そして、図12(a)では、売主C1が、これまで説明してきた蓄積設定ページP3−1を用いて、蓄積割合「40%」、寄付金額「10,000円」を指定することにより蓄積設定を行った例を示す。
そして、例えば、売主装置10は、蓄積設定ページP3−1において確定ボタンが押下された場合に、指定金額を含む指定情報を買取管理装置200に送信する(ステップS26)。
そして、買取管理装置200は、受け付けた指定情報を蓄積情報記憶部222に格納する。例えば、買取管理装置200は、図11に示す蓄積情報記憶部222の通り、売主C1および売主C1により売りに出された物品C11に対応付けて、売主C1により指定された蓄積割合「40%」と寄付金額「10,000円」とを格納する。
また、買取管理装置200は、物品C11の買取金額「10,000円」の「40%」に相当する「4,000円」を指定金額として算出し、算出した指定金額「4,000円」を蓄積情報記憶部222に格納する。また、現時点では、買取管理装置200は、蓄積を行っていないため、例えば、「蓄積状況」に「null」を入力している。
ここで、買取管理装置200は、売上金額を蓄積する蓄積処理を行う(ステップS27)。具体的には、買取管理装置200は、物品C11の買取金額「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」を売主C1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、売主C1が寄付金額「10,000円」を賄えるように蓄積する。
例えば、買取管理装置200は、買取業者K1より入金された買取金額「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」については売主C1に支払わず自口座に蓄積する(貯めておく)。一方、買取管理装置200は、残りの「6,000円」を売主C1に送金する。
以上のような蓄積処理が完了した場合に、買取管理装置200は、図11に示すように蓄積情報記憶部222において商品C11に対応する蓄積状況「null」を例えば「4,000円」に更新する。
また、買取管理装置200は、更新が完了すると、現在蓄積している指定金額の累計額が売主C1により指定された寄付金額「10,000円」に達したか否かを判定する判定処理を行う(ステップS28)。かかる例では、買取管理装置200は、現時点では売主C1について「4,000円」しか蓄積できていない。したがって、買取管理装置200は、寄付金額「10,000円」に達していないと判定し、例えば、売主C1がさらに別の商品を売りに出す等することにより寄付金額「10,000円」に達するまで待機する。
なお、買取管理装置200は、累計額が寄付金額に達していない場合、さらに商品売却を誘導するような情報を売主装置10に送信してもよい。これにより、売主C1によって別の物品が売りに出されたとする。
例えば、売主C1は、物品C11を売却した売上金額だけでは寄付金額「10,000円」が賄えなかったことにより、さらに別の物品C12を売りに出す。そして、売主C1は、物品C12について、売上金額の蓄積に関する指定を行うことで、さらに買取管理装置200に対して蓄積を継続させることで累積額を増やそうとする。
このように、1回目以降の蓄積設定では、買取管理装置200は、ステップS25において、図12(b)に示すような蓄積設定ページP3−2を配信してもよい。蓄積設定ページP3−1と基本的な構成は同様であるため詳細な説明を省略するが、蓄積設定ページP3−2は、図12(b)に示すように領域R33bを含む。
図12(b)の例では、領域R33bには、売主C1により現在指定されている寄付金額が変更可能な状態で表示される。1回目の蓄積設定では、売主C1により寄付金額「10,000円」が指定された例を示した。したがって、領域R33bには、寄付金額「10,000円」が、他の寄付金額に変更可能な状態で表示される。
そして、図12(b)では、売主C1が、蓄積設定ページP3−2を用いて、蓄積割合「60%」、寄付金額「10,000円」(1回目から変更なし)を指定することにより蓄積設定を行った例を示す。
そして、買取管理装置200は、図12(b)に示すような指定情報を受け付けると、受け付けた指定情報を蓄積情報記憶部222に格納する。例えば、買取管理装置200は、図11に示す蓄積情報記憶部222の通り、売主C1および売主C1により売却された物品C12に対応付けて、売主C1により指定された蓄積割合「60%」を格納する。この時点では、物品C12に対応する「蓄積状況」は「null」のままである。
ここで、買取管理装置200は、売上金額を蓄積する蓄積処理を再度行う(ステップS27)。具体的には、買取管理装置200は、物品C12の買取金額「10,000円」のうち、指定金額「6,000円」を売主C1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、売主C1が寄付金額「10,000円」を賄えるように蓄積する。
例えば、買取管理装置200は、買取業者K1より入金された買取金額「10,000円」のうち、指定金額「6,000円」については売主C1に支払わず自口座に蓄積する(貯めておく)。一方、買取管理装置200は、残りの「4,000円」を売主C1に送金する。
そして、買取管理装置200は、図11に示すように蓄積情報記憶部222において商品C12に対応する蓄積状況「null」を例えば「6,000円」に更新する。
また、かかる場合、買取管理装置200は、ステップS28の判定処理で、現在蓄積している指定金額の累計額が1回目の「4,000円」と2回目の「6,000円」とを合わせて「10,000円」となることから、売主C1により指定された寄付金額「10,000円」に達したと判定する。
このように、累積額が寄付金額に達した場合、買取管理装置200は、売主C1に寄付の申し込みを行わせるための寄付申込みページを売主装置10に配信するとともに、寄付金が貯まった旨を売主C1に通知する(ステップS29)。かかる寄付申込みページは、例えば、図3で説明したページP21およびP22である。
例えば、売主C1が、図3に示すページP22において、個人情報を入力し、「寄付する」を押下したとする。かかる場合、売主装置10は、買取管理装置200に対して寄付の申込みを行う(ステップS30)。例えば、売主装置10は、寄付の申込みとして、ページP21において選択された商品を識別する識別情報と、入力された個人情報とを含む申込情報を買取管理装置200送信する。
買取管理装置200は、寄付の申込みを受け付けると、売主C1に代わって、売主C1により指定された地方自治体「T1市」へ寄付金額「10,000円」を寄付する寄付処理を行う(ステップS31)。
さて、第1の実施形態にかかるオークション管理装置100は、図1のステップS1〜S3に示すように、商品出品時すなわち売買成立前に蓄積に関する指定を受け付けた。しかし、第2の実施形態にかかる買取管理装置200は、図1のステップS25〜S26に示すように、売買成立する度に蓄積に関する指定を受け付ける。
例えば、売買成立前では、売主は、自身の物品がどれくらいの値段で買取されるか予測し難い場合が多い。このため、売買成立前では、売主は、買取割合等を指定し難い。したがって、買取管理装置200は、売買成立の度に、買取価格を売主に提示するとともに、蓄積に関する指定を受け付ける。
これにより、買取管理装置200は、蓄積設定におけるユーザビリティを高めることができる。また、買取管理装置200は、オークション管理装置100と同様に、本システムを利用して物品を売却しようといった売却意欲を高めることができる。
なお、オークション管理装置100は、買取管理装置200のように、売買成立、すなわち落札が確定する度に蓄積に関する指定を受け付けてもよい。
〔2.買取管理装置の構成〕
次に、図13を用いて、第2の実施形態にかかる買取管理装置200について説明する。図13は、第2の実施形態にかかる買取管理装置200の構成例を示す図である。図13に示すように、買取管理装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。
(通信部210について)
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、売主装置10、業者装置40、管理会社装置60、事業主装置90との間で情報の送受信を行う。
(記憶部220について)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部220は、買取情報記憶部221と、蓄積情報記憶部222と、申込情報記憶部223とを有する。また、買取管理装置200は、オークション処理を行うものではないため図4に示すような出品者情報記憶部121を有しない。
(買取情報記憶部221について)
第2に実施形態にかかる買取情報記憶部221は、管理会社Tにより指定された買取業者によって買取された商品に関する各種情報を記憶する記憶部である。ここで、図14に第2の実施形態にかかる買取情報記憶部221の一例を示す。図14の例では、買取情報記憶部221は、「業者ID」、「売主ID」、「商品ID」、「商品名」、「買取価格」といった項目を有する。
「業者ID」は、買取業者または業者装置40を識別するための識別情報を示す。「売主ID」は、対応する「業者ID」によって識別される買取業者に物品の買取を依頼した売主または売主装置10を識別する識別情報を示す。「商品ID」は、売りに出された物品を識別する識別情報を示す。「商品名」は、売りに出された物品の名称を示す。「買取価格」は、対応する「商品ID」によって識別される物品の買取価格を示す。
すなわち、図14では、業者ID「K1」によって識別される買取業者が、売主ID「C1」によって売りに出された物品であって、商品ID「C11」によって識別される物品「コートf」を、買取金額「10,000円」で買い取ることを決めた例を示す。
なお、図11の説明でも示したように、以下の実施形態では、売主や物品を識別情報を用いて表記する。例えば、売主ID「C1」によって識別される売主を売主C1、物品ID「C11」によって識別される物品を物品C11といったように表記する。
(蓄積情報記憶部222について)
第2に実施形態にかかる蓄積情報記憶部222は、物品を売りに出すことで当該物品の売主が得ることのできる売上金額をどのように蓄積させるかといった当該売主により指定された指定情報を記憶する記憶部である。図11および図12の例では、蓄積情報記憶部222は、蓄積設定ページP3−1やP3−2を介して、売主から受け付けられた指定情報を記憶する。
ここで、図15に第2の実施形態にかかる蓄積情報記憶部222の一例を示す。図15の例では、蓄積情報記憶部222は、「売主ID」、「商品ID」、「蓄積割合」、「寄付金額」、「指定金額」、「蓄積状況」といった項目を有する。
「売主ID」は、売主または売主装置10を識別するための識別情報であり、図14に示す「売主ID」に対応する。「商品ID」は、売りに出された物品を識別する識別情報を示し、図14に示す「商品ID」に対応する。
「蓄積割合」は、売上金額のうち、当該売上金額に対してどれだけの割合の金額を事業主(地方自治体)への寄付金のために蓄積させるかといった割合情報を示す。「蓄積割合」は、売主によって指定される。したがって、売主が「蓄積割合」を指定するということは、当該売主が寄付金を賄うために売上金額のうちから蓄積させる金額を指定することに相当する。
「寄付金額」は、事業主である地方自治体であって、「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体へ寄付する寄付金の金額を示す。図11で説明したように、「寄付金額」は、売主により指定される。
「指定金額」は、売主により売上金額のうちどれだけの金額を蓄積させるか指定された金額を示す。また、これまで説明してきたように「指定金額」は、売上金額に対する「蓄積割合」分の金額に相当する。したがって、買取管理装置200は、買取業者によって買取金額が決定された場合に、この買取金額、すなわち売上金額に対する「蓄積割合」分の金額を、売主により指定される指定金額として算出する。また、図11で説明したように、この「指定金額」の累計額が、「寄付金額」に達した場合に、買取管理装置200によって代理寄付が行われる。
「蓄積状況」は、指定情報に基づき売上金額の蓄積が行われているか否かを示す情報である。買取管理装置200は、指定情報に基づき対応する物品の売上金額の蓄積を行っていない場合には、図11に示すように、例えば、「null」を入力する。一方、買取管理装置200は、指定情報に基づき対応する物品の売上金額の蓄積を行った場合には、例えば、図11に示したように実際に蓄積した金額を入力する。
すなわち、図15では、売主C1が、物品C11の売買が成立した際に、蓄積割合「40%」、寄付金額「10,000円」を指定した例を示す。また、このように指定された指定情報に基づき、買取管理装置200が、指定金額「4,000円」を算出した例を示す。
(申込情報記憶部223について)
申込情報記憶部223は、売主により指定された寄付の申込みに関する情報である申込情報を記憶する記憶部である。買取管理装置200は、例えば、図3で示した寄付申込ページ(ページP21およびページP22)を用いて、売主から申込情報を受け付け、受け付けた申込情報を申込情報記憶部223に格納する。
ここで、図16に第2の実施形態にかかる申込情報記憶部223の一例を示す。図16の例では、申込情報記憶部123は、「売主ID」、「希望商品ID」、「提供先」、「提供先ID」といった項目を有する。
「売主ID」は、寄付の申し込みを行った売主または売主装置10を識別するための識別情報を示す。「希望商品ID」は、対応する売主が「ふるさと納税」を行うことにより受け取ることを希望する商品を識別するための識別情報を示す。「提供先」は、対応する売主が「ふるさと納税」として寄付を行う寄付先として選んだ地方自治体の名称を示す。また、「提供先ID」は、寄付先として選ばれた地方自治体の識別情報を示す。
すなわち、図16では、売主C1が、提供先ID「00123」によって識別される地方自治体「鳥取県T1」に対して「ふるさと納税」として寄付を行うことにより、「鳥取県T1」から、希望商品ID「001」によって識別される商品を受け取ることを希望している例を示す。
(制御部230について)
図13に戻り、制御部230は、CPUやMPU等によって、買取管理装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図13に示すように、制御部230は、第1受付部231と、第2受付部233と、蓄積部234と、管理部235と、第3受付部236と、提供部237とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図13に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図13に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
なお、第1受付部231は第1受付部131に対応し、第2受付部233は第2受付部133に対応し、蓄積部234は蓄積部134に対応し、管理部235は管理部135に対応し、第3受付部236は第3受付部136に対応し、提供部237は提供部137に対応する。また、買取管理装置200は、オークション処理部132に相当する処理部を有しなくてよい。
(第1受付部231について)
第1受付部231は、売上金額の蓄積に関して指定する指定情報を売主から受け付ける。具体的には、第1受付部231は、物品を売りに出すことで当該物品の売主が得ることのできる売上金額のうち、どれだけの金額を蓄積させるかといった指定として、例えば、蓄積割合の指定を売主から受け付ける。また、第1受付部231は、蓄積された金額の累計額がどれだけの金額に達した場合に、寄付金とさせるかといった寄付金額を売主から受け付ける。
例えば、第1受付部231は、売主により売りに出された物品の売買が成立する度に、売主から指定情報を受け付ける。一例を示すと、第1受付部231は、売主により売りに出された物品の売買が成立し、管理会社装置60から入金情報を受け付けると、図12に示すような蓄積設定ページを生成する。例えば、第1受付部231は、売主によって蓄積設定が行われるのが1回目である場合には、図12(a)に示すように、対応する商品の売上金額における蓄積割合、および、寄付金額を指定可能な蓄積設定ページP3−1を生成する。そして、第1受付部131は、生成した蓄積設定ページP3−1を売主端末10に配信することで、蓄積設定ページP3−1を介して、指定情報を受け付ける。
また、例えば、第1受付部231は、売主によって蓄積設定が行われるのが1回目以降である場合には、図12(b)に示すように、対応する商品の売上金額における蓄積割合を指定可能、かつ、既に指定されている寄付金額を変更可能な蓄積設定ページP3−2を生成する。そして、第1受付部231は、生成した蓄積設定ページP3−2を売主端末10に配信することで、蓄積設定ページP3−2を介して、指定情報を受け付ける。
また、第1受付部231は、売主から受け付けた指定情報を蓄積情報記憶部222に格納する。例えば、第1受付部231は、「売主ID」と「商品ID」に対応付けて「蓄積割合」および「寄付金額」を格納する。
また、第1受付部231は、買取業者により買取金額が決定され、その買取金額を含む入金情報が受け付けられた場合に、「売主ID」と「商品ID」に対応付けて「買取金額」を格納する。例えば、売主C1により売りに出された物品C11が「10,000円」で買い取られた場合には、第1受付部231は、売主ID「C1」と商品ID「C11」とに対応付けて、買取金額「10,000円」を格納する。
また、ここで上記のように、第1受付部231は、蓄積設定ページを介して、図15に示すような指定情報を受け付けると、売主ID「C1」と商品ID「C11」とに対応付けて、受け付けた指定情報を格納する。そして、第1受付部231は、指定情報と、既に格納している買取金額「10,000円」とに基づき指定金額「4,000円」を算出する。そして、第1受付部231は、算出した指定金額「4,000円」を蓄積情報記憶部222に格納する。
(第2受付部233について)
第2受付部233は、売主により売りに出された物品を得る対価として支払われる支払金額に関する情報を受け付ける。例えば、第2受付部233は、売主により売りに出された物品が買取業者により買取られた場合に、当該物品を買取った買取業者から買取金額に関する情報を受け付ける。
この点について図11を用いて説明すると、例えば、「10,000円」で物品C11を買取った買取業者K1は、買取金額「10,000円」を、買取管理装置200を管理する管理会社Tの口座へ入金する。これにより、第2受付部233は、管理会社Tの管理会社装置60から買取金額「10,000円」が入金された旨の入金情報を受け付ける。また、このように支払われる支払金額(買取金額)は、売主目線では、売上金額といえる。
(蓄積部234について)
蓄積部234は、売りに出した物品が買取られることにより売主が得ることのできる売上金額を蓄積する。具体的には、蓄積部234は、第2受付部233により買取業者が買取金額を入金した旨の入金情報が受け付けられた場合に、第1受付部231により受け付けられた指定情報に基づいて、売上金額を蓄積する。例えば、蓄積部234は、売上金額のうち第1受付部231により受け付けられた指定金額を蓄積する。
蓄積部234による蓄積処理の一例について図11および図15を用いて説明する。まず、第2受付部233は、買取業者K1により売主C1の物品C11が「10,000円」で買い取られ、また、この「10,000円」の入金が完了した旨の入金情報を受け付けたとする。次に、第1受付部231は、売主C1と買取業者K1との間で物品C11の売買が成立したことにより、図15に示すような指定情報を売主C1から受け付けたものとする。
かかる場合、蓄積部234は、第2受付部233により受け付けられた買取金額「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」を売主C1が寄付以外の用途に使用不可能な状態で、かつ、売主C1が寄付金額「10,000円」を賄えるように蓄積する。
具体的には、蓄積部234は、入金された買取金額「10,000円」のうち、指定金額「4,000円」については売主C1に支払わず自口座に蓄積する(貯めておく)。一方、蓄積部234は、残りの「6,000円」を売主C1に送金するための処理を行う。そして、蓄積部234は、蓄積処理が完了した場合には、蓄積情報記憶部222において商品C11に対応する蓄積状況「null」を例えば「4,000円」に更新する。
(管理部235について)
管理部235は、蓄積部234により蓄積された売上金額の累計額を支援先に提供される提供金として管理する。具体的には、管理部235は、蓄積部234による蓄積処理が完了すると、現時点で蓄積している金額の累計額を算出する。そして、管理部235は、算出した累計額が所定の金額に達したか否かを判定し、所定の金額に達した場合には、所定の金額を支援先である地方自治体への寄付金として決定する。
例えば、管理部235は、蓄積部234による蓄積処理が完了すると、現時点で蓄積している指定金額の累計額を算出する。そして、管理部235は、算出した累計額が売主により指定された寄付金額に達したか否かを判定し、寄付金額に達した場合には、この寄付金額を地方自治体へ寄付するための処理を行わせる。
この点について図11を用いて説明する。1回目の蓄積、すなわち売主C1の物品C11の売上金額のうち指定金額「4000円」の蓄積が完了した場合に、管理部235は、指定金額の累計額「4,000円」を算出する。これにより、1回目の蓄積では、管理部235は、売主C1により指定された寄付金額「10,000」に達していないと判定する。
このように指定金額の累計額が寄付金額に達していない場合、管理部235は、さらに売却を行うことで累計額を増やすよう誘導するような誘導情報を売主装置10に送信してもよい。例えば、管理235は、売主C1の売主装置10に対して、かかる誘導情報をメール送信してもよいし、かかる誘導情報が表示されるような所定のウェブページを配信してもよい。
こうして、例えば、売主C1が、さらに別の物品C12を出品することにより、2回目の蓄積設定を行ったとする。2回目の蓄積設定で指定された指定情報は、図15に示す商品ID「C12」に対応するものである。そして、商品C12が「10,000円」で買い取られたとして、蓄積部234により物品C12に対応する指定情報に基づく蓄積が行われた場合、管理部235は、指定金額の累計額「10,000円」を算出する。かかる場合、管理部235は、指定金額の累計額が売主C1により指定された寄付金額「10,000」に達したと判定する。
そして、管理部235は、売主C1から寄付の申し込みが行われるように、後述する第3受付部に対して、例えば、寄付申込ページを配信するよう指示する。
(第3受付部236について)
第3受付部236は、売主から寄付の申し込みを受け付ける。例えば、第3受付部236は、指定金額の蓄積により売主により指定された寄付金額が貯まった場合に、売主に寄付申込ページを配信する。そして、第3受付部236は、寄付申込ページを介して、売主から寄付の申し込みを受け付ける。この点について、図11および図3の例を用いて説明する。
例えば、第3受付部236は、管理部235からの指示に応じて、売主C1に寄付の申し込みを行わせるための寄付申込みページを生成する。例えば、第3受付部236は、図3に示すように、寄付金が貯まった旨を通知する情報と、「ふるさと納税」を行った利用者が寄付先の地方自治体から得ることのできる商品一覧情報とが表示されるページP21を生成する。そして、第3受付部236は、生成したページP21を売主C1の売主装置10に配信する。売主C1に配信するページP22には、図3に示すように、[現在、「10,000円」貯まっております]といった情報が表示され、これにより寄付金が貯まった旨が通知される。
ここで、例えば、「No.001 鳥取県T1市」が売主C1に選択されたとする。かかる場合、第3受付部236は、「鳥取県T1市」から提供を受けることのできる商品の詳細を含むページP22であって、個人情報(住所、氏名、年齢等)を受け付けるためのページP22を配信する。
例えば、売主C1が、ページP22において、個人情報を入力し、「寄付する」を押下したとする。かかる場合、売主装置10は、買取管理装置200に対して寄付の申込みを行う。このようにして、第3受付部236は、ページP21およびP22を含む寄付申込ページを介して、売主C1から希望する商品の識別情報と、個人情報とを含む申込情報を受け付けることで申込みを完了する。
(提供部237について)
提供部237は、地方自治体への寄付金の提供、すなわち寄付に関する寄付処理を行う。例えば、提供237は、第3受付部236により受け付けられた申込み情報に基づいて、寄付金を提供する寄付処理を行う。
例えば、図11の例においてインターネットバンク利用が可能な場合には、提供部237は、地方自治体「T1市」により指定された口座に寄付金額「10,000円」を送金する。また、実店舗の銀行口座が指定されている場合には、例えば、管理会社Tの従業員が地方自治体「T1市」の銀行口座へ寄付金額「10,000円」の入金を行う。そして、提供部237は、寄付処理として、地方自治体「T1市」の事業主装置90に対して、出品者B1による寄付金額「10,000円」の寄付が完了した旨通知する。
〔3.情報処理フロー〕
次に、図17を用いて、第2の実施形態にかかる情報処理システム2による情報処理の手順について説明する。図17は、第2の実施形態にかかる情報処理システム2による情報処理手順を示すシーケンス図である。
まず、売主装置10は、売主の操作に従って、買取管理装置200に対して物品の買取依頼を送信する(ステップS201)。また、ここで、売主は、買取を希望する商品を依頼先の買取業者に配送する。そして、買取依頼を受け付けた買取業者は、受け付けた物品の査定を行い買取金額を決定する(ステップS202)。そして、買取業者は、業者装置40を用いて、指定された口座へ買取金額を入金する(ステップS203)。例えば、買取管理装置200の管理会社Tの従業員は、管理会社端末60を用いて、業者ID、売主ID、商品IDおよび買取金額を含む入金情報を買取管理装置200に送信する(ステップS204)。
買取管理装置200は、入金情報を受け付けると、蓄積設定ページを売主装置10に配信する(ステップS205)。売主装置10は、売主により蓄積設定ページにおいて指定された指定情報を買取管理装置200に送信する(ステップS206)。買取管理装置200は、指定情報を受け付けると、売主により指定された蓄積割合に対応する指定金額を蓄積する蓄積処理を行う(ステップS207)。例えば、買取管理装置200は、買取金額のうち指定金額を口座に蓄積し、残りの買取金額を売主に送金する。
次に、買取管理装置200は、蓄積した指定金額の累計額が売主により指定された寄付金額に達したか否かを判定する(ステップS208)。例えば、買取管理装置200は、寄付金額に達していないと判定した場合には、さらに別の物品が売りに出されることで、その物品について蓄積設定が行われる等により累計額が寄付金額に達するまで待機する。一方、買取管理装置200は、寄付金額に達したと判定した場合には、寄付申込ページを出品者の売主装置10に配信する(ステップS209)。
売主装置10は、売主の操作に従って、申込情報を買取管理装置200に送信する(S210)。買取管理装置200は、売主装置10から受け付けた申込情報に従い、売主に代わって地方自治体へ寄付金を寄付するための寄付処理を行う(ステップS211)。
〔4.変形例〕
第2の実施形態にかかる買取管理装置200は、上記実施例以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、第2の実施形態にかかる他の実施形態について説明する。
〔4−1.電子マネーを蓄積〕
上記第2の実施形態では、買取管理装置200の蓄積部234が、所定の口座に売上金額を蓄積する例を示した。しかし、蓄積部234は、第2受付部233により受け付けられた買取金額のうち第1受付部231により受け付けられた指定金額を電子マネーに変換する。そして、蓄積部234は、変換した電子マネーを、電子マネーを管理する電子マネー管理装置300における売主の口座に蓄積してもよい。
この点についは、オークション管理装置100の変形例として、図9を用いて既に説明しているため詳細な説明を省略する。簡単に一例を示すと、例えば、蓄積部234は、図11に示すステップS27において、図9のステップS8´に示す蓄積処理を行う。
〔4−2.参考情報提示〕
また、第1受付部231は、図10を用いて説明したように、地方自治体が提供する商品(寄付に対する対価)に関する情報を参考情報として表示させた蓄積設定ページを介して指定情報を受け付けてもよい。
(その他)
以下では、オークション管理装置100および買取管理装置200にかかるその他の変形例について説明する。なお、以下では、オークション管理装置100および買取管理装置200にかかるその他の変形例について、オークション管理装置100を用いて説明する。
〔1.支援先の事業主について〕
上記各実施形態では、オークション管理装置100が、蓄積した売上金額の累計額を、「ふるさと納税」制度に加入する地方自治体に提供される寄付金として管理する例を示した。しかし、オークション管理装置100は、蓄積した売上金額の累計額を、クラウドファンディングの立案者に提供される資金として管理してもよい。
かかる場合、オークション管理装置100は、図3に示す申込設定ページP21において、地方自治体から提供を受けることのできる商品一覧の代わりに、各種クラウドファンディングに関する情報一覧を表示させる。
また、クラウドファンディングには、一般的に寄付型と投資型が存在する。例えば、売主は、寄付申込ページにおいて、寄付型のクラウドファンディングを選択した場合、対応する立案者から何かしらの対価を得ることはない。一方、売主は、投資型のクラウドファンディングを選択した場合、事業が成功した際には、対応する立案者から金銭的な対価を得ることができる。
このように、オークション管理装置100は、様々な支援先への資金提供に対応することができるため、本システムを利用して物品を売却しようとする売却意欲をより高めることができる。
〔2.累積額の合算〕
上記各実施形態では、オークション管理装置100の蓄積部134が、出品者毎に売上金額を蓄積し、管理部135が、出品者毎に蓄積された金額の累計額を算出し、算出した累計額を管理する例を示した。しかしこの例に限らず、管理部135は、出品者毎に蓄積された金額の累計額をさらに合算することにより、合算した合算金額を管理してもよい。
例えば、管理部135は、所定の関係にある売主それぞれについて蓄積された金額(指定金額)の累計額を合算した合算金額が、この所定の関係にある売主のいずれかにより指定された所定の金額に達した場合に、この所定の金額を寄付金として管理する。
例えば、所定の関係にある売主として、家族関係にある売主がある。例えば、オークション管理装置100の第1受付部131は、出品者B1に蓄積設定を行わせる際に、出品者B1の家族が有する識別情報であってサイトAC専用の識別情報、当該識別情報に対応するパスワード、出品者B1の家族の個人情報等の入力を求める。
そして、第1受付部131は、出品者B1から受け付けた上記各種情報に基づいて、出品者B1により指定された出品者が出品者B1と家族関係にあるか否かを判定する。例えば、第1受付部131は、出品者B1および出品者B5が家族関係にあると判定できたとする。かかる場合、第1受付部131は、出品者B1に寄付金額を指定させる。
ここで、蓄積部134は、これまで説明してきたように、出品者B1および出品者B5それぞれに出品された商品が落札される度に、出品者B1および出品者B5それぞれの指定情報に基づき売上金額を蓄積する。
また、管理部135は、例えば、蓄積部134により出品者B1の出品商品に対応する蓄積処理が完了される度に、出品者B1に対応する累計額を算出し、算出した累計額が出品者B1により指定された寄付金額に達したか否かを判定する。
ここで、管理部135は、寄付金額に達していないと判定した場合、出品者B1に対応する累計額と、出品者B5に対応する累計額とを合算した合算金額を算出する。そして、管理部135は、かかる合算金額が出品者B1により指定された寄付金額に達したか否かを判定する。そして、管理部135は、合算金額が出品者B1により指定された寄付金額に達したと判定した場合には、第3受付部136に対して出品者B1に寄付申込ページを配信するよう指示する。以下の処理については、上記の通りであるため説明を省略する。
これにより、オークション管理装置100は、例えば、1人の売主だけでは寄付金額を賄うことが困難な場合に、かかる売主に対して所定の関係にある売主の金銭的援助を受けて寄付金額を賄わすことができる。すなわち、オークション管理装置100は、売主に対して寄付金額をより賄い易くすることができる。
〔3.寄付金を売上金額以外で補てん〕
上記各実施形態では、蓄積部134が、商品を落札した購入者によって入金された売上金額を蓄積し、管理部135が、蓄積された金額の累計額が寄付金額に達したか否かを判定する例を示した。また、管理部135が、蓄積された金額の累計額が寄付金額に達していない場合には、さらに別の出品商品について蓄積設定させることで累計額を増やすよう誘導する例を示した。
しかし、管理部135は、蓄積された金額の累計額が寄付金額に達していない場合には、寄付金額に足りない分の金額を銀行振込みや現金等で補てんするよう誘導してもよい。そして、管理部135は、出品者による補てんにより、蓄積された金額の累計額が寄付金額に達した場合には、第3受付部136に対して出品者に寄付申込ページを配信するよう指示する。
〔4.個人間取引〕
上記実施形態では、情報処理装置(オークション管理装置100および買取管理装置200)は、オークションシステムや買取システムに適用可能である点について説明してきた。しかし、情報処理装置は、例えば、オークションや買取以外の個人間取引にも適用可能である。
例えば、情報処理装置は、電子フリーマーケットシステムに適用されてもよい。例えば、情報処理装置の一例であるフリーマーケット管理装置400は、所定のフリーマーケットサイトを介して、個人間での商品売買を管理する。例えば、フリーマーケット管理装置400は、売主からフリーマーケットへの商品出品を受け付けるとともに、売主から蓄積に関する指定情報を受け付ける。そして、フリーマーケット管理装置400は、これまで説明してきたように、指定情報に基づき、例えば出品商品を購入した個人客から支払われた支払金額(売上金額)を蓄積する。
〔4.プログラム〕
上述してきた各実施形態にかかるオークション管理装置100および買取管理装置200は、例えば図18に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、オークション管理装置100を例に挙げて説明する。図18は、オークション管理装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が第1の実施形態にかかるオークション管理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
また、例えば、コンピュータ1000が第2の実施形態にかかる買取管理装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。
〔5.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。