JP6208502B2 - 共回り防止翼付き掘削撹拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、深層混合処理工法などの地盤改良工法に使用され、掘削土が掘削翼や撹拌翼と共に回転する事態を防止する共回り防止翼付き掘削撹拌装置に関するものである。
土壌の粘性が高い(例えば、粘土やシルト等)場合、掘削された土砂及び固化材ミルクが掘削翼の回転につれて共回りしようとするが、共回り現象が発生すると、固化材ミルクと土砂の撹拌が不足して不均質なコラムが造成されてしまうため、共回り防止翼が必要となる。
具体的には、特許文献1(特許第1197295号公報)に開示されるように、回転軸の下端部に掘削翼を設けたオーガ式の掘削装置では、掘削翼の回転外径である掘削径よりも、大径の共回り防止翼を、回転軸に遊嵌させるのが望ましい。
共回り防止翼は、地中でほぼ静止していることにより、掘削翼が掘削する領域(本明細書において「操作体積」という。)の境界部分に位置し、邪魔板のように操作体積の境界を、操作体積でない部分から縁切りする役割を果たす。
昨今、建物の建て替え時に地盤改良を行う例が増えており、そのような場合、埋土や盛土等の地盤が改良の対象となることが多い。このような地盤には、土のみではなく、しばしば異物(例えば、コンクリートガラ、アスファルトガラ、岩砕、岩塊、玉石、大礫、木くず等、直径約10センチメートル以上50センチメートル以下程度のもの)が含まれる。地盤中に異物が存在すると、異物が掘削翼と共回り防止翼との間に挟まり、これらの翼が変形したり損傷するおそれがある。
さらに、異物が挟み込まれることにより、共回り防止翼と掘削翼とが一体的に回転し、共回り防止翼の効果が著しく減殺されることがある。なお、異物はソイルセメントを上回る強度を有することが多いから、異物が地盤改良体の内部に含まれていても地盤改良体の品質が低下することにはならない。
この点について、第1に、特許文献2(特開2010−180647号公報)は、共回り防止翼を掘削翼から離して配置し、共回り翼の下部に可撓性補助翼を設ける対策を開示する。そして、異物が挟まれても補助翼が撓むことにより、異物は掘削翼と共回り防止翼の間を通り抜けるとしている。
しかしながら、特許文献2のように構成しても実際の効果は疑問なしとしないし、さらに不都合なことには、共回り防止翼が常時、掘削翼と相当な距離離れていることになり、掘削翼の操作体積が常に大きく維持されるという問題点がある。
後に詳述するように、操作体積が大きくなると、掘削翼の負荷がそれに比例して大きくなり、地盤改良の品質が低下する。
殊に、土壌の粘性が高いと、品質低下が顕著となる。典型的には、土壌が回転軸等にこびりつき軸方向に肥大する現象が発生する。肥大した体積分の撹拌は不能となるため、かかる事態は極力回避されねばならない。
特許第1197295号公報 特開2010−180647号公報 特開2005−325548号公報 特開平5−302320号公報 特開2001−40651号公報
そこで本発明は、地盤改良の品質低下を極力抑制しながら、異物が含まれている土壌であっても異物が掘削翼と共回り防止翼とに挟み込まれないよう対策できる共回り防止翼付き掘削撹拌装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る共回り防止翼付き掘削撹拌装置は、地中で回転する回転軸と、回転軸の下端部に突設され土砂を掘削する掘削翼と、掘削翼よりも地上側の高さにおいて、回転軸に対して遊嵌されるボス部を有する共回り防止翼と、掘削翼よりも地上側の第1所定高さにおいて回転軸に設けられ、共回り防止翼の下端位置を規定する下ストッパーと、下ストッパーよりもさらに地上側の第2所定高さにおいて回転軸に設けられ、共回り防止翼の上端位置を規定する上ストッパーとを備え、下ストッパーと上ストッパーとの間の距離は、ボス部の厚さよりも大に形成され、下ストッパーと上ストッパーとの間の距離が掘削翼に対して共回り防止翼が上下方向摺動可能なすべり長さとして確保されている。
この構成において、地中において掘削翼は盛んに回転するが、共回り防止翼はほとんど静止しており、共回り防止翼の高さにおいて、それよりも上方の土壌と下方の土壌が縁切りされ、共回り防止翼の上下方向位置により、掘削翼の操作体積が決定される。
ここで、すべり長さが確保されているため、共回り防止翼は掘削翼に対して、下ストッパーに接する下端位置から上ストッパーに接する上端位置まで上下方向に移動することができる。
通常の状態では、共回り防止翼は、下端位置又はその付近に位置することとなり、掘削翼の操作体積は小さく維持される。このため、掘削翼の掘削撹拌効果が良好となり、地盤改良体の品質が向上する。
一方、共回り防止翼と掘削翼の間付近に異物が入り込むと、掘削翼は回転を続けるが共回り防止翼は、異物を避けて、最大ですべり長さだけ上方へ移動し、異物は共回り防止翼と掘削翼との間から除外される。
このため、共回り防止翼は、通常の状態よりもやや上昇するものの、依然として地中でほとんど静止し、土壌の縁切り効果が持続する。
但し、異物が共回り防止翼と掘削翼の間付近に存在する間、一時的に掘削翼の操作体積が増加するが、異物が共回り防止翼と掘削翼の間付近から遠ざかると、再び共回り防止翼は通常の状態における下端位置又はその付近に戻ることが可能となり、掘削翼の操作体積が減少可能となる。
以上のような動作により、異物が共回り防止翼と掘削翼の間付近に位置するとき、一時的に共回り防止翼が上昇して異物の挟み込みを回避すると共に、そうでないときは掘削翼の操作体積を減少可能として、良質の地盤改良体が得られる。
第2の発明に係る共回り防止翼付き掘削撹拌装置では、第1の発明に加え、下ストッパーと上ストッパーとの間において回転軸の外周面には溶接により肉盛りが施されている。
この構成により、回転軸とボス部の内周面とにおいて、十分な摩耗防止効果が得られる。
第3の発明に係る共回り防止翼付き掘削撹拌装置では、第1の発明に加え、ボス部は、回転軸よりも大径に形成される拡径ボス部であり、回転軸の外周から回転軸の外径方向に突起が突設され、拡径ボス部の内周は、突起の先端部と、突起の反対側に位置する回転軸の箇所に対して遊嵌される。
この構成により、拡径ボス部の内周は、突起の先端部と、突起の反対側のみにおいて、接触し、それ以外の箇所は隙間になっているため、この隙間に土壌が入り込むことができる。
土壌が隙間に入り込むと、土壌がある種の潤滑材として作用し、共回り防止翼の上下方向の移動が円滑に行われる。即ち、共回り防止翼が異物を避けて上昇する動作や、異物がなくなったときに共回り防止翼が下端位置又はその付近に復帰する動作がスムーズになる。
第4の発明に係る共回り防止翼付き掘削撹拌装置では、第1の発明に加え、共回り防止翼は、すべり長さにおいて上下方向に摺動することにより、掘削翼に対して10センチメートル以上50センチメートル以下の範囲において昇降する。
この構成により、殆どの異物の大きさに対応できるし、すべり長さが過大となって、掘削翼の操作体積が必要以上に増加し、地盤改良体の品質が低下することを回避できる。
本発明によれば、異物が共回り防止翼と掘削翼の間付近に位置するとき、一時的に共回り防止翼が上昇して異物の挟み込みを回避すると共に、そうでないときは掘削翼の操作体積を減少可能として、良質の地盤改良体が得られる。
以下図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(参考例)
まず、図1、図2を参照しながら、本発明の基本的なコンセプトを説明する。図1は、参考例1における掘削撹拌装置の斜視図、図2は、参考例2における掘削撹拌装置の斜視図である。
図1に示すように、各参考例の掘削撹拌装置は、次の要素を有する。回転軸1には、図示しない駆動装置により回転力が付与される。回転軸1の下端部に掘削翼2が突設され、掘削翼2は回転軸1が回転するに伴い土砂を掘削する。土壌の掘削は、専ら掘削翼2により実施される。
共回り防止翼5より上方の位置には、所望数の撹拌翼3、4が設けられ、撹拌翼3、4は、掘削翼2により掘削された土壌を撹拌する。
撹拌翼3、4と掘削翼2との中間の高さにおいて、共回り防止翼5が回転軸1に対して遊嵌される。
より具体的には、共回り防止翼5のボス部5aが回転軸1に遊嵌される。また、回転軸1からフランジ状に上ストッパー6と下ストッパー7とが突設され、共回り防止翼5のボス部5aは、それぞれ上ストッパー6と下ストッパー7とに接触する。
即ち、共回り防止翼5の掘削翼2に対する上下方向位置は、上ストッパー6と下ストッパー7の位置により規定される。
ここで、図1に示すように、共回り防止翼5が掘削翼2に近接(言い換えれば、高低差H1が小さい)して配置されている場合の掘削翼2の操作体積V1を考える。まず、この操作体積V1の底面積は、掘削翼2の回転投影面の面積となり、掘削翼2が決まれば一意に定まる。
したがって、操作体積V1の大小を定めるのは、高低差H1のみとなる。図1のように、小さな高低差H1であれば、操作体積V1は小さくなり、掘削翼2の負荷が小さくなるため、地盤改良体の品質が向上する。殊に、土壌の粘性が高い場合、この問題は重要である。
一方、高低差H1が小さいと、共回り防止翼5と掘削翼2の間に異物が嵌り込む確率が高くなる。一旦、異物が嵌り込むと、「背景技術」の項で述べたように、共回り防止翼5がその機能を失い、地盤改良体の品質が著しく低下する。
それでは、図2に示すように、高低差H2を大きく設定すれば、共回り防止翼5と掘削翼2の間に異物が嵌り込むことはほとんどあり得ない。しかしながら、このようにすると、掘削翼2の操作体積V2が大きくなって、掘削翼2の負荷が大きくなり、地盤改良体の品質が低下しやすい。殊に、土壌の粘性が高い場合、この問題が深刻化する。
以上の考察から、通常は図1の状態にあり、異物が挟み込むおそれがある場合のみ図2又はそれに近い状態になり、しかも、異物が除かれたならば、図1の状態に戻ることができれば、理想的であるが、このような機能を備えた掘削撹拌装置は、知られていない。
本発明は、以上考察した課題に対し、シンプル(地中は、土圧あるいは水圧などが作用する過酷な環境のため、緻密な機械的要素(ベアリング等)は地中ではほとんど実用にならない点に留意されたい。)な機構により、対応しようとするものである。
以下に述べる実施の形態1、2に共通する本発明の骨子は、「掘削翼よりも地上側の第1所定高さにおいて回転軸に設けられ、共回り防止翼の下端位置を規定する下ストッパーと、下ストッパーよりもさらに地上側の第2所定高さにおいて回転軸に設けられ、共回り防止翼の上端位置を規定する上ストッパーとを備え、下ストッパーと上ストッパーとの間の距離は、ボス部の厚さよりも大に形成され、下ストッパーと上ストッパーとの間の距離が掘削翼に対して共回り防止翼が上下方向摺動可能なすべり長さとして確保されている」点である。
次の実施の形態1、2に共通して、共回り防止翼5は、一体成形しても良いし、適宜複数の部材を突き合わせ等連結して構成しても良い。また、上下ストッパーはいずれもボス部の上下位置を規定できれば十分であり、フランジ状ではなく放射状に延びる複数の板体で構成するなど種々変更しても良く、こうしても本発明に包含される。
(実施の形態1)
図3は、本発明の実施の形態1における掘削撹拌装置の斜視図、図4は、同実施の形態における肉盛りの拡大図である。
図3に示すように、本形態では、共回り防止翼5のボス部13の内径を回転軸1の外径よりもやや大に形成し、ボス部13を回転軸1に遊嵌する。
下ストッパー11は、図1の下ストッパー7とほぼ同様の位置に配置するが、上ストッパー10を撹拌翼4の直下に配置する。このようにすることにより、ボス部13の厚さよりも、上ストッパー10と下ストッパー11との間隔をかなり広く取る。なお、この間隔を広く取るのが本旨であって、必ずしも上ストッパー10を撹拌翼4の直下に配置する必要はなく、撹拌翼4を図3よりも高い位置に設けても良い。
結果として、下ストッパー11と上ストッパー10との間の距離が掘削翼2に対して共回り防止翼5が上下方向摺動可能なすべり長さLとして確保される。すべり長さLは、共回り防止翼5が上下方向に摺動する場合、掘削翼に対して10センチメートル以上50センチメートル以下の範囲において昇降するように設定されることが望ましい。
そして、図4に示すように、少なくとも回転軸1の外周面のうち、上ストッパー10と下ストッパー11と間に位置する部分には、溶接により肉盛りが施される。
肉盛りについて、ビードを回転軸1の軸方向に向けてもよいし、軸方向に直交あるいは斜交するように設けても良い。あるいは、肉盛りを点状に施し、散点状に分布させても良い。要するに、ボス部13の内周面と回転軸1の外周面が擦れる現象に対して、十分な摩耗防止効果が得られさえすれば良く、その限り本発明に包含される。
以上のように構成することにより、通常の状態では、図3に示すように、共回り防止翼5は、ほぼ下ストッパー11に接する低い位置にあり、掘削翼2の操作体積が小さくなって(図1の操作体積V1参照。)、良好な品質の地盤改良体が得られる。
一方、図5に示すように、共回り防止翼5と掘削翼2との間に異物8が挟み込まれようとするときには、共回り防止翼5は異物8の反力を受けて、上昇し共回り防止翼5と掘削翼2との間に異物8が挟み込まれる事態が回避される。なお、掘削時には、共回り防止翼5に上向きに貫入抵抗が作用するが、この抵抗も、共回り防止翼5の上昇を促進する。異物8は、通常、掘削翼2に載り回転しながら、上方へ移動することになる。
さらに、異物8が共回り防止翼5と掘削翼2との間から外れると、異物8の反力は共回り防止翼5に作用しなくなるため、共回り防止翼5は、再び図3に示される低い位置へ復帰可能となる。
本発明者が実施の形態1における掘削撹拌装置を実験したところ、貫入時あるいは引き上げ時にまれに掘削撹拌装置の移動が円滑でなくなる事態があった。これは、図6に示すように、共回り防止翼5の両端部に作用する抵抗がアンバランスになり、片荷状態となっているためであると考えられる。次に述べる実施の形態2による掘削撹拌装置を実験すると、このような事態をも回避できることを確認できた。この点において、実施の形態2は、実施の形態1よりもさらに技術的に優れていると言い得る。
(実施の形態2)
図7(a)は、本発明の実施の形態2における掘削撹拌装置の斜視図、図7(b)は、図7(a)A−A線断面図である。
図7(b)に示すように、本形態では、実施の形態1に比べ、共回り防止翼5のボス部の内径を更に大に形成した拡径ボス部14とする。
また、回転軸1の外周から回転軸1の外径方向に突起15が突設され、拡径ボス部14の内周は、突起15の先端部と、突起15の反対側に位置する回転軸1の箇所に対して遊嵌される。
なお、さらに突起15の先端部と、突起15の反対側に位置する回転軸1の箇所に溶接による肉盛りを施すと、摩耗防止効果が向上し、さらに好適である。
即ち、拡径ボス部14は、回転軸1に対して突起15の長さにより偏心した位置にあり、回転軸1が回転すると、言わば、突起15がカムであり、拡径ボス15及びそれに剛結される共回り防止翼5は、カムフォロワであるかのような振る舞いをする。より詳しくは、共回り防止翼5は、回転軸1の軸方向だけでなく、この軸方向に直交する平面上でも動くため、異物8の排除効が一層向上する。
但し、拡径ボス15は、回転軸1及び突起15に対して遊嵌されているから、回転軸1及び掘削翼2が盛んに回転しても、ゆっくり勝手に姿勢を変える程度である。
このように拡径ボス部15を偏心させても、共回り防止翼5は、回転軸1や掘削翼2の回転動作に比べれば事実上静止している(両者には十分な角速度差がある)と見なすことができ、十分な共回り防止効果が得られる。
本形態では、実施の形態1とは異なり、拡径ボス部14の内周は、突起15の先端部と、突起15の反対側のみにおいて、接触する。言い換えると、これら接触部分でない箇所は隙間になっており、この隙間に掘削済みの土壌が入り込むことができる。土壌が隙間に入り込むと、土壌はある種の潤滑材として作用し、共回り防止翼の上下方向の移動が円滑になる。
以上のように構成することにより、通常の状態では、図7に示すように、共回り防止翼5は、ほぼ下ストッパー11に接する低い位置にあり、掘削翼2の操作体積が小さくなって(図1の操作体積V1参照。)、良好な品質の地盤改良体が得られる。
一方、図8に示すように、共回り防止翼5と掘削翼2との間に異物8が挟み込まれようとするときには、共回り防止翼5は異物8の反力を受けて、上昇し共回り防止翼5と掘削翼2との間に異物8が挟み込まれる事態が回避される。なお、掘削時には、共回り防止翼5に上向きに貫入抵抗が作用するが、この抵抗も、共回り防止翼5の上昇を促進する。共回り防止翼5は、回転軸1に直交する平面上でも動くため、異物8は一層容易に排除される。
さらに、異物8が共回り防止翼5と掘削翼2との間から外れると、異物8の反力は共回り防止翼5に作用しなくなるため、共回り防止翼5は、再び図7に示される低い位置へ復帰可能となる。
以上の説明により、実施の形態1、2のいずれにおいても、上記課題に対し、にシンプルな機構により、対応できることが理解されよう。なお、実施の形態1、2に共通して、回転引き上げ動作については、地盤が緩められてから実施されるため、実施の形態1、2のように構成しても、何ら支障なく実行できる。
図9、図10を参照しながら、共回り防止翼5等の他の例を説明する。以上の説明では、掘削翼2に対し、一対一に共回り防止翼5を設けていた。しかしながら、図9に示すように、上ストッパー10、下ストッパー11、共回り防止翼5のセットを、上下二段に設けても良い。このとき、上下二段の共回り防止翼5、5の間に、撹拌翼4を設けても良いし、設けなくても良い。
図10に示すように、上下二段に設ける共回り防止翼5’のセットを、垂直部5a’により一体的に連結しても良い。図3の例に比べると、図9、図10の例は、いずれも共回り防止翼への抵抗が増加するから、共回り防止翼による縁切り効果の向上が見込まれる。
本発明に係る共回り防止翼付き掘削撹拌装置は、例えば、地盤改良等を行う分野において好適に利用できる。
参考例1における掘削撹拌装置の斜視図 参考例2における掘削撹拌装置の斜視図 本発明の実施の形態1における掘削撹拌装置の斜視図 同実施の形態における肉盛りの拡大図 同実施の形態における掘削撹拌装置の斜視図 本発明の実施の形態1における掘削撹拌装置の斜視図 (a)本発明の実施の形態2における掘削撹拌装置の斜視図 (b)図7(a)A−A線断面図 同実施の形態における掘削撹拌装置の斜視図 本発明の他の実施の形態における掘削撹拌装置の正面図 本発明の他の実施の形態における掘削撹拌装置の正面図
1 回転軸
2 掘削翼
3、4 撹拌翼
5 共回り防止翼
6、10 上ストッパー
7、11 下ストッパー
8、9 異物
12 溶接肉盛り
13 ボス部
14 拡径ボス部
15 突起
L すべり長さ
V1、V2 操作体積

Claims (3)

  1. 地中で回転する回転軸と、
    前記回転軸の下端部に突設され土砂を掘削する掘削翼と、
    前記掘削翼よりも地上側の高さにおいて、前記回転軸に対して遊嵌されるボス部を有する共回り防止翼と、
    前記掘削翼よりも地上側の第1所定高さにおいて前記回転軸に設けられ、前記共回り防止翼の下端位置を規定する下ストッパーと、
    前記下ストッパーよりもさらに地上側の第2所定高さにおいて前記回転軸に設けられ、前記共回り防止翼の上端位置を規定する上ストッパーとを備え、
    前記下ストッパーと前記上ストッパーとの間の距離は、前記ボス部の厚さよりも大に形成され、前記下ストッパーと前記上ストッパーとの間の距離が前記掘削翼に対して前記共回り防止翼が上下方向摺動可能なすべり長さとして確保されており、
    前記ボス部は、前記回転軸よりも大径に形成される拡径ボス部であり、
    前記回転軸の外周から前記回転軸の外径方向に突起が突設され、
    前記拡径ボス部の内周は、前記突起の先端部と前記突起の反対側に位置する前記回転軸の箇所のみに接触し、それ以外の箇所には隙間が形成される共回り防止翼付き掘削撹拌装置。
  2. 前記下ストッパーと前記上ストッパーとの間において前記回転軸の外周面には溶接により肉盛りが施されている請求項1記載の共回り防止翼付き掘削撹拌装置。
  3. 前記共回り防止翼は、前記すべり長さにおいて上下方向に摺動することにより、前記掘削翼に対して10センチメートル以上50センチメートル以下の範囲において昇降する請求項1からのいずれかに記載の共回り防止翼付き掘削撹拌装置。
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