JP6208436B2 - リング部材、釣り糸用リング部材、釣り糸用ガイドおよび釣り竿、並びに繊維機械用リング部材 - Google Patents
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る場合がある。
TiC)などの非酸化物セラミックスがある。さらにリング部材1は熱伝導率が高いほど摩擦熱の放熱効果が高まるため、熱伝導率の観点から、窒化珪素質焼結体、炭化珪素質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体からなることが好適である。なかでも、機械的強度および破壊靱性の観点から窒化珪素質焼結体がより好適である。また、本実施形態のリング部材1に用いる窒化珪素質焼結体は、とくに限定されるものではないが、イットリウム(Y)をY2O3換算で3質量%以上12質量%以下、アルミニウム(Al)をAl2O3換算で2質量%以上5質量%以下および珪素(Si)をSiO2換算で2質量%以上4質量%以下含有し、残部が窒化珪素からなる構成であれば、より高密度化でき、高い機械的特性を有するためより好適である。
CE)を用いて、窒化珪素質焼結体の表面にCuKα線を照射し、CuKα線の回折方向と入射方向の角度差(2θ)と回折X線強度を検出器で走査した結果であるX線回折チャートを得て、JCPDSカードに基づいて同定することにより確認することができる。
その比率X/Yが1.2以下(0を除く)であると、機械的強度および破壊靱性がより高ま
る傾向があるため、リング部材1の圧環強度がより高まる傾向がある。なお、リング部材1の圧環強度は、圧環強度試験により求めることができる。
の式により求めることができる。
1601−2008に準拠した4点曲げ強さ試験によって測定することができ、破壊靱性については、JIS R 1607−2010で規定される圧子圧入法(IF法)に準拠して測定することができる。
行とされている。このような釣り糸ガイド5が取り付けられた釣り竿を地面に落した場合、釣り糸ガイド5への衝撃は釣り糸用リング部材の外周面へ伝達される。したがって、釣り糸用リング部材の外周が、断面視において、幅方向に屈曲していると、釣り糸用リング部材の外周面へ衝撃が伝達されるとき、その衝撃力が一部に集中しやすい。そして、釣り糸用リング部材がセラミック焼結体からなるとき、衝撃力が一部に集中すると破損しやすい。したがって、釣り糸用リング部材の外周は外部からの衝撃に対してその衝撃力が分散されやすくされていることが好適で、すなわち、釣り糸用リング部材は、断面視において、外周が幅方向に平行な平坦部を有すると、外部からの衝撃により破損しにくいため好適である。特に、釣り糸用リング部材をセラミック焼結体からなるものとする場合に有用である。なお、平坦部とは、図1(c)に示すリング部材1の符号11に対応する部分(以下、平坦部11という)である。
材が切断されにくくなる。なお、図6に示す繊維機械用リング部材20は、いわゆる、アイレットガイドと呼ばれるものである。
定量秤量し、ポリビニルアルコール(PVA)やポリエチレングリコール(PEG)などの各種バインダとともに、例えば回転ミル、振動ミル、ビーズミルなどのミルに入れて湿式混合・粉砕し、スラリーを作製する。
質量%以上17質量%以下、2.9質量%以上7.2質量%以下となるように秤量する。なお、各粉末の秤量時と窒化珪素質焼結体の含有量とで質量%が異なるのは、Si粉末を窒化させて窒化珪素としているためである。なお、安価なSi粉末を適用した例を上述したが、Si3N4粉末のみを1次原料として製造された窒化珪素質焼結体を適用することも可能である。
、窒化珪素のα化率を90%以上とした後、50〜300kPaの窒素分圧で、1750〜1900℃の
最高温度で焼成することで窒化珪素質焼結体からなる本実施形態のリング部材1を得ることができる。そして、粒界相にY2SiAlO5NおよびY4SiAlO8Nの結晶を存在させるには、最高温度から1200℃までの降温速度を10℃/min以下とすればよい。なお、最高温度から1200℃までの降温速度は、5℃/min以上10℃/min以下であることがより好適である。また、X線回折チャートにおける2θ=32.6°付近のY2SiAlO5Nの結晶のピーク強度をXとし、2θ=29.4°付近のY4SiAlO8Nの結晶のX線回折におけるピーク強度をYとしたとき、その比率X/Yを1.2以下とするには、前記
降温速度を7℃/min以上10℃/min以下とすればよい。
タン(TiN)および炭化チタン(TiC)などのセラミックスを用いて製造することもできる。また、ステンレス鋼やチタニウムなどの金属を用いて、切削加工や打ち抜き加工等により金属板を加工することによりリング部材1を製造することもできる。
mの位置にある図1に示すリング部材1となる成形体と、外径の値が14.5mm、断面視して直径の値が1.25mmの円形状の従来のリング部材となる成形体を粉末プレス成形法により得た。これら成形体を窒素分圧が120kPaで、温度を1300℃として焼成し、窒化珪素
のα化率を90%以上とした後、さらに120kPaの窒素分圧で、1750℃の最高温度で5時
間保持した。その後、最高温度から1200℃までの降温速度を15℃/minとして降温して室温まで冷却することにより、本実施形態のリング部材1の試料である試料No.1および従来のリング部材の試料である試料No.2を作製した。
値Wが2.5mmとし、最大幅となる位置が、断面において、最大厚みの1/2の位置より
も内周側に0.3mmの位置にある図1に示すリング部材1となる成形体と、焼結後、外径
の値が14.5mmと、断面視して、直径の値が1.25mmの円形状の従来のリング部材となる成形体を粉末プレス成形法により得た。これら成形体を1620℃で焼成することで、アルミナ質焼結体からなる本実施形態のリング部材1である試料No.3および従来のリング部材である試料No.4を作製した。
切れず、また試料No.3は273回往復後に釣り糸が切れた。一方、従来のリング部材で
ある試料No.2は180回往復、試料No.4は171回往復後に釣り糸が切れた。
とし、最大幅となる位置が、断面において、最大厚みの1/2の位置よりも内周側に0.4
mmの位置となるようにした。また、従来の繊維機械用リング部材の窒化珪素質焼結体からなる試料No.7およびアルミナ質焼結体からなる試料No.8を試料No.5およびNo.6と同様に作製した。ただし、試料No.7および試料No.8の最大幅となる位置は、断面において、最大厚みの1/2の位置となるようにし、さらに内周側の面に、断面において、最大幅方向に平行となる平坦部を設けた。
もポリエステル製の糸は切れず、試料No.6は263回往復後にポリエステル製の糸が切
れた。一方、従来の繊維機械用リング部材である試料No.7は166回往復、試料No.
8は158回往復後にポリエステル製の糸が切れた。
断されにくいことがわかった。さらに繊維機械用リング部材20も窒化珪素質からなると、糸状部材がより切断されにくいことがわかった。
を確認した。結果は、試料No.5はY2SiAlO5NおよびY4SiAlO8Nの結晶が存在していたが、試料No.1にはY2SiAlO5NおよびY4SiAlO8Nの結晶は存在していなかった。
て、このX線回折チャートにおける2θ=32.6°付近のY2SiAlO5Nの結晶のピーク強度の値をXとし、2θ=29.4°付近のY4SiAlO8Nの結晶のX線回折におけるピーク強度の値をYとしたとき、その比率X/Yを求めた。さらに試料No.6〜9について圧環強度試験をおこなった。その結果を表1に示す。
圧環強度が高まることがわかった。
ング部材となる成形体としたこと以外は試料No.5と同様の製造方法で試料No.19を作製した。そして、前記試料No.10〜19について摺動試験および圧環強度試験をおこなった。その結果を表2に示す。
と特に多く、また圧環強度が700MPa以上となり特に高いことが確認できた。
2:内周面
3:導通部
5:釣り糸用ガイド
11:平坦部
13:釣り竿
20:繊維機械用リング部材
Claims (8)
- 環状であって、内周から外周に沿った断面視において、最大幅となる部位に対して内周側および外周側が曲面とされているとともに、前記最大幅となる部位が内周と外周との間の厚み方向における内周側に位置してなり、粒界にY 2 SiAlO 5 NおよびY 4 SiAlO 8 Nの結晶を有する窒化珪素質焼結体からなることを特徴とするリング部材。
- 前記窒化珪素質焼結体表面のX線回折チャートにおける2θ=32.6°付近のY2SiAlO5Nの結晶のピーク強度の値をXとし、2θ=29.4°付近のY4SiAlO8Nの結晶のX線回折におけるピーク強度の値をYとしたとき、その比率X/Yが1.2以下(0を除く)であることを特徴とする請求項1に記載のリング部材。
- 前記断面視において、最大厚みの値をT、最大幅の値をWとしたときT/Wの値が0.4以上0.6以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリング部材。
- 釣り糸を通すための部材であって、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のリング部材からなることを特徴とする釣り糸用リング部材。
- 前記断面視において、前記外周が幅方向に平行な平坦部を有することを特徴とする請求項4に記載の釣り糸用リング部材。
- 請求項4または請求項5に記載の釣り糸用リング部材と、該釣り糸用リング部材を保持するための保持部および釣り竿に取り付けるための取り付け部とを備えることを特徴とする釣り糸用ガイド。
- 請求項6に記載の釣り糸用ガイドを備えることを特徴とする釣り竿。
- 繊維を通すための部材であって、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のリング部材からなることを特徴とする繊維機械用リング部材。
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