JP2021052633A - ガイドリング - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動性に優れたガイドリングを提供する。【解決手段】ガイドリングは、セラミックで構成されるリング状の本体部の内周面に、ガイドされる糸の走行方向Mと交差する方向に延びる複数の溝を有する。【選択図】図5

Description

開示の実施形態は、ガイドリングに関する。
糸状部材(以下、糸ともいう)を移動可能な状態で保持するために、円環状のガイドリングが釣り竿や繊維機械などで利用されている。このガイドリングは、高速で移動する糸やこの糸に付着した砂などの異物と接触することから、摺動性に優れることが要求されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−166458号公報
しかしながら、従来技術には、ガイドリングの摺動性について改善の余地があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、摺動性に優れたガイドリングを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るガイドリングは、セラミックで構成されるリング状の本体部の内周面に、ガイドされる糸の走行方向と交差する方向に延びる複数の溝を有する。
実施形態の一態様によれば、摺動性に優れたガイドリングが提供可能となる。
図1は、実施形態に係るガイドリングの平面図である。 図2は、図1に示すA−A線の矢視断面図である。 図3は、実施形態に係る釣り糸用ガイドの斜視図である。 図4は、実施形態に係る釣り竿の構成を説明するための図である。 図5は、試料1の内周面のSEM観察写真である。 図6は、試料2の内周面のSEM観察写真である。 図7は、試料3の内周面のSEM観察写真である。 図8は、試料4の内周面のSEM観察写真である。 図9は、試料5の内周面のSEM観察写真である。 図10は、試料6の内周面のSEM観察写真である。 図11は、試料7の内周面のSEM観察写真である。 図12は、試料8の内周面のSEM観察写真である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するガイドリングの実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
糸状部材(以下、糸ともいう)を移動可能な状態で保持するために、円環状のガイドリングが釣り竿や繊維機械などで利用されている。このガイドリングは、高速で移動する糸やこの糸に付着した砂などの異物と接触することから、摺動性に優れることが要求されている。
もし仮に摺動性に問題がある場合、高速で移動する際に糸に大きな負荷がかかってしまうことから、糸が摩耗して切断するなどの不具合が生じる恐れがある。しかしながら、従来技術には、ガイドリングの摺動性について改善の余地があった。
そこで、上述の問題点を克服し、摺動性に優れたガイドリングの実現が期待されている。
<実施形態>
最初に、実施形態に係るガイドリング、釣り糸用ガイドおよび釣り竿の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係るガイドリング1の平面図であり、図2は、図1に示すA−A線の矢視断面図である。
図1に示すように、実施形態に係るガイドリング1は、リング状の本体部2を備え、かかる本体部2は、内周面3および外周面4を有する。また、図2に示すように、本体部2の断面は略円状である。
このガイドリング1は、本体部2の内周側の空間が糸24(図4参照)の案内孔となる。そして、糸24は、走行方向M(図2参照)に沿って本体部2の内周側の空間に挿通される。すなわち、本体部2の内周面3が糸24の接糸面となる。
本体部2は、セラミックで構成される。本体部2を構成するセラミックとしては、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、スピネル(MgAl)などの酸化物セラミックスや、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(Si)、窒化アルミ(AlN)、窒化チタン(TiN)、炭化チタン(TiC)などの非酸化物セラミックスなどが挙げられる。
この中でも糸24の摺動性を向上させるという観点から、本体部2は、炭化珪素、窒化珪素またはアルミナを主成分として含んでいることが好ましい。
図3は、実施形態に係る釣り糸用ガイド10の斜視図である。図3に示すように、実施形態に係る釣り糸用ガイド10は、ガイドリング1と、枠体11とを備える。また、枠体11は、保持部12と、支持部13と、取付部14とを有する。
保持部12は、ガイドリング1を保持する。支持部13は、保持部12を支持する。取付部14は、支持部13を釣り竿20(図4参照)に取り付ける。なお、実施形態に係る釣り糸用ガイド10は、図3の例に限られない。
図4は、実施形態に係る釣り竿20の構成を説明するための図である。図4に示すように、実施形態に係る釣り竿20は、竿部21と、リール22と、持ち手部23と、糸24と、複数の釣り糸用ガイド10とを備える。
この釣り竿20では、竿部21とリール22とがそれぞれ持ち手部23に取り付けられている。また、かかる持ち手部23に繋がった竿部21の所定箇所に、複数の釣り糸用ガイド10が取り付けられている。リール22に巻かれた糸24は、かかる複数の釣り糸用ガイド10のガイドリング1(図3参照)に挿通されて、竿部21の先端部から導出される。
そして、釣り竿20を魚釣りに使用する際は、リール22から引き出した糸24の先端付近に、ルアーや、釣り針、重りおよび浮き(不図示)などの仕掛けを取り付け、釣り竿20の持ち手部23を掴んで竿部21を振り、仕掛けの荷重を利用してリール22に巻かれた糸24を送り出すことができる。
ここまで説明した実施形態において、ガイドリング1は、本体部2の内周面3に、ガイドされる糸24の走行方向Mと交差する方向に延びる複数の溝を有する。そして、海水や淡水が付着した糸24が巻き取られる際に、かかる海水や淡水が内周面3に付着すると、この付着した海水や淡水が内周面3に形成される複数の溝に捕捉される。
すなわち、実施形態では、複数の溝に捕捉された海水や淡水によって内周面3の滑りが良くなることから、かかる内周面3の摺動抵抗を小さくすることができる。したがって、実施形態によれば、摺動性に優れたガイドリング1を実現することができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、内周面3に形成される溝は、本体部2の周方向C(図1参照)に沿って不連続に周回しているとよい。もし仮に、連続的な溝が内周面3を周回しているとすると、糸24が高速で移動した場合などに、かかる連続的な溝に起因して本体部2に亀裂などが発生する恐れがある。
しかしながら、実施形態では、内周面3に形成される溝が不連続に周回していることから、糸24が高速で移動したとしても、本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、内周面3に形成される溝は、本体部2の周方向Cに沿って蛇行しているとよい。これにより、溝が蛇行していない場合に比べて、捕捉することができる海水や淡水の量を増やすことができることから、内周面3の摺動性をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、内周面3に形成される溝は、分岐しているとよい。これにより、溝が分岐していない場合に比べて、捕捉することができる海水や淡水の量を増やすことができることから、内周面3の摺動性をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、内周面3に形成される複数の溝は、本体部2の最内周に最も多く分布しているとよい。このように、内周面3において糸24が最も高い頻度で摺動する本体部2の最内周に溝が最も多く分布することにより、本体部2の最内周で捕捉することができる海水や淡水の量を増やすことができる。
したがって、実施形態によれば、糸24がガイドリング1内を高速で移動した場合でも、内周面3の摺動性を維持することができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、内周面3に形成される溝の長手方向における端部の幅は、かかる溝の長手方向における中央部の幅よりも小さいとよい。これにより、かかる溝端部の狭少部に毛細管現象が働き、捕捉した淡水や海水をより溝端部に留め、逃げにくくすることができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、内周面3に形成される溝の幅は、糸24の直径よりも小さいとよい。このように、糸24の直径よりも小さいサイズの溝を形成することにより、かかる溝の縁に形成される角部に糸24が引っ掛かって、糸24が摩耗することを抑制することができる。
したがって、実施形態によれば、釣りの際に糸24が切れる、いわゆるラインブレイクの発生を少なくすることができる。
また、実施形態に係るガイドリング1は、本体部2の内周面3に、点状の複数の凹部をさらに有し、かかる凹部は溝に近接しているとよい。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量をさらに増やすことができる。したがって、実施形態によれば、内周面3の摺動性をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、本体部2の内周面3の開気孔率は、1.5%以上かつ4.5%以下であるとよい。もし仮に内周面3の開気孔率が1.5%よりも小さい場合、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量が十分でなくなる。
一方で、内周面3の開気孔率が4.5%よりも大きい場合、多くの溝が内周面3に形成されていることから、糸24が高速で移動した場合などに、かかる多くの溝に起因して本体部2に亀裂などが発生する恐れがある。
しかしながら、実施形態では、内周面3の開気孔率が1.5%以上かつ4.5%以下であることから、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、本体部2の外周面4の開気孔率は、実質的にゼロ%であるとよい。このように、開気孔率が実質的にゼロ%である外周面4は光沢を有することから、実施形態では、ガイドリング1の美観を向上させることができる。
また、実施形態に係るガイドリング1において、長さが20μm以上の溝のアスペクト比は、2.0以上かつ5.0以下であるとよい。もし仮に長さが20μm以上の溝のアスペクト比が2.0よりも小さい場合、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量が十分でなくなる。
一方で、長さが20μm以上の溝のアスペクト比が5.0よりも大きい場合、長い溝が内周面3に形成されていることから、糸24が高速で移動した場合などに、かかる長い溝に起因して本体部2に亀裂などが発生する恐れがある。
しかしながら、実施形態では、最大長が20μm以上の溝のアスペクト比が2.0以上かつ5.0以下であることから、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
以下、本開示の実施例を具体的に説明する。なお、以下に説明する実施例では、炭化珪素を主成分とするガイドリング1について示すが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、主成分である炭化珪素の粉末と、焼結助剤(たとえば、アルミナや酸化イットリウム(Y))の粉末とを準備する。そして、炭化珪素の粉末および焼結助剤の粉末を所定の割合で混合し、水および分散剤を加えて、ボールミルやビーズミルなどにより所定時間混合して1次スラリーとする。
次に、得られた1次スラリーに有機バインダを添加して混合し、2次スラリーとする。そして、得られた2次スラリーを噴霧乾燥(スプレードライ)することで、主成分が炭化珪素である顆粒を得る。
なお、かかる顆粒を得る際には、大きさが30μm以上かつ120μm以下の顆粒が、顆粒全体のうち70体積%以上を占めるように、噴霧乾燥の条件を適宜設定する。
次に、得られた顆粒を所定の成形型に充填して、適宜設定される圧力で環状体(リング)形状にプレス成形する。この際、環状体の厚み方向が圧縮方向となるように一軸加圧する。これにより、加圧方向に潰されるように変形した顆粒を有する成形体を得ることができる。
そして、得られた成形体をアルゴン雰囲気中で焼成する。なお、主成分として窒化珪素を用いる場合には窒素雰囲気中で焼成し、主成分としてアルミナを用いる場合には、大気雰囲気中で焼成するとよい。
この焼成工程では、最初に、所定の焼結温度よりも50℃から100℃低い温度で2時間〜10時間保持する。次に、所定の焼結温度で1〜10時間保持し、その後室温まで冷却して、焼成体を得る。
この焼成工程において、顆粒の粒界に分布する焼結助剤が蒸発して空隙になることにより、顆粒の粒界に沿った溝が形成される。この溝のうち環状体の内周面に形成される溝が繋がることにより、ガイドリング1の内周面3に形成される複数の溝となる。
そして、上述のように、顆粒は加圧方向(すなわち、糸24の走行方向M)に潰されるように変形していることから、内周面3に形成される溝は、走行方向Mと交差する方向に延びる溝が主となる。
次に、得られた焼成体を湿式でバレル研磨する。かかるバレル研磨工程では、環状体の内径よりも大きなメディアを用いることにより、環状体の外周面および両主面は研磨されて鏡面にすることができるとともに、環状体の内周面に形成された溝の多くは研磨されずに残すことができる。特に、本体部2の最内周に複数の溝が最も多く分布するように残すことができる。
最後に、バレル研磨された焼成体に洗浄処理および乾燥処理を施して、リング状の試料(ガイドリング1)を合計8個得た。
そして、得られた各試料について、内周面3および外周面4をSEM(Scanning Electron Microscope)で観察した。図5〜図12は、試料1〜8の内周面3のSEM観察写真である。
なお、図5〜図12に示すSEM観察写真では、濃色の部位が表面で開口した孔(すなわち、開気孔)であることから、かかる濃色の部位のうち、線状の部位が実施形態に係る溝であり、点状の部位が実施形態に係る凹部である。
図5〜図12に示すように、試料1〜8のいずれの内周面3にも、糸24の走行方向Mと交差する方向に延びる複数の溝が観察された。なお、図示してはいないが、試料1〜8の外周面4には、このような溝は観察されなかった。
また、図5〜図12に示すように、試料1〜8のすべてで、内周面3の溝が本体部2の周方向Cに沿って不連続に周回していた。また、試料1〜8のすべてで、内周面3の溝が本体部2の周方向Cに沿って蛇行していた。
また、試料1〜8の多くで(たとえば、図8)、内周面3の溝が分岐していた。また、試料1〜8の多くで(たとえば、図5)、複数の溝が本体部2の最内周に最も多く分布していた。
また、試料1〜8の多くで(たとえば、図9)、内周面3の溝の長手方向における端部の幅が、溝の長手方向における中央部の幅よりも小さかった。また、試料1〜8のすべてで、内周面3の溝の幅が糸24の直径よりも小さかった。また、試料1〜8のすべてで、溝に近接する点状の複数の凹部が観察された。
次に、得られたSEM観察写真を用いて、各試料についての内周面3および外周面4の開気孔率と、内周面3の複数の溝の最大長および最小幅を評価した。具体的には、まず、得られたSEM観察写真を用いて、濃色に検出される溝の輪郭を黒く縁取る。
次に、縁取りを行なった画像または写真を用いて、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製、なお、以降に画像解析ソフト「A像くん」と記した場合、旭化成エンジニアリング(株)製の画像解析ソフトを示すものとする。)の粒子解析という手法を適用して画像解析することにより、複数の溝の最大長および最小幅を求めることができる。
同様に、画像解析ソフト「A像くん」の粒子解析という手法を適用して画像解析することにより、複数の溝の合計面積を求め、内周面3の全体に対する複数の溝の合計面積の割合を「開気孔率」として求めることができる。
ここで、試料1〜8について、内周面3の開気孔率と、内周面3で観察された溝の最大長の平均値および溝の最小幅の平均値と、これら2つの平均値から求めた溝のアスペクト比との評価結果を表1に示す。この表1に示すアスペクト比は、(溝の最大長の平均値)/(溝の最小幅の平均値)で求められる値であり、内周面3に形成されるすべての溝の代表的なアスペクト比である。
Figure 2021052633
この結果、試料1〜8では、いずれも内周面3の開気孔率が1.5%以上かつ4.5%以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、上述のようにいずれも外周面4に溝が観察されなかったことから、外周面4の開気孔率は実質的にゼロ%である。これにより、ガイドリング1の美観を向上させることができる。
また、試料1〜8では、(溝の最大長の平均値)/(溝の最小幅の平均値)で求められる溝のアスペクト比が1.5以上かつ2.5以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
つづいて、試料1〜8について、内周面3の全開気孔のアスペクト比の平均値と、溝の最大長が所定の長さ(ここでは、5μm、10μm、20μm、30μm、40μm、10μm)以上である溝に限定した場合の溝のアスペクト比の平均値との評価結果を表2に示す。
Figure 2021052633
この結果、試料1〜8では、いずれも全開気孔のアスペクト比が1.5以上かつ2.5以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、いずれも最大長が5μm以上の溝のアスペクト比が1.5以上かつ2.5以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、いずれも最大長が10μm以上の溝のアスペクト比が1.8以上かつ3.0以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、いずれも最大長が20μm以上の溝のアスペクト比が2.0以上かつ5.0以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、いずれも最大長が30μm以上の溝のアスペクト比が3.0以上かつ5.0以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、いずれも最大長が40μm以上の溝のアスペクト比が3.5以上かつ5.5以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
また、試料1〜8では、いずれも最大長が50μm以上の溝のアスペクト比が4.0以上かつ6.0以下であることがわかる。これにより、内周面3で捕捉することができる海水や淡水の量を十分に確保できるとともに、糸24が高速で移動した場合であっても本体部2に亀裂などが発生することを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、上述の実施形態では、ガイドリング1を釣り竿20に適用した例について示したが、釣り竿以外の各種製品にガイドリング1を適用してもよい。
たとえば、実施形態に係るガイドリング1を繊維機械に適用してもよい。この場合、摺動性を高める目的であらかじめ繊維に塗布されるオイルを内周面3の複数の溝で捕捉することができることから、内周面3の摺動性をさらに向上させることができる。
また、上述の実施形態では、ガイドリング1の内周面3にのみ複数の溝が形成される例について示したが、ガイドリング1の外周面4や両主面にも、内周面3と同様の溝が複数形成されていてもよい。
さらなる効果や他の態様は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 ガイドリング
2 本体部
3 内周面
4 外周面
10 釣り糸用ガイド
12 保持部
20 釣り竿
24 糸
C 周方向
M 走行方向

Claims (11)

  1. セラミックで構成されるリング状の本体部の内周面に、ガイドされる糸の走行方向と交差する方向に延びる複数の溝を有する
    ガイドリング。
  2. 前記溝は、前記本体部の周方向に沿って不連続に周回している
    請求項1に記載のガイドリング。
  3. 前記溝は、前記本体部の周方向に沿って蛇行している
    請求項1または2に記載のガイドリング。
  4. 前記溝は、分岐している
    請求項1〜3のいずれか一つに記載のガイドリング。
  5. 複数の前記溝は、前記本体部の最内周に最も多く分布している
    請求項1〜4のいずれか一つに記載のガイドリング。
  6. 前記溝の長手方向における端部の幅は、前記溝の長手方向における中央部の幅よりも小さい
    請求項1〜5のいずれか一つに記載のガイドリング。
  7. 前記溝の幅は、前記糸の直径よりも小さい
    請求項1〜6のいずれか一つに記載のガイドリング。
  8. 前記本体部の内周面に、点状の複数の凹部をさらに有し、
    前記凹部は、前記溝に近接している
    請求項1〜7のいずれか一つに記載のガイドリング。
  9. 前記本体部の内周面の開気孔率は、1.5%以上かつ4.5%以下である
    請求項1〜8のいずれか一つに記載のガイドリング。
  10. 前記本体部の外周面の開気孔率は、実質的にゼロ%である
    請求項1〜9のいずれか一つに記載のガイドリング。
  11. 長さが20μm以上の前記溝のアスペクト比は、2.0以上かつ5.0以下である
    請求項1〜10のいずれか一つに記載のガイドリング。
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