JP6208168B2 - 水生生物育成装置 - Google Patents

水生生物育成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6208168B2
JP6208168B2 JP2015096602A JP2015096602A JP6208168B2 JP 6208168 B2 JP6208168 B2 JP 6208168B2 JP 2015096602 A JP2015096602 A JP 2015096602A JP 2015096602 A JP2015096602 A JP 2015096602A JP 6208168 B2 JP6208168 B2 JP 6208168B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
tank
water
growth
dissolved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015096602A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016208926A (ja
Inventor
山田 賢一
賢一 山田
智 中村
智 中村
通夫 森田
通夫 森田
和光 戸谷
和光 戸谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAISHIN CO., LTD.
NICHIMAN CO., LTD.
Original Assignee
DAISHIN CO., LTD.
NICHIMAN CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAISHIN CO., LTD., NICHIMAN CO., LTD. filed Critical DAISHIN CO., LTD.
Priority to JP2015096602A priority Critical patent/JP6208168B2/ja
Publication of JP2016208926A publication Critical patent/JP2016208926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6208168B2 publication Critical patent/JP6208168B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Description

本発明は水生生物育成装置に関する。詳しくは、例えばウナギを育成するための水生生物育成装置に係るものである。
近年、水生生物例えばウナギの天然物の漁獲量が減少しており、そのためウナギの育成すなわち養殖が盛んに行なわれている。
また、養殖を行なう上で、水中の溶存酸素濃度を適正に保つことが重要である。水中の溶存酸素濃度の大小は、水生生物の生死を決めるのみならず、水生生物の成長と餌の消化吸収効率を著しく左右する。
そこで、水中の溶存酸素濃度を保つための様々な技術が提案されている。例えば特許文献1には、図3に示すような養魚槽内のエアレーションシステムが記載されている。
図3に示すエアレーションシステム100において、水源101と養魚槽104とが取水管103で連通されている。
また、水車105が取水管103の途中に設けられており、水車105の回転軸端は電磁カップリング107Aを介してブロワ―106の一方の回転軸端と連結されている。
また、ブロワ―106の他方の回転軸端は別の電磁カップリング107Bを介して誘導電動機108の回転軸端と連結されている。
また、誘導電動機108は電力ケーブル109Aによって、制御器110に内蔵された電力制御部111に接続されており、電力制御部111は別の電力ケーブル109Bによって外部電源112へ接続されている。
また、ブロワ―106から導出された送気管113の先端には、散気装置114が付設されており、養魚槽104の水中に散気装置114が浸漬されている。
特開2006−191803号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエアレーションでは、充分に酸素が水に溶解していなかった。なぜなら、エアレーションでは気泡が発生するが、気体が充分に水に溶解していないので気泡が発生するからである。
また、気泡は底層部には滞留しないので、槽の底層部に滞在する水生生物例えばウナギに対して、充分に酸素を供給できていなかった。
その結果、水生生物の育成効率が充分ではなかった。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、水生生物の育成効率を向上させることができる水生生物育成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の水生生物育成方法は、液体および水生生物が収容された育成槽に、ミネラルを含有するミネラル含有物、好気性微生物および酵素を投入する投入工程と、前記育成槽と連通された機器へ酸素を供給し、同酸素で満たされた同機器へ、同酸素の圧力より低い圧力に維持した液体を同育成槽から流入して、同酸素を同液体に溶解する酸素溶解工程と、該酸素溶解工程で得られた酸素溶解液を、前記育成槽へ供給する酸素溶解液供給工程とを備える。
ここで、液体および水生生物が収容された育成槽に、ミネラルを含有するミネラル含有物、好気性微生物および酵素を投入する投入工程によって、ミネラルの存在で酵素が活性化し、酵素が活性化するので好気性微生物が活性化する。
また、ミネラルはプラスイオンなので、マイナスイオンである酸素イオンを引き寄せることができる。
また、育成槽と連通された機器へ酸素を供給し、酸素で満たされた機器へ、酸素の圧力より低い圧力に維持した液体を育成槽から流入して、酸素を液体に溶解する酸素溶解工程によって、空気を液体中に送り込む方法よりも、酸素溶存量が高い液体を得ることができる。
また、酸素溶存量が高いので、好気性微生物の活性が促進され、水生生物が餌を食したときの消化吸収が高くなる。
また、消化吸収が高くなるので、餌中のタンパク質を低減できる。
また、餌中のタンパク質を低減できるので、有機物を低減できる。
また、このような投入工程と、酸素溶解工程で得られた酸素溶解液を育成槽へ供給する酸素溶解液供給工程とによって、好気性微生物を活性化させて、水生生物が排出する有機物を分解して無機物を生成し易くなる。
また、本発明の水生生物育成方法において、投入工程は、好気性微生物、ミネラル含有物および酵素を、水生生物の餌に混入した状態で育成槽に投入するものとすることができる。
この場合、水生生物の体内に、好気性微生物、ミネラル含有物および酵素が取り込まれ易くなる。
また、投入工程がさらに微細藻類を水生生物の餌に混入した状態で育成槽に投入する場合、水生生物の体内に、さらに微細藻類が取り込まれ易くなり、水生生物にさらに充分な栄養を与えることができる。
また、本発明の水生生物育成方法において、ミネラル含有物は、溶解性のカルシウムを含む貝化石であるものとすることができる。
この場合、水生生物の骨の生育に寄与することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の水生生物育成装置は、ミネラルを含有するミネラル含有物と、好気性微生物と、酵素とを含む液体、および水生生物を収容可能な育成槽と、該育成槽と連通される、かつ、酸素で満たされた雰囲気へ同酸素の圧力より低い圧力に維持されて同育成槽から流入される液体に、同酸素を溶解可能であり、かつ、同酸素が溶解した液体である酸素溶解液を同育成槽へ供給可能な酸素溶解機とを備える。
ここで、酸素で満たされた雰囲気へ酸素の圧力より低い圧力に維持されて育成槽から流入される液体に、酸素を溶解可能である酸素溶解機によって、空気を液体中に送り込む方法よりも、酸素溶存量が高い液体を得ることができる。
また、酸素溶存量が高いので、好気性微生物の活性が促進され、水生生物が餌を食したときの消化吸収が高くなる。
また、消化吸収が高くなるので、餌中のタンパク質を低減できる。
また、餌中のタンパク質を低減できるので、有機物を低減できる。
また、酸素溶存量が高い酸素溶解液を育成槽へ供給可能な酸素溶解機によって、育成槽に収容される好気性微生物を活性化させて、水生生物が排出する有機物を分解して無機物を生成し易くなる。
本発明に係る水生生物育成装置は、水生生物の育成効率を向上させることができる。

本発明を適用したウナギ育成装置の一例を示す概略平面図である。 図1に示した本発明を適用したウナギ育成装置の概略部分拡大図である。 従来の養魚槽内のエアレーションシステムの概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用したウナギ育成装置の一例を示す概略平面図である。また、図2は、図1に示した本発明を適用したウナギ育成装置の概略部分拡大図である。
図1に示す本発明のウナギ育成装置1は、略四角形状の底板1Aと、底板1Aの縁部から突出した壁板1Bとを備える。
ここで、ウナギ育成装置は、水生生物育成装置の一例であり、ウナギは水生生物の一例である。
また、本発明のウナギ育成装置1は、地下水である育成水およびウナギを収容可能な育成槽2を備える。
すなわち、育成槽2は、壁板1Bで囲まれた領域に設置された底部2Bを有しており、育成槽2の壁は壁板1Bである。
また、底部2Bの形状は、図1に示すように略八角形状である。
また、地下水は液体の一例である。
また、育成槽2の底部2Bの略中央部には、育成槽2に収容された育成水を排水するための排水口2Aが形成されている。
また、壁板1Bの突出方向と直交する方向の底部2Bの表面は、底部2Bの縁部から排水口2Aに向かって傾斜している。すなわち、底部2Bの厚さが、その縁部から排水口2Aに向かって徐々に減少している。
また、本発明のウナギ育成装置1は、ウナギの糞やウナギの餌の残さを沈殿させるための沈殿槽3を備える。ここで、沈殿槽3は、育成槽2に隣接して設けられている。
すなわち、図1および図2に示すように、沈殿槽3は、育成槽2の底部2Bの縁部と壁板1Bの角部との間に設けられた略三角形状の空間領域である。
また、図2に示すように、沈殿槽3の底は底板1Aであり、沈殿槽3の壁は壁板1Bである。
また、育成槽2の排水口2Aには排水管5の一端が連通して取付けられており、排水管5の他端は沈殿槽3と連通されている。
また、底板1Aの位置と、育成槽2の底部2Bの表面位置は、壁板1Bの突出方向において異なっている。
すなわち、育成槽2の底部2Bの表面位置の方が、底部2Bの厚さ分だけ底板1Aの位置より壁板1Bの先端側に位置している。
従って、育成槽2の底部2Bの傾斜した表面を伝って排水口2Aに集められた、ウナギの糞や餌の残さは、排水口2Aから育成水と共に排出され、排水管5を通って沈殿槽3へ送られる。
また、沈殿槽3へ送られた糞や餌の残さは、沈殿槽3の底すなわち底板1Aに溜まり、育成槽2の底部2Bへ戻され難くなっている。
すなわち、育成槽2と沈殿槽3の境目において段差が設けられている一方、育成槽2の水面と沈殿槽3の水面は連続している。
また、沈殿槽3の底すなわち底板1Aには、壁板1Bで囲まれた空間領域すなわち育成槽2と沈殿槽3に溜められた育成水を外部へ流出するめの流出口7が形成されている。
また、流出口7には、壁板1Bの突出方向と略平行に延びる流出管6が挿通されている。
また、切込み6Aが、流出管6の内側面と外側面との間を貫通して形成されている。
従って、育成槽2および沈殿槽3の水面の水位が切込み6Aに達すると、育成水が切込み6Aを通って流出管6内に流入し、外部へと流れ出て水位が一定に保たれる。
また、本発明のウナギ育成装置1は、育成水に酸素を溶解可能な酸素溶解機4を備える。
ここで、酸素溶解機4は、酸素や育成水が供給されて内部で育成水に酸素を溶解可能な溶解機本体4Aを有する。
また、酸素溶解機4は、育成水を育成槽2や沈殿槽3から吸引し、溶解機本体4Aを通って溶解水として再び育成槽2へ供給するためのポンプ4Bを有する。
また、吸引された育成水が通る育成水吸引管4Cの一端が、壁板1Bで囲まれた空間領域と連通されている。図1および図2に示す例では、育成水吸引管4Cの一端は、沈殿槽3と連通されている。
また、育成水吸引管4の他端はポンプ4Bに連通して取付けられている。また、溶解機本体4Aとポンプ4Bも互いに連通されている。
また、溶解機本体4A内で生成された溶解水が通る溶解水供給管4Dの一端が、溶解機本体4Aに連通して取付けられており、溶解水供給管4Dの他端が、壁板1Bで囲まれた空間領域すなわち、ここでは育成槽2と連通されている。
図1および図2の例では、溶解水供給管4Dの他端は、育成槽2に連通して取付けられている。
ここで、溶解水供給管4Dの他端は、育成槽2内において育成槽2の排水口2Aを中心とした円形の水流を生じさせる方向に向けられている。
すなわち、壁板1Bに対して略平行な方向を0°とし、排水口2Aを向く方向を90°とした場合、溶解水供給管4Dの他端は、0°〜45°、好ましくは15°〜30°の方向に向けられている。
なお、図1において、矢印は水が流れる方向を示す。
このように、酸素溶解機4から溶解水が供給されるときの水流を利用することで、水車を用いて育成槽内の水を撹拌する必要がなくなる。
また、水車を用いて育成槽内の水を撹拌すると、空気を水中に取り込むことになるが、空気の主要な成分は窒素であるので、この場合、水中に窒素を溶解することになってしまい好ましくない。
また、エアレーションも水車と同様に空気を水中に取り込むので好ましくない。
水中に窒素を溶解すると、水素イオンと反応してアンモニア(NH)を生成してしまい、水を汚してしまう。
また、溶解機本体4Aは、ガス供給管4Fを介して酸素ボンベ4Eと連通されており、酸素を溶解機本体4A内部に供給することができるようになっている。
また、溶解機本体4Aと酸素ボンベ4Eとを連結するガス供給管4Fは、例えば供給圧0.2MPaで溶解機本体4A内へ酸素を供給できるよう、図示していない供給圧調整機構を有する。
一方、ポンプ4Bは、育成水吸引管4Cを通って吸引した育成水を、例えば供給圧0.1MPaで溶解機本体4A内へ供給できるよう、図示していない供給圧調整機構を有する。
すなわち、圧力0.2MPaに維持された酸素で満たされた溶解機本体4A内の雰囲気へ、この酸素の圧力より低い圧力0.1MPaに維持されて育成槽2から育成水を流入させて酸素と接触させ、酸素を育成水に溶解するのである。
このとき、育成水の圧力と酸素の圧力との間に圧力差があることで、圧力の高い酸素が育成水の分子間の隙間に入り込み、逆に育成水の分子間の隙間に入り込んでいた窒素などが追い出されて気体の置換が行われる。
これにより、酸素溶存量が高い酸素溶解水が得られる。
また、ここで示した育成水の圧力と酸素の圧力は一例であり、適宜設定できることは勿論である。
また、得られた酸素溶解水は、溶解機本体4Aから排出されて溶解水供給管4Dを通って育成槽2へ供給される。
ここで、本発明の水生生物育成装置は、必ずしも沈殿槽を備えていなくてもよい。
しかし、本発明の水生生物育成装置が沈殿槽を備えていれば、育成槽の底部に水生生物の糞や餌の残さが堆積し難くなり、好ましい。
また、溶解水を育成槽へ供給できるのであれば、必ずしも育成槽の排水口を中心とした円形の水流を生じさせる方向に、溶解水供給管の他端を向けなくてもよい。
しかし、排水口を中心とした円形の水流を生じさせる方向に溶解水供給管の他端を向ければ、水車の使用を省略することができると共に、円形の水流によって排水口へ糞や餌の残さを集め易くなるので好ましい。
また、育成水吸引管や溶解水供給管は、それぞれ必ずしも1箇所でなくてもよく、複数箇所に設けられていてもよい。
また、必ずしも育成槽の底部の形状は略八角形状でなくてもよく、例えば略円形状や略三角形状とすることもできる。
また、壁板の突出方向と直交する方向の育成槽の底部の表面は、必ずしも縁部から排水口に向かって傾斜していなくてもよい。
しかし、育成槽の底部の表面が縁部から排水口に向かって傾斜していれば、水生生物の糞や餌の残さが、底部の表面を伝って排水口に集められ易いので好ましい。
次に、本発明の水生生物育成方法を説明する。
ミネラルを含有するミネラル含有物、好気性微生物および酵素を、ウナギの餌に混入する。
そして、育成水およびウナギが収容された育成槽2に、ミネラルを含有するミネラル含有物、好気性微生物および酵素が混入されたウナギの餌を投入する。すなわち、投入工程を実施する。
ここで、ミネラル含有物が含有するミネラルとしては、例えば銅(Cu)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、カルシウム(Ca)が挙げられる。
また、ミネラル含有物として、溶解性のカルシウムを含む貝化石を用いることが好ましい。
また、好気性微生物として、例えば枯草菌、糸状菌、放線菌、亜硝酸酸化細菌、アンモニア酸化細菌、脱窒菌、酵母が挙げられる。
また、酵素として、例えばプロテアーゼが挙げられる。
また、ミネラル含有物、好気性微生物および酵素の餌への合計混入量は、餌全量基準で1〜2質量%であるものとすることができるが、これに限定されるものではない。
次に、育成槽2と連通された酸素溶解機4の溶解機本体4Aへ酸素を供給する。
一方、育成水をポンプ4Bの駆動力によって育成槽2や沈殿槽3から吸引し、吸引された育成水を、酸素の圧力より低い圧力に維持して溶解機本体4Aへ供給する。
ここで、酸素で満たされた溶解機本体4Aへ、この酸素の圧力より低い圧力に維持して育成槽2や沈殿槽3から育成水を流入して、酸素を育成水に溶解する。
すなわち酸素溶解工程を実施する。
さらに、酸素溶解工程で得られた酸素溶解水を、育成槽2へ供給する。すなわち酸素溶解液供給工程を実施する。
ここで、必ずしもミネラル含有物、好気性微生物および酵素を、餌に混入した状態で育成槽へ投入しなくてもよく、例えば、ミネラル含有物、好気性微生物および酵素を直接、育成槽に収容された液体へ投入することもできる。
しかし、ミネラル含有物、好気性微生物および酵素を、餌に混入した状態で育成槽へ投入すれば、水生生物の体内に、好気性微生物、ミネラル含有物および酵素が取り込まれ易くなるので、好ましい。
また、ミネラル含有物、好気性微生物および酵素に加えて、さらに微細藻類を餌に混入した状態で育成槽へ投入することもできる。
この場合、水生生物の体内に、さらに微細藻類が取り込まれ易くなり、水生生物にさらに充分な栄養を与えることができるので好ましい。
[比較実験]
本発明の発明者は、従来の方法のように、通常の餌を投入し、水車を用いて育成槽の水中に空気を送り込みウナギを育成した場合と、本発明の方法のように、貝化石と、好気性微生物と、酵素とを餌に混入した状態で育成槽に投入し、酸素溶解機を用いて酸素溶解水を育成槽へ供給した場合とで、育成効率を比較した。
その結果、本発明の方法で育成したウナギの1回あたり出荷重量は7.5tであり、従来の方法で育成したウナギの1回あたり出荷重量6.0tよりも1.5t増、平均25.1%増であった。
また、本発明の方法で育成したウナギの初出荷までの育成日数は177日(5.9か月)であり、従来の方法で育成したウナギの初出荷までの育成日数220日(7.3か月)よりも43日短縮できた。
すなわち、ミネラル含有物、好気性微生物および酵素を餌に混入して投入すると共に、酸素雰囲気へ酸素の圧力より低い圧力に維持して育成水を流入し、酸素と育成水の圧力差を利用して酸素を育成水に溶解する。
その結果、溶存酸素量が高まり、好気性微生物の活性が促進され、ウナギが餌を食したときの消化吸収が高くなったため、育成効率が向上し、出荷重量の増大と育成日数の短縮化を達成できたと考えられる。
また、好気性微生物が活性化されるので、ウナギが排出する糞や餌の残さなどの有機物を分解して無機物を生成し易くなり、ウナギが育ち易い環境を作り出すことができたことも要因と考えられる。
また、本発明の発明者は、クルマエビについても、従来の方法と本発明の方法を比較し、本発明の方法で育成したクルマエビの方が、出荷重量が大きく、育成日数が短いことを確認した。
また、本発明の水生生物育成方法および本発明に水生生物育成装置は、その他の水生生物、例えばハマチ、マグロ、ヒラメ並びに貝類の育成効率を向上させることができるということは明らかである。
以上のように、本発明の水生生物育成方法は、液体および水生生物が収容された育成槽に、ミネラルを含有するミネラル含有物、好気性微生物および酵素を投入する投入工程を備えているので、ミネラルの存在で酵素が活性化し、酵素が活性化するので好気性微生物が活性化する。
また、ミネラルはプラスイオンなので、マイナスイオンである酸素イオンを引き寄せることができる。
また、本発明の水生生物育成方法は、育成槽と連通された酸素溶解機へ酸素を供給し、酸素で満たされた酸素溶解機へ、この酸素の圧力より低い圧力に維持した液体を育成槽から流入して、酸素を液体に溶解する酸素溶解工程を備えているので、空気を液体中に送り込む方法よりも、酸素溶存量が高い液体を得ることができる。
また、酸素溶存量が高いので、好気性微生物の活性が促進され、水生生物が餌を食したときの消化吸収が高くなる。
また、本発明の水生生物育成方法は、酸素溶解工程で得られた酸素溶解液を育成槽へ供給する酸素溶解液供給工程を備えているので、育成槽に収容された液体中の酸素溶存量が高まり、好気性微生物を活性化させて、水生生物が排出する有機物を分解して無機物を生成し易くなる。
従って、本発明の水生生物育成方法は、水生生物の育成効率を向上させることができる。
また、本発明の水生生物育成装置も、このような方法を実施する装置であるので、水生生物の育成効率を向上させることができる。
1 ウナギ育成装置
1A 底板
1B 壁板
2 育成槽
2A 排水口
2B 底部
3 沈殿槽
4 酸素溶解機
4A 溶解機本体
4B ポンプ
4C 育成水吸引管
4D 溶解水供給管
4E 酸素ボンベ
4F ガス供給管
5 排水管
6 流出管
6A 切込み
7 流出口

Claims (1)

  1. 略四角形状の底板と、
    該底板の縁部から突出した壁板と、
    ミネラルを含有するミネラル含有物と、好気性微生物と、酵素とを含む育成水、および水生生物を収容可能であり、かつ、前記壁板で囲まれた領域に設置された底部を有する育成槽と、
    該育成槽と連通される、かつ、酸素で満たされた雰囲気へ同酸素の圧力より低い圧力に維持されて同育成槽から流入される育成水に、同酸素を溶解可能であり、かつ、同酸素が溶解した液体である酸素溶解水を同育成槽へ供給可能な酸素溶解機と、
    前記育成槽の前記底部の縁部と前記壁板の角部との間に設けられた略三角形状の空間領域である沈殿槽とを備え、
    前記育成槽の前記底部の表面位置の方が、同底部の厚さ分だけ前記底板の位置よりも前記壁板の先端側に存在しており、
    前記育成槽の前記底部の略中央部には、排水するための排水口が形成されており、
    前記壁板の突出方向と直交する方向の前記底部の表面は、同底部の縁部から前記排水口に向かって傾斜しており、
    前記酸素溶解機は、前記育成水に酸素を溶解可能な溶解機本体と、一端が該溶解機本体に連通して取付けられており、かつ、他端が前記育成槽に連通して取付けられた溶解水供給管とを有し、
    前記溶解水供給管の他端は、前記壁板に対して略平行な方向を0°とした場合、前記育成槽内において前記排水口を中心とした円形の水流を生じさせる方向である15°〜30°の方向に向けられた
    水生生物育成装置
JP2015096602A 2015-05-11 2015-05-11 水生生物育成装置 Active JP6208168B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015096602A JP6208168B2 (ja) 2015-05-11 2015-05-11 水生生物育成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015096602A JP6208168B2 (ja) 2015-05-11 2015-05-11 水生生物育成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016208926A JP2016208926A (ja) 2016-12-15
JP6208168B2 true JP6208168B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=57548888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015096602A Active JP6208168B2 (ja) 2015-05-11 2015-05-11 水生生物育成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6208168B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110199933A (zh) * 2019-05-27 2019-09-06 山东荣信水产食品集团股份有限公司 七星鳗养殖装置及其人工养殖方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020031534A (ja) * 2016-12-28 2020-03-05 株式会社新日本科学 水槽及び水槽システム
JP7174940B1 (ja) * 2021-05-14 2022-11-18 株式会社サイエンス・イノベーション 陸上養殖システム、およびウナギの養殖方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57208958A (en) * 1981-06-18 1982-12-22 Mitsui Toatsu Chem Inc Feed for fish farming
JP2615203B2 (ja) * 1989-06-16 1997-05-28 ヤンマーディーゼル株式会社 活魚等水槽及び給水方法
JPH05268884A (ja) * 1992-03-30 1993-10-19 Dainippon Ink & Chem Inc 魚類の成長促進剤
JP3334792B2 (ja) * 1998-06-29 2002-10-15 イカリ消毒株式会社 飼料添加剤
JP2000245295A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Matsushita Electric Works Ltd 酸素水供給装置
DK2327298T3 (da) * 2009-11-13 2013-10-14 Linde Ag Indretning til forsyning af vand med gas

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110199933A (zh) * 2019-05-27 2019-09-06 山东荣信水产食品集团股份有限公司 七星鳗养殖装置及其人工养殖方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016208926A (ja) 2016-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109548720B (zh) 基于异位生物絮团培育和原位硝化的复合对虾养殖系统
WO2006042371A1 (en) An aquatic-culture system
KR101408850B1 (ko) 무배수 복합 순환 양식설비
CN105746393A (zh) 一种循环水跑道式养虾系统及方法
KR101418381B1 (ko) 친환경 쏘가리 양식시스템
Pérez-Rostro et al. Biofloc, a technical alternative for culturing Malaysian prawn Macrobrachium rosenbergii
CN209463162U (zh) 一种利用养殖尾水生产滤食性贝类的系统
JP6208168B2 (ja) 水生生物育成装置
WO2006121074A1 (ja) 水域浄化方法
JP6150996B2 (ja) 陸上養殖システム
Otoshi et al. Effects of artificial substrate and water source on growth of juvenile Pacific white shrimp, Litopenaeus vannamei
CN109851163A (zh) 一种缓流小流域除藻控藻方法
RU2595670C9 (ru) Система для разложения органических соединений и способ ее эксплуатации
EP3583843A1 (en) Aquaculture system and production method for aquatic organisms
JP2013042678A (ja) マシジミ飼育キット
CN1611111A (zh) 非浓缩饵料用培养物及其制造方法
EP1508272A1 (en) Bioreactor system for the cultivation of aquatic organisms
KR101885118B1 (ko) 콤팩트형 해수양식장 수질 개선용 고농도 미생물 배양장치 및 이를 이용한 고농도 미생물 배양방법
KR101705105B1 (ko) 조류 배양조가 구비된 순환형 어패류 양식 시스템
JP6208167B2 (ja) 藻類育成装置
JP4374569B2 (ja) 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置
CN104671587B (zh) 一种鱼缸水循环处理装置
JP2007054735A (ja) 汚泥浄化方法
JP3191503U (ja) 曝気装置
JP2006314281A (ja) 魚貝類養殖方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161005

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170315

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6208168

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250