JP4374569B2 - 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置 - Google Patents

藍藻類及びミクロシスチンの処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4374569B2
JP4374569B2 JP2004015568A JP2004015568A JP4374569B2 JP 4374569 B2 JP4374569 B2 JP 4374569B2 JP 2004015568 A JP2004015568 A JP 2004015568A JP 2004015568 A JP2004015568 A JP 2004015568A JP 4374569 B2 JP4374569 B2 JP 4374569B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyanobacteria
microcystin
decomposition
water
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004015568A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005205336A (ja
Inventor
多佳子 小笠原
立夫 角野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Plant Technologies Ltd filed Critical Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority to JP2004015568A priority Critical patent/JP4374569B2/ja
Publication of JP2005205336A publication Critical patent/JP2005205336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4374569B2 publication Critical patent/JP4374569B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)

Description

本発明は藍藻類及びミクロシスチンの処理装置に係り、特に湖沼、池、ダム、濠、内海等の閉鎖性水域に発生するアオコを構成する浮遊性の藍藻類や、該藍藻類から産出されるミクロシスチンを処理する藍藻類及びミクロシスチンの処理装置に関する。
湖沼、池、ダム、濠、内海等の閉鎖性水域の富栄養化が促進されると、比較的水温の高い時期になるとアオコと呼ばれる藍藻類(シアノバクテリア)が大量に発生する。アオコは、水域の自然環境を破壊して、生活用水や工業用水の利用を著しく阻害する上、岸壁に打ち寄せられると腐敗して悪臭を発するという問題があった。
従来、アオコの処理方法として様々な取り組みがなされており、その一つとして溶藻性を有する化学物質を添加して化学的に処理する方法が提案され、特許文献1ではβ−シアノ−L−アラニンを用いて処理する方法が開示されている。
また、アオコを物理的に処理する方法も提案されており、特許文献2ではオリフィスで発生させたキャビテーション作用で藍藻類を失活させる方法が開示されている。
さらに、藍藻類を生物学的に処理する方法も提案され、特許文献3では捕食生物を放流して藍藻類を捕食させて処理する方法が開示されている。加えて、特許文献4では、藍藻類を溶解及び凝集させる能力を有する微生物を固定化した生分解性プラスチック担体を散布する方法が開示されている。
アオコを構成する藍藻類の中にはミクロシスチンを産出するものがあるため、アオコが発生した閉鎖性水域中にはミクロシスチンが存在する。また、上述した藍藻類の処理を行うと、処理されたアオコからミクロシスチンが溶出される。ミクロシスチンは水中に安定して存在し、かつ肝障害を生じさせる発ガン性物質であるため、生活用水等に使用する場合にはミクロシスチンを処理する必要がある。
ミクロシスチンの処理方法としては、塩素処理する方法や、スフィンゴモナス菌を添加して加水分解処理する方法が提案されている。
特開平11−71203号公報 特開平11−47785号公報 特開平8−126号公報 特開2000−254686号公報
しかしながら、従来の藍藻類及びミクロシスチンの処理において、閉鎖水域へ直接的に添加する方法では処理による環境の二次汚染や生態系のかく乱を生じるという問題があり、捕食生物を用いた方法では、捕食生物自体の維持や処理の安定性に困難があった。
また、物理的に処理する方法では、処理にかかるランニングコストが増大する上、処理速度が遅いという問題があった。
加えて、アオコを処理した処理水は、藻類及びミクロシスチンの残渣が残ったままであるので、水中に多くの有機物や窒素、リンなどの栄養素が多く含有される。そのため、処理水をそのまま閉鎖水域に返送してしまうと、閉鎖性水域が富栄養化してアオコの増殖を促進させるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、アオコが発生した閉鎖性水域を迅速かつ経済的に処理できるとともに、処理による環境の二次汚染や、生態系のかく乱、及びアオコの増殖を防止できる総合的な藍藻類及びミクロシスチンの処理装置を提供することを目的とする。
請求項に記載の発明は前記目的を達成するために、藍藻類及び該藍藻類から産出されるミクロシスチンを処理する藍藻類及びミクロシスチンの処理装置において、前記処理装置は、上部が円筒状で下部が逆円錐状に形成され、内部に前記藍藻類分解担体と前記ミクロシスチン分解担体とが充填されると共に、浮き部材によって前記藍藻類が発生した水域に浮遊可能な分解処理槽と、前記分解処理槽の上端に形成され、前記藍藻類及びミクロシスチンを含有する原水を前記分解処理槽内に自然流入させる複数の導入口と、前記分解処理槽内の中央部に立設され、エアリフト作用により上向流を発生させて前記分解処理槽で処理された処理水を排出するエアリフト管と、前記エアリフト管から前記分解処理槽の槽外に延設された複数の導出管と、前記エアリフト管の下端部に設けられ、前記藍藻類分解担体と前記ミクロシスチン分解担体とを前記処理水から分離するスクリーンと、を備えたことを特徴とする。
請求項によれば、上述した構成の処理装置をアオコが発生した閉鎖性水域内に設置すると、閉鎖性水域の原水が複数の導入口を介して分解処理槽へ流入し、充填された藍藻類分解担体及びミクロシスチン分解担体と接触する。これにより、藍藻類分解担体に包括固定された微生物が藍藻類を溶解するとともに、ミクロシスチン分解担体に包括固定された微生物がミクロシスチンを分解するので、原水中の藍藻類及びミクロシスチンを分解処理することができる。
こうして藍藻類及びミクロシスチンが処理された処理水は、混合された藍藻類分解担体及びミクロシスチン分解担体をスクリーンで分離した後、分解処理槽の中央部に立設されたエアリフト管の上向流によって上昇して、導出管から閉鎖性水域へ返送される。
このように、本発明の処理装置では、浮き部材により閉鎖性水域の水面上を浮遊させることができるので、地表に置スペースを確保する必要がなくなる上、閉鎖性水域を広範囲にわたって浄化できる。また、原水を自然流入させる導入口を設けることにより、原水導入を簡易に行なうことができるとともに、原水導入の動力に要するコストを低減できる。さらに、閉鎖性水域中の藍藻類及びミクロシスチンが連続処理されるので、閉鎖性水域を短時間で浄化することができる。
以上説明したように本発明に係る藍藻類及びミクロシスチンの処理装置によれば、閉鎖性水域から取り込まれた原水を連続処理して、その処理水が閉鎖性水域へ返送される。これにより、アオコが発生した閉鎖性水域に対して環境の二次汚染及び生態系のかく乱を生じさせることなく、短時間で効率よく浄化することができる。また、藻類及びミクロシスチンの分解処理で生じた残渣である有機物、窒素、リンも処理されるため、処理による閉鎖水域の富栄養化を防止できる。
以下添付図面に従って本発明に係る藍藻類及びミクロシスチンの処理装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明の第1の実施の形態である藍藻類及びミクロシスチンの処理装置10の構成を示したフロー図である。
処理装置10は、主に藍藻類分解部である藍藻類分解槽12と、ミクロシスチン分解部であるミクロシスチン分解槽14と、栄養素処理部である栄養素処理槽16とから構成される。
アオコが発生した閉鎖性水域である汚濁水域5には原水導入部である導入管18が上層に挿入されており、付属する導入ポンプ20の駆動により汚濁水域5の原水が汲み上げられる。汲み上げられた原水は前処理部である前処理装置21へ流入し、原水を前処理して原水中の藍藻類が破砕される。なお、前処理装置21における前処理は、高速カッター、超音波処理装置、及びホモジナイザーの少なくても1つを使用して行なうことが好ましい。こうして前処理された原水は藍藻類分解槽12の底部へ移送される。
藍藻類分解槽12には、藍藻類分解能を有する微生物を包括固定した藍藻類分解担体12a,12a…が多数充填される。藍藻類分解能を有する微生物は、溶藻性酵素を産出する微生物であることが好ましく、例えばブレビバチルス属の微生物が使用される。藍藻類分解槽12の底部には曝気管22が設置され、ブロア24から供給されたエアを曝気することにより、藍藻類分解担体12a,12a…が原水と混合されて、藻類が分解処理される。藍藻類分解槽12の上側面には担体分離部であるスクリーン26が設置され、原水を分解処理した藍藻類処理水から藍藻類分解担体12a,12a…が分離され、第1の移送管28により藍藻類処理水をミクロシスチン分解槽14の底部へ移送される。
ミクロシスチン分解槽14には、ミクロシスチン分解能を有する微生物を包括固定したミクロシスチン分解担体14a,14a…が多数充填される。ミクロシスチン分解能を有する微生物としては、ミクロシスチン分解酵素を産出する微生物であることが好ましく、例えばスフィンゴモナス属の微生物が使用される。ミクロシスチン分解槽14の底部には曝気管22が設置され、連結したブロア24からエアが曝気されることによりミクロシスチン分解担体14a,14a…と藍藻類処理水とが混合され、藍藻類処理水に含有されるミクロシスチンが生物学的に分解処理される。藍藻類処理水を処理した処理水であるミクロシスチン処理水は、スクリーン26によりミクロシスチン分解担体14a,14a…が分離され、第2の移送管30を介して栄養素処理槽16の底部へ移送される。
栄養素処理槽16には、多数の栄養素分解担体16a,16a…が充填されている。栄養素分解担体16a,16a…は微生物を包括固定した担体であり、使用される微生物としては有機物を栄養源として窒素及びリンを処理する微生物であることが好ましいが、特に限定するものではない。有機物を利用して窒素又はリンを処理する微生物を別々に単離して包括固定した複数の担体を使用してもよい。栄養素処理槽16の底部には曝気管22が設けられ、ブロア24からのエアが曝気されることにより、ミクロシスチン処理水と栄養素分解担体16a,16a…とを混合して接触させることにより、ミクロシスチン処理水に含有される有機物、窒素、及びリンが処理される。処理された処理水は上側面に設けられたスクリーン26により栄養素分解担体16a,16a…を分離してから、導出手段である導出管32から汚濁水域5の中層へ返送される。
次に、上記の如く構成された処理装置10における作用について説明する。
処理装置10において、汚濁水域5から取り込まれた原水に対して前処理装置21で原水中の藍藻類が破砕されるため、藍藻類分解槽12における藍藻類の溶解を短時間で効率よく行なうことができる。
前処理装置21及び藍藻類分解槽12で原水中の藍藻類を破砕及び溶藻されると、藍藻類の細胞からミクロシスチンが溶出される。本発明の処理装置10では藍藻類分解槽12の下流にミクロシスチン分解槽14が設けられているため、原水中のミクロシスチンを効率よく分解処理することができる。
こうしてミクロシスチン分解槽14で処理されたミクロシスチン処理水中には、藍藻類やミクロシスチンの分解で生じた残渣である有機物や、窒素、リンが多く含有されている。そのまま汚濁水域5に返送してしまうと汚濁水域5の富栄養化を促進するため、アオコを増殖させる可能性がある。そこで、最下流に栄養素処理槽16を設けることにより、ミクロシスチン処理水が栄養素分解担体16a,16a…と接触して、包括固定された微生物により有機物が栄養源として利用されて窒素及びリンが処理される。これにより、導出管32から汚濁水域5へ導出される処理水は栄養素が少ない状態であるため、各処理による汚濁水域5のアオコの増殖を抑制することができる。
このように、本発明の処理装置10では原水を連続通水しながら処理されるため、アオコの発生した汚濁水域5を短時間で効率よく浄化することができる。また、各スクリーン26,26…により担体の流出を防止することができるため、各処理を安定して行なうことができる上、処理水の返送による環境の二次汚染や汚濁水域5における生態系のかく乱を防止できる。
図2は、本発明の第2の実施の形態である藍藻類及びミクロシスチンの処理装置50の構成を示した斜視図である。
図2に示すように、処理装置50は、1槽で構成された分解処理槽54の外周に設けられた複数の浮き部材52、52…により浮遊した状態で汚濁水域5内に設置される。分解処理槽54は、上部が円筒状で下部が円錐状の形状であり、多数の底泥固定化担体56、56…が充填される。底泥固定化担体56,56…は、汚濁水域5の底泥を採取して包括固定化することにより形成される。
分解処理槽54の外周には複数の導入口58,58…が配置され、分解処理槽54の中心には導出手段である円筒状のエアリフト管60が設置される。汚濁水域5の原水は、導入口58, 58…から分解処理槽54内へ自然流入し、底泥固定化担体56, 56…と混合されて接触することにより藍藻類及びミクロシスチンが処理される。処理水は、エアリフト管60の底部に設けられた取込口66から取り込まれるが、エアリフト管60の下部に設置されたネット68により底泥固定化担体56, 56…が分離される。そして、分離された処理水はエアリフト管60の底部に配設された曝気装置62による曝気エアにより上昇され、エアリフト管60の上部に配設された複数の導出管64,64…から汚濁水域5へ返送される。
次に、上述した本発明の第2の実施の形態である藍藻類及びミクロシスチンの処理装置50の作用について説明する。
アオコが発生した汚濁水域5の原水が導入口58,58…から分解処理槽54に取り込まれると、充填された底泥固定化担体56,56…と混合して接触する。底泥固定化担体56、56…に包括固定された汚濁水域5の底泥は、汚濁水域5の環境に適した微生物で構成され、特に藻類やミクロシスチンを分解する微生物が多く存在する。したがって、原水を底泥固定化担体56, 56…を用いて処理することにより、汚濁水域5の環境上で安定した状態で、藍藻類及びミクロシスチンを効率よく分解できる。また、汚濁水域5から底泥を採取して、そのまま包括固定するだけで製造できるため、製造における手間やコストを低減できる。
藍藻類及びミクロシスチンが分解されると、その残渣として栄養素である有機物、窒素、リンが多量に発生する。本発明の処理装置50では、包括固定された微生物が溶解酵素及び分解酵素の産生のために有機物をエネルギー源として利用する上、底泥中に多く存在する有機物分解能を有する微生物や、脱窒菌、脱リン菌などにより原水中の有機物、窒素、及びリンが消費される。これにより、処理水を汚濁水域5へ返送しても、汚濁水域5が富栄養化することを防止できる。
また、処理装置50は汚濁水域5の水面上を浮遊しながら藍藻類やミクロシスチン、及び栄養素の処理を行うことができるため、地表に設置スペースを確保する必要がない上、汚濁水域5を広範囲にわたって処理することができる。
なお、上述した処理装置50において、分解処理槽54は底泥固定化担体56,56…を充填したが、特に限定するものではない。底泥固定化担体56,56…の代わりに、図1の処理装置10で用いた藍藻類分解担体12a,12a…やミクロシスチン分解担体14a,14a…、栄養素分解担体16a,16a…を充填してもよい。
(実施例1)
実施例1では、図1に示した処理装置10を用いて、藍藻類及びミクロシスチンの処理試験を行なった。藍藻類分解槽12は容量が100Lで、滞留時間が1時間になるように設定された。藍藻類分解担体12a,12a…は、2×104 個/cm3 担体以上の初期濃度のブレビバチルス菌をポリエチレングリコールで包括固定し、3mm角に裁断したものを使用した。担体の比重は1.015であり、担体の充填率は40%であった。また、ミクロシスチン分解槽14は容量が100Lで、滞留時間が1時間になるように設定された。ミクロシスチン分解担体14a,14a…としては、2×104 個/cm3 担体以上の初期濃度のスフィンゴモナス菌をポリエチレングリコールで包括固定し、3mm角に裁断したものを使用した。なお、担体の比重は1.015で、担体の充填率は40%であった。さらに、栄養素処理槽16は容量が100Lで、滞留時間が1時間になるように設定された。栄養素分解担体16a,16a…としては、活性汚泥を発泡ポリエチレンに付着固定させた5mm角形の担体であり、その担体充填量が50%であるものを使用した。供試する原水としては、関東地方の湖水から採取されたアオコを含有した原水が使用された。なお、処理試験は約25日間を行なった。
その結果、藍藻類分解槽12へ流入する原水における藍藻類の平均濃度は105 個/mLであったのに対し、導出管32から導出される処理水における藍藻類の平均濃度は約250個/mLまで減少した。一方、ミクロシスチン分解槽14へ流入する原水中のミクロシスチン濃度は80〜100μg/Lであったのに対し、導出管32から導出される処理水中のミクロシスチン濃度は1μg/Lまで減少した。したがって、実施例1では、処理水を汚濁水域5に返送しても返送先で希釈される上、自然界で徐々に分解できる濃度まで、原水中の藍藻類及びミクロシスチンを分解処理することができた。
(実施例2)
実施例2では、図2に示した処理装置50を用いて、藍藻類及びミクロシスチンの処理試験を行なった。処理装置50は容量が100Lの分解処理槽54を使用して、滞留時間が3時間になるように処理を行った。分解処理槽54内には、実施例1で使用された藍藻類分解担体12a,12a…及びミクロシスチン分解担体14a,14a…が充填された。その他の条件は実施例1と同様である。
その結果、原水における藍藻類の平均濃度は105 個/mLであったのに対し、導出管64、64…から導出される処理水中の藍藻類の平均濃度は約250個/mLまで減少した。また、原水中のミクロシスチン濃度は80〜100μg/Lであったのに対し、導出管64、64…から導出される処理水中のミクロシスチン濃度は1μg/Lまで減少した。したがって、実施例2では、処理水を汚濁水域5に返送しても返送先で希釈される上、自然界で徐々に分解できる濃度まで、原水中の藍藻類及びミクロシスチンを分解処理することができた。
(実施例3)
実施例3では、図2に示した処理装置50を用いて、藍藻類及びミクロシスチンの処理試験を行なった。使用される担体は、関東地方の某湖沼の底泥を採取して、底泥を2重量%の濃度でポリエチレングリコールを用いて包括固定し、3mm角に裁断したものを使用した。なお、担体の比重は1.015であり、担体の充填率は40%であった。その他の条件は実施例2と同様である。
その結果、原水における藍藻類の平均濃度は105 個/mLであったのに対し、導出管64、64…から導出される処理水における藍藻類の平均濃度は約250個/mLまで減少した。一方、原水中のミクロシスチン濃度は80〜100μg/Lであったのに対し、導出管64、64…から導出される処理水中のミクロシスチン濃度は1μg/Lまで減少した。したがって、実施例3では、処理水を汚濁水域5に返送しても返送先で希釈される上、自然界で徐々に分解できる濃度まで、藍藻類及びミクロシスチンを分解処理することができた。
実施例1〜3から、本発明を採用することによりアオコが発生した閉鎖性水域中の藍藻類及びミクロシスチンを効率よく分解処理できることが判明した。
本発明の第1の実施の形態である藍藻類及びミクロシスチンの処理装置の構成を示した断面図 本発明の第2の実施の形態である藍藻類及びミクロシスチンの処理装置の構成を示した斜視図
符号の説明
10,50…藍藻類及びミクロシスチンの処理装置、12…藍藻類分解槽、12a…藍藻類分解担体、14…ミクロシスチン分解槽、14a…ミクロシスチン分解担体、16…栄養素処理槽、16a…栄養素分解担体、18…導入管、20…導入ポンプ、22…曝気管、24…ブロア、26…スクリーン、28…第1の移送管、30…第2の移送管、32…導出管、52…浮き部材、54…分解処理槽、56…底泥固定化担体、58…導入口、60…エアリフト管、62…曝気装置、64…導出管、66…取込口、68…ネット

Claims (1)

  1. 藍藻類及び該藍藻類から産出されるミクロシスチンを処理する藍藻類及びミクロシスチンの処理装置において、
    前記処理装置は、
    上部が円筒状で下部が逆円錐状に形成され、内部に前記藍藻類分解担体と前記ミクロシスチン分解担体とが充填されるとともに、浮き部材によって前記藍藻類が発生した水域に浮遊可能な分解処理槽と、
    前記分解処理槽の上端に形成され、前記藍藻類及びミクロシスチンを含有する原水を前記分解処理槽内に自然流入させる複数の導入口と、
    前記分解処理槽内の中央部に立設され、エアリフト作用により上向流を発生させて前記分解処理槽で処理された処理水を排出するエアリフト管と、
    前記エアリフト管から前記分解処理槽の槽外に延設された複数の導出管と、
    前記エアリフト管の下端部に設けられ、前記藍藻類分解担体と前記ミクロシスチン分解担体とを前記処理水から分離するスクリーンと、を備えたことを特徴とする藍藻類及びミクロシスチンの処理装置。
JP2004015568A 2004-01-23 2004-01-23 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置 Expired - Fee Related JP4374569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004015568A JP4374569B2 (ja) 2004-01-23 2004-01-23 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004015568A JP4374569B2 (ja) 2004-01-23 2004-01-23 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005205336A JP2005205336A (ja) 2005-08-04
JP4374569B2 true JP4374569B2 (ja) 2009-12-02

Family

ID=34900995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004015568A Expired - Fee Related JP4374569B2 (ja) 2004-01-23 2004-01-23 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4374569B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4654437B2 (ja) * 2005-02-28 2011-03-23 国立大学法人九州工業大学 新規微生物及びそれを用いた有機性汚泥の処理方法
JP4586147B2 (ja) * 2006-09-20 2010-11-24 桜井 信一 浄水処理装置
JP6024165B2 (ja) * 2012-04-05 2016-11-09 セイコーエプソン株式会社 分離装置
CN103864189B (zh) * 2014-03-25 2015-06-17 中国科学院海洋研究所 一种利用粘土或改性粘土粉末提高近海藻华去除率的装置及方法
CN104609570B (zh) * 2015-01-07 2016-08-17 王迎春 利用矿物质藻类分解促进剂辅助复合微生物治理含藻水体的方法
MY184021A (en) * 2015-03-31 2021-03-17 Cube 2 Pte Ltd Moving bed bioreactor and water treatment process
CN106542645A (zh) * 2016-11-07 2017-03-29 天津市水利科学研究院 微生物治污发生系统及微生物治污菌剂的制作方法和微生物治污发生系统的微生物治污方法
CN106830110B (zh) * 2017-01-10 2023-08-11 无锡德林海环保科技股份有限公司 一种气液混流灭藻装置
CN111018095B (zh) * 2019-12-26 2024-03-12 中国水产科学研究院渔业机械仪器研究所 一种控制蓝藻门微囊藻属水华的方法和便捷式处理系统
WO2021133435A1 (en) * 2019-12-26 2021-07-01 Anellotech, Inc. Process and apparatus for removing impurities from solid biomass feeds

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005205336A (ja) 2005-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10342189B2 (en) Aerobic, bioremediation treatment system comprising floating inert media in an aqueous environment
US10982400B2 (en) Structure for an aquatic space and method for conserving large bodies of water
CA2145031C (en) Method and apparatus for in situ water purification including sludge reduction within water bodies by biofiltration and for hypolimnetic aeration of lakes
KR0149621B1 (ko) 호기성 및 혐기성 미생물을 이용하고 배기가스 처리를 행할 수 있는 폐수처리장치 및 폐수처리방법
US6447681B1 (en) Aquaculture wastewater treatment system and method of making same
US9162909B2 (en) Method and apparatus for the bio-remediation of aqueous waste compositions
AU3760295A (en) Treatment of nutrient-rich water
CA2305186A1 (en) Installation for biochemichal sewage treatment
JP4374569B2 (ja) 藍藻類及びミクロシスチンの処理装置
CN104591443A (zh) 一种水产养殖农业废水的循环处理设备
Hellal et al. Technologies for wastewater treatment and reuse in Egypt: Prospectives and future challenges
Ngo et al. Aerobic treatment of effluents from the aquaculture industry
Parvathy et al. Biological treatment systems for fish processing wastewater-A review
CN1646982A (zh) 利用酶促反应的水质净化剂及利用微生物活化的水质净化方法
JP2002192187A (ja) 汚染環境の処理剤
KR101834375B1 (ko) 정체 수역 및 하천 복원 시스템
KR100928087B1 (ko) 광합성 미생물 고정화 장치 및 이를 이용한 광합성 미생물 고정화 방법
KR100458764B1 (ko) 침적형 고정층 미생물막법을 이용한 수처리 방법 및 장치
CA3101619C (en) An apparatus for the bio-remediation of a waste water composition
US20200290908A1 (en) Submerged bio-restoration artificial ecosystem reactor
Meikap et al. Recent Advances in Bio-chemical Reactors for Treatment of Wastewater
KR20050045957A (ko) 오폐수 처리 시스템
JPH0663577A (ja) 水浄化方法及び装置
Abdelbary Bioremediation of fish wastewater using a modified aerated beads biological filter
JP2006088028A (ja) 嫌気性生物ろ過浄化槽、汚水処理システムおよび汚水処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130918

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees