JP6207968B2 - 林相解析装置、林相解析方法及びプログラム - Google Patents

林相解析装置、林相解析方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、航空レーザ計測データから森林の林相の違いをカラー画像で可視化する林相解析装置、林相解析方法及びプログラムに関する。
林相は樹種・樹齢、樹冠や木の生育状態などによる森林の様子・形態であり、林相区画は林相によって区分された森林領域である。林相区分図は林相区画における樹種を判別することで作成される。
ここで、航空機などによる上空からのリモートセンシングは、広範囲での地上の状況把握が可能であり、林相区分図の作成などの林相の解析に利用されている。具体的には、従来、林相の解析には主として航空写真等の上空からの高分解能画像データが利用されている。そして当該データを利用した林相区分図の作成は基本的に人間が実体視鏡やデジタル図化機等を用いて目視判読で行っている。
他のリモートセンシング技術として航空レーザ計測がある。航空レーザ計測で取得した3次元点群データは森林の地形や樹高の計測、立木密度や材積の推定などに幅広く利用されているが、樹種判別、林相区分図作成に関しては、航空写真等の画像データと併用することが多い。
なお、下記特許文献1は、航空レーザ計測データのみを利用して視覚化された植生図を生成する技術を示している。
特開2013−54660号公報
航空写真を用いた林相解析は、撮影の時期、撮影の方向・角度、及び太陽の方位角・高度角などにより画像が影響を受けるので精度が低下し得、またそれを避けようとすると撮影機会が制限されるという問題を有する。この点、航空レーザ計測は地物の3次元構造情報を直接計測によって取得し、またレーザを自ら照射する能動的なセンシングであるのでデータ収集時に関する条件が緩やかである。そのため、航空レーザ計測に基づく解析では、より安定かつ正確に林相解析が可能となる。
一方、航空レーザ計測データを用いた従来の林相解析の多くは、航空レーザ計測データに含まれ得る情報のうち高さや反射強度など単純な情報しか利用していない。それ故、航空レーザ計測データのみを用いた樹種判別が難しく、上述のように航空写真と併用せざるを得ないといった問題が存在している。航空写真とレーザデータとを併用する解析手法は、航空写真を用いた解析の上述の問題を有する上、撮影やデータ処理のコストが増えるという問題を有する。この点で、林相区画における樹種の判別を、画像データに頼らず航空レーザ計測データのみを利用して可能とすることへの要求がある。
ここで、航空レーザ計測データを利用する場合には、林相の目視判読、又は自動判読処理結果を目視確認する作業のために、林相の可視化(Visualization:ビジュアライゼーション)が必要となる。
よって、上記特許文献1のような技術が必要となる。ここで、従来は航空レーザ計測データから林相判読に必要な情報を如何に抽出し有効に利用するかについて十分な検討がなされていない。特に、林相の可視化に関し、航空レーザ計測データに含まれるどのような情報を、林相の違いを鮮明に表現するのに利用できるのかについての検討は必ずしも十分ではなかった。
そこで本発明は、航空レーザ計測データから森林の林相の違いをカラー画像で可視化する林相解析装置、林相解析方法及びプログラムを提供することを目的とする。
(1)本発明に係る林相解析装置は、森林を含む対象地域をスキャンして取得した航空レーザ計測データに基づき、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる各計測地点での反射パルス指標を含む1又は複数種類の特徴量を求める特徴量抽出手段と、前記対象地域のカラー画像を生成する手段であって、画素に対応する領域での前記特徴量に基づいて前記カラー画像の画素値を定めるカラー画像生成手段と、を有する。
(2)上記(1)に記載する林相解析装置において、前記カラー画像生成手段は、画素に対応する領域での前記1又は複数種類の特徴量を予め定められた関係式で色空間における座標値に変換して前記画素値を定める構成とすることができる。
(3)上記(1)又は(2)に記載する林相解析装置において、前記複数種類の特徴量はさらにレーザの反射強度を含んでもよい。
(4)上記(1)から(3)に記載する林相解析装置において、前記複数種類の特徴量はさらに樹高を含んでもよい。
(5)上記(1)から(4)に記載する林相解析装置において、前記複数種類の特徴量はさらに、レーザの反射強度を画素値とした前記対象地域での画像を二値化したパターンから抽出されたテクスチャ特徴量を含んでもよい。
(6)本発明に係る林相解析方法は、森林を含む対象地域をスキャンして取得した航空レーザ計測データに基づき、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる各計測地点での反射パルス指標を含む1又は複数種類の特徴量を求める特徴量抽出ステップと、前記対象地域のカラー画像を生成する手段であって、画素に対応する領域での前記特徴量に基づいて前記カラー画像の画素値を定めるカラー画像生成ステップと、を有する。
(7)本発明に係るプログラムは、コンピュータに林相解析を行わせるためのプログラムであって、当該コンピュータを、森林を含む対象地域をスキャンして取得した航空レーザ計測データに基づき、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる各計測地点での反射パルス指標を含む1又は複数種類の特徴量を求める特徴量抽出手段、及び、前記対象地域のカラー画像を生成する手段であって、画素に対応する領域での前記特徴量に基づいて前記カラー画像の画素値を定めるカラー画像生成手段、として機能させる。
本発明によれば、航空レーザ計測データから森林の林相の違いをカラー画像で可視化することができる。
本発明の実施形態である林相解析システムの概略の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態である林相解析システムの概略のデータフロー図である。 航空レーザ計測データから得られる特徴量の例を説明する模式図である。 特徴量抽出部の概略の処理フロー図である。 対象地域の空中写真画像(オルソ画像)の一例である。 図5に示す対象地域のFPR画像の一例である。 図5に示す対象地域のIPR画像の一例である。 図5に示す対象地域のRI画像の一例である。 図5に示す対象地域のBRI画像の一例である。 図5に示す対象地域のDCHM画像の一例である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態である林相解析システム2の概略の構成を示すブロック図である。本システムは、演算処理装置4、記憶装置6、入力装置8及び出力装置10を含んで構成される。演算処理装置4として、本システムの処理を行う専用のハードウェアを作ることも可能であるが、本実施形態では演算処理装置4は、コンピュータ及び、当該コンピュータ上で実行されるプログラムを用いて構築される。
演算処理装置4は、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)からなり、後述する特徴量抽出部20、カラー画像生成部22として機能する。
記憶装置6はROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置である。記憶装置6は演算処理装置4にて実行される各種のプログラムや、本システムの処理に必要な各種データを記憶し、演算処理装置4との間でこれらの情報を入出力する。例えば、記憶装置6には、航空レーザ計測データ30が予め格納される。
航空レーザ計測データ30は、例えば、航空機やヘリコプターなどに搭載されたレーザ計測システムを用いて取得される。レーザ計測システムはレーザスキャナ及びGPS/IMU(Global Positioning System/Inertial Measurement Unit)を含んで構成される。レーザスキャナは上空から地上へ向けてレーザパルスを掃射し、その反射パルスを受信する。航空レーザ計測データ30の取得に用いるレーザスキャナは近赤外レーザパルスを照射し、また1つの照射パルスに対する所定数(例えば、4点とする装置が多い)の反射パルスを記録できるものを用いる。レーザスキャナによりレーザパルスの反射強度、レーザパルスの照射方向、パルスの発射から受信までの時間差が得られ、一方、GPS/IMUにより航空機の位置・姿勢が得られ、これらのデータからレーザパルスの反射点の座標が算出される。航空レーザ計測データ30には例えば、レーザパルスの反射強度、レーザパルスごとの各反射点の座標が含まれる。
入力装置8は、キーボード、マウスなどであり、ユーザが本システムへの操作を行うために用いる。
出力装置10は、ディスプレイ、プリンタなどであり、本システムにより生成された林相画像を画面表示、印刷等によりユーザに示す等に用いられる。また、林相画像を他のシステムで利用できるよう、データとして出力してもよい。
図2は林相解析システム2における概略のデータフロー図である。特徴量抽出部20は航空レーザ計測データ30から特徴量を抽出し、各特徴量について特徴量画像(特徴量画像データ40)を生成する。カラー画像生成部22は特徴量画像データ40を入力され、特徴量に基づいて林相を可視化した林相画像(林相画像データ42)を生成する。
特徴量抽出部20は、航空レーザ計測データ30に基づき、後述する反射パルス指標を少なくとも含む1又は複数種類の特徴量を対象地域の各計測地点について求め、当該特徴量の種類ごとに当該特徴量を画素値とする対象地域の特徴量画像を生成する。このとき、特徴量が取得される計測地点間にて内挿処理を行い、各画素での特徴量を定義する。
特徴量は航空レーザ計測データ30に基づいて生成され、その値や値の分布範囲に林相に応じて差異が生じる量である。図3は特徴量の例を説明する模式図であり、森林を含む或る対象地域を秋に観測した例を示している。同図には複数の特徴量それぞれについて観測により得られた数値が示されており、例えば、“D”に対応する数値は広葉樹林での特徴量の値であり、同様に、“H”,“S”,“NF”の数値はヒノキ林、スギ林、非森林領域での値である。
NDSM(Normalized Digital Surface Model)は数値表層モデル(Digital Surface Model:DSM)に含まれる数値標高モデル(Digital Terrain Model:DTM)の影響を除去し正規化したDSMである。ちなみに、航空レーザ計測データ30からDSM及びDTMを生成し、DSMからDTMを減算してNDSMが生成される。NDSMが森林から想定される或るしきい値(例えば、図3の例では15cm程度)より低い場所は、水域、草地、更地などの非森林領域(NF)とすることができる。また、建物の領域ではNDSMから得られる高さが建物に想定されるしきい値以上で、高さの分散が森林に比べて小さくなる場合がある。よって、NDSMは森林領域と非森林領域である建物領域とを区別し得る。
NDSMは森林領域では樹高を反映する。森林地域ではレーザの反射パルスのうちファーストパルスに基づいてDSMを生成し、ラストパルスに基づいてDTMを生成し、DSMからDTMを減算してデジタル樹冠高モデル(Digital Canopy Height Model:DCHM)が生成される。DCHMは樹高を表すデータとして用いられる。図3には示していないが、樹高は森林の生育状況、樹齢といった林相情報を反映する。
レーザパルスの反射強度(Reflection Intensity:RI)は、樹木の反射断面積や吸収率を反映する。特に、近赤外領域の波長を有する光に対する反射率の相違は、従来より植生のリモートセンシングに利用されている。図3に示す観測結果では、ヒノキ林(H)及び広葉樹林(D)がスギ林(S)より高い値を示している。ちなみに反射強度はファーストパルスの強度に基づいて定義している。なお、計測に用いられるレーザスキャナの照射パルスの強度が一定であれば、反射強度は反射パルスの強度の絶対値で表すことができ、一方、照射パルスの強度が変わり得る場合には、反射強度は照射パルスの強度で規格化した相対値で表すのが好適である。
図3には、反射パルス指標の例として、トータルパルス(Total Pulse:TP)、ファーストパルス比(First Pulse Ratio:FPR)、及び中間パルス比(Intermediate Pulse Ratio:IPR)を示している。ここで、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる値を反射パルス指標と総称している。その指標値は各計測地点にて定義される。マルチパルス機能を有したレーザスキャナにより取得した航空レーザ計測データに基づく反射パルス指標は森林の内部の構造情報を反映し得る。
TPは各照射パルスに対する反射パルスの総数に基づく指標であり、例えば、地表の計測地点の単位面積当たりでの反射パルス数とすることができる。なお、上述のようにマルチパルス機能を有したレーザスキャナにより取得したTPは基本的に、単位面積の地表への照射パルス数とは必ずしも一致しない。
図3に示すように、ヒノキ林(H)、スギ林(S)及び広葉樹林(D)におけるTPは、広葉樹林、スギ林、ヒノキ林の順に小さくなる結果が観測された。
FPRは、計測地点の例えば単位面積からの反射パルス総数(つまりTP)に対するファーストパルスの数の比の値である。ちなみにファーストパルスは照射パルスに対して最初に検知される反射パルスである。例えば、単位面積に2発のレーザパルスが照射され、1発に対しては2つの反射パルスが受信され、他の1発に対しては3つの反射パルスが受信された場合、TPは5、ファーストパルスの数は2となるので、FPRは2/5、つまり40%である。
IPRは、計測地点の例えば単位面積からの反射パルス総数(つまりTP)に対する中間パルスの数の比の値である。ちなみに中間パルスは照射パルスに対する反射パルスのうち最初に検知されるファーストパルス及び最後に検知されるラストパルスを除いた残りのパルスであり、1つの照射パルスに対する反射パルスの数が1又は2の場合は中間パルスの数は0となる。例えば、単位面積に2発のレーザパルスが照射され、1発に対しては2つの反射パルスが受信され、他の1発に対しては3つの反射パルスが受信された場合、TPは5、中間パルスの数は1となるので、IPRは1/5、つまり20%である。
図3の観測結果においてFPRは基本的にTPに反比例する傾向を示している。またIPRは基本的にTPと正の相関を有するが、樹種間における差異の程度はTPとIPRとで異なる。FPR、IPRは無次元量であり、レーザパルスの照射密度の影響を受けにくい。
図4は特徴量抽出部20の概略の処理フロー図である。本実施形態では、特徴量抽出部20は、特徴量として反射パルス指標、反射強度及び樹高を利用する。反射パルス指標に関してはFPR(又はIPR)を特徴量として利用する。また反射強度の二値化画像から得られるテクスチャ情報も特徴量として利用する。
すなわち、特徴量抽出部20は航空レーザ計測データ30からFPR又はIPRを算出し(S30)、反射強度を取得し(S32)、またDCHMを生成する(S34)。
特徴量抽出部20は特徴量として算出したFPR又はIPRから特徴量画像であるFPR画像又はIPR画像を生成し(S40)、また反射強度、DCHMからそれぞれ特徴量画像であるRI画像、DCHM画像を生成する(S42,S44)。さらに、特徴量抽出部20はRI画像を二値化処理してBRI(Binary Reflection Intensity)画像を生成する(S46)。ここで、二値化のしきい値は大津の手法により決定することができる。
図5は対象地域の空中写真画像(オルソ画像)の一例である。図6〜図10は図5に示す対象地域にて取得された航空レーザ計測データ30に基づく特徴量画像の例であり、図6はFPR画像、図7はIPR画像、図8はRI画像、図9はBRI画像、図10はDCHM画像である。
カラー画像生成部22は、林相画像として対象地域の林相を表示するカラー画像を生成する。カラー画像生成部22は、画素に対応する領域での特徴量に基づいてカラー画像の画素値を定める。
カラー画像生成部22は、画素に対応する領域での1又は複数種類の特徴量を予め定められた関係式で色空間における座標値に変換してカラー画像の画素値を定めることができ、例えば、特徴量の組(特徴量セット)をRGB色空間におけるR座標,G座標,B座標の座標値に変換して画素値を定める。
変換は例えば、線形変換とすることができ、この場合、変換対象とするn種類(n≧2)の特徴量からなる列ベクトルをμ、RGB各座標値からなる列ベクトルをνとすると、変換は例えば、3行n列の行列Mを用いて、ν=Mμで表される。nが3以上である場合には、Mは基本的にはRGBそれぞれの座標値が線形独立になるように設定され、これにより3色からなるカラー画像が得られる。一方、nが2である場合には、RGBは線形従属となるが2色からなるカラー画像を生成することはできる。
例えば、RI画像及びFPR画像それぞれの画素値、並びにBRI画像に現れるパターンのテクスチャ特徴量(以下、BRI特徴量と称する。)を特徴量セットとして用いる場合を説明する。BRI特徴量として例えばBRI画像の画素値の平均値や標準偏差などの統計量を用いることができる。
図3の観測値では、FPRは、ヒノキ林(H)、スギ林(S)、広葉樹林(D)の順に小さくなり、これを用いてH,S,Dを弁別可能である。RIについてはH及びDがSより大きい値を示す。また、スギ林(S)よりヒノキ林(H)の方が樹冠間隔が広い傾向を示すことなどから、BRI画像はSよりHにて濃度が低くなり、BRI特徴量はSとHとで差を生じる。よって、RI及びBRI特徴量はFPRにおける樹種間の差異を補強してH,S,Dの弁別精度を上げることができる。そこで、FPR,RI,BRIから線形変換によりRGB値を生成する際には、H,S,Dの弁別に関するFPR,RI,BRI間の補強関係が生かされ、またカラー画像にて視覚的にH,S,Dの弁別が容易な色となるように配慮し、かつ上述の線形独立の関係となるように変換行列Mを設定する。
例えば、FPR,RI,BRIから林相画像の各画素のRGB値を次式で定義する線形変換で求めることができる。なお、次式にて“RI”,“FPR”はそれぞれRI画像、FPR画像の画素値、また“BRI”は画素に対応する位置でのBRI特徴量を表す。
R=1/3・RI+1/3・FPR+1/3・BRI
G=RI
B=1/4・RI+3/4・FPR
この関係式は予め記憶装置6又はカラー画像生成部22に設定され、カラー画像生成部22はその関係式に基づいてRI画像、FPR画像、BRI画像から林相画像を生成する。なお、特徴量から色への変換は線形変換には限られない。
カラー画像生成部22による処理の他の例を説明する。ここではRIとIPRとの比の値RI/IPR、及びRIとFPRとの比の値RI/FPRに着目する。図3の観測値に基づくRI/IPRの値は大きい順にH,S,Dとなり、RI/FPRの値は大きい順にD,H,Sとなる。この樹種間での差異に基づいて、H,S,Dに対し色を割り当てる。例えば、RI/IPR及びRI/FPRをXYZ表色系のX,Y、又はYxy表色系のx,yに対応付けることで、H,S,Dにxy色度図上の互いに異なる点が対応付けられる。
具体的には、H,S,DのRI/IPRの値をξ,ξ,ξ、またH,S,DのRI/FPRの値をη,η,ηとし、さらにHに割り当てる色のxy色度図上の座標(x,y)、Sに割り当てる色の座標を(x,y)、Dに割り当てる色の座標を(x,y)、k,kを比例係数として、例えば次の関係式を設定する。なお、次式にて添字iはH,S,Dのうち任意のものである。
=kξ ………(1)
=kη ………(2)
H,S,Dに相互を識別容易な色が割り当てられるように(1)式,(2)式における比例係数k,kを定める。例えば、図3に示すRI,IPR,FPRの値に対して、k=0.021,k=0.20とすると以下の色座標が得られる。なお、H,DのRIは95、SのRIは70とした。
(x,y)=(0.50,0.24)
(x,y)=(0.18,0.20)
(x,y)=(0.10,0.38)
これにより、Hには赤領域、Sには青領域、Dには緑領域の色が割り当てられる。
RI/IPRとRI/FPRとの組に対し色座標を対応付ける関係式は予め記憶装置6又はカラー画像生成部22に設定され、カラー画像生成部22はその関係式に基づいてRI画像、IPR画像、FPR画像から林相画像を生成する。
RI/IPRとRI/FPRとの組に対し色座標を対応付ける手法は、L表色系に適用することもでき、例えば、RI/IPRの値をa成分、RI/FPRの値をb成分に対応付ける。
また例えば、L表色系にて明度LにDCHMを対応付け、樹高の相違や森林/非森林の区別を明度で表すことができる。例えば、DCHM画像の画素値が大きい、つまり樹高が高いほどL成分を大きく設定し明るく表示する。この場合、DCHMが小さな値となる非森林は暗く表示される。
他の表色系として、HSV表色系がある。当該表色系では、色相(Hue)、彩度(Saturation,Chroma)、明度(Value,Lightness)の3つの成分からなる色空間が定義される。HSV表色系に類似したものとして、HLS(又はHSL,HSI)表色系があり、当該表色系では色相(Hue)、彩度(Saturation)、輝度(Lightness,Luminance,Intensity)の3つの成分からなる色空間が定義される。これらの表色系では色相は色環に沿った角度(0〜360°)、つまり1次元量で表現される。ここで、図3から理解されるように、反射パルス指標(TP,FPR,IPR)には3種類の樹種(H,S,D)間に差が存在し、反射パルス指標のみで樹種の弁別は可能である。そこで、例えば、FPRに基づいてHSV表色系等の色相成分を定め、カラー画像を生成することができる。また、HSV表色系等において、明度(輝度)にDCHMを対応付けて、L表色系で述べたように、樹高の相違や森林/非森林の区別をカラー画像に表すことができる。
上述の各表色系に関し定めた関係式は、他の種々の表色系における関係式に変換することができるので、カラー画像生成部22は所望の表色系で表現された林相画像データ42を生成することができる。
また、カラー画像生成部22におけるカラー画像の画素値の生成は、特徴量から関係式に基づいて算出する手法に限られない。例えば、複数の特徴量画像を互いに異なる色のモノクロ画像とし、これを重ね合わせて合成しカラー画像を生成することができる。その際、特徴量に対してカラーテーブルを設定して特徴量画像を作成することにより、それらを合成して生成された林相画像に特徴量が定量的に表現される。
以上説明したように、本発明による林相解析システム2は航空レーザ計測データ30のみを利用して林相を可視化する。生成される林相画像は林相の目視判読を容易とし、ユーザによる林相区分図の作成・更新や災害個所の特定等にも活用できる。また、林相解析システム2による可視化には航空写真は必要ではなくなるので撮影やデータ処理のコストが軽減される。
2 林相解析システム、4 演算処理装置、6 記憶装置、8 入力装置、10 出力装置、20 特徴量抽出部、22 カラー画像生成部、30 航空レーザ計測データ、40 特徴量画像データ、42 林相画像データ。

Claims (7)

  1. 森林を含む対象地域をスキャンして取得した航空レーザ計測データに基づき、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる各計測地点での反射パルス指標を含む1又は複数種類の特徴量を求める特徴量抽出手段と、
    前記対象地域のカラー画像を生成する手段であって、画素に対応する領域での前記特徴量に基づいて前記カラー画像の画素値を定めるカラー画像生成手段と、
    を有し、
    前記1又は複数種類の特徴量は、前記反射パルス指標として、前記計測地点の単位面積からの反射パルス総数に対するファーストパルスの数の比の値、及び前記計測地点の単位面積からの反射パルス総数に対する中間パルスの数の比の値の少なくとも一方を含むこと、
    を特徴とする林相解析装置。
  2. 請求項1に記載の林相解析装置において、
    前記カラー画像生成手段は、画素に対応する領域での前記1又は複数種類の特徴量を予め定められた関係式で色空間における座標値に変換して前記画素値を定めること、を特徴とする林相解析装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の林相解析装置において、
    前記複数種類の特徴量はさらにレーザの反射強度を含むこと、を特徴とする林相解析装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の林相解析装置において、
    前記複数種類の特徴量はさらに樹高を含むこと、を特徴とする林相解析装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の林相解析装置において、
    前記複数種類の特徴量はさらに、レーザの反射強度を画素値とした前記対象地域での画像を二値化したパターンから抽出されたテクスチャ特徴量を含むこと、を特徴とする林相解析装置。
  6. 森林を含む対象地域をスキャンして取得した航空レーザ計測データに基づき、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる各計測地点での反射パルス指標を含む1又は複数種類の特徴量を求める特徴量抽出ステップと、
    前記対象地域のカラー画像を生成する手段であって、画素に対応する領域での前記特徴量に基づいて前記カラー画像の画素値を定めるカラー画像生成ステップと、
    を有し、
    前記1又は複数種類の特徴量は、前記反射パルス指標として、前記計測地点の単位面積からの反射パルス総数に対するファーストパルスの数の比の値、及び前記計測地点の単位面積からの反射パルス総数に対する中間パルスの数の比の値の少なくとも一方を含むこと、
    を特徴とする林相解析方法。
  7. コンピュータに林相解析を行わせるためのプログラムであって、当該コンピュータを、
    森林を含む対象地域をスキャンして取得した航空レーザ計測データに基づき、レーザの照射パルスに対する反射パルスの個数に応じて定まる各計測地点での反射パルス指標を含む1又は複数種類の特徴量を求める特徴量抽出手段、及び、
    前記対象地域のカラー画像を生成する手段であって、画素に対応する領域での前記特徴量に基づいて前記カラー画像の画素値を定めるカラー画像生成手段、
    として機能させ
    前記1又は複数種類の特徴量は、前記反射パルス指標として、前記計測地点の単位面積からの反射パルス総数に対するファーストパルスの数の比の値、及び前記計測地点の単位面積からの反射パルス総数に対する中間パルスの数の比の値の少なくとも一方を含むこと、
    を特徴とするプログラム。
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