JP6206004B2 - 液体吐出装置、及びその制御方法 - Google Patents

液体吐出装置、及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出装置、及びその制御方法に関する。
インクジェットタイプのプリンターは、キャビティ内のインクを吐出することによって印刷を行う。インクは、乾燥すると増粘する。キャビティ内のインクが増粘すると、吐出不良の原因となることがある。また、キャビティ内のインクに気泡が含まれたり、あるいは、紙粉がインクを吐出するノズルに付着すると、吐出不良の原因となることがある。よって、インクの吐出状態を検査することが好ましい。
特許文献1には、圧電素子を用いてキャビティ内のインクに振動を与え、その残留振動に対するインクの挙動を検知することによって、吐出状態を判定する手法が開示されている。
特開2004−276544号公報
ところで、印字中にインクの吐出状態を検査する場合、圧電素子に与えた振動によってインクが吐出すると、記録媒体を汚してしまい、更に、インクが消費されてしまう。このため、検査時にインクを吐出しないように圧電素子を駆動することが好ましい。インクを吐出しないように圧電素子を駆動するには、小振幅の検査パルスを圧電素子に印加すればよい。
しかしながら、小振幅の検査パルスでは、インクに与える加振力が小さく、残留振動を正確に検知できないといった問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、インクなど液体を吐出させることなく、残留振動を精度よく検出することを解決課題の一つとする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る液体吐出装置の一態様は、液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室に対応して液体を吐出するために設けられた圧電素子と、前記圧電素子を駆動するため駆動信号を生成する駆動信号生成部と、前記駆動信号の印加後に起きる前記圧力室内の残留振動に従った前記圧電素子の起電力の変化を検出する残留振動検出部とを備え、前記駆動信号生成部は、第1期間中に第1電位となり、第2期間中に第2電位となり、第3期間中に第3電位となり、前記第1電位から前記第2電位に遷移し、前記前記第2電位から前記第3電位に遷移する検査用の駆動信号を生成し、前記第3電位は、前記第1電位と前記第2電位との間の電位である、ことを特徴とする。
この発明によれば、 検査用の駆動信号を第1電位から第2電位に遷移させ、更に、第2電位から第1電位と第2電位の間の電位である第3電位に変化させた。これにより、第1電位から第2電位に遷移させる過程で液体に大きな加振力を与えることができ、更に、第2電位から第3電位に変化させて第3電位を保持することによって、加振力の利用しつつ、液体がノズルから吐出しないように圧力室の内圧を制御することがきる。よって、液体をノズルから吐出させること無く、大きな残留振動を得ることができる。
なお、加振力は第1電位と第2電位の電位差に応じて定まるものであるので、第1電位に対して第2電位は高電位であってもよいし、低電位であってもよい。また、第1電位は、液体の非吐出時において圧電素子に保持される電位であってもよい。さらに、第1電位は、駆動信号として取り得る電位の最大電位又は最小電位であってもよい。
上述した液体吐出装置の一態様において、前記検査用の駆動信号において、前記第1期間の終了から前記第2期間の終了までの時間をTxaとし、前記圧力室の固有振動周期をTcとしたとき、Tc/2−Tc/4<Txa<Tc/2+Tc/4であることが好ましい。この態様によれば、圧力室の液体の振動を強めあうように第1期間の終了から第2期間の終了までの時間を定めることができるので、検査用の駆動信号の振幅を効率よく利用することができる。
上述した液体吐出装置の一態様において、前記駆動信号生成部は、前記検査用の駆動信号について、前記第1期間の終了から前記第2期間の開始までの期間に、第4電位を維持する第4期間を設け、前記第1電位から前記第4電位に遷移させ、前記第4電位から前記第2電位に遷移させ、前記第4電位と前記第2電位との電位差は、前記第1電位と前記第2電位との電位差よりも大きいことが好ましい。
この態様によれば、第4電位と第2電位との電位差は、第1電位と第2電位との電位差よりも大きいので、第1電位から第2電位へ直接遷移させる場合と比較して、圧力室内の液体により大きな加振力を与えることができる。よって、駆動信号のダイナミックレンジを有効に活用して、大きな残留振動を発生させることができる。なお、加振力は第4電位と第2電位の電位差に応じて定まるものであるので、第4電位に対して第2電位は高電位であってもよいし、低電位であってもよい。
上述した液体吐出装置の一態様において、前記検査用の駆動信号において、前記第4期間の終了から前記第2期間の終了までの時間をTxbとし、前記圧力室の固有振動周期をTcとしたとき、Tc/2-Tc/4<Txb<Tc/2+Tc/4であることが好ましい。
この態様によれば、圧力室の液体の振動を強めあうように第4期間の終了から第2期間の終了までの時間を定めることができるので、検査用の駆動信号の振幅を効率よく利用することができる。
上述した液体吐出装置の一態様において、前記駆動信号生成部は、前記第3期間が前記第2期間よりも長くなるように前記検査用の駆動信号を生成することが好ましい。この態様によれば、第2期間より長く残留振動を検出する期間を割り当てることができる。
上述した液体吐出装置の一態様において、前記駆動信号生成部は、前記第3期間が前記圧力室の固有振動周期よりも長くなるように前記検査用の駆動信号を生成することが好ましい。この態様によれば、第3期間で残留振動を検出することにより、圧力室の固有振動周期を知ることができる。
上述した液体吐出装置の一態様において、前記第3期間の開始から終了までの時間をT3とし、前記圧力室の固有振動周期をTc、kを自然数としたとき、k・Tc−Tc/4<T3<k・Tc+Tc/4であることが好ましい。この態様によれば、残留振動を第3期間の終了で打ち消すように抑制できるので、検査が終了した後の印刷などの次の動作に残留振動の影響が及ぶことを低減できる。
本発明に係る液体吐出装置の制御方法の一態様は、液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室に対応して液体を吐出するために設けられた圧電素子とを備えた液体吐出装置を制御する方法であって、前記圧電素子に、検査用の駆動信号を印加し、前記検査用の駆動信号の印加後に起きる前記圧力室内の残留振動に従った前記圧電素子の起電力の変化を検出し、検出結果に応じて液体の吐出状態を判定し、前記検査用の駆動信号は、第1期間中に第1電位となり、第2期間中に第2電位となり、第3期間中に第3電位となり、前記第1電位から前記第2電位に遷移し、前記前記第2電位から前記第3電位に遷移し、前記第3電位は、前記第1電位と前記第2電位との間の電位であることを特徴とする。
この液体吐出装置の制御方法の一態様によれば、第1電位から第2電位に遷移させる過程で液体に大きな加振力を与えることができ、更に、第2電位から第3電位に変化させて第3電位を保持することによって、加振力の利用しつつ、液体がノズルから吐出しないように圧力室の内圧を制御することがきる。よって、液体をノズルから吐出させること無く、大きな残留振動を得ることができる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンター1の構成を示すブロック図である。 インクジェットプリンター1の概略的な構成を示す図である。 実施形態に係るヘッド部30の一例を示す概略的な断面図である。 ノズルNの配置パターンを示す平面図である。 ヘッド部30の他の例を示す構成を示す概略的な断面図である。 駆動信号Vinの供給時におけるヘッド部30の断面形状の変化を説明するための説明図である。 吐出部35における残留振動を表す単振動のモデルを示す回路図である。 吐出部35における吐出状態が正常である場合の残留振動の実験値と計算値との関係を示すグラフである。 キャビティ245内部に気泡が混入した場合の吐出部35の状態を示す説明図である。 キャビティ245内部への気泡混入によりインクを吐出できなくなった状態における残留振動の実験値と計算値とを示すグラフである。 ノズル付近のインクが固着した場合の吐出部35の状態を示す説明図である。 ノズル付近のインクの固着によりインクを吐出できなくなった状態における残留振動の実験値と計算値とを示すグラフである。 ノズルの出口付近に紙粉が付着した場合の吐出部35の状態を示す説明図である。 ノズルの出口付近への紙粉の付着によりインクを吐出できなくなった状態における残留振動の実験値と計算値とを示すグラフである。 駆動信号生成部51の構成を示すブロック図である。 デコーダーDCのデコード内容を示す説明図である。 単位動作期間Tuにおける駆動信号生成部51の動作を示すタイミングチャートである。 単位動作期間Tuにおける駆動信号Vinの波形を表すタイミングチャートである。 検査用の駆動信号の波形を示す波形図である。 キャビティ245の圧力変化を示す説明図である。 切替部53の構成を示すブロック図である。 吐出異常検出回路DTの構成を示すブロック図である。 吐出異常検出回路DTの動作を示すタイミングチャートである。 判定部56における判定結果信号Rsの生成を説明する説明図である。 変形例に係る検査用の駆動信号の波形を示す波形図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
<A.実施形態>
本実施形態では、印刷装置として、インク(「液体」の一例)を吐出して記録用紙P(「記録媒体」の一例)に画像を形成するインクジェット式のラインプリンターを例示して説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンター1の構成を示す機能ブロック図である。この図に示すように、インクジェットプリンター1は、内部に充填されたインクを吐出可能な吐出部35をM個(Mは、2以上の自然数)具備するヘッド部30と、ヘッド部30を駆動するヘッドドライバー50と、記録用紙Pに対するヘッド部30の相対位置を移動させるための給紙位置移動部4(「相対位置移動部」の一例)と、吐出部35において吐出異常が検出された場合に当該吐出部35の吐出状態を正常に回復させるための回復処理を実行する回復機構70と、を備える。
また、インクジェットプリンター1は、パーソナルコンピューターやデジタルカメラ等のホストコンピューター9から供給された画像データImgに基づいて、給紙位置移動部4、ヘッドドライバー50、及び、回復機構70の動作を制御することで、記録用紙Pに画像を形成する印刷処理、吐出部35の吐出異常を検出する吐出異常検出処理、及び、吐出部35の吐出状態を正常に回復させる回復処理等の各種処理の実行を制御する制御部6と、を備える。
制御部6は、CPU61と、記憶部62とを備える。記憶部62は、ホストコンピューター9から図示省略したインターフェース部を介して供給される画像データImgをデータ格納領域に格納する不揮発性半導体メモリーの一種であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)を備える。また、記憶部62は、記録用紙Pの形状についての情報等の印刷処理を実行する際に必要なデータと、吐出異常検出処理により得られた結果を表す吐出異常検出結果データとを一時的に格納し、あるいは印刷処理等の各種処理を実行するための制御プログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)を備える。また、記憶部62は、インクジェットプリンター1の各部を制御する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリーの一種であるPROMを備える。
CPU61は、印刷処理、吐出異常検出処理、回復処理等の各種処理の実行を制御する。より具体的には、CPU61は、ホストコンピューター9から供給される画像データImgを、記憶部62に格納する。また、CPU61は、画像データImg等の記憶部62に格納されている各種データ等に基づいて、給紙位置移動部4の駆動を制御するためのドライバー制御信号Ctr1及びCtr2と、ヘッドドライバー50の駆動を制御するための印刷信号SI、切替制御信号Sw、及び、駆動波形信号Com等の各種信号と、回復機構70の駆動を制御するための各種制御信号とを生成し、これらの信号をインクジェットプリンター1の各部に供給する。これにより、CPU61は、給紙位置移動部4、ヘッドドライバー50、及び、回復機構70の動作を制御し、印刷処理、吐出異常検出処理、及び、回復処理等の各種処理の実行を制御する。なお、制御部6の各構成要素は、図示省略したバスを介して電気的に接続されている。
ヘッドドライバー50は、駆動信号生成部51、吐出異常検出部52、及び、切替部53を備える。
駆動信号生成部51は、制御部6から供給される印刷信号SI、及び、駆動波形信号Comに基づいて、ヘッド部30が備える吐出部35を駆動するための駆動信号Vinを生成する。なお、詳細は後述するが、本実施形態において駆動波形信号Comは、駆動波形信号Com-A、Com-B、及びCom-Cの3つの信号を含む。
また、印刷信号SI及び駆動波形信号Comを、「印刷制御信号」と総称する。つまり、駆動信号生成部51は、印刷制御信号に基づいて駆動信号Vinを生成する。
吐出異常検出部52は、吐出部35が駆動信号Vinにより駆動された後に生じる、吐出部35の内部のインクの振動等に起因する吐出部35内部の圧力の変化を残留振動信号Voutとして検出するとともに、残留振動信号Voutに基づいて、当該吐出部35に吐出異常があるか否か及び当該吐出部35におけるインクの吐出状態を判定し、判定結果を判定結果信号Rsとして出力する。
切替部53は、制御部6から供給される切替制御信号Swに基づいて、各吐出部35を、駆動信号生成部51または吐出異常検出部52のいずれか一方に接続させる。
給紙位置移動部4は、ヘッド部30を移動させるための(より正確には、ヘッド部30を搭載するキャリッジ32を移動させるための)キャリッジモーター41と、キャリッジモーター41を駆動するためのキャリッジモータードライバー401と、記録用紙Pを搬送するための給紙モーター42と、給紙モーター42を駆動するための給紙モータードライバー402と、を備える。なお、キャリッジモータードライバー401及び給紙モータードライバー402を、モータードライバー40と総称することがある。
図2は、インクジェットプリンター1の構成を示す概略図である。この図に示すように、インクジェットプリンター1は、記録用紙Pがロール状に巻き取られた構成のロール紙を収納するためのロール紙収納部43を備えており、このロール紙収納部43に収納から記録用紙Pが繰り出される。そして、記録用紙Pは、給紙モーター42により回転駆動される駆動側紙送りローラー対443により、ガイドローラー441、従動側紙送りローラー対442、駆動側紙送りローラー対443、プラテン444などによって規定される搬送経路44に沿ってX軸方向に搬送され、用紙排出口46から搬出される。
ヘッド部30を搭載するキャリッジ32は、記録用紙Pの搬送経路44を挟みプラテン444の反対側、つまり、プラテン444から見て(+Z)方向に配置されている。キャリッジ32は、X軸方向に延在する例えばボールネジ・ボールスプライン等からなるキャリッジガイド軸321と、キャリッジモーター41と、を含むヘッド部移動機構により、X軸方向に沿って所定の範囲内を直線往復移動することが可能である。
制御部6は、ヘッド部30を印刷位置(X=X0)に移動させた状態において、記録用紙PをX軸方向に搬送しつつ、同時にヘッド部30が備える複数の吐出部35から記録用紙PのラベルLbが配置された領域に画像データImgに基づいてインクを吐出させることで、印刷処理を実行する。
また、制御部6は、吐出部35の吐出異常が発見された場合において、ヘッド部30を、回復機構70に対向する初期位置(X=Xini)に移動させて、回復処理を実行する。
また、図2においては図示省略するが、インクジェットプリンター1は、インクを充填した4個のインクカートリッジを備える。具体的には、4個のインクカートリッジは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクに1対1に対応して設けられ、キャリッジ32に搭載されている。
M個の吐出部35の各々は、4個のインクカートリッジのいずれか1つからインクの供給を受ける。これにより、各吐出部35からは、4色のうち何れか1色のインクを吐出することができ、フルカラー印刷が可能となる。
なお、インクカートリッジは、キャリッジ32に搭載される代わりに、インクジェットプリンター1の別な場所に設置されるものであってもよい。また、インクジェットプリンター1は、上記4色とは異なる色のインクを充填したインクカートリッジを更に備えるものでもよいし、前記4色のうちの一部の色に対応するインクカートリッジのみを備える(例えば、ブラックに対応するインクカートリッジのみを備える)ものでもよい。
また、図3に示すように、ヘッド部30は、平面視したときに、記録用紙PのY軸方向の幅以上の幅を有する、上述のとおり、ヘッド部30は、M個の吐出部35を具備し、これらM個の吐出部35は、それぞれ1個のノズルNを具備する。すなわち、ヘッド部30には、M個のノズルN(N[1]、N[2]、…、N[M])が設けられている。
この図に例示するヘッド部30は、横方向(Y軸方向)に延在する複数個のノズルN(この図では22個のノズルN)からなるノズル列を4列有する。そして、4列のノズル列のうち、第1列のノズル列に含まれる各ノズルNからはイエロー(Y)のインクが吐出され、第2列のノズル列に含まれる各ノズルNからはマゼンダ(M)のインクが吐出され、第3列のノズル列に含まれる各ノズルNからはシアン(C)のインクが吐出され、第4列のノズル列に含まれる各ノズルNからはブラック(K)のインクが吐出される。
次に、図3及び図4を参照しつつ、ヘッド部30、及び、ヘッド部30が備える吐出部35の構成について説明する。
図3は、ヘッド部30が備える各吐出部35の概略的な断面図である。図3に示す吐出部35は、圧電素子200の駆動によりキャビティ245内のインク(液体)がノズルNから吐出するものである。この吐出部35は、ノズルNが形成されたノズルプレート240と、キャビティプレート242と、振動板243と、複数の圧電素子200を積層してなる積層圧電素子201とを備えている。
キャビティプレート242は、所定の形状(凹部が形成されるような形状)に成形され、これにより、キャビティ245およびリザーバ246が形成される。キャビティ245とリザーバ246とは、インク供給口247を介して連通している。また、リザーバ246は、インク供給チューブ311を介してインクカートリッジと連通している。
積層圧電素子201の図3中下端は、中間層244を介して振動板243と接合されている。積層圧電素子201には、複数の外部電極248および内部電極249が接合されている。即ち、積層圧電素子201の外表面には、外部電極248が接合され、積層圧電素子201を構成する各圧電素子200同士の間(または各圧電素子の内部)には、内部電極249が設置されている。この場合、外部電極248と内部電極249の一部が、交互に、圧電素子200の厚さ方向に重なるように配置される。
そして、外部電極248と内部電極249との間に駆動信号生成部33より駆動電圧波形を印加することにより、積層圧電素子201が図3中の矢印で示すように変形して(図3上下方向に伸縮して)振動し、この振動により振動板243が振動する。この振動板243の振動によりキャビティ245の容積(キャビティ内の圧力)が変化し、キャビティ245内に充填されたインク(液体)がノズルNより液体として吐出する。
液体の吐出によりキャビティ245内で減少した液量は、リザーバ246からインクが供給されて補給される。また、リザーバ246へは、インクカートリッジからインク供給チューブ311を介してインクが供給される。
なお、図3に示すノズルプレート240に形成されたノズルNの配列パターンは、例えば、図4に示すノズル配置パターンのように、段をずらして配置される。また、このノズル110間のピッチは、印刷解像度(dpi:dot per inch)に応じて適宜設定され得るものである。なお、図5では、4色のインク(インクカートリッジ)を適用した場合におけるノズルNの配置パターンを示している。
次に、吐出部35の他の例について説明する。図5に示す吐出部35Aは、圧電素子200の駆動により振動板262が振動し、キャビティ258内のインク(液体)がノズルNから吐出するものである。ノズル(孔)253が形成されたステンレス鋼製のノズルプレート252には、ステンレス鋼製の金属プレート254が接着フィルム255を介して接合されており、さらにその上に同様のステンレス鋼製の金属プレート254が接着フィルム255を介して接合されている。そして、その上には、連通口形成プレート256およびキャビティプレート257が順次接合されている。
ノズルプレート252、金属プレート254、接着フィルム255、連通口形成プレート256及びキャビティプレート257は、それぞれ所定の形状(凹部が形成されるような形状)に成形され、これらを重ねることにより、キャビティ258およびリザーバ259が形成される。キャビティ258とリザーバ259とは、インク供給口260を介して連通している。また、リザーバ259は、インク取り入れ口261に連通している。
キャビティプレート257の上面開口部には、振動板262が設置され、この振動板262には、下部電極263を介して圧電素子200が接合されている。また、圧電素子200の下部電極263と反対側には、上部電極264が接合されている。駆動信号生成部33は、上部電極264と下部電極263との間に駆動電圧波形を印加(供給)することにより、圧電素子200が振動し、それに接合された振動板262が振動する。この振動板262の振動によりキャビティ258の容積(キャビティ内の圧力)が変化し、キャビティ258内に充填されたインク(液体)がノズルNより液体として吐出する。
液体の吐出によりキャビティ258内で減少した液量は、リザーバ259からインクが供給されて補給される。また、リザーバ259へは、インク取り入れ口261からインクが供給される。
次に、インク滴の吐出について、図6を参照しながら説明する。駆動信号生成部33から図3(図5)に示す圧電素子200に駆動電圧が印加されると、電極間にクーロン力が発生し、振動板243(262)は、図6(a)に示す初期状態に対して、図3(図5)中の上方向へ撓み、図6(b)に示すようにキャビティ245(258)の容積が拡大する。この状態において、駆動信号生成部33の制御により、駆動電圧を変化させると、振動板243(262)は、その弾性復元力によって復元し、初期状態における振動板243(262)の位置を越えて下方向に移動し、図6(c)に示すようにキャビティ245(258)の容積が急激に収縮する。このときキャビティ245(258)内に発生する圧縮圧力により、キャビティ245(258)を満たすインク(液状材料)の一部が、このキャビティ245(258)に連通しているノズルNからインク滴として吐出される。
各キャビティ245の振動板243は、この一連のインク吐出動作が終了した後、次のインク吐出動作を開始するまでの間、減衰振動をしている。以下、この減衰振動を残留振動とも称する。振動板243の残留振動は、ノズルNやインク供給口247の形状、あるいはインク粘度等による音響抵抗rと、流路内のインク重量によるイナータンスmと、振動板243のコンプライアンスCmと、によって決定される固有振動周波数を有するものと想定される。
上記想定に基づく振動板243の残留振動の計算モデルについて説明する。
図7は、振動板243の残留振動を想定した単振動の計算モデルを示す回路図である。このように、振動板243の残留振動の計算モデルは、音圧pと、上述のイナータンスm、コンプライアンスCm及び音響抵抗rとで表せる。そして、図7の回路に音圧pを与えた時のステップ応答を体積速度uについて計算すると、次式が得られる。
u={p/(ω・m)}e−ωt・sin(ωt)
ω={1/(m・Cm)−α}1/2
α=r/(2m)
この式から得られた計算結果と、別途行ったインク滴の吐出後の振動板243の残留振動の実験における実験結果とを比較する。図8は、振動板243の残留振動の実験値と計算値との関係を示すグラフである。この図8に示すグラフからも分かるように、実験値と計算値の2つの波形は、概ね一致している。
さて、吐出部35において、前述したような吐出動作を行ったにもかかわらずノズルNからインク滴が正常に吐出されない現象、即ち液体の吐出異常が発生する場合がある。この吐出異常が発生する原因としては、(1)キャビティ245内への気泡の混入、(2)ノズルN付近でのインクの乾燥・増粘(固着)、(3)ノズルNの出口付近への紙粉付着、等が挙げられる。
この吐出異常が発生すると、その結果としては、典型的にはノズルNから液体が吐出されないこと、即ち液体の不吐出現象が現れ、その場合、記録用紙Pに印刷した画像における画素のドット抜けを生じる。また、吐出異常の場合には、ノズルNから液体が吐出されたとしても、液体の量が過少であったり、その液体の飛行方向(弾道)がずれたりして適正に着弾しないので、やはり画素のドット抜けとなって現れる。このようなことから、以下の説明では、液体の吐出異常のことを単に「ドット抜け」と言う場合もある。
以下においては、図8に示す比較結果に基づいて、吐出部35に発生する印刷処理時のドット抜け(吐出異常)現象(液体不吐出現象)の原因別に、振動板243の残留振動の計算値と実験値がマッチ(概ね一致)するように、音響抵抗r及びイナータンスmのうち少なくとも一方の値を調整する。
まず、ドット抜けの1つの原因である、(1)キャビティ245内への気泡の混入について検討する。図9は、キャビティ245内に気泡が混入した場合のノズルN付近の概念図である。図9に示すように、発生した気泡は、キャビティ245の壁面に発生付着しているものと想定される。
このように、キャビティ245内に気泡が混入した場合には、キャビティ245内を満たすインクの総重量が減り、イナータンスmが低下するものと考えられる。また、図9に例示するように、気泡がノズルN付近に付着している場合には、その径の大きさだけノズルNの径が大きくなったような状態となり、音響抵抗rが低下するものと考えられる。
したがって、インクが正常に吐出された図8の場合に対して、音響抵抗r、イナータンスmを共に小さく設定して、気泡混入時の残留振動の実験値とマッチングすることにより、図10のような結果(グラフ)が得られた。図8及び図10のグラフから分かるように、キャビティ245内に気泡が混入した場合には、正常吐出時に比べて周波数が高くなる特徴的な残留振動波形が得られる。なお、音響抵抗rの低下などにより、残留振動の振幅の減衰率も小さくなり、残留振動は、その振幅をゆっくりと下げていることも確認することができる。
次に、ドット抜けのもう1つの原因である、(2)ノズルN付近でのインクの乾燥(固着、増粘)について検討する。図11は、図4のノズルN付近のインクが乾燥により固着した場合のノズルN付近の概念図である。この図11に示すように、ノズルN付近のインクが乾燥して固着した場合、キャビティ245内のインクは、キャビティ245内に閉じこめられたような状況となる。このように、ノズルN付近のインクが乾燥、増粘した場合には、音響抵抗rが増加するものと考えられる。
したがって、インクが正常に吐出された図8の場合に対して、音響抵抗rを大きく設定して、ノズルN付近のインク乾燥固着(増粘)時の残留振動の実験値とマッチングすることにより、図12のような結果(グラフ)が得られた。なお、図12に示す実験値は、数日間図示しないキャップを装着しない状態で吐出部35を放置し、ノズルN付近のインクが乾燥、増粘したことによりインクを吐出することができなくなった(インクが固着した)状態における振動板243の残留振動を測定したものである。図8及び図12のグラフから分かるように、ノズルN付近のインクが乾燥により固着した場合には、正常吐出時に比べて周波数が極めて低くなるとともに、残留振動が過減衰となる特徴的な残留振動波形が得られる。これは、インク滴を吐出するために振動板243が図4中下方に引き寄せられることによって、キャビティ245内にリザーバ246からインクが流入した後に、振動板243が図4中上方に移動するときに、キャビティ245内のインクの逃げ道がないために、振動板243が急激に振動できなくなるため(過減衰となるため)である。
次に、ドット抜けのさらにもう1つの原因である、(3)ノズルN出口付近への紙粉付着について検討する。図13は、図4のノズルN出口付近に紙粉が付着した場合のノズルN付近の概念図である。この図13に示すように、ノズルNの出口付近に紙粉が付着した場合、キャビティ245内から紙粉を介してインクが染み出してしまうとともに、ノズルNからインクを吐出することができなくなる。このように、ノズルNの出口付近に紙粉が付着し、ノズルNからインクが染み出している場合には、振動板243から見てキャビティ245内及び染み出し分のインクが正常時よりも増えることにより、イナータンスmが増加するものと考えられる。また、ノズルNの出口付近に付着した紙粉の繊維によって音響抵抗rが増大するものと考えられる。
したがって、インクが正常に吐出された図8の場合に対して、イナータンスm、音響抵抗rを共に大きく設定して、ノズルNの出口付近への紙粉付着時の残留振動の実験値とマッチングすることにより、図14のような結果(グラフ)が得られた。図8及び図14のグラフから分かるように、ノズルNの出口付近に紙粉が付着した場合には、正常吐出時に比べて周波数が低くなる特徴的な残留振動波形が得られる。
なお、図12及び図14に示すグラフから、紙粉付着の場合は、インクの乾燥の場合と比較して、残留振動の周波数が高いことが分かる。
ここで、ノズルN付近のインクが乾燥して増粘した場合と、ノズルNの出口付近に紙粉が付着した場合とでは、いずれも正常にインク滴が吐出された場合に比べて減衰振動の周波数が低くなっている。これら2つのドット抜け(インク不吐出:吐出異常)の原因を振動板243の残留振動の波形から特定するために、例えば、減衰振動の周波数や周期、位相において所定のしきい値を持って比較するか、あるいは、残留振動(減衰振動)の周期変化や振幅変化の減衰率から特定することができる。このようにして、各吐出部35におけるノズルNからのインク滴が吐出されたときの振動板243の残留振動の変化、特に、その周波数の変化によって、各吐出部35の吐出異常を検出することができる。また、その場合の残留振動の周波数を正常吐出時の残留振動の周波数と比較することにより、吐出異常の原因を特定することもできる。
本実施形態に係るインクジェットプリンター1は、残留振動を解析して吐出異常を検知するものである。
次に、図15乃至図21を参照しつつヘッドドライバー50(駆動信号生成部51、吐出異常検出部52、及び、切替部53)の構成及び動作について説明する。
図15は、ヘッドドライバー50のうち駆動信号生成部51の構成を示すブロック図である。図15に示すように、駆動信号生成部51は、シフトレジスタSR、ラッチ回路LT、デコーダーDC、並びに、トランスミッションゲートTGa、TGb及びTGcからなる組を、M個の吐出部35に1対1に対応するようにM個有する。以下では、これらM個の組を構成する各要素を、図において上から順番に、1段、2段、…、M段と称することがある。
なお、詳細は後述するが、吐出異常検出部52は、M個の吐出部35に1対1に対応するようにM個の吐出異常検出回路DT(DT[1]、DT[2]、…、DT[M])を具備する。
駆動信号生成部51には、制御部6から、クロック信号CL、印刷信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及び、駆動波形信号Com(Com-A、Com-B、Com-C)が供給される。
ここで、印刷信号SIとは、画像の1ドットを形成するにあたって、各吐出部35(各ノズルN)から吐出させるインク量を規定するデジタルの信号である。より詳細には、本実施形態に係る印刷信号SIは、各吐出部35(各ノズルN)から吐出させるインク量を、上位ビットb1、中位ビットb2および下位ビットb3の3ビットで規定するものであり、制御部6からクロック信号CLに同期して駆動信号生成部51にシリアルで供給される。この印刷信号SIにより、各吐出部35から吐出されるインク量を制御することで、記録用紙Pの各ドットにおいて、非記録、小ドット、中ドットおよび大ドットの4階調を表現することが可能となり、さらに残留振動を発生させてインクの吐出状態を検査するための検査用の駆動信号を生成することが可能となる。
シフトレジスタSRのそれぞれは、印刷信号SIを、各吐出部35に対応する3ビット毎に、一旦保持する。詳細には、M個の吐出部35に1対1に対応する、1段、2段、…、M段のM個のシフトレジスタSRが互いに縦続接続されるとともに、印刷信号SIが、クロック信号CLにしたがって順次後段に転送される。そして、M個のシフトレジスタSRの全てに印刷信号SIが転送された時点で、クロック信号CLの供給が停止し、M個のシフトレジスタSRのそれぞれが印刷信号SIのうち自身に対応する3ビット分のデータを保持した状態を維持する。
M個のラッチ回路LTのそれぞれは、ラッチ信号LATが立ち上がるタイミングで、M個のシフトレジスタSRのそれぞれに保持された、各段に対応する3ビット分の印刷信号SIを一斉にラッチする。図15において、SI[1]、SI[2]、…、SI[M]のそれぞれは、1段、2段、…、M段のシフトレジスタSRに対応するラッチ回路LTによってそれぞれラッチされた、3ビット分の印刷信号SIを示している。
ところで、インクジェットプリンター1が記録用紙Pに画像を形成して印刷を行う期間である印刷動作期間は、複数の単位動作期間Tuからなる。
そして、制御部6は、M個の吐出部35の各々について、単位動作期間Tuを印刷処理又は吐出異常検出処理に割り当てる。制御部6は、3つの態様で吐出部35を制御する。第1の態様は、M個の吐出部35の一部に印刷処理を割り当て、他部に吐出異常検出処理に割り当てる。第2の態様は、M個の吐出部35の全てに印刷処理を割り当てる。第3の態様は、M個の吐出部35の全てに吐出異常検出処理を割り当てる。
各単位動作期間Tuは、制御期間Tc1とこれに後続する制御期間Tc2とからなる。本実施形態では、制御期間Tc1及びTc2は、互いに等しい時間長を有する。
制御部6は、駆動信号生成部51に対して、単位動作期間Tu毎に印刷信号SIを供給し、また、ラッチ回路LTは、単位動作期間Tu毎に印刷信号SI[1]、SI[2]、…、SI[M]をラッチする。
デコーダーDCは、ラッチ回路LTによってラッチされた3ビット分の印刷信号SIをデコードし、制御期間Tc1及びTc2のそれぞれにおいて、選択信号Sa、Sb及びScを出力する。
図16は、デコーダーDCが行うデコードの内容を示す説明図(テーブル)である。この図に示すように、m段(mは、1≦m≦Mを満たす自然数)に対応する印刷信号SI[m]の示す内容が、例えば(b1、b2、b3)=(1、0、0)である場合、m段のデコーダーDCは、制御期間Tc1において、選択信号SaをハイレベルHに設定するとともに、選択信号Sb及びScをローレベルLに設定し、また、制御期間Tc2において、選択信号Sa及びScをローレベルLに設定するとともに、選択信号SbをハイレベルHに設定する。
また、下位ビットb3が「1」の場合は、上位ビットb1及び中位ビットb2の値に関わらず、m段のデコーダーDCは、制御期間Tc1及びTc2において、選択信号Sa及びSbをローレベルLに設定するとともに、選択信号ScをハイレベルHに設定する。
説明を図15に戻す。図15に示すように、駆動信号生成部51は、M個の吐出部35に1対1に対応するように、M個のトランスミッションゲートTGa及びTGbの組を備える。
トランスミッションゲートTGaは、選択信号SaがHレベルのときにオンし、Lレベルのときにオフする。トランスミッションゲートTGbは、選択信号SbがHレベルのときにオンし、Lレベルのときにオフする。トランスミッションゲートTGcは、選択信号ScがHレベルのときにオンし、Lレベルのときにオフする。
例えば、m段において、印刷信号SI[m]の示す内容が、(b1、b2、b3)=(1、0、0)である場合には、制御期間Tc1においてトランスミッションゲートTGaがオンするとともにトランスミッションゲートTGb及びTGcがオフし、また、制御期間Tc2においてトランスミッションゲートTGa及びTGcがオフするとともにトランスミッションゲートTGbがオンする。
トランスミッションゲートTGaの一端には駆動波形信号Com-Aが供給され、トランスミッションゲートTGbの一端には駆動波形信号Com-Bが供給され、トランスミッションゲートTGcの一端には駆動波形信号Com-Cが供給される。また、トランスミッションゲートTGa、TGb及びTGcの他端は相互に接続されている。
トランスミッションゲートTGa、TGb及びTGcは排他的にオンとなり、制御期間Tc1及びTc2毎に選択された駆動波形信号Com-A、Com-B、又はCom-Cが、駆動信号Vin[m]として出力され、これが、切替部53を介してm段の吐出部35に供給される。
図17は、単位動作期間Tuにおける駆動信号生成部51の動作を説明するためのタイミングチャートである。図17に示すように、単位動作期間Tuは、制御部6が出力するラッチ信号LATにより規定される。また、各単位動作期間Tuは、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHにより規定される、互いに等しい時間長の制御期間Tc1及びTc2からなる。
図17に示されるように、単位動作期間Tuにおいて制御部6から供給される駆動波形信号Com-Aは、単位動作期間Tuのうち制御期間Tc1に配置された単位波形PA1と、制御期間Tc2に配置された単位波形PA2と、を連続させた波形である。単位波形PA1、及び、単位波形PA2の開始及び終了のタイミングにおける電位は、いずれも基準電位Vcである。また、この図に示す通り、単位波形PA1の電位Va11と電位Va12との電位差は、単位波形PA2の電位Va21と電位Va22との電位差よりも大きい。このため、各吐出部35が備える圧電素子200が単位波形PA1により駆動された場合に当該吐出部35が備えるノズルNから吐出されるインクの量は、単位波形PA2により駆動された場合に吐出されるインクの量よりも多い。
単位動作期間Tuにおいて制御部6から供給される駆動波形信号Com-Bは、制御期間Tc1に配置された単位波形PB1と、制御期間Tc2に配置された単位波形PB2とを連続させた波形である。単位波形PB1の開始及び終了のタイミングにおける電位は、いずれも基準電位Vcであり、単位波形PB2は制御期間Tc2に亘って基準電位Vcに保たれる。また、単位波形PB1の電位Vb11と基準電位Vcとの電位差は、単位波形PA2の電位Va21と電位Va22との電位差よりも小さい。そして、各吐出部35が備える圧電素子200が単位波形PB1により駆動された場合であっても当該吐出部35が備えるノズルNからはインクは吐出されない。同様に、圧電素子200に単位波形PB2が供給された場合にも、ノズルNからインクが吐出されることはない。
単位動作期間Tuにおいて制御部6から供給される駆動波形信号Com-Cは、制御期間Tc1に配置された単位波形PC1と、制御期間Tc2に配置された単位波形PC2とを連続させた波形である。単位波形PB1の開始及び単位波形PB2の終了のタイミングにおける電位は、いずれも第1電位V1(この例では、基準電位Vc)である。単位波形PB1は、第1電位V1から第2電位V2に遷移し、更に、第2電位V2から第3電位V3に遷移し、第3電位V3に保たれる。また、単位波形PB2は、第3電位V3を保持した後、第3電位V3から第1電位V1に遷移し、第1電位V1に保たれる。駆動波形信号Com-Cはインクの吐出状態を検査する際に選択される。なお、この例の第1電位(基準電位Vc)は、インクの非吐出時において、圧電素子200に保持されるべき電位に設定してある。
上述のとおり、M個のラッチ回路LTは、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミング、すなわち、単位動作期間Tu(TpまたはTt)が開始されるタイミングにおいて、印刷信号SI[1]、SI[2]、…、SI[M]を出力する。
また、m段のデコーダーDCは、上述のとおり、印刷信号SI[m]に応じて、制御期間Tc1及びTc2のそれぞれにおいて、図16に示すテーブルの内容に基づいて選択信号Sa、Sb及びScを出力する。
また、m段のトランスミッションゲートTGa、TGb及びTGcは、上述のとおり、選択信号Sa、Sb及びScに基づいて、駆動波形信号Com-A、Com-B、又はCom-Cのいずれかを選択し、選択した駆動波形信号Comを駆動信号Vin[m]として出力する。
図15乃至図17加え、図18を参照しつつ、単位動作期間Tuにおいて駆動信号生成部51が出力する駆動信号Vinの波形について説明する。
単位動作期間Tuにおいて供給される印刷信号SI[m]の内容が(b1、b2、b3)=(1、1、0)である場合には、制御期間Tc1及び制御期間Tc2において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれHレベル、Lレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGaにより駆動波形信号Com-Aが選択され、単位波形PA1及び単位波形PA2が駆動信号Vin[m]として出力される。また、制御期間Tc2において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれHレベル、Lレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGaにより駆動波形信号Com-Aが選択され、単位波形PA2が駆動信号Vin[m]として出力される。
この結果、m段の吐出部35は、単位動作期間Tuにおいて、単位波形PA1に基づく中程度の量のインクの吐出、及び、単位波形PA2に基づく小程度の量のインクの吐出がなされ、これら2度にわたり吐出されたインクが記録用紙P上で合体するため、記録用紙P上には、大ドットが形成される。
単位動作期間Tuにおいて供給される印刷信号SI[m]の内容が(b1、b2、b3)=(1、0、0)である場合には、制御期間Tc1において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれHレベル、Lレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGaにより駆動波形信号Com-Aが選択され、単位波形PA1が駆動信号Vin[m]として出力される。また、制御期間Tc2において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれLレベル、Hレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGbにより駆動波形信号Com-Bが選択され、単位波形PB2が駆動信号Vin[m]として出力される。
この結果、m段の吐出部35は、単位動作期間Tuにおいて、単位波形PA1に基づく中程度の量のインクの吐出がなされ、記録用紙P上には、中ドットが形成される。
単位動作期間Tuにおいて供給される印刷信号SI[m]の内容が(b1、b2、b3)=(0、1、0)である場合には、制御期間Tc1において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれLレベル、Hレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGbにより駆動波形信号Com-Bが選択され、単位波形PB1が駆動信号Vin[m]として出力される。また、制御期間Tc2において、選択信号Sa、SbがそれぞれHレベル、Lレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGaにより駆動波形信号Com-Aが選択され、単位波形PA2が駆動信号Vin[m]として出力される。
この結果、m段の吐出部35は、単位動作期間Tuにおいて、単位波形PA2に基づく小程度の量のインクの吐出がなされ、記録用紙P上には、小ドットが形成される。
単位動作期間Tuにおいて供給される印刷信号SI[m]の内容が(b1、b2、b3)=(0、0、0)である場合には、制御期間Tc1及びTc2において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれLレベル、Hレベル、Lレベルとなるため、トランスミッションゲートTGbにより駆動波形信号Com-Bが選択され、単位波形PB1及びPB2が駆動信号Vin[m]として出力される。
この結果、m段の吐出部35からは、単位動作期間Tuにおいて、インクの吐出がなされず、記録用紙P上には、ドットが形成されない(非記録となる)。
単位動作期間Tuにおいて供給される印刷信号SI[m]の内容が(b1、b2、b3)=(1or0、1or0、1)である場合には、制御期間Tc1及びTc2において、選択信号Sa、Sb、ScがそれぞれLレベル、Lレベル、Hレベルとなるため、トランスミッションゲートTGcにより駆動波形信号Com-Cが選択され、単位波形PC1及びPC2が駆動信号Vin[m]として出力される。
この結果、m段の吐出部35からは、単位動作期間Tuにおいて、インクの吐出がなされず、インクの吐出状態の検査が行われる。
図19に、検査用の駆動信号Vin[m]の波形を示す。同図に示すように駆動信号Vin[m]は、時刻t1sから時刻t1eまでの第1期間T1中に第1電位V1となり、時刻t2sから時刻t2eまでの第2期間T2中に第2電位V2となり、時刻t3sから時刻t3eまでの第3期間T3中に第3電位V3となる。また、駆動信号Vin[m]は、第1電位V1から第2電位V2(t1e〜t2s)に遷移し、第2電位V2から第3電位V3に遷移する(t2e〜t3s)に遷移する。
この例では、第1電位V1から第2電位V2まで遷移させる時刻t1eから時刻t2sにおいて圧電素子200にチャージされた電荷が放電される。この結果、圧電素子200はメニスカスをキャビティ245の内部に引き込むように加振される。この後、第2期間T2では、第2電位V2を保持し、時刻t2eから時刻t3sにおいて、第2電位V2から第3電位V3に遷移させる。時刻t2eから時刻t3sまでの期間では、圧電素子200に電荷がチャージされる。この結果、圧電素子200はメニスカスをキャビティ245の外部に押し出す方向に変位する。但し、インクがノズルNから吐出しないように第3電位V3が設定されている。仮に、第2電位V2から第1電位V1に遷移させると、圧電素子200の変位が短時間で元の状態に戻り、インクが吐出してしまう。
そこで、本実施形態では、第3電位V3が、第1電位V1と第2電位V3との間の電位となるように設定している。即ち、この例では、メニスカスをなるべくキャビティ245の内部に引き込んだ状態から、インクが吐出しないようにメニスカスを戻すことによって、キャビティ245の内部に大きな圧力変化を発生させる。これによって、残留振動を大きな振幅で取り出すことが可能となる。
また、本実施形態においては、第1期間T1の終了時刻t1eから第2期間T2の終了時刻t2eまでの時間をTxaとし、キャビティ245の固有振動周期をTcとしたとき、以下のように時間Txaを定めることが好ましい。
キャビティ245内のインクは圧電素子200が撓むことによって加振される。このとき、キャビティ245内の圧力は固有振動周期Tcに同期して増加減少する。一方、第2期間T2の終了時刻t2eは、圧電素子200の変位の方向を変化させるタイミングである。大きな残留振動を得るためには、キャビティ245内の圧力の変化に同期して、圧電素子200の変位の方向を変化させることが好ましい。この場合、図20に示すようにキャビティ内の圧力は、時間TxaがTc/2と等しいタイミングで減少から増加へと転ずる。従って、時間TxaはTc/2と等しいことが好ましい。
また、[Tc/2-Tc/4]から[Tc/2+Tc/4]までは、最大振幅の50%の範囲である。従って、時間Txaを以下の式(1)を充足するように設定することによって、時間Txaが、[0]から[Tc/2-Tc/4]までの範囲、あるいは、[Tc/2+Tc/4]から[Tc]までの範囲にある場合と比較して、効率を高めることができる。
Tc/2-Tc/4<Txa<Tc/2+Tc/4……(1)
また、特に、Tc/2からTc/2+Tc/4までの範囲は、圧力が減少から増加へ転じた後であるので、その範囲に時間Txaを設定することによって、さらに効率を高めることができる。
ところで、吐出異常検出部52において残留振動を検出するのは、第3期間T3である。そして、残留振動を十分検出できるように、第3期間T3は第2期間T2よりも長くなっている。また、残留振動の解析において、キャビティ245の固有振動周期Tcを実際に検知することは、インクの吐出状態を特定するために重要である。従って、第3期間T3は、固有振動周期Tcよりも長くなるように設定されている。
さらに、インクの吐出状態の検査においては、残留振動を積極的に利用したが、通常の印刷において、一つ前の単位動作期間Tuにおいて発生した残留振動の影響を受けると、インクの吐出に悪影響を及ぼすことがある。そこで、残留振動を打ち消すように第3期間T3の長さを定めることが好ましい。より具体的には、第3期間T3を固有振動周期Tcの自然数倍に設定すればよい。また、上述した時間Txaの設定と同様に、式(2)を充足するように第3期間T3を設定することによって、効果的に残留振動を打ち消すことができる。
k・Tc-Tc/4<T3<k・Tc+Tc/4…(2)
但しkは自然数
本実施形態に係るインクジェットプリンター1は、検査用の駆動信号Vinにより吐出部35を駆動して、その結果生じる当該吐出部35のキャビティ245内部の圧力変化に基づく圧電素子200の起電力の変化を残留振動信号Voutとして検出する。そして、残留振動信号Voutに基づいて当該吐出部35に吐出異常があるか否かについての判定を実行する吐出異常検出処理を実行する。
図21は、ヘッドドライバー50のうち切替部53の構成、並びに、切替部53と吐出異常検出部52、ヘッド部30、及び、駆動信号生成部51との電気的な接続関係を示すブロック図である。
図21に示すように、切替部53は、M個の吐出部35に1対1に対応する1段〜M段のM個の切替回路U(U[1]、U[2]、…、U[M])を備える。m段の切替回路U[m]は、m段の吐出部35を、駆動信号Vin[m]が供給される配線、又は吐出異常検出部52が備える吐出異常検出回路DTのいずれか一方に、電気的に接続する。
以下では、各切替回路Uにおいて、吐出部35と、駆動信号生成部51とが、電気的に接続させている状態を、第1の接続状態と称する。また、吐出部35と、吐出異常検出部52の吐出異常検出回路DTとが、電気的に接続させている状態を、第2の接続状態と称する。
制御部6は、m段の切替回路U[m]に対して、切替回路U[m]の接続状態を制御するための切替制御信号Sw[m]を供給する。
具体的には、制御部6は、単位動作期間Tuにおいて、印字を実行させる吐出部35に対応する切替回路を第1の接続状態とし、検査の対象となる吐出部35に対応する切替回路を第2の接続状態とするように切替制御信号Sw[1]、Sw[2]、…、Sw[M]を出力する。即ち、単位動作期間Tuにおいて、第1の接続状態と第2の接続状態と指定する切替制御信号Swが混在してもよいし、切替制御信号Swが全て第1の接続状態を指定してもよいし、切替制御信号Swが全て第2の接続状態を指定してもよい。
図22は、ヘッドドライバー50のうち吐出異常検出部52が備える吐出異常検出回路DTの構成を示すブロック図である。
図22に示すように、吐出異常検出回路DTは、残留振動信号Voutに基づいて、吐出部35の残留振動の1周期分の時間長を表す検出信号NTcを出力する検出部55と、検出信号NTcに基づいて、吐出部35における吐出異常の有無及び吐出異常がある場合におけるその吐出状態を判定して、判定結果を表す判定結果信号Rsを出力する判定部56と、を具備する。
このうち検出部55は、吐出部35から出力される残留振動信号Voutからノイズ成分等を除去した整形波形信号Vdを生成する波形整形部551と、整形波形信号Vdに基づいて、検出信号NTcを生成する計測部552と、を備える。
波形整形部551は、例えば、残留振動信号Voutの周波数帯域よりも低域の周波数成分を減衰させた信号を出力するためのハイパスフィルターや、残留振動信号Voutの周波数帯域よりも高域の周波数成分を減衰させた信号を出力するためのローパスフィルター等を備え、残留振動信号Voutの周波数範囲を限定しノイズ成分を除去した整形波形信号Vdを出力可能な構成を含む。
また、波形整形部551は、残留振動信号Voutの振幅を調整するための負帰還型のアンプや、残留振動信号Voutのインピーダンスを変換してローインピーダンスの整形波形信号Vdを出力するためのボルテージフォロアなどを含む構成であってもよい。
計測部552には、波形整形部551において残留振動信号Voutを整形した整形波形信号Vdと、制御部6が生成するマスク信号Mskと、整形波形信号Vdの振幅中心レベルの電位に定められた閾値電位Vth_cと、閾値電位Vth_cよりも高電位に定められた閾値電位Vth_oと、閾値電位Vth_cよりも低電位に定められた閾値電位Vth_uと、が供給される。計測部552は、これらの信号等に基づいて、検出信号NTcと、当該検出信号NTcが有効な値であるか否かを示す有効性フラグFlagを出力する。
図23は、計測部552の動作を示すタイミングチャートである。
この図に示すように、計測部552は、整形波形信号Vdの示す電位と閾値電位Vth_cとを比較して、整形波形信号Vdの示す電位が閾値電位Vth_c以上となる場合にハイレベルとなり、整形波形信号Vdの示す電位が閾値電位Vth_c未満となる場合にローレベルとなる比較信号Cmp1を生成する。
また、計測部552は、整形波形信号Vdの示す電位と閾値電位Vth_oとを比較して、整形波形信号Vdの示す電位が閾値電位Vth_o以上となる場合にハイレベルとなり、整形波形信号Vdの示す電位が閾値電位Vth_o未満となる場合にローレベルとなる比較信号Cmp2を生成する。
また、計測部552は、整形波形信号Vdの示す電位と閾値電位Vth_uとを比較して、整形波形信号Vdの示す電位が閾値電位Vth_u未満となる場合にハイレベルとなり、整形波形信号Vdの示す電位が閾値電位Vth_u以上となる場合にハイレベルとなる比較信号Cmp3を生成する。
マスク信号Mskは、波形整形部551からの整形波形信号Vdの供給が開始されてから所定の期間Tmskの間だけハイレベルとなる信号である。本実施形態では、整形波形信号Vdのうち、期間Tmskの経過後の整形波形信号Vdのみを対象として検出信号NTcを生成することで、残留振動の開始直後に重畳するノイズ成分を除去した精度の高い検出信号NTcを得ることができる。
計測部552は、カウンタ(図示省略)を備える。当該カウンタは、マスク信号Mskがローレベルに立ち下がった後、整形波形信号Vdの示す電位が最初に閾値電位Vth_cと等しくなるタイミングである時刻t1において、クロック信号(図示省略)のカウントを開始する。すなわち、当該カウンタは、マスク信号Mskがローレベルに立ち下がった後、比較信号Cmp1が最初にハイレベルに立ち上がるタイミング、または、比較信号Cmp1が最初にローレベルに立ち下がるタイミングのうち、早い方のタイミングである時刻t1において、カウントを開始する。
そして、当該カウンタは、カウントを開始した後において、整形波形信号Vdの示す電位が、2度目に閾値電位Vth_cとなるタイミングである時刻t2においてクロック信号のカウントを終了させて、得られたカウント値を検出信号NTcとして出力する。すなわち、当該カウンタは、マスク信号Mskがローレベルに立ち下がった後、比較信号Cmp1が2度目にハイレベルに立ち上がるタイミング、または、比較信号Cmp1が2度目にローレベルに立ち下がるタイミングのうち、早い方のタイミングである時刻t2において、カウントを終了する。
このように、計測部552は、時刻t1から時刻t2までの時間長を、整形波形信号Vdの1周期分の時間長として計測することで、検出信号NTcを生成する。
ところで、図23において一点鎖線で示すように整形波形信号Vdの振幅が小さい場合には、正確に検出信号NTcを計測できない可能性が高くなる。また、整形波形信号Vdの振幅が小さい場合には、仮に検出信号NTcの結果のみに基づいて吐出部35の吐出状態が正常であると判断される場合であっても、実際には吐出異常が生じている可能性が存在する。例えば、整形波形信号Vdの振幅が小さい場合、キャビティ141にインクが注入されていないことによりインクを吐出できない状態であること等が考えられる。
そこで、本実施形態は、整形波形信号Vdの振幅が、検出信号NTcの計測のために十分な大きさを有しているか否かを判定し、当該判定の結果を有効性フラグFlagとして出力する。
具体的には、計測部552は、カウンタによりカウントが実行されている期間、つまり、時刻t1から時刻t2までの期間において、整形波形信号Vdの示す電位が、閾値電位Vth_oを超え、且つ、閾値信号Vth_uを下回る場合に、有効性フラグFlagの値を、検出信号NTcが有効であることを示す値「1」に設定し、それ以外の場合には「0」に設定したうえで、この有効性フラグFlagを出力する。より詳細には、計測部552は、時刻t1から時刻t2までの期間において、比較信号Cmp2がローレベルからハイレベルに立ち上がった後再びローレベルに立下り、且つ、比較信号Cmp3がローレベルからハイレベルに立ち上がった後再びローレベルに立下る場合に、有効性フラグFlagの値を「1」に設定し、それ以外の場合に、有効性フラグFlagの値を「0」に設定する。
このように本実施形態において、計測部552は、整形波形信号Vdの1周期分の時間長を示す検出信号NTcを生成するのに加え、整形波形信号Vdが検出信号NTcの計測のために十分な大きさの振幅を有しているか否かを判定するため、より正確に吐出異常を検出することが可能となる。
判定部56は、検出信号NTc及び有効性フラグFlagに基づいて、吐出部35におけるインクの吐出状態を判定し、判定結果を判定結果信号Rsとして出力する。
図24は、判定部56における判定の内容を説明するための説明図である。この図に示すように、判定部56は、検出信号NTcの示す時間長を、閾値NTx1、閾値NTx1よりも長い時間長を表す閾値NTx2、及び、閾値NTx2よりも更に長い時間長を表す閾値NTx3のそれぞれと比較する。
ここで、閾値NTx1は、キャビティ141内部に気泡が発生して残留振動の周波数が高くなる場合における残留振動の1周期分の時間長と、吐出状態が正常である場合における残留振動の1周期分の時間長との境界を示すための値である。
また、閾値NTx2は、ノズルN出口付近に紙粉が付着して残留振動の周波数が低くなる場合における残留振動の1周期分の時間長と、吐出状態が正常である場合における残留振動の1周期分の時間長との境界を示すための値である。
また、閾値NTx3は、ノズルN付近におけるインクの固着または増粘により、紙粉が付着する場合よりもさらに残留振動の周波数が低くなる場合における残留振動の1周期分の時間長と、ノズルN出口付近に紙粉が付着した場合における残留振動の1周期分の時間長との境界を示すための値である。
図24に示すように、判定部56は、有効性フラグFlagの値が「1」であり、且つ、「NTx1≦NTc≦NTx2」を満たす場合には、吐出部35におけるインクの吐出状態が正常であると判定し、判定結果信号Rsに対して、吐出状態が正常であることを示す値「1」を設定する。
また、判定部56は、有効性フラグFlagの値が「1」であり、且つ、「NTc<NTx1」を満たす場合には、キャビティ141に生じた気泡により吐出異常が発生していると判定し、判定結果信号Rsに対して、気泡による吐出異常が発生していることを示す値「2」を設定する。
また、判定部56は、有効性フラグFlagの値が「1」であり、且つ、「NTx2<NTc≦NTx3」を満たす場合には、ノズルN出口付近に付着した紙粉により吐出異常が発生していると判定し、判定結果信号Rsに対して、紙粉による吐出異常が発生していることを示す値「3」を設定する。
また、判定部56は、有効性フラグFlagの値が「1」であり、且つ、「NTx3<NTc」を満たす場合には、ノズルN付近におけるインクの増粘により吐出異常が発生していると判定し、判定結果信号Rsに対して、インク増粘による吐出異常が発生していることを示す値「4」を設定する。
また、判定部56は、有効性フラグFlagの値が「0」である場合には、インクが注入されていない等、なんらかの原因により吐出異常が発生していることを示す値「5」を設定する。
以上のように、判定部56では、吐出部35において吐出異常が生じているか否かを判定し、判定結果を判定結果信号Rsとして出力する。このため、制御部6は、吐出異常が生じている場合には、必要に応じて、印刷処理を中断し(厳密には、印刷動作期間を中断させて)、ヘッド部30を初期位置(X=Xini)に移動させたうえで、判定結果信号Rsに示される吐出異常原因に応じた適切な回復処理を実行することができる。
なお、判定部56における判定は、制御部6(CPU61)において実行されるものであっても構わない。この場合、吐出異常検出部52の吐出異常検出回路DTは、判定部56を備えずに構成され、検出部55が生成する検出信号NTcを制御部6に対して出力するものであればよい。
このように本実施形態によれば、検査用の駆動信号Vinにおいて、そのレベルを第1電位V1から第2電位V2に遷移させ、更に、第2電位V2から第1電位V1と第2電位V2の間の電位である第3電位V3に変化させた。これにより、第1電位V1から第2電位V2に遷移させる過程でインクに大きな加振力を与えることができ、更に、第2電位V2から第3電位V3に変化させて第3電位V3を保持することによって、加振力の利用しつつ、インクがノズルNから吐出しないようにキャビティ245の内圧を制御することがきる。よって、インクをノズルNから吐出させること無く、大きな残留振動を得ることができ、インクの吐出状態を正確に判定することが可能となる。
<C.変形例>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<変形例1>
上述した実施形態において検査用の駆動信号Vinは、第1電位V1、第2電位V2及び第3電位V3の3つの状態をとるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、4つ以上の電位を含む信号波形であってもよい。
例えば、図25に示すように、第1期間T1の終了時刻t1eから第2期間T2の開始時刻t2sまでの期間に、第4電位V4を維持する第4期間T4を設け、時刻t1eから時刻t4sまでに第1電位V1から第4電位V4に遷移させ、時刻t4eから時刻t2sまでに第4電位V4から第2電位V2に遷移させてもよい。
ここで、第4電位V4と第2電位V2との電位差ΔV42は、第1電位V1と第2電位V2との電位差ΔV12よりも大きい。従って、実施形態と比較して変形例1の検査用の駆動信号Vinは、キャビティ245内のインクをより大きな力で加振することができる。よって、インクの粘度が大きい場合などに効果的である。
また、第4期間T4の終了時刻t4eから第2期間T2の終了時刻t2eまでの時間をTxbとし、キャビティ245の固有振動周期をTcとしたとき、上述した実施形態と同様の理由から、時間TxbはTc/2であることが好ましく、更に、以下に示す式(3)を充足するものであってもよい。
Tc/2-Tc/4<Txb<Tc/2+Tc/4……(3)
また、特に、Tc/2からTc/2+Tc/4までの範囲は、圧力が減少から増加へ転じた後であるので、その範囲に時間Txbを設定することによって、さらに効率を高めることができる。
なお、第3期間T3については、実施形態と同様に式(2)を充足することが、残留振動が次の単位動作期間Tuに影響を与えない観点から好ましい。
<変形例2>
上述した実施形態及び変形例において、インクジェットプリンターは、図3に示すようなラインプリンターであるが、シリアルプリンターであってもよい。例えば、図3に示すヘッド部30の代わりに、Y軸方向の幅が記録用紙Pの幅よりも狭いヘッド部を備え、キャリッジの主走査方向がY軸方向となるようなインクジェットプリンターであってもよい。
<変形例3>
上述した実施形態及び変形例は、液体としてインクを吐出する液体吐出装置の一例として、インクジェットプリンターを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、液体を吐出するのであれば、どのような装置であってもよい。例えば以下のような各種の材料を含む液体(サスペンション、エマルション等の分散液を含む)を吐出する装置であってもよい。即ち、カラーフィルタのフィルタ材料(インク)、有機EL(Electro Luminescence)装置におけるEL発光層を形成するための発光材料、電子放出装置における電極上に蛍光体を形成するための蛍光材料、PDP(Plasma Display Panel)装置における蛍光体を形成するための蛍光材料、電気泳動表示装置における泳動体を形成する泳動体材料、基板Wの表面にバンクを形成するためのバンク材料、各種コーティング材料、電極を形成するための液状電極材料、2枚の基板間に微小なセルギャップを構成するためのスペーサを構成する粒子材料、金属配線を形成するための液状金属材料、マイクロレンズを形成するためのレンズ材料、レジスト材料、光拡散体を形成するための光拡散材料、DNAチップやプロテインチップなどのバイオセンサーに利用する各種試験液体材料などである。
また、本発明では、液体を吐出する対象となる液体受容物は、記録用紙のような紙に限
らず、フィルム、織布、不織布等の他のメディアや、ガラス基板、シリコン基板等の各種
基板のようなワークであってもよい。
1……インクジェットプリンター、4……給紙位置移動部、6……制御部、30……ヘッド部、32……キャリッジ、35……吐出部、40……モータードライバー、41……キャリッジモーター、42……給紙モーター、50……ヘッドドライバー、51……駆動信号生成部、52……吐出異常検出部、53……切替部、55……検出部、56……判定部、551……波形整形部、552……計測部、70……回復機構、200……圧電素子、245……キャビティ、DT……吐出異常検出回路、N……ノズル、P……記録用紙、U……切替回路、T1……第1期間、T2……第2期間、T3……第3期間、T4……第4期間。

Claims (6)

  1. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルに連通する圧力室と、
    前記圧力室に対応して液体を吐出するために設けられた圧電素子と、
    前記圧電素子を駆動するため駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    前記駆動信号の印加後に起きる前記圧力室内の残留振動に従った前記圧電素子の起電力の変化を検出する残留振動検出部とを備え、
    前記駆動信号生成部は、第1期間中に第1電位となり、第2期間中に第2電位となり、第3期間中に第3電位となり、前記第1期間の終了から前記第2期間の開始までの期間のうち第4期間に第4電位を維持し、前記第1電位から前記第4電位に遷移し、前記第4電位から前記第2電位に遷移し、前記第2電位から前記第3電位に遷移する検査用の駆動信号を生成し、
    前記第3電位は、前記第1電位と前記第2電位との間の電位であ
    前記第4電位と前記第2電位との電位差は、前記第1電位と前記第2電位との電位差よりも大きい、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記検査用の駆動信号において、前記第4期間の終了から前記第2期間の終了までの時間をTxbとし、前記圧力室の固有振動周期をTcとしたとき、
    Tc/2-Tc/4<Txb<Tc/2+Tc/4
    であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記駆動信号生成部は、前記第3期間が前記第2期間よりも長くなるように前記検査用の駆動信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルに連通する圧力室と、
    前記圧力室に対応して液体を吐出するために設けられた圧電素子と、
    前記圧電素子を駆動するため駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    前記駆動信号の印加後に起きる前記圧力室内の残留振動に従った前記圧電素子の起電力の変化を検出する残留振動検出部とを備え、
    前記駆動信号生成部は、第1期間中に第1電位となり、第2期間中に第2電位となり、第3期間中に第3電位となり、前記第1電位から前記第2電位に遷移し、前記第2電位から前記第3電位に遷移し、前記第3期間が前記圧力室の固有振動周期よりも長くなる検査用の駆動信号を生成し、
    前記第3電位は、前記第1電位と前記第2電位との間の電位である、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルに連通する圧力室と、
    前記圧力室に対応して液体を吐出するために設けられた圧電素子と、
    前記圧電素子を駆動するため駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    前記駆動信号の印加後に起きる前記圧力室内の残留振動に従った前記圧電素子の起電力の変化を検出する残留振動検出部とを備え、
    前記駆動信号生成部は、第1期間中に第1電位となり、第2期間中に第2電位となり、第3期間中に第3電位となり、前記第1電位から前記第2電位に遷移し、前記第2電位から前記第3電位に遷移する検査用の駆動信号を生成し、
    前記第3電位は、前記第1電位と前記第2電位との間の電位であ
    前記第3期間の開始から終了までの時間をT3とし、前記圧力室の固有振動周期をTc、kを自然数としたとき、
    k・Tc−Tc/4<T3<k・Tc+Tc/4
    である、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  6. 液体を吐出するノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室に対応して液体を吐出するために設けられた圧電素子とを備えた液体吐出装置の制御方法であって、
    前記圧電素子に、検査用の駆動信号を印加し、
    前記検査用の駆動信号の印加後に起きる前記圧力室内の残留振動に従った前記圧電素子の起電力の変化を検出し、
    検出結果に応じて液体の吐出状態を判定し、
    前記検査用の駆動信号は、
    第1期間中に第1電位となり、第2期間中に第2電位となり、第3期間中に第3電位となり、前記第1期間の終了から前記第2期間の開始までの期間のうち第4期間に第4電位を維持し、前記第1電位から前記第4電位に遷移し、前記第4電位から前記第2電位に遷移し、前記前記第2電位から前記第3電位に遷移し、
    前記第3電位は、前記第1電位と前記第2電位との間の電位であ
    前記第4電位と前記第2電位との電位差は、前記第1電位と前記第2電位との電位差よりも大きい、
    ことを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
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