JP6205256B2 - 成形装置、及び、成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、連続したシートを搬送方向へショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置、及び、成形方法に関する。
ロール状の熱可塑性樹脂シートを繰り出して加熱し、軟化したシートを差圧により成形する熱成形装置が知られている。このような熱成形装置は、例えば、シートの加熱部、軟化したシートの差圧成形部、成形シートのトリミング部、等を順に配置し、これらの部位にシート搬送装置を通している。シート交換時を含む熱成形の開始時には、シート搬送装置の自動運転をしていない状態でシートの始端部を手でシート搬送装置に供給し、手動操作によりシート搬送装置を動作させてシートの始端部を熱成形装置の成形位置に合わせる作業を工場の作業員が行っている。
なお、特許文献1には、マークに対応させて1ショット分ずつ複数個の印刷模様が付された連続シートを熱成形する熱成形装置が示されている。この熱成形装置は、シートの側縁を無端状のクランプチェーンにより保持した状態のまま、上型と下型からなる成形部に1ショット分ずつの所定長さだけ間欠的に送り込む。シートのマークを検出するための非接触式センサーは、成形部から下流側に設置されている。通常運転時、シートに付されたマークがセンサーにより検出されると、シートは1ショット分の所定の長さだけ送られてから一定時間停止する。停止時間の間には、シートの熱成形、トリミング、等の加工処理が行われる。この停止時間が経過すると、シートが送られ、かかる一連の送り動作が順次繰り返される。シート交換時、先のシートの終端部と次のシートの先端部との間隔が空き過ぎないように次シートを搬送装置の上流側に供給する。センサーにより次シートの最初のマークが検出されると、シートの送りが一旦停止され、所定長さの送り量の残量に見合う位置までシートが送られてから一定時間停止する。2回目のマークが検出された以降は、前述した通常運転に移行する。
特許3183336号公報
熱成形の開始時にシートの始端部を手動操作により熱成形装置の成形位置に合わせる作業は、煩わしい。特許文献1に示される熱成形装置は、連続シートに印刷されたマークを検出してシートの成形位置を合わせるため、マークの無い連続シートを熱成形する場合、シートの始端部を手動操作により熱成形装置の成形位置に合わせる作業を作業員が行う必要がある。また、印刷シートであっても、初回のシート供給時には、シート搬送装置の自動運転をしていない状態でシートの先端部を手動操作により熱成形装置の成形位置に合わせる作業が必要である。さらに、マーク検出センサーが成形部から下流側に設置されていると、最初にマークが検出されてから送りが停止する位置までの始端部分のシートが成形されない。成形されない始端部分が多いと、熱成形品の歩留まり低下に繋がる。
本発明は、成形品の製造効率を向上させることが可能な技術を提供する目的を有している。
本発明は、連続したシートを搬送方向へショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置において、
停止したシートを前記ショット毎に成形する成形部と、
該成形部を通る前記搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出するシート検出部と、
該シート検出部でシートの始端部が検出されたことを契機として1ショット分以上、前記始端部を前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送させる制御を行い、この制御が終了すると前記搬送成形処理を行う制御を行う制御手段と、を備えた態様を有する。
また、本発明は、連続したシートであって停止したシートをショット毎に成形する成形部と、
該成形部を通る所定の搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出するシート検出部と、を備え、前記シートを前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置のための成形方法において、
前記シート検出部でシートの始端部が検出されたことを契機として1ショット分以上、前記始端部を前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送させ、この搬送が終了すると前記搬送成形処理を行う、態様を有する。
すなわち、成形部からシートの搬送方向の上流位置にあるシート検出部でシートの始端部が検出されたことを契機として1ショット分以上、前記始端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送され、この搬送が終了すると搬送成形処理が行われる。このため、無駄な成形動作を減らすことが可能となり、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
さらに、本発明の成形装置は、成形部と、搬送手段と、シート検出部と、該シート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる制御を行う制御手段と、を備えた態様を有する。また、本発明の成形方法は、前記シート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる、態様を有する。
すなわち、成形部からシートの搬送方向の上流位置にあるシート検出部でシートの終端部が検出されると1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送され、この搬送が終了するとシートの成形が停止する。このため、成形品の歩留まりを向上させることが可能となり、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
さらに、本発明の成形装置は、成形部と、搬送手段と、前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートの始端部とシートの終端部の両方を検出可能な共通のシート検出部と、該共通のシート検出部でシートの始端部が検出された後に前記搬送成形処理を行う制御を行い、前記共通のシート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる制御を行う制御手段と、を備えた態様を有する。また、本発明の成形方法は、前記共通のシート検出部でシートの始端部が検出された後に前記搬送成形処理を行い、前記共通のシート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる、態様を有する。
ここで、本発明を適用可能なシートは、成形可能なシートであればよく、例えば、樹脂シート、可塑性シート、等を用いることができる。
上記成形には、差圧成形のような熱成形等を用いることができる。成形装置には、トリミングを同時に行う成形トリミング装置が含まれる。
さらに、本発明は、請求項2に対応した成形方法、成形装置を備えた成形品製造システム、成形プログラム、成形品製造プログラム、これらのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な媒体、等の態様も有する。
請求項1、請求項3、請求項4に係る発明によれば、成形品の製造効率を向上させることが可能な成形装置を提供することができる。
請求項2に係る発明では、成形部から搬送方向の上流側に加熱部を備える成形装置において成形品の製造効率を向上させることが可能な成形装置を提供することができる。
請求項5請求項6、請求項7に係る発明によれば、成形品の製造効率を向上させることが可能な成形方法を提供することができる。
熱成形品製造システムSY1の概略を例示する正面図。 搬送手段U2を例示する平面図。 成形装置1の要部を例示する平面図。 (a)は成形型73が離間位置P11にあるときの成形部U1を模式的に例示する垂直断面図、(b)は型83が離間位置P22にあるときのトリミング部U6を模式的に例示する垂直断面図。 熱成形品製造システムSY1の電気回路構成の概略を例示するブロック図。 設定入力画面SC1を例示する図。 成形処理を例示するフローチャート。 変形例の成形処理を示すフローチャート。 シート供給時のシート搬送を模式的に例示する図。 シート終了時のシート搬送を模式的に例示する図。 変形例の成形処理を示すフローチャート。 比較例のシート供給時のシート搬送を模式的に例示する図。 比較例のシート終了時のシート搬送を模式的に例示する図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下に説明する実施形態は、本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)成形装置を含む成形品製造システムの概要:
まず、図1〜5を適宜参照して、成形装置1を含む成形品製造システム例の概要を説明する。なお、図1〜3において、左から右へ向かう方向がシートSH1の搬送方向D1であり、左側が搬送方向D1の上流側D1U、右側が搬送方向D1の下流側D1Lである。分かり易く示すため、各図は整合していないことがある。
図1に例示する熱成形品製造システムSY1は、各部を制御盤100が制御し、シートSH1から成形品PR1を形成する。このシステムSY1は、成形部U1の後にトリミング部U6が配置されたアフタートリムタイプである。むろん、成形品製造システムは、成形部がトリミング機能を有する同時抜きタイプでもよい。熱成形品製造システムSY1の構造物の主要部は、例えば金属で形成することができる。
シート供給部21は、連続したシートSH1をロールSH0から繰り出す。図2,3に示すシートSH1は、連続状の樹脂シートとされている。
シートSH1は、熱可塑性樹脂シートのような樹脂シート、熱可塑性を示す樹脂以外の熱可塑性シート、紙、等の成形可能なシートを用いることができる。前記樹脂シートは、熱可塑性樹脂等の樹脂のみからなる樹脂シートでも、樹脂に充てん材等の添加剤が添加された材質からなるシートでもよく、単層シートでも、異なる材質をラミネートした積層シートでもよい。シートSH1の素材には、ポリエチレン(Polyethylene)、ポリプロピレン(Polypropylene)、等を利用可能である。また、シートSH1は、シート状ないしフィルム状になっていればよく、1〜2mm程度、0.25〜1mm程度、等、様々な厚みとすることが可能であり、3mm程度以上の厚物シートでもよいし、0.25mm程度以下のフィルムでもよい。シートSH1から形成される成形品PR1には、食品容器といった容器、家電製品の内箱や操作パネルといった構成品、等がある。
シート供給部21と加熱部U5の間、すなわち、成形部U1から搬送方向D1の上流位置P1には、後述するシート検出センサーSN1(シート検出部U3)が設置されている。
成形部U1から搬送方向D1の上流側D1Uに設けられた加熱部U5は、ヒーター30を有し、搬送手段U2で搬送されるシートSH1を予備加熱する。ヒーター30の搬送方向D1の長さは、加熱むらを少なくするため、成形のショットST1の長さ以上とされる。熱可塑性シートを加熱する場合、例えば、シートを溶融しない範囲で軟化する温度以上に輻射加熱する。むろん、加熱部は、シートを接触加熱してもよいし、熱風等により加熱してもよい。図1に示す加熱部U5はシートSH1の上側と下側とにヒーター30が配置されているが、どちらか一方を省略することも可能である。
成形部U1は、例えば、図4(a)に示す成形機構70及び図5に示す制御盤100で構成することができる。テーブル71,72は、成形用テーブル駆動機構により、設定された離間位置と近接位置との間で近接及び離間する。これにより、上テーブル71の下に設けられた成形型73が離間位置P11と近接位置P13との間で昇降し、下テーブル72上に設けられたクランプ74が離間位置P12と近接位置P14との間で昇降する。各型73は、上方へ凹んだ雌型とされているが、下方へ凸とされた雄型や凹凸のある型でもよい。また、型を下側に配置しクランプを上側に配置してもよい。差圧供給機構75は、差圧供給孔73bから成形面73aに差圧を供給する。成形機構70は、型73とクランプ74とが離間した状態で1ショット分の加熱軟化状態のシートSH1が搬入されると、型73とクランプ74とを近接させ、差圧供給機構75により負圧を差圧供給孔73bに作用させてシートSH1を成形面73aに密接させる。成形機構70が型73とクランプ74とを離間させると、成形シートSH2がシートSH1に繋がった状態で成形機構70から搬出され、トリミング部U6に搬入される。このとき、次ショットのシートSH1が成形機構70に搬入される。
なお、シートの成形は、上述した真空成形以外にも、圧空成形や圧空真空成形といった差圧成形、プレス成形、熱成形以外の成形、等でもよい。圧空真空成形は、圧空と真空とを併用する差圧成形である。熱成形には、差圧成形やプレス成形が含まれる。
トリミング部U6は、例えば、図4(b)に示すトリミング機構80及び図5に示す制御盤100でインステーショントリミングの機能を発揮する。テーブル81,82は、トリミング用テーブル駆動機構により、設定された離間位置と近接位置との間で近接及び離間する。これにより、下テーブル82上に設けられた型83及び切刃84が離間位置P22と近接位置P24との間で昇降し、上テーブル81の下に設けられた受け部材85が離間位置P21と近接位置P23との間で昇降する。各型83は、上方へ凸とされているが、下方へ凹んだ形状や凹凸のある形状でもよい。また、切刃を上側に配置し受け部材を下側に配置してもよいし、型を上側に配置してもよい。各切刃84は、例えばトムソン刃とすることができ、各型83の周囲において受け部材85に対向した刃先を有している。トリミング機構80は、型83と受け部材85とが離間した状態で1ショット分の成形シートSH2が搬入されると、型83と受け部材85とを近接させて各型83に成形シートSH2を配置させ、所定数の成形品PR1の周囲で受け部材85に接触した成形シートSH2を切刃84により切断する。トリミング機構80が型83と受け部材85とを離間させると、スクラップシートSH3が成形シートSH2に繋がった状態でトリミング機構80から搬出されてスクラップ回収部22に搬入され、1ショット分の成形品PR1が吸着ボックス41により各型83上から搬出されて製品取出部40に搬入される。このとき、次ショットの成形シートSH2がトリミング機構80に搬入される。
なお、トリミング機構は、切刃を受け部材に押し当てて成形シートを切断する装置、型の周囲の切刃により成形シートを打ち抜く装置、上刃と下刃とを摺接させる等して成形シートを打ち抜く装置、等が含まれる。
図2に示す搬送手段U2は、シートSH1〜SH3を挟んで面対称に配置された一対の保持搬送装置10,10を備えている。各保持搬送装置10は、チェーン11、スプロケット12,13、サーボモーター14、無端材15、を備えている。
チェーン11は、複数のリンクを連結した金属製の無端チェーン(エンドレスチェーン)とされ、スプロケット12,13に架けられて、水平面内で周回動作するように配置されている。下流側のスプロケット13は、無端材15を介してサーボモーター14の駆動力が伝達される。チェーン11には、シートSH1〜SH3の幅方向D2の縁部SH11を解放可能に保持する保持機構が設けられている。図2に示すチェーン11は、いわゆるグリップチェーン、クランプチェーンであり、周回動作しながらシート縁部SH11を解放可能に把持する。チェーン11は、シートSH1〜SH3側が搬送方向D1へ移動し、シートSH1〜SH3の幅方向外側となる部分が搬送方向とは反対の戻り方向へ移動する。従って、搬送手段U2は、加熱部U5の手前となる上流側D1Uからトリミング部U6の後となる下流側D1Lまでシート縁部SH11,SH11を把持してシートSH1〜SH3を搬送方向D1へ搬送する。
なお、搬送手段は、ローラー等でもよい。
(2)成形装置及び成形方法の概要:
図1〜5に例示される成形装置は、U1〜U4の基本要素を備え、連続したシートSH1のショットST1に合わせた搬送成形処理を行う。この搬送成形処理は、シートSH1を間欠的に又は連続的に搬送しながら成形する処理である。なお、成形シートSH2とスクラップシートSH3も、シートSH1に含まれる概念とする。
成形部U1は、シートSH1に型73を作用させる処理部であり、ショットST1毎にシートSH1を成形する。搬送手段U2は、成形部U1を通る所定の搬送方向D1へシートSH1を搬送する。シート検出部U3は、成形部U1から搬送方向D1の上流位置P1でシートSH1を検出する。制御手段U4は、シート検出部U3でシートSH1の始端部SH5が検出されたとき、該始端部SH5を上流位置P1から搬送方向D1へ搬送させた後に搬送成形処理を開始させる制御を行う。また、制御手段U4は、シート検出部U3でシートSH1の終端部SH6が検出されたとき、該終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ搬送された後にシートSH1の成形を停止させる制御を行う。さらに、制御手段U4は、シート検出部U3でシートSH1の終端部SH6が検出されたとき、該終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ成形時の搬送速度V2で搬送された後に該成形時の搬送速度V2よりも遅い待機時の搬送速度V1(0<V1<V2)でシートSH1を搬送方向D1へ搬送させる制御を行う。シートが間欠的に搬送されるときの搬送速度V1,V2は、停止期間及び加減速中の期間を除いた定速期間の搬送速度とし、定速期間の搬送速度に変動がある場合には定速期間の搬送速度の平均とする。シートが連続的に搬送されるときの搬送速度に変動がある場合は、V1,V2を搬送速度の平均とする。
(3)成形装置の具体例:
図1〜5に示す成形装置1は、U1〜U6の要素を備え、成形時の搬送速度V2で間欠的にシートSH1を搬送してシートSH1の搬送が停止したときに熱成形を行う。この場合の搬送成形処理は、シートSH1を搬送方向D1へショットST1単位で間欠的に搬送して停止時にシートSH1を成形することを繰り返す処理である。成形装置1の構造物の主要部は、例えば金属で形成することができる。
シート検出部U3は、成形部U1(ショット範囲AR1の始端部AR1s)から例えば1ショット分(L1)以上、搬送方向D1の上流位置P1でシートSH1の有無を検出する。加熱部U5の存在等により成形部U1の直前にシート検出部U3を設けることが出来ない場合、成形部U1(始端部AR1s)から例えば2ショット分(2×L1)以上、3ショット分(3×L1)以上、等の上流位置にシート検出部U3が設けられる。例えば、シート検出部U3の検出状態がシート無しからシート有りに切り替わると、シートSH1の始端部SH5が検出されたことになる。また、シート検出部U3の検出状態がシート有りからシート無しに切り替わると、シートSH1の終端部SH6が検出されたことになる。従って、始端部SH5と終端部SH6とを同じシート検出部U3で検出することができる。
図3には、加熱部U5から搬送方向D1に例えばショット間隔L1以内の上流位置P1においてシートの両縁部SH11,SH11の近傍となる位置に一対のシート検出センサーSN1,SN1がシート検出部U3として設けられていることが示されている。シート検出センサーSN1は、例えば、可視光といった光をシートSH1に照射して背景色とシート色による反射光量の差を非接触で検出することにより、シートSH1を検出したか否かを表すシート有無検出信号を生成する。シート検出部は、このような反射形光電形近接スイッチの他、透過形光電形近接スイッチ、色彩計、デジタルカメラ、といった非接触センサーでもよいし、接触センサーでもよい。
なお、シートSH1を加熱部U5で目標温度に加熱した後、下流側にある成形部U1で速やかに成形するため、加熱部U5と成形部U1との間は、狭く、シート検出部を設置し難い。一方、加熱部U5から搬送方向D1の上流側には広い空間を設け易いので、シート検出部を設置し易い。また、シート検出部でシートの終端部を検出したときにはシートの終端部がショット範囲の始端部を通り抜けている可能性があり、ショット範囲全体に成形品を形成することができないという無駄な成形動作が行われる可能性がある。そこで、成形装置1のシート検出センサーSN1は、加熱部U5から搬送方向D1の上流位置P1に設置されている。
図6に例示する設定入力画面SC1のように、入力手段U9は、入力欄SC2でショットST1の間隔L1の設定入力を受け付けるとともに、入力欄SC3,SC4,SC5でショット数N1,N2,N3の設定入力を受け付ける。ショットの間隔L1は、シートSH1から形成する成形品PR1をなるべく多くすることができるように、型73の搬送方向D1の長さに応じて変えることできるようにしている。成形開始搬送ショット数N1は、シート検出センサーSN1でシートSH1の始端部SH5が検出されたときに搬送成形処理の開始までにシートSH1を搬送するショット数である。成形停止搬送ショット数N2は、シート検出センサーSN1でシートSH1の終端部SH6が検出されたときにシートSH1の成形停止までにシートSH1を搬送するショット数である。待機移行ショット数N3は、シート検出センサーSN1でシートSH1の終端部SH6が検出されたときに成形時の搬送速度V2でシートSH1を搬送するショット数である。N1,N2,N3は、1以上の整数である。
また、設定入力画面SC1には、ショット数N1,N2,N3の推奨値NR1,NR2,NR3も表示されている。NR1,NR2,NR3は、1以上の整数である。
推奨値NR1は、図9に示すようにシート検出部U3で始端部SH5が検出された時点からシートSH1がショットST1単位で搬送されたときにショット範囲AR1全体に成形品PR1が形成される最小のショット数を意味する。ショット範囲AR1は、成形部U1において型73がシートSH1に接触する(作用する)範囲である。ショット範囲AR1全体に成形品PR1が形成されるためには、シートの始端部SH5が少なくともショット範囲AR1の終端部AR1eに到達している必要がある。ショットST1の間隔をL1(L1>0)、成形部U1にあるシートSH1のショット範囲AR1の始端部AR1sとシート検出部U3との距離をL2(L2>0)、L2をL1で除した商をQ1とするとき、NR1=Q1+2となる。N1をNR1以上に設定すると、初回の成形動作でショット範囲AR1全体に成形品PR1を形成することができる。N1をNR1に設定すると、効率良く成形動作を行わせることができる。例えば、L1=1000mm、L2=3500mmであるとき、Q1=3であり、NR1=5となる。
推奨値NR2は、図10に示すようにシート検出部U3で終端部SH6が検出された時点からシートSH1がショットST1単位で搬送されたときにショット範囲AR1全体に成形品PR1が形成される最大のショット数を意味する。ショット範囲AR1全体に成形品PR1が形成されるためには、シートの終端部SH6がショット範囲AR1の始端部AR1sを通り抜けていない必要がある。ショット範囲AR1の始端部AR1sとシート検出部U3との距離L2をショット間隔L1で除した商Q1を用いると、NR2=Q1−1となる。N2をNR2以下に設定すると、最後の成形動作でショット範囲AR1全体に成形品PR1を形成することができる。N2をNR2に設定すると、効率良く成形動作を行わせることができる。例えば、L1=1000mm、L2=3500mmであるとき、Q1=3であり、NR2=2となる。
推奨値NR3は、図10に示すようにシート検出部U3で終端部SH6が検出された時点からシートSH1がショットST1単位で搬送されたときにシートSH1がショット範囲AR1を通り抜ける最小のショット数を意味する。シートSH1がショット範囲AR1を通り抜けるためには、シートの終端部SH6が少なくともショット範囲AR1の終端部AR1eに到達している必要がある。ショット範囲AR1の始端部AR1sとシート検出部U3との距離L2をショット間隔L1で除した商Q1を用いると、NR3=Q1+1となる。N3をNR3以上に設定すると、シートSH1がショット範囲AR1を通り抜けた後に成形時の搬送速度V2から待機時の搬送速度V1に切り替えることができる。N3をNR3に設定すると、効率良く成形動作を行わせることができる。例えば、L1=1000mm、L2=3500mmであるとき、Q1=3であり、NR3=4となる。
図5は、制御盤100を中心とした熱成形品製造システムSY1の電気回路構成例を示している。制御盤100は、制御盤全体の動作を制御する中央制御回路101、搬送手段U2の動作を制御する搬送制御部111、ヒーター30の動作を制御するヒーター制御部112、成形機構70の動作を制御する成形制御部113、トリミング機構80の動作を制御するトリミング制御部114、吸着ボックス41の動作を制御する吸着ボックス制御部115、シート検出センサーSN1からシート有無検出信号を入力するシート検出信号入力部118、情報出力部131、操作部132、等を備えている。制御盤100は、制御手段U4を構成する。また、搬送手段U2は、制御盤100とともにシート搬送装置2を構成する。ヒーター30は、制御盤100とともに加熱部U5を構成する。成形機構70は、制御盤100とともに成形部U1を構成する。トリミング機構80は、制御盤100とともにトリミング部U6を構成する。情報出力部131及び操作部132は、入力手段U9を構成する。
中央制御回路101は、内部のバスに、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104、タイマー回路105、不揮発性メモリ106、等が接続された回路とされている。CPU102は、ROM103や不揮発性メモリ106に記録された制御プログラムに基づいてRAM104をワークエリアとして利用しながら熱成形品製造システムSY1の各部を制御する。
情報出力部131は、例えばディスプレイや音声出力器やプリンタで構成され、利用者から操作入力を受け付けた各種設定の内容や熱成形品製造システムSY1の運転状況を表す各種情報を表示等により出力する。図6に示す設定入力画面SC1は、情報出力部131の表示例である。操作部132は、例えば複数のボタンで構成され、利用者から操作入力を受け付ける。設定入力画面SC1を表示しているとき、操作部132は、入力欄SC2でショット間隔L1の操作入力を受け付け、入力欄SC3,SC4,SC5でショット数N1,N2,N3の操作入力を受け付ける。
(4)成形装置の動作、作用、及び、効果:
図7は、熱成形品製造システムSY1が行う成形処理をフローチャートにより示している。この処理は、制御盤100の中央制御回路101が主体となって行い、マルチタスクにより他の処理と並列して行われる。
制御盤100の電源をオンにする等して成形処理を開始させると、制御盤100は、ヒーター30への通電を開始する(ステップS102。以下、「ステップ」の記載を省略)。S104では、搬送手段U2を駆動してシートSH1を待機時の搬送速度V1で搬送方向D1へ連続的に搬送させる制御を行う。S102〜S104の処理が行われる状態は、成形前の待機状態である。作業員がシートの始端部SH5を搬送手段U2の上流側D1Uに供給するのは、S104の前でも良いし、S104の後でもよい。シートの始端部SH5が供給されると、ゆっくりとした搬送速度V1でシートSH1が送られる。
S106では、シート検出センサーSN1でシートSH1の始端部SH5が検出されたか否かを判断する。例えば、シート検出センサーSN1,SN1の検出状態が両方ともシート無しからシート有りに切り替わると、始端部SH5が検出されたと判断する。図9のSTEP1には、始端部SH5が検出された状態を示している。始端部SH5が検出されない場合、S106の処理が繰り返される。
始端部SH5が検出された場合、制御盤100は、搬送手段U2を駆動させて成形時の搬送速度V2(V2>V1)で1ショットST1分、始端部SH5を含むシートSH1を上流位置P1から搬送方向D1へ搬送させて一旦停止させる(S108)。図9のSTEP2には、S108の高速定寸送りを1回行った状態を示している。S110では、前記高速定寸送りをN1回実施したか否かを判断する。この判断処理は、RAM104に設けた成形開始カウンターのカウント処理に基づいて行うことができる。図9のSTEP3には、N1=NR1である場合にNR1−1回高速送りが行われた状態を示している。高速送りがNR1回未満である場合、まだ、シートの始端部SH5はショット範囲AR1の終端部AR1eに到達していない。図9のSTEP4には、NR1回高速送りが行われた状態を示している。N1≧NR1である場合、少なくともシートの始端部SH5はショット範囲AR1の終端部AR1eに到達している。S108〜S110の処理は、N1回行われる。
上記高速送りがN1回行われた場合、成形装置1は、シートSH1のショットST1に合わせた搬送成形処理(S112〜S114)を開始する。従って、制御盤100は、シート始端部検出時、ショット数N1の距離N1×L1の搬送がシートSH1に対して行われた時に搬送成形処理を開始させている。
以上説明したように、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの始端部SH5が検出されると、該始端部SH5が上流位置P1から搬送方向D1へ搬送された後、シートSH1のショットST1に合わせた搬送成形処理が開始する。このため、本技術は、無駄な成形動作を減らすことが可能となり、成形品PR1の製造効率を向上させることが可能となる。
S112では、ショット範囲AR1のシートSH1を成形する。このとき、成形シートSH2のトリミング処理を行ってもよい。このトリミング処理は、アフタートリムタイプであっても同時抜きタイプであっても、成形処理の開始から設定ショット数の後に開始されてもよい。図9のSTEP5には、成形部U1にあるショットST1の位置に成形品PR1が形成されていることが示されている。S114では、シートSH1を搬送方向D1へ搬送して一旦停止させる。S116では、シート検出センサーSN1でシートSH1の終端部SH6が検出されたか否かを判断する。例えば、シート検出センサーSN1,SN1の検出状態が両方ともシート有りからシート無しに切り替わると、終端部SH6が検出されたと判断する。終端部SH6が検出されない場合、搬送成形処理(S112〜S114)が繰り返される。図9のSTEP6には、成形部U1から搬送方向D1の下流側にあるショットST2の位置に成形品PR1が形成されているとともにショットST1の位置に成形品PR1が形成されていることが示されている。
終端部SH6が検出された場合、成形部U1にあるショット範囲AR1のシートSH1は成形されていないので、成形装置1は、まず、ショット範囲AR1のシートSH1を成形する(S118)。このとき、成形シートSH2のトリミング処理を行ってもよい。図10のSTEP11には終端部SH6を検出した様子を示し、STEP12にはショット範囲AR1のシートSH1を成形した様子を示している。成形装置1は、シートSH1のショットST1に合わせた搬送成形処理(S120〜S122)が行われた後にシートSH1の成形を停止させる。S120では、シートSH1を搬送方向D1へ搬送して一旦停止させる。S122では、ショット範囲AR1のシートSH1を成形する。このとき、成形シートSH2のトリミング処理を行ってもよい。アフタートリムタイプのトリミング処理は、成形処理の終了から設定ショット数の後に終了してもよい。S124では、前記搬送成形処理(S120〜S122)をN2回実施したか否かを判断する。この判断処理は、RAM104に設けた成形停止カウンターのカウント処理に基づいて行うことができる。図10のSTEP13には、NR2回、搬送成形処理が行われ、最後のショットST3に成形品PR1が形成された状態を示している。N2≦NR2である場合、少なくともシートの終端部SH6はショット範囲AR1の始端部AR1sを通り抜けていない。S120〜S124の処理は、N2回行われる。従って、制御盤100は、シート終端部検出時、ショット数N2の距離N2×L1の搬送がシートSH1に対して行われてシートSH1が成形されてからシートSH1の成形を停止させている。
以上説明したように、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの終端部SH6が検出されると、該終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ搬送された後に搬送成形処理が停止する。このため、本技術は、成形品PR1の歩留まりを向上させることが可能となり、成形品PR1の製造効率を向上させることが可能となる。また、シートの始端部SH5を検出可能なシート検出部でシートの終端部SH6を検出することができるので、本技術は、成形装置の部品数を削減することができる。
終端部SH6が検出された場合、成形装置1は、終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ成形時の搬送速度V2で搬送された後に待機時の搬送速度V1(V1<V2)でシートSH1を搬送方向D1へ搬送する。上記搬送成形処理(S120〜S122)がN2回行われた場合、成形装置1は、まず、シートSH1を搬送方向D1へ搬送して一旦停止させる(S126)。図10のSTEP14には、S126の高速定寸送りを1回行った状態を示している。S128では、前記高速定寸送りをN3−N2回以上実施したか否かを判断する。この判断処理は、RAM104に設けた待機移行カウンターのカウント処理に基づいて行うことができる。図10のSTEP14には、N3=NR3である場合にシートSH1の終端部検出時からNR3−1回高速送りが行われた状態を示している。高速送りがNR3回未満である場合、まだ、シートの終端部SH6はショット範囲AR1の終端部AR1eに到達していない。図10のSTEP5には、NR3回高速送りが行われた状態を示している。N3≧NR3である場合、少なくともシートの終端部SH6はショット範囲AR1の終端部AR1eに到達している。S126〜S128の処理は、N3>N2であるときにN3−N2回行われる。
上記高速送りがN3−N2回以上行われた場合、制御盤100は、処理をS104に戻し、シートSH1を待機時の搬送速度V1で搬送方向D1へ連続的に搬送させる制御を行う。従って、制御盤100は、シート終端部検出時、ショット数N3の距離N3×L1の搬送がシートSH1に対して成形時の搬送速度V2で行われた時に待機時の搬送速度V1でシートSH1を搬送方向D1へ搬送させている。待機状態のときにシート検出センサーSN1でシートの始端部SH5が検出されると、N1回の高速送りが行われた後に搬送成形処理が再開する。
以上説明したように、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの終端部SH6が検出されると、該終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ成形時の搬送速度V2で搬送された後に待機時の搬送速度V1でシートSH1が搬送方向D1へ搬送される。このため、本技術は、無駄な高速送りを減らすことが可能となり、成形品PR1の製造効率を向上させることが可能となる。
なお、図8に示す変形例の成形処理を行い、シートの終端部SH6が検出されてから未だ高速送りが行われているときに次のシートの始端部SH5が検出された場合、始端部検出時からN1回の高速送りが行われた後に搬送成形処理が再開されるようにしてもよい。
図8に示す成形処理は、S116のシート終端部検出の後、S120の高速定寸送りの前において、マルチタスクにより別の成形処理を開始させるようにしている。この別の成形処理も、図8に示すフローチャートに従って行われる。なお、S102は、ヒーター30に通電されていない場合にヒーター30への通電を開始する処理に変更されている。S104は、シートSH1の搬送が停止している場合にシートSH1を待機時の搬送速度V1で搬送方向D1へ連続的に搬送する処理に変更されている。
例えば、第一の成形処理のS126で高速定寸送りが行われているときに別の第二の成形処理のS106で次のシートの始端部SH5が検出されると、第二の成形処理におけるS108の高速定寸送りが第一の成形処理におけるS126の高速定寸送りと同期して行われる。第二の成形処理のS110では、第一の成形処理のS126で高速定寸送りが行われているときのシート始端部検出時を起点としてS108の高速定寸送りがN1回実施したか否かを判断することになる。
また、第一の成形処理のS120〜S122で搬送成形処理が行われているときに別の第二の成形処理のS106で次のシートの始端部SH5が検出されると、第二の成形処理におけるS108の高速定寸送りが第一の成形処理におけるS120,S126の高速定寸送りと同期して行われる。第二の成形処理のS110では、第一の成形処理のS120〜S122で搬送成形処理が行われているときのシート始端部検出時を起点としてS108の高速定寸送りがN1回実施したか否かを判断することになる。
以上より、シート終了時に成形時の搬送速度V2から待機時の搬送速度V1に戻るまで次のシート供給を待たなくてもよくなるので、本変形例は、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
なお、一対のシート検出センサーSN1,SN1のうち一方のシート検出部でシートが検出されて他方のシート検出部でシートが検出されない場合には、搬送成形処理を停止してもよい。この場合、搬送手段U2からシートSH1が外れた可能性があるためである。むろん、一方のシート検出部でシートが検出されて他方のシート検出部でシートが検出されないことがNa回(Naは1以上の整数、好ましくは2以上の整数)連続した場合に搬送成形処理を停止してもよい。
ここで、図12,13に示すようにシート検出センサーSN9が成形部U1から搬送方向D1の下流位置に設置された比較例と比較する。シート供給時、図12のSTEP81〜STEP82のように、シート検出センサーSN9のある下流位置までシートSH1の始端部SH5を検出することができない。このため、始端部SH5が検出されるまでシートSH1を低速の搬送速度(V1)で連続的に搬送すると、成形開始までに多くの時間がかかってしまう。ここで、STEP81は図9のシート検出センサーSN1の位置にシートの始端部SH5がある状態を示し、STEP82はシート検出センサーSN9でシートの始端部SH5が検出された状態を示し、STEP83は搬送成形処理が開始されて最初のショットST91に成形品PR9が形成された状態を示している。
なお、待機時に高速送りを行うと、消費電力に無駄が生じる。待機時に搬送成形処理を行うと、さらに消費電力に無駄が生じる。
また、型73の搬送方向D1の長さは成形部U1の搬送方向D1の長さよりも短く、ショット範囲AR1の搬送方向D1の長さは成形部U1の搬送方向D1の長さよりも短い。このため、搬送方向D1において、ショット範囲AR1の終端部AR1eからシート検出センサーSN9まで距離がある。特に、成形品PR9の種類に応じて型73の大きさが変わるため、ショット範囲AR1が変わり、ショット範囲AR1の終端部AR1eからシート検出センサーSN9まで距離が長くなることがある。従って、この部分のシートSH1には成形品が形成されず、その分、成形品の歩留まりが低下する。
一方、図9で示したように、本技術は、上流位置P1にあるシート検出部でシートSH1の始端部SH5が検出された時点からシートSH1の高速送りが行われるので、成形開始までの時間が短縮される。また、STEP5に示されるように最初のショットST1から下流側にあるシートSH1が少ないので、本技術は、成形品PR1の歩留まりを向上させることが可能となる。さらに、本技術は、無駄な成形動作を減らすことが可能となり、成形品PR1の製造効率を向上させることが可能となる。
シート終了時、図13のSTEP91〜STEP94のように、シート検出センサーSN9のある下流位置までシートSH1の終端部SH6を検出することができない。このため、終端部SH6が検出されるまでシートSH1の搬送成形処理を行うと、ショット範囲AR1全体に成形品PR9が形成される最後のショットST3の上流側に1ショット分未満しかないショットST92であるにも関わらず不完全な成形品PR9が形成される可能性がある。ここで、STEP91は図10のシート検出センサーSN1の位置にシートの終端部SH6がある状態を示し、STEP92は最後の完全なショットST3に成形品PR9が形成された状態を示し、STEP93は残りのショットST92に不完全な成形品PR9が形成された状態を示し、STEP94は終端部SH6がショット範囲AR1を通り抜けた状態を示している。
また、STEP94の状態でも、シートの終端部SH6を検出することができないので、高速定寸送りを停止させることができない。
一方、図10で示したように、本技術は、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの終端部SH6が検出されるので、最後の完全なショットST3の位置を把握することができる。このため、本技術は、無駄な成形動作を減らすことが可能となり、成形品PR1の製造効率を向上させることが可能となる。また、終端部SH6がショット範囲AR1を通り抜けるショットを把握することができるので、本技術は、待機状態への移行を早くすることができ、成形品PR1の製造効率を向上させることが可能となる。
(5)変形例:
本技術は、種々の変形例が考えられる。
例えば、成形品製造システムは、製品取出部が無くてもよく、スクラップ回収部が無くてもよく、トリミング部が無くてもよい。
成形装置は、成形位置に加熱部が設けられてもよいし、加熱部が無くてもよい。
成形部から搬送方向上流側に設けられるシート検出センサーは、単数でもよいし、3以上でもよい。
上述した成形処理を有効にするか否かを選択入力可能にしてもよい。
上述した処理の各ステップの順番は、適宜、変更可能である。例えば、図7,8の処理において、S104の低速連続送りの後にS102のヒーター通電処理を行ってもよいし、S112の成形とS114の高速定寸送りとを入れ替えてもよい。
図7,8の成形処理の変形例として、S118〜S128の処理を行わず、S116でシート終端部が検出されたときにS104の処理に戻るようにしてもよい。本変形例でも、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの始端部SH5が検出されると、該始端部SH5が上流位置P1から搬送方向D1へ搬送された後、シートSH1のショットST1に合わせた搬送成形処理が開始する。このため、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
また、図7,8の成形処理の変形例として、S108〜S110,S126〜S128の処理を行わず、S120,S122の搬送成形処理をN2回実施したときにS124の処理からS104の処理に戻るようにしてもよい。本変形例でも、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの終端部SH6が検出されると、該終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ搬送された後に搬送成形処理が停止する。このため、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
さらに、図7,8の成形処理の変形例として、S108〜S110,S120〜S124の処理を行わず、S124で高速定寸送り(S126)をN3回実施したか否かを判断するようにしてもよい。本変形例でも、上流位置P1にあるシート検出部U3でシートの終端部SH6が検出されると、該終端部SH6が上流位置P1から搬送方向D1へ成形時の搬送速度V2で搬送された後に待機時の搬送速度V1でシートSH1が搬送方向D1へ搬送される。このため、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
図11に示すように、図7,8におけるS108〜S110の高速定寸送りの代わりにS202でショット範囲AR1の始端部AR1sとシート検出部U3との距離L2を連続して成形時の搬送速度V2でシートSH1を搬送してもよい。その後、搬送成形処理(S114,S112)が繰り返される。シートの終端部SH6が検出されると、搬送成形処理(S120,S122)がN2回繰り返される。このような成形処理でも、同様の効果が得られる。
入力手段U9で受け付ける成形開始搬送ショット数N1は、推奨値NR1以上に限定されてもよいし、2以上に限定されてもよい。また、N1<NR1であっても、無駄な成形動作が少なくなるので、成形品の製造効率が向上する効果が得られる。
入力手段U9で受け付ける成形終了搬送ショット数N2は、推奨値NR2以下に限定されてもよい。また、N2>NR2であっても、自動的に成形動作が停止するので、成形品の製造効率が向上する効果が得られる。
入力手段U9で受け付ける待機移行ショット数N3は、推奨値NR3以上に限定されてもよいし、2以上に限定されてもよい。また、N3<NR3であっても、自動的に成形状態から待機状態へ移行するので、成形品の製造効率を向上させることが可能となる。
なお、入力手段U9の無い成形装置、V1=V2の搬送速度でシートを送る成形装置、間欠動作せず一定速度でシートを送る成形装置、といった、成形装置の基本部分U1〜U4のみでも、成形品の製造効率を向上させることが可能になるという効果が得られる。
むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、成形品の製造効率を向上させることが可能な技術等を提供することができる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…成形装置、2…シート搬送装置、
21…シート供給部、22…スクラップ回収部、
30…ヒーター、40…製品取出部、41…吸着ボックス、
70…成形機構、73,83…型、80…トリミング機構、
100…制御盤、
AR1…ショット範囲、
D1…搬送方向、D1L…下流側、D1U…上流側、D2…幅方向、
P1…上流位置、
PR1…成形品、
SH0…ロール、SH1…シート、SH2…成形シート、SH3…スクラップシート、
SH5…始端部、SH6…終端部、SH11…縁部、
SC1…設定入力画面、
ST1,ST2,ST3…ショット、
SN1…シート検出センサー、
SY1…熱成形品製造システム、
U1…成形部、U2…搬送手段、U3…シート検出部、U4…制御手段、
U5…加熱部、U6…トリミング部、U9…入力手段。

Claims (7)

  1. 連続したシートを搬送方向へショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置において、
    停止したシートを前記ショット毎に成形する成形部と、
    該成形部を通る前記搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
    前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出するシート検出部と、
    該シート検出部でシートの始端部が検出されたことを契機として1ショット分以上、前記始端部を前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送させる制御を行い、この制御が終了すると前記搬送成形処理を行う制御を行う制御手段と、を備えた成形装置。
  2. 前記成形部から前記搬送方向の上流側にシートを加熱する加熱部を備え、
    前記シート検出部は、前記加熱部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出し、
    前記制御手段は、前記シート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる制御を行い、
    前記制御手段は、前記シート検出部でシートの始端部が検出された時点から前記搬送成形処理の開始までにシートを搬送するショット数N1の入力を受け付ける入力手段を有し、前記シート検出部でシートの始端部が検出されてから前記ショット数N1の距離の搬送がシートに対して行われると前記搬送成形処理を行う制御を行い、
    さらに、前記制御手段は、前記シート検出部でシートの終端部が検出された時点からシートの成形の停止までにシートを搬送するショット数N2の入力を受け付ける入力手段を有し、前記シート検出部でシートの終端部が検出されてから前記ショット数N2の距離の搬送がシートに対して行われてシートが成形されるとシートの成形を停止させる制御を行う、請求項1に記載の成形装置。
  3. 連続したシートを搬送方向へショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置において、
    停止したシートを前記ショット毎に成形する成形部と、
    該成形部を通る前記搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
    前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出するシート検出部と、
    該シート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる制御を行う制御手段と、を備えた成形装置。
  4. 連続したシートを搬送方向へショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置において、
    停止したシートを前記ショット毎に成形する成形部と、
    該成形部を通る前記搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
    前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートの始端部とシートの終端部の両方を検出可能な共通のシート検出部と、
    該共通のシート検出部でシートの始端部が検出された後に前記搬送成形処理を行う制御を行い、前記共通のシート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる制御を行う制御手段と、を備えた成形装置。
  5. 連続したシートであって停止したシートをショット毎に成形する成形部と、
    該成形部を通る所定の搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
    前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出するシート検出部と、を備え、前記シートを前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置のための成形方法において、
    前記シート検出部でシートの始端部が検出されたことを契機として1ショット分以上、前記始端部を前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送させ、この搬送が終了すると前記搬送成形処理を行う、成形方法。
  6. 連続したシートであって停止したシートをショット毎に成形する成形部と、
    該成形部を通る所定の搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
    前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートを検出するシート検出部と、を備え、前記シートを前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置のための成形方法において、
    前記シート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる、成形方法。
  7. 連続したシートであって停止したシートをショット毎に成形する成形部と、
    該成形部を通る所定の搬送方向へシートを前記ショット単位で間欠的に搬送する搬送手段と、
    前記成形部から前記搬送方向の上流位置でシートの始端部とシートの終端部の両方を検出可能な共通のシート検出部と、を備え、前記シートを前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送して停止時にシートを成形することを繰り返す搬送成形処理を行う成形装置のための成形方法において、
    前記共通のシート検出部でシートの始端部が検出された後に前記搬送成形処理を行い、前記共通のシート検出部でシートの終端部が検出されてから1ショット分以上、前記終端部が前記搬送方向へ前記ショット単位で間欠的に搬送されるとシートの成形を停止させる、成形方法。
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