JP6205155B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
前記吸気通路において前記第1弁軸の下流側に回転自在に設けられる第2弁軸と、を有し、前記第1弁軸が所定量回動後、前記第2弁軸を回動させるロストモーション機構を介してつなぐ連結リンクを備えた内燃機関の吸気装置であって、
前記第1弁軸と前記第2弁軸とが連動しないロストモーション作用時の前記第1弁軸または前記第2弁軸の回動位相角に応じた補助弾性付勢力をアクセル操作入力に対し発生させる作動補償機構を有し、
前記ロストモーション作用時の前記第1弁軸の回動位相角に応じた補助弾性付勢力は、前記第1弁軸に付加し、
前記作動補償機構は、前記第1弁軸に軸回りのカムを有すると共に、前記カムのカム面を弾性的に押圧可能な押圧部を有することを特徴とする。
また、カムを用いて簡易にスプリングの伸び、圧縮を用いた補助弾性付勢力を発生する作動補償機構を形成することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。なお、明細書における上下左右等の向きの記載については、添付図面を符号の向きに見たときのものとする。
まず、本実施形態の吸気装置1の全体的な構造は、図2に示すように、内燃機関100の吸気ポート100sには、スロットルボディ5の吸気通路5hが繋がっており、吸気通路5hには、混合気ARの流れの上流側の第1バタフライ弁11と下流側第2バタフライ弁21とが設けられている。また、吸気通路5hには、吸気通路5hを上下方向に二分する仕切り壁5hwが適宜設けられており、両バタフライ弁11,21を通過した混合気ARの気流が上下に二分できるようになっている。ここで、内燃機関100のシリンダボア100bおよびピストン100pにて区画される燃焼室100rには、混合気ARが吸気弁91の隙間から流入するが、この流入時において、仕切り壁5hwによって気流が上下に分かれることで、流入量の差を生じさせて燃焼室100r内に混合気ARの縦渦Eを生じさせることができる。なお、吸気ポート100sの反対側には、排気弁92が設けられた排気ポート100eが設けられている。
第1弁軸10には、他端側にスロットルバー6が固定されており、このスロットルバー6がコイルスプリングからなる第1リターンスプリング12により反時計回りの方向(図中矢印B方向)に付勢されている。また、カム16のカム面16aには、後述する作動補償機構50の押圧先端部52aが接触している。なお、スロットルバー6の先端部分には、アクセル操作部AGの操作に連動して第1弁軸10を開動方向(矢印A方向)に移動させるワイヤー3wが連結されており、スロットル開閉動(矢印X方向)ができる。
第2弁軸20は、第2弁軸20の回りに設けられたトーションバネからなる第2リターンスプリング22によって、第2作動レバー25を介して反時計回りの方向(図中矢印B方向)の弁閉じ方向に付勢されている。すなわち、第2リターンスプリング22の一端側引っ掛け部22aが、スロットルボディ5に突設されたボディ側フック部5fに引掛かけられ、第2リターンスプリング22の他端側引っ掛け部22bが、第2作動レバー25に突設された第2作動レバー側フック部22fに引っ掛かるように取り付けられていることによって、第2弁軸20が第2バタフライ弁21の閉じ方向(図中矢印B方向)に付勢されている。
本実施形態における作動補償機構50は、例えば、カム16に接触する押圧軸52および押圧軸52を付勢するスプリング53を備える押圧部51を有し、押圧軸52およびスプリング53を収容するケーシング55を有している。詳細には、ケーシング55は、例えば、スロットルボディ5のボディ部5aに固定されており、下方側の開口55aから押圧軸52の押圧先端部52aが露出しており、上方側の貫通孔55bから押圧軸52の軸後端部52bが貫通している。また、軸後端部52bには、押圧軸52が抜けないように軸抜け止め53aが設けられている。また、スプリング53は、押圧軸52の押圧先端部52aとケーシング55の後端壁55wとの間に設けられており、押圧先端部52aをカム面16aに押し付けるように付勢している。また、押圧先端部52aの付勢力Fは、第1弁軸10の軸心から軸径外側にずれた位置において軸径の略接線方向に加えられ、且つカム面16aの平坦な押圧受け面16auに押圧先端部52aが接しているときは第1弁軸10に対して閉方向の向きにスロットル回動トルクを増大させる。また、押圧軸52とカム面16aとの接触により、作動補償機構50の押圧力を第1弁軸10に円滑に付与することができる。
まず、図1および図2に示す状態は、第1バタフライ弁11と第2バタフライ弁21が全閉状態である。この状態から例えばアクセル操作部AGを、スロットル開方向(矢印A方向)に操作すると、スロットルバー6が第1リターンスプリング12および作動補償機構50の付勢力に抗して時計回り方向(矢印A方向)に回動し始める。このとき、第3作動レバー35は連結リンク40によって、同じく時計回り方向(矢印A方向)に回動し始める。しかし、第2作動レバー25は、アクセル操作の力は受けず、第2バタフライ弁21の閉じ状態は維持されている。
その後、第1弁軸10が回動して第1バタフライ弁11が開かれていく(開き角度θ1)が、ある一定のアクセル操作までは、第2バタフライ弁21は全閉状態である。すなわち、アクセル操作の初期において、第3作動レバー35と第2作動レバー25とが連動しない非連動領域N(図7参照)にある。このとき、混合気ARの吸気流は、例えば図2に示すように、その多くが仕切り壁5hwの上方側を流れることによって、吸気ポート100sから燃焼室100rに流入する混合気の流入量に上下の偏りが生じて渦流Eが発生する。
ここで、第2リターンスプリング22の初期の付勢力と作動補償機構50の終段の付勢力とが略同じ大きさに設定されている。
本発明の第2実施形態について、図8を参照しながら詳細に説明する。
図8には、第1実施形態における図1と同じ状態の吸気装置1の側面図を示すが、第1実施形態と同じ構造部分については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
本発明の第3実施形態について、図9、図10および図11を参照しながら詳細に説明する。
図9、図10および図11においては、第1実施形態と同じ構造部分について、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態における吸気装置1の構造は、第1実施形態における作動補償機構50の代わりに、第2作動レバー25と第3作動レバー35との間に作動補償機構60が設けられた構造である。そして、この作動補償機構60は、第2作動レバー25のアジャスト調整部26のアーム部26aと第3作動レバー35との間に設けられている。
本実施形態における作動補償機構60は、スプリング60aがアーム部26aの孔60cを貫通した保持シャフト60b等により適宜保持されている。したがって、作動補償機構60は、第2作動レバー25と第3作動レバー35とを押し広げる方向の付勢力を加えている。
したがって、作動補償機構60による付勢力から第2リターンスプリング22の付勢力に切り替わりを極めてスムーズにでき、アクセル操作性を向上することができる。また、第2作動レバー25のアジャスト調整部26のアーム部26aと第3作動レバー35とを利用する構造であるので、第2弁軸20の軸周り特別なアーム手段を設けなくてよい。
本発明の第4実施形態について、図12を参照しながら説明する。
図12には、第1実施形態における図7と同様のスロットル回動トルクとスロットル開度との関係を示すグラフを示す。
5 スロットルボディ
10 第1弁軸
11 第1バタフライ弁
12 第1リターンスプリング
15 第1作動レバー
20 第2弁軸
21 第2バタフライ弁
22 第2リターンスプリング
25 第2作動レバー
35 第3作動レバー
40 連結リンク
45 連動係合部
50,60 作動補償機構
100 内燃機関
Claims (7)
- スロットルボディ(5)の吸気通路(5h)内に回転自在に設けられてアクセル操作に連動して回動する第1弁軸(10)と、
前記吸気通路(5h)において前記第1弁軸(10)の下流側に回転自在に設けられる第2弁軸(20)と、を有し、
前記第1弁軸(10)が所定量回動後、前記第2弁軸(20)を回動させるロストモーション機構を介してつなぐ連結リンク(40)を備えた内燃機関(100)の吸気装置(1)であって、
前記第1弁軸(10)と前記第2弁軸(20)とが連動しないロストモーション作用時の前記第1弁軸(10)または前記第2弁軸(20)の回動位相角に応じた補助弾性付勢力をアクセル操作入力に対し発生させる作動補償機構(50)を有し、
前記ロストモーション作用時の前記第1弁軸(10)の回動位相角に応じた補助弾性付勢力は、前記第1弁軸(10)に付加し、
前記作動補償機構(50)は、前記第1弁軸(10)に軸回りのカム(16)を有すると共に、前記カム(16)のカム面(16a)を弾性的に押圧可能な押圧部(51)を有することを特徴とする内燃機関(100)の吸気装置(1)。 - 前記作動補償機構(50)は、前記第1弁軸(10)の回動に応じた圧縮または引張を受けて弾性力を生じるスプリング(53)を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関(100)の吸気装置(1)。
- 前記カム面(16a)には、非連動領域(N)において、前記押圧部(51)が当接して押圧力を受ける押圧受け面(16au)と、前記第1弁軸(10)と前記第2弁軸(20)とが連動する連動領域(P)において、前記押圧部(51)からの押圧力を受けない押圧逃げ面(16ab)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関(100)の吸気装置(1)。
- 前記押圧部(51)には、前記カム面(16a)に対して押圧先端部(52a)を接触させる押圧軸(52)と前記押圧軸(52)周りに取り付けられて前記押圧先端部(52a)を前記カム面(16a)側に押圧するスプリング(53)とを備えることを特徴とする請求項1または3に記載の内燃機関(100)の吸気装置(1)。
- 前記スプリング(53)は、前記押圧先端部(52a)とは反対側の押圧後端部(53b)が前記押圧軸(52)の軸方向に移動可能なバネ調節部材(54)に保持されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関(100)の吸気装置(1)。
- 夫々同じ方向にリターンスプリング(12,22)で付勢された第1弁軸(10)と第2弁軸(20)が、前記第1弁軸(10)への入力に応じた前記第2弁軸(20)が位相差を持って開き始めるロストモーション機構を有し、前記第2弁軸(20)の開き始め以降の位相角に応じ前記第2弁軸(20)の閉じ付勢力をキャンセルする付加弾性力を発生させる作動補償機構を備えることを特徴とする内燃機関(100)の吸気装置(1)。
- 前記付加弾性力が、前記第2弁軸(20)の開き始め以降の位相角に応じ前記第2弁軸(20)の閉じ付勢力と同等の開き側付勢力を発生させる開き側付勢アームに当接するカム機構により発生することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関(100)の吸気装置(1)。
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