JP2006077706A - 気化器の始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温始動時にチョーク弁を確実に全閉状態にし得る構成を簡単に実現する。
【解決手段】チョーク弁3の弁軸3aに、チョークレバー5が固着され、ファーストアイドルレバー6が回動自在に設けられ、スロットル弁4の弁軸4aにスロットルレバー7が固着されている。ファーストアイドルレバーには第1及び第2のカム面11a・11cが設けられ、スロットルレバー7にはカム摺動部としての係合片7aが設けられている。ファーストアイドル運転時、第1のカム面によりスロットル弁を開弁し、第2のカム面ではスロットル弁の閉弁側にスロットルレバーを回動させ、チョーク弁の全閉状態でスロットルレバーのカム従動部が当接する。カム面とカム従動部との当接位置が無段階になり、当接位置がずれてもチョーク弁の全閉状態が変化せず、ファーストアイドル時のチョーク弁の全閉状態を簡単な構成で確保すると共に気化器の構造を低コストで達成し得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関における気化器の始動装置、特に気化器のチョーク弁の操作に連動するファーストアイドル機構に関するものである。
従来、チョーク弁及びスロットル弁を有する内燃機関用気化器において、低温時に機関を始動する場合にはチョーク弁を全閉状態にすると共にスロットル弁をファーストアイドル位置まで開いている(例えば特許文献1・2参照。)。
上記構造の気化器の一例を図4に示す。図示例のものにあっては、気化器本体1には図の左右方向に貫通する吸気路2が設けられており、その上流側にチョーク弁3が配設され、下流側にスロットル弁4が配設されている。チョーク弁3を支持するチョーク弁軸3aの一端が気化器本体1の側面の外方に突出しており、その外方突出端部にはチョークレバー5が固着されていると共にファーストアイドルレバー6が同軸的かつ回動自在に嵌装されている。また、スロットル弁4を支持するスロットル弁軸4aの一端も気化器本体1の同じ側に突出しており、その突出端部にはスロットルレバー7が固着されている。
なお、チョークレバー5及びスロットルレバー7にはそれぞれ対応する各操作ワイヤーを結合するためのワイヤー結合孔5b・7cが設けられている。各操作ワイヤーを引っ張ることにより、各戻しばねの弾発付勢力に抗して各レバー5・7を回動させることができるようになっている。
チョークレバー5にはその一部を半径方向外向きに延出しかつ軸線方向に折り曲げた曲折係合舌片5aが設けられており、ファーストアイドルレバー6にも上記曲折係合片5aと回動方向に当接し得るように同様に形成された曲折係合舌片6aが設けられている。ファーストアイドルレバー6は、戻しばね8により図の矢印Aに示される向きであるチョーク弁3の全開側に回動する向きに弾発付勢されている。その弾発付勢力によりファーストアイドルレバー6の曲折係合片6aがチョークレバー5の曲折係合片5aを押圧し、チョークレバー5がチョーク弁3の全開位置に向けて弾発付勢されるようになっている。チョークレバー5は上記弾発付勢力に抗して図示されないストッパによりチョーク弁3の全開位置で保持される。
また、ファーストアイドルレバー6には半径方向外向きに延出するアーム部6bが設けられ、スロットルレバー7にはスロットル弁4の全閉状態でファーストアイドルレバー6側に延出するように形成された係合片7aが一体に設けられている。なお、スロットルレバー7は図示されない戻しばねにより図の矢印Bに示される向きであるスロットル弁4の全閉側に向けて弾発付勢されている。
冷間始動時にはチョークレバー5を戻しばね8の弾発付勢力に抗する向きに回動させて図4に示される全開状態のチョーク弁3を図5に示されるように全閉状態にする。上記したようにチョークレバー5の曲折部5aに対して常にファーストアイドルレバー6の曲折係合部6aが弾発付勢力により当接していることから、チョークレバー5の上記回動によりファーストアイドルレバー6も同方向に回動する。チョークレバー5をチョーク弁3の全閉側に回動させると、上記アーム部6bの回動遊端部が係合片7aに衝当し、チョークレバー5の回動に伴ってアーム部6bにより係合片7aが押され、スロットルレバー7が回動してスロットル弁4が開弁する。
この時、アーム部6bの図において直線状をなす縁部により係合片7aの延出端部がガイドされ、ファーストアイドルレバー6の回動に応じてスロットルレバー7が回動する。このスロットル弁4の開弁量はファーストアイドル開度であり、所定の開度にする必要がある。上記構造のものにあっては、チョーク弁3の全閉位置でファーストアイドルレバー6が保持されるようになっている。その保持状態で、スロットルレバー7の係合片7aの延出端部の角を係合保持し得るようにL字形をなす係合凹部6cがファーストアイドルレバー6の遊端部に設けられている。
チョーク弁3の全閉状態に対応する位置にファーストアイドルレバー6が達すると、係合片7aの延出端部がアーム部6bの最延出端を乗り越えて図5に示されるように係合凹部6cに落ち込む。その後、チョークレバー5の回動操作力を解除することにより、戻しばね8の弾発付勢力によりファーストアイドルレバー6が上記とは逆方向に回動し始めようとすると共にその状態では係合凹部6cと係合片7aとは互いに食い込むように係合し得る位置関係にされているため、その係合状態でファーストアイドルレバー6及びスロットルレバー7が位置決めされる。
特開2003−65158号公報 US6000683号公報
しかしながら、上記構造のものにあっては、ファーストアイドル時のスロットル弁4の開度は、ファーストアイドルレバー6とスロットルレバー7との係合状態における両者の位置関係により決まる。一方、各部品がそれぞれの公差に入っていても部品の取り付けられた状態では各構成部品間にばらつきが生じる場合がある。
そのばらつきにより、チョーク弁3の全閉位置を基準とした場合に、ファーストアイドル時のスロットル弁開度を基準としてスロットルレバー7の回動角度を決めた状態で、図6に示されるように係合凹部6cの回動戻し方向に臨む係合面と係合片7aとの間に隙間tが生じてしまうと、その隙間tの分だけチョーク弁3が開弁方向に回動してチョーク弁3が全閉状態にならない(図の想像線)、という問題が生じる。
また、同様にチョーク弁3の全閉位置を基準とした場合に、図7に示されるように、係合片7aの延出端部がアーム部6bの最延出端を乗り越える手前でファーストアイドルレバー6の回動が止まってしまった場合には、係合片7aの延出端部が係合凹部6cに係合することができず、ファーストアイドルレバー6に作用する弾発付勢力により矢印Aに示されるようにチョーク弁3が全開位置まで戻ってしまうという問題が生じる。
上記問題を解決するために、上記特許文献1のものでは、チョークレバーに切り込みを入れた調整用屈曲片を設け、マイナスドライバなどで切り込みを押し開いて調整用屈曲片を変形させて上記ずれを無くすようにしている。しかしながら、調整用屈曲片を設けることにより構造が複雑化し、また調整作業が必要となってコストアップの要因となっていた。また、上記特許文献2のものでは、ファーストアイドルレバーに鋸歯状突起を設け、スロットルレバーが係合し得る位置を細かく設定できるようにして、調整を簡単に行えるようにしている。しかしながら構成部品のばらつきは存在するため、チョーク弁の全閉位置に対応するスロットルレバーの係合位置が鋸歯状突起の係合位置(谷)からずれる場合もあり、そのような場合にはずれた位置の谷に係合することになり、そのずれによりチョーク弁が全閉状態から開いた状態に保持されてしまう。それにより低温時の期間の始動性が悪化するという問題があった。
このような課題を解決して、低温始動時にチョーク弁を確実に全閉状態にし得ると共に簡単な構成により低コスト化し得ることを実現するために本発明に於いては、チョーク弁とスロットル弁とを有する気化器の始動装置において、前記チョーク弁のチョーク弁軸には、チョークレバーが同軸的に固着されていると共に、前記チョーク弁の閉弁方向の回動に対して当該チョークレバーと当接し得るようにファーストアイドルレバーが同軸的に遊嵌され、前記スロットル弁のスロットル弁軸にはスロットルレバーが同軸的に固着され、前記ファーストアイドルレバーを前記チョーク弁の開弁方向に弾発付勢するチョーク弁開弁用ばねが設けられ、前記ファーストアイドルレバーと前記スロットルレバーとの間に、前記チョーク弁の全開位置から全閉位置に至る閉弁動作に伴う前記ファーストアイドルレバーの回動運動により前記スロットルレバーを全閉位置から開弁させるカム手段を設けると共に、前記カム手段が、少なくとも前記チョーク弁が全閉状態になった時に前記チョーク弁開弁用ばねによる前記ファーストアイドルレバーの前記チョーク弁の開弁側への回動を阻止するカムプロフィールを有するものとした。
特に、前記カム手段が、前記スロットルレバーに設けられたカム従動部と、前記チョーク弁の全開位置側での閉弁方向への動作に伴う前記ファーストアイドルレバーの回動運動では前記スロットル弁を開弁させるべく前記カム従動部が摺接するように前記ファーストアイドルレバーに設けられた第1のカム面と、前記チョーク弁が全閉位置に達した状態では前記ファーストアイドルレバーの前記チョーク弁の開弁側への回動を阻止すると共に前記スロットル弁を開弁状態に保持するべく前記カム従動部が当接するように前記ファーストアイドルレバーに設けられた第2のカム面とからなると良い。また、前記カム従動部が、前記スロットルレバーに半径方向外向きに延出形成された係合片の延出端部からなり、前記第1のカム面と前記第2のカム面とが、前記ファーストアイドルレバーに半径方向外向きに突出形成された三角形状の二辺からなると良い。
このように本発明によれば、チョーク弁の全閉方向への回動に連動して回動するファーストアイドルレバーとスロットルレバーとの間にカム手段を設け、そのカム手段が少なくともチョーク弁が全閉状態になった時にチョーク弁開弁用ばねによるファーストアイドルレバーのチョーク弁の開弁側への回動を阻止するカムプロフィールを有することから、チョーク弁の全閉状態が確実に保持される。カムによる保持のため、凹部を用いた係合のように位置がずれてチョーク弁が全閉状態から開いてしまうことが無いと共に、カムにおける当接位置は無段階になるため、組み付け誤差などによりチョーク弁の全閉状態における当接位置がずれてもその位置でチョーク部の全閉状態が確保される。これにより、ファーストアイドル時のチョーク弁の全閉状態を簡単な構成で容易に確保することができ、気化器の構造を低コストで達成し得る。
特に、カム手段が、スロットルレバーに設けられたカム従動部と、ファーストアイドルレバーに設けられた第1及び第2のカム面により構成され、第1のカム面によりチョーク弁の全開位置側での閉弁方向への動作でスロットル弁を開弁させ、第2のカム面によりチョーク弁の全閉状態を保持することにより、簡単なカム形状でファーストアイドル運転時のチョーク弁及びスロットル弁の開閉を実現し得る。また、第1及び第2のカム面をファーストアイドルレバーに設けた半径方向外向きの三角形状の二辺により形成することができ、簡単な構成でファーストアイドル時に好適なカム手段を実現し得る。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用された内燃機関の気化器を示す側面図である。なお、図1は背景技術で示した図4に対応するものであり、背景技術の図示例と同様の部分には同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図に示されるように、気化器本体1の内部に吸気路2が設けられ、その吸気路2に上流側からチョーク弁3及びスロットル弁4が配設され、チョーク弁軸3a及びスロットル弁軸4aの各軸線方向端部が気化器本体1の同一側面側に突出し、チョーク弁軸3aの突出端部にチョークレバー5が固着されていると共にファーストアイドルレバー6が回動自在に設けられ、スロットル弁軸4aの突出端部にスロットルレバー7が固着されていることは、背景技術で述べた気化器の構成と同様である。なお、各レバー5・6・7は板材から形成されている。
また、チョークレバー5に曲折係合舌片5aが設けられ、ファーストアイドルレバー6に曲折係合舌片6aが設けられていると共に、ファーストアイドルレバー6がチョーク弁開弁用ばねとしての戻しばね8により矢印Aにより示されるチョーク弁3の全開側に回動する向きに弾発付勢され、両曲折係合舌片5a・6a同士が互いに当接して、戻しばね8によりチョーク弁3が全開位置に至るまで弾発付勢されるようになっている。そして、スロットルレバー7がスロットル弁4の全閉位置に至るまで図示されない戻しばねにより矢印Bにより示される向きに弾発付勢されていると共に、スロットルレバー7にスロットル弁4の全閉状態でファーストアイドルレバー6側に延出された係合片7aが設けられていることも、背景技術で述べた気化器の構成と同様である。
本発明に基づく気化器にあっては、図1に示されるように、ファーストアイドルレバー6にはチョーク弁3の全閉状態でスロットルレバー7側に向けて半径方向外向きに突出するように形成された三角形状の突状アーム部11が設けられている。この突状アーム部11と上記係合片7aとによりカム手段が構成されている。突状アーム部11の外形線によりカムプロフィールが形成されている。図示例では、突状アーム部11の三角形の一辺となる上記チョーク弁3の全閉側回転方向に位置する縁部により第1のカム面11aが形成され、突状アーム部11の頂点11bを挟んで三角形の他の一辺となるチョーク弁3の全開側回転方向に位置する縁部により第2のカム面11cが形成されている。
また、係合片7aは、カム従動部として延出方向に長い矩形状に形成されており、チョーク弁3の全開及びスロットル弁4の全閉状態でその延出方向端部の角部7bが第1のカム面11aに延出方向端部を臨むようになっている(図1参照)。図3のチョーク弁3の全閉及びスロットル弁4の開弁状態では、第2のカム面11cと係合片7aの角部7bとが互いに対向するように位置する。
なお、第1のカム面11a及び第2のカム面11cの各面幅は突状アーム部11すなわちファーストアイドルレバー6の厚さによるものであって良い。また、係合片7aの延出端部にあっては、ファーストアイドルレバー6とスロットルレバー7との軸線方向の組み付け精度による高さ違いを吸収するために折り曲げられており、多少の部品加工や組立誤差が生じても、角部7bが突状アーム部11の各カム面11a・11cに確実に当接し得るようにされている。
このように構成された本気化器において、冷間始動時にチョーク弁3を全閉状態にすると共にスロットル弁4をファーストアイドル開度にするには、背景技術で述べたように、図示されない操作レバーによりチョークレバー5を戻りばね8の弾発付勢力に抗してチョーク弁3の全閉側に回動させる。
その回動により、図2に示されるように、第1のカム面11aがスロットルレバー7の角部7bと当接し、さらにチョークレバー5の回動に伴ってファーストアイドルレバー6が回動すると、第1のカム面11a上を頂点11bに至るまで角部7bが摺接状態で移動する。スロットルレバー7は、上記第1のカム面11aに対する角部7bによる摺接状態では、ファーストアイドルレバー6の回動に応じてスロットル弁4を開弁させる方向に回動する。
スロットルレバー7の角部7bの摺接位置は、チョーク弁3の全閉側への移動に伴うファーストアイドルレバー6の回動により、ファーストアイドルレバー6の頂点11bに至り、その頂点11bを乗り越えるとカム面11cに移る。なお、チョーク弁3が全閉位置に達する前に角部7bの摺接位置がカム面11cに移るように、突状アーム部11の各カム面11a・11cとスロットルレバー7の角部7bとの位置関係が設定されている。
図3に示される第2のカム面11cと角部7bとの当接状態にあっては、ファーストアイドルレバー6のチョーク弁全閉方向への回動において第2のカム面11cがスロットルレバー7の角部7bから逃げる方向に変位し、スロットルレバー7のスロットル弁全閉方向への回動において角部7bが第2のカム面11cに接近する方向に変位するようになっている。また、スロットルレバー7が閉弁方向に弾発付勢されていると共に、第2のカム面11cが直線状であることから第2のカム面11cは連続する平坦面となり、第2のカム面11cと角部7bとの当接状態にあっては、ファーストアイドルレバー6のチョーク弁全閉方向への回動において第2のカム面11c上を角部7bが摺接しながら変位する。
これにより、ファーストアイドルレバー6の任意の回動角度における第2のカム面11cに対して角部7bは無段階に当接し得る。したがって、チョーク弁3が全閉位置に達した後にその閉方向操作力を解除すると、戻しばね8のばね力によりファーストアイドルレバー6が戻る向きに回動しようとするが、上記第2のカム面11cと角部7bとの当接状態によりファーストアイドルレバー6の戻りが阻止される。その当接状態は上記したように無段階に位置決めされるため、チョーク弁3は常に全閉状態になり、ファーストアイドル運転時のチョーク弁3の全閉状態を確実に実現し得る。
上記状態を実現するために図示例では、ファーストアイドルレバー6とスロットルレバー7とが互いに相反する回転方向に回動するように弾発付勢されていることから、第2のカム面11cと角部7bとの当接位置を、両レバー6・7の回動に伴って第2のカム面11cと角部7bとが互いに衝当する所に設定している。また、第2のカム面11cが平滑に連続する形状としたことにより、ファーストアイドルレバー6のチョーク弁全閉方向回動側へ第2のカム面11cが変位しても角部7bが第2のカム面11cとの当接状態を確保しつつ追従(摺接)することができ、かつその当接位置が無段階に変位し得る。
そして、ファーストアイドルレバー6がチョーク弁3の全閉方向へ回動するに連れて当接位置のファーストアイドルレバー6側の回動半径が減少することから、角部7bの第2のカム面11cに対する当接位置が頂点11bから遠ざかることになり、第2のカム面11cに対して角部7bがより一層食い込むように当接する。したがって、チョーク弁3の全閉位置でその全閉方向操作力を解除してもファーストアイドルレバー6は係合片7aにより回り止めされた状態になり、チョーク弁3が常に全閉状態に保持される。
なお、ファーストアイドル運転時にはチョーク弁3が全閉状態になっていることが重要であり(混合気は図示されない所定の孔径のバイパス通路を通る)、それに対してスロットル弁4は適度に開弁していれば良く、スロットル弁4の開度は高精度に設定されていなくて良い。したがって、部品加工や組み付け誤差が生じていた場合のチョーク弁3の全閉状態に対するスロットル弁4の開弁量は問題にならず、むしろスロットル弁4の開弁量で上記誤差を吸収することができる。
図示例では、係合片7aのスロットル弁開弁方向への回転領域(図の想像線に示される円弧の半径方向内側部分)に対して第2のカム面11cの延長線(図の想像線に示される直線)が干渉しないようにされている。これにより、ファーストアイドル運転後にスロットル弁4を開弁操作する際に第2のカム面11cから角部7bが容易に離脱し得るため、そのスロットル弁4の操作に第2のカム面11cが邪魔することがない。スロットル弁4の開弁時に突状アーム部11の頂点11bの回転軌跡からその半径方向外側に角部7bが出ることにより、ファーストアイドルレバー6が戻しばね8により初期位置に戻されるため、チョーク弁3が全開状態に戻り、通常運転状態になる。
なお、図示例では各カム面11a・11cが直線状に形成されているが、直線状に限られるものではなく、湾曲していても良い。いずれにしても凹凸の無い連続する面により形成されていることにより、当接位置を無段階にすることができる。
本発明が適用された内燃機関の気化器を示す要部側面図である。 ファーストアイドル時におけるスロットル弁の開弁状態を示す図1に対応する図である。 ファーストアイドル状態を示す図1に対応する図である。 従来の気化器を示す要部側面図である。 ファーストアイドル状態を示す図4に対応する図である。 チョーク弁の全閉状態でファーストアイドルレバーとスロットルレバーとの間に隙間が生じた状態を示す図4に対応する部分図である。 チョーク弁の全閉状態でファーストアイドルレバーにスロットルレバーが乗り上げた状態を示す図4に対応する部分図である。
符号の説明
1 気化器本体
3 チョーク弁
4 スロットル弁
5 チョークレバー
6 ファーストアイドルレバー
7 スロットルレバー、7a 係合片
8 戻しばね
11 突状アーム部
11a 第1のカム面、11b 頂点、11c 第2のカム面

Claims (3)

  1. チョーク弁とスロットル弁とを有する気化器の始動装置において、
    前記チョーク弁のチョーク弁軸には、チョークレバーが同軸的に固着されていると共に、前記チョーク弁の閉弁方向の回動に対して当該チョークレバーと当接し得るようにファーストアイドルレバーが同軸的に遊嵌され、
    前記スロットル弁のスロットル弁軸にはスロットルレバーが同軸的に固着され、
    前記ファーストアイドルレバーを前記チョーク弁の開弁方向に弾発付勢するチョーク弁開弁用ばねが設けられ、
    前記ファーストアイドルレバーと前記スロットルレバーとの間に、前記チョーク弁の全開位置から全閉位置に至る閉弁動作に伴う前記ファーストアイドルレバーの回動運動により前記スロットルレバーを全閉位置から開弁させるカム手段を設けると共に、
    前記カム手段が、少なくとも前記チョーク弁が全閉状態になった時に前記チョーク弁開弁用ばねによる前記ファーストアイドルレバーの前記チョーク弁の開弁側への回動を阻止するカムプロフィールを有することを特徴とする気化器の始動装置。
  2. 前記カム手段が、前記スロットルレバーに設けられたカム従動部と、前記チョーク弁の全開位置側での閉弁方向への動作に伴う前記ファーストアイドルレバーの回動運動では前記スロットル弁を開弁させるべく前記カム従動部が摺接するように前記ファーストアイドルレバーに設けられた第1のカム面と、前記チョーク弁が全閉位置に達した状態では前記ファーストアイドルレバーの前記チョーク弁の開弁側への回動を阻止すると共に前記スロットル弁を開弁状態に保持するべく前記カム従動部が当接するように前記ファーストアイドルレバーに設けられた第2のカム面とからなることを特徴とする請求項1に記載の気化器の始動装置。
  3. 前記カム従動部が、前記スロットルレバーに半径方向外向きに延出形成された係合片の延出端部からなり、
    前記第1のカム面と前記第2のカム面とが、前記ファーストアイドルレバーに半径方向外向きに突出形成された三角形状の二辺からなることを特徴とする請求項2に記載の気化器の始動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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