以下、発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
図1に、本発明を適用する測定装置1を示す。測定装置1は、測定用センサ11、測定部12、CPU(中央処理演算装置)15、タッチパネル16、記憶部19、外部I/F部20、及び外部記録装置21を備えている。
測定用センサ11は、例えば温度センサ、電流センサ、電圧センサ、測定プローブなどである。測定用センサ11は、測定チャネル分備えられている。測定装置1は、測定用センサ11を着脱可能なコネクタを備えていてもよい。測定部12は、一例として、測定用センサ11によって測定された測定値を適正なレベルに増幅する増幅器13、及び、増幅された測定値をアナログ/デジタル変換して測定データをCPU15に出力するアナログ/デジタル変換器14を備えている。測定用センサ11及び測定部12は、公知の測定装置と同様のものである。
CPU15は、記憶部19に記憶されているプログラムに従って動作して、測定装置1の動作を統括的に制御して、測定部12の動作を制御して測定を行わせると共に、後述するように、波形表示処理手段30、情報表示処理手段31、操作種別判別手段32、移動手段33、コメント入力手段34、結合手段35、及び分割手段36として動作する。
タッチパネル16は、画像を表示可能な液晶パネルなどの表示画面17と、表示画面17上の接触位置を検知可能なタッチパッドなどの操作部18とを組み合わせたものである。タッチパネル16は、表示画面17が操作部18を兼ねているので、以下では操作部18を表示画面17ともいう。
記憶部19は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、CPU15の動作用のプログラム、測定データ、マーカーの表示位置、情報表示枠の表示位置、コメント、演算式、必要性に応じて情報表示枠に表示する情報や演算結果、及び結合データを記憶するものである。記憶部19は、測定条件など測定に必要な内容も記憶する。記憶部19は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリやハードディスクである。記憶部19を、プログラム記憶部、測定データ記憶部、マーカーの表示位置記憶部等のように記録する対象に分けて各々別個のメモリを用いてもよいし、同図に示すように1つのメモリを共用して用いてもよい。
外部I/F部20は、外部機器接続用のインタフェースである。外部I/F部20は、例えば、無線や有線によるLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)、モデム、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、Bluetooth(登録商標)、プリンタ接続インタフェースなどである。
外部記録装置21は、USBメモリやSD(エスディー)メモリカードなどの携帯可能な半導体メモリや、CD(コンパクトディスク)−R(レコーダブル)/RW(リライタブル)といった光学ディスクメモリなどの外部記録媒体にデータを記録したり、外部記録媒体からデータを読み込んだりするための外部記憶媒体の書込/読込装置である。
次に、測定装置1の動作について図1〜図12を参照して説明する。図2に測定装置1の動作を示すフローチャートを示し、図3〜図12にタッチパネル16の表示例や操作例を示す。
測定装置1(図1参照)のCPU15は、電源が投入されると記憶部19のプログラムに従って動作する。CPU15は、測定部12を制御して測定を実行し、測定データを取得する。CPU15は、取得した測定データを記憶部19に記憶させる。この測定動作は、従来の測定装置と同様である。
また、CPU15は波形表示処理手段30として動作して、この波形表示処理手段30が、表示画面17に測定データに基づく波形を表示する(図2の波形表示処理ステップS1)。波形表示処理手段30は、測定中にリアルタイムに波形を表示してもよいし、測定終了後に、測定者による波形表示操作によって波形を表示してもよい。波形表示処理手段30は、波形として、電圧などの測定データを時間軸に沿って波形表示したり、電圧及び電流の測定データに基づきインピーダンス等に演算処理してから時間軸に沿って波形表示したりする。測定装置1が、測定プローブを移動機構で順次移動させて測定を行うものである場合、測定位置を横軸とする波形を表示するものであってもよい。波形を表示する縦軸・横軸、グラフの種類等は、公知の測定装置の波形表示方法と同様であり、測定対象物や測定データの種類によって異なる。波形の表示スケールや表示するデータ範囲は、タッチパネル16の操作により、適宜設定できる。
波形を表示すると、CPU15は情報表示処理手段31として動作して、この情報表示処理手段31が、波形上の接触位置にマーカーを表示すると共に、マーカーの位置に対応する波形の情報を、情報表示枠に表示する。また、CPU15は結合手段35として動作して、情報表示枠及び他の情報表示枠に対する結合操作を検出して、情報表示処理手段31に、情報表示枠及び他の情報表示枠を結合した新たな情報表示枠を表示する。また、結合手段35は、情報表示枠に表示されている情報と他の情報表示枠に表示されている他の情報とによる演算処理を行い、その演算結果を、結合させた新たな情報表示枠に表示する。また、CPU15は分割手段36として動作して、新たな情報表示枠に対する分割操作を検出して、情報表示処理手段31に、新たな情報表示枠に結合前の情報表示枠及び他の情報表示枠を表示させる。また、CPU15は移動手段33として動作して、情報表示枠の表示位置を、情報表示枠に対する接触位置の移動に対応させて移動するように、情報表示処理手段31に表示させる。また、CPU15はコメント入力手段として動作して、情報に対しコメントの入力が可能になる。以下、具体的に説明する。
図3に、波形表示処理ステップS1(図2参照)で、タッチパネル16の表示画面17に、波形表示処理手段30が測定データに基づく波形を表示した例を示す。同図には、チャネル1の波形A、チャネル2の波形Bの表示例を示している。
同図に示すように、測定者は、マーカーを表示させる波形上の任意の位置を、指90で接触する。指90に換えてタッチペンで接触してもよい。
情報表示処理手段31(図1参照)は、図2の接触検出ステップS2で表示画面17への接触を検出すると、表示内容判別ステップS3に進み、接触位置の表示内容を判別する。
表示内容判別ステップS3で、情報表示処理手段31が表示内容を波形であると判別すると、操作種別判別ステップS4に進み、CPU15が操作種別判別手段32(図1参照)として動作する。操作種別判別手段32は、表示画面17上の接触による操作種別を判別する。ここで、操作種別とは、指90によるタッチパネル16の操作の種別であり、一例として、画面に触れてすぐ離す操作である「タップ」、画面に触れてすぐ離すことを短時間に2回行う操作である「ダブルタップ」、画面に一定時間以上触れてから離す操作である「ロングタップ」、移動対象に触れてそのまま移動させたい位置まで画面から離さずにスライドさせる操作である「ドラッグ」などがある。
操作種別判別ステップS4で、操作種別判別手段32が操作種別を一例としてロングタップであると判別すると、マーカー表示ステップS5に進み、情報表示処理手段31が、表示画面17の波形上の指90の接触位置に、マーカーを表示する。ロングタップでマーカーを表示するようにすると、意図しない短い接触でマーカーが表示されることを防止できるため好ましい。なお、必要性に応じてタップ、ダブルタップなどの波形上に接触する他の操作でマーカーを表示するようにしてもよい。
続いて、情報表示ステップS6に進み、情報表示処理手段31がマーカーの位置の測定データを記憶部19から読み込み、必要に応じて演算処理して、マーカーの位置に対応する波形の情報を、情報表示枠で囲んで表示画面17に表示する。ここで波形の情報とは、波形の縦軸・横軸の値、波形を演算処理して表示している場合は元の測定データ、波形の測定チャネルなどであり、従来の測定装置がマーカーに対応させて表示する情報と同様であってもよい。
続いて、記憶ステップS7に進み、情報表示処理手段31は、波形に対するマーカー及び情報表示枠の表示位置を、波形に対して再現して表示画面17に再表示可能なように、記憶部19に記憶させる。一例として、情報表示処理手段31は、マーカーの表示位置として、例えばデータ番号や横軸の値など、マーカーの位置の測定データを特定する情報を記憶部19に記憶させる。また、一例として、情報表示処理手段31は、情報表示枠の表示位置として、マーカーに対する相対的なXY座標や、相対的な距離及び方向など、マーカーに対する相対的な表示位置を記憶部19に記憶させる。
表示した情報の内容については、測定データをそのまま表示する場合のように、情報表示処理手段31が記憶部19の測定データから再現することができる場合には記憶部19に記憶させなくてもよいが、表示用の情報として測定データとは別に記憶部19に記憶させてもよい。例えば測定者が入力した数値との演算結果を情報として表示する場合のように、測定データから再現できない場合には、表示した情報の内容を記憶部19に記憶させる。図2に示す操作種別判別ステップS4で、操作種別判別手段32がロングタップでないその他の操作を判別したときは、接触検出ステップS2に戻る。
図4に、指90(図3参照)の波形A上の接触位置にマーカーMaを表示して、マーカーMaの位置に対応する波形Aの情報を、情報表示枠Caに表示した表示例を示す。同図に示すように、情報表示枠Caは、マーカーMaに対する波形Aの情報を囲んで表示する枠線である。同図では、情報表示枠Ca内に、横軸に対応する時間「14.2s」、チャネル「CH2」、縦軸に対応する電圧「82.3V」、コメント「最小値」を情報として表示した例を示している。コメントは測定者が入力したものであり、その入力については後述する。情報表示枠Ca内に情報を表示することで、情報が見やすくなるため好ましい。情報表示枠Ca全体の表示色を背景色と異ならせて表示してもよい。情報表示枠Caの形状は、同図に示すように四角形のような多角形であってもよいし、楕円であってもよいし、特に限定されない。マーカーMaは、三角形のような多角形や十字線等、公知のマーカー形状であればよい。情報表示枠Caから情報が多少はみ出して表示されてもよい。
同図に示すように、情報表示処理手段31がマーカーMaと情報表示枠Caとを繋ぐ引き出し線Laを表示することが好ましい。引き出し線Laを表示することで、マーカーMaに対する情報表示枠Caがどこに表示されているか、測定者は直ちに視認することができる。情報表示処理手段31が情報表示枠Caを最初に表示する位置は、マーカーMaの近くの波形A,Bと重ならない位置に表示することが好ましいが、情報表示枠Caは後述するように移動させることが可能なので、最初に何れの位置に表示するようにしてもよい。
同図には、波形B上への接触により、マーカーMb、情報表示枠Cb、及び引き出し線Lbを表示した例も示している。情報表示枠Cbには、マーカーMbの位置の波形の情報として、横軸に対応する時間「15.3s」、チャネル「CH1」、縦軸に対応する電圧「142.5V」、コメント「最大値」を表示した例を示している。
情報表示枠Caの表示位置を移動させるときは、図5に示すように、測定者は、表示させたい任意の位置まで、情報表示枠Caを指90でドラッグする。図示しないが、情報表示枠Cbの表示位置も、指90でドラッグすることで移動できる。
このとき、図2の接触検出ステップS2、表示内容判別ステップS3へと進み、情報表示処理手段31が指90の接触位置の表示内容を情報表示枠Caであると判別する。これにより、分割操作判別ステップS8に進む。分割操作については後述するが、ここでは分割操作ではないと判別して、操作種別判別ステップS9に進む。操作種別判別ステップS9では、操作種別判別手段32が、ドラッグ操作であるか、ダブルタップ操作であるかその他の操作であるか判別する。操作種別判別ステップS9で、操作種別判別手段32がドラッグであると判別したときに、情報表示枠移動ステップS10に進み、CPU15が移動手段33として動作して、指90の接触位置の移動に合わせて、情報表示枠Caの表示位置を移動させる。これにより、指90の接触位置の移動と共に情報表示枠Caが移動していく。
移動手段33が情報表示枠Caを移動させているときに、図5に示すように、情報表示処理手段31は情報表示枠Caの移動に合わせて、マーカーMaと情報表示枠Caとを繋ぐように引き出し線Laも移動させて表示することが好ましい。引き出し線Laは、マーカーMaに最も近い情報表示枠Caの角部につなぐようにしてもよいし、マーカーMaに最も近い辺の中央部と繋ぐようにしてもよいし、繋ぐ位置は適宜決めればよい。
情報表示枠Caの移動中に、CPU15は結合手段35として動作して、結合操作が行われるか判別する(結合操作判別ステップS11)。結合操作については後述するが、ここでは結合操作が行われなかったものとする。
測定者は、情報表示枠Caを配置したい任意の位置までドラッグさせて、指90を表示画面17から離す。ドラッグが終了すると、情報表示処理手段31は、移動した情報表示枠Caの表示位置を、記憶部19に記憶させる(記憶ステップS7)。
また、測定者は、情報表示枠Caの情報にコメントを追加したい場合、情報表示枠Caを一例としてダブルタップする。コメントの入力操作は、ダブルタップ以外の操作(例えばロングタップ)で入力できるようにしてもよい。
このとき、図2に示すフローチャートで、接触検出ステップS2、表示内容判別ステップS3、分割操作判別ステップS8、操作種別判別ステップS9と進む。操作種別判別ステップS9で、操作種別判別手段32が情報表示枠Caをダブルタップされたと判別したときに、コメント入力ステップS13に進む。コメント入力ステップS13で、CPU15はコメント入力手段34として動作する。コメント入力手段34は、一例として、図示しないが表示画面17に、コメント入力用の仮想キーボード(ソフトウエアキーボード)を表示する。測定者は、コメント入力手段34(キーボード)の操作によりコメントを入力する。実際のキーボードを用いてコメントを入力してもよい。情報表示処理手段31は、コメント表示ステップS14で、入力されたコメントを情報表示枠Ca内の情報に付して、表示画面17に表示する。また、情報表示処理手段31は、情報表示枠Ca内にコメントを再表示可能に、記憶部19に記憶させる(記憶ステップS7)。例えば、情報表示処理手段31は、コメントをマーカーMa、マーカーMaに対応する測定データ、又は情報表示枠Caに対応付けて、記憶部19に記憶させる。なお、操作種別判別ステップS9で、その他の操作が行われたときは、接触検出ステップS2に戻る。
本発明の測定装置1では、図4に示した情報表示枠Ca、Cbを1つに結合して表示することができる。
測定者は、情報表示枠Caと他の情報表示枠Cbを結合する場合、結合操作を行う。結合操作は、一例として、図6に示すように、2本の指90a,90bを使い、情報表示枠Caを指90aでドラッグすると共に、情報表示枠Cbを指90bでドラッグして、情報表示枠Caと情報表示枠Cbとを所定の位置関係となるように近づける操作である。所定の位置関係とは、例えば、情報表示枠Caと情報表示枠Cbとが、少なくとも一部で重なり合う位置関係や、例えば50%以上のように所定の割合以上の領域が重なり合う位置関係である。所定の位置関係は、予め設定しておく。
このような操作をしたとき、図2の操作種別判別ステップS9で、操作種別判別手段32が、情報表示枠Caと情報表示枠Cbとが各々ドラッグされたと判別する。これにより、情報表示枠移動ステップS10に進み、移動手段33が、指90aの接触位置の移動に合わせて情報表示枠Caの表示位置を移動させると共に、指90bの接触位置の移動に合わせて情報表示枠Cbの表示位置を移動させる。このように、同時に複数の情報表示枠Ca,Cbのドラッグを行う。
結合手段35は、図2の結合操作判別ステップS11で、情報表示枠Ca,Cbが所定の位置関係に近づいたときに結合操作であると判別する。これにより、結合処理ステップS12に進み、結合手段35は結合処理を実行する。結合処理は、情報表示処理手段31に、情報表示枠Ca内の情報(コメントを含む)と他の情報表示枠Cb内の他の情報(コメントを含む)とを、新たな情報表示枠Ctで囲んで表示させる処理である。また、結合手段35は、情報表示枠Ca内の情報と他の情報表示枠Cb内の他の情報とよる演算処理を行い、情報表示処理手段31に、その演算処理結果を新たな情報表示枠Ct内に表示させることが好ましい。
この結合処理により、図7に示すように、表示画面17に、情報表示枠Caと情報表示枠Cbとを1つに結合した情報表示枠Ctが表示される。情報表示枠Ctの表示位置は、情報表示枠Caと情報表示枠Cbとが重なった位置を中心に表示することが好ましい。同図では、情報表示枠Ctが波形A,Bの前面に表示されて、波形A,B隠して表示した例を示しているが、波形A,Bを情報表示枠Ctの前面に表示させて、波形A,Bが隠れないように表示するようにしてもよい。情報表示枠Ct内には、情報表示枠Ca内に表示されていた情報、及び情報表示枠Cb内に表示されていた情報が表示される。情報表示枠Ct内に表示する各情報の表示順は、例えば同図に示すように、時間軸(時系列)に対応させて、時間的に先のマーカーMa(情報表示枠Ca)の情報を左に、時間的に後のマーカーMb(情報表示枠Cb)の情報を右に示すようにしてもよいし、左(又は右)からチャネル順に情報を表示するようにしてもよい。各情報を上下に並べて表示してもよい。その表示順は適宜設定する。表示順は、測定者の操作で予め設定できるようにしてもよいし、表示後に、測定者の例えば情報のドラッグ操作で入れ替えて変更できるようにしてもよい。情報表示枠Ctに表示する情報に、マーカーMa,Mbを示す番号を付して表示してもよい。
また、同図に示すように、演算処理により、情報表示枠Ct内に、情報表示枠Caの情報と情報表示枠Cbの情報との差分の演算結果が表示される。同図では、演算式(演算方法)を示す「CH1−CH2」、CH1(マーカーMb)とCH2(マーカーMa)の時間の差分の演算結果である「1.1s」、CH1とCH2の電圧の差分の演算結果である「60.2V」を表示した例を示している。このように、演算結果と共に、情報表示枠Ctに演算式を表示することが好ましい。この演算式は、差だけを演算するように固定の演算式としてもよいが、例えば表示画面17に関数電卓やキーボード等を表示して、測定者の操作で、差、和、積、商、平方根、指数関数、対数関数、括弧などの演算子を用いて任意の演算式を設定できることが好ましい。また、使用頻度が高いと思われる複数の演算式を選択可能に予め設定しておき、測定者の操作で演算式を選択できるようにしてもよい。
また、同図に示すように、情報表示処理手段31は、マーカーMaと情報表示枠Ctとを繋ぐ引き出し線Laを表示すると共に、マーカーMbと情報表示枠Ctとを繋ぐ引き出し線Lbを表示することが好ましい。同図の例では、引き出し線La,Lbが情報表示枠Ctの同じ点(角部)に繋ぐ例を示しているが、情報表示枠Ctの異なる点に繋いでもよい。
情報表示処理手段31は、新たな情報表示枠Ctの表示位置や、情報表示枠CtがマーカーMaの情報表示枠CaとマーカーMbの情報表示枠Cbとを結合したものであるということを示す結合データを、記憶部19に記憶させる(記憶ステップS7)。演算式を測定者が設定した場合、演算式も記憶部19に記憶させる。演算結果は、後で再表示するときに、演算式や情報から再度演算処理することで再現可能であれば記憶部19に記憶させなくてもよいが、記憶させてもよい。演算結果が再現可能でない場合、演算結果を記憶部19に記憶する。
情報表示枠Ctの表示位置は、測定者が情報表示枠Ctをドラッグすることで、任意の位置に移動することができる(情報表示枠移動ステップS10)。移動後の情報表示枠Ctの表示位置は、記憶部19に記憶される(記憶ステップS7)。
また、情報表示枠Ctをダブルタップすることで(操作種別判別ステップS9)、情報表示枠Ct内に測定者がコメントを新たに入力することができる(コメント入力ステップS13及びコメント表示ステップS14)。入力した新たなコメントは、再表示可能に記憶部19に記憶される(記憶ステップS7)。
このように、複数の情報表示枠Ca,Cbを1つの情報表示枠Ctに結合することで、複数のマーカーMa,Mbに対する情報が見やすくなる。情報表示枠Ctは、測定者がドラッグして任意の位置に移動できるため、例えば波形A,Bの無い位置に移動することで、一層見やすくなる。また、情報表示枠Ctに、複数の情報を用いた演算結果を表示することで、測定者が演算処理を行わなくても一目瞭然に演算結果を知ることができ、便利である。
結合した情報表示枠Ctは、測定者が分割操作を行うことで、元の情報表示枠Ca及び情報表示枠Cbに分割して表示可能であることが好ましい。
分割操作は、一例として、図8に示すように、2本の指90a,90bを使い、情報表示枠Caを指90a及び指90bで接触(マルチタップ)して、そのまま指90a,90bが互いに離れる方向に表示画面17上をスライドさせる操作である。
この様な操作をしたときに、図2に示すフローチャートの表示内容判別ステップS3で、情報表示枠Ctの接触を判別して分割操作判別ステップS8に進み、分割手段36が、上記の分割操作を判別する。続いて、分割処理ステップS15に進み、分割手段36が分割処理を実行する。分割処理は、情報表示処理手段31に、情報表示枠Ctに結合前の情報表示枠Ca及び情報表示枠Cbを表示させる処理である。
分割手段36は、記憶部19から情報表示枠Ctが情報表示枠Ca,Cbを結合したものであることや、情報表示枠Ca,Cbに対応する情報やコメント等を読み込んで、情報表示枠Ca,Cbを表示させる。情報表示処理手段31は、分割後の情報表示枠Ca,Cbの表示位置を、記憶部19に記憶させる。
図9に、情報表示枠Caと情報表示枠Cbとに分割した例を示す。同図に示すように、スライドさせた指90a,90bの各々の接触位置に情報表示枠Ca,Cbを表示することが好ましい。同図に示すように、マーカーMaに近い側の指90bに情報表示枠Caを表示して、マーカーMbに近い側の指90aに情報表示枠Cbを表示することが好ましい。同図に示す状態から、さらに、そのまま指90a,90bを移動させたときに、その接触位置の移動に対応させて情報表示枠Ca,Cbをドラッグするようにして、測定者の所望の位置に移動できることが好ましい。なお、分割操作をしたときに、情報表示枠Ctに結合する前に表示していた位置に、情報表示枠Ca,Cbを表示させてもよい。
なお、結合した情報表示枠Ct内に演算結果も表示した例について説明したが、演算結果が不要である場合には、図10(a)の情報表示枠Ct1に示すように、情報表示枠Ca,Cb内の各情報(コメント含む)だけを表示してもよい。演算結果を表示するか否かは、測定者の操作で選択できるようにすることが好ましい。
また、2つの情報表示枠Ca,Cbを結合した例について示したが、結合する情報表示枠の数は任意である。図10(b)に示す情報表示枠Ct2は、3つの情報表示枠を結合した例を示している。この場合、例えば2つの情報表示枠を結合操作して2つを1つにしてから、その1つにした新たな情報表示枠と、残りの他の情報表示枠とを結合操作するように、順に1つずつ結合していくことで、複数の情報表示枠を1つに結合してもよい。また、複数の情報表示枠全てを指でドラッグして近づける結合操作を行い、一度に1つに結合するようにしてもよい。また、結合した情報表示枠と、他の結合した情報表示枠とを結合操作することで、1つにしてもよい。複数を1つに結合した情報表示枠を分割操作する場合、例えば分割操作する度に順に1つずつ情報表示枠が分割していくようにしてもよいし、1つの分割操作で、結合している全ての情報表示枠が一度に全部分割するようにしてもよい。
また、結合して情報表示枠に表示する情報が多くなる場合、図10(c)に示す情報表示枠Ct3のように、枠の大きさは大きくせずに、代わりに情報表示枠Ct3にスクロールバー71を表示するようにしてもよい。このスクロールバー71の移動操作に対応させて、情報表示処理手段31が情報表示枠Ct3内の情報をスクロール表示させる。
測定装置1は、波形データを記憶部19に記憶すると共に、マーカーMa,Mbに対応する測定データやその表示位置、情報表示枠Ca,Cbの表示位置や結合した場合には情報表示枠Ctの表示位置、結合した内容、コメント、演算式、情報等を再表示可能に記憶部19に記憶している。このため、波形表示処理手段30が、図2の波形表示処理ステップS1で測定データを記憶部19から読み込んで波形A,Bを表示するときに、情報表示処理手段31が、記憶部19からマーカーMa等や情報表示枠Ca,Ct等のデータを読み込むことで、マーカーMa,Mb、情報表示枠Ca,Cb(情報及びコメント)若しくは情報表示枠Ct(情報、演算結果、コメント)、及び引き出し線La,Lbを、波形A,Bに対して相対的な位置関係を再現して表示画面17に表示することができる。情報表示処理手段31が、記憶ステップS7で、波形A,Bの表示スケール、及び波形A,Bの例えば表示開始位置等の表示位置も記憶部19に記憶させておくと、表示画像を全く同様に再現できるので、より好ましい。再表示した後にも、情報表示枠Ca,Cb,Ctをドラッグして移動させることができるし、情報表示枠Ctに結合したり、分割したりすることができる。
また、波形のスクロール(移動)表示と共に、マーカー及び情報表示枠も波形と共に移動させることが好ましい。
その場合、測定者が波形A,Bを左右方向(又は上下方向)に移動させるスクロール操作をしたときに、波形表示処理手段30が測定データを記憶部19から読み込んで波形A,Bをスクロールさせて表示すると共に、情報表示処理手段31がマーカーMa,Mb、及び、情報表示枠Ca,Cb,Ct等を記憶部19から読み込んで、波形A,Bのスクロール表示に対応させて、マーカーMa,Mb、情報表示枠Ca,Cb,Ct、及び引き出し線La,Lbの表示位置を移動させる。
図11に、図7に示す波形をスクロールした表示例を示す。測定者は、波形A,Bをスクロール表示するときに、一例として、表示画面17を指90でスクロールさせる方向(上下左右)に短く弾く操作であるフリック操作を行う。図11では、表示画面17を右方向にフリック操作して、波形A,Bを右方向にスクロールさせた例を示している。波形A,Bをスクロールしても、マーカーMa,Mb、情報表示枠Ct、及び引き出し線La,Lbの波形A,Bに対する相対的な位置関係は維持される。
また、測定装置1(情報表示処理手段31)は、表示画面17に表示されている表示画像データを、外部I/F部20から外部のコンピュータやプリンタなどの外部機器に出力したり、外部記録装置21に装着した外部記録媒体に記録したりできるようにすることが好ましい。表示画像データは、例えばBMP形式、JPG形式、GIF形式等の画像ファイル形式に変換して、または、DWF形式、DXF形式、DWG形式等のCADソフトやドローイングソフトで読み込み可能なファイル形式に変換して外部I/F部20等から出力するようにしてもよい。表示画面17に表示されている表示画像データを外部I/F部20等から出力する場合、表示画像をハードコピーして、外部I/F部20等から出力するようにしてもよい。
このように外部I/F部20や外部記録装置21から外部に表示画像データを出力可能にすることで、測定者は、波形A,BにマーカーMa,Mb、情報表示枠Ct等を配置した画像を外部のコンピュータで利用したり、プリンタで紙に印刷したりして利用することができる。
また、情報表示処理手段31は、記憶部19に記憶されているマーカー及び/又は情報表示枠を検索して、その表示位置の波形を波形表示処理手段30に表示画面17に表示すると共に、マーカー、情報表示枠、及び引き出し線を表示画面17に表示可能であることが好ましい。
例えば、表示画面17を指90でロングタップすると、CPU15は、表示画面17に機能選択用のメニュー(図示せず)を表示させる。そのメニューの中から、マーカー(または情報表示枠)選択表示機能が選択されると、CPU15は、記憶部19の中からマーカーや情報表示枠を検索して、図12に示すように、一例として一覧表形式で表示する。情報表示枠が結合している場合、一覧表中に、結合していることを明示して表示することが好ましい。同図では、マーカーMa,Mbを一例として線で囲むことで、マーカーMa,Mbの情報表示枠が結合していることを明示している。同様に、マーカーMc,Mdも線で囲んで、情報表示枠が結合していることを示している。マーカーMe,Mf,Mgは囲み線が表示されていないので、情報表示枠が結合していないことを明示している。
測定者は、表示させたいマーカーの欄を指90で接触(例えばタップ)して選択する。情報表示処理手段31は、一例としてマーカーMaが選択されたときに、図7に示すように、波形A,B、マーカーMa,Mbや情報表示枠Ctを、表示画面17に再現して表示する。なお、同図に示した一覧表自体を、外部I/F部20や外部記録装置21から出力できるようにしてもよい。
また、情報表示処理手段31は、測定者の操作で、マーカー及び情報表示枠を記憶部19から1つずつ順番に検索して、検索する毎に、マーカーや情報表示枠の位置まで波形をジャンプさせて、マーカーや情報表示枠等と共に表示画面17に表示するようにしてもよい。
なお、測定者が波形上のマーカーMaを指90でドラッグすることで、波形上のマーカーMaの表示位置を変更できるようにすることが好ましい。
このとき、図2の接触検出ステップS2で、情報表示処理手段31が接触を検出したときに、表示内容判別ステップS3で、指90の接触位置の表示内容がマーカーMaであると判別する。これにより、操作種別判別ステップS12に進み、操作種別判別手段32がドラッグ操作を判別すると、マーカー移動ステップS17に進む。マーカー移動ステップS17では、情報表示処理手段31がマーカーMaの表示位置を、指90の接触位置の移動に合わせて波形上を移動させる。情報表示処理手段31は、移動させているマーカーMaの表示位置に対応させて、情報表示枠Ca又はCt内の情報を逐次更新して表示する。このとき、情報表示処理手段31は、情報表示枠Ca、Ctの位置は移動させず、引き出し線LaがマーカーMaと情報表示枠Caとを繋ぐように表示する。測定者が、マーカーMaを希望の任意の位置までドラッグさせて、指90を表示画面17から離すと、情報表示処理手段31は、マーカーMaの表示位置等を、記憶部19に記憶させる(記憶ステップS7)。なお、操作種別判別ステップS12で、その他の操作が行われたときは、接触検出ステップS2に戻る。
このように、マーカーMaの表示位置を、指90のドラッグ操作で、測定者の希望する任意の位置に移動させることができる。
また、操作種別判別手段32が、ロングタップ、ダブルタップなどの複雑な操作の種別を検出する例について説明したが、単に接触位置及びその移動を検出するだけでよければ、操作種別判別手段32を用いずに、情報表示処理手段31や移動手段33、結合手段35、分割手段36が接触位置やその移動に応じた動作をするようにしてもよい。
また、CPU15を移動手段33として動作させて、情報表示枠Ca,Cb,Ctを移動可能に表示することが好ましいが、移動手段33を用いずに、情報表示枠を予め設定された固定の位置に表示するようにしてもよい。固定の位置は、結合されていない情報表示枠の場合、例えばマーカーの近くの位置(例えばマーカーの上下左右の位置)やマーカーの位置の画面上端(又は下端)である。結合された情報表示枠の場合、固定の位置は、例えば表示画面17の右端(又は左端)の位置や、結合前の情報表示枠の中間の位置である。情報表示枠を固定の位置に表示すると、見やすさは移動可能にしたときよりも悪くなりうるが、情報表示枠に情報を表示するので枠を表示しない場合よりも見やすく表示されるし、情報表示枠を結合することで、情報が一か所にまとめられて表示されて見やすくなる。固定の位置に表示する場合であっても、結合表示と分割表示とのいずれか見やすいほうを、測定者が選択できる。
また、結合操作として、情報表示枠Ca,Cbの両方をドラッグして近づける結合操作について説明したが、結合操作はこの操作例に限られない。例えば一方の情報表示枠Caだけをドラッグして、所定の位置関係になるように、他方の情報表示枠Cbに近づける操作を結合操作としてもよい。また、例えば結合したい複数の情報表示枠Ca,Cbを各々タップ等の操作で選択し、表示画面17に表示させた結合ボタンを押す(タップする)操作を結合操作としてもよい。
また、分割操作として、情報表示枠Ctを指90a,90bでタッチして、指90a,90bを離すようにスライドさせる操作について説明したが、分割操作はこの操作例に限られない。例えば情報表示枠Ctをタップして選択し、表示画面17に表示させた分割ボタンを押す(タップする)操作を分割操作としてもよい。また、情報表示枠Ctに対する機能選択メニューを、例えば情報表示枠Ctのロングタップ等の操作で表示させて、機能選択メニュー内の分割を選択する操作を分割操作としてもよい。
結合操作や分割操作は、タッチパネル16の操作だけで行えることが好ましいが、タッチパネル16以外に、結合ボタンや分割ボタンなどの操作ボタン(スイッチ)やキーボードなどの操作部18を設け、タッチパネル16と操作部18とを併用して操作してもよく、操作部18だけで操作してもよい。操作部18として、記憶部19に記憶されているマーカー等を波形と共に再表示する画像表示ボタン、波形スクロール用のカーソル(十字)ボタン、メニュー表示ボタンなどの各種操作ボタンが設けられていてもよい。
また、図示しないが、情報表示処理手段31が表示画面17に記録ボタンを表示させて、又は、タッチパネル16以外に記録ボタンを設け、この記録ボタンが操作されたときに、マーカー及び情報表示枠の表示位置を、記憶部19に記憶させるようにしてもよい。このように記録ボタンを用いることで、測定者は必要な画面表示だけを記録することができる。
また、情報表示処理手段31は、マーカー及び情報表示枠の表示を、測定者の操作に従って、それぞれ独立的にオン/オフできるようにしてもよい。
また、図示しないが、情報表示処理手段31は、表示画面17に、情報表示枠Ca,Cb,Ctの削除用のごみ箱Tのアイコンを表示するようにしてもよい。情報表示処理手段31は、このごみ箱Tアイコンに情報表示枠がドラッグされると、その情報表示枠及び対応するマーカーを、表示画面17から消すと共に、記憶部19からその情報を消去する。
次に、本発明を適用するプログラムについて説明する。
図13に、本発明のプログラムで動作させたコンピュータ50の使用状態を示す概略図を示す。なお、以下において既に説明した構成と同様の構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
コンピュータ50は、一例として、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯型汎用コンピュータなどのタッチパネル16を搭載したタブレット型の携帯情報端末である。コンピュータ50は、タッチパネル16以外に操作ボタンを備えていてもよい。コンピュータ50として、図示しないが、タッチパネルと本体とが別体型のいわゆるデスクトップ型のコンピュータを用いてもよい。
測定ユニット51は、測定用センサ11を備えて測定データを測定するものである。測定ユニット51は、コンピュータ50に測定データを無線又は有線で送信可能になっている。コンピュータ50は、測定ユニット51が測定した測定データを受信して、タッチパネル16に波形表示したり、記録したりする。測定ユニット51が測定した測定データを外部記録媒体に記録して、コンピュータ50が外部記録媒体から測定データを読み込むようにしてもよい。コンピュータ50と測定ユニット51とによって測定装置が構成されるようにしてもよいし、コンピュータ50を、何れかの測定装置が測定した測定データに基づく波形を表示する表示装置として用いてもよい。コンピュータ50と測定ユニット51とによって測定装置を構成する場合、測定ユニット51の動作設定や測定開始や停止などの測定ユニット51の操作は、コンピュータ50の操作で行えるようにしてもよい。この場合、測定ユニット51に関する設定項目や操作信号は、コンピュータ50から測定ユニット51に無線又は有線で送信する。
図14に、コンピュータ50のブロック図を示す。
同図に示すように、コンピュータ50は、CPU41、タッチパネル16、記憶部19、外部I/F(インタフェース)部20a、及び外部記録装置21を備えている。
CPU41は、記憶部19に記憶された本発明のプログラムに従って動作して、コンピュータ50の動作を統括的に制御して、既に説明した測定装置1のCPU15と同様に、波形表示処理手段30、情報表示処理手段31、操作種別判別手段32、移動手段33、コメント入力手段34、結合手段35、及び分割手段36として動作する。
外部I/F部20aは、外部機器接続用のインタフェースである。外部I/F部20aを、外部機器である測定ユニット51と接続してデータ通信するために用いたり、表示画像データを外部に出力するために用いたりする。コンピュータ50には、無線や有線によるLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)、モデム、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、Bluetooth(登録商標)などの外部I/F部20aを有している場合が多いので、これらを利用することが好ましい。外部I/F部20aとして、無線LANやBluetoothを用いると、離れた場所に設置した測定ユニット51と無線でデータ通信できることから、測定ユニット51の設置性に優れるため、特に好ましい。
本発明のプログラムは、CPU41が、外部記録装置21に装着した外部記録媒体や、LANなどの外部I/F部20を介して外部のコンピュータから読み込んで、記憶部19に記憶させてもよい。
図15に、測定ユニット51のブロック図を示す。
測定ユニット51は、測定用センサ11、測定部12、CPU61、記憶部62、及び外部I/F部20bを備えている。CPU61は、測定ユニット51の動作を統括的に制御して、測定部12に測定を行わせ、測定データをコンピュータ50に送信する。記憶部62は、CPU61の動作用のプログラムや、設定項目等を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリである。外部I/F部20bは、コンピュータ50の外部I/F部20aと接続するためのインタフェースである。なお、測定ユニット51が、表示画面や設定部を備えていてもよい。
次に、コンピュータ50の動作について説明する。
本発明のプログラムは、表示画面17上の接触位置を検出可能なタッチパネル16を備えるコンピュータ50に測定データに基づく波形を表示させるプログラムであって、コンピュータ50を、測定データを記憶する記憶部19と、測定データに基づく波形を表示画面17に表示する波形表示処理手段30と、波形上の接触位置にマーカーを表示すると共に、マーカーの位置に対応する波形の情報を、情報表示枠に表示する情報表示処理手段31と、情報表示枠及び他の情報表示枠に対する結合操作を検出して、情報表示処理手段31に、情報表示枠及び他の情報表示枠を結合した新たな情報表示枠を表示させる結合手段35として動作させる。このプログラムは、コンピュータ50を、新たな情報表示枠に対する分割操作を検出して、情報表示処理手段31に、新たな情報表示枠に結合前の情報表示枠及び他の情報表示枠を表示させる分割手段36として動作させることが好ましい。このプログラムは、情報表示枠の表示位置を、情報表示枠に対する接触位置の移動に対応させて移動させる移動手段33としてコンピュータ50を動作させることが好ましい。このプログラムは、結合手段35が、情報表示枠に表示されている情報と他の情報表示枠に表示されている他の情報とによる演算処理を行い、その演算結果を新たな情報表示枠に表示させることが好ましい。このプログラムは、コンピュータ50を情報に対しコメントを入力するためのコメント入力手段34として動作させ、情報表示処理手段31が、入力された前記コメントを情報表示枠に表示することが好ましい。このプログラムは、情報表示処理手段31が、マーカーと情報表示枠とを繋ぐ引き出し線を表示することが好ましい。このプログラムは、情報表示処理手段31が、波形に対するマーカー及び情報の表示位置を、波形に対して再表示可能に、記憶部19に記憶させることが好ましい。このプログラムは、外部機器と接続するための外部インタフェース部20a、及び/又は、外部記録媒体に書き込むための外部記録装置21を備えるコンピュータ50を、情報表示処理手段31が、表示画面17に表示されている表示画像データを、外部インタフェース部21aから出力可能であり、及び/又は、外部記録装置21から外部記録媒体に書き込み可能に動作させることが好ましい。
コンピュータ50のCPU41は、記憶部19のプログラムにより、波形表示処理手段30、情報表示処理手段31、操作種別判別手段32、移動手段33、コメント入力手段34、結合手段35、及び分割手段36として動作する。これらの動作は、既に説明した測定装置1の動作と同様であるため、説明は省略する。コンピュータ50は、本発明のプログラムに従って動作することで、測定装置1と同様に図2に示すフローチャートに従って動作して、例えば図3〜図12に示すような表示や操作が可能になる。