JP6203495B2 - 高分子系ハイブリッド有機金属含有ガラス - Google Patents
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Description
本発明は、水性高分子系ハイブリッド有機/無機ガラス組成物及び該組成物から形成される高分子系ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜に関するもので、高分子系ハイブリッドナノ結晶が該組成物中で自己組織化されていてもよく、また、該塗膜中に一体化されていてもよい。
(発明の概要)
態様の一つにおいて、重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物の作成は、水性酸性コロイドを形成し、該水性酸性コロイドを処理して水性のアルカリ性コロイドを形成し、該水性のアルカリ性コロイドを処理して該コロイドから塩化物イオンを取り除き、水性のアルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドを形成し、過酸化物系溶液を前記水性のアルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドと混合して金属過酸化物懸濁液を形成し、該金属過酸化物懸濁液を処理して重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物を形成することを含む。水性酸性コロイドは、有機モノマー、ケイ素含有化合物及び有機金属化合物を含有する。アルカリ性コロイドは非晶質金属水酸化物を含有する。重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物を支持体に塗布して重合させ、支持体上に高分子系の共有結合を有する高分子ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜を形成することができる。
別の態様では、重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物がシロキシ基と有機部位と非晶質金属水酸化物とを有する水性懸濁液を含有し、該懸濁液が重合して硬度約0.1〜約7GPa又は約2.5〜約7GPaの高分子ハイブリッド有機金属含有ガラスを形成することができる。該懸濁液が更にペルオキシ基及び/又はナノ粒子を含む実施形態もある。重合では、支持体表面に縮合物を形成することを含む。
他の実施形態は以下の1つ以上の特徴を包含することができる。酸性コロイドの形成、該酸性コロイドの処理、アルカリ性コロイドの形成、該アルカリ性コロイドの処理、アルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドの形成、金属過酸化物懸濁液の形成、又はこれらの組み合わせの工程において、コロイド、懸濁液又はコロイドもしくは懸濁液形成に使用する前駆体を加熱してもよい。たとえば、酸性コロイドの作成工程において、有機モノマー、有機金属化合物又はこれらの混合物を含有する酸性溶液の加熱を含んでもよい。加熱は、室温より高い温度で、大気圧、大気圧以上又は大気圧以下で行ってもよい。場合によっては、オートクレーブ処理で加熱してもよい。アルカリ性コロイドの処理工程はコロイドの冷却を含んでもよく、例えば、大気圧、大気圧以上又は大気圧以下で冷却してもよい。コロイドの冷却はコロイドをオートクレーブ処理してもよい。実施形態によっては、金属過酸化物懸濁液の処理工程が、自己組織化したナノ結晶を懸濁液中に形成することを含んでもよい。
また、実施形態によっては、水性のアルカリ性コロイドを処理してコロイドから塩化物イオンを除去する工程が、実質的にすべての塩化物イオンをコロイドから除去することを含む。例えば、水性のアルカリ性コロイドを処理して塩化物イオンをコロイドから除去する工程は、上澄み液中の塩化物イオン濃度が約2ppm未満又は約1ppm未満になるまで、コロイドの真空濾過及び/又は遠心分離を行いコロイドを元に戻す作業を繰り返し行えばよい。コロイドを元の状態に戻す際、イオン交換樹脂の存在下で行う場合もある。
本願明細書記載の重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物は、選択した化学特性及び物理特性とともに、組成物のガラス様性状に関連した所望の硬度を有する塗膜が得られるように作ることができる。塗膜の厚さは、組成や塗布プロセスをはじめとする要因で決めることができ、その厚みは、ナノメートル範囲の単分子膜から、例えば、積層による多層膜で形成された所望の厚みにまでいたる。重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物は支持体材料と合体させて、選択した化学特性及び物理特性を塊状の支持体材料に付与することもある。
図1を参照すると、手順100には、高分子ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜を支持体表面に形成する際の工程が含まれる。工程102では、水性酸性オルガノ/シロキシ/金属コロイドが形成される。工程102で形成された水性酸性オルガノ/シロキシ/金属コロイドは、工程104で処理され、非晶質の水性アルカリ性オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドが形成される。工程106では、非晶質の水性アルカリ性オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドを過酸化物系溶液と混合して処理することにより、重合性オルガノ/シロキシ/ナノ結晶組成物が形成される。工程108で重合性オルガノ/シロキシ/ナノ結晶組成物を表面塗布し、工程110で重合性組成物を固化させ、高分子ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜を支持体表面に形成する。
図2〜図5において、加熱を含む工程は、昇温(例えば室温以上)で、大気圧、大気圧以上又は大気圧以下で加熱又はオートクレーブ処理を行ってもよい。冷却を含む工程は、降温(室温以下で凝固点より高い温度)で、大気圧、大気圧以上又は大気圧以下でオートクレーブ処理を行うことができる。オートクレーブ処理及びオートクレーブ処理における温度や圧力を選択することにより、工程110で形成される高分子塗膜の分子量及び枝分かれ量を増減することができる。例えば、高温でのオートクレーブ処理は、低温でのオートクレーブ処理に比べて、低分子量で枝分かれ(例えば架橋)が多い高分子塗膜を形成する。一方、高圧下でのオートクレーブ処理は、低圧下でのオートクレーブ処理に比べて、高分子量で枝分かれが少ない高分子塗膜を形成する。
前記水溶性の有機化合物は、アルカン(RH)、アルケン(R2C=CR2)、アルキン(RC≡CR)、アルコール(ROH)、アルデヒド(RCHO)、カルボキサミド(RCONR2)、アミン(例えば、第一アミン(RNH2)、第二アミン(R2NH)、第三アミン(R3N))、第四アンモニウムイオン(R4N+)、アゾ化合物(ジイミド)(RN2R)、炭酸エステル(ROCOOR)、カルボキシレート(RCOO-)、カルボン酸(RCOOH)、シアネート(ROCN)、チオシアネート(RSCN)、エーテル(ROR)、エステル(RCOOR)、イミン(例えば、第一ケトイミン(RC(=NH)R)、第二ケトイミン(RC(=NR)R)、第一アルジミン(RC(=NH)H)、第二アルジミン(RC(=NR)H))、イソシアニド(RNC)、イソシアネート(RNCO)、イソチオシアネート(RNCS)、ケトン(RCOR)、ニトロ化合物(RNO2)、ベンゼン誘導体(RC6H5)、ホスフィン化合物(R3P)、リン酸ホスホジエステル(HOPO(OR)2)、ホスホン酸(RP(=O)(OH)2)、ホスフェート(ROP(=O)(OH)2)、ピリジン誘導体(RC5H4N)、スルフィド(RSR)、スルホン(RSO2R)、スルホン酸(RSO3H)、スルホキシド、スルフィニル(RSOR)及びチオールスルフヒドリル(RSH)が挙げられるが、これらのRはそれぞれ独立して有機部位であり、ヒドロキシル基又はハロゲン(例えば塩素)等の1種以上の同じ又は異なる官能基を含んでいてもよい。水溶性有機モノマーの例として、ペンタエリスリトール、ジメチロールプロピオン酸、ネオペンチルグリコール、及び、2,2,ビス(ヒドロキシメチル)-プロピオン酸が挙げられる。
工程206では、工程204による有機モノマー溶液を約500℃までの温度で加熱する。例えば、溶液を約150℃で加熱することができる。場合によって、約2〜約8時間にわたり溶液を加熱する。
工程208では、1種以上の添加剤(例えば、ケイ素含有モノマー、有機モノマー、硬化剤、又はそれらの混合物)を、加熱した有機モノマー溶液と混合する。添加剤の総質量は、工程208で形成された混合物の約0.01〜約15質量%を占めてもよい。場合によって、例えば、工程206から得られた有機モノマー溶液と混合する添加剤の総質量は、工程208で形成される混合物の約2.5〜約5質量%である。
場合によって、工程208での添加前に1種以上のケイ素含有モノマーを過酸化物系溶液と混合してもよい。過酸化物系溶液としては、例えば、過酸化水素、ベンゾイルペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、3-クロロペルオキシ安息香酸ペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、[ジオキシビス(1-メチルプロピリデン)]ビスヒドロペルオキシド、(1-メチルプロピリデン)ビスヒドロペルオキシド、ペルオキシ酢酸、又はこれらの混合物が挙げられる。過酸化物系溶液は、過酸化物が水溶液中約35〜約50質量%であるとよい。ケイ素含有モノマーと混合する過酸化物系溶液の量は、例えば、ケイ素含有モノマーの質量に対して約0.1%〜約200%が好ましい。
実施形態によっては、工程204で形成した溶液に1種以上の添加剤を室温で混合した後、工程210で加熱してもよい(即ち、工程206と工程208の順番を逆にしてもよい)。
工程212では、1種以上の有機金属化合物、1種以上の塩化物塩又はこれらの混合物を、工程210で形成されたコロイドに添加する。工程212で添加する有機金属化合物としては、例えば、亜鉛、タングステン、チタン、タンタル、スズ、モリブデン、マグネシウム、リチウム、ランタン、インジウム、ハフニウム、ガリウム、鉄、銅、ホウ素、ビスマス、アンチモン、バリウム、ジルコニウム、亜鉛、イットリウム、バナジウム、スズ、銀、白金、パラジウム、サマリウム、プラセオジム、ニッケル、ネオジム、マンガン、マグネシウム、リチウム、ランタン、インジウム、ホルミウム、ハフニウム、ガリウム、ガドリニウム、鉄、ユーロピウム、エルビウム、ジスプロシウム、銅、コバルト、クロム、セシウム、セリウム、アルミニウム、バリウム、ベリリウム、カドミウム、カルシウム、イリジウム、ヒ素、ゲルマニウム、金、ルテチウム、ニオブ、カリウム、レニウム、ロジウム、ルビジウム、ルテニウム、スカンジウム、セレン、ケイ素、ストロンチウム、テルル、テルビウム、ツリウム、トリウム、イッテルビウム、イットリウム等の金属の、メトキシド、エトキシド、メトキシエトキシド、ブトキシド、イソプロポキシド、ペントキシド等の金属アルコキシド、並びに、ペンタジオネート、プロピオネート、アセテート、水酸化物、水和物、ステアレート、オキサレート、サルフェート、カーボネート及び/又はアセチルアセトネートなどが挙げられる。有機金属化合物の一例は、銀ペンタジオネート(silver pentadionate)である。
工程202〜212で添加可能なナノ粒子には、例えば、アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、アンチモン、酸化アンチモン、アンチモンスズ酸化物、チタン酸バリウム、ベリリウム、酸化ビスマス、炭化ホウ素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、コバルト、酸化コバルト、銅、ジスプロシウム、酸化ジスプロシウム、エルビウム、酸化エルビウム、ユウロピウム、酸化ユウロピウム、ガドリニウム、酸化ガドリニウム、金、酸化ハフニウム、ホルミウム、インジウム、酸化インジウム、イリジウム、鉄コバルト、鉄、鉄ニッケル、酸化鉄、ランタン、酸化ランタン、酸化鉛、リチウムマンガン酸化物、リチウム、チタン酸リチウム、バナジン酸リチウム、ルテチウム、マグネシウム、酸化マグネシウム、モリブデン、酸化モリブデン、ネオジム、酸化ネオジム、ニッケル、酸化ニッケル、ニッケルチタン、ニオブ、酸化ニオブ、パラジウム、白金、プラセオジム、酸化プラセオジム、レニウム、ルテニウム、サマリウム、酸化サマリウム、炭化ケイ素、ケイ素ナノ粒子、ケイ素ナノチューブ、窒化ケイ素、酸化ケイ素、銀、炭酸ストロンチウム、チタン酸ストロンチウム、タンタル、酸化タンタル、テルビウム、酸化テルビウム、ツリウム、スズ、酸化スズ、炭化チタン、チタン、窒化チタン、酸化チタン、炭化タングステン、タングステン、酸化タングステン、酸化バナジウム、イッテルビウム、イットリア安定化ジルコニア、イットリウム、酸化亜鉛、ジルコニウム、酸化ジルコニウム、及びこれらの混合物のナノ粒子が挙げられる。
図2の工程は、重合性組成物又は高分子塗膜の所望の特性(例えば光学特性等)が得られるように、図示した以外の順番でおこなってもよいし、まとめておこなってもよい。例えば、工程202から得られた第1の酸性溶液を1種以上の金属塩化物塩、有機金属化合物、又はこれらの混合物と工程212で混合してもよく、別個のビヒクル(separate vehicle system)を工程202から工程210を通して調製してもよい。その後、工程210から得られたビヒクルを、工程202及び212の生成物と工程214で混合し、水性酸性オルガノ/シロキシ/金属塩化物ハイブリッドコロイドを得ることができる。
工程304では、例えば図2に関して記載したような1種以上の非ハロゲン置換(例えば、非塩素置換)ケイ素含有モノマー、1種以上の非ハロゲン置換有機モノマー、1種以上の非ハロゲン置換硬化剤、1種以上の非ハロゲン置換金属含有化合物、又はこれらの混合物を添加して、コロイドの固形分を上げるとよい。添加時、コロイドのpH値は酸性(例えば、約0.2〜約0.3)であってもよいし、わずかに酸性からアルカリ性(例えば、約6.5〜約14)、或いは、わずかに酸性又は中性からわずかにアルカリ性(例えば、約6.5〜約8又は約7〜約7.5)であってもよい。
工程304における固形分と塩基の添加に続き、コロイドは工程306で処理を行ってもよい。工程306の処理は、室温〜約500℃の温度で最長約96時間にわたり混合、加熱、平衡化(equilibrating)を行うことができる。場合によっては加圧下で加熱する。一例として、コロイドを約150℃まで加熱した後、約8〜約72時間にわたり加熱をせずに攪拌する。攪拌しながら、コロイドを室温まで冷却してもよい。本願明細書で使用のごとく、攪拌は、混合又は分散のいずれの方法でもよく、キャビテーションも含まれる。工程306のアルカリ性コロイドの固形分(例えば、オルガノ/シロキシ/金属成分の質量)は、工程214に続く酸性コロイドの固形分を約10〜約200%超えることもある。
工程310では、非晶質固体からコロイドの元の状態に戻し、水性アルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドとする。コロイドに戻す作業は多数回(例えば、約10回まで)行ってもよい。元の状態に戻すには、水溶液と非晶質固体とを約2:1〜約4:1の質量比で混合すればよい。イオン(例えば、塩化物イオン等のハロゲン化物イオン)を元に戻したコロイドから容易に除去するためには、前記水溶液は実質的にイオンを含まないことが好ましい(例えば、水溶液を作成するのに使用する水はイオンを除去することが好ましい)。該水溶液は塩基性がよく、その場合、コロイドに戻す作業を連続的に続けるなか、コロイドはアルカリ性のままである。例えば、水溶液がアンモニア水を含む場合がある。一例は、水溶液が約2質量%の水酸化アンモニウム(例えば約2〜約9MのNH4OH)を含む。また、水溶液が塩基を含む場合もある。一例は、塩基が水酸化カルシウムで、水溶液に添加する水酸化カルシウムの量が水溶液の質量に対して約0.001〜約3.5%である。
コロイドを遠心分離にかけて元の状態に戻すことを繰り返すことで非晶質固体の粒子径は小さくなる。また、遠心分離は、濾過やデカンテーション等の他の方法に比べ、イオンをより効果的に除去し、より均一なコロイドにすることが可能である。一例であるが、工程304で形成された750mLのコロイドを、4150rpmで約8〜約24時間、凝固点以上、沸点以下の温度で遠心分離にかける。遠心分離中、コロイドを約4℃に冷却した後、室温で平衡させる。得られた非晶質固体を分離して元の状態に戻し、さらに再度遠心分離を行い、合計10回まで続けて遠心分離工程を行う。遠心分離工程の時間は異なっていてもよい。1回目の遠心分離工程はその後の遠心分離工程より短くてもよい。例えば、1回目の遠心分離工程が約8時間で、その後の遠心分離工程が約24時間であることが好ましい。
遠心分離工程を連続することで、上澄み層の塩化物イオン濃度が約1ppm未満に減少することが好ましい。塩化物イオン濃度は、工程310においてイオン交換樹脂を使用することで更に減少させることができる。イオン交換樹脂は、約0.01〜約2質量%、又は、約0.5〜約0.75質量%の量で添加するとよい。工程310から得られるコロイドのpH値は、少なくとも約8、又は少なくとも約8.4である。
工程402は、工程310のアルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイド中の固形分を調整することを含み、この固形分は約4質量%が好ましい。コロイド中に形成されるハイブリッドオルガノシロキシと高分子ハイブリッドナノ結晶との比は、約1:1が好ましい。固形分の調整とは、固形分を下げることもある(例えば、水の添加により)。例えば、添加する水の量はコロイドの質量の約10〜約250%がよい。図2に関連して説明した非ハロゲン含有有機モノマーを添加することにより固形分を上げてもよい。
工程404は、第1の過酸化物系溶液と工程402のアルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドとを混合してオルガノ/シロキシ/金属過酸化物懸濁液を形成することを含む。過酸化物系溶液としては、例えば、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t-ブチルヒドロペルオキシド、3-クロロペルオキシベンゾイックペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、[ジオキシビス(1-メチルプロピリデン)]ビスヒドロペルオキシド、(1-メチル-プロピリデン)ビスヒドロペルオキシド、過酢酸又はこれらの混合物が挙げられる。過酸化物系溶液の濃度は、例えば約25〜約50%の範囲が好ましい。過酸化物系溶液を添加する前のコロイドのpH値は、約6〜約10.5の範囲が好ましい。過酸化物系溶液を添加する前のコロイドの温度は、約1℃から室温の範囲が好ましい。過酸化物系溶液は、コロイドの質量に対して約0.1〜約200%の量でコロイドに直接添加してもよい。過酸化物系溶液の添加により発熱反応が起こり、オルガノ/シロキシ/金属過酸化物懸濁液が得られる。
場合によって、2種以上の異なるオルガノ/シロキシ/金属過酸化物懸濁液を工程404で調製し、工程406で混合してもよい。この選択肢は、例えば、反応体によっては(例えば特定の金属塩とシラン又はシロキシ種)、一緒に混合することで有毒性を示す場合には好適である。一例であるが、第1の非ケイ素含有懸濁液を工程404で調製し、第2のケイ素含有懸濁液を工程404で調製する。その後、第1及び第2の懸濁液は、工程406の室温での平衡の前後又は最中に混合する。
図4Bを参照すると、手順400Bは、工程406のオルガノ/シロキシ/金属過酸化物コロイド懸濁液を処理して重合性オルガノ/シロキシ/ナノ結晶組成物を形成する付加的工程を含む。工程408は、第2の過酸化物系溶液と工程406の平衡させた懸濁液とを混合することを含む。過酸化物系溶液は、工程404に関して挙げた例から選択すればよい。過酸化物系溶液の濃度は、例えば、約25〜約50%が好ましい。過酸化物系溶液は、懸濁液の質量の約0.1〜約200%の量で懸濁液に直接添加すればよい。
工程412では金属過酸化物懸濁液の固形分を上昇させる。図2で説明したように、1種以上の非クロロ置換ケイ素含有モノマー、1種以上の非クロロ置換有機モノマー(例えば、工程202で説明したようなもの)、1種以上の 非クロロ置換硬化剤、1種以上の非クロロ置換金属含有(例えば、有機金属含有)化合物、又はこれらの混合物を添加することにより、懸濁液の固形分を上昇させることができる。工程412では、フッ素又はヨウ素含有物質を添加することが望ましい場合もある。固形物は、所望の結果を得るのに適した量で添加すればよい。場合に応じ、工程408から得られる過酸化物懸濁液の固形分質量の約100倍までの量で固形物の添加を追加すればよい。工程412で懸濁液を加熱する場合もある。
工程414は、任意であるが懸濁液のpH値を調整(上昇又は下降)する。例えば、塩基性溶液を懸濁液に添加してもよい。塩基性溶液として、濃度が約0.1〜約9Mの水酸化アンモニウムが挙げられる。懸濁液の質量の約0.1〜約10%の量で塩基性溶液を添加することができる。工程414で懸濁液を加熱する場合もある。
工程416では、工程414(工程412及び414が行われない場合は、工程410)から得られた懸濁液を加熱する。加熱は、加圧下での還流又は増圧又は減圧下でのオートクレーブ処理でもよい。この加熱処理中、ナノ結晶が成長する。加圧下での加熱により、透明な重合性オルガノ/シロキシ組成物となり、組成物全体にわたって自己組織化したナノ結晶が分散する。工程416は、約500℃までの温度(例えば約150℃)で加熱すればよい。懸濁液は、約2〜約20時間にわたって加熱すればよい。懸濁液は、圧力約0〜約10psi、大気圧を超えて約100psiまでの加圧下で加熱すればよい。懸濁液は、約75,000psiまでの圧力で加熱する場合もある。得られた懸濁液は、pH値が約5〜10.5の範囲であるとよい。有機金属化合物を塩基と一緒に懸濁液に添加し、懸濁液のpHを調整する場合もある。例えば、懸濁液を約0.5時間、約4時間、約12時間、約20時間又は約24時間まで還流した後、添加剤を懸濁液と混合してもよい。
図5を参照すると、手順500は、手順400Bで形成した組成物の支持体への塗布(工程108)と、支持体上の該層の固化(工程110)を説明するものである。工程502は、工程416又は工程418から得られた透明の重合性オルガノ/シロキシ/ナノ結晶組成物を支持体に塗布する。塗布は、噴霧、原子層堆積、化学蒸着、物理的蒸着等が挙げられる。組成物を加熱して気体状にして支持体に塗布する場合もある。組成物を塗布する前に支持体を加熱してもよい。組成物を支持体上に焼結させる場合もある。
本願明細書記載のオルガノ-シロキシペルオキシ-金属-ヒドロキシナノ結晶構造又は高分子ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜は、有機ガラスポリマーとして熱に反応し、砕けたり付着力を失うことはなく、むしろ、例えば1000℃に至る高温でも透明性や塗膜形成能が変わらない。このような塗膜は1時間でも水中でボイルすることができ、なおも塗膜付着性や硬度を保つことができる。
また、工程504及び工程506で示すように、工程402で形成した非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイド懸濁液組成物を、ある表面に直接塗布して該表面に塗膜を形成する実施形態もある。或いは、工程402で形成した非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイド懸濁液組成物は、後から使用するために室温で保存したり、乾燥して粉末状にしたり、蒸発させて気体を形成することも、工程504に示すように表面に塗布することもでき、水分を取り除き(例えば噴霧乾燥を行う)粉末状にして回収し、ナノ粉末又はナノ複合粉体にして使用する実施形態もある。
非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイド(例えば、工程302、工程304、工程310及び工程402から)及び重合性オルガノ/シロキシ/ナノ結晶組成物(例えば、工程406、工程416及び工程502から)は、塗膜、シール材、超臨界流体、不均質又は均質分散液及び/又は粉体として使用することができる。組成物は、支持体に塗布したり、支持体に一体化させたり、支持体に結合させることができる。この組成物を液体中に均一又は不均一に分散させてもよい。超臨界流体組成物の場合、他の超臨界流体組成物に分散させてもよい。
ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜の組成及び厚みは、絶縁及び誘電特性(高誘電率、低誘電率)、帯電防止性、赤外吸収、摩擦係数の選択(低摩擦係数又は高摩擦係数)、導電性、屈折率、透明性、反応性等の特性に関して好適な値が得られるように選択できる。このような塗膜は、熱硬化性-熱可塑性強化材、増量剤分散体、水素吸蔵、電気化学分野及び超伝導分野、感光性写真材料の調製、紫外線吸収といった分野で使用できる。
本願明細書記載の組成物は、れんが、増量剤、モルタル、耐火物、研磨材、接着剤、セメント、スラグアジャスター、セラミックス(誘電性、強誘電性及び導電性セラミックス)、アルミニウム系化学物質、難燃剤、充填剤、溶接用フラックス、吸着剤、接着剤、洗剤用ゼオライト、変換器(例えばラウドスピーカーやマイクロホン向け)、ガラス製品、X線増感紙、燐光物質、様々な蛍光化合物の原料、原子反応における吸収材料、磁気バブル材料、スクリーン感度増幅材料、半導体電子機器、圧電共振器及び圧電変換器、ゲート酸化膜用添加剤として使用できる。
本願明細書記載のシロキシ塗膜は、様々な金属支持体が陽極及び陰極の電気化学的移動に影響されないように処方することができ、その結果、異種金属接触腐食、濃淡電池腐食、酸素濃淡電池腐食、糸状腐食、金属イオン濃淡電池腐食、活性/不動腐食電池、粒界腐食、剥離腐食及び金属水銀腐食(metallic mercury corrosion)をはじめとする腐食に必要な電気化学的回路を阻害する。
本発明の様々な態様に対する更なる改良及び別の実施形態については、本明細書を鑑みれば当該分野の当業者には明らかであろう。従って、本明細書は例示にすぎないと考えるべきで、当該分野の当業者に本発明を実施する概括的な方法を教示することを目的としている。本願明細書に示し記載した形態は実施形態の一例として理解すべきものと解釈される。本発明の本明細書をもとにすれば当該分野の当業者にとってはすべて明らかであるように、成分及び材料は本願明細書に例示及び記載したものと替えることができ、部分及びプロセスを逆にすることができ、本発明の特定の特徴については個々に利用することができる。後述の請求項に記載のごとく、本発明の精神及び範囲から逸脱しない範囲で、本願明細書記載の要素においては変更が可能である。
Claims (37)
- (1)有機モノマーと酸とケイ素含有化合物とを含む有機モノマー溶液を準備する工程と、
(a)前記有機モノマー溶液を加熱して水性酸性コロイドを形成する工程と、
(2)工程(a)で得られた前記水性酸性コロイドに、1種以上の有機金属化合物、1種以上の塩化物塩又はこれらの組合せを添加し、得られた混合物を加熱することにより、水性酸性オルガノ/シロキシ/金属塩化物ハイブリッドコロイドを形成する工程と、
(b)塩基を加えることにより前記水性酸性オルガノ/シロキシ/金属塩化物ハイブリッドコロイドを処理して、水性アルカリ性オルガノ/シロキシ/金属塩化物ハイブリッドコロイドを形成する工程と、
(c)前記水性アルカリ性オルガノ/シロキシ/金属塩化物ハイブリッドコロイドを処理して、前記コロイドから塩化物イオンを除去し、水性アルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドを形成する工程と、
(d)前記水性アルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドと過酸化物系溶液とを混合して金属過酸化物を含む懸濁液を形成する工程と、
(e)前記金属過酸化物懸濁液を平衡化することにより前記金属過酸化物懸濁液を処理して、重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物を形成する工程とを含む、重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物の製造方法であって、
前記有機モノマーが、アルカン(RH)、アルケン(R2C=CR2)、アルキン(RC≡CR)、アルコール(ROH)、アルデヒド(RCHO)、カルボキサミド(RCONR2)、アミン(第一アミン(RNH2)、第二アミン(R2NH)、第三アミン(R3N))、第四アンモニウムイオン(R4N+)、アゾ化合物(ジイミド)(RN2R)、炭酸エステル(ROCOOR)、カルボキシレート(RCOO-)、カルボン酸(RCOOH)、シアネート(ROCN)、チオシアネート(RSCN)、エーテル(ROR)、エステル(RCOOR)、イミン(第一ケトイミン(RC(=NH)R)、第二ケトイミン(RC(=NR)R)、第一アルジミン(RC(=NH)H)、第二アルジミン(RC(=NR)H))、イソシアニド(RNC)、イソシアネート(RNCO)、イソチオシアネート(RNCS)、ケトン(RCOR)、ニトロ化合物(RNO2)、ベンゼン誘導体(RC6H5)、ホスフィン化合物(R3P)、リン酸ホスホジエステル(HOPO(OR)2)、ホスホン酸(RP(=O)(OH)2)、ホスフェート(ROP(=O)(OH)2)、ピリジン誘導体(RC5H4N)、スルフィド(RSR)、スルホン(RSO2R)、スルホン酸(RSO3H)、スルホキシド、スルフィニル(RSOR)及びチオールスルフヒドリル(RSH)からなる群から選ばれ、ここで、これらのRはそれぞれ独立して有機部位であり、1種以上の同じ又は異なる官能基を含んでいてもよく、前記官能基が、ヒドロキシル基、又はハロゲンであり、
前記ケイ素含有化合物が、アルコキシシラン、ジポダール(dipodal)シラン、シルセスキオキサン、シロキサン、ジシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ジシリルメチレン、ジシリルエチレン、シルフェニレン、金属シラノレート(metal silanolates)、シラザン、ジシラザン、シラン(1種以上のアリル、アルキル(alkynl)、フェニル、ヒドロキシル、フェノキシ、アセトキシ基、又は、環式基もしくは複素環基、ハロゲン、ケトン、アジド及びイソシアネートを含む置換基を有していてもよい)、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジエトキシジシロキサン、テトラエトキシシラン、ヘキサクロロジシロキサン、オクタクロロトリシロキサン、及び金属シラノエートからなる群から選ばれ、
前記有機金属化合物が、アルコキシド、ペンタジオネート、プロピオネート、アセテート、ステアレート、オキサレート、カーボネート及びアセチルアセトネートからなる群から選ばれる有機部分と、亜鉛、タングステン、チタン、タンタル、スズ、モリブデン、マグネシウム、リチウム、ランタン、インジウム、ハフニウム、ガリウム、鉄、銅、ビスマス、アンチモン、バリウム、ジルコニウム、イットリウム、バナジウム、銀、白金、パラジウム、サマリウム、プラセオジム、ニッケル、ネオジム、マンガン、ホルミウム、ガドリニウム、ユーロピウム、エルビウム、ジスプロシウム、コバルト、クロム、セシウム、セリウム、アルミニウム、ベリリウム、カドミウム、カルシウム、イリジウム、ヒ素、ゲルマニウム、金、ルテチウム、ニオブ、カリウム、レニウム、ロジウム、ルビジウム、ルテニウム、スカンジウム、セレン、ストロンチウム、テルル、テルビウム、ツリウム、トリウム、イッテルビウムからなる群から選ばれる金属部分とを含む有機金属化合物からなる群から選ばれる、前記方法。 - 前記水性酸性コロイドを処理する工程が、前記水性酸性コロイドへの塩基の添加及び/又は前記コロイドの加熱及び/又は前記金属過酸化物懸濁液を第2の過酸化物系溶液と混合することを含む、請求項1記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドを処理する工程が、前記水性アルカリ性コロイドを加熱することを含む、請求項1又は2記載の方法。
- 前記金属過酸化物懸濁液を処理する工程が、前記懸濁液を加熱することを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 加熱の際、室温以上の温度で、大気圧又は大気圧以下又は大気圧以上で加熱することを含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
- 加熱がオートクレーブ処理を含む、請求項5記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドを処理する工程が、前記水性アルカリ性コロイドを冷却することを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドの冷却の際、前記水性アルカリ性コロイドを大気圧又は大気圧以下又は大気圧以上で冷却することを含む、請求項7記載の方法。
- 冷却の際、室温以下及びコロイドの凝固点以上の温度に冷却することを含む、請求項8記載の方法。
- 冷却がオートクレーブ処理を含む、請求項8又は9記載の方法。
- 前記金属過酸化物懸濁液を処理する工程が、自己組織化ナノ結晶を懸濁液中に形成することを含む、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物を支持体に塗布し、前記組成物を重合させて高分子ハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜を前記支持体上に形成する工程を更に含む、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
- 前記支持体が多数の粒子を有する、請求項12記載の方法。
- 前記塗布された粒子を処理する工程を更に含む、請求項13記載の方法。
- 前記ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物の重合工程が、前記組成物を室温において大気中で乾燥させることを含む、請求項12〜14のいずれか1項記載の方法。
- 前記水性酸性コロイドを形成する工程が、前記水性酸性コロイド又はその前駆体と第1の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜15のいずれか1項記載の方法。
- 前記水性酸性コロイドを処理する工程が、前記水性酸性コロイド又はその前駆体と第2の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドを形成する工程が、前記水性アルカリ性コロイド又はその前駆体と第3の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜17のいずれか1項記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドを処理する工程が、前記水性アルカリ性コロイド又はその前駆体と第4の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
- 前記水性アルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイドを形成する工程が、前記水性アルカリ非晶質オルガノ/シロキシ/金属水酸化物コロイド又はその前駆体と第5の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜19のいずれか1項記載の方法。
- 前記金属過酸化物懸濁液を処理する工程が、前記金属過酸化物懸濁液又はその前駆体と第6の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜20のいずれか1項記載の方法。
- 前記重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物を形成する工程が、前記重合性ハイブリッド有機金属含有ガラス組成物又はその前駆体と第7の添加剤とを混合することを含む、請求項1〜21のいずれか1項記載の方法。
- 前記第1〜第7の添加剤のいずれか1つが、有機モノマー、ケイ素含有化合物、有機金属含有化合物、湿潤剤、硬化剤、蛋白質又は酵素、及びナノ粒子からなる群から独立して選択される、請求項16〜22のいずれか1項記載の方法。
- 前記第1〜第7の添加剤のいずれか1つがナノ粒子であり、前記ナノ粒子がナノ構造炭素を含み、及び/又は、前記第1〜第7の添加剤のいずれか1つが、リソスタフィン及びリゾチームからなる群から選択される酵素又は酵素の混合物である、請求項23記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドを処理して前記コロイドから塩化物イオンを除去する工程が、前記コロイドから前記塩化物イオンを実質的にすべて除去することを含む、請求項1記載の方法。
- 前記水性アルカリ性コロイドを処理して前記コロイドから塩化物イオンを除去する工程が、真空濾過、デカンテーション、遠心分離、流動層脱イオンから選択される方法を含み、上澄み層中の塩化物イオン濃度が2ppm未満になるまで繰り返しコロイドを元の状態に戻すことを含む、請求項25記載の方法。
- 前記コロイドを元の状態に戻す際、イオン交換樹脂の存在下で前記コロイドを元の状態に戻す、請求項26記載の方法。
- 前記水性酸性コロイドが更に金属塩化物を含む、請求項1〜27のいずれか1項記載の方法。
- 請求項12記載の重合したハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜で被覆された支持体。
- 前記重合したハイブリッド有機金属含有ガラス塗膜が、前記支持体と別の層との間の中間層、又は、前記支持体上の2層間の中間層である、請求項29記載の被覆支持体。
- 支持体上の高分子塗膜であって、前記塗膜が請求項12記載の方法で形成されている高分子塗膜。
- 前記塗膜が被膜間密着層である、請求項31記載の高分子塗膜。
- 請求項1記載の方法によって製造される、シロキシ基と有機部位と非晶質金属水酸化物とを含有する水性懸濁液を含み、前記懸濁液が重合して高分子ハイブリッド有機金属含有ガラスを形成する、組成物。
- 前記懸濁液が更にペルオキシ基、ナノ粒子、酵素又はこれらの混合物を含む、請求項33記載の組成物。
- 前記高分子ハイブリッド有機金属含有ガラスが支持体表面上に形成された縮合物である、請求項33又は34記載の組成物。
- 請求項12記載の方法によって製造される、高分子系ポリマーマトリックスを含む材料であって、前記マトリックス中、金属原子、有機部位、酸素及びケイ素が共有結合し、塗膜を形成する材料。
- 前記マトリックスが更にナノ粒子又は酵素を含有する、請求項36記載の材料。
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