JP6201776B2 - 車両の車体構造 - Google Patents

車両の車体構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6201776B2
JP6201776B2 JP2014006357A JP2014006357A JP6201776B2 JP 6201776 B2 JP6201776 B2 JP 6201776B2 JP 2014006357 A JP2014006357 A JP 2014006357A JP 2014006357 A JP2014006357 A JP 2014006357A JP 6201776 B2 JP6201776 B2 JP 6201776B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
vibration damping
vehicle body
recess
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014006357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015134536A (ja
Inventor
元康 麻川
元康 麻川
山本 研一
研一 山本
雄也 氷室
雄也 氷室
長尾 邦昭
邦昭 長尾
興也 中川
興也 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2014006357A priority Critical patent/JP6201776B2/ja
Publication of JP2015134536A publication Critical patent/JP2015134536A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6201776B2 publication Critical patent/JP6201776B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

この発明は、閉断面部を有する車体構成部材と、上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造に関するものである。
一般に、フロアフレーム、サイドシル、ピラー、ルーフサイドレール、フロアクロスメンバ等の車体構成部材は、1または2以上の部材により形成される閉断面部を有している。
このような閉断面部を有する車体構成部材において、軽量でありながら乗り心地性能を向上させるために、当該車体構成部材に伝達される振動を低減するように構成した諸種の技術が知られている。
例えば、特許文献1には、車体構成部材を形成するフレーム部材の内部に節部材を、柔結合部と剛結合部とで取付けることにより、節部材のフランジ部と車体構成部材との間隙に振動減衰部材を配設し、当該振動減衰部材がせん断変形による歪エネルギを熱エネルギに変換して、振動を抑制することが開示されており、この特許文献1に開示された従来構造によれば、優れた振動低減効果が得られるという利点があるが、単一の節部材の本体のみで振動低減効果を得ることができなかった。
また、特許文献2には、車体構成部材を形成するフレーム部材の閉断面部の内部に節部材を設けるが、この際、節部材を2分割して、第1節部材と第2節部材とを形成し、これら第1節部材と第2節部材とを両者の重ね合せ部に振動減衰部材を介して重ね合せ、かつ、第1節部材および第2節部材のそれぞれの周辺部に一体に折曲げ形成した接合フランジ部を上記フレーム部材に剛結合したものであり、せん断変形による歪エネルギを上記振動減衰部材により熱エネルギに変換して効果的に振動減衰を行なうことができるという優れた効果がある。
しかしながら、上記特許文献2に開示された従来構造においては、第1節部材と第2節部材との2部材が必須となり、単一の節部材の本体部のみで振動低減効果を得ることができなかった。
特開2013−49376号公報 特開2013−67308号公報
そこで、この発明は、車体構成部材の変形、特に圧縮変形および引張り変形に伴う節部材の変形により、振動減衰部材に生じる歪エネルギを、該振動減衰部材が熱エネルギに変換することで、車両の振動を抑制することができ、しかも、単一の節部材の本体部のみで振動低減効果を得ることができる車両の車体構造の提供を目的とする。
この発明による車両の車体構造は、閉断面部を有する車体構成部材と、上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造であって、上記節部材は、本体部と接合フランジ部とを有し、上記本体部は、凹部を有し、該凹部の少なくとも一部に振動減衰部材を配設し、上記本体部には当該本体部の平面視で互いに反対方向に凹む複数の凹部が形成され、上記各凹部にそれぞれ上記振動減衰部材が配設されたものである。
上記構成によれば、上記本体部の凹部に振動減衰部材を配設したので、車体構成部材が変形した時、この変形が節部材に伝達されて、上記本体部の凹部が変形するので、この凹部に配設した振動減衰部材が歪エネルギを吸収して、熱エネルギに変換することで、車両の振動を減衰させることができ、特に、圧縮変形および引張り変形の歪エネルギの吸収に有効である。
しかも、節部材の本体部における凹部に振動減衰部材を配設したので、単一の節部材の本体部のみで振動低減効果を確保することができる。
さらに、上記本体部には当該本体部の平面視で互いに反対方向に凹む複数の凹部が形成され、上記各凹部にそれぞれ上記振動減衰部材が配設されたものであって、上記本体部の両側に振動減衰部材をそれぞれ配設したので、変形挙動が異なる本体部の両側で振動減衰効果を得ることができ、車両の振動低減効果をより一層高めることができる。
この発明による車両の車体構造は、また、閉断面部を有する車体構成部材と、上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造であって、上記節部材は、本体部と接合フランジ部とを有し、上記本体部は、凹部を有し、該凹部の少なくとも一部に振動減衰部材を配設し、上記本体部には当該本体部の正面視で、上記凹部が略十字形状に形成されたものである。
上記構成によれば、上記本体部の凹部に振動減衰部材を配設したので、車体構成部材が変形した時、この変形が節部材に伝達されて、上記本体部の凹部が変形するので、この凹部に配設した振動減衰部材が歪エネルギを吸収して、熱エネルギに変換することで、車両の振動を減衰させることができ、特に、圧縮変形および引張り変形の歪エネルギの吸収に有効である。
しかも、節部材の本体部における凹部に振動減衰部材を配設したので、単一の節部材の本体部のみで振動低減効果を確保することができる。
さらに、上記本体部には当該本体部の正面視で、上記凹部が略十字形状に形成されたものであって、このように、凹部を正面視で略十字形状に形成し、この略十字形状の凹部に振動減衰部材を配設するので、各方向への歪変形に対応した振動減衰効果を確保することができる。
この発明によれば、車体構成部材の変形、特に圧縮変形および引張り変形に伴う節部材の変形により、振動減衰部材に生じる歪エネルギを、該振動減衰部材が熱エネルギに変換することで、車両の振動を抑制することができ、しかも、単一の節部材の本体部のみで振動減衰効果を得ることができる効果がある。
本発明の車両の車体構造を示す斜視図 図1の要部抽出斜視図 図1の正面図 図1の平面図 車両の車体構造の他の実施例を示す斜視図 車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図 車両の車体構造のさらに他の実施例を示し、(a)は正面側から見た状態で示す斜視図、(b)は背面側から見た状態で示す斜視図 車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図 車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図 (a)〜(d)は節部材の本体部に形成される凹部の他の実施例を示す平面図
車体構成部材の変形、特に圧縮変形および引張り変形に伴う節部材の変形により、振動減衰部材に生じる歪エネルギを、該振動減衰部材が熱エネルギに変換することで、車両の振動を抑制することができ、しかも、単一の節部材の本体部のみで振動低減効果を得るという目的を、閉断面部を有する車体構成部材と、上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造であって、上記節部材は、本体部と接合フランジ部とを有し、上記本体部は、凹部を有し、該凹部の少なくとも一部に振動減衰部材を配設し、上記本体部には当該本体部の平面視で互いに反対方向に凹む複数の凹部が形成され、上記各凹部にそれぞれ上記振動減衰部材が配設されるという構成にて実現した。
図面は車両の車体構造を示し、図1は当該車体構造を示す斜視図、図2は図1の要部を抽出して示す斜視図、図3は図1の正面図、図4は図1の平面図である。
図1〜図4において、車体構成部材1は断面ハット状のフレーム部材2と、平板としてのパネル部材3とで閉断面部4を形成している。
上述のフレーム部材2(骨格部材)は、基壁2Bと、この基壁2Bに連続する一対の側壁2S,2Sと、これら側壁2S,2Sの反基壁側の端部から閉断面部4外方に延びるフランジ部2F,2Fとを一体形成した車体強度部材である。
また、上述のパネル部材3としては偏平な平板部材を例示したが、これは断面ハット状のフレーム部材2と同様にその断面がハット形状または逆向きハット形状の部材であってもよい。
図1〜図4に示すように、上述の車体構成部材1は断面ハット状のフレーム部材2のフランジ部2F,2Fとパネル部材3とをスポット溶接手段等により接合して形成されたものである。
1または2以上の車体構成部材、この実施例では2つの部材(フレーム部材2とパネル部材3)により形成された閉断面部4を有する車体構成部材1の内部には、節部材5を結合している。
ここで、上述の閉断面部4の幅方向を各図の矢印X方向とし、閉断面部4の深さ方向(または高さ方向)を矢印Y方向とすると、閉断面部4の閉断面方向は、矢印X方向および矢印Y方向を含む面の延在方向(後述する節部材5の本体部50の延在方向)であり、閉断面部4に直交する方向(閉断面方向に直交する方向)は、矢印Z方向であり、この実施例では、矢印Z方向は閉断面部4の長手方向となる。
上述の節部材5は、閉断面方向に延在すると共に、4辺から成る略4角形状の本体部50と、当該本体部50の上下左右の全ての辺に一体かつ略直角方向に折曲げ形成された複数の接合フランジ部51,51,52,52,53,54とを有するものである。上述の接合フランジ部51〜54は本体部50の各辺に少なくとも1つ設けられている。
上側の接合フランジ部51は、後述する振動減衰部材70を避けるように、舌片状に複数、例えば2つ形成されており、これら各接合フランジ部51,51はパネル部材3に当接した状態でスポット溶接部aにてスポット溶接された剛結合フランジ部である。
下側の接合フランジ部52も、後述する振動減衰部材70を避けるように、舌片状に複数、例えば2つ形成されており、これら各接合フランジ部52,52はフレーム部材2の基壁2Bに当接した状態でスポット溶接部bにてスポット溶接された剛結合フランジ部である。
左側の接合フランジ部53は矢印Y方向に延びるように形成されており、この接合フランジ53はフレーム部材2の左側の側壁2Sに当接した状態で複数のスポット溶接部c,cにてスポット溶接された剛接合フランジ部である。
右側の接合フランジ部54も矢印Y方向に延びるように形成されており、この接合フランジ部54はフレーム部材2の右側の側壁2Sに当接した状態で複数のスポット溶接部d,dにてスポット溶接された剛結合フランジ部である。なお、この実施例では接合フランジ部53,54を矢印Y方向に延びる1つのフランジと成したが、これら接合フランジ部53,54は上下方向に間隔を隔てて複数形成してもよい。
上述の節部材5の本体部50は、正面視で、4辺から成る略4角形状に形成されており、その全ての辺の接合フランジ部51,52,53,54が閉断面部4を形成する車体構成部材1に結合されている。要するに、全ての接合フランジ部51〜54を剛結合フランジ部と成したものである。
しかも、図1〜図4に示すように、上述の本体部50の矢印X方向中間部(この実施例では、矢印X方向中央部)には、矢印Y方向の全高にわたって延びる円弧状の凹部60を一体形成し、この凹部60の少なくとも一部(この実施例では、凹部60の全体)に振動減衰部材70が配設されている。上述の凹部60は本体部50の振動に追従して変形可能に形成されている。
図2に示すように、この実施例では凹部60の形状に対応して、上述の振動減衰部材70は半円柱状に配設されることになる。
ここで、上述の振動減衰部材70は、まず、ペースト状のものを上記凹部60に塗布し、車体の防錆効果のために、該車体を電着塗装液中に浸漬した後に、乾燥炉にて乾燥処理する際に、熱硬化して固化するものである。
また、上述の振動減衰部材70としては、温度が20℃で、かつ加振力の周波数が30Hzである条件下において、貯蔵弾性率が500MPa以下で、損失係数が0.2以上の粘弾性部材を用いることができる。
一方で、上述の剛結合フランジ部(スポット溶接部a〜d参照)はスポット溶接部に代えて、ボルト、ナットなどによる締結結合部であってもよく、あるいは、接着剤による接着接合部であってもよい。ここで、剛結合の接着接合に用いる接着剤は、温度が20℃で、かつ加振力の周波数が30Hzである条件下において、貯蔵弾性率が2000MPa以上で、かつ、損失係数が0.05以下である粘弾性部材を用いることができる。
ところで、上述の各接合フランジ部51,52は、既述したように、凹部60および振動減衰部材70を避けて設けられている。これは振動減衰部材70の変形を阻害しないためである。
一方で、図1,図2,図3に示すように、節部材5の本体部50の四隅部には切欠き凹部50A,50A…がそれぞれ形成されている。この切欠き凹部50Aは、節部材5を閉断面部4内に配置する際、コーナアール部を有するフレーム部材2と節部材5との干渉を回避すると共に、フレーム部材2を電着槽に浸漬して防錆塗装を行なう場合に、節部材5が電着液を堰止めないように成すためのものである。
このように、図1〜図4で示した実施例1の車体構造は、閉断面部4を有する車体構成部材1と、上記閉断面部4内に配設されて上記車体構成部材1に接合された節部材5と、を備えてなる車両の車体構造であって、上記節部材5は、本体部50と接合フランジ部51〜54とを有し、上記本体部50は、凹部60を有し、該凹部60の少なくとも一部に振動減衰部材70を配設したものである(図1参照)。
この構成によれば、上記本体部50の凹部60に振動減衰部材70を配設したので、車体構成部材1が変形した時、この変形が節部材5に伝達されて、上記本体部50の凹部60が変形するので、この凹部60に配設した振動減衰部材70が歪エネルギを吸収して、熱エネルギに変換することで、車両の振動を減衰させることができる。
特に、図2に矢印α1で示す圧縮変形、同図に矢印β1で示す引張り変形に加えて、閉断面部4が平行四辺形状に変形する場合の歪エネルギの吸収に有効である。
また、上述の各接合フランジ部51〜54は、凹部60および振動減衰部材70の変形を阻害しないように、これら両者60,70を回避する位置に設けられているので、振動減衰部材70により歪エネルギを適確に吸収することができる。
しかも、節部材5の本体部50における凹部60に振動減衰部材70を配設したので、単一の節部材5の本体部50(各要素60,70を含む本体部50の意である)のみで振動低減効果を確保することができる。
図5は車両の車体構造の他の実施例を示す斜視図である。
図5に示すこの実施例2においては、節部材5の本体部50には当該本体部50の平面視で互いに反対方向に凹む複数(この実施例では2つ)の凹部60,61を一体形成し、これら各凹部60,61にそれぞれ振動減衰部材70,71を配設したものである。ここで、上述の各凹部60,61は本体部50の振動に追従して変形可能に形成されている。
詳しくは、上述の各凹部60,61は矢印Y方向に延びると共に、本体部50の全高にわたって円弧状に形成されており、図5に示すように、各凹部60,61の平面視形状が略S字状に形成されたものである。
また、振動減衰部材70は凹部60の正面側(表面側)の全域に略半円柱状になるように配設されており、振動減衰部材71は凹部61の背面側(裏面側)の全域に略半円柱状になるように配設されている。
この実施例2においても、上述の各接合フランジ部51,52は凹部60,61および振動減衰部材70,71を避けて設けられるが、各凹部60,61に近い側の接合フランジ部51,52は、凹部60,61の凹み方向と同一の方向に屈曲形成されている。
このように、図5で示した実施例2においては、上記本体部50には当該本体部50の平面視で互いに反対方向に凹む複数の凹部60,61が形成され、上記各凹部60,61にそれぞれ上記振動減衰部材70,71が配設されたものである(図5参照)。
この構成によれば、上記本体部50の表裏両側に振動減衰部材70,71をそれぞれ配設したので、変形挙動が異なる本体部50の表裏両側で振動減衰効果を得ることができ、車両の振動低減効果をより一層高めることができる。つまり、本体部50の変形時には凹部60,61が変形し、この変形が振動減衰部材60,61に伝達されることで、当該振動減衰部材60,61により歪エネルギを吸収することができる。この際、振動減衰部材60,61は本体部50の表裏両側に位置するので、変形挙動を異にする本体部50の表裏両側で振動減衰効果を得ることができるものである。
図5で示したこの実施例2においても、その他の構成、作用、効果については、図1〜図4で示した先の実施例1とほぼ同様であるから、図5において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図6は車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図である。
図6に示すこの実施例3においては、節部材5の本体部50には当該本体部50の正面視で、凹部63が略十字形状に形成されており、この略十字形状の凹部63に振動減衰部材70を配設したものである。
詳しくは、上述の凹部63は節部材5における本体部50の矢印X方向の中間部、例えば中央部を矢印Y方向に延びる縦凹部63Yと、本体部50の矢印Y方向の中間部、例えば中央部を矢印X方向に延びる横凹部63Xとを正面視で略十字形状に組合せて構成したものである。これらの各縦凹部63Y、横凹部63Xはそれぞれ円弧状に形成されている。そして、上述の凹部63は本体部50の振動に追従して変形可能に形成されている。
また、図2で示した実施例1と異なり、接合フランジ部53,54は、横凹部63Xおよび振動減衰部材70を避けるために、本体部50の左辺部、右辺部の上下各2箇所にのみ屈曲形成されている。
このように、図6で示した実施例3においては、上記本体部50には当該本体部50の正面視で、上記凹部63が略十字形状に形成されたものである(図6参照)。
この構成によれば、凹部63を正面視で略十字形状に形成し、この略十字形状の凹部63に振動減衰部材70を配設したので、各方向への歪変形に対応した振動減衰効果を確保することができる。
すなわち、図6に矢印α1で示す圧縮変形、同図に矢印β1で示す引張り変形に加えて、図6に矢印α2で示す圧縮変形、同図に矢印β2で示す引張り変形に対しても、その歪エネルギを吸収することができ、さらに、閉断面部4が左右何れの方向に平行四辺形状に変形する場合でも、その歪エネルギを有効に吸収することができる。
要するに、凹部63を正面視で略十字形状に形成し、当該凹部63に振動減衰部材70を配設したので、変形の方向性によらず歪エネルギ吸収の効果を発揮することができる。
図6で示したこの実施例3においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図6において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図7は車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図であり、図7の(a)は同車体構造を正面側から見た状態で示す斜視図、図7の(b)は当該車体構造を背面側から見た状態で示す斜視図である。
図7に示すこの実施例4においては、4辺から成る略4角形状の本体部50の四隅部にスラント状の切欠き部50B,50Bをそれぞれ形成すると共に、対向する切欠き部50B,50B同士を対角線状に結ぶ正面視略X字状の凹部64を当該本体部50に一体形成している。そして、この凹部64を、本体部50の振動に追従して変形可能に形成している。
また、上述の凹部64は背面側に窪むように凹設されており、図7の(a)に示すように該凹部64内には振動減衰部材70をその全域にわたって配設すると共に、図7の(b)に示すように、本体部50の背面側においては、略X字状の凹部64の縁部と当該本体部50の4辺部および切欠き部50Bとの間の全域にわたるように振動減衰部材72を配設したものである。
図7に示す実施例4においては、節部材5の表裏両側に振動減衰部材70,72がそれぞれ配設される構造となるので、変形挙動が異なる本体部50の表裏両側で振動減衰効果を得ることができ、車両の振動低減効果をより一層高めることができる。
ここで、上述の凹部64は本体部50の背面側に窪むので、背面視においては該凹部64が背面側に突出しており、同側においては略X字状の凹部64の縁部と本体部50の4辺部および切欠き部50Bとの間を、凹部と見なすことができ、この部分に振動減衰部材72が配設されているので、図5で示した実施例2とほぼ同等の作用、効果を奏することになる。
図7で示したこの実施例4においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図7において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図8は車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図である。
図8に示すこの実施例5においては、2つの節部材5F,5Rを互いに近接させて設けている。矢印Z方向の前方に位置する節部材5Fは図2で示した実施例1の節部材5と同一構造のもので、本体部50の矢印X方向の中間部、この実施例では中央部に矢印Y方向に延びる凹部60を一体形成し、この凹部60内の全域にわたって振動減衰部材70を配設している。
この節部材5Fと近接して矢印Z方向の後方に位置する節部材5Rは、本体部50の矢印Y方向の中間部、この実施例では中央部に矢印X方向に延びる凹部65を一体形成し、この凹部65内の全域にわたって振動減衰部材73を配設している。そして、上述の各凹部60,65の何れもが、本体部50の振動に追従して変形可能となるように構成されている。
上述の前方に位置する節部材5Fにおいては凹部60および振動減衰部材70が閉断面部4の深さ方向(矢印Y方向)に延びており、後方に位置する節部材5Rにおいては凹部65および振動減衰部材73が閉断面部4の幅方向(矢印X方向)に延びているので、正面視においては前方側の振動減衰部材70と後方側の振動減衰部材73とが立体的に交差して略十字形状となる。
このため、図8で示した実施例5においては、図6で示した実施例3とほぼ同様に、節部材5F,5Rの変形の方向性によらず歪エネルギ吸収の効果を発揮することができるうえ、節部材の製作性の向上を図ることができる。
図8で示したこの実施例5においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図8において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図9は車両の車体構造のさらに他の実施例を示す斜視図である。
図9に示すこの実施例6においては、節部材5の本体部50の中央部上下を接合フランジ部51,52によりパネル部材3とフレーム部材2の基壁2Bとにスポット溶接固定して高い剛性を確保し、本体部50の中央部の左右両側部には、矢印Y方向に延びる円弧状の凹部66,66をそれぞれ一体形成し、これら各凹部66,66内に振動減衰部材74,74をそれぞれ配設している。
上述の各凹部66,66の側壁2S側の端部(外端部)は、稜線が形成されない状態で各接合フランジ部53,54と連続している。すなわち、各接合フランジ部53,54と凹部66の側壁2S側の端部とをアール部66rで連続して接続することにより、当該凹部66を低剛性化しており、当該凹部66が節部材5の振動に追従して変形可能となるように構成している。
つまり、節部材5の矢印X方向の中間部は、接合フランジ部51,52による剛結合で剛性を高め、その両サイド部の凹部66はアール部66rにより剛性を低めており、本体部50の中央部と両サイド部とで剛性に差をつけたものであり、低剛性を図った部位(接合フランジ部53,54近傍)の変形を利用することで、減衰効果の目減りを防止すべく構成したものである。
換言すれば、低剛性化したアール部66rに歪エネルギを集中させ、この部分を変形させることで、このアール部66rを有する凹部66内に配設した振動減衰部材74により、該歪エネルギを熱エネルギに変換して、効果的に振動低減効果を確保するように構成したものである。
図9で示したこの実施例6においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図9において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図10の(a)〜(d)は節部材の他の実施例を示す平面図である。
図10の(a)に示す実施例は、本体部50に矩形枠状の凹部67を一体形成し、この凹部67内に振動減衰部材70を配設して、該振動減衰部材70を直方体形状と成したものである。
図10の(b)に示す実施例は、本体部50に台形枠状の凹部68を一体形成し、この凹部68内に振動減衰部材70を配設して、該振動減衰部材70を台形柱状と成したものである。
図10の(c)に示す実施例は、本体部50に三角枠状の凹部69を一体形成し、この凹部69内に振動減衰部材70を配設して、該振動減衰部材70を三角柱状と成したものである。
図10の(d)に示す実施例は、本体部50の正面側と背面側とに円弧状の凹部61,60を交互に形成し、平面視で各凹部61,60を波形に形成すると共に、これらの各凹部61,60内に振動減衰部材71,70をそれぞれ配設して、各振動減衰部材71,70を略半円柱状と成したものである。
そして、図10の(a)〜(d)に示す各実施例の何れにおいても、凹部67,68,69,60,61は、節部材5の本体部50の振動に追従して変形可能となるように構成している。
図10の(a)〜(d)に示すように構成した節部材5を、車体構成部材1の閉断面部4に取付けても、先の各実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図10において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、凹部の平面視形状は図10の(a)〜(d)の構成に代えて、ジグザグ形状であってもよい。
本発明は、例示された実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良および設計上の変更が可能であることは言うまでもない。また、凹部に対する振動減衰部材の配設は、凹部の全域に配設する構成に代えて、凹部の一部分のみに配設する構成を採用してもよい。
さらに本発明の車両の車体構造は、フロントサイドフレーム、リヤサイドフレーム、フロアクロスメンバ、ダッシュクロスメンバ、トンネルメンバ、サイドシル、フロントピラー、センタピラー、リヤピラー、クオータピラー、ヒンジピラー、ルーフサイドレール、フロアフレームなどの車両の各部位に適用することができる。
以上説明したように、本発明は、閉断面部を有する車体構成部材と、上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造について有用である。
1…車体構成部材
4…閉断面部
5,5F,5R…節部材
50…本体部
51〜54…接合フランジ部
60,61,63〜69…凹部
70〜74…振動減衰部材

Claims (2)

  1. 閉断面部を有する車体構成部材と、
    上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造であって、
    上記節部材は、本体部と接合フランジ部とを有し、
    上記本体部は、凹部を有し、
    該凹部の少なくとも一部に振動減衰部材を配設し、
    上記本体部には当該本体部の平面視で互いに反対方向に凹む複数の凹部が形成され、
    上記各凹部にそれぞれ上記振動減衰部材が配設された
    車両の車体構造。
  2. 閉断面部を有する車体構成部材と、
    上記閉断面部内に配設されて上記車体構成部材に接合された節部材と、を備えてなる車両の車体構造であって、
    上記節部材は、本体部と接合フランジ部とを有し、
    上記本体部は、凹部を有し、
    該凹部の少なくとも一部に振動減衰部材を配設し、
    上記本体部には当該本体部の正面視で、上記凹部が略十字形状に形成された
    車両の車体構造。
JP2014006357A 2014-01-17 2014-01-17 車両の車体構造 Active JP6201776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014006357A JP6201776B2 (ja) 2014-01-17 2014-01-17 車両の車体構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014006357A JP6201776B2 (ja) 2014-01-17 2014-01-17 車両の車体構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015134536A JP2015134536A (ja) 2015-07-27
JP6201776B2 true JP6201776B2 (ja) 2017-09-27

Family

ID=53766752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014006357A Active JP6201776B2 (ja) 2014-01-17 2014-01-17 車両の車体構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6201776B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6489172B2 (ja) 2017-08-03 2019-03-27 マツダ株式会社 車両の音振エネルギー減衰構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5549395B2 (ja) * 2010-06-10 2014-07-16 マツダ株式会社 車体前部構造
JP5817385B2 (ja) * 2011-09-26 2015-11-18 マツダ株式会社 車両の車体構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015134536A (ja) 2015-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6202060B2 (ja) 車両の車体構造
JP6044796B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP6052408B2 (ja) 車体の前部構造
JP5549395B2 (ja) 車体前部構造
JP6197841B2 (ja) 車両の車体構造
JP2012046001A (ja) ステアリングサポートメンバーの構造
JP2013049379A (ja) 車両の車体構造及びその製造方法
JP2009061955A (ja) 車両のフロアパネル構造
JP2012017084A (ja) 車両用シートの取付構造
JP5942871B2 (ja) 車両の車体構造
JP6201776B2 (ja) 車両の車体構造
JP6447702B1 (ja) 車両の車体構造
JP6819437B2 (ja) ルーフ構造
JP6610608B2 (ja) 車両の車体構造
JP6156306B2 (ja) 車両カウル構造
JP6485526B1 (ja) 車両の車体構造
JP6485527B1 (ja) 車両の車体構造
JP6540777B2 (ja) 車両の車体構造
JP2014058224A (ja) 車両の上部車体構造
JP5983463B2 (ja) 車両の車体構造
JP6201760B2 (ja) 車両の車体構造
JP5729190B2 (ja) 車両用部材の取付構造
JP5817385B2 (ja) 車両の車体構造
JP6842666B2 (ja) ルーフ構造
JP6079298B2 (ja) 車両の車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6201776

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150