JP6201682B2 - 加熱ローラの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に備えられる加熱ローラ、その加熱ローラを備える熱定着装置、および、加熱ローラの製造方法に関する。
電子写真方式のプリンタは、感光ドラムから転写されたトナー像を用紙に定着させるための定着装置を備えている。定着装置は、加熱ローラと、加熱ローラに圧接される加圧ローラとを備えている。
このような加熱ローラとして、中空ローラ心金と、中空ローラ心金の表面に配置される弾性層と、弾性層上に配置されるフッ素樹脂チューブとを備える加熱ローラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、このような加熱ローラは、内部に配置されるヒータにより加熱され、トナー像が転写された用紙が加熱ローラと加圧ローラとの間を通過するときに、トナー像を加熱して用紙に定着させる。
特開平9−304964号公報
しかるに、特許文献1に記載の加熱ローラでは、ヒータにより加熱されるときに、弾性層から、平均粒子径が300nm以下の微小粒子が飛散する場合がある。近年、このような微小粒子の飛散を抑制することが望まれている。
そこで、本発明の目的は、平均粒子径が300nm以下の微小粒子の飛散を抑制することができる加熱ローラ、その加熱ローラを備える熱定着装置、および、加熱ローラの製造方法を提供することにある。
(1)上記した目的を達成するために、本発明の加熱ローラは、円筒形状を有する心金と、心金を被覆するように、心金の外周面に配置されるゴム層と、ゴム層の外周面に配置される離型層とを備え、記録媒体に現像剤を熱定着させるときに、ゴム層から飛散する平均粒子径が300nm以下の微小粒子の飛散開始温度を含む定着温度範囲に加熱される。
また、下記試験により測定される、微小粒子の密度が、2000個/cm未満である。
試験:加熱ローラを、微小粒子密度測定装置が接続され、内容積が0.175mの筐体内に配置する。次いで、筐体内において、加熱ローラの心金を加熱装置により、230℃に加熱する。そして、加熱開始から20分が経過した後、筐体内の微小粒子の密度を測定する。
このような構成によれば、上記試験により測定される、平均粒子径が300nm以下の微小粒子の密度が、2000個/cm未満であるので、加熱ローラが、記録媒体に現像剤を熱定着させるために定着温度範囲に加熱されたときに、ゴム層から微小粒子が飛散することを抑制できる。
(2)また、定着温度範囲は、150℃以上230℃未満であってもよい。
しかるに、平均粒子径が300nm以下の微小粒子は、加熱ローラが高温に加熱されたときにゴム層から飛散し、微小粒子の飛散量は、加熱ローラの定着温度の向上に伴って、増加する。
ここで、上記の構成によれば、定着温度範囲は、150℃以上230℃未満であり、上記試験の加熱温度である230℃よりも低い。
そのため、加熱ローラが定着温度範囲に加熱されたときに、ゴム層から微小粒子が飛散することを確実に抑制できる。
(3)また、ゴム層は、シリコーンゴムからなってもよい。
このような構成によれば、ゴム層がシリコーンゴムからなるので、ゴム層の耐熱性の向上を図ることができる。
(4)また、心金の内周面に配置される熱吸収層を有していてもよい。
このような構成によれば、熱吸収層が心金の内周面に配置されるので、心金の内部から心金を加熱したときに、熱吸収層が熱線を効率よく吸収する。そのため、熱吸収層を効率よく加熱でき、ひいては、心金を効率よく加熱できる。
(5)本発明の熱定着装置は、上記の加熱ローラと、心金の内部に配置され、加熱ローラを230℃未満に加熱するように構成される加熱部材とを備えている。
このような構成によれば、熱定着装置が上記の加熱ローラを備えているので、加熱部材が加熱ローラを定着温度範囲に加熱し、加熱ローラが記録媒体に現像剤を熱定着させるときに、加熱ローラのゴム層から微小粒子が飛散することを抑制できる。
(6)本発明の加熱ローラの製造方法は、心金の外周面に、心金を被覆するように樹脂組成物層を形成する工程と、樹脂組成物層を、25℃以上150℃以下において、0.5時間以上4時間以下加熱することにより、一次硬化させる工程と、一次硬化後の樹脂組成物層を、150℃以上230℃以下において、0.5時間以上10時間以下加熱することにより、二次硬化させてゴム層に調製する工程と、ゴム層の外周面に、ゴム層を被覆するように離型層を形成する工程と、心金、ゴム層および離型層を備えるローラ部材を、200℃以上250℃以下において、1時間以上20時間以下に加熱する工程とを含んでいる。
このような構成によれば、樹脂組成物層を二次硬化させゴム層に調製した後、心金、ゴム層および離型層を備えるローラ部材を、200℃以上250℃以下において、1時間以上20時間以下、加熱する。すると、ローラ部材を加熱するときに、ゴム層から、平均粒子径が300nm以下の微小粒子が飛散する。
つまり、加熱ローラの製造方法では、加熱ローラの製造工程において、ゴム層から、平均粒子径が300nm以下の微小粒子が予め飛散される。そのため、この製造方法により製造された加熱ローラは、定着温度範囲に加熱されたときに、ゴム層からの微小粒子の飛散が抑制されている。
よって、本発明の加熱ローラの製造方法によれば、定着温度範囲に加熱されたときに、平均粒子径が300nm以下の微小粒子の飛散が抑制される加熱ローラを製造することができる。
本発明によれば、平均粒子径が300nm以下の微小粒子の飛散を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態としての加熱ローラを備えるプリンタの中央断面図である。 図2は、図1に示す加熱ユニットの正面図である。 図3は、図2に示す加熱ユニットの正断面図である。 図4Aは、図3に示す加熱ローラの製造方法を説明するための工程図であって、金属素管を準備する工程を示す。図4Bは、図4Aに続いて、加熱ローラの製造方法を説明するための工程図であって、金属素管の外周面に樹脂組成物層を形成する工程を示す。図4Cは、図4Bに続いて、加熱ローラの製造方法を説明するための工程図であって、樹脂組成物層を硬化させ、ゴム層を調製する工程を示す。 図5Aは、図4Cに続いて、加熱ローラの製造方法を説明するための工程図であって、ゴム層の外周面にコーティング層を形成する工程を示す。図5Bは、図5Aに続いて、加熱ローラの製造方法を説明するための工程図であって、金属素管、ゴム層およびコーティング層を備えるローラ部材を、加熱する工程を示す。 図6は、図2に示す加熱ローラに対する加熱試験を説明するための説明図を示す。 図7Aは、実施例および比較例における、時間に対する微粒子飛散濃度のグラフである。図7Bは、図7Aに示す微粒子飛散濃度であって、20分経過時における値を示す。 図8は、比較例における、加熱温度に対する微粒子飛散濃度を示すグラフである。
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、プリンタ1は、横置きタイプのダイレクトタンデム型カラープリンタである。
プリンタ1は、本体ケーシング2と、プロセスユニット5と、スキャナユニット6と、転写ユニット7と、定着ユニット8とを備えている。
本体ケーシング2は、側面視略矩形のボックス形状を有しており、プロセスユニット5、スキャナユニット6、転写ユニット7および定着ユニット8を収容している。
また、本体ケーシング2は、開口部3と、フロントカバー4と、給紙トレイ10と、排紙トレイ22とを有している。
なお、以下の説明において、フロントカバー4が備えられる側を前方とし、その反対を後方とする。また、プリンタ1を前方から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面左方が前方、紙面右方が後方、図1の紙面手前が右方、紙面奥側が左方である。具体的には、各図において方向を矢印にて示す。また、上下方向が鉛直方向であり、前後方向および左右方向が水平方向である。
開口部3は、本体ケーシング2の前端部に配置されている。フロントカバー4は、その下端部を支点として、本体ケーシング2の前壁の下端部に揺動可能に支持されている。フロントカバー4は、開口部3を開放または閉鎖する。
給紙トレイ10は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着されている。給紙トレイ10は、記録媒体の一例としての用紙Pが収容可能に構成されている。
排紙トレイ22は、本体ケーシング2の上壁に配置されている。排紙トレイ22は、用紙Pが載置されるように、本体ケーシング2の上面から下方へ凹んでいる。
プロセスユニット5は、本体ケーシング2内の上下方向の略中央に配置されている。プロセスユニット5は、開口部3を介して、本体ケーシング2に対して装着または引き出されるように構成されている。
プロセスユニット5は、ドロワユニット9と、現像カートリッジ14とを備えている。
ドロワユニット9は、ドロワフレーム11と、感光ドラム12と、スコロトロン型帯電器13とを備えている。
ドロワフレーム11は、平面視略矩形の枠形状を有している。
感光ドラム12は、複数色に対応して複数備えられており、具体的には、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのそれぞれに対応して、4つ備えられている。4つの感光ドラム12は、ドロワフレーム11内の下端部において、前後方向に互いに間隔を空けて並列配置されている。
感光ドラム12は、左右方向に延びる略円筒形状を有している。感光ドラム12は、感光ドラム12の下端部がドロワフレーム11から露出するように、ドロワフレーム11の両側壁の下端部に回転可能に支持されている。
スコロトロン型帯電器13は、複数の感光ドラム12に対応して複数、具体的には、4つ備えられている。スコロトロン型帯電器13は、対応する感光ドラム12の後上方に間隔を隔てて配置されている。
現像カートリッジ14は、複数の感光ドラム12に対応して複数、具体的には、4つ備えられている。現像カートリッジ14は、ドロワフレーム11に対して装着または離脱するように構成されている。
現像カートリッジ14は、ドロワフレーム11に装着された状態で、対応する感光ドラム12の前上方に配置されている。
現像カートリッジ14は、現像フレーム15と、現像ローラ25と、供給ローラ23と、層厚規制ブレード24とを備えている。
現像フレーム15は、左右方向に延びる略ボックス状であり、現像フレーム15の後下端部は、後下方に向かって開放されている。また、現像フレーム15は、現像剤の一例としてのトナーを収容している。このようなトナーとしては、例えば、非磁性1成分の重合トナーが挙げられる。
現像ローラ25は、現像フレーム15内の下端部に配置されており、現像フレーム15に回転可能に支持されている。また、現像ローラ25の後下端部は、現像フレーム15から露出しており、感光ドラム12の前上端部と接触している。
供給ローラ23は、現像ローラ25に対して前上方に配置されている。供給ローラ23の後下端部は、現像ローラ25の前上端部に接触している。
層厚規制ブレード24は、現像ローラ25の後上方に配置されており、層厚規制ブレード24の前端部が現像ローラ25の上端部に接触している。
スキャナユニット6は、本体ケーシング2内において、プロセスユニット5の上方に配置されている。スキャナユニット6は、各感光ドラム12に向けて、画像データに基づくレーザービームを出射するように構成されている。
転写ユニット7は、本体ケーシング2内において、プロセスユニット5の下方に配置されている。転写ユニット7は、駆動ローラ18と、従動ローラ19と、搬送ベルト16と、転写ローラ17とを備えている。
駆動ローラ18および従動ローラ19は、前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。搬送ベルト16は、搬送ベルト16の上方部分が複数の感光ドラム12に対して下方から接触するように、駆動ローラ18および従動ローラ19の周りに掛け渡されている。そして、搬送ベルト16は、駆動ローラ18の駆動および従動ローラ19の従動により、感光ドラム12と接触する上方部分が前方から後方に向かって移動するように、周回移動する。
転写ローラ17は、複数の感光ドラム12のそれぞれに対応して複数、具体的には、4つ備えられている。転写ローラ17は、対応する感光ドラム12とともに、搬送ベルト16の上方部分を挟さむように、各感光ドラム12の下方に配置されている。
定着ユニット8は、転写ユニット7の後上方かつプロセスユニット5の後方に配置されている。定着ユニット8は、熱定着装置の一例としての加熱ユニット33と、加圧ローラ21とを備えている。
加熱ユニット33は、詳しくは後述するが、加熱ローラ20を備えている。
加圧ローラ21は、図1に示すように、加熱ローラ20の後下方に配置されており、加圧ローラ21の前上端部は、加熱ローラ20の後下端部に接触している。
2.プリンタ1の画像形成動作
次に、プリンタ1の画像形成動作について説明する。なお、以下の画像形成動作は、図示しない制御部の制御により実行される。
(1)現像動作
画像形成動作が開始すると、スコロトロン型帯電器13は、感光ドラム12の表面を一様に帯電する。その後、スキャナユニット6が、所定の画像データに基づいて、帯電された感光ドラム12の表面を露光する。これによって、感光ドラム12の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。
また、現像フレーム15内のトナーは、供給ローラ23に供給される。そして、供給ローラ23は、トナーを現像ローラ25に供給する。そして、供給ローラ23と現像ローラ25とは、それらの間でトナーを正極性に摩擦帯電する。次いで、層厚規制ブレード24は、現像ローラ25に供給されたトナーを一定の厚みに規制する。そして、現像ローラ25は、回転することにより、担持するトナーを、感光ドラム12の周面上の静電潜像に供給する。これにより、感光ドラム12の周面上にトナー像が担持される。
(2)給紙動作および転写動作
給紙トレイ10に収容される用紙Pは、給紙トレイ10から、各種ローラの回転により、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム12と搬送ベルト16との間に供給される。
次いで、搬送ベルト16は、感光ドラム12と搬送ベルト16との間に給紙された用紙Pを、前方から後方に向かって搬送する。このとき、感光ドラム12および転写ローラ17は、それらの間を通過する用紙Pに、各色のトナー像を順次転写する。これによって、用紙Pにカラー画像が形成される。
(3)定着動作および排紙動作
次いで、カラー画像が形成された用紙Pは、搬送ベルト16の周回移動により、加熱ローラ20と加圧ローラ21との間に到達する。加熱ローラ20および加圧ローラ21は、それらの間を通過する用紙Pを加熱および加圧する。これにより、用紙Pに転写されたカラー画像は、用紙Pに熱定着される。その後、各種ローラが、用紙Pを前上方へUターンするように搬送し、排紙トレイ22に排紙する。
3.加熱ユニットの詳細
加熱ユニット33は、図3に示すように、加熱ローラ20と、加熱部材の一例としてのハロゲンランプ31と、図示しない温度制御ユニットとを備えている。
加熱ローラ20は、心金の一例としての金属素管26と、熱吸収層29と、ゴム層27と、離型層の一例としてのコーティング層28とを備えている。
金属素管26は、アルミニウムなどの金属材料からなり、左右方向に延びる略円筒状を有している。金属素管26の左右方向の寸法は、例えば、240mm以上、好ましくは、220mm以上、例えば、300mm以下、好ましくは、280mm以下である。
熱吸収層29は、例えば、黒色の塗料などからなり、金属素管26の内周面に配置されている。熱吸収層29の厚みは、例えば、5μm以上、例えば、50μm以下、好ましくは、20μm以下である。また、熱吸収層29の左右方向の寸法は、金属素管26の左右方向の寸法よりも小さい。そして、熱吸収層29は、金属素管26の内周面の左右両端部を露出させるように、金属素管26の内周面を被覆している。
ゴム層27は、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴム材料からなり、耐熱性の観点から好ましくは、シリコーンゴムからなる。ゴム層27は、金属素管26の外周面に配置されており、左右方向に延びる略円筒形状を有している。ゴム層27の厚みは、例えば、0.1mm以上、好ましくは、0.3mm以上、例えば、1.0mm以下、好ましくは、0.8mm以下である。また、ゴム層27の左右方向の寸法は、金属素管26の左右方向の寸法よりも小さく、例えば、210mm以上、好ましくは、220mm以上、例えば、260mm以下、好ましくは、250mm以下である。そして、ゴム層27は、金属素管26の外周面の左右両端部を露出させるように、金属素管26の外周面を被覆している。
コーティング層28は、例えば、フッ素樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂材料からなる。このような樹脂材料のなかでは、好ましくは、フッ素樹脂が挙げられる。フッ素樹脂としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロエチレンとの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)、二フッ化エチレン重合体(PVdF)などが挙げられ、好ましくは、PFAが挙げられる。このような樹脂材料は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
コーティング層28は、ゴム層27の外周面に配置されており、左右方向に延びる略円筒形状を有している。コーティング層28の厚みは、例えば、20μm以上、好ましくは、30μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、90μm以下である。また、コーティング層28の左右方向の寸法は、ゴム層27の左右方向の寸法と略同じである。そして、コーティング層28は、ゴム層27の左右方向全体にわたって、ゴム層27の外周面を被覆している。
ハロゲンランプ31は、左右方向に延びる略円筒形状を有している。ハロゲンランプ31の左右方向の寸法は、金属素管26の左右方向の寸法よりも大きく、ハロゲンランプ31の外径は、金属素管26の内径よりも小さい。そして、ハロゲンランプ31は、その左右両端部が金属素管26から左右方向外方に突出するように、金属素管26内に配置されている。
また、ハロゲンランプ31は、フィラメント32を備えている。フィラメント32は、ハロゲンランプ31内に左右方向に沿って配置され、金属素管26の径方向に投影したときに、熱吸収層29と重なるように配置されている。
図示しない温度制御ユニットは、加熱ローラ20の表面温度を検知可能に構成され、かつ、ハロゲンランプ31の出力を制御可能に構成されている。
4.加熱ローラの微小粒子飛散試験
加熱ローラ20は、図6に示すように、試験の一例としての微小粒子飛散試験により測定される、微小粒子の飛散密度が、例えば、2000個/cm未満、好ましくは、1900個/cm未満、さらに好ましくは、1700個/cm未満、例えば、100個/cm以上である。
ここで、微小粒子とは、加熱ローラ20を加熱したときに、ゴム層27から飛散する平均粒子径が300nm以下の微小粒子である。なお、以下の説明において、ゴム層27から飛散する平均粒子径が300nm以下の微小粒子を、単に微小粒子と記載する。
また、微小粒子の平均粒子径は、より詳しくは、5nm以上、好ましくは、10nm以上、300nm以下、好ましくは、250nm以下である。このような微小粒子の平均粒子径は、高速応答型パーティクルサイザー(FMPS、東京ダイレックス社製)により測定することができる。
このような微小粒子の飛散密度(個/cm)は、1cmの空間中に存在する微小粒子の個数であって、例えば、測定ユニット38により測定される。
測定ユニット38は、筐体40と、微小粒子密度測定装置の一例としての粒子密度測定器39と、連結管41と、加熱装置の一例としてのホットプレート42と、空気清浄機43とを備えている。
筐体40は、側面視略矩形のボックス形状を有している。筐体40の左右方向寸法は、例えば、40cm以上80cm以下、具体的には、50cmであり、筐体40の前後方向寸法は、例えば、60cm以上100cm以下、具体的には、70cmであり、筐体40の上下方向寸法は、例えば、40cm以上80cm以下、具体的には、50cmである。そして、筐体40の内容積は、0.175mである。
粒子密度測定器39は、筐体40内における、微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定可能に構成されている。このような粒子密度測定器39は、市販品を使用することができ、粒子密度測定器39の市販品としては、例えば、東京ダイレック社製の携帯型凝縮粒子カウンター CPC 3007などが挙げられる。
連結管41は、チューブ状を有しており、粒子密度測定器39と筐体40とを連通している。詳しくは、連結管41の一端部は、筐体40内に臨むように筐体40に接続されており、連結管41の他端部は、粒子密度測定器39に接続されている。これによって、筐体40は、連結管41を介して、粒子密度測定器39に接続されている。
ホットプレート42は、筐体40内の底部に配置されている。ホットプレート42は、その上面が、例えば、25℃以上300℃以下の温度範囲に、加熱可能に構成されている。
空気清浄機43は、筐体40の上壁の上面に配置されており、筐体40内の微小粒子を除去可能に構成されている。このような空気清浄機43は、市販品を使用することができ、空気清浄機43の市販品としては、例えば、田中精機社製のPURE SPACE 型式PS01−Aなどが挙げられる。
このような測定ユニット38により、加熱ローラ20の微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定するには、まず、作業者は、空気清浄機43を起動し、筐体40内における微小粒子の飛散密度を、例えば、0個/cm以上、例えば、100個/cm以下、好ましくは、5個/cm以下に調整する。このときの微小粒子の飛散密度を、微小粒子の初期飛散密度とする。なお、筐体40内における微小粒子の飛散密度は、粒子密度測定器39により測定される。
その後、作業者は、空気清浄機43を停止する。
また、作業者は、ホットプレート42を起動し、ホットプレート42の上面を230℃に加熱する。
次いで、作業者は、加熱ローラ20を、加熱ローラ20の軸線方向が上下方向に沿い、金属素管26の軸線方向の端面が、加熱されたホットプレート42の上面に接触するように、ホットプレート42上に配置する。
これによって、加熱ローラ20の金属素管26は、ホットプレート42により、約230℃に加熱され、加熱ローラ20のゴム層27も、金属素管26を介して、約230℃に加熱される。
次いで、加熱ローラ20に対する加熱の開始から20分間経過後、粒子密度測定器39により、筐体40内の微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定する。このときの筐体40内の微小粒子の飛散密度を、微小粒子の加熱後飛散密度とする。
そして、微小粒子の加熱後飛散密度を、微小粒子の初期飛散密度により補正する。具体的には、微小粒子の加熱後飛散密度から初期飛散密度を減算する。
以上によって、加熱ローラ20の微小粒子の飛散密度(個/cm)が算出される。
5.加熱ローラの製造方法
このような加熱ローラ20を製造するには、図4Aに示すように、まず、熱吸収層29が内周面に配置された金属素管26を準備する。
次いで、図4Bに示すように、金属素管26の外周面に、金属素管26を被覆するように、樹脂組成物層30を形成する。
このような樹脂組成物層30を形成するには、例えば、金属素管26の外周面を覆うように、図示しない成形型を配置し、樹脂組成物を図示しない成形型に注入する。
樹脂組成物は、少なくとも、樹脂を含有している。
樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、スチレン・ブタジエン樹脂、ニトリル樹脂、エチレン・プロピレン樹脂などが挙げられ、好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、信越シリコーン社製のシリコーンゴムなどが挙げられる。
次いで、図4Cに示すように、外周面に樹脂組成物層30が形成された金属素管26を、第1加熱器35により加熱する。
第1加熱器35は、略ボックス形状の第1ケーシング44を備えており、第1ケーシング44内を加熱するように構成されている。
そのため、金属素管26を、第1ケーシング44内に収容し、第1加熱器35により加熱する。
第1加熱器35による加熱温度は、例えば、25℃以上、好ましくは、30℃以上、例えば、150℃以下、好ましくは、100℃以下であり、加熱時間は、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1.0時間以上、例えば、4時間以下、好ましくは、2時間以下である。
これによって、樹脂組成物層30が一次硬化する。その後、図示しない成形型を脱型する。
次いで、図4Cに示すように、外周面に一次硬化された樹脂組成物層30が配置される金属素管26を、第2加熱器36により加熱する。なお、第2加熱器36は、第1加熱器35と、同一であってもよく異なっていてもよいが、微小粒子の飛散密度低減の観点から好ましくは異なる。
第2加熱器36は、略ボックス形状の第2ケーシング45を備えており、第2ケーシング45内を加熱するように構成されている。
そのため、金属素管26を、第2ケーシング45内に収容し、第2加熱器36により加熱する。
第2加熱器36による加熱温度は、例えば、150℃以上、好ましくは、200℃以上、例えば、230℃以下、好ましくは、220℃以下であり、加熱時間は、例えば、0.5時間以上、好ましくは、2.0時間以上、例えば、10時間以下、好ましくは、8時間以下である。
これによって、図5Aに示すように、一次硬化後の樹脂組成物層30が、加熱されて二次硬化し、ゴム層27に調製される。
次いで、ゴム層27の外周面に、ゴム層27を被覆するように、コーティング層28を形成する。
コーティング層28を形成するには、まず、左右方向に延びる略円筒形状のコーティング層28を別途調製する。そして、ゴム層27を被覆するように、ゴム層27の外周面に、コーティング層28を装着する。
これによって、金属素管26、ゴム層27、コーティング層28および熱吸収層29を備えるローラ部材34が調製される。
次いで、ローラ部材34を、図5Bに示すように、微小粒子の飛散開始温度以上に加熱する。つまり、ローラ部材34は、微小粒子の飛散開始温度以上での加熱処理前の加熱ローラ20である。
ここで、微小粒子の飛散開始温度とは、平均粒子径が300nm以下の微小粒子が、ローラ部材34のゴム層27から、所定量以上の飛散を開始する温度であって、図6に示すように、例えば、測定ユニット38により測定される。
微小粒子の飛散開始温度を測定ユニット38により測定するには、上記の微小粒子飛散試験と同様に、筐体40内における微小粒子の飛散密度を、好ましくは、5個/cm以下に調整する。そして、ホットプレート42の上面を、所定の初期温度、例えば、140℃以上200℃以下、好ましくは、170℃以上190℃以下に加熱する。
次いで、ローラ部材34を、加熱ローラ20の軸線方向が上下方向に沿い、金属素管26の軸線方向の端面が、加熱されたホットプレート42の上面に接触するように、ホットプレート42上に配置し、20分間放置する。その後、粒子密度測定器39により、筐体40内の微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定する。
このとき、微小粒子の飛散密度が5000個/cm未満である場合、ホットプレート42の上面の温度を、所定の値、例えば、20℃上昇させて、上記の動作を繰り返す。
そして、微小粒子の飛散密度が5000個/cmを超過したとき、そのときのホットプレート42の上面の温度から、所定の値(例えば、20℃)を減算した温度を、微小粒子の飛散開始温度とする。
これによって、微小粒子の飛散開始温度が、測定ユニット38により測定される。
より具体的には、微小粒子の飛散開始温度は、例えば、150℃以上、好ましくは、150℃を超過し、さらに好ましくは、200℃以上、例えば、230℃未満、好ましくは、220℃未満である。
ローラ部材34を微小粒子の飛散開始温度以上に加熱するには、図5Bに示すように、第3加熱器37により、ローラ部材34を加熱する。
第3加熱器37は、略ボックス形状の第3ケーシング46を備えており、第3ケーシング46内を加熱するように構成されている。なお、第3加熱器37は、第2加熱器36と、同一であってもよく異なっていてもよいが、微小粒子の飛散密度低減の観点から好ましくは異なる。
そのため、ローラ部材34を、第3ケーシング46内に収容し、第3加熱器37により加熱する。
第3加熱器37による加熱温度は、例えば、160℃以上、好ましくは、200℃以上、例えば、250℃以下、好ましくは、240℃以下であり、さらに好ましくは、230℃である。第3加熱器37による加熱時間は、例えば、1時間以上、好ましくは、4時間以上、例えば、20時間以下、好ましくは、10時間以下である。
以上によって、加熱ローラ20が製造される。
なお、上記の加熱ローラの製造方法では、ローラ部材34を調製した後、加熱ローラ20を製造したが、これに限定されず、市販品のローラ部材34から、加熱ローラ20を製造することもできる。このような市販品のローラ部材34としては、例えば、シンジーテック社製のローラなどが挙げられる。
6.定着動作の詳細
このような加熱ローラ20は、上記の定着動作時において、図示しない温度制御ユニットおよびハロゲンランプ31により、定着温度範囲に加熱される。
定着温度範囲は、例えば、150℃以上、好ましくは、200℃以上、さらに好ましくは、200℃を超過し、例えば、250℃以下、好ましくは、240℃以下、さらに好ましくは、230℃未満である。つまり、定着温度範囲は、微小粒子の飛散開始温度を含んでいる。
7.作用効果
(1)加熱ローラ20は、図6に示すように、微小粒子飛散試験により測定される、平均粒子径が300nm以下の微小粒子の密度が、2000個/cm未満である。
そのため、加熱ローラ20が、用紙Pにトナーを熱定着させるために定着温度範囲に加熱されたときに、ゴム層27から微小粒子が飛散することを抑制できる。
(2)定着温度範囲は、好ましくは、200℃を超過し230℃未満である。すなわち、定着温度範囲は、微小粒子飛散試験の加熱温度である230℃よりも低い。
そのため、加熱ローラ20が定着温度範囲に加熱されたときに、ゴム層27から微小粒子が飛散することを確実に抑制できる。
(3)また、ゴム層27は、図3に示すように、好ましくは、シリコーンゴムからなる。そのため、ゴム層27の耐熱性の向上を図ることができる。
(4)また、熱吸収層29は、図3に示すように、金属素管26の内周面に配置されている。そのため、ハロゲンランプ31が金属素管26の内部から金属素管26を加熱したときに、熱吸収層29が熱線を効率よく吸収する。その結果、熱吸収層29を効率よく加熱でき、ひいては、金属素管26を効率よく加熱できる。
(5)加熱ユニット33は、図3に示すように、加熱ローラ20と、ハロゲンランプ31とを備えている。そのため、ハロゲンランプ31が、加熱ローラ20を定着温度範囲に加熱し、加熱ローラ20が用紙Pにトナーを熱定着させるときに、加熱ローラ20のゴム層27から微小粒子が飛散することを抑制できる。
(6)加熱ローラ20の製造方法では、図4Bおよび図4Cに示すように、樹脂組成物層30を二次硬化させゴム層27に調製した後、図5Aおよび図5Bに示すように、金属素管26、ゴム層27およびコーティング層28を備えるローラ部材34を、第3加熱器37によって、好ましくは、200℃以上250℃以下において、1時間以上20時間以下、加熱する。
そのため、第3加熱器37がローラ部材34を加熱するときに、ゴム層27から、平均粒子径が300nm以下の微小粒子が飛散する。
つまり、加熱ローラ20の製造方法では、加熱ローラ20の製造工程において、ゴム層27から、平均粒子径が300nm以下の微小粒子が予め飛散される。そのため、この製造方法により製造された加熱ローラ20は、定着温度範囲に加熱されたときに、ゴム層27からの微小粒子の飛散が抑制されている。
すなわち、加熱ローラ20の製造方法によれば、定着温度範囲に加熱されたときに、平均粒子径が300nm以下の微小粒子の飛散が抑制される加熱ローラ20を製造することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。なお、実施例中の数値は、上記の実施形態において記載される対応箇所の上限値または下限値に代替することができる。
実施例1
まず、黒色の塗料からなる熱吸収層が内周面に配置された金属素管を準備した。
なお、金属素管は、アルミニウムからなり、金属素管の左右方向の寸法は、270mmであった。また、熱吸収層の厚みは、10μmであった。
次いで、金属素管の外周面を覆うように、図示しない成形型を配置し、樹脂組成物を図示しない成形型に注入した。なお、樹脂組成物は、シリコーン樹脂を含有しており、液状であった。
これにより、金属素管の外周面に樹脂組成物層が形成された。
次いで、樹脂組成物層が形成された金属素管を、図4Cに示す第1加熱器35の第1ケーシング44内に収容し加熱した。
なお、第1加熱器35による加熱温度は、30〜60℃であり、第1加熱器35による加熱時間は1〜2時間であった。
これによって、樹脂組成物層が一次硬化した。その後、図示しない成形型を脱型した。
次いで、一次硬化された樹脂組成物層を備える金属素管を、図4Cに示す第2加熱器36の第2ケーシング45内に収容し加熱した。
なお、第2加熱器36による加熱温度は、200〜240℃であり、第2加熱器36による加熱時間は4〜8時間であった。
これによって、樹脂組成物層が二次硬化して、ゴム層が調製された。また、ゴム層の左右方向寸法は、240mmであり、ゴム層の厚みは、0.5mmであった。
次いで、ゴム層の外周面に、ゴム層を被覆するように、略円筒形状のコーティング層を装着した。なお、コーティング層は、PFAからなり、コーティング層の左右方向寸法は、240mmであり、コーティング層の厚みは、50μmであった、
これによって、金属素管、ゴム層、コーティング層および熱吸収層を備えるローラ部材が調製された。
次いで、ローラ部材を、図5Bに示す第3加熱器37の第3ケーシング46内に収容し加熱した。
なお、第3加熱器37による加熱温度は、200〜250℃であり、第1加熱器35による加熱時間は4〜8時間であった。
以上によって、加熱ローラが製造された。
評価
(1)微小粒子の飛散密度
実施例1の加熱ローラについて、図6に示す測定ユニット38により、微小粒子の飛散密度を測定した。
まず、空気清浄機43を起動し、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を、5個/cm以下に調整した。また、ホットプレート42を起動し、ホットプレート42の上面を230℃に加熱した。
次いで、空気清浄機43を停止した後、粒子密度測定器39により、1秒毎に、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定し記録(ロギング)した。
20分経過後、粒子密度測定器39によるロギングを停止した。これによって、バックグラウンドデータが取得された。
次いで、空気清浄機43を再度起動し、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を、5個/cm以下に調整した。
次いで、空気清浄機43を停止した後、加熱ローラを、加熱ローラの軸線方向が上下方向に沿い、金属素管の軸線方向の端面が、加熱されたホットプレート42の上面に接触するように、ホットプレート42上に配置した。
次いで、粒子密度測定器39により、1秒毎に、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定し記録(ロギング)した。
加熱ローラの加熱開始から20分経過後、粒子密度測定器39によるロギングを停止し、取得された測定データをバックグラウンドデータにより補正した。その結果を、図7Aに示す。また、加熱ローラの加熱開始から20分経過時点における、微小粒子の飛散密度(個/cm)を図7Bに示す。
比較例1
上記の実施例1と同様にして、ローラ部材を調製した。
評価
(1)微小粒子の飛散密度
比較例1のローラ部材について、図6に示す測定ユニット38により、微小粒子の飛散密度を測定した。
まず、実施例1の微小粒子の飛散密度測定と同様にして、バックグラウンドデータを取得した。
次いで、空気清浄機43を再度起動し、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を、5個/cm以下に調整した。
次いで、空気清浄機43を停止した後、ローラ部材を、ローラ部材の軸線方向が上下方向に沿い、金属素管の軸線方向の端面が、加熱されたホットプレート42の上面に接触するように、ホットプレート42上に配置した。
次いで、粒子密度測定器39により、1秒毎に、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定し記録(ロギング)した。
ローラ部材の加熱開始から20分経過後、粒子密度測定器39によるロギングを停止し、取得された測定データをバックグラウンドデータにより補正した。その結果を、図7Aに示す。また、ローラ部材の加熱開始から20分経過時点における、微小粒子の飛散密度(個/cm)を図7Bに示す。
(2)微小粒子の飛散開始温度
比較例1のローラ部材について、図6に示す測定ユニット38により、微小粒子の飛散開始温度を測定した。
まず、空気清浄機43を起動し、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を、5個/cm以下に調整した。また、ホットプレート42を起動し、ホットプレート42の上面を180℃に加熱した。
次いで、空気清浄機43を停止した後、ローラ部材を、ローラ部材の軸線方向が上下方向に沿い、金属素管の軸線方向の端面が、加熱されたホットプレート42の上面に接触するように、ホットプレート42上に配置した。
次いで、ローラ部材を10分間、加熱した後、粒子密度測定器39により、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定した。このとき、微小粒子の飛散密度は、1913個/cmであった。
次いで、ホットプレート42の上面の温度を、20℃(所定の値)上昇させ、200℃に加熱し、10分間放置した。
その後、再度、粒子密度測定器39により、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定した。このとき、微小粒子の飛散密度は、544個/cmであった。
次いで、ホットプレート42の上面を、さらに20℃上昇させ、220℃に加熱し、10分間放置した。
再度、粒子密度測定器39により、筐体40内における微小粒子の飛散密度(個/cm)を測定した。このとき、微小粒子の飛散密度は、35803個/cmであった。
このとき、微小粒子の飛散密度が、5000個/cmを超過しているので、ホットプレート42の上面温度である220℃から、20℃(所定の値)を減算した200℃を微小粒子の飛散開始温度として確認した。
その結果を、図8に示す。
20 加熱ローラ
26 金属素管
27 ゴム層
28 コーティング層
29 熱吸収層
30 樹脂組成物層
31 ハロゲンランプ
33 加熱ユニット
34 ローラ部材
39 粒子密度測定器
40 筐体
42 ホットプレート
P 用紙

Claims (5)

  1. 搬送される用紙にトナーを熱定着させる加熱ローラの製造方法であって、
    心金の外周面に、前記心金を被覆するように樹脂組成物層を形成する第1形成工程と、
    前記樹脂組成物層を、25℃以上150℃以下において、0.5時間以上4時間以下加熱することにより、一次硬化させる第1加熱工程と、
    一次硬化後の前記樹脂組成物層を、150℃以上230℃以下において、0.5時間以上10時間以下加熱することにより、二次硬化させてゴム層に調製する第2加熱工程と、
    前記ゴム層の外周面に、前記ゴム層を被覆するように離型層を形成する第2形成工程と、
    前記心金、前記ゴム層および前記離型層を備えるローラ部材を、前記ゴム層からの平均粒子径が300nm以下の微小粒子の飛散開始温度以上である200℃以上250℃以下において、1時間以上20時間以下、加熱する第3加熱工程とを含んでいることを特徴とする、加熱ローラの製造方法。
  2. 前記第1形成工程において、内周面に熱吸収層が形成された中空の前記心金の外周面に前記樹脂組成物層を形成することを特徴とする、請求項1に記載の加熱ローラの製造方法。
  3. 前記第3加熱工程の温度は、200℃以上、230℃以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の加熱ローラの製造方法。
  4. 前記第3加熱工程の温度は、前記第2加熱工程の温度以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の加熱ローラの製造方法。
  5. 前記第3加熱工程の時間は、4時間以上、10時間以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の加熱ローラの製造方法。
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