JP6201480B2 - 発光装置及び照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光素子と波長変換部材とを備えた発光装置及び照明装置に関する。
青色光を発光するLED(発光ダイオード)と、LEDが発光する青色光の一部を吸収して異なる波長の光、例えば、黄色光に波長変換する波長変換部材とを組み合わせて、青色光と黄色光とを混色させることで白色光を生成する白色ダイオードがある。このような白色ダイオードとしては、波長変換部材である粒状の蛍光体を含有した樹脂成形体と、LEDチップとを貼り合せた構成のものがある。
例えば、特許文献1には、第2の実施形態として、発光ダイオードチップの底面に接着剤で蛍光体チップを固着した発光半導体チップ組立体が記載されている。ここで蛍光体チップは、上面に発光ダイオードが固着された透光性の基板と、基板の底面に固着された蛍光体層とを有して構成される(段落0021及び図2参照)。
また、特許文献1には、第3の実施形態として、蛍光体チップが基板と蛍光体層とを有し、蛍光体層側に発光ダイオードを固着する構成の発光半導体チップ組立体が記載されている(段落0022及び図3参照)。
更にまた、特許文献2には、上側主面に発光素子が載置された透光性のサブマウントと、サブマウントの下側主面に蛍光体層と光反射層とが順次形成された発光素子収納用パッケージが記載されている(段落0010〜段落0013及び図2参照)。
特許文献1に記載された発光半導体チップ組立体又は特許文献2に記載された発光素子収納用パッケージにおいて、発光ダイオード側が光取り出し面となるように実装する場合には、蛍光体層から下方向に伝播する光を、光取り出し方向である上方向に反射させるための反射層が、蛍光体層よりも下層側に必要となる。
特許文献1の前記した第2の実施形態又は第3の実施形態の発光半導体チップ組立体を、蛍光体チップを下側にしてリードに実装した場合(図4参照)は、金属からなるリードが反射層として機能する。また、第3の実施形態においては、蛍光体層より下側となる基板を金属とすることで、この基板が反射層として機能する。
また、特許文献2には、蛍光体層の下側に設けられる光反射層として、金属や白色等のセラミックス等を用いることが記載されている(段落0035参照)。
特開2002−141559号公報 特開2005−209958号公報
しかしながら、反射層として、金属やセラミックス等を用いた場合は、当該金属やセラミックスによる光の吸収が少なからずあり、外部への光取り出し効率が低下する。
本発明は係る問題に鑑みて創案されたものであり、樹脂層からなる蛍光体層(波長変換部材)を有する波長変換部材を、半導体発光素子の光取り出し面と反対側の面側に備える発光装置において、光取り出し効率と信頼性とが良好な発光装置及び照明装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る発光装置は、半導体発光素子と、当該半導体発光素子が発光する光を異なる波長の光に変換する波長変換材料を含有する波長変換部材とを備えた発光装置であって、前記波長変換部材は、透光性を有する第1板状部材と、前記波長変換材料を含有する樹脂からなる波長変換層と、透光性を有する第2板状部材と、反射層とをこの順で積層してなるとともに、前記第1板状部材の前記波長変換層が設けられた側と反対側の主面上に前記半導体発光素子を載置し、前記反射層は、屈折率が異なり透光性を有する2種以上の誘電体膜を交互に積層してなるDBR(Distributed Bragg Reflector;分布ブラッグ反射鏡)膜で構成される。
また、本発明に係る照明装置は、前記した発光装置と、前記発光装置が発する光を拡散する透光性の拡散部材と、を備え、前記拡散部材を透過する光を照明光とするように構成される。
本発明の発光装置によれば、半導体発光素子が発光する光と波長変換部材が波長変換する光とを効率よく、また安定した効率で外部に取り出すことができる。このため、発光効率及び信頼性が良好な発光装置を提供することができる。
また、本発明の照明装置によれば、発光装置から出力された光を拡散部材で均一に混色した照明光を出力するため、発光効率及び信頼性が良好で、色度むらの少ない照明装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る発光装置を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 本発明の第1実施形態に係る発光装置で用いられる半導体発光素子の構成を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 本発明の第1実施形態に係る発光装置において、半導体発光素子が発光した光及び蛍光体層が波長変換した光を外部に取り出す様子を説明するための模式的断面図である。 本発明の第1実施形態に係る発光装置の製造方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る発光装置を示す模式的断面図である。 本発明の第3実施形態に係る照明装置を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る照明装置を示す模式的斜視図である。 本発明で用いられるDBR膜について、誘電体多層膜の積層数と分光反射率特性との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る発光装置及びこの発光装置を用いた照明装置について説明する。
なお、以下の説明において参照する図面は、本発明を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、平面図とその断面図において、各部材のスケールや間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
<第1実施形態>
[発光装置の構成]
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る発光装置1の構成について説明する。
図1に示すように、発光装置1は、波長変換部材2と、複数の半導体発光素子3(以下、適宜「発光素子」と呼ぶ)と、給電端子4,5と、ワイヤ6と、封止部材7と、を備えて構成されている。発光装置1は、発光素子3が発光した光(例えば、青色光)と、発光素子3が発光した光の一部を波長変換部材2が波長変換した光(例えば、黄色光)とを混色して、主に上方向に出力するものである。
波長変換部材2は、粒状の蛍光体を含有する樹脂層からなる蛍光体層22が、透光性の第1板状部材21及び透光性の第2板状部材23によって挟まれ、第2板状部材23の裏面側にDBR膜からなる反射層24が設けられた板状の部材である。また、第1板状部材21の上面には、複数の発光素子3が載置され、波長変換部材2は、載置した発光素子3の下面から出射する光について、波長を変換するものである。
また、波長変換部材2を構成する第1板状部材21、蛍光体層22、第2板状部材23及び反射層24は、平面視で略同形かつ同じ位置に積層されており、発光素子3を載置する支持基板としても機能する。
なお、波長変換部材2は、発光素子3が搭載可能な幅であればよく、例えば、発光素子3と同じ幅から数倍〜数十倍程度の幅とすることができる。
また、波長変換部材2の上面の長手方向の両端には、外部電源と接続し、発光素子3に電力を供給するための給電端子4,5が設けられている。
更に、波長変換部材2の上面には、発光素子3を封止する封止部材7が設けられている。
本実施形態では、一例として、発光素子3が青色の波長の光を発光し、波長変換部材2が当該青色光の一部を黄色の波長の光に変換するものとして説明する。また、発光装置1は、発光素子3が発光した青色光と、波長変換部材2が変換した黄色光とを混色した白色光を出力する白色光源として説明する。
第1板状部材21は、発光素子3が発光した波長の光及び後記する蛍光体層22が変換した波長の光に対して良好な透光性を有する板状の部材である。第1板状部材21は、第2板状部材23とともに蛍光体層22を挟持し、上面に発光素子3を載置する支持基板としての機能を有する。
また、第1板状部材21は、発光素子3が発光して下方向に出射される光を透過するとともに、この光を蛍光体層22に広く照射するための導光板としても機能する。
第1板状部材21としては、ガラス系材料、サファイアなどの結晶材料、その他のセラミックス材料などの透光性及び高い剛性を有する無機材料を好適に用いることができる。
ここで、第1板状部材21は、樹脂層である蛍光体層22よりも高い剛性を有することが好ましい。これによって、表面に載置される発光素子3の蛍光体層22の変形に伴う剥離を防止することができる。
また、第1板状部材21の厚さは、支持基板及び導光板としての機能を得られれば特に限定されるものではなく、例えば、50μm〜1000μm程度とすることができる。
第1板状部材21には、必要に応じて配線を設けることができる。その場合は、配線材料として透光性の導電材料を用いることが好ましく、例えば、Zn、In、Sn、Ga及びTiからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物を挙げることができる。具体的には、ZnO、AZO(AlドープZnO)、IZO(InドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、In、ITO(SnドープIn)、IFO(FドープIn)、SnO、ATO(SbドープSnO)、FTO(FドープSnO)、CTO(CdドープSnO)などを挙げることができる。これら、金属酸化物を用いた配線の場合は、ワイヤや発光素子の電極と接続される部分は、Auなどの金属材料を設けることが好ましい。
蛍光体層(波長変換層)22は、波長変換材料である蛍光体の粒子を、樹脂材料に含有させて成形した樹脂層である。蛍光体層22は、樹脂層に含有される蛍光体によって、発光素子3が発光した光を吸収し、吸収した波長より長波長の光を発光することにより、波長変換するものである。また、蛍光体層22は、上下を第1板状部材21及び第2板状部材23によって挟持されている。
蛍光層22の厚さは、蛍光体の含有量、発光素子3が発光する光と、波長変換後の光との混色後の色調などによって定めることができるが、例えば、1μm以上かつ1000μm以下とすることができ、5μm以上かつ500μm以下とすることが好ましく、10μm以上かつ200μm以下とすることがより好ましい。
樹脂材料としては、発光素子3が発光した光及び後記する蛍光体層22が波長変換した光に対して良好な透光性を有するものであれば特に限定されず、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等を使用することが好ましいが、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の透光性を有する絶縁樹脂組成物を用いることができる。また、樹脂材料として、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、フッ素樹脂及びこれらの樹脂を少なくとも一種以上含むハイブリッド樹脂等、耐候性に優れた樹脂も利用することができる。
また、蛍光体としては、発光素子3が発光する波長の光によって励起されて、この励起光と異なる波長の蛍光を発する蛍光物質であれば特に限定されず、粒状の蛍光体を好適に用いることができる。粒状の蛍光体は、光散乱性及び光反射性を有するため、波長変換機能に加えて光散乱部材としても機能し、光の拡散効果を得ることができる。蛍光体は、樹脂層である蛍光体層22中にほぼ均一の割合で混合することが好ましい。また、蛍光体は、蛍光体層22中に、2種類以上を一様に混在させてもよいし、多層構造となるように分布させてもよい。
蛍光体材料としては、当該分野で公知のものを使用することができる。例えば、Ce(セリウム)で賦活されたYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体、Ceで賦活されたLAG(ルテチウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体、Eu(ユーロピウム)及び/又はCr(クロム)で賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO−Al−SiO)系蛍光体、Euで賦活されたシリケート((Sr,Ba)SiO)系蛍光体、βサイアロン蛍光体、KSF(KSiF:Mn)系蛍光体などを挙げることができる。
第2板状部材23は、蛍光体層22が波長変換した光に対して良好な透光性を有する板状の部材である。また、第2板状部材23は、発光素子3が発光した波長の光に対しても良好な透光性を有することが好ましい。
第2板状部材23は、前記した第1板状部材21とともに蛍光体層22を挟持し、下面に第2板状部材23を透過する光を上方向に反射するための反射層24が設けられている。また、第2板状部材23は、蛍光体層22が波長変換して下方向に出射された光の一部を、横方向に伝播させる導光板として機能する。これによって、光の一部について、第2板状部材23内を横方向に伝播させ、第2板状部材23の側面から外部に取り出すことができる。
第2板状部材23としては、前記した第1板状部材21と同様に、ガラス系材料、サファイアなどの結晶材料、その他のセラミックス材料などの透光性及び高い剛性を有する無機材料を好適に用いることができる。
ここで、第2板状部材23は、樹脂層である蛍光体層22よりも高い剛性を有することが好ましい。これによって、裏面側に設けられる反射層24の割れや剥離などを防止することができる。
また、第2板状部材23の厚さは、蛍光体層22の変形からDBR膜の割れを防止できる剛性及び導光板としての機能を得られれば特に限定されるものではなく、例えば、50μm〜1000μm程度とすることができる。
また、第1板状部材21、蛍光体層22の樹脂材料及び第2板状部材23は、この順で蛍光体層22が波長変換した光に対する屈折率が大きいか等しくなるように材料を選択することが好ましい。また、第1板状部材21の当該屈折率が、第1板状部材21と接する発光素子3の最下層の屈折率以下となるように材料を選択することが更に好ましい。
このように構成することにより、反射層24によって反射された光が上方向に伝播する際に、各部材の界面で全反射されることがない。このため、発光装置1は、波長変換された光を効率よく上面から外部に取り出すことができる。
なお、サファイアは、一般的な樹脂材料やガラス材料よりも屈折率が高く、第1板状部材21として好適である。
また、可視光に対する屈折率が比較的に高いガラス材料として、例えば、フリントガラス、重フリントガラス、バリウムクラウンガラスなどを挙げることができる。これらのガラス材料は、第1板状部材21として好適に用いることができる。
また、可視光に対する屈折率が比較的低いガラス材料として、例えば、硼珪酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、クラウンガラス、弗珪クラウンガラスなどを挙げることができる。これらのガラス材料は、第2板状部材23として好適に用いることができる。
反射層24は、第2板状部材23内を下方向に伝播してくる光を上方向に反射するための、誘電体多層膜からなるDBR膜である。このDBR膜を構成する各誘電体層としては、蛍光体層22が波長変換した光に対して良好な透光性を有する材料を用いることができる。
誘電体多層膜は、透光性の材料を組み合わせた反射膜であるため、材料自体による光の吸収が極めて少ない。このため、反射層24として誘電体多層膜を用いることにより、反射層として金属膜を用いた場合と比較して、反射層24自体の光吸収による損失を低減することができる。
ここで、誘電体多層膜であるDBR膜は、比較的脆く割れやすいという性質がある。これに対して、樹脂層である蛍光体層22は、比較的柔らかく変形しやすいという性質がある。
そこで、本実施形態では、反射層24を、樹脂層である蛍光体層22の下面に直接設けるのではなく、当該樹脂層よりも高い剛性を有するガラス等の材料からなる第2板状部材23を介して設けることとした。これによって、蛍光体層22の変形に伴うDBR膜の割れの発生を防ぎ、割れによる反射層24の反射率の低下を防止することができる。その結果、発光装置1の発光効率の低下や色調変化を抑制した信頼性の高い光源装置とすることができる。
DBR膜は、互いに屈折率の異なる2種以上の誘電体層を交互に積層することで、所定の波長を中心とする波長域の光を高効率に反射するものである。ここで、反射させるべき光の真空中における波長をλとし、各誘電体層の屈折率をn(但し、iは誘電体材料の種類を示す)としたときに、その誘電体層の厚さをλ/(4n)とすることで、波長λを中心とした波長域の光を高効率に反射させることができる。また、中心波長λに対する反射率と、高い反射率で反射させることができる波長域とは、交互に積層される誘電体層の組の繰り返し回数によって定められる。
なお、中心波長λは、反射させるべき光の波長成分が複数ある場合は、成分の多い波長とすることが好ましい。
ここで、図8を参照して、屈折率の異なる2種類の誘電体層を交互に積層したDBR膜において、誘電体層の積層数(ペア数)と分光反射率特性との関係について説明する。
図8は、2種類の誘電体層として、SiO層とNb層とを交互に1〜7ペアを積層した場合の分光反射率特性を測定した結果を示すものである。また、各誘電体層の厚さは、YAG系の蛍光体が発光する黄色光の波長である560nmを中心波長λとし、前記したようにλ/(4n)となるように設定している。
図8に示すように、誘電体層のペア数が増加するほど、中心波長λにおける反射率が向上することが分かる。また、誘電体層のペア数は、好ましくは3ペア以上、より好ましくは7ペア以上とすることで、中心波長λを挟んだ広い波長域で90%以上の反射率を得ることができる。更に積層数を多くし、例えば、70ペア程度とすることで、極めて高い反射率を得るようにしてもよい。
また、誘電体層の積層数は、屈折率の異なる誘電体層を同数ずつ積層する必要はなく、一方の屈折率の誘電体層が、他方よりも1層だけ多くなるように積層してもよい。すなわち、DBR膜の上下端を当該一方の屈折率の誘電体層となるように積層してもよい。
誘電体材料としては、Si、Ti、Zr、Nb、Ta、Alからなる群より選択された少なくとも一種の酸化物又は窒化物を好適に用いることができる。反射層24であるDBR膜は、これらの材料から、互いに屈折率の異なる2種以上の材料を組み合わせて構成することができる。例えば、2種の材料を組み合わせる場合の例としては、低屈折率材料としてSiOを、また、高屈折率材料としてNb、TiO、ZrO、Ta等を挙げることができる。
特に、SiO及びNbは、可視光域での透光性が高く、両者の屈折率の差が大きいため、これらの材料を組み合わせることで、好適なDBR膜を構成することができる。
(半導体発光素子)
次に、図2を参照して、発光素子3の構成について説明する。
なお、図2(a)に示した平面図においては、後記する保護層36の図示を省略している。また、図2(a)に示す平面図と、図2(b)に示す断面図とは、各部の位置や間隔が厳密には対応していない箇所がある。
図2に示すように、発光素子3は、成長基板31の表面に、n型半導体層32nとp型半導体層32pとを積層した半導体積層体32を備えている。半導体積層体32は、電流を通電することにより発光するようになっており、図2(b)に示すように、n型半導体層32nとp型半導体層32pとの間に発光層32aを備えることが好ましい。
また、発光素子3は、光取り出し面を、表面側である半導体積層体32側とするフェイスアップ実装型のLEDである。従って、発光素子3は、成長基板31を下向きとして、波長変換部材2の第1板状部材21の上面と接合するように載置される。
なお、発光素子としては、フェイスアップ実装型に限定されず、発光素子に設けられたp側電極及びn側電極を、第1板状部材21の上面に設けた導電部材を介して載置するフェイスダウン実装型のものを用いることもできる。フェイスダウン実装型の発光素子は、ワイヤを使用せずに導電部材を用いて導通を図ることができる。このため、封止部材がワイヤに与える影響(内部応力によるワイヤ断線など)を考慮することなく、当該封止部材の材料を選択することができる。
半導体積層体32には、p型半導体層32p及び発光層32aが部分的に存在しない領域、すなわちp型半導体層32pの表面から窪んだ領域(この領域を「段差部32b」と呼ぶ)が形成されている。段差部32bの底面はn型半導体層32nの露出面であり、段差部32bには、n側電極33が形成されている。また、p型半導体層32pの上面の略全面には、全面電極35が設けられ、全面電極35の上面の一部にp側電極34が形成されている。
n側電極33及びp側電極34は、ワイヤ等の導電部材により、給電端子4,5(図1参照)又は他の発光素子3の電極と接合するためのパッド電極であり、その接合面として、n側電極33の上面及びp側電極34の上面の一部が露出した接合部33a及び接合部34aが設けられている。また、p側電極34は、全面電極35を介してp型半導体層32pへの電流の拡散効率を向上するための延長部34bを有している。n側電極33も同様に、n型半導体層32nへの電流の拡散効率を向上するための延長部33bを有している。また、成長基板31、n側電極33の接合部33a及びp側電極34の接合部34aを除き、発光素子3の上面及び側面は、透光性及び絶縁性を有する保護層36で被覆されている。
(成長基板)
成長基板31は、半導体積層体32をエピタキシャル成長させるための基板である。成長基板31は、半導体積層体32をエピタキシャル成長させることができる基板材料で形成されればよく、大きさや厚さ等は特に限定されない。例えば、半導体積層体32をGaN(窒化ガリウム)などの窒化物半導体を用いて形成する場合には、基板材料としては、C面、R面、A面の何れかを主面とするサファイアやスピネル(MgAl24)のような絶縁性基板、また炭化ケイ素(SiC)、ZnS、ZnO、Si、GaAs、ダイヤモンド、及び窒化物半導体と格子接合するニオブ酸リチウム、ガリウム酸ネオジム等の酸化物基板が挙げられる。
また、フェイスダウン実装型の発光素子を用いる場合は、成長基板31は、例えば、レーザリフトオフ法やケミカルリフトオフ法などにより最終的に取り除いてもよいし、取り除かなくてもよい。
(半導体積層体)
半導体積層体32は、前記したように、発光層32aを含むn型半導体層32nとp型半導体層32pとが積層された積層体のことである。本実施形態においては、半導体積層体32は、表面の一部において、表面からp型半導体層32p及び発光層32aのすべてと、n型半導体層32nの一部とが除去された段差部32bが設けられている。そして、段差部32bの底面には、n型半導体層32nに電気的に接続されたn側電極33が設けられている。また、段差部32b以外の半導体積層体32の上面であるp型半導体層32pの上面には、p型半導体層32pの略全面と電気的に接続された全面電極35と、全面電極35の上面の一部の領域に設けられたp側電極34と、を積層してなる電極が設けられている。
半導体積層体32は、GaN、GaAs、InGaN、AlInGaP、GaP、SiC、ZnOのように、半導体発光素子に適した材料を用いることができる。本実施形態においては、発光素子3が発光する光の一部が、波長変換部材2によって異なる波長の光に変換されるため、発光波長の短い青色や紫色に発光する半導体積層体32が好適である。
(n型半導体層、発光層、p型半導体層)
n型半導体層32n、発光層32a及びp型半導体層32pは、InAlGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等のGaN系化合物半導体が好適に用いられる。また、これらの半導体層は、それぞれ単層構造でもよいが、組成及び膜厚等の異なる層の積層構造、超格子構造等であってもよい。特に、発光層32aは、量子効果が生ずる薄膜を積層した単一量子井戸又は多重量子井戸構造であることが好ましい。
また、通常、このような半導体層は、MIS接合、PIN接合又はPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造又はダブルへテロ構造等として構成されてもよい。GaN系化合物半導体層は、例えば、MOCVD法(有機金属気相成長法)、HVPE法(ハイドライド気相成長法)、MBE法(分子線エピタキシャル成長法)等の公知の技術により形成することができる。また、半導体層の膜厚は特に限定されるものではなく、種々の膜厚のものを適用することができる。
なお、半導体層の積層構造としては、例えば、AlGaNよりなるバッファ層、アンドープGaN層、Siドープn型GaNよりなるn側コンタクト層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた超格子層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた多重量子井戸構造の発光層、MgドープAlGaN層とMgドープInGaN層とを交互に積層させた超格子層、MgドープGaNよりなるp側コンタクト層、等が挙げられる。また、半導体層の積層順は、p型半導体層32pを下側にしてもよい。
(全面電極)
全面電極35は、p型半導体層32pの上面の略全面を覆うように設けられる。全面電極35は、その上面の一部に設けられたp側電極34を介して供給される電流を、p型半導体層32pの全面に均一に拡散するための透光性を有する導体層である。
ここで、透光性を有するとは、発光素子3が発光する波長の光を良好に透過することをいう。更に、波長変換部材2によって変換される波長の光に対しても良好な透光性を有することが好ましい。
また、全面電極35の上面の一部には、p側電極34が設けられており、その他の上面は保護層36により被覆されている。
全面電極35は、p型半導体層32pと電気的に良好に接続できるオーミック電極であることが好ましい。全面電極35としては、導電性金属酸化物や金属薄膜等から形成される。特に、良好な透光性を有する電極として導電性金属酸化物を用いるのが好ましい。
導電性金属酸化物としては、Zn、In、Sn、Ga及びTiからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物が挙げられる。具体的には、ZnO、AZO(AlドープZnO)、IZO(InドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、In23、ITO(SnドープIn23)、IFO(FドープIn23)、SnO2、ATO(SbドープSnO2)、FTO(FドープSnO2)、CTO(CdドープSnO2)、TiOなどの導電性金属酸化物がある。
なかでも、ITOは、可視光域において高い透光性を有し、導電率の高い材料であることから、全面電極35の材料として好適である。また、全面電極35としてITOを用いる場合は、膜厚を10〜500nmとすることが好ましく、50〜200nmとすることが更に好ましい。
(n側電極、p側電極)
n側電極33は、n型半導体層32nが露出した半導体積層体32の段差部32bの底面に設けられている。また、p側電極34は、全面電極35の上面の一部に設けられている。n側電極33はn型半導体層32nに、p側電極34は全面電極35を介してp型半導体層32pに、それぞれ電気的に接続して、発光素子3に外部から電流を供給するためのパッド電極である。そのために、n側電極33及びp側電極34は、ワイヤボンディング法等により他の発光素子3の電極又は外部の電極と接合する領域として、保護層36から露出した接合部33a及び接合部34aを有している。
また、本実施形態におけるp側電極34は、全面電極35上で、接合部34aから離れた領域まで延長した延長部34bを有している。延長部34bは、全面電極35より電気抵抗の低い材料で構成されるp側電極34を延長することで、電流の拡散効率を向上するためのものである。本実施形態では、n側電極33についても、電流拡散効率を向上するための延長部33bを有している。
n側電極33及びp側電極34は、Ag、Al、Ni、Rh、Au、Cu、Ti、Pt、Pd、Mo、Cr、Wなどの単体金属及びそれらの合金などの金属材料から形成することができる。電極の構成は、これらの金属材料を単層で、又は積層したものが利用できる。なお、n側電極33及びp側電極34を、同じ積層構造とすることで、n側電極33及びp側電極34を同じ製造工程で形成することができるため好ましい。
(保護層)
保護層36は、絶縁性及び透光性を有し、成長基板31、n側電極33の接合部33a及びp側電極34の接合部34aを除き、発光素子3の表面全体を被覆する被膜である。保護層36は、発光素子3の保護膜及び帯電防止膜として機能する。
また、保護層36は、光取り出し面側を被覆するため、発光素子3が発光した光及び波長変換部材2が波長変換した光に対して、良好な透光性を有することが好ましい。保護層36としては、前記した反射層24に用いる誘電体材料と同様の材料を用いることができる。
図1に戻って、発光装置1の構成について説明を続ける。
給電端子4,5は、波長変換部材2の第1板状部材21の上面の端部に設けられ、外部の電源と接続して発光装置1に電力を供給するための端子である。また、給電端子4,5は、発光素子3のパッド電極であるn側電極33及びp側電極34と電気的に接続される。図1に示した例では、4個の発光素子3はワイヤ6によって直列に接続されており、右端の発光素子3のn側電極33と給電端子4とがワイヤ6で接続され、左端の発光素子3のp側電極34と給電端子5とがワイヤ6で接続されている。
給電端子4,5の位置は、図1に示すように、第1板状部材21の長手方向の両端に、それぞれ1つの給電端子が配されるようにしてもよい。また、これに限らず、第1板状部材21の長手方向の片方の端部に2つの給電端子を設けたり、あるいは、第1板状部材21の短手方向の端部である長辺側に設けるなど、目的や用途、使用形態等に応じて、給電端子の位置を適宜選択することができる。
また、給電端子4,5は、図1(b)に示すように、正面視(断面視)において、中央部が突出した形状をしており、突出部の高さまで封止部材7が充填されている。このような突出部を設けることで、封止部材7の高さを制御しやすくなるため好ましい。特に、フェイスアップ実装型の発光素子3を用いる場合は、ワイヤ6が発光素子3の上面よりも上側に位置するため、給電端子4,5に突出部を設けることで、そのワイヤ6を覆う高さにまで封止部材7を安定して充填し易くなるため好ましい。
給電端子4,5は、一般的な電極材料である金属材料、例えば、Cu,Au,Sn,Zn又はこれらの金属の合金を用いて形成することができる。また、給電端子4,5の第1板状部材21との接合面及び封止部材7で封止される箇所は、少なくとも表面が、発光素子3が発光した波長の光及び波長変換部材2が変換した波長の光に対して良好な反射性を有するように、Al,Agなどの高い反射性を有する金属膜や、粒状の白色セラミックスなどの反射部材を含有する樹脂などでコーティングすることが好ましい。
ワイヤ6は、給電端子4,5、発光素子3のn側電極33及びp側電極34の間を電気的に接続するための配線部材である。ワイヤ6としては、電気抵抗が低い金属材料、例えば、Au,Cu,Alなどを用いることができる。また、ワイヤ6の表面は、発光素子3が発光する波長の光及び波長変換部材2が変換した波長の光に対して良好な反射性を有することが好ましい。例えば、ワイヤ6の表面は、Al,Agなどの高い反射性を有する金属膜や、粒状の白色セラミックスなどの反射部材を含有する樹脂などでコーティングすることが好ましい。
なお、フェイスダウン実装型の発光素子を用いる場合は、ワイヤ6に代えて、導電性の接合部材を用いる。このような接合部材としては、例えば、Auを挙げることができる。
封止部材7は、発光素子3と、給電端子4,5のワイヤ6の接続部とを含む発光装置1の上面側を封止し、大気などの雰囲気から発光装置1を保護する部材である。封止部材7は、発光素子3が発光した光及び波長変換部材2が波長変換した光に対して良好な透光性を有するものが好ましい。
封止部材7としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂など、前記した蛍光体層22と同様の樹脂材料を用いることができる。また、封止部材7は、有機物に限定されず、ガラス、シリカゲル等の耐光性に優れた無機物を用いることもできる。
封止方法は特に限定されるものではないが、例えば、金型を用いた圧縮成形法やトランスファー成形法、あるいは印刷法を用いることができる。また、波長変換部材2の外縁に土手を設け、適度な粘性を有する封止部材7の材料を滴下するポッティング法を用いることもできる。
また、封止部材7は、光拡散材料、熱伝導材料などを適宜含有させるようにしてもよい。特に、光拡散材料を含有させることにより、発光素子3が発光した光と、波長変換部材2が波長変換した光とを良好に混色して出力することができる。光拡散材料としては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、二酸化珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等の拡散剤、及び、これらを少なくとも一種以上含む混合物等を挙げることができる。
なお、本発明の発光装置1は、青色光と黄色光との組み合わせに限定されるものではなく、発光素子3が発光した波長の光と、波長変換部材2が変換した、発光素子3が発光した波長より長波長の光とを混色して出力するものであればよい。例えば、発光素子3が青色光を発光し、波長変換部材2が赤色光及び/又は緑色光に変換するものも含まれる。
また、波長変換部材2の形状、発光素子3の形状及び配列方法、発光素子3の直列、並列などの電気的接続方法、給電端子4,5の形状及び配置箇所などは、図1に示した例(発光素子3を一列に配置させる)に限定されるものではなく、適宜に変更することができる。例えば、発光素子3の個数は特に限定されるものではなく、1個以上あればよい。また、発光素子3を二列以上の複数列や、格子状に2次元配列するように配置してもよい。
[発光装置の動作]
次に、図3を参照(適宜図1及び図2参照)して、本実施形態に係る発光装置1の動作として、発光装置1から外部に光を取り出す様子について説明する。
なお、ここでは、発光素子3は青色光を発光し、波長変換部材2の蛍光体層22は、発光素子3が発光する青色光を黄色光に変換するものとして説明する。また、図3において、青色光を実線で、黄色光を点線で示す。また、図3において、封止部材7は図示を省略している。
各発光素子3は、給電端子4,5及びワイヤ6を介してn側電極33及びp側電極34に電力が供給されることにより、発光層32aから青色光をランダムな方向に放射する。そして、発光層32aから放射された青色光は、発光素子3の各面から出射される。
図3に示すように、発光素子3の上面又は側面から出射する青色光は、光線L〜Lに示すように、封止部材7を介して発光装置1から外部に取り出される。
また、発光素子3の下面から出射する青色光は、光線L〜Lに示すように、第1板状部材21内を下方向に伝播し、下層である蛍光体層22に入射する。また、第1板状部材21を伝播する角度によっては、例えば、光線Lに示すように、第1板状部材21の側面から外部に取り出される。
次に、蛍光体層22に入射した青色光は、蛍光体層22中の蛍光体に吸収される。青色光を吸収することにより励起された蛍光体は、光線L10に示すように、より長波長の黄色光をランダムな方向に放射する。また、蛍光体層22に含有される粒状の蛍光体は、光拡散部材としても機能するため、黄色光は散乱されながら蛍光体層22内をランダムな方向に伝播する。
このような黄色光の内、蛍光体層22を上方向に伝播する黄色光、例えば光線L17は、光線L18,L19に示すように、第1板状部材21及び封止部材7を介して外部に取り出され、また、他の光線L21は、光線L22,L23に示すように、第1板状部材21、発光素子3及び封止部材7を介して外部に取り出される。
また、蛍光体層22を下方向に伝播する黄色光は、光線L12〜L14に示すように、下層である第2板状部材23に入射する。また、蛍光体層22を横方向に伝播する黄色光は、光線L11に示すように、蛍光体層22の側面から外部に取り出される。
また、第2板状部材23に入射して下方向に伝播する黄色光は、光線L16,L20に示すように、反射層24によって上方向に反射される。そして、第2板状部材23を上方向に伝播する黄色光は、光線L16,L17,L18,L19に示すように、蛍光体層22、第1板状部材21及び封止部材7を介して、発光装置1の上面から外部に取り出される。
また、反射位置によっては、光線L20,L21,L22,L23に示すように、蛍光体層22、第1板状部材21、発光素子3及び封止部材7を介して、発光装置1の上面から外部に取り出される。
また、反射層24に対して大きな入射角で入射した黄色光は、光線L15に示すように、横方向に伝播し、第2板状部材23の側面から外部に取り出される。
なお、本実施形態のように、平面視で発光素子3の面積より波長変換部材2の面積のほうが大きくなるように構成することが好ましい。また、複数の発光素子3を波長変換部材2上に載置する場合は、発光素子3を離間して配置することが好ましい。
このように構成することによって、黄色光の一部を発光素子3を介さずに外部に取り出すことができるため、黄色光の外部取り出し効率が向上する。
また、本発明では、反射層24はDBR膜で構成されるため、高効率で黄色光が反射される。このため、特に波長変換された光である黄色光の外部への光取り出し効率を向上することができる。
また、詳細な説明は省略するが、発光素子3から下方向に出射される青色光には、蛍光体層22で吸収されず、反射層24で反射されて外部に取り出される成分も含まれることがある。また、青色光及び黄色光には、発光素子3、封止部材7、第1板状部材21、蛍光体層22、第2板状部材23の各界面で反射される成分も含まれることがある。界面で反射された光は、その伝播方向に応じて、前記したようにして外部に取り出される。
また、波長変換部材2は、最下層に反射層24を有するため、蛍光体層22で蛍光体に吸収されずに下方向に透過した青色光を、反射層24で反射して再び蛍光体層22に入射させることができるため、発光素子3の下面から出射した青色光を高効率で黄色光に波長変換することができる。
また、各界面において全反射の臨界角が存在する場合は、臨界角より大きな角度で入射した光は、界面で全反射されることとなる。スネルの法則より、伝播先の層の屈折率の方が低い場合に、界面で全反射を起こす臨界角が存在することになる。反対に、伝播先の層の屈折率の方が高い場合又は同じ場合は、界面で全反射は起こらない。
そこで、本発明では、蛍光体層22で波長変換された光である黄色光に対して、第1板状部材21の屈折率をn1、蛍光体層22の樹脂の屈折率をn2、第2板状部材23の屈折率をn3とすると、
n1≧n2≧n3
の関係を有するように構成することが好ましい。すなわち、光取り出し面に近い上層ほど屈折率が高くなるように構成することが好ましい。
このように構成することにより、第1板状部材21、蛍光体層22及び第2板状部材23の各界面で全反射されることなく、上方向に伝播する光線L16,L17,L20,L21を、それぞれの上層側に伝播させることができる。これによって、黄色光を波長変換部材2の上面側から効率よく外部に取り出すことができる。
更にまた、第1板状部材21の屈折率が発光素子3の最下層の屈折率以下となるように構成することが好ましい。このように構成することによって、光線L22のように発光素子3の裏面側から入射する光を、第1板状部材21と発光素子3との界面で全反射されることなく上層である発光素子3側に伝播させることができる。これによって、黄色光を発光素子3の上面側から効率よく外部に取り出すことができる。
なお、発光素子3の最下層、第1板状部材21及び蛍光体層22からなる各層の屈折率の差は小さい方が好ましい。これによって、発光素子3から下方向に伝播する光について、各層の界面で全反射される臨界角が大きくなる。このため、発光素子3から下方向に伝播する青色光について、各層の界面で全反射される光量が低減され、蛍光体層22に効率よく入射される。
以上のようにして、発光素子3が発光した青色光の一部は、青色光のまま外部に取り出され、青色光の他の部分は蛍光体層22で黄色光に波長変換された後に外部に取り出される。
本実施形態に係る発光装置1では、発光素子3の上面及び側面に波長変換のための蛍光体を設けないため、これらの面を介して青色光を効率よく、また安定した光量で外部に取り出すことができる。また、発光装置1では、発光素子3の下面から出射される青色光を、波長変換部材2によって高効率で黄色光に波長変換するとともに、上方向に反射して波長変換部材2の上面側から又は波長変換部材2の側面から効率よく外部に取り出すことができる。
[発光装置の製造方法]
次に、本発明の実施形態に係る発光装置1の製造方法について、図4を参照(適宜図1及び図2参照)して説明する。
なお、製造する発光装置として、発光素子3の半導体材料に窒化物半導体を用いた場合を例として説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る発光装置1の製造方法は、発光素子準備工程S11と、波長変換部材準備工程S12と、発光素子接合工程S13と、ボンディング工程S14と、封止工程S15と、が順次行われる。
(発光素子準備工程)
発光素子準備工程S11は、図2に示した構成の発光素子3を準備(作製)する工程である。
なお、以下では、発光素子3を作製して準備する工程について説明するが、この工程は必須ではない。すなわち、既成の発光素子(例えば、発光素子メーカー作製によるもの等)を用いるようにしてもよい。
具体的には、まず、サファイアなどからなる成長基板31上に、前記した半導体材料を用いて、n型半導体層32n、発光層32a及びp型半導体層32pを順次積層した半導体積層体32を形成する。
半導体積層体32が形成されると、半導体積層体32の上面の一部の領域について、p型半導体層32p、発光層32a及びn型半導体層32nの一部をエッチングにより除去してn型半導体層32nが底面に露出した段差部32bを形成する。
このとき同時に、各発光素子3を区画する分割領域(不図示)についても、半導体積層体32をエッチングにより除去するようにしてもよい。なお、分割領域については、段差部32bと同様に、n型半導体層32nの一部まで除去してもよいし、n型半導体層32nの全部を除去して、成長基板31を露出させるようにしてもよい。
次に、段差部32bの底面にパッド電極であるn側電極33を形成する。また、p型半導体層32p及び発光層32aを有する発光領域となる領域には、p型半導体層32pの上面の略全面を覆う透光性の全面電極35及び全面電極35の上面の一部にパッド電極であるp側電極34を形成する。
更に、ウエハの表面全体に、例えば、スパッタリングにより、絶縁性のSiOなどの保護層36を形成する。
そして、n側電極33及びp側電極34の外部との接続領域上の保護層36をエッチングにより除去し、接合部33a及び接合部34aを形成する。
以上により、ウエハ状態の発光素子3が形成される。
次に、ダイシング法、スクライブ法などにより、ウエハ状態の発光素子3を分割領域で割断することにより各発光素子3が個片化されたLEDチップを作製する。
なお、ウエハを割断する前に、成長基板31の裏面を研磨して薄肉化するようにしてもよい。これにより、容易に割断することができる。
(波長変換部材準備工程)
波長変換部材準備工程S12は、波長変換部材2を準備(作製)する工程である。
ここでは、蛍光体層22として、紫外線硬化型又は熱硬化型の樹脂を用いる場合について説明する。
まず、所定形状の第1板状部材21及び第2板状部材23を準備する。
次に、第2板状部材23の一方の面に、スパッタリング法やCVD法などにより、屈折率の異なる2種以上の所定の誘電体材料を交互に成膜する。この誘電体材料の交互成膜を所定回数繰り返すことで、反射層24として誘電体多層膜であるDBR膜を形成する。
次に、平面視での形状が第1板状部材21と略同じ凹部を有する金型又は枠体に、第1板状部材21を設置する。次に、粒状の蛍光体を添加した樹脂材料を第1板状部材21の上面に、所定の厚さになるように供給する。次に、蛍光体層22を形成するための前記した硬化前の樹脂層上に第2板状部材23を、反射層24を形成した面と反対側の面を下向きにして重ねる。その後、樹脂材料に紫外光を照射又は樹脂材料を加熱して、当該樹脂材料を硬化させる。これによって、第1板状部材21、蛍光体層22、第2板状部材23及び反射層24が一体化した波長変換部材2が形成される。
なお、蛍光体層22は、予め所定形状の板状部材として成形しておき、第1板状部材21と、蛍光体層22である板状部材と、裏面側に反射層24を形成した第2板状部材23とを透光性の接着剤を用いて貼り合せるようにしてもよい。
また、蛍光体層22の樹脂層が、誘電体多層膜を成膜する際に印加される熱に対して十分な耐熱性を有する場合は、第1板状部材21、蛍光体層22及び第2板状部材23を一体化した後に、第2板状部材23の裏面側に反射層24であるDBR膜を形成するようにしてもよい。
波長変換部材2は、前記したように発光装置1の1つ分の大きさのものを個別に作製することができる他に、複数個分の大きさの第1及び第2板状部材21,23を用いて作製し、その後の工程で所望の大きさとなるように切断して、個片化することもできる。このような切断工程は、発光素子接合工程S13の後、ボンディング工程S14の後、封止工程S15の後など、最終製品とするまでに行われる何れかの工程の間で行うことができる。好ましくは、切断工程を封止工程S15の後に行うことである。
なお、発光素子準備工程S11と、波長変換部材準備工程S12とは、何れを先に行うようにしてもよく、並行して行うようにしてもよい。
(発光素子接合工程)
次に、発光素子接合工程S13において、発光素子3を、波長変換部材2の第1板状部材21側の上面に接合する。ここで、発光素子3の光取り出し面と反対側の面である成長基板31側の面が第1板状部材21の上面と対向するように接合する。また、このとき、発光素子3が発光する光が第1板状部材21に良好に伝播するように、発光素子3と第1板状部材21とを接合する。
このような接合方法としては、発光素子3が発光する波長の光に良好な透光性を有する接着剤を用いて接着する方法がある。
また、接着剤を用いずに両者を直接接合する方法として、表面活性化接合法(例えば、参考文献1参照)、水酸基接合法(例えば、参考文献2参照)などを用いることもできる。
(参考文献1)国際公開第2011/152262号
(参考文献2)高木秀樹,「ウエハ直接接合技術」,オンライン,独立行政法人産業技術総合研究所,[2013年1月31日検索],インターネット(URL:http://staff.aist.go.jp/takagi.hideki/waferbonding.html)
(ボンディング工程)
次に、発光素子3と給電端子4,5とを電気的に接続可能なようにさせるボンディング工程S14において、給電端子4と、発光素子3のn側電極33及びp側電極34と、給電端子5との間を、ワイヤボンディング法により、所定の回路を構成するように電気的に接続する。図1に示した例では、ワイヤ6を用いて、正負の給電端子4,5の間に、4個の発光素子3を直列に接続する。
(封止工程)
次に、封止工程S15において、発光素子3と、給電端子4,5のワイヤ6の接続部とを含む発光装置1の上面側を封止部材7で封止する。封止部材7としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料、ガラスなどの無機材料などを適宜に用いることができる。また、封止方法は特に限定されるものではないが、例えば、金型を用いた圧縮成形法やトランスファー成形法を用いることができる。また、波長変換部材2の外縁に土手を設け、適度な粘性を有する封止部材7の材料を滴下するポッティング法を用いることもできる。
封止部材7は、発光素子3が発光した光及び波長変換部材2が波長変換した光に対して良好な透光性を有するものが好ましく、更に光拡散部材、熱伝導部材などを適宜含有させるようにしてもよい。
以上の工程により、図1に示した発光装置1が完成する。
<変形例>
次に、図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る発光装置1の変形例について説明する。
第1実施形態に係る発光装置1は、成長基板31を有する発光素子3を、当該成長基板31の下面を接合面として、第1板状部材21の上面と接合するものである。
これに対して、第1実施形態の変形例は、成長基板31が第1板状部材21を兼ねるように構成するものである。すなわち、成長基板31を第1板状部材21として用い、成長基板31の裏面側に、蛍光体層22、第2板状部材23及び反射層24をこの順で積層するものである。
ここで、変形例の発光装置が、発光素子3を1個だけ搭載する場合は、図2に示した発光素子3において、成長基板31の平面視の面積が、半導体積層体32の面積よりも大きくなるように個片化することが好ましい。すなわち、成長基板31の上面の外縁部に半導体積層体32から露出した領域を有するようにことが好ましい。これによって、波長変換部材2で波長変換されて上方向に伝播してくる黄色光の一部を、成長基板31の外縁部から半導体積層体32を介さずに外部に取り出すことができる。このため、黄色光の外部取り出し効率を向上することができる。
このような、成長基板31の外縁部は、前記した発光素子準備工程S11(図2参照)において、段差部32bの形成と同時に形成する発光素子3を区画する分割領域を広く形成することで設けることができる。
また、図1に示した例のように、変形例の発光装置が、複数の発光素子3を搭載する場合は、発光素子準備工程S11(図2参照)において、発光素子3を個々に割断して個片化せずに、所定の個数の発光素子3が含まれる単位領域毎にウエハを割断するようにする。その後、波長変換部材準備工程S12(図2参照)において、割断された発光素子3の成長基板31を第1板状部材21として、裏面側に蛍光体層22等を積層して波長変換部材2を形成することにより、変形例の発光装置が完成する。なお、発光素子3は第1板状部材21である成長基板31と元々接合されているため、発光素子接合工程S13(図2参照)は不要である。
<第2実施形態>
[発光装置の構成]
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る発光装置について説明する。図5に示す第2実施形態に係る発光装置1Aは、図1に示した第1実施形態に係る発光装置1に対して、波長変換部材2に代えて、波長変換部材2Aを備えることが異なる。更に、第2実施形態における波長変換部材2Aは、第1実施形態における波長変換部材2に対して、反射層24に代えて、DBR膜24Aaと金属反射膜24Abとを積層した反射層24Aを備えることが異なる。
他の構成要素は、第1実施形態と同様であるから、詳細な説明は適宜に省略する。
図5に示すように、第2実施形態に係る発光装置1Aは、反射層24Aが、第2板状部材23の下面側にDBR膜24Aaと金属反射膜24Abとを積層して構成される。
図1に示した第1実施形態においては、反射層24はDBR膜から構成される。このため、100%に近い極めて高い反射率を得るためには、例えば、70対(ペア)のように、非常に多数の誘電体層を積層する必要がある。誘電体多層膜は、種類の異なる誘電体層を交互に積層するため、積層数が増加すると製造工程数も増加することとなる。
そこで、本実施形態は、DBR膜24Aaの積層数を低減することで製造工程数を低減し、反射層24Aの下端に金属反射膜24Abを設けることで誘電体の積層数の低減による反射率の低下分を補うことを可能とするものである。
DBR膜24Aaは、第1実施形態における反射層24と同様のDBR膜である。
DBR膜24Aaの誘電体の積層数は、3対(ペア)以上とすることが好ましい。これによって、図8に示したように、DBR膜24Aaは90%以上の光を反射することができる。従って、金属反射膜24Abは、DBR膜24Aaを透過する残りの10%以下の光を反射し、その一部のみを吸収するため、反射層24A全体としての反射率の低下を防止することができる。
また、DBR膜24Aaの誘電体の積層数は、7対(ペア)以下とすることが好ましい。これによって、DBR膜24Aaの製造工程数を低減することができる。
金属反射膜24Abは、発光素子3が発光した波長の光及び蛍光体層22が変換した波長の光に対して良好な反射性を有する金属材料からなる反射膜である。金属反射膜24Abとしては、例えば、Ag,Alなどの金属又はこれらの金属を主成分とする合金を用いることができる。また、金属反射膜24Abは、金属多層膜として、DBR膜24Aaと接する層を前記したAg,Alなどの金属又はこれらの金属を主成分とする合金とし、下層側に、発光装置1Aを実装基板等に実装する際の接着層に適した金属、例えば、Au−Sn合金などを用いるようにしてもよい。
他の構成は、第1実施形態と同様であるから、説明は省略する。
また、発光装置1Aは、第1実施形態に係る発光装置1の製造方法おける反射層形成工程においてDBR膜を成膜する工程に加えて、更に金属反射膜を形成する工程を行うことにより、製造することができる。
本実施形態における反射層形成工程は、第1のサブ工程として、第1実施形態における反射層形成工程と同様にして、屈折率の異なる誘電体層を交互に所定の回数積層することにより、DBR膜24Aaを形成する。
次に、第2のサブ工程として、スパッタリング法や蒸着法などの金属膜の成膜法を用いて、第1のサブ工程で形成したDBR膜24Aa上に、金属反射膜24Abを積層する。
以上の手順によって、反射層24Aを形成することができる。
なお、他の製造工程については、第1実施形態と同様であるから説明は省略する。
更にまた、第1実施形態の変形例と同様に、発光装置1Aにおいても、成長基板31が第1板状部材21を兼ねるように構成してもよい。
<第3実施形態>
次に、図6を参照(適宜図1参照)して、本発明の第3実施形態に係る照明装置について説明する。図6に示す第3実施形態に係る照明装置10は、第1実施形態に係る発光装置1又は第2実施形態に係る発光装置1A、もしくはこれらの実施形態の変形例に係る発光装置を光源装置として備えた照明装置である。
以下に、第1実施形態に係る発光装置1を用いた場合を例として説明するが、特に断らない限り、第2実施形態に係る発光装置1A又はこれらの実施形態の変形例に係る発光装置を用いた場合も同様である。
[照明装置の構成]
図6に示すように、第3実施形態に係る照明装置10は、発光装置1と、枠体11と、光拡散板(拡散部材)12と、を備えて構成されている。
枠体11は、上面が開口する、例えば、直方体形状の基体である。枠体11の開口部の底面には、発光素子3が載置された面を上向きとして発光装置1が設置されている。また、枠体11の上面側には、開口部に蓋をするように、光拡散板12が設けられている。
本実施形態に係る照明装置10は、発光装置1の出力光である発光素子3が発光した光と波長変換部材2が波長変換した光とが混色した光を、光拡散板12を介して出力し、光拡散板12を介して出力した光を照明光とするものである。
なお、発光装置1の給電端子4,5は、図示は省略するが、リード線などの配線部材を介して外部電源と接続される。
また、本実施形態においても、発光装置1は、発光素子3が青色光を発光し、波長変換部材2が黄色光に変換する場合を例として説明する。また、図6において、青色光を実線で示し、黄色光を点線で示している。
発光装置1は、発光素子3が発光した光である青色光と、波長変換部材2が波長変換した光である黄色光とが混色した光を、照明装置10の光源光として出力する光源装置である。
前記したように、第1実施形態に係る発光装置1では、発光素子3の上面及び側面に波長変換のための蛍光体を設けないため、これらの面を介して青色光を効率よく、また安定した光量で外部に取り出すことができるとともに、発光素子3の下面から出射される青色光を、波長変換部材2によって高効率で黄色光に波長変換するとともに、上方向に反射して又は波長変換部材2の側面から外部に取り出すことができる。
従って、発光装置1を用いることにより、消費電力に対して効率の高い照明装置10を構成することができる。
ここで、図3を参照して、第1実施形態に係る発光装置1から取り出される光の色度ムラについて説明する。
発光素子3の配置間隔や配置密度にもよるが、図3に示すように、発光装置1から取り出される青色光の成分は、発光素子3の上方領域Aから多く取り出される。一方、発光素子3間の上方領域Bでは、青色光の成分が少なく、相対的に黄色光成分が多くなる。従って、発光装置1から出射される光は、色調ムラが生じ易くなる。
そこで、図6に示すように、第3実施形態に係る照明装置10は、第1実施形態に係る発光装置1を光源装置として用い、発光装置1から出力される光源光を、光拡散板12を透過させることにより、光源光に含まれる青色光と黄色光とを十分に混色して照明光とする。これによって、照明装置10は、発光装置1からの光源光の色度ムラを低減した白色の照明光を生成することができる。
枠体11は、照明装置10の基体であり、本実施形態では略直方体形状しており、上面に開口を有するとともに、上方向に向かって開口が広くなる内壁11aを有している。また、枠体11の開口部の底面には、発光装置1が設置される。また、内壁11aは、発光装置1から横方向に出射される光を上方に反射するのに適した角度で傾斜しており、発光装置1から出力される光に対して良好な反射性を有している。
光拡散板(拡散部材)12は、枠体11の上面側に、開口部に蓋をするように設けられている。光拡散板12は、発光装置1が出力する光源光に対して良好な透光性を有し、光拡散板12に入射した光源光を拡散して出射するものである。
光拡散板12としては、例えば、アクリル樹脂などの樹脂材料やガラス材料を用いることができる。また、透光性の板状部材に光拡散性を持たせるために、樹脂材料に粒状の光拡散材料を含有させて成形することで作製することができる。光拡散材料としては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、二酸化珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等の拡散剤、及び、これらを少なくとも一種以上含む混合物等を挙げることができる。
また、板状部材の少なくとも一方の面を粗面化して擦りガラス状として光拡散性を持たせるようにしてもよい。
[照明装置の動作]
引き続き、図6を参照(適宜図1参照)して、照明装置10の動作について説明する。
照明装置10は、発光装置1の給電端子4,5に、不図示の配線部材を介して外部から電力を供給することにより、発光装置1から青色光LB1と黄色光LY1とが混色した光源光を出力する。
光源光である青色光LB1及び黄色光LY1は、発光装置1から直接に、又は内壁11aで反射されて、光拡散板12に入射する。そして、光拡散板12に入射した青色光LB1及び黄色光LY1は、光拡散板12によって拡散され、それぞれ青色拡散光LB2及び黄色拡散光LY2として出力される。これらの青色拡散光LB2及び黄色拡散光LY2は、一様に混色され、色度ムラの低減された白色拡散光LWからなる照明光が生成される。
<変形例>
[照明装置の構成]
なお、照明装置の形状は、直方体形状に限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。かかる変形例の一例を、図7に示す。図7に示した第3実施形態の変形例に係る照明装置10Aは、図6に示した照明装置10における枠体11及び光拡散板12に代えて、それぞれ平板状の基体11A、半円筒形状の光拡散板12Aを用いたものであり、直管型の蛍光灯管を模した外観形状をしている。また、照明装置10Aは、発光装置1が基体11Aの上面に、反射層24(図1参照)を基体11Aの上面と対向するように載置され、半円筒形状の光拡散板12Aが平板状の基体11Aの発光装置1を載置した側の面上を覆うように設けられている。
図7示した例では、照明装置10Aの外観は、半円柱形状となるように構成されているが、基体11Aの裏面側に、光拡散板12Aと同形状のカバー部材を設け、外観が円柱形状となるように構成してもよい。
なお、図7は、直管状の照明装置10Aの中ほどの一部を輪切りにして図示したものである。従って、図示は省略したが、直管の両端には蓋部材が設けられ、蓋部材の一方又は両方に、外部から電力の供給を受けるための接続端子を備え、当該接続端子と発光装置1の給電端子4,5とが、不図示の配線部材を介して接続される。
る。
[照明装置の動作]
本変形例に係る照明装置10Aは、発光装置1の給電端子4,5(図1参照)に、不図示の配線部材を介して外部から電力を供給することにより、発光装置1から青色光LB1と黄色光LY1とが混色した光源光を出力する。
図7に示すように、照明装置10Aにおいて、発光装置1から出力された青色光LB1及び黄色光LY1は、半円筒形状の光拡散板12Aの内面から入射すると、光拡散板12Aによって拡散され、青色拡散光LB2(実線で図示)及び黄色拡散光LY2(点線で図示)として、光拡散板12Aの外面から出射される。そして、青色拡散光LB2と黄色拡散光LY2とが一様に混色して白色拡散光LWが生成され、照明装置10Aの照明光として、当該白色拡散光LWが光拡散板12Aの外面全体から出力される。
更に、照明装置の他の形状としては、図7に示した半円筒形状の光拡散板12Aに代えて、例えば、ドーナツ形状の光拡散板を用いることで、リング型の蛍光灯管を模した形状とすることができ、また、半球殻状の光拡散板を用いることで、電球型の形状とすることもできる。なお、このときに、照明装置の外観形状に合わせて発光装置1を適宜な形状にしたり、複数個の発光装置1を照明装置の外観形状に合わせて適宜に配置すればよい。
以上、本発明に係る発光装置及び照明装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変などしたものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1,1A 発光装置
2,2A 波長変換部材
21 第1板状部材
22 蛍光体層(波長変換層)
23 第2板状部材
24,24A 反射層
24Aa DBR膜
24Ab 金属反射膜
3 半導体発光素子(発光素子)
31 成長基板
32 半導体積層体
32n n型半導体層
32a 発光層
32p p型半導体層
32b 段差部
33 n側電極
33a 接合部
33b 延長部
34 p側電極
34a 接合部
34b 延長部
35 全面電極
36 保護層
4 給電端子
5 給電端子
6 ワイヤ
7 封止部材
10,10A 照明装置
11 枠体
11A 基体
11a 内壁
12,12A 光拡散板(拡散部材)

Claims (10)

  1. 半導体発光素子と、当該半導体発光素子が発光する光を異なる波長の光に変換する波長変換材料を含有する波長変換部材とを備えた発光装置であって、
    前記波長変換部材は、
    透光性を有する第1板状部材と、前記波長変換材料を含有する樹脂からなる波長変換層と、透光性を有する第2板状部材と、反射層とをこの順で積層してなるとともに、前記第1板状部材の前記波長変換層が設けられた側と反対側の主面上に前記半導体発光素子を載置し、
    前記反射層は、屈折率が異なり透光性を有する2種以上の誘電体膜を交互に積層してなるDBR(分布ブラッグ反射鏡)膜であることを特徴とする発光装置。
  2. 前記反射層は、前記DBR膜の前記第2板状部材と接する面と反対側の面に、金属反射膜を更に積層してなることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第2板状部材は、前記波長変換層よりも剛性が高い無機材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記波長変換層を構成する樹脂は、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、フッ素樹脂及びこれらの樹脂を少なくとも一種以上含むハイブリッド樹脂から選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の発光装置。
  5. 前記第1板状部材は、前記波長変換層よりも剛性が高い無機材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の発光装置。
  6. 前記DBR膜は、Si、Ti、Zr、Nb、Ta、Alからなる群より選択された少なくとも一種の酸化物又は窒化物から選択され、互いに屈折率の異なる2種の材料を用いた誘電体膜を交互に積層してなることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の発光装置。
  7. 前記波長変換材料による変換後の光の波長において、前記第1板状部材の屈折率をn1、前記波長変換層を構成する樹脂の屈折率をn2、前記第2板状部材の屈折率をn3としたときに、
    n1≧n2≧n3
    の関係を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の発光装置。
  8. 前記屈折率の関係において、
    n1>n2>n3
    であることを特徴とする請求項7に記載の発光装置。
  9. 前記第1板状部材の前記波長変換層が設けられた側と反対側の主面上に、2以上の前記半導体発光素子が互いに離間して載置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の発光装置。
  10. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の発光装置と、
    前記発光装置が発する光を拡散する透光性の拡散部材と、を備え、
    前記拡散部材を透過する光を照明光とすることを特徴とする照明装置。
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