JP6201121B2 - 角度測定装置、角度測定方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、例えばゴルフボールなどの物体が、所定地点からゴルフクラブで空間に打ち出されたときの打ち出し方向の仰角の角度を測定する角度測定装置、角度測定方法及びプログラムに関する。
従来、ゴルフスイング中のゴルフクラブのヘッド、ピッチャーの投げたボール、走行する自動車等の測定対象物の速さを測定する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような測定対象物の速さの測定には、ドップラーセンサが用いられている。ドップラーセンサは、移動する被測定物体にマイクロ波を放射してその物体からの反射波を測定する。これは、ドップラー効果によって物体の移動速度に応じて反射波の周波数が変化するため、放射波に対する反射波の周波数の差分を検出し、その差分の周波数を有する信号、すなわちドップラー信号から測定対象物の速さを算出することができる。
また、特許文献2に記載のゴルフボール打出角度測定装置は、ゴルフボール打出位置から飛球方向に所定距離をおいた位置にゴルフボールの通過を検知する方向センサを設けている。そして、打ち出されたゴルフボールの通過位置を方向センサで検知し、検知された通過位置に基づいてゴルフボール打出角度を演算するものである。
特開2002−71802号公報 特開平9−140835号公報
上記した特許文献1に記載の装置は、例えば、ゴルフスイング中のゴルフクラブのヘッドのヘッドスピードを正確に測定することが可能であり、また、インパクト時におけるゴルフクラブのヘッドの移動方向を知ることが可能である。しかし、この装置は、ゴルフスイング中のゴルフクラブのヘッドで打ち出されたゴルフボールの打ち出し方向の角度を測定するための装置ではない。
また、上記した特許文献2に記載の装置は、ゴルフボール打出位置から飛球方向に所定距離をおいた位置に方向センサを設けなければならず、装置が大掛かりになり、方向センサの設置など測定の準備にも手間がかかる。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を正確に測定できる角度測定装置、角度測定方法及びプログラムを提供することを目的とするものである。
第1の観点では、本発明は、所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を測定する角度測定装置であって、前記所定地点から離れた第1の位置に設置され、所定周波数の波を前記物体に向けて放射して該物体から反射した反射波より第1のドップラー信号を検出して出力する第1のドップラーセンサと、前記第1の位置から所定距離離れた第2の位置に設置され、前記所定周波数とは異なる周波数の波を前記物体に向けて放射して該物体から反射した反射波より前記第1のドップラー信号とは異なる位相の第2のドップラー信号を検出して出力する第2のドップラーセンサと、前記第1のドップラー信号及び前記第2のドップラー信号に基づいて、両ドップラー信号の位相差データを取得する位相差取得手段と、前記位相差取得手段により取得された位相差データに基づいて、前記角度を演算する角度演算手段と、を備えることを特徴とする角度測定装置を提供する。
上記第1の観点による角度測定装置では、所定地点から空間に向けて移動する物体とは、例えば、セットされた地点からゴルフスイング中のゴルフクラブのヘッドによって空間に向けて打ち出されたゴルフボールなどのような所定地点に静止し、その地点から空間に向けて移動する物体である。物体の移動方向が所定の基準方向となす角度とは、例えば、仰角であり、具体的には、例えば、ドップラーセンサAと打つ時のボールとを結ぶ方向(基準方向)と、打った直後のボールの飛ぶ方向(移動方向)とのなす角度である。本発明によれば、2つのドップラーセンサから移動する物体に向けて所定周波数の波を放射して該物体から反射した反射波より検出した2つのドップラー信号に基づいて、所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を演算するのに必要な位相差データが取得されるので、該位相差データに基づいて、角度が測定できる。
「所定周波数とは異なる周波数」としては、所定周波数とは僅かに異なる周波数とするとよく、「所定周波数とは僅かに異なる周波数」としては、例えば、数十MHzオーダー〜数MHzオーダー(1万分の1〜10万分の1のオーダー)で、僅かにずらした周波数とするとよい。なお、通常、異なる発振器から出力される周波数は同一の周波数を発振する発振器として設計したとしても、実際には僅かに異なる周波数となっていることから、「所定周波数」と「所定周波数と異なる周波数」とは、例えば同一の周波数を発振する設計の異なる発振器からの信号によって生成するとよい。
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による角度測定装置において、前記第1の位置は前記所定地点に対して前記基準方向と反対方向に位置し、前記第2の位置は前記第1の位置に対して地面に垂直な上方向に位置していることを特徴とする。
上記第2の観点による角度測定装置では、第1のドップラーセンサは、所定地点に対して基準方向と反対方向の第1の位置に設置され、第2のドップラーセンサは、第1の位置に対して地面に垂直な上方向の第2の位置に設置される。これにより、例えば、空間に向けて打ち出されたゴルフボールの打ち出し角(仰角)を測定する場合には、第1のドップラーセンサが設置された位置に対して、第2のドップラーセンサを地面に垂直な上方向の位置に設置することにより、ゴルフボールの打ち出し角度(仰角)を測定することができる。
第3の観点では、本発明は、前記第1または前記第2の観点による角度測定装置において、前記角度演算手段は、前記位相差取得手段により取得された位相差データを所定時間に亘って累積した累積位相差データに基づいて、前記角度を演算することを特徴とする。
上記第3の観点による角度測定装置では、累積位相差データに基づいて、物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を演算するので、角度をより正確に求めることができる。
第4の観点では、本発明は、前記第1から前記第3のいずれかの観点による角度測定装置において、前記角度演算手段は、前記所定地点から前記位相差データが取得された時の前記物体までの移動距離に基づいて、前記角度を演算することを特徴とする。
上記第4の観点による角度測定装置では、移動距離に基づいて、物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を演算するので、角度をより正確に求めることができる。
第5の観点では、本発明は、前記第1から前記第4のいずれかの観点による角度測定装置において、前記累積位相差データの時間経過に従った規則性に基づいて、前記累積位相差データの中から有効累積位相差データを抽出する有効位相差抽出手段を更に備えることを特徴とする。
上記第5の観点による角度測定装置では、累積位相差データの時間経過に従った規則性に基づいて、累積位相差データの中から有効累積位相差データを抽出するので、角度の演算に必要な有効累積位相差データを得ることができる。
第6の観点では、本発明は、前記第5の観点による角度測定装置において、前記有効位相差抽出手段は、時系列の累積位相差データ列の繋がりが比較的スムーズに連続した区間を見つけ出すことで、前記有効累積位相差データを抽出することを特徴とする。
上記第6の観点による角度測定装置では、時系列の累積位相差データ列の繋がりが比較的スムーズに連続した区間を見つけ出すことで、有効累積位相差データを抽出するので、角度の演算に必要な有効累積位相差データを得ることができる。「比較的スムーズに連続した区間」としては、例えば、時系列の累積位相差データ列の繋がりが他の区間と比較してスムーズに連続した区間とするとよい。
第7の観点では、本発明は、前記第1から前記第6のいずれかの観点による角度測定装置において、前記角度演算手段は、前記有効累積位相差データと、前記所定地点から前記有効累積位相差データのうちの最初の位相差データが取得された時の前記物体までの第1の移動距離と、前記有効累積位相差データのうちの最後の位相差データが取得された時の前記物体までの第2の移動距離とに基づいて、前記角度を演算することを特徴とする。
上記第7の観点による角度測定装置では、有効累積位相差データと、物体の第1,第2の移動距離とに基づいて、移動方向角度を演算するので、角度をより正確に求めることができる。
第8の観点では、本発明は、前記第1から前記第7のいずれかの観点による角度測定装置において、前記物体の速度を算出する物体速度算出手段を更に備え、前記物体速度算出手段により算出された前記物体の速度に基づいて、前記物体の移動距離を算出することを特徴とする。
上記第8の観点による角度測定装置では、物体の速度に基づいて、物体の移動距離を算出するので、角度の演算に必要な物体の移動距離を求めることができる。
第9の観点では、本発明は、前記第7または前記第8の観点による角度測定装置において、前記所定地点から前記位相差データが取得された時の前記物体までの移動距離は、前記物体の速度と移動時間に基づいて算出されることを特徴とする。
上記第9の観点による角度測定装置では、角度の演算に必要な移動距離を求めることができる。
第10の観点では、本発明は、前記第3から前記第9のいずれかの観点による角度測定装置において、前記累積位相差データは、前記位相差取得手段により取得された異なる時間の位相差データ間の連続性を加味して累積されることを特徴とする。
上記第10の観点による角度測定装置では、角度を演算するのに必要な有効累積位相差データを得るための元データとして、より適切な累積位相差データを得ることができる。
第11の観点では、本発明は、前記第3から前記第9のいずれかの観点による角度測定装置において、前記累積位相差データは、前記位相差取得手段により取得された位相差データが+180度ラインを越えて回転したか否かの判断結果に基づいて、前記異なる時間の位相差データ間の連続性を加味して累積されることを特徴とする。
上記第11の観点による角度測定装置では、角度を演算するのに必要な有効累積位相差データを得るための元データとして、より適切で、かつ連続性のある累積位相差データを得ることができる。
第12の観点では、本発明は、前記第1から前記第11のいずれかの観点による角度測定装置において、前記物体の移動速度が最も速い場合においても、前記位相差取得手段により取得された位相差データのうち時間軸上で連続する2つの時点の位相差データが、1回転の位相角範囲内に入るように、前記角度の演算に影響する各種のパラメータを設定したことを特徴とする。
上記第12の観点による角度測定装置では、物体の移動速度が最も速い場合においても、角度を演算するのに必要な位相差データを信頼性をもって取得することができる。
例えば、測定対象の物体がゴルフボールであり、ゴルフクラブで打ち出されたゴルフボールが最速で移動(飛行)しているときに、ゴルフボールから反射した反射波より検出したドップラー信号の位相差データが、+40度,+90度,+140度,−170度,−120度,−70度,−20度,+30度・・・というように、時間軸上で連続する2つの時点の位相差データが−180度〜+180度(360度、すなわち1回転)の位相角範囲内に入るように、ドップラー信号の波長やドップラー信号をデジタル変換するためのサンプリングレートやドップラーセンサから測定対象の物体(ゴルフボール)までの距離といった各種のパラメータを設定する。
第13の観点では、本発明は、前記第1から前記第12のいずれかの観点による角度測定装置において、前記物体の速度に基づいて、前記位相差取得手段により取得された位相差データの中から、前記角度の演算に必要な特定の位相差データを選択することを特徴とする。
上記第13の観点による角度測定装置では、物体の速度に基づいて、取得された位相差データの中から、角度を演算するのに必要な特定の位相差データを選択することができる。
第14の観点では、本発明は、前記第1から前記第13のいずれかの観点による角度測定装置において、前記累積位相差データの時間経過に従った規則性に基づいて、前記物体が移動を開始する前記所定地点を検出する移動開始点検出手段を更に備えることを特徴とする。
上記第14の観点による角度測定装置では、角度を演算するのに必要な物体が移動を開始する所定地点を得ることができる。
ここで、「累積位相差データの時間経過に従った規則性」は、物体が移動するときの運動特性に基づいて決定される。
第15の観点では、本発明は、前記第1から前記第14のいずれかの観点による角度測定装置において、前記位相差取得手段は、前記第1及び第2のドップラー信号を信号変換した変換データを取り込み、取り込んだ前記変換データに対して窓関数掛けを行う窓関数手段と、前記窓関数手段により窓関数掛けされた窓関数掛けデータに対して周波数スペクトル解析を行う周波数スペクトル解析手段と、前記周波数スペクトル解析手段により周波数スペクトル解析されて得られた複素データに基づき、前記第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出する位相差データ算出手段と、を有することを特徴とする。
上記第15の観点による角度測定装置では、第1及び第2のドップラー信号を信号変換した変換データに対して窓関数掛けを行い、窓関数掛けデータに対して周波数スペクトル解析を行って得られた複素データに基づき、第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出する。これにより、複素データに基づき、角度の演算に必要な位相差データを取得することができる。
第16の観点では、本発明は、前記第15の観点による角度測定装置において、前記位相差算出手段は、前記物体の速度に最も近い周波数インデックスの実数・虚数データに基づき、前記第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出することを特徴とする。
上記第16の観点による角度測定装置では、物体の速度に最も近い周波数インデックスの実数・虚数データに基づき、位相差データを算出するので、角度の演算に必要な位相差データをより適切に求めることができる。
第17の観点では、本発明は、前記第15または前記第16の観点による角度測定装置において、前記位相差算出手段は、前記周波数スペクトル解析手段により周波数スペクトル解析されて得られた複素データのうち前記物体の速度に相当する1つの周波数インデックスの複素データだけに基づき、前記第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出することを特徴とする。
上記第17の観点による角度測定装置では、物体の速度に相当する1つの周波数インデックスの複素データだけに基づき、位相差データを算出するので、角度の演算に必要な位相差データをより適切に求めることができる。
第18の観点では、本発明は、前記第15から前記第17のいずれかの観点による角度測定装置において、前記窓関数手段は、前記第1及び第2のドップラー信号をデジタル変換したA/D変換データを取り込み、取り込んだ前記A/D変換データに対して窓関数掛けを行うことを特徴とする。
上記第18の観点による角度測定装置では、第1及び第2のドップラー信号をデジタル変換したA/D変換データに対して窓関数掛けを行って有限なデータとするので、周波数スペクトル解析といった畳み込み演算の結果を最適化することができる。
第19の観点では、本発明は、前記第15から前記第17のいずれかの観点による角度測定装置において、前記窓関数手段は、前記第1及び第2のドップラー信号をコサイン波形あるいはサイン波形に変換した波形データを取り込み、取り込んだ前記波形データに対して窓関数掛けを行うことを特徴とする。
上記第19の観点による角度測定装置では、第1及び第2のドップラー信号をコサイン波形あるいはサイン波形に変換した波形データに対して窓関数掛けを行って有限なデータとする。これにより、周波数スペクトル解析といった畳み込み演算の結果を最適化することができる。また、A/D変換データに対して窓関数掛けを行って畳み込み演算することに比べて、サインあるいはコサイン波形データに対して窓関数掛けを行って畳み込み演算する方が畳み込み演算処理における積和演算の回数を少なくすることができる。
第20の観点では、本発明は、前記第15から前記第19のいずれかの観点による角度測定装置において、前記窓関数手段は、窓関数としてフラットトップ・ウインドウを用いることを特徴とする。
上記第20の観点による角度測定装置では、取り込んだデータに対してフラットトップ・ウインドウを用いて窓関数掛けを行う。このフラットトップ・ウインドウは、他の窓関数に比べて以下の特徴がある。(1)入力信号の周波数成分が、高速フーリエ変換(FFT)などの周波数スペクトル解析の周波数インデックスから多少ずれていても影響が小さい。すなわち、1つの周波数インデックスでカバーできる周波数範囲が広い。また、周波数分解能的には細かく見ない。代わりに多少周波数がずれていても実軸、虚軸の結果がしっかりでてくる。(2)このフラットトップ・ウインドウにより窓関数掛けされてFFTで取り込まれるデータのうち、周波数スペクトル解析の結果に支配的に効いてくるのは中央の比較的狭い範囲だけなので、移動方向角度の演算に必要なデータを得るためのアルゴリズムとの相性が良い。これにより、入力信号の周波数の時間的変化への対応が鋭くなり、移動方向角度の演算に必要な位相差データを得るための信号処理としては、時々刻々と変化する位相差データを必要とするので都合が良い。従って、フラットトップ・ウインドウは、角度の演算に必要なデータを得るための窓関数として適している。
第21の観点では、本発明は、前記第15から前記第20のいずれかの観点による角度測定装置において、前記周波数スペクトル解析手段は、周波数スペクトル解析の対象となる前記窓関数掛けデータを前記変換データから取り込む際に、取り込みデータ数の一部である所定データ数の分をシフトして順次取り込み、周波数スペクトル解析を繰り返し行うことを特徴とする。
上記第21の観点による角度測定装置では、取り込んだ窓関数掛けデータ数の所定データ数の分をシフトして周波数スペクトル解析を繰り返し行う。これにより、このように周波数スペクトル解析を繰り返し行って得られた位相差データは、時々刻々と変化する位相差データに対応して、シフトした所定データ数の分の間隔で得ることができる。
第22の観点では、本発明は、前記第15から前記第21のいずれかの観点による角度測定装置において、前記周波数スペクトル解析手段は、周波数スペクトル解析として高速フーリエ変換を行うことを特徴とする。
上記第22の観点による角度測定装置では、取り込んだ窓関数掛けデータに対して高速フーリエ変換を用いて周波数スペクトル解析を行う。これにより、角度の演算に必要な位相差データを取得するための複素データを得るのに適した周波数スペクトル解析を行うことができる。
FFTにおいて、データ数Nが多い程、得られる周波数分解能が上がる(細かくなる)反面、入力信号の周波数の時間的変化への対応が鈍くなる。角度を演算するという目的では、時々刻々と変化する位相差データが必要となるので、逆にデータ数Nが少なめの方が良く、周波数分解能は粗くても問題とならない。データ数Nが少なめの比較対照としては、一例として周波数スペクトル解析に用いる場合等を挙げることができる。例えば、従来技術のボールスピード測定(演算)では、N=256としている。これに対して、本発明の角度測定(演算)では、例えば、N=128でよい。ちなみに、FFTのデータ数Nは2のべき乗に限る。
第23の観点では、本発明は、前記第8の観点による角度測定装置において、前記物体速度算出手段は、前記第1及び第2のドップラー信号のうち、前記物体から反射した反射波より検出されるドップラー信号を連続して検出する期間が長い方のドップラー信号に基づいて、前記物体の速度を算出することを特徴とする。
上記第23の観点による角度測定装置では、連続して検出する期間が長いドップラー信号に基づいて、物体の速度を算出するので、より正確な物体速度を求めることができる。
第24の観点では、本発明は、前記第8の観点による角度測定装置において、前記第1のドップラー信号をデジタル変換したA/D変換データを取り込み、取り込んだ前記A/D変換データに対して窓関数掛けを行う第2の窓関数手段と、前記第2の窓関数手段により窓関数掛けされた窓関数掛けデータに対して周波数スペクトル解析を行う第2の周波数スペクトル解析手段と、を有することを特徴とする。
上記第24の観点による角度測定装置では、第1のドップラー信号をデジタル変換したA/D変換データに対して窓関数掛けを行い、この窓関数掛けデータに対して周波数スペクトル解析を行うことにより、物体の速度算出に必要なデータを得ることができる。
第25の観点では、本発明は、前記第24の観点による角度測定装置において、前記第2の窓関数手段は、窓関数としてハニング・ウインドウを用いることを特徴とする。
上記第25の観点による角度測定装置では、取り込んだデータに対してハニング・ウインドウを用いて窓関数掛けを行うことにより、物体の速度算出により適したデータを得ることができる。
第26の観点では、本発明は、前記第24または前記第25の観点による角度測定装置において、前記第2の周波数スペクトル解析手段が行う周波数スペクトル解析の対象となる前記窓関数掛けデータのデータ数は、前記位相差取得手段が有する前記周波数スペクトル解析手段が行う周波数スペクトル解析の対象となる前記窓関数掛けデータのデータ数よりも多く設定していることを特徴とする。
上記第26の観点による角度測定装置では、窓関数掛けデータのデータ数を多く設定しているので、物体速度の算出のためのデータの周波数分解能が高いため、より正確な物体の速度に基づいて、角度の演算に必要な物体の移動距離を算出することができると共に、角度の演算に必要な特定の位相差データを選択することができる。
第27の観点では、本発明は、前記第1から前記第26のいずれかの観点による角度測定装置において、前記物体はゴルフボールであり、前記ゴルフボールに力を加え、前記ゴルフボールを前記所定地点から空間に向けて打ち出したときの該ゴルフボールの打ち出し角度を測定することを特徴とする。
上記第27の観点による角度測定装置では、ゴルフボールの打ち出し角度を測定することできる。
第28の観点では、本発明は、前記第27の観点の角度測定装置において、前記第1のドップラーセンサは、前記所定地点から前記ゴルフボールの打ち出し方向と反対方向に所定距離離れた第1の地点に設置され、前記第2のドップラーセンサは、前記第1のドップラーセンサの設置位置から重力が加わる方向の反対方向に所定距離離れた第2地点に設置され、前記物体速度算出手段は、前記第1のドップラーセンサが、前記ゴルフボールから反射した反射波より検出した前記第1のドップラー信号に基づいて、前記物体の速度を算出することを特徴とする。
上記第28の観点による角度測定装置では、第1のドップラーセンサから出力された第1のドップラー信号に基づいて、ゴルフボールの速度を算出する。これにより、第1及び第2のドップラーセンサがゴルフボールからの反射波を検出する際に、例えば、ゴルフクラブによってゴルフボールが打ち出された時、インパクト後にゴルフクラブのヘッドに隠れてゴルフボールからの反射波を検出できない期間が存在する。このとき、インパクト後のより早いタイミングで反射波を検出することができる第1のドップラーセンサから出力される第1のドップラー信号に基づいて、ゴルフボールの速度を算出するので、より正確なゴルフボールの速度を求めることができる。
第29の観点では、本発明は、前記第1から前記第28のいずれかの観点による角度測定装置において、前記角度演算手段により演算された前記角度を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする。
上記第29の観点による角度測定装置では、演算して得られた角度の結果を表示手段に表示できる。
第30の観点では、本発明は、前記第1から前記第29のいずれかの観点による角度測定装置を用いて、所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を測定する角度測定方法を提供する。
第31の観点では、本発明は、前記第1から前記第29のいずれかの観点による角度測定装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを提供する。
本発明の角度測定装置によれば、所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を正確に測定できる。
本発明の一実施形態に係る角度測定装置の構成を示す図である。 図1に示す角度測定装置を構成する演算部の機能構成を示すブロック図である。 図1に示す角度測定装置を構成する演算部の演算処理を示すフローチャートである。 高速フーリエ変換の繰り返しのシフト動作を説明する図である。 高速フーリエ変換により得られる複素データの結果例を示す図である。 位相差算出部で算出される2組の複素データによる位相差を説明する図である。 累積位相差データの算出方法を示すフローチャートである。 累積位相差データの算出例を説明する図である。 位相差データについての説明図である。 累積位相差データをグラフ化して示す図である。 打ち出されたボールがゴルフクラブのヘッドに隠れる様子を示す図である。 打ち出し角の演算方法についての説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る角度測定装置について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る角度測定装置の構成を示す図であり、ここでは、一例としてゴルフボールの打ち出し角を測定するときの装置構成を示す。
図1に示すように、打ち出し角測定装置10は、打ち出し地点Hに設置されたゴルフボール1(以下、単にボール1と記すこともある)が、ゴルファ−(図示せず)がスイングするゴルフクラブ2によって、空間に打ち出されたときの打ち出し方向Fが基準方向Rとなす角度LA(以下、打ち出し角LAと称する)を測定するものであり、2台のドップラーセンサ11,12と、角度測定部13とよりなる。ここで、基準方向Rは、一方のドップラーセンサ11と、打ち出し地点Hにあるボール1とを結ぶ線R1を延長した方向である。
ドップラーセンサ11(以下、センサAと記すこともある)及びドップラーセンサ12(以下、センサBと記すこともある)は、それぞれ出力周波数が24.15GHz及び24.16GHzのマイクロ波(すなわち、センサAとセンサBとで、10MHz程度をずらした周波数のマイクロ波)を、測定対象物であるボール1に向けて連続的に放射して、ボール1から反射した反射波よりドップラー信号を検出して出力する。このドップラーセンサ11及びドップラーセンサ12は、同じ構成のものであり、帯誘電体共振器(dielectric resonator)などで構成し、所定周波数の基準信号を発生させ、所定レベルまで増幅し、マイクロ波に変換して放射する放射部と、放射されたマイクロ波が測定対象物から反射した反射波を受波し、受波したマイクロ波の中からドッブラー信号成分を抽出して出力する受波部と、マイクロ波を放射・受波するアンテナとを含んでいる。
センサA,Bの具体的な設置位置は、センサA,Bの検知範囲が、ボール1の打ち出し地点Hと、ゴルフクラブ2によって空間に打ち出されたときのボール1の飛行空間を含むような位置である。一例としては、センサAは、打ち出し地点Hに対してボール1の打ち出し方向Fと反対方向に離れた地上近傍地点に設置する。また、センサBは、センサAの設置位置から重力が加わる方向の反対方向(すなわち、真上方向)に離れた空間地点に設置する。このとき、センサA,Bのアンテナの開口面11a,12aが、ボール1に正対するように設置される。
本実施形態では、打ち出し地点HとセンサAとの距離は、バックスィング時にゴルフクラブ2のヘッド2aがセンサAに当たらない距離とし、例えば、センサAは、打ち出し地点Hからボール1の打ち出し(飛行)方向Fと反対方向に150cm離れた地点に設置する。センサAとセンサBとの距離は、バックスィング時にゴルフクラブ2のヘッド2aがセンサBに当たらない距離で、かつ、センサAとセンサBからそれぞれ出力されたドップラー信号が、後述するように、打ち出し角LAの測定に必要な位相差データが得られるような距離とし、例えば、センサBは、センサAに対して重力が加わる方向の反対方向、すなわち、上方向に20cm離れた空間地点に設置する。なお、センサBは、実際には、置き台などに載せて設置する。
上記のようなセンサA,Bの設置位置は、センサA,Bからそれぞれ出力される2つのドップラー信号が互いに異なる位相となるような位置である。すなわち、センサA,Bは、空間に打ち出されたボール1に対して等しい距離にならない位置に設置する。
角度測定部13は、図1に示すように、アンプ・フィルタ部14,15と、A/D変換部16と、コンパレータ部17と、演算部18と、表示部19と、スイッチ群20とより構成される。
アンプ・フィルタ部14,15は、センサA,センサBからそれぞれ出力されたドップラー信号を増幅する増幅器と、ボール1の打ち出し角LAの測定に必要な周波数帯域のドップラー信号だけを通過させ、それ以外の周波数をカットする帯域フィルタとを備えている。
A/D変換部16は、アンプ・フィルタ部14,15からそれぞれ出力されたアナログ波形のドップラー信号をデジタル値に変換してA/D変換データd1,d2として出力する。なお、A/D変換部16でのA/D変換のサンプリングレートは、例えば、50kHz程度である。コンパレータ部17は、アンプ・フィルタ部14によって増幅され、帯域制限された信号を基準値と比較し、ドップラーパルス(基準値以上の場合にハイレベルで、基準値より小さい場合にはローレベルとするパルス信号)dpを出力する。
演算部18は、A/D変換部16から出力された2種類のA/D変換データd1,d2(すなわち、2台のセンサA,Bからそれぞれ出力されたドップラー信号に対応する2種類のA/D変換データ)と、コンパレータ部17から出力されたドップラーパルスdp(すなわち、センサAから出力されたドップラー信号に対応するドップラーパルス)を入力し、これらの入力信号に基づいて、ボール1の打ち出し角LAを演算して、その演算結果を出力する。
表示部19は、LCDや有機ELディスプレイ等から形成され、演算部18から出力された演算結果である打ち出し角LAを表示する。この表示部19には、演算部18で算出されたボール1のボールスピードも表示するようにしてもよい。また、ボールの打ち出し角の測定時に、測定者が入力するボールの打ち出しに使用するゴルフクラブの種類を合わせて表示するようにしてもよい。スイッチ群20は、電源スイッチと、各種設定スイッチからなる。
図2は、図1に示す打ち出し角度測定装置10を構成する演算部18の機能構成を示すブロック図である。図2に示す演算部18を機能構成する各ブロック機能は、その機能をコンピュータ読み取り可能なプログラム言語で記述して、そのプログラムをコンピュータに実行させることで実現する。コンピュータは、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらを接続するバス等により構成されている。
図2に示すように、演算部18は、位相差データを算出して出力する位相差取得部21と、位相差取得部21により出力された位相差データを累積して累積位相差データを出力する位相差累積部22と、ゴルフクラブ2のスイング時、ヘッド2aのスイングを検出したヘッド信号を出力するヘッド検出部23と、ボール1のボールスピードを算出するボールスピード算出部24と、位相差累積部22から出力された累積位相差データAPに基づいてボール1がゴルフクラブ2のヘッド2aによって打ち出されたインパクト時点を検出するインパクト検出部25と、位相差累積部22から出力された累積位相差データAPの中から角度の演算に必要な有効累積位相差データVPを抽出する有効累積位相差抽出部26と、空間に打ち出されたボールの飛行距離を算出する飛行距離算出部27と、ボール1の打ち出し角LAを演算する角度演算部28と、を備える。
位相差データ取得部21は、データ取り込み部31A,31Bと、窓関数部32A,32Bと、高速フーリエ変換(以下、FFTと記すこともある)部33A,33Bと、位相差算出部34と、を備える。
ヘッド検出部23は、コンパレータ部17から出力されたドップラーパルスdpを入力し、ドップラーパルスdpの周期に基づいて、その周期がゴルフクラブ2のヘッド2aのスイングに対応する周期パターンになった場合に、ヘッド2aのスイングがあったと判別して、スイングがあったと判別されたときにヘッド信号を出力し、出力されたヘッド信号は、データ取り込み部31A,31Bに送られる。
なお、ゴルフクラブ2のヘッド2aのスイングに対応する周期パターンは、予め各種のクラブを多数の人でスイングして得た周期パターンと、スイングしていない場合に得られる周期パターンとに基づいて、予め決定しておいてもよいし、例えば、利用者のスイングに対応する周期パターンを学習させて利用するようにしてもよい。
データ取り込み部31A,31Bは、取り込みデータを蓄積するメモリ(RAM)を備え、A/D変換部16から出力されたA/D変換データd1,d2を取り込んで、ヘッド検出部23からヘッド信号が送られたとき(すなわち、ゴルフクラブ2のヘッド2aのスイングがあったことが検出されたとき)から所定期間分だけ蓄積する。この所定期間は、ヘッド2aがボール1にヒットしてから打ち出し角LAの測定に必要な時間であり、同時に後述するボールスピードの算出に必要な時間でもある。所定期間は、例えば、数百ミリ秒(ms)程度とするとよい。また、データ取り込み部31A,31Bは、例えば、数キロバイト(KB)程度のメモリで構成する。
ここで、データを蓄積する所定期間(時間)については、以下の点を考慮して設定される。すなわち、ゴルフクラブ2をスイングして、打ち出されたボール1が見える(すなわち、測定可能となる)までには、ある程度の時間が必要である。ヘッドスピードが遅い人と早い人では、4倍弱くらい差がある。具体的には、ヘッドスピードは、通常では、秒速15メートル/秒(m/s)〜55m/sくらいの範囲であり、最高でも70m/sくらいである。
このようなことから、所定期間(時間)の最大値については、ゴルフボールの場合、打ち出し地点Hから10mくらい先までは見えるので、秒単位までA/D変換データを蓄積してもよいが、屋内(例えば、試打室など)でも測定できるようにすることを考慮して、打ち出し地点Hから2.5m〜3mぐらいの範囲まででデータの蓄積を終了するようにする。また、所定期間(時間)の最小値については、ボールスピードが遅い人では20m/sくらいであるので、ボールスピード20m/sで打ち出し地点Hから3mに到達するのに要する時間に、更に余裕時間αを加えた時間とする。なお、この余裕時間αは、ボールを打った瞬間(インパクト時点)が分からない(すなわち、ドップラー信号のA/D変換は、インパク時点よりも前のヘッド検出時点から開始している)ので、ヘッドが検出されてからインパクト時点の瞬間までの時間を余裕時間とし、この余裕時間αを含めた時間を所定時間(時間)の最小値とする。
窓関数部32A,32Bは、データ取り込み部31A,31Bに蓄積された所定期間分のA/D変換データd1,d2に対して、フラットトップ・ウインドウ(flat-top window)による窓関数掛けを行う。
FFT部33A,33Bは、窓関数部32A,32Bにより窓関数掛けされた窓関数掛けデータに対して、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform;FFT)による周波数スペクトル解析を行う。このとき、FFT部33A,33Bでの1回のFFTの取り込みデータ数は、128個とする。この取り込みデータ数は、センサAとセンサBの距離が251mm、打ち出し前のボールとセンサとの距離が150cmという前提で、例えば、ヘッドスピードが秒速100m/sで、ドップラーセンサ出力24.15GHzの時、ボールから反射した反射波より検出したドップラー信号の周波数が、16.1kHzなので、この3〜4倍の50kHzをサンプリング周波数とする。
位相差算出部34は、FFT部33A,33Bにより周波数スペクトル解析されて得られた複素データに基づき、A/D変換データd1,d2の位相差データを算出する。
このように、所定期間分のA/D変換データの蓄積を行い、当該蓄積を終了した後に、蓄積されたA/D変換データに対する周波数スペクトル解析を行って位相差データを算出するので、データ取り込み部31A,31Bに必要なA/D変換データの蓄積領域の大きさを一定の値とすることができ、常時蓄積を行う構成に比べ必要なデータの蓄積領域の大きさを小さくすることができる。さらに蓄積されたA/D変換データに対する周波数スペクトル解析は、蓄積の終了後に行うため、A/D変換データの蓄積と周波数スペクトル解析を同時に行う構成に比べて処理能力の低い安価な処理装置とすることができる。
ボールスピード算出部24は、窓関数部35と、高速フーリエ変換(FFT)部36と、を備える。
窓関数部35は、データ取り込み部31Aに蓄積された所定期間分のA/D変換データに対して、ハニング・ウインドウ(Hanning Window)による窓関数掛けを行う。
FFT部36は、窓関数部35により窓関数掛けされた窓関数掛けデータに対して、高速フーリエ変換(FFT)による周波数スペクトル解析を行う。このとき、FFT部36での1回のFFTの取り込みデータ数は、256個とする。
<<演算部18の演算処理>>
次に、この実施形態の打ち出し角度測定装置10を構成する演算部18の演算処理動作について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
スイッチ群20の電源スイッチが押下されると、打ち出し角測定装置10の各回路に電源が投入され、コンパレータ部17からドップラーパルスdpが出力され、演算部18に入力される。
演算部18は、ゴルフクラブ2によって打ち出されたボール1の打ち出し角LAの測定処理を行う。
図3に示すフローチャートのステップS110では、ヘッド検出部23において、ヘッド信号が出力されたか否かを判別しており、ヘッド信号が出力されたときに、次のステップS120へ移行する。
ステップS120では、ヘッド信号が出力されると、位相差取得部21を構成するデータ取り込み部31A,31Bにおいて、A/D変換部16から出力された2種類のA/D変換データd1,d2を、ヘッド信号が出力された時点から数百ミリ秒(ms)の期間だけ取り込み、メモリ(RAM)に蓄積する。
次のステップS130では、ボールスピード算出部24において、データ取り込み部31Aに蓄積されたA/D変換データd1に基づいて、ボールスピードの算出処理を行う。
ボールスピードの算出処理は、まず、窓関数部35において、データ取り込み部31Aに蓄積されたA/D変換データd1に対してハニング・ウインドウによる窓関数掛け処理を行い、次に、FFT部36において、窓関数掛け処理された窓関数掛けデータに対して、FFTによる周波数スペクトル解析処理を行う。そして、FFT部36により周波数スペクトル解析されて得られた複素データに基づき、ボールスピードを算出し、算出されたボールスピードデータBSは、位相差算出部34及び飛行距離算出部27に送られる。
<位相差算出ループ>
次に、ステップS140〜S200の位相差算出ループに移行する。
ここで、2つのセンサAとセンサBからそれぞれ出力された2つのドップラー信号(すなわち、ボール1から反射した反射波より検出した2つのボール信号)の位相差を連続して得るためには、その元となる複素データ(位相値)が必要となる。この複素データ(位相値)を得る手段として、本実施例では、位相差算出ループにおいて、窓関数部32A,32B及びFFT部33A,33Bを以下の要領で用いている。すなわち、
図4(a)に示すような、連続する取り込みデータODに対して窓関数掛け処理を行って、図4(b)に示すような、データ数128個分の窓関数掛けデータWD1を取り込む。そして、取り込んだ窓関数掛けデータWD1に対して、1回目のFFTによる周波数スペクトル解析処理を行う。すなわち、FFTサイズはデータ数128個分ということになる。
次に、上記のFFTサイズ(データ数128個)の4分の1のデータ数である32個分だけシフトして、図4(a)に示す取り込みデータODに対して窓関数掛け処理を行って、図4(c)に示すような、データ数128個分の窓関数掛けデータWD2を取り込む。そして、取り込んだデータ数128個分の窓関数掛けデータに対して、2回目のFFTによる周波数スペクトル解析処理を行う。
更に同様にして、データ数32個分ずつシフトして、図4(d),図4(e),図4(f)に示すような、データ数128個分ずつの窓関数掛けデータWD3,WD4,WD5を取り込む。そして、取り込んだデータ数128個分ずつの窓関数掛けデータに対して、3回目,4回目,5回目のFFTによる周波数スペクトル解析処理を行う。6回目以降も同様である。
上記のように、データ数32個分ずつを繰り返しシフトしてデータ数128個分ずつの窓関数掛けデータWD1〜WD5を取り込み、取り込んだ窓関数掛けデータに対して、FFTによる周波数スペクトル解析処理を繰り返し行うことにより、周波数スペクトル解析を繰り返し行って得られた複素データ(位相値)は、時々刻々と変化する複素データ(位相値)に対応して、シフトしたデータ数32個分の間隔で得ることができる。
<窓関数掛け処理>
再び、図3に示すフローチャートに戻って、まず、ステップS150では、窓関数部32A,32Bにおいて、データ取り込み部31A,31Bに蓄積されたA/D変換データd1,d2に対して、両センサA,B分のフラットトップ・ウインドウによる窓関数掛け処理を行う。なお、ここで行う位相差取得のための窓関数掛け処理は、不連続性をできるだけ目立たなくするために、「本来の」窓関数であるフラットトップ・ウインドウを用い、ハミング・ウインドウ、ハニング・ウインドウ、ブラックマンハリス・ウインドウといった窓関数を用いた窓関数掛け処理は適さない。
<FFT及び位相値の算出>
次に、ステップS160及びステップS170では、FFT部33A,33Bにおいて、窓関数掛け処理された窓関数掛けデータに対して、両センサA,B分のFFTによる周波数スペクトル解析処理を行い、更に、両センサA,B分からのドップラー信号(ボール信号)の位相値となる複素データ(実数,虚数)の算出を行う。
図5はFFT部33A,33Bで算出された両センサA,B分の複素データの結果例を示し、横軸はボールスピードの速度(m/s)を示し、縦軸は振幅を示す。
<位相差の算出>
次のステップS180では、位相差算出部34において、ボールスピード算出部24で算出されたボールスピードデータBSを参照して、FFT部33A,33Bで算出された両センサA,B分の複素データの中から、ボールスピードに一番近い1つの周波数インデックスの複素データ(位相値)だけを選択して残すようにする。
図5に示す結果例では、ボールスピードに一番近い楕円Xで囲んだ部分の周波数インデックスの4つ(2組)の複素データ(位相値)だけを選択して残すようにする。
その結果、両センサA,Bで、各回のFFTによる周波数スペクトル解析処理では、以下の4つ(2組)の複素データ(位相値)が得られる。
(1)センサAのボール信号をFFTした実数:A_Re(BSインデックス)
(2)センサAのボール信号をFFTした虚数:A_Im(BSインデックス)
(3)センサBのボール信号をFFTした実数:B_Re(BSインデックス)
(4)センサBのボール信号をFFTした虚数:B_Im(BSインデックス)
そして、上記のようにして得られた4つ(2組)の複素データ(位相値)から、図6に示すように、センサAのボール信号に対してセンサBのボール信号がどれだけ進んでいる、もしくは遅れているかを算出して、ボール信号の位相差データPDを得る。
<位相差の累積>
次のステップS190では、位相差累積部22において、FFTによる周波数スペクトル解析処理で算出された4つ(2組)の複素データ(位相値)から得られる位相差データPDを累積していき、後述する算出方法により、累積位相差データAPを算出する。つまり、ステップS140〜S200の位相差算出ループにおいて、1回目のステップS150〜S180の処理で得られた位相差データPDに、2回目以降のステップS150〜S180の処理で得られた位相差データPDを、2回目以降の各回目の処理毎に累積していき、累積位相差データAPを算出する。位相差累積部22において算出して得られた累積位相差データAPは、インパクト検出部25及び有効累積位相差抽出部26にそれぞれ送られる。
このように位相差データを累積するのは、1回分のFFTによる処理結果からは、−180度〜+180度の範囲の位相差データしか得られないので、各回分のFFTによる処理結果の間での位相差データの連続性を加味して、得られた位相差データが時系列で繋がるように累積していく。
<累積位相差データAPの算出方法>
ここで、上記したステップS190での処理、すなわち、図2に示す位相差累積部22において、位相差データを累積して累積位相差データAPを算出する方法について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、回転数カウント(Rotation_N)を初期値の0(ゼロ)に設定し(ステップS310)、+180度〜+180度の角度範囲の位相差データPD(k)[但し、kは2以上の整数で、位相差データの入力順の数値を示す]を入力する(ステップS320)。
次に、累積位相差データAPの算出の“STEP1”として、ある位相差データPD(k)が、それの1つ前に入力した位相差データPD(k−1)から90度を引いたものより小さいか否かを判定し(ステップS330)、小さければ(ステップS330のYES)、すなわち、[PD(k−1)−90度]>PD(k)の関係式が成立すれば(ステップS330のYES)、位相差データPD(k)がそれの1つ前に入力した位相差データPD(k−1)に対して、+180度ラインを超えて回転した位相差データであると判断し、回転数カウント(Rotation_N)をインクリメント(+1)する(ステップS340)。そして、回転数カウントRotation_N×360度+位相差データという計算式による算出をして、累積位相差データAPを求める(ステップS350)。
また、ステップS330において、関係式が成立しなければ(ステップS330のNO)、回転数カウント(Rotation_N)はそのままで、次に、累積位相差データAPの算出の“STEP2”として、ある位相差データPD(k)が、それの1つ前に入力した位相差データ(k−1)に270度を加えたものより大きいか否かを判定し(ステップS360)、大きければ(ステップS360のYES)、すなわち、[PD(k−1)+270度]<PD(k)の関係式が成立すれば(ステップS360のYES)、位相差データPD(k)がそれの1つ前に入力した位相差データPD(k−1)に対して、+180度ラインを超えて回転した位相差データであると判断し、回転数カウント(Rotation_N)をデクリメント(−1)する(ステップS370)。そして、ステップS350において、上記と同様の計算式により算出をして、累積位相差データAPを求める。
また、ステップS360において、関係式が成立しなければ(ステップS360のNO)、回転数カウント(Rotation_N)はそのままで、ステップS350において、上記と同様の計算式により算出をして、累積位相差データAPを求める。
<累積位相差データAPの算出例>
次に、累積位相差データAPの算出例について、図8を参照して説明する。
[例1]
例えば、図8の左側の場合のように、回転数カウントRotation_N=3で、位相差データPD1aが+30度、それの次に入力した位相差データPD2aが−100度である場合、図6におけるステップS330(“STEP1”)での関係式は、
(+30−90=−60)>−100
となり、この関係式が成立するので、回転数カウント(Rotation_N)をインクリメント(+1)して、回転数カウントRotation_N=4となる。
そして、回転数カウントRotation_N×360度+位相差データという計算式による算出をして、累積位相差データAPを求めると、
位相差データPD1aの累積位相差データは、3×360+30=1110度
位相差データPD2aの累積位相差データは、4×360−100=1340度
と求められ、その結果、位相差データPD1aに対して位相差データPD2aでは、230度が増えたことになる。
[例2]
例えば、図8の右側の場合のように、回転数カウントRotation_N=3で、位相差データPD1bが−150度、それの次に入力した位相差データPD2bが+150度である場合、図6におけるステップS330(“STEP1”)での関係式は、
(−150−90=−240)<+150
となり、この関係式が成立せず、次のステップS360(“STEP2”)での関係式は、
(−150+270=+120)<+150
となり、こちらの関係式が成立するので、回転数カウント(Rotation_N)をデンクリメント(−1)して、回転数カウントRotation_N=2となる。
そして、回転数カウントRotation_N×360度+位相差データという計算式による算出をして、累積位相差データAPを求めると、
位相差データPD1bの累積位相差データは、3×360−150=930度
位相差データPD2bの累積位相差データは、2×360+150=870度
と求められ、その結果、位相差データPD1bに対して位相差データPD2bでは、60度が減ったことになる。
次に、図9に示す位相角の図において、例えば、時系列で得られたそれぞれの位相差データ(度)が、0度ラインを中心として−180度〜+180度の角度範囲の位相差データで示して、[1]+40度,[2]+90度,[3]+140度,[4]−170度,[5]−120度,[6]−70度,[7]−20度,[8]+30度・・・の場合、これを、上記した累積位相差データAPの算出方法で求めた累積位相差データで示すと、[1]+40,[2]+90度,[3]+140度,[4]+190度,[5]+240度,[6]+290度,[7]+340度,[8]+390度・・・となる。
このようにして得られた時系列の累積位相差データ列に基づいて、時系列の累積位相差データを、順次、プロットしていき、(曲)線に繋げてグラフ化したものを図10に示す。図10の縦軸は累積位相差[deg(度)]を示し、横軸はA/D変換データのインデックス[個]を示す。
例えば、図10の横軸の数値が2000なら、先頭のデータから2000個目のA/D変換データとなる。A/D変換部16でのA/D変換のサンプリングレートは、50kHz程度であるので、1目盛分の時間(秒)=1/周波数(Hz)=(1/50,000)=0.00002秒ということから、横軸の目盛が1000では、20ミリ秒(ms)に相当するということなる。
そして、この図10に示す累積位相差データのグラフから、後述するように、打ち出し角DAの演算に必要なデータ(後述する有効累積位相差データVP,飛行距離データFD1,FD2)を得る。
再び、図3に示すフローチャートに戻って、ステップS190での位相差データの累積処理の後、ステップS150に戻り、ステップS160→S170→S180→S190と処理をして、再び、ステップS150に戻るという位相差算出ループ(ステップS140〜S200)内での処理を繰り返す。そして、ステップS120で取り込んだ2種類のA/D変換データd1,d2に対して、位相差算出ループ内での処理を繰り返し行って、数百ミリ秒(ms)の期間分のA/D変換データd1,d2に対する処理が完了した後、ステップS210に移行する。
<インパクト検出>
次のステップS210では、インパクト検出部25において、位相差累積部22から送られた累積位相差データAPを時間微分して、不連続から連続性へ移行するポイントを検出することで、スイングしたゴルフクラブ2のベッド2aがボール1に当たったインパクト時点のタイミング(インパクトタイミングIP)、すなわち、ボール1の飛び始めを検出する。このインパクトタイミングIPは、扱っている位相差データが、ボール1のどの飛行距離でのものなのかを知るために必要となる。ここでの誤差は、後述する打ち出し角LAの誤差に大きく関係するので、出来るだけ精度良く検出する必要がある。
そして、インパクト検出部25において検出したインパクトタイミングIPは、有効累積位相差抽出部26及び飛行距離算出部27に送られる。
<有効な累積位相データの抽出>
次のステップS220では、有効累積位相差抽出部26において、位相差累積部22から送られた累積位相差データAP及びインパクト検出部25から送られたインパクトタイミングIPに基づいて、後述する打ち出し角LAの演算に必要となる有効累積位相差データVPを抽出する。
ここで、位相差累積部22から送られた累積位相差データAPは、センサA,Bからそれぞれ出力される2つのドップラー信号に基づいて得られている。一方、図1に示すように、ドップラーセンサ11(A),12(B)は、打ち出し地点Hからボール1の打ち出し(飛行)方向Fに対して反対方向となる側(すなわち、後方側)に設置されている関係上、インパクト時点後のボール1は、図11に示すように、ゴルフクラブ2のヘッド2aに隠れて期間が存在してしまう。図11(a)はドライバー、図11(b)はアイアンやウェッジを示す。
このため、ドップラー信号に基づいて得られる累積位相差データAPも所々で乱れがちである。そこで、前記したインパクト検出部25にて得たインパクトタイミングIPより任意のデータ数(例えば、図10におけるIG個)以降から、累積位相差データAPの時間的な規則性を元に、累積位相差データAPの有効/無効を判定し、有効な累積位相差データが最も長く継続した区間だけを抽出して、抽出した有効累積位相差データVPを打ち出し角の演算に使用することにする。
ここで、IGは、センサA,Bの視界(検知範囲)からゴルフクラブ2のヘッド2aが抜けるくらいまでの時間である。
この有効累積位相差データVPの抽出は、時系列の累積位相差データ列の繋がりがスムーズに連続した区間、すなわち、図10に示す累積位相差データのグラフ曲線がギザギザせず、ツルっとした区間を見つけ出すことで行う。
具体的には、図10において、スムーズに連続した区間(ギザギザせず、ツルっとした区間)SCを見つけ出し、その先頭(始点)の位置SPの累積位相差データと最後(終点)の位置EPの累積位相差データを特定し、先頭(始点)の位置SPの累積位相差データと最後(終点)の位置EPの累積位相差データとの差を有効累積位相差データVPとする。そして、有効累積位相差抽出部26において抽出した有効累積位相差データVPは角度演出部28に送られ、また、先頭(始点)の位置SP及び最後(終点)の位置EPは飛行距離算出部27に送られる。
なお、先頭(始点)の位置SP及び最後(終点)の位置EPは、その位置でのデータのインデックス(図10の横軸)に基づいて、1目盛分の時間(秒)が1/fs秒(fs:サンプリング周波数)ということから時間換算して特定することができる。
<飛行距離算出>
また、飛行距離算出部27において、ボールスピード算出部24から送られたボールスピードデータBSと、インパクト検出部25から送られたインパクトタイミングIPと、先頭(始点)の位置SP及び最後(終点)の位置EPとに基づいて、ボール1の飛行距離データを算出する。
具体的には、[1]打ち出し地点Hから始点までの飛行距離データFD1と、[2]打ち出し地点Hから終点までの飛行距離データFD2を、以下の(式1),(式2)から求める。
FD1=T1×BS (式1)
FD2=T2×BS (式2)
(但し、T1:インパクト時点から始点に至るまでの時間、T2:インパクト時点から終点に至るまでの時間、BS:ボールスピードデータ)
そして、飛行距離算出部27において算出した飛行距離データFD1,FD2は、角度演出部28に送られる。
<打ち出し角の演算>
次のステップS230では、角度演出部28において、有効累積位相差抽出部26から送られた有効累積位相差データVPと、飛行距離算出部27から送られた飛行距離データFD1,FD2とに基づいて、ボール1の打ち出し角LAを演算する。
ここで、ボール1の打ち出し角LAの演算方法について、図12を参照して説明する。
図12において、打ち出し地点Hから打ち出されたボール1が、飛球線(飛球軌跡)上の第1の空間地点P1及び第2の空間地点P1を通過する時、ボール1の打ち出し角LAを演算するには、以下の3つのデータ(数値)が必要になる。
(1)1つの目のデータ(数値)は、第1の空間地点P1における“(センサAとボール1との間の距離LA1)−(センサBとボールとの間の距離LA2)”に対する、その後の第2の空間地点P2における“(センサAとボール1との間の距離LB1−センサBとボール1との間の距離LB2”の距離差DLであり、これを式で表すと、
距離差DL=(LA1−LB1)−(LA2−LB2
となる。この距離差DLは、有効累積位相差抽出部26から送られた有効累積位相差データVPを使って、以下の(式3)から求める。
距離差DL=VP×λ/2 (式3)
(但し、λ:ドップラー信号の波長)
(2)2つの目のデータ(数値)は、第1の空間地点P1における“センサAとボール1との間の距離LA1であり、この距離LA1は“ボール速度×第1の空間地点P1までの飛行時間”で求まる。この距離LA1は、飛行距離算出部27から送られた飛行距離データFD1を使うことができる。
(3)3つの目のデータ(数値)は、第2の空間地点P2における“センサAとボール1との間の距離LA2であり、この距離LA2は“ボール速度×第2の空間地点P2までの飛行時間”で求まる。この距離LA2は飛行距離算出部27から送られた飛行距離データFD2を使うことができる。
<打ち出し角の具体的な算出方法>
次に、打ち出し角LAの具体的な算出方法について、図12を参照して説明する。
図12において、まず、打ち出し角LAを測定するセンサA,Bの設置位置に関する設定データとして、例えば、以下の通りにする。すなわち、
OA=1.5メートル(m)、LOB=1.513m、
AB=0.2m、DAB=0(ゼロ)m、
WLD=0.00621m
(但し、LOA:センサAから打ち出し地点Hまでの距離、LOB:センサBから打ち出し地点Hまでの距離、HAB:センサAに対するセンサBの高さ方向の距離、DAB:センサAに対するセンサBの水平(後退)方向の距離、ドップラー信号の1周期分の移動距離)
次に、打ち出し角LA[deg(度)]と、打ち出し地点Hから始点までの飛行距離データFD1[m]と、打ち出し地点Hから終点までの飛行距離データFD2[m]とから有効累積位相差データVP[deg]を算出する、以下の(式4)〜(式8)を作成する。
A1=√{LOA +FD1+2×LOA×FD1×cos(LA)} (式4)
B1=√{LOB +FD1−2×LOB×FD1×cos(180−tan−1(HAB/(LOA+DAB))−LA)} (式5)
A2=√{LOA +FD2+2×LOA×FD2×cos(LA)} (式6)
B2=√{LOB +FD2−2×LOB×FD2×cos(180−tan−1(HAB/(LOA+DAB))−LA)} (式7)
(但し、√は右側の{}内の計算結果の平方根を表すものとする)
VP=(360/WLD)×((LB1−LA1)−(LB2−LA2)) (式8)
上記の(式4)〜(式8)において、センサA,Bの設置位置に関する距離LOA,LOB,HAB,DABやWLDは上記した既知の設定データであり、また、有効累積位相差データVPは有効累積位相差抽出部26において抽出され、飛行距離データFD1,FD2は飛行距離算出部27において算出されて、それぞれ角度演算部28に送られている。従って、上記の(式4)〜(式8)に既知のデータを代入し、逆算をすることにより、求める打ち出し角LAを算出することができる。
<変形例>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば、次のように実施してもよい。
(1)上述した実施形態では、図5に示す複素データの結果例において、その結果の中からボールスピードに一番近い1つの周波数インデックスの4つ(2組)の複素データ(位相値)だけを選択してボール信号の位相差データを得ているが、これに限らず、演算部18に入力されるA/D変換データに対し、ボールスピードのドップラー周波数に相当するcos波形、sin波形に窓関数を乗じた(すなわち、窓関数掛けを行った)もので畳み込み演算を行うようにしてよい。このような演算処理を行った方が積和演算の回数が少なくて済むので、演算部18での処理負担が軽減される。
(2)上述した実施形態では、図4に示すように、FFTサイズ(データ数128個)の4分の1のデータ数である32個分だけシフトして、図4(a)に示す取り込みデータODに対して窓関数掛け処理を行っているが、これに限らず、FFTサイズの3分の1や5分の1やそれ以外の取り込みデータ数の一部のデータ数の分だけシフトして窓関数掛け処理を行うようにしてもよい。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
(1)2つのドップラーセンサA及びBから打ち出されたゴルフボール1に向けて出力周波数が24.15GHzのマイクロ波を、測定対象物であるボール1に向けて連続的に放射して、ボール1から反射した反射波より検出した2つのドップラー信号に基づいて、打ち出し地点Hから空間に向けて打ち出されたボール1の打ち出し角LAを演算するのに必要な位相差データを取得するので、その位相差データに基づいて、打ち出し角LAを演算することで測定結果を得ることができる。
(2)センサAを打ち出し地点Hに対してボール1の打ち出し方向Fと反対方向に離れた地面近傍地点に設置し、センサBをセンサAの位置に対して真上方向に離れた空間地点に設置するので、ボール1の打ち出し角LAを測定することができる。
(3)角度演算部28では、位相差データを所定時間に亘って累積した累積位相差データAPの中から抽出した有効累積位相差データVPと、打ち出し地点Hから始点までの飛行距離データFD1と、打ち出し地点Hから終点までの飛行距離データFD2とに基づいて、ボール1の打ち出し角LAを演算するので、角度をより正確に求めることができる。
1 ゴルフボール
2 ゴルフクラブ
2a ヘッド
10 打ち出し角測定装置
11(A) ドップラーセンサ(第1のドップラーセンサ)
11a センサAのアンテナの開口面
12(B) ドップラーセンサ(第2のドップラーセンサ)
12a センサBのアンテナの開口面
13 角度測定部
14,15 アンプ・フィルタ部
16 A/D変換部
17 コンパレータ部
18 演算部
19 表示部
20 スイッチ群
21 位相差取得部
22 位相差累積部
23 ヘッド検出部
24 ボールスピード算出部
25 インパクト検出部
26 有効累積位相差抽出部
27 飛行距離算出部
28 角度演出部
31A,31B データ取り込み部
32A,32B,35 窓関数部
33A,33B,36 高速フーリエ変換(FFT)部
34 位相差算出部

H 打ち出し地点
F 打ち出し方向
R 基準方向
LA 打ち出し角
d1,d2 A/D変換データ
dp ドップラーパルス
R1 ドップラーセンサ11と打ち出し地点Hにあるボール1とを結ぶ線
BS ボールスピードデータ
OD 取り込みデータ
WD1〜WD5 窓関数掛けデータ
PD 位相差データ
AP 累積位相差データ
IP インパクトタイミング
VP 有効累積位相差データ
SC スムーズに連続した区間
SP 先頭(始点)の位置
EP 最後(終点)の位置
FD1 打ち出し地点Hから始点までの飛行距離データ
FD2 打ち出し地点Hから終点までの飛行距離データ
T1 インパクト時点から始点に至るまでの時間
T2 インパクト時点から終点に至るまでの時間
P1 第1の空間地点
P2 第2の空間地点
DL 距離差
λ ドップラー信号の波長

Claims (30)

  1. 所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を測定する角度測定装置であって、
    前記所定地点から離れた第1の位置に設置され、所定周波数の波を前記物体に向けて放射して該物体から反射した反射波より第1のドップラー信号を検出して出力する第1のドップラーセンサと、
    前記第1の位置から所定距離離れた第2の位置に設置され、前記所定周波数とは異なる周波数の波を前記物体に向けて放射して該物体から反射した反射波より前記第1のドップラー信号とは異なる位相の第2のドップラー信号を検出して出力する第2のドップラーセンサと、
    前記第1のドップラー信号及び前記第2のドップラー信号に基づいて、両ドップラー信号の位相差データを取得する位相差取得手段と、
    前記位相差取得手段により取得された位相差データに基づいて、前記角度を演算する角度演算手段と、
    を備えることを特徴とする角度測定装置。
  2. 前記第1の位置は前記所定地点に対して前記基準方向と反対方向に位置し、前記第2の位置は前記第1の位置に対して地面に垂直な上方向に位置していることを特徴とする請求項1に記載の角度測定装置。
  3. 前記角度演算手段は、前記所定地点から前記位相差データが取得された時の前記物体までの移動距離に基づいて、前記角度を演算することを特徴とする請求項1または2に記載の角度測定装置。
  4. 前記角度演算手段は、前記位相差取得手段により取得された位相差データを所定時間に亘って累積した累積位相差データに基づいて、前記角度を演算することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の角度測定装置。
  5. 前記累積位相差データの時間経過に従った規則性に基づいて、前記累積位相差データの中から有効累積位相差データを抽出する有効位相差抽出手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の角度測定装置。
  6. 前記有効位相差抽出手段は、時系列の累積位相差データ列の繋がりが比較的スムーズに連続した区間を見つけ出すことで、前記有効累積位相差データを抽出することを特徴とする請求項5に記載の角度測定装置。
  7. 前記角度演算手段は、前記有効累積位相差データと、前記所定地点から前記有効累積位相差データのうちの最初の位相差データが取得された時の前記物体までの第1の移動距離と、前記有効累積位相差データのうちの最後の位相差データが取得された時の前記物体までの第2の移動距離とに基づいて、前記角度を演算することを特徴とする請求項5または6に記載の角度測定装置。
  8. 前記累積位相差データは、前記位相差取得手段により取得された異なる時間の位相差データ間の連続性を加味して累積されることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  9. 前記累積位相差データは、前記位相差取得手段により取得された位相差データが+180度ラインを越えて回転したか否かの判断結果に基づいて、前記異なる時間の位相差データ間の連続性を加味して累積されることを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  10. 前記累積位相差データの時間経過に従った規則性に基づいて、前記物体が移動を開始する前記所定地点を検出する移動開始点検出手段を更に備えることを特徴とする請求項4から9のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  11. 前記物体の速度を算出する物体速度算出手段を更に備え、
    前記物体速度算出手段により算出された前記物体の速度に基づいて、前記物体の移動距離を算出することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  12. 前記所定地点から前記位相差データが取得された時の前記物体までの移動距離は、前記物体の速度と移動時間に基づいて算出されることを特徴とする請求項11に記載の角度測定装置。
  13. 前記物体の速度が最も速い場合においても、前記位相差取得手段により取得された位相差データのうち時間軸上で連続する2つの時点の位相差データが、1回転の位相角範囲内に入るようにしたことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  14. 前記物体の速度に基づいて、前記位相差取得手段により取得された位相差データの中から、前記角度の演算に必要な特定の位相差データを選択することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  15. 前記位相差取得手段は、
    前記第1及び第2のドップラー信号を信号変換した変換データを取り込み、取り込んだ前記変換データに対して窓関数掛けを行う窓関数手段と、
    前記窓関数手段により窓関数掛けされた窓関数掛けデータに対して周波数スペクトル解析を行う周波数スペクトル解析手段と、
    前記周波数スペクトル解析手段により周波数スペクトル解析されて得られた複素データに基づき、前記第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出する位相差データ算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  16. 前記位相差算出手段は、前記物体の速度に最も近い周波数インデックスの実数・虚数データに基づき、前記第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出することを特徴とする請求項15に記載の角度測定装置。
  17. 前記位相差算出手段は、前記周波数スペクトル解析手段により周波数スペクトル解析されて得られた複素データのうち前記物体の速度に相当する1つの周波数インデックスの複素データだけに基づき、前記第1及び第2のドップラー信号の位相差データを算出することを特徴とする請求項15または16に記載の角度測定装置。
  18. 前記窓関数手段は、前記第1及び第2のドップラー信号をデジタル変換したA/D変換データを取り込み、取り込んだ前記A/D変換データに対して窓関数掛けを行うことを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  19. 前記窓関数手段は、前記第1及び第2のドップラー信号をコサイン波形あるいはサイン波形に変換した波形データを取り込み、取り込んだ前記波形データに対して窓関数掛けを行うことを特徴とする請求項15から18のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  20. 前記窓関数手段は、窓関数としてフラットトップ・ウインドウを用いることを特徴とする請求項15から19のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  21. 前記周波数スペクトル解析手段は、周波数スペクトル解析の対象となる前記窓関数掛けデータを前記変換データから取り込む際に、前記変換データの取り込みデータ数の一部である所定データ数の分を繰り返しずらしながら順次取り込み、周波数スペクトル解析を繰り返し行うことを特徴とする請求項15から20のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  22. 前記周波数スペクトル解析手段は、周波数スペクトル解析として高速フーリエ変換を行うことを特徴とする請求項15から21のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  23. 前記物体速度算出手段は、前記第1及び第2のドップラー信号のうち、前記物体から反射した反射波より検出されるドップラー信号を連続して検出する期間が長い方のドップラー信号に基づいて、前記物体の速度を算出することを特徴とする請求項11に記載の角度測定装置。
  24. 前記物体速度算出手段は、
    前記第1のドップラー信号をデジタル変換したA/D変換データを取り込み、取り込んだ前記A/D変換データに対して窓関数掛けを行う第2の窓関数手段と、
    前記第2の窓関数手段により窓関数掛けされた窓関数掛けデータに対して周波数スペクトル解析を行う第2の周波数スペクトル解析手段と、
    を有することを特徴とする請求項11に記載の角度測定装置。
  25. 前記第2の窓関数手段は、窓関数としてハニング・ウインドウを用いることを特徴とする請求項24項に記載の角度測定装置。
  26. 前記物体はゴルフボールであり、
    前記ゴルフボールに力を加え、前記ゴルフボールを前記所定地点から空間に向けて打ち出したときの該ゴルフボールの打ち出し角度を測定することを特徴とする請求項1から25のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  27. 請求項26に記載の角度測定装置において、
    前記第1のドップラーセンサは、前記所定地点から前記ゴルフボールの打ち出し方向と反対方向に所定距離離れた第1の地点に設置され、
    前記第2のドップラーセンサは、前記第1のドップラーセンサの設置位置から重力が加わる方向の反対方向に所定距離離れた第2地点に設置され、
    前記物体速度算出手段は、前記第1のドップラーセンサが、前記ゴルフボールから反射した反射波より検出した前記第1のドップラー信号に基づいて、前記物体の速度を算出することを特徴とする角度測定装置。
  28. 前記角度演算手段により演算された前記角度を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1から27のいずれか1項に記載の角度測定装置。
  29. 請求項1から請求項28のいずれか1項に記載の角度測定装置を用いて、所定地点から空間に向けて移動する物体の移動方向が所定の基準方向となす角度を測定することを特徴とする角度測定方法。
  30. 請求項1から28のいずれか1項に記載の角度測定装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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