<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る画像記録装置100(画像再生装置でもある)の内部構成例を示すブロック図である。図1において、レンズユニット101は、集光のための固定レンズ群、変倍レンズ群、絞り、変倍レンズ群の動きで移動した結像位置を補正する機能と焦点調節を行う機能とを兼ね備えた補正レンズ群により構成されている。レンズユニット101によって、最終的に後述のCCD102の結像面上に被写体像が結像される。
CCD(charge coupled device)102は、光を電荷に変換し撮像信号を生成する。カメラ信号処理部103は、撮像信号に所定の処理を施してデジタル画像データを出力する。圧縮伸張回路104は、デジタル画像データをMPEG圧縮し、圧縮ビデオデータを生成する。また、圧縮伸張回路104は、MPEGの圧縮ビデオデータを入力し、これを伸張する機能も兼ね備えている。
マイコン107は、画像記録装置100全体を制御する。ROM108はフラッシュメモリなどでなどの不揮発性メモリであり、マイコン107が実行するプログラムなどが格納されている。また、ROM108の一部領域はバックアップ用として、システムの状態などを保持するために使用される。RAM109は、マイコン107や圧縮伸張回路104などがワークメモリとして使用する揮発性メモリである。マイコン107は、OSD部105を制御して各種表示制御を行う。
バス114は画像記録装置100の各部を接続する。メモリカードA112、メモリカードB113は、圧縮伸張回路104で生成された圧縮ビデオデータをFATファイルシステムなどコンピュータと互換のある所定のフォーマットに従って記録するための記録媒体である。このメモリカードは、画像記録装置100から取り外し可能な着脱可能な記録媒体であり、画像記録装置以外にもPC等に装着する事ができる。記録再生回路110は、圧縮伸張回路104で生成された圧縮ビデオデータ(動画像データ)をFATファイルシステムなどコンピュータと互換のあるフォーマットに従って、メモリカードA112およびメモリカードB113に記録する。
OSD部(オンスクリーンディスプレイ)105は、各種設定メニューやタイトル、時間などの情報をデジタル画像データに重畳させる。また、OSD部105は、重畳されたデジタル画像データ等をLCDパネル1701やEVF1702に出力して、これらにデジタル画像を表示させる制御も行う。LCDパネル1701は、OSD部105からの制御を受け、デジタル画像を表示するディスプレイである。EVF1702は、接眼部を介して視認される電子ビューファインダである。以下、LCDパネル1701とEVF1702を総称して表示部と称する。映像の表示先は、ユーザ操作に応じて、LCDパネル1701のみ、EVF1702のみ、LCDパネル1701とEVF1702の双方、のいずれかに設定可能である。
外部出力115は、カメラ信号処理部103より出力されるデジタル画像を外部に出力する。オーディオ部116は、マイクユニット、スピーカを備えており、圧縮伸張回路104は、画像データと共に音声データの圧縮伸張を行う。すなわち、前述の圧縮ビデオデータには音声データも多重化される。操作スイッチ群111は、ユーザが操作入力するための各種操作部材である。操作スイッチ群111には、たとえば、図17により後述する電源スイッチ1706、START/STOPボタン1705、ステータスボタン1708などの操作部材が含まれる。
図17は本実施形態に係る画像記録装置の外観図である。図17(a)は、画像記録装置の画像表示部を開いた状態を示す外観斜視図であり、図17(b)は画像記録装置を撮影者側(後部側)から見た外観斜視図である。
図17(a)において、1701はLCD(Liquid Crystal Display)パネルであり、1702はEVF(Electronic View Finder)である。1703は、出力端子であり、外部の映像表示装置などと接続して映像を表示させるための映像を出力する。1707はメニューボタンであり、画像記録装置100の設定変更などを行うためのメニュー画面の開閉を行うためのボタンである。ステータスボタン1708は、画像記録装置100の設定や状態を示す画面の開閉をするためのボタンである。
図17(b)において、1704はグリップベルトであり、カメラを持つ手を支えるためのものである。START/STOPボタン1705は、映像の記録開始と停止を指示するためのボタンである。電源スイッチ1706は、画像記録装置100を撮影モード、再生モード、電源オフモードの何れかに切替えるための操作部である。
ここで、撮影モードとは、外部出力115、表示部に、レンズユニット101が取り込んだ光をCCD102で光電変換しカメラ信号処理部103で信号処理して得られたデータが出力されるモードである。撮影モードでは、操作者が操作スイッチ群111を操作して画像記録装置100に記録開始指示を出すと、上述のカメラ信号処理部103で信号処理されたデータが圧縮伸張回路104で圧縮され、メモリカードA112、メモリカードB113に記録される。
撮影モードでは更に、通常の動画像記録を行う通常記録モードと常時記録モードの少なくとも2種類のモードのうち何れかに切り替えが可能である。通常記録モードでは、START/STOPボタン1705の操作によりリアル記録の開始と停止が行われる。また、常時記録モードでは、連続したリアル記録を継続しながら、START/STOPボタン1705の操作によりバーチャル記録の開始と停止が行われる。リアル記録、バーチャル記録については、後述する。
また、再生モードでは、メモリカードA112、メモリカードB113に記録された動画像を圧縮伸張回路104で伸張したのち、OSD部105でOSD情報を重畳して得られた画像を表示部に出力する、および/または、外部出力115に出力する。また、電源オフモードとは、画像記録装置100の機能をすべてオフ状態とするモードである。
ここで説明した各種ボタンは、図1の操作スイッチ群111の中に含まれる。ここで、START/STOPボタン1705は、画像記録装置100を手に持ってグリップベルト1704を装着したときに、記録の開始/停止を指示するのに適した、操作性の良い位置に配置されている。すなわち、グリップベルト1704に通した手(画像記録装置100を持つ手)の指(普通は右手の親指)で操作可能な位置にSTART/STOPボタン1705が配置されている。すなわち、START/STOPボタン1705は、ユーザが直接的にアクセス可能な操作キーである。このように、START/STOPボタン1705の位置は、グリップベルト1704に通した、画像記録装置100を保持する右手の親指が自然と届く位置となっている。そのため、ユーザがEVF1702を覗いており操作スイッチ群111を見ていない場合でも、ユーザはSTART/STOPボタン1705を容易に操作することができる。すなわち、START/STOPボタン1705は、撮影の開始と停止を指示するための重要なボタンであり、使い勝手に善し悪しに直結することから、ユーザによりアクセスしやすい位置に配置されている。
<<撮影モードの動作>>
図2A、図2Bに本実施形態における撮影モード処理のフローチャートを示す。図2A、図2Bのフローチャートに示される各処理は、たとえば、画像記録装置100のマイコン107がROM108に保存されているプログラムを実行することにより実現される。なお、動画の記録方式はAVCHD規格の記録方式であるとするが、これに限られるものではない。電源スイッチ1706の操作によって撮影モードで起動されるとS201以降の処理が開始される。
S201ではマイコン107はROM108よりバックアップ情報を読みだす。バックアップ情報には、常時記録モードがオンであるかオフであるかの情報が含まれている。常時記録モードとは、記録媒体に対して画像の記録を常時行いながらユーザの操作に基づいて記録中の動画に属性情報としてのイン点/アウト点を付与していく、常時記録を行う動作モードである。マイコン107はバックアップ情報より画像記録装置100が常時記録モードで動作しているか否かを判断する。常時記録モードがオンだった場合には処理はS227へ進み、常時記録モードがオフであった場合には処理はS202へ進む。
S202ではマイコン107は、操作者が操作スイッチ群111を操作して(メニューボタン1707を押下して)メニューを開く指示を画像記録装置100に対して行ったか否かを判断する。メニューを開く指示が行われていなければ処理はS203へすすみ、メニューを開く指示が行われていれば処理はS214へすすむ。
S203では、マイコン107は、操作スイッチ群111にあるSTART/STOPボタン1705の押下の有無により画像記録装置100に対して動画記録開始が指示されたか否かを判断する。START/STOPボタン1705が押下された(動画記録開始が指示された)と判断された場合は、処理はS212へ進み、マイコン107は、画像記録装置100を制御して、通常の動画記録処理を行う。S212の処理(通常の動画記録処理)の詳細については、図4を用いて後述する。また、S203においてSTART/STOPボタン1705が押下されていない(動画記録開始が指示されていない)と判断された場合は、処理はS204へ進む。
S204では、マイコン107は、操作スイッチ群111にある、本体のステータスを表示する為のステータスボタン1708が押下されたかを判断する。ステータスボタン1708が押下されたと判断された場合は、処理はS205へ進み、押下されていないと判断された場合には、処理はS206へ進む。S205では、マイコン107はOSD部105を制御して、LCDパネル1701、外部出力115に対して、ステータス画面の出力を行う。この時のステータス画面の表示は、常時記録モード以外の動作モード(たとえば、通常記録モード)におけるステータス表示である。
図7(a)に、S205で表示される通常記録モードにおけるステータス画面の表示例を示す。図7はS205で表示部に表示される、通常時(常時記録OFF時)のステータス画面の表示例である。このステータス画面では、メモリカードA112、メモリカードB113の情報が表示されている。表示内容としては、各メモリカードの残量701、記録済み容量702、残り記録可能時間703、残り静止画記録可能枚数704などが表示される。
S206では、マイコン107は、操作者による操作スイッチ群111の操作によって他のモードへの切り換え(以下、モードへの切り換え)が指示されたか否かを判断する。モード切り換えが指示されていると判断された場合、処理はS209へ進み、モード切り換えが指示されていないと判断された場合は、処理はS207へ進む。S207では、マイコン107は操作者が操作スイッチ群111を操作して画像記録装置100に対してその他の本体操作をしたかを判断する。その他の本体操作とは例えばカメラのパラメータを変更したり、オーディオのレベルを変更したりするものである。その他の本体操作が検知された場合、処理はS208へ進み、検知されない場合、処理はS213へ進む。S208では、マイコン107は、検知された本体操作に従って画像記録装置100の設定状態を変更する。
S209では、マイコン107は、操作者の操作スイッチ群111の操作によって画像記録装置100に対して再生モードへの遷移が指示されたかを判断する。再生モードへの遷移が指示されている場合には処理はS211へ進み、再生モードへの遷移が指示されていない場合には処理はS210へすすむ。S210では、マイコン107は画像記録装置100を電源オフモード処理を実行し、各機能を停止して、画像記録装置100をパワーオフ状態に遷移させる。電源オフモード処理の詳細については、図6を用いて後述する。また、S211では、マイコン107は画像記録装置100を制御して、再生モード処理を実行する。再生モード処理の詳細については、図5を用いて後述する。
S213では、マイコン107は撮影モードが完了したかを判断する。撮影モードが完了したと判断されると、本処理を終了する。撮影モードが完了していないと判断された場合、処理はS201へ戻る。
一方、S202においてメニューを開く操作が行われていると判断された場合、S214において、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部にメニューを表示し、外部出力115にメニュー表示のための情報を出力する。
図8に、S214で表示するメニュー画面の表示例を示す。図8(a)、図8(b)は、メニューの「Other Functions」の項目の階層下における、常時記録(ContinuousREC)を行うか否かの選択画面の表示例である。操作者は、操作スイッチ群111を操作して常時記録(ContinuousREC)をオンまたはオフすることにより、常時記録モードまたは通常記録モードのいずれかを選択できる。操作を受け付けると、マイコン107は画像記録装置100の全体を制御して、選択されたモードへ画像記録装置100を遷移させる。
図8(a)はメニューにおいて常時記録(ContinuousREC)をオン(On)とすることを選択した場合の表示例である。常時記録のオンを選択した時点で設定変更が行われ、常時記録モードとなった旨を示すモード状態表示801(「CONT」の文字列)が表示される。図8(b)はメニューにおいて常時記録(ContinuousREC)をオフとすることを選択した場合の表示例である。常時記録のオフを選択した時点で設定が通常記録モードへ変更され、常時記録モードの場合に表示されるモード状態表示801(「CONT」の文字列)が非表示となる。なお、記録状態を示すREC状態表示802は、画像記録装置100が記録状態(REC)か待機状態(STBY)かを示す。なおこの常時記録(ContinuousREC)の項目は、画像記録装置100が常時記録モードへ遷移できない状況においては、グレーアウトされ、操作者による選択が禁止される。なお、メニューでは、上記で説明した常時記録の項目(ContinuousREC)以外に、外部記録制御の設定等の項目も表示される。
S215ではマイコン107は、画像記録装置100が外部記録中かを判断する。外部記録とは、外部出力115に映像出力とともに映像記録指示コマンドを、接続された外部装置へ出力するものである。たとえば、外部出力115がSDI出力の場合は、外部記録中はSDIのアンシェラリーデータ(ANCデータ)の外部記録フラグがオンにセットされ、外部記録中でない時は外部記録フラグがオフにセットされる。この外部記録フラグは、外部出力115からの出力を受信する外部機器で受け取られ、受け取った外部機器で映像信号を記録するか否かの判断に使用される。メニューにおけるメニュー項目のうち、外部記録制御オン/オフの項目の設定値がオン状態の場合に上記制御(外部記録)が行われ、オフ状態の場合は上記制御は行われない。S215において外部記録中と判断された場合は、処理はS216へ進む。また、外部記録中ではないと判断された場合は、処理はS218へ進む。なお、SDI(Serial Digital Interface)とは、主に業務用映像機器で使われている高速シリアル・インターフェース規格のことである。SDIでは、非圧縮のデジタル映像信号とデジタル音声信号を、1本の同軸ケーブルで送ることができる。
外部記録中と判断された場合、S216においてマイコン107は、OSD部105を制御して、表示部や外部出力115に表示出力されるメニューの常時記録の項目をグレーアウトして、選択できないようにする。その後、処理はS218へ進む。S218では、マイコン107は、S214で表示されたメニューにおいて、何らかの設定変更をする操作が行われたか否かを判定する。設定変更操作が行われたと判定された場合、処理はS219に進み、設定変更操作が行われていないと判定された場合、処理はS226に進む。S219では、マイコン107は、操作者のメニュー操作により変更された後の設定、たとえば、常時記録がオンかオフかの設定、外部記録制御設定がオンかオフかの設定等、をROM108にバックアップ情報として記録する。
S220では、マイコン107はメニューでの操作によってS219でバックアップ情報としてROM108に保存された設定が、画像記録装置100の常時記録の設定であったか否かを判断する。常時記録の設定が行われたと判断された場合は、処理はS230へ進み、常時記録の設定が行われていないと判断された場合は、処理はS221へ進む。
S230では、マイコン107はROM108に保存されたバックアップ情報における常時記録の設定がオンかオフかを判定する。常時記録がオンの場合には、処理はS227へ進み、オフの場合には、処理はS229へ進む。S229では、マイコン107は画像記録装置100における常時記録モードをオフ状態にする。常時記録モードがオフ状態とは、画像記録装置100が、通常記録モードでの動画記録処理(S212)を実行する状態である。その後、処理はS226へ進む。S227では、マイコン107は画像記録装置100を常時記録モードに遷移する。S228では、マイコン107は、画像記録装置100を制御して常時記録モード処理を実行する。常時記録モードにおける動作の詳細については、図3を用いて後述する。その後、処理はS213へ進む。
S220において、常時記録の設定が行われていないと判断された場合、S221においてマイコン107はメニュー操作によって外部記録制御の設定が行われたか否かを判断する。外部記録制御の設定が行われたと判断された場合は、処理はS222へ進み、行われていないと判断された場合は、処理はS225に進む。
S222では、マイコン107は、S219でROM108に記録されたバックアップ情報から、外部記録制御の設定がオンか否かを判断する。外部記録制御の設定がオンの場合、処理はS224へ進み、オフの場合、処理はS223に進む。S223では、マイコン107は外部記録をオフ状態にする。外部記録をオフ状態にするとは、たとえば、SDIの場合、S215で説明したようにSDIのアンシェラリーデータの外部記録フラグの制御を行わない状態である。その後、処理はS226へ進む。S224では、マイコン107は外部記録をオン状態にする。外部記録をオン状態にするとは、たとえば、SDIの場合、S215で説明したようにSDIのアンシェラリーデータの外部記録フラグの制御を行うというものである。その後、処理はS226へ進む。
S225において、マイコン107は、操作者が操作スイッチ群111を用いて行ったその他のメニュー操作に応じて、対応するメニュー処理を行う。その後、処理はS226へ進む。S226では、マイコン107は操作者の操作スイッチ群111の操作をうけ、メニューを閉じる操作をしたかを判断する。メニューを閉じる操作がない場合はS215に戻り、メニューを閉じる操作があった場合はS203へ進む。
次に、図2AのS228で実行される常時記録モード処理について図3を用いて説明する。なお、図3A〜図3Cのフローチャートによって示される各処理は、画像記録装置100を構成するマイコン107がROM108に保存されているプログラムを実行することにより実現される。
S301〜S313は、常時記録モードにおける待機中(リアル記録/バーチャル記録が行われていない間)の処理ループを示している。S301では、マイコン107は、画像記録装置100をダブル記録設定状態にする。ダブル記録とは、メモリカードA112とメモリカードB113に同じ映像データを記録するモードである。ダブル記録を実行するか否かは後述の処理で判断される。ここでは、あくまで本体の設定としてダブル記録が設定されているか否かが判定される。S302では、マイコン107はOSD部105を制御して画像記録装置100の表示を常時記録モードでの待機表示にする。
図9(a)に、常時記録モードにおける記録待機中の表示例を示す。スルー画像900(ライブビュー画像)に重畳して、モード状態表示901、REC状態表示902が表示される。また、スルー画像900に重畳して、メモリカードA112の残記録可能時間903、メモリカードB113の残記録可能時間904、常時記録におけるバーチャル記録での記録済時間905が表示される。なお、図9に関して以下に説明する表示形態は一例であり、以下に説明される状態の通知を達成できる表示形態であれば他の表示形態が用いられてもよい。
モード状態表示901は常時記録モードがオンとなっているかオフとなっているかを示す。オンとなっている場合は「CONT」の文字列が表示され、オフとなっている場合は「CONT」の文字列は非表示となる。また、このモード状態表示901は常時記録モードにおけるリアル記録中であるかどうかの表示も兼ねている。リアル記録中であれば「CONT」の文字列について、枠の付与、網掛け、赤色表示などを行い、リアル記録中でなければ「CONT」の文字列が通常どおりに(たとえば、枠や網掛け無しで、白く)表示される。
REC状態表示902は、常時記録においては、バーチャル記録中であるかどうかを示しており、バーチャル記録中であれば「●REC」との表示アイテムが表示され、バーチャル記録中でなければ「STBY」との表示アイテムが表示される。なお、通常記録モードである場合には、REC状態表示902はバーチャル記録中であるか否かではなく、リアル記録中であるか否かを示す。すなわち、通常記録モードでは、リアル記録中であれば「●REC」と表示され、リアル記録中でなければ「STBY」と表示される。
バーチャル記録での記録済時間905には、メモリカードA112とメモリカードB113に既に記録されているバーチャルプレイリストのイン点とアウト点に記録された動画(バーチャル記録部分)のうち、長い方の時間が表示される。記録中の動画に対してイン点とアウト点の対が複数記録済みである場合は、それらのイン点からアウト点までの合計時間(すなわち、記録中の動画に関連付けて記録されたイン点とアウト点に対応する複数のシーンの合計時間)となる。ウェディング等の限られたイベントを撮影する際、実記録(リアル記録部分)がきちんと行われているのかの状況把握が必要であるが、モード状態表示901とREC状態表示902の表示によって撮影者はそれらの状況を把握することが可能である。また、撮影者は、撮影後の編集で用いることを意図して記録した部分(バーチャル記録時間)が、編集後の動画に必要とされる時間分に足りるだけ撮影されているかどうかを把握する必要がある。これに対し、バーチャル記録での記録済時間905の表示を見ることで、ユーザはバーチャル記録で記録された部分の長さを把握することができる。バーチャル記録で記録された部分とは、撮影者が念のため撮影していた部分(リアル記録のみの部分)ではなく、撮影後の編集後の動画作品に必要な部分であると考えて撮影した部分である。従ってバーチャル記録で記録された部分の長さを把握することで、編集後の動画に必要とされる時間分に足りるだけ撮影されているかどうかを把握することができる。
S303では、マイコン107は、操作者がメニューボタン1707を操作してメニューを開く指示を行ったか否かを判断する。メニューを開く指示が行われていれば処理はS304へ進み、行われていなければ処理はS314へ進む。S304では、マイコン107は、操作者がステータスボタン1708を押下したかを判断する。ステータスボタン1708が押下されていれば処理はS305へ進み、ステータスボタン1708が押下されていなければ処理はS306へ進む。S305では、マイコン107はOSD部105を制御して、LCDパネル1701、外部出力115に対して、ステータス画面の出力を行う。
図10(a)に、S305で表示される、常時記録モードにおいてリアル記録とバーチャル記録が停止中であるときのステータス画面の表示例を示す。図7で説明した通常記録モードにおけるステータス画面で表示される情報のほか、メモリカード別に、リアルプレイストに記録されているシーンの再生総時間1001、バーチャルプレイストに記録されているシーンの再生総時間1002が表示される。
S306では、マイコン107は操作者がSTART/STOPボタン1705を押下したかを判断する。START/STOPボタン1705が押下されていないと判断された場合、処理はS307へ進み、押下されたと判断された場合は、処理はS326へ進む。S307では、マイコン107は電源スイッチ1706の操作によりモード切り換えが指示されたか否かを判断する。モード切り換えが指示されていれば、処理はS310へ進み、モード切り換えが指示されていなければ、処理はS308へ進む。S308では、マイコン107は操作者が操作スイッチ群111に対してその他の操作をしたか否かを判断する。その他の操作とは例えば撮影に関する設定パラメータを変更したり、オーディオのレベルを変更したりするものである。その他の操作がなされている場合は、処理はS309へ進み、設定変更した内容に則した処理を行う。その他の操作がなされていない場合は、処理はS313へ進む。
S310では、マイコン107は操作者の電源スイッチ1706への操作により、再生モードへの遷移が指示されたか否かを判断する。再生モードへの遷移が指示された場合は、処理はS312へ進む。電源スイッチ1706が操作され、この操作が再生モードへの切り換えではない場合は、電源オフモードへの切り換えである。したがって、この場合は、処理はS311へすすむ。S311では、マイコン107は電源オフモード処理を実行する。すなわち、マイコン107は、画像記録装置100の機能を停止し、電源オフ状態に遷移させる。電源オフモード処理の詳細については、図6を用いて後述する。その後、S313へ進む。また、S312では、マイコン107は、画像記録装置100を再生モードに遷移させる。再生モードの処理の詳細については、図5を用いて後述する。その後、処理はS313へ進む。
S313では、マイコン107は画像記録装置100において常時記録モードが終了したか否かを判断する。常時記録モードが終了していない場合は、処理はS301へ進み、常時記録モードが終了した場合は本処理を終了する。たとえば、他のモードへの切り換えが指示されている場合や、電池の残容量が無くなったなどの終了要因があった場合には、常時記録モードは完了する。
S303においてメニューを開く指示が行われていると判断されると、処理はS314へ進む。S314〜S324の処理は、常時記録モードにおける待機動作中のメニュー処理である。S314では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部にメニューを表示させ、外部出力115にメニューの表示画面を出力する。メニューの表示処理はS214と同様であり、図8のようなメニュー画面が表示される。S315では、マイコン107は、S314で表示したメニューにおいて何らかの設定変更をする操作が行われたか否かを判定する。設定変更操作が行われた場合はS316に進み、設定変更操作が行われていない場合はS324に進む。
S316では、マイコン107はメニューでの操作によって操作者が変更した変更後の各メニュー項目の設定内容を、ROM108にバックアップ情報として記録する。S317では、マイコン107は、バックアップ情報を参照して操作者がメニューでの操作によって外部記録制御の設定を行ったかを判断する。外部記録制御の設定が行われた場合は、処理はS318へ進み、行われていない場合は、処理はS321に進む。
S318では、マイコン107はS221で設定された外部記録制御の設定がオンか否かをROM108に記録されたバックアップ情報から判断する。外部記録制御の設定がオンだった場合、処理はS320へ進み、オフだった場合、処理はS319に進む。S319では、マイコン107は外部記録をオフ状態にする。外部記録をオフ状態にするとは、たとえば、SDIの場合、S215で説明したようにSDIのアンシェラリーデータの外部記録フラグの制御を行わない状態というものである。一方、S320では、マイコン107は外部記録をオン状態にする。外部記録をオン状態にするとは、たとえば、SDIの場合、S215で説明したようにSDIのアンシェラリーデータの外部記録フラグの制御を行うというものである。
S321では、マイコン107は、メニューで常時記録開始/停止の項目が選択されたことによって(すなわちSTART/STOPボタン1705の押下によってではなく)常時記録開始(リアル記録/バーチャル記録の開始)が設定されたかを判断する。常時記録開始が設定されていた場合、処理はS325へ進み、常時記録開始が設定されていない場合は、処理はS322へ進む。
S322では、マイコン107は、常時記録モードがオンに設定されているか否か判断する。これは、現在の動作モードが常時記録モードであるので、メニュー画面での操作によって常時記録がオフに設定されたか否かの判定である。常時記録モードがオフに設定されている場合は常時記録モードが終了し、処理は図2のS202へ進む。常時記録モードがオンに設定されている場合は、処理はS323へ進む。S323では、マイコン107はメニュー画面でなされたその他の操作に応じたメニュー処理を行う。
次に、S324では、マイコン107は操作者の操作スイッチ群111の操作をうけ、メニューを閉じる操作がなされたか否かを判断する。メニューを閉じる操作がなされていない場合は、処理はS315に戻る。メニューを閉じる操作があった場合は、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部に表示していたメニュー表示及び、外部出力115に出力していたメニュー表示を終了する処理を行い、処理をS304へ進める。
S321で常時記録開始が設定されたと判断されると処理はS325へ進む。S325では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部に表示していたメニューの表示及び、外部出力115に出力していたメニュー表示を終了する処理を行う。その後、S326へ進む。
S326〜S336は、常時記録モードにおいてリアル記録とバーチャル記録を開始する処理である。まずS326において、マイコン107はメモリカードA112とメモリカードB113がマウント状態かを判断する。両メディアともマウント状態である場合、処理はS327へ進み、片方のメディアしかマウントされていない場合、処理はS328へ進む。
なお、メモリカードが装着されるとマウント処理が行われる。マウント処理とは、メモリカードをアクセス可能な状態にする他、すでに装着されたメモリカードに動画ファイルが記録されている場合は、装着されたメモリカードに記録されたリアルプレイリスト等の管理情報をRAM109に展開する処理も行う。また、リアルプレイリスト、バーチャルプレイリストに記録されている各シーンのイン点、アウト点の時間より、各カードに記録されているリアルプレイリストのシーンの総時間、バーチャルプレイリストのシーンの総時間を加算し、RAM109に保持しておく。以下に説明する実施形態の記録動作では特に明記しないが、RAM109に保持されている各プレイリストのシーンの総時間は、対象となる各プレイリストに対して動画のシーンの記録が行われる毎に更新されていく。
S327では、マイコン107は画像記録装置100を制御して、ダブル記録状態に遷移させる。ダブル記録状態とは、メモリカードA112とメモリカードB113の双方に対して動画記録が出来る状態である。このモード(ダブル記録状態)に入っていない場合、画像記録装置100は、メモリカードA112とメモリカードB113のどちらかしか動画像を記録しないシングル記録状態である。後述の説明では、特にダブル記録とシングル記録について明記しないが、画像記録装置100がシングル記録状態の場合には、S327においてマイコン107はメモリカードA112とメモリカードB113のどちらかに動画像を記録する状態とする。また、画像記録装置100がダブル記録状態だった場合には、メモリカードA112とメモリカードB113の両方に対して動画像を記録する。
S328では、マイコン107は、リアル記録の継続条件、バーチャル記録の継続条件をチェックする。メモリカードA112とメモリカードB113の双方が装着されていない(メディア無しの状態)、もしくは、メモリカードを装着するスロットの蓋があいているか(蓋の開状態)を判断する。メディア無しの状態、あるいは、蓋の開状態であった場合、処理はS329へ進み、何れの状態でもない場合は、処理はS331へ進む。なお、リアル記録を継続できない条件としては、この他に、
・メモリカードに記録されたデータ量が該記録媒体の容量の上限に達している、
・メモリカードに記録されたシーンの数が上限に達している、
・メモリカードに記録されたリアルプレイリストの数が上限に達している、
ことなどが挙げられる。また、バーチャル記録を行うことができない条件としては、
・メモリカードに記録されたバーチャル記録シーン数が上限に達している、
・メモリカードに記録されたバーチャルプレイリスト数が上限に達している、
ことなどが挙げられる。これらの少なくともいずれかの条件と合致した場合、継続条件を満足しないと判断され、処理はS329へ進む。S329では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部、外部出力115に記録が出来ない旨の警告を表示する。この際の原因に応じた表示例を図16(a)、図16(b)、図16(c)、図16(d)、図16(e)に示す。
S330では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部に常時記録ができない旨のガイド(警告)を表示し、同様のガイド(警告)を外部出力115から出力する。図9(b)に、S330で表示される、常時記録オンにおける記録不可状態での表示例を示す。この場合、スルー画像900上に記録開始処理ができない旨のメッセージ906が表示される。また、メモリカードA112の残記録可能時間903、メモリカードB113の残記録可能時間904に含まれる「A」「B」の文字を、常時記録が不可の状態である旨の表示形態(たとえば、赤色を用いて)で表示する(通常は白色で表示される)。この時、各メモリカードの残時間の数値は表示されない。
S331では、マイコン107は常時記録の動画記録処理を行う。常時記録の動画記録処理とは、レンズユニット101が取り込んだ光をCCD102で光電変換しカメラ信号処理部103で信号処理したものを圧縮伸張回路104で圧縮し、記録再生回路110でメモリカードA112、B113に記録するという処理である。S332において、マイコン107はRAM109に展開されているリアルプレイリストに、S331で動画記録を開始した動画の情報を新たなシーンとしてリアルプレイリストに追記する。S333では、マイコン107はRAM109に展開されているリアルプレイリストに、S331で動画記録を開始した映像データの先頭のフレームのタイムスタンプ、すなわち、PTS(Presentation Time Stamp)をS332のシーンのイン点として記録する。
S334では、マイコン107は、S331で記録開始された動画(すなわち記録中の動画)に関連付いた管理情報(属性情報)として、RAM109上に新たなバーチャルプレイリストを作成する。S335では、マイコン107は、S334で作成したRAM109上のバーチャルプレイリストに新規のシーンを記録し、そのシーンのイン点に、S331で動画記録開始した映像データの最初のIpictureのPTSを記録する(属性記録)。その後、S336へ進む。Ipictureは、GOP(Group Of Picture)を構成するフレームの1つであり、他のフレームを参照しないで符号化されたフレームであり、このフレームのデータだけで再生が可能である。S336では、マイコン107はOSD部105を制御し、リアルプレイリストとバーチャルプレイリストの両方に対して動画像を記録中である(すなわち、リアル記録とバーチャル記録が実行されている)旨を表示部に表示し、外部出力115に出力する。
図9(c)に、S336で表示される、常時記録モードにおいてリアル記録中かつバーチャル記録中である場合の表示例を示す。常時記録モードがオンであることを示すモード状態表示901の表示形態を、記録待機中(白)とは異なる表示形態(例えば赤)で表示することで、リアルプレイリストに動画像を記録中(リアル記録中)であることを示している。また、REC状態表示902が「●REC」と表示されることによって、バーチャルプレイリストに動画像を記録中(バーチャル記録中)であることを示している。バーチャル記録中とは、メモリカードへの動画記録中にバーチャルプレイリストにイン点を記録し、対応するアウト点が記録されていない状態である。すなわち、最後に記録されたのがアウト点ではなくイン点である状態である。
また、バーチャルプレイリストに記録していない間は、REC状態表示902は「●REC」ではなく「STBY」となる。バーチャルプレイリストに記録していない間とは、メモリカードへの動画の記録(リアル記録)は行われているが、バーチャルプレイリストに、対となるアウト点の無いイン点が存在しない状態である。すなわち、「バーチャルプレイリストに記録していない間」とは、常時記録モードにおいてリアル記録のみが行われており、バーチャル記録が行われていない状態である。
さらに、RAM109に保存されている、メモリカードA112のバーチャルプレイリストのシーンの総時間とメモリカードB113のバーチャルプレイリストのシーンの総時間のうち長い方の時間が、バーチャル記録での記録済時間905に表示される。ここではバーチャル記録中であるため、記録時間を継続することでこの時間は順次加算されていく。たとえば、メモリカードA112には1分51秒、メモリカードB113には、1分のシーンがバーチャルプレイリストに記録されていた際は、メモリカードA112のバーチャルプレイリストのシーンの総時間1分51秒が表示される。すなわち、バーチャル記録での記録済時間905は、図9(c)の状態では、記録中の動画に関連付けて記録済みであるイン点とアウト点の対のイン点からアウト点までの時間と、最後にイン点が記録されてから現在までの時間との合計時間となっている。
S337〜S349は、常時記録モードにおいてリアル記録中且つバーチャル記録中の処理を示している。S337では、マイコン107は、外部記録制御がオンに設定されているかを判断する。外部記録制御がオンに設定されている場合は、処理はS338へ進み、外部記録制御がオンに設定されていない場合は、処理はS339へ進む。S338において、マイコン107は外部出力115に対して外部記録フラグを出力し外部での記録を開始させる。詳細はS215で説明した処理と同様である。
S339では、マイコン107は、操作者がステータスボタン1708を押下したか否かを判断する。ステータスボタン1708が押下されたと判断された場合は、処理はS340へ進み、ステータスボタン1708が押下されていないと判断された場合は、処理はS341へ進む。S340では、マイコン107はOSD部105を制御して、ステータス画面を表示部に表示するとともに、外部出力115に出力する。表示されるステータス画面はS305によるステータス画面(図10(a))と同様である。但し、S340では、リアルプレイリスト、バーチャルプレイリストともに記録中である為、リアルプレイリストに記録されているシーンの再生総時間1001、バーチャルプレイリストに記録されているシーンの再生総時間1002が共にカウントアップされる。
S341では、マイコン107は、操作者によりSTART/STOPボタン1705が押下されたか否かを判断する。押下されたと判断された場合は、バーチャル記録の停止が指示されたものとして処理はS367に進む。押下されていないと判断された場合は、処理はS342に進む。S342では、マイコン107は、メモリカードA112とメモリカードB113の状態を取得し、どちらか片方でも記録可能容量無しであるか、もしくはこれらメモリカードのカードスロットの蓋があいているかを判断する。その他、S328に関して上述した条件を判定してもよい。S342の判断の結果がYESの場合、処理はS340に進み、NOの場合は、処理はS343に進む。
S343ではマイコン107は、操作者がメニューボタン1707を操作してメニューを開く指示を行ったか否かを判断する。メニューを開く指示が行われた場合は、処理はS350へ進み、行われていない場合は、処理はS344へすすむ。S344では、マイコン107は、操作者の電源スイッチ1706への操作によりモード切り換えが指示されたか否かを判断する。モード切り換えが指示された場合は、処理はS347へ進み、指示されていない場合は、処理はS345へ進む。
S345では、マイコン107は操作者が操作スイッチ群111に対してその他の操作をしたか否かを判断する。その他の操作とは例えば撮影に関する設定パラメータを変更したり、オーディオのレベルを変更したりするものである。その他の操作がなされている場合、処理はS346へ進み、設定変更した内容に則した処理が実行される。その他の操作がなされていない場合は、処理はS337へ戻る。
S347では、撮影モードを抜けるために、マイコン107は、記録中のシーンの記録中断のための処理を行う。より具体的には、まずマイコン107は、記録したシーンのイン点と対となるアウト点を、RAM109上のバーチャルプレイリストに記録する。なお、このアウト点は、S344の直後(モード切り換え指示があった直後)のIpictureのPTSである。S348では、マイコン107は、外部記録がオンに設定されているか否かを判断する。外部記録がオンに設定されている場合、処理はS349に進み、マイコン107は外部出力115に対して出力している外部記録中であるフラグを、外部記録停止中の状態にする(外部記録を停止させる)。その後、処理はS390へ進む。
一方、S343でメニューを開く指示がなされたと判定された場合、処理はS350へ進む。S350〜S359は、リアル記録およびバーチャル記録を実行中におけるメニュー処理である。S350において、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部にメニューを表示し、外部出力115にメニューを出力する。これはS214と同等の処理である。S351では、マイコン107は、S350で表示したメニューにおいて、何らかの設定変更をする操作が行われたか否かを判定する。設定変更操作が行われたと判定された場合、処理はS352に進み、設定変更操作が行われていないと判定された場合はS359に進む。S352では、マイコン107はメニューでの操作によって操作者が変更した変更後の設定を、ROM108にバックアップ情報として記録する。
S353では、マイコン107は、メニューで常時記録開始/停止の項目が選択されたことによって(すなわちSTART/STOPボタン1705の押下によってではなく)常時記録が停止に設定されたかを判断する。常時記録停止が設定された場合、処理はS362へ進み、常時記録停止が設定されていない場合は、処理はS354へ進む。S354では、マイコン107は操作者がメニューでの操作によって外部記録制御の設定を行ったかを判断する。外部記録制御の設定が行われている場合は、処理はS355へ進み、外部記録制御の設定が行われていない場合は、処理はS358に進む。
S355では、マイコン107はS354で設定された外部記録制御の設定がオンか否かを判断する。外部記録制御の設定がオンの場合、処理はS357へ進み、外部記録制御の設定がオフの場合際は、処理はS356に進む。S356では、マイコン107は外部記録をオフ状態にし、処理をS359へ進める。S357では、マイコン107は外部記録をオン状態にして、処理をS359へ進める。S358では、マイコン107はその他のメニュー操作に応じた処理を行い、処理をS359へ進める。
S359では、マイコン107は操作者の操作スイッチ群111の操作をうけ、メニューを閉じる操作が行われたか否かを判断する。メニューを閉じる操作が行われたと判断された場合は、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部に表示していたメニュー表示及び、外部出力115に出力していたメニュー表示を終了する処理を行い、処理をS344へ進める。メニューを閉じる操作が行われていないと判断された場合は、処理はS351へ戻る。
また、S342において、メモリカードの少なくとも一方が記録可能容量無しであると判定された場合、もしくはこれらメモリカードのカードスロットの蓋があいていると判定された場合、処理は360へ進む。S360〜S366では、リアル記録とバーチャル記録の停止が行われる。まず、S360において、マイコン107は、OSD部105を制御して、記録ができない旨の警告を表示部に表示するとともに、外部出力115に同様の表示出力を行う。この際の警告表示の一例としては、図16(b)や図16(c)などがある。S361では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部、外部出力115に常時記録不可表示を行う。ここでの表示内容はS340で説明した内容(図10(a))と同じである。
S362では、マイコン107は、S335で記録したシーンのイン点と対となるアウト点を、RAM109上のバーチャルプレイリストに記録する。なお、このアウト点は、S342でYESと判定された直後(カードフルとなったかカード蓋が空けられた直後)か、S353でYESと判定された直後(メニューで常時記録の停止が設定された直後)のIpictureのPTSである。S363では、マイコン107は外部記録がオンに設定されているか否かを判断する。外部記録がオンになっている場合は、処理はS364に進み、オフになっている場合は、処理はS365へ進む。S364では、マイコン107は、外部出力115に対して出力していた外部記録中であるフラグを、外部記録停止中の状態にして出力する(外部記録を停止させる)。なお、S321やS353における、メニューからの常時記録の開始、停止操作(常時記録モードにおけるリアル記録の開始、停止)を、メニューを開かなくとも、START/STOPボタン1705とは別の操作スイッチにて行えるようにしてもよい。
S365では、マイコン107は、S331で開始した記録動作を停止させ、停止したフレームのPTSを、RAM109に展開されているリアルプレイリストに、S333で記録したイン点と対になるアウト点として記録する。この時のアウト点は、S362でバーチャルプレイリストに記録したアウト点と同じとしてもよい。S366では、S365で記録停止した動画の動画ファイルのファイルクローズ処理を行う。また、RAM109に保存されているリアルプレイリストとバーチャルプレイリストをメモリカードA112とメモリカードB113のどちらか、もしくはその両方に書き込む。バーチャルプレイリストは、記録停止した動画の動画ファイルと同一のディレクトリに記録する。これによって、後にメモリカードを参照した場合にもバーチャルプレイリストと動画ファイルが関連付けられたものとして扱うことができる。
他方、S367〜S391は、でYESと判断された場合の処理、すなわちバーチャル記録中にSTART/STOPボタン1705が押下されたことによりバーチャル記録を停止(リアル記録は停止しない)する際の処理である。S367では、マイコン107は、S335で、記録したシーンのイン点と対となるアウト点を、RAM109上のバーチャルプレイリストに記録する。なお、このアウト点は、S341でYESと判断された直後(バーチャル記録中にSTART/STOPボタン1705が押下された直後)のIpictureのPTSである。S368では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部に、常時記録中で、バーチャル記録は停止中である旨の表示をする。また、同様の表示を外部出力115に出力する。
図9(d)に、S368で表示される、常時記録モードがオンで、リアル記録中であり、かつ、バーチャル記録が停止中の場合の表示例を示す。リアル記録中であるため、モード状態表示901の「CONT」の文字列は赤く表示されるが、バーチャル記録は停止中であるため、REC状態表示902は「STBY」と表示されている。これらを見ることで、ユーザは、現在の動作状態が常時記録モードでリアル記録中であるがバーチャル記録中では無い状態であることを把握することができる。この状態では、バーチャル記録での記録済時間905は、バーチャルプレイリストに(記録中の動画に関連付けて)イン点とアウト点の複数の対が記録済みである場合には、イン点からアウト点までの時間の複数対分の合計時間となる。
S369では、マイコン107は外部記録をオンにしているか否かを判断する。外部記録をオンにしている場合は、処理はS370に進み、外部記録をオンにしていない場合は、処理はS371へ進む。S370において、マイコン107は外部出力115に対して出力していた外部記録中であるフラグを、外部記録停止中の状態にして出力する。こうして、バーチャルプレイリストのアウト点の記録に連動して外部記録を停止させることができる。このように、外部記録はリアルプレイリストの記録でなく、バーチャル記録(バーチャルプレイリストのイン点/アウト点)に連動して実行させる。
次に、S371では、マイコン107は、RAM109に展開されているバーチャルプレイリストのシーン数が上限であるかを判断する。シーン数が上限に達した場合は、処理はS372へ進み、達していない場合は、処理はS373へ進む。なおこのシーン数の上限は、本実施形態では950シーンとするが、これに限られるものではない。S372では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部にバーチャル記録の上限である旨の警告表示を出力する。同様の表示を外部出力115にも出力する。S372において出力される警告画面の例を図16(e)に示す。
S373では、マイコン107は操作者がSTART/STOPボタン1705を押下したかを判断する。START/STOPボタン1705が押下された場合は、処理はS335へ戻り、バーチャルプレイリストにイン点が記録されて新たなバーチャル記録が開始される。START/STOPボタン1705が押下されていないと判断された場合は、処理はS374へ進む。
S374では、マイコン107は、操作者がステータスボタン1708を押下したか否かを判断する。ステータスボタン1708が押下されたと判断された場合は、処理はS375へ進み、ステータスボタン1708が押下されていないと判断された場合は、処理はS376へ進む。S375では、マイコン107はOSD部105を制御して、ステータス画面を表示部に表示する。同様の表示を外部出力115にも出力する。図10(b)に、S375で表示される、常時記録モードがオンで、かつリアル記録のみ行っている(バーチャル記録は行っていない)状態におけるステータス画面の表示例を示す。リアルプレイリストのみが記録中である為、リアルプレイリストの記録時間である1003のみがカウントアップされている。
S376では、マイコン107は、メモリカードA112とメモリカードB113の状態を取得し、残記録可能容量なしかどうか(カードフルかどうか)を判断する。残記録容量なしの場合は、処理はS365に進み、全記録容量がある場合は、処理はS377に進む。S377では、マイコン107は、操作者が操作スイッチ群111を操作してメニューを開く指示を画像記録装置100に対して行ったか否かを判断する。メニューを開く指示が行われている場合は、処理はS378へ進み、メニューを開く指示が行われていない場合は、処理はS389へ進む。
S378では、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部、外部出力115にメニューの表示処理を表示する。表示処理はS214と同等である。S379では、マイコン107は、S378で表示されたメニューにおいて、何らかの設定変更をする操作が行われたか否かを判定する。設定変更操作が行われた場合は、処理はS380に進み、設定変更操作が行われていない場合は、処理はS387に進む。S380では、マイコン107はS378で操作者が変更した変更後の設定を、ROM108にバックアップ情報として記録する。
S381では、マイコン107は、実行された設定変更操作が外部記録制御の設定変更であるか否かを判定する。外部記録制御の設定変更であった場合は、処理はS382へ進み、外部記録制御の設定変更ではない場合は、処理はS385へ進む。S382において、マイコン107は、S378で記録されたバックアップ情報を参照して、外部記録制御の設定がオンか否かを判断する。外部記録制御の設定がオンの場合、処理はS384へ進み、オフの場合、処理はS383に進む。S383では、マイコン107は外部記録をオフ状態にする。また、S384では、マイコン107は外部記録をオン状態にする。
S385では、マイコン107は、実行された設定変更操作が常時記録を停止に設定する操作であるか否かを判断する。常時記録を停止に設定する操作がなされた場合は、処理はS365へ進み、そうでない場合はS386へ進む。S386では、マイコン107は操作者による操作スイッチ群111の操作をうけ、その他のメニュー処理を行う。
S387では、マイコン107は操作者の操作スイッチ群111の操作をうけ、メニューを閉じる操作がなされたか否かを判断する。メニューを閉じる操作がなされてないと判断された場合は、処理はS379に戻る。一方、メニューを閉じる操作がなされたと判断された場合は、マイコン107は、OSD部105を制御して、表示部、外部出力115に表示していたメニュー表示を終了する処理を行い、処理をS389へ進める。
S389では、マイコン107は操作者による操作スイッチ群111の操作においてモード切り換えが指示されたか否かを判断する。モード切り換えが指示されたと判断された場合、処理はS390へ進み実行中のリアル記録を停止する。モード切り換えが指示されていないと判断された場合は、処理はS392へ進む。S390では、マイコン107は、S331で開始した記録動作を停止させ、停止したフレームのPTSを、S333でリアルプレイリストに記録されたイン点と対になるアウト点として、RAM109に展開されているリアルプレイリストに記録する。S391では、マイコン107は、RAM109に保存されているリアルプレイリストとバーチャルプレイリストをメモリカードA112とメモリカードB113のどちらか、もしくはその両方に書き込む。
S392では、マイコン107は操作者が操作スイッチ群111を操作して画像記録装置100に対してその他の本体操作をしたかを判断する。その他の本体操作がなされたと判断された場合は、処理はS393へ進み、その他の本体操作がなされていないと判断された場合は、処理はS373へ進む。S393では、マイコン107は画像記録装置100をS392で操作者が操作した状態に変更する。その後、処理はS373へ戻る。
なお、ここまでの説明では、常時記録中に外部記録がオンになっているときの動作として、バーチャルプレイリストの記録に連動して外部記録を行うものとしてきたが、外部記録をリアルプレイリストの記録開始/停止に連動させるようにしてもよい。
図4は、前述した図2BのS212における、常時記録モードがオフとなっている場合、すなわち通常記録モードにおける動画記録処理の詳細を示すフローチャートである。このフローチャートにおける各処理は、たとえば、画像記録装置100を構成するマイコン107がROM108に保存されているプログラムを実行することにより実現される。通常の動画記録処理とは、リアルプレイリスト記録のみを行い、バーチャルプレイリスト記録を行わない記録処理である。
通常記録モードにおいてSTART/STOPボタン1705が操作され、動画記録処理が開始すると(S203,S212)、S401で通常記録モードにおけるリアル記録(通常記録)が開始される。この処理では、START/STOPボタン1705の操作に応じて、画像記録装置100の内部で記録開始するための指示が出される。この記録動作は、レンズユニット101が取り込んだ光をCCD102で光電変換しカメラ信号処理部103で信号処理したものを圧縮伸張回路104で圧縮して記録再生回路110でメモリカードA112、メモリカードB113に記録するというものである。
また、S402において、マイコン107は通常の記録を行っていることを表す画面表示を表示部に行う。この表示例を図7(b)に示す。REC状態表示711は、バーチャル記録中であるか否かを表す常時記録モード中とは異なり、リアルプレイリストに記録中か否かを示す。リアルプレイリストに記録中の際は、REC状態表示711は「●REC」と表示され、記録中でない時は「STBY」と表示される。
続いて、S403において、マイコン107は、RAM109上に展開されているリアルプレイリストにシーンを追記する。そして、S404で、マイコン107は、S401で記録を開始した動画像データの最初のフレームのPTSを、追加したシーンのイン点としてリアルプレイリストに記録する。S405では、マイコン107はステータスボタン1708が押下されたか否かを判定する。ステータスボタン1708が押下されていると、S406において、マイコン107は、通常の記録(通常記録モードにおけるリアル記録)を行っているときのステータス画面の表示を行う。このときの表示は、S205(図7(a))で説明したステータス画面と同様である。
S407では、マイコン107はSTART/STOPボタン1705が押下されたか否かを判定する。押下されたと判定されると、リアル記録の停止処理を行うために処理はS414へ進む。S414において、マイコン107はリアルシーン数が上限に達しているか否かを確認する。リアルシーン数が上限に達していることが確認された場合、処理はS416へ進み、マイコン107は、リアルシーン数が上限に達していることを示す警告表示を表示部へ行う。そして、S417で、マイコン107は、これ以上のリアルシーンが記録できないことを示す画面を表示する。この際の警告表示の例を図16(d)に示す。
続いて、S418において、マイコン107は、S404で記録したイン点に対応するアウト点をリアルプレイリストに記録する。S419において、マイコン107は、S401で記録を開始した動画ファイルのクローズ処理を行うともに、RAM109に展開されているリアルプレイストをメモリカードA112とメモリカードB113に記録し、本処理を終了する。なお、S418で記録されるアウト点は、S419で記録を終了した動画ファイルの最終フレームのPTSである。他方、S414でリアルシーンの上限に達していないと判定された場合、処理はS415へ進み、マイコン107は、通常記録の停止を表す表示画面を表示する。そして、上述のように、マイコン107は、リアルプレイリストにアウト点を記録し(S418)、動画ファイルのクローズ処理、プレイリストのメモリカードへの書き出しを行い(S419)、本処理を終了する。
S407でSTART/STOPボタン1705が押下されていないと判定された場合、処理はS408へ進み、マイコン107は、記録する対象のメディアが片方でも容量フルになっているか、カード蓋が開いていないかを確認する。S408でいずれかの条件と一致した場合、S409において、マイコン107は、対応した警告画面の表示を行い、S410で、記録ができないことを表す警告画面の表示を表示部に行う。この際の警告画面の例を、図16(a)、図16(b)に示す。その後、マイコン107は、リアルプレイリストにアウト点を記録し(S418)、動画ファイルのクローズ処理、リアルプレイリストのメモリカードへの書き出しを行い(S419)、本処理を終了する。
S408で否と判定された場合、処理はS411へ進み、マイコン107は、他の動作モードに切り換える操作が行われたか否かを判定する。他の動作モードへ切り換える操作が行われると、強制的に動画の記録を停止するため、上述したS418、S419の処理が実行される。他方、S411で他の動作モードへの切り換えが検出されなかった場合、S412で、マイコン107は、その他の操作があったか否かを判定する。その他の操作があったと判定された場合、処理はS413へ進み、マイコン107は、対応する処理を行う。S420では、マイコン107は、電池残容量低下などの通常の記録モード処理を完了するイベントが発生したか否かの判定を行い、完了するイベントが発生した場合はS418に進み、そうでない場合はS405に進む。完了するイベントが発生した場合は、通常の動画記録処理を完了する。
図5は、前述の図2BのS211、図3AのS312における再生モード処理のフローチャートである。このフローチャートにおける各処理は、たとえば、画像記録装置100を構成するマイコン107がROM108に保存されているプログラムを実行することにより実現される。
再生モード処理に入ると、S501で、マイコン107は常時記録モードの設定がオフになっているか否かをチェックする。常時記録モードがオフになっている場合、処理はS502に進み、マイコン107は、リアルインデックス画面を表示する。リアルインデックスは、リアルプレイリストに記録されているシーンの一覧を表示するための画面である。
ここで、図11(a)に示されるように記録が実行された場合を例に挙げてリアルインデックスとバーチャルインデックスについて説明する。シーン1101はリアルプレイリストに記録されたシーンである。シーン1102、シーン1003、シーン1104はバーチャルプレイリストに記録されたシーンである。リアルインデックスとは、リアルプレイストに記録されているシーン1101のイン点の直近のIpictureを圧縮伸張回路104でデコードして、サムネイルとして表示するものである。一方バーチャルインデックスとは、バーチャルプレイリストに記録されているシーン1102〜1104のイン点の直近のIpictureを圧縮伸張回路104でデコードしてサムネイルとして表示するものである。動画ファイル1120はリアル記録に伴って生成される動画ファイルに含まれる動画の期間を示している。
図11(a)のリアルプレイリストのシーン1101に対応したリアルインデックスの画面例を図11(b)に示す。リアルインデックスは、メモリカードに記録されたリアルプレイリストの各イン点とアウト点が示す、1回の動画記録での記録開始から記録終了までに記録された動画の代表画像の一覧画面である。リアルインデックスでは、サムネイル1105のように、リアル記録されたシーンの代表画像が表示される。すなわち、サムネイル1105は1回の動画記録での記録開始から記録終了までに記録された動画を1つの単位として扱った場合の代表画像である。
また、図11(a)のシーン1102〜1104が記録されたバーチャルプレイリストに対応したバーチャルインデックスの画面例を図11(c)に示す。バーチャルインデックスは、1回の動画記録での記録開始から記録終了までに記録された単一の動画に関連付けられたバーチャルプレイリストのイン点とアウト点が示すシーンの代表画像の一覧画面である。バーチャルインデックスでは、図11(a)のバーチャルプレイリストにおいて3つのシーンが記録されているため、サムネイル1106〜1108に示すように3つのシーンのイン点の画像が表示される。すなわち、サムネイル1106は、バーチャルプレイリストに記録されたイン点とアウト点の対で示されるシーン1102を1つの動画の単位として扱った場合の代表画像である。同じく、サムネイル1107は動画のリアル記録の開始から終了までのシーン1101の一部のシーンであるバーチャル記録されたシーン1103を代表する画像である。また、サムネイル1108は動画のリアル記録の開始から終了までのシーン1101の一部のシーンであるバーチャル記録されたシーン1104を代表する画像である。
ユーザは、操作スイッチ群111を用いてリアルインデックスから所望のシーンを選択し、再生開始操作を行う。こうして再生開始が指示されると、処理はS503からS504へ進み、マイコン107は、選択されているリアルシーンのイン点からの再生を開始し、S505において、図12(a)に示すように、再生画面を表示する。1201はシーン数の表示部分である。シーン数表示1201では、「何番目のシーンであるかを示す数値」/「リアルプレイリストの全シーン数」の形式で表示される。リアルプレイリストには、1シーンとして記録されている為、シーン数表示1201は「1/1」となる。
S506で再生停止操作が検出されると、処理はS510へ進み、マイコン107は再生停止処理を行う。そして、S524で、マイコン107は、再生停止要求が他の動作モードへの切り換え要求を兼ねていないかを確認する。モード切り換えの要求がなければ、マイコン107は、S525でその他の操作の確認を行い、特に操作が行われていない場合はS530で再生モード処理の完了判定を行う。再生の停止のみが要求された場合であれば、再びインデックス表示を行うために、処理はS501へ戻る。
他方、S506で再生停止の要求がないと判定された場合、処理はS507へ進み、マイコン107は、再生中のシーンがアウト点に到達したか否かを確認する。到達していなければ、処理はS506に戻り、マイコン107は再生停止の確認を継続する。アウト点に到達していると判定された場合は、S508において、マイコン107は次のリアルシーンのイン点のあるシーンに進む。次のイン点がなく、最終シーンである場合には、処理はS509からS510に進み、マイコン107は、再生停止の処理を行う。S509で最終シーンではないと判定された場合は、処理はS504に戻り、マイコン107は、選択されているシーンのイン点からの再生を開始する。
S503で再生開始制御が指示されなかった場合、処理はS511に進み、マイコン107は、インデックス切り換えボタンが押下されたか否かを確認する。インデックス切り換えキーが押下された場合、処理はS512へ進み、マイコン107は、表示するインデックス画面の種類を切り換えるためのインデックス選択画面を表示する。ここで表示されるインデックス選択画面の一例を図13に示す。この画面でショットリスト1301を選択すると画像記録装置100はバーチャルインデックスへ遷移する。バーチャルインデックスとは、図11(c)で説明したとおり、バーチャルプレイリストに記録されているシーンのイン点の近傍のIpictureをインデックス表示するものである。S513で、バーチャルインデックスへの遷移の指示(ショットリスト1301の選択)が検出された場合、処理はS514に進み、マイコン107は、バーチャルインデックス画面を表示する。バーチャルインデックスへの遷移が選択されなかった場合は、処理はステップS524に進む。
一方、S501で常時記録がオフではないと判定された場合(常時記録モードから遷移した再生モード処理の場合)、処理はS514へ進み、マイコン107は、バーチャルシーンを一覧表示したバーチャルインデックス表示を行う。S515において、操作スイッチ群111へのユーザ操作によってバーチャルインデックスからシーンが選択され、再生開始が指示されると、処理はS518へ進む。S518において、マイコン107は、選択されているバーチャルシーンのイン点から再生を開始し、S531で再生画面を表示する。この時の再生では、バーチャルシーンのイン点からアウト点までが再生され、リアルシーン1101のうちイン点とアウト点に挟まれていない部分は再生されない。すなわち、実際に記録されている動画の一部の区間が再生される。この再生画面の例を、図12(b)に示す。図12(b)において1202はシーン数の表示部分である。シーン数表示1202では、「1つのバーチャルプレイリスト中で何番目のシーンであるかを示す数値」/「1つのバーチャルプレイリストの全シーン数」の形式で表示される。すなわち、バーチャルプレイリスト単位での表示であり、他のバーチャルプレイリスト(常時記録モードをオンとする前の過去の常時記録で生成された別のバーチャルプレイリスト)の内容は考慮されない。バーチャルプレイリストには、3シーン記録されている為、3シーンの連続再生となる。図示の例では、3シーンのうちの1番目のシーンが再生されていることを示す、「1/3」が表示されている。
再生画面の表示中に再生停止操作が検出されると、処理はS519からS523へ進み、マイコン107は、再生停止処理を行う。そして、S524で、マイコン107は、再生停止要求が他の動作モードへの切り換え要求を兼ねていないかを確認する。モード切り換えの要求を兼ねていなければ、処理はS525へ進み、マイコン107は、その他の操作の確認を行う。他の操作が行われていなければ、処理はS530へ進み、マイコン107は、再生モード処理の完了判定を行う。再生の停止のみを要求する場合であれば、再びインデックス表示を行うために、処理はS530からS501へ戻る。
S519で再生停止の要求がないと判定された場合、処理はS520へ進み、マイコン107は、再生中のシーンがアウト点に到達したか否かを確認する。アウト点に到達していなければ、S519における再生停止の確認を継続する。S520でアウト点に到達していると判定された場合、処理はS521へ進み、マイコン107は、バーチャルリストの次のイン点のシーンを再生対象とする。S521において、次のイン点がなく、最終シーンであると判定された場合、処理はS523に進み、マイコン107は、再生停止の処理を行う。S522で最終シーンではないと判定された場合、処理はS518に戻り、マイコン107は、再生対象に選択されているシーンのイン点から再生を開始する。
S515で再生開始が指示されていないと判断された場合、処理はS516に進み、マイコン107は、インデックス切り換えキーが押下されたか否かを確認する。インデックス切り換えキーが押下された場合、処理はS517へ進み、マイコン107は、リアルインデックス画面への切り換え制御を実行する。この後、処理はS502へ進み、マイコン107は上述したリアルインデックス表示による制御を実行する。
S524では、マイコン107は、他の動作モードへの切り換え要求があったか否かを判定する。他の動作モードへの切り換え要求がなかった場合、マイコン107は、その他の操作があったか否かを判定し(S525)、何も操作がなければ再生モード処理の完了判定を行う(S530)。S525でその他の操作が検出された場合は、マイコン107は、対応する処理を行い(S526)、再生モード処理の完了判定を行う(S530)。また、S524で他の動作モードへの切り換え要求があると判定された場合、処理はS527へ進む。S527において、マイコン107は、その要求が撮影モードへの要求であったか否かを判定する。撮影モードへのモード切り換え要求であった場合は、処理はS529に進み、マイコン107は、撮影モード処理を行う。撮影モード処理では図2AのS201に進んで常時記録モードがオンであったか否かの判定を行い、判定に応じて常時記録モード処理あるいは通常の動画記録処理を行う。ここで、常時記録モードがオンか否かの情報は再生モード中も特に消去することなく保持しておくため、結果として、再生処理を開始する前と同じ記録モードでの処理が行われる。すなわち、常時記録モードがオンであった状態から再生モードに遷移し、その後記録モードに遷移すると、常時記録モードとなる。本実施形態の場合、電源スイッチ1706により、撮影モード、再生モード、電源オフモードの何れかへの切り換えが行われる。したがって、S527で撮影モードへのモード切り換え要求ではなかったと判定された場合は、処理はS528へ進み、電源オフモードの処理が行われる。
S530において、マイコン107は、再生モード処理完了判定を行う。この判定では、再生モードで行う処理が完了したか否かを判定し、完了していない場合はS501に進む。完了している場合は、再生モード処理を完了する。
次に、S210,S311,S528において実行される電源オフモード処理を説明する。図6は、本実施形態の画像記録装置100の電源オフモード処理のシーケンスを表したフローチャートである。
電源オフモード処理に入ると、マイコン107は、画像記録装置100内の各ブロックへの電源供給を停止する。ここで、各ブロックとは、図1にあるカメラ信号処理部103や、記録再生回路110などに代表される機能ブロックである。ただし、マイコン107やROM108は、その後の電源ON制御のために電源OFFの後も電源が供給され続けた状態を保持する。
次に、マイコン107自身の電力を抑えるために、S602においてマイコン107は省電力動作モードに遷移する。このとき、例えばマイコン107のメインクロックの周波数を低下させたり、マイコン内部回路の電源供給範囲を限定したりするなどの方法によって、省電動作が実現される。本実施形態では、この省電動作の状態を電源オフ状態とする。画像記録装置100は、電源をオンするための制御(操作)がおこなわれるまでの間、省電力動作モードで待機する。
省電力動作モード中、マイコン107は電源スイッチ1706の状態を監視し、電源オン制御が行われたか否かを判定する。操作されていない場合は引き続き省電力動作モードでマイコン107は駆動し続ける。電源スイッチ1706への操作が検出された場合は、処理はS603からS604へ進み、マイコン107は、画像記録装置100を通常記録モードへ遷移させる。そして、S605において、マイコン107は、電源スイッチ1706の状態を検出して、撮影モード、再生モードの何れが指示されているかを判定する。撮影モードが要求されていると判定された場合、処理はS606に進み、マイコン107は、上述した撮影モード処理を実行する。また、S605で再生モードが要求されていると判定された場合には、処理はS607へ進み、マイコン107は、上述した再生モード処理を実行する。S608で電源オフ処理が完了したと判定されれば、電源オフ処理は完了する。
上述のように、通常記録と、常時記録を行った際のユーザ操作とストリームの状態、AVCHDの管理情報であるプレイリストの状態を図14、図15に示す。
図14は通常記録時の記録動作を表す図である。Start1401で示すように、画像記録装置100が記録指示を受け付ける(S401)と、メモリカードに動画ファイル1403(ファイル名は00000.mts)の記録が開始される。また、これと同時に、マウント時にRAM109に展開したリアルプレイリスト情報1404に対してシーンが追加される。このシーンのINTimeは、動画ファイル1403の記録の開始時のPTS(t1)である。
その後、画像記録装置100が記録停止指示(Stop1402)を受け付ける(S407)と、メモリカードに対する動画ファイル1403の記録が終了する。そして、RAM109に展開されているリアルプレイリスト情報1404において、OUTTimeとして、動画ファイル1403の終了PTS(t2)を書き込み、リアルプレイリストをメモリカードに書き出す。リアルプレイリストの再生であるリアルインデックス再生では、リアルプレイリスト1507に従ってインデックス表示/再生動作を行う。インデックス画面表示では、リアルプレイリストのINTimeであるt1の近傍のIpictureを表示する。そして、リアルインデックス再生では、INTimeであるt1からOUTTimeであるt2までを再生表示する。
図15は常時記録時の記録動作を説明する図である。Start1501より、リアル記録とバーチャル記録が開始され、メモリカードへの動画ファイル1509(ファイル名:00000.mts)の記録が開始される。Start1501は、画像記録装置100がメニューから常時記録開始の指示を受付けた時点、もしくはRecトリガ(常時記録モード移行後、最初のSTART/STOPボタン1705の操作)により記録指示を受付けた時点である(S306、S321)。
また、これと同時に、マウント時にRAM109に展開したリアルプレイリスト1507にシーンを追加する。また、RAM109に新規にバーチャルプレイリスト1508を作成し、シーンを追加する。バーチャルプレイリスト1508と動画ファイル1509とを同一フォルダに生成することで、バーチャルプレイリスト1508と動画ファイル1509とを互いに関連付けて記録する。リアルプレイリスト1507のINTimeは、動画ファイル1509の記録の開始時のPTS(t1)である。また、バーチャルプレイリスト1508のINTimeは、動画ファイル1509の記録の開始時近傍(直後)のIpictureのPTS(t2)である。その後、操作者によるRecトリガが検出される(S341)と、バーチャル記録が停止(Stop1503)し、バーチャルプレイリスト1508のOUTTimeにStop1503近傍のIpictureのPTS(t3)が記録される。
さらにその後、再度Recトリガが検出される(S373)と、バーチャル記録が開始され(Start1504)、バーチャルプレイリスト1508に新たにシーンが追加される。この新たに追加されたシーンのINTimeには、Start1504近傍のIpictureのPTS(t4)が記録される。そして、再度Recトリガが検出される(S341)と、バーチャル記録が停止し(Stop1505)バーチャルプレイリスト1508のOUTTimeにStop1505の近傍のIpictureのPTS(t5)が記録される。
さらに、再度Recトリガが押下される(S373)と、再びバーチャル記録が開始し(Start1502)バーチャルプレイリスト1508に新たにシーンが追加される。このシーンのINTimeには、Start1502の近傍のIpictureのPTS(t6)が記録される。その後、たとえばメニューより常時記録停止が選択される(S353)と、バーチャル記録およびリアル記録が停止する(メニュー停止操作1506)。このとき、バーチャルプレイリスト1508のOUTTimeにメニュー停止操作1506の近傍のIpictureのPTS(t7)が記録される。そして、メモリカードへの動画ファイル1509の記録が停止され、最終フレームに対するPTS(t8)がリアルプレイリスト1507のOUTTimeとして記録する。その後、RAM109上のバーチャルプレイリスト1508とリアルプレイリスト1507がメモリカードに書き出される。
バーチャルインデックス再生によりバーチャルプレイリストが再生される場合は、バーチャルプレイリスト1508に従ってインデックス表示/再生動作が行われる。インデックス画面表示には、バーチャルプレイリストのINTIME(t2、t4、t6)の近傍のIpictureが表示される(図11(c))。そして、バーチャルインデックス再生では、INTime(t2)からOUTTime(t3)までのシーン、INTime(t4)からOUTTime(t5)までのシーン、INTime(t6)からOUTTime(t7)までのシーンを再生表示する。
なお、図2〜図6のフローチャートを参照して説明した処理を、マイコン107が実行するものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、上述した各制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルビデオカメラ等の画像記録装置に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、動画記録が可能な電子装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。