JP6199633B2 - 熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発泡粒子融着成形体の製造方法に関し、詳しくは鋳造用消失模型等の作製が可能な、寸法の大きな発泡粒子融着成形体の製造方法に関する。
従来から、例えば発泡ポリスチレン等で成形した消失模型を鋳物砂の中に埋め、溶湯を注入することで模型を消失させるとともに、模型部分を溶湯で置換して模型と同形状の鋳造品を製造する、いわゆるフルモールド鋳造法が行われてきた。このような消失模型の作製方法としては、直方体のポリスチレン発泡粒子成形体等をNCマシンで切削する方法が代表的な方法として挙げられる。該直方体の発泡粒子融着成形体としては、例えば寸法2000mm×1000mm×500mmのものが使用されている。
前記直方体の発泡粒子融着成形体は、発泡性樹脂粒子を蒸気で予備発泡させて発泡粒子とした後、該発泡粒子を金型内に充填して蒸気を導入して、発泡粒子どうしを融着させることにより製造される。この場合、大きな発泡粒子成形体を成形しようとすると、発泡粒子成形体内部の発泡粒子間に蒸気が十分に行き渡りにくくなって、発泡粒子成形体の内部での発泡粒子間の融着不良が起きてしまう。この内部融着不良の存在は、NCマシンで高速切削する際に発泡粒子が飛散ったり、むしりとられたりして、消失模型の表面に多数の凹凸が発生することの原因となる。また、内部融着不良により、型内成形後の発泡粒子融着成形体を構成する発泡粒子の収縮が引きがねとなって内部間隙が発生することもあり、内部間隙が発生した発泡粒子融着成形体の切削加工により得られた消失模型の表面には多数の凹部が発生することになる。消失模型にこれらの欠陥があると鋳造品の鋳肌を綺麗にすることが出来なくなる。この問題を解決するには、発泡粒子相互の融着性を改善することが必要である。また、発泡粒子融着成形体を構成する発泡粒子間に発生するボイドと呼ばれる間隙を小さくできること、或いはNCマシンでの切削加工時に発泡粒子融着成形体から発泡粒子が欠落したとしても該欠落により生じた凹部を小さくできることから、鋳造品の鋳肌の美麗化を目的として発泡粒子の粒子径は小さくすることが良いと考えられる。
しかし、粒子径の小さい発泡粒子を型内成形しようとすると、発泡粒子間に蒸気が入りにくくなるので、前記内部融着不良が起きやすくなる。この内部融着不良を防止するには高圧の水蒸気にて型内成形する対策が採られている。しかし、大型の肉厚な発泡粒子融着成形体を製造しようとすると、高圧の水蒸気による成形体の表面の過剰な溶融、過大な成形体収縮が発生するなど、未だ十分に解決できていない課題がある。
発泡粒子融着成形体の過大な成形体収縮は、直方体形状成形体の場合、鼓型収縮として現れる。この鼓形収縮が起きた発泡粒子融着成形体は、充分な目的寸法の成形体が得られないとともに、切削して得られた消失模型は、切削後に寸法変化を起こし易くなるので、得られる鋳造品の形状不良が発生する原因となる。したがって、このような鼓型収縮が起きると、前記の内部融着に優れる発泡粒子融着成形体を得ることができても、良好な消失模型を得ることはできない。逆に、鼓型収縮が起きなくても、前述のとおり、内部融着不良があれば良好な消失模型を得ることはできない。
一方、発泡粒子融着成形体の内部融着不良の改善策として、ウェッジワイヤースクリーンにて作成された金型を使用して発泡粒子を型内成形する方法が特許文献1、2に記載されているが、特に大型の肉厚な発泡粒子融着成形体の成形体収縮の問題を解決するには至っていない。
特開2002−264163号公報 実開平02−108019号公報
本発明は、前記問題を解決し、寸法が大きな熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体(以下、発泡粒子成形体ともいう。)であって、内部間隙の発生が無く、内部融着性に優れ、成形後の鼓形収縮が起きない熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の製造方法を提供することを、その課題とするものである。
本発明によれば、以下に示す熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法が提供される。
[1] 熱可塑性樹脂発泡粒子を金型内に充填する充填工程、該金型内に水蒸気を導入して該発泡粒子を相互に融着させる加熱工程、該金型内の発泡粒子融着成形体を冷却する冷却工程、次いで該金型内から発泡粒子融着成形体を取り出す取出工程からなる、直径200mmの球を切り出し得る大きさの発泡粒子融着成形体の製造方法であって、
該熱可塑性樹脂発泡粒子が、メタクリル酸エステル系樹脂発泡粒子またはスチレン系樹脂発泡粒子から選択され、
該発泡粒子の平均粒子径が4.0mm以下であり、
該金型の少なくとも一の対向する面がウェッジワイヤースクリーンにて形成され、
該ウェッジワイヤースクリーンの開口面積率が8〜20%であり、
該冷却工程が、金型内を負圧状態にする真空排気冷却操作、次いで負圧状態の金型内圧力を、徐圧速度0.003〜0.009MPa/分で常圧に戻す操作を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
[2] 前記加熱工程における金型内の発泡最高面圧が、0.08MPa(G)以上であることを特徴とする前記1に記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
[] 前記熱可塑性樹脂発泡粒子の平均粒子径が0.5〜3.0mmであることを特徴とする前記1又は2に記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
[] 前記熱可塑性樹脂発泡粒子が、メタクリル酸エステル成分が60〜100質量%であるメタクリル酸エステル系樹脂発泡粒子であることを特徴とする前記1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
[] 前記発泡粒子の表面に網目模様状の窪みが形成されていることを特徴とする前記1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
本発明方法によれば、平均粒子径が小さな発泡粒子を使用した大型の肉厚な発泡粒子成形体の製造において、該成形体の内部においても発泡粒子相互の融着性を確保できると共に、該成形体の内部間隙や鼓形収縮の発生も抑制することができる。したがって、本発明の方法にて得られた発泡粒子成形体は、切削加工時において発泡粒子の飛散り、むしりとられによる欠陥が防止され、切削加工品の表面に凹凸や凹部が発生する不具合が改善され、前記のとおり該成形体の内部間隙や鼓形収縮の発生も抑制されることから、鋳造用消失模型製作用の発泡粒子成形体として好適なものとなる。
図1は、組合せ金型装置1の縦断面図である。 図2(a)は、ウェッジワイヤースクリーンの正面図、同(b)は、その側面図である。 図3(a)(b)(c)は、ウェッジワイヤースクリーンを構成する種々のウェッジワイヤーの断面図である。 図4は、窪みが多数形成され発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率200倍)である。 図5は、窪みの総面積割合の測定方法の説明図である。 図6は、本発明の成形方法における金型内圧力と成形品面圧と成形時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明の熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の製造方法について詳細に説明する。
本発明の発泡粒子成形体の製造方法においては、熱可塑性樹脂発泡粒子(以下、発泡粒子ともいう。)を金型内の成形空間に充填する充填工程、該金型内を水蒸気にて加熱して該発泡粒子を相互に融着させる加熱工程、該金型内を冷却して発泡粒子成形体を冷却する冷却工程、次いで該金型を開いて金型内から発泡粒子成形体を取り出す取出工程を順次経ることにより、発泡粒子成形体が製造される。
本発明方法で用いられる金型は、蒸気を金型内に導入するための特別なスリット構造以外は、従来公知のものが使用できる。具体例としては、図1に示すような固定型2と可動型3を有する組合せ金型であり、可動型3を固定型2に向けて前進させ固定型2の開放面を閉鎖することにより成形空間4を形成するものが挙げられる。該成形空間4は直方体形状の箱型が好ましく、固定型2及び可動型3には、成形空間4の反対側に各々水蒸気室5が設けられており、該水蒸気室5と成形空間4との間には蒸気を通過させる後述する多数のスリット6が設けられているウェッジワイヤースクリーン金型7が配置される。ウェッジワイヤースクリーン金型7は、金型の少なくとも一の対向する面がウェッジワイヤースクリーン21にて形成され、その他の面には、従来公知のコアベントにスリットあるいは孔が設けられた蒸気孔を設けることができる。なお、本発明においては箱型の成形空間4を構成する全面(6面)がウェッジワイヤースクリーン21にて形成されていることが好ましい。また、固定型2には、成形空間4に発泡粒子を供給するための発泡粒子充填機10が設けられており、発泡粒子成形体を押出して取り出すためのエジェクトピン(図示せず。)も固定型2に設けられている。
なお、図1は前記組合せ金型装置1の縦断面図であり、図中、2は固定型を、3は可動型を、4は成形空間を、5は水蒸気室を、6スリットを、7はウェッジワイヤースクリーン金型を、8は水蒸気供給バルブを、9は排水・排気バルブを、10は発泡粒子充填機を、21はウェッジワイヤーをそれぞれ示す。
前記充填工程においては、可動型3で固定型2を閉型して金型内に成形空間4を形成し、該金型内の成形空間4に平均粒子径の小さな熱可塑性樹脂発泡粒子を、発泡粒子充填機10にて充填する。充填方法については、従来公知の充填法を採用することができる。例えば、大気圧下又は減圧下の金型内に発泡粒子を充填し、型閉めし成形型キャビティー体積を5〜70%減少するように圧縮する方法(例えば、特公昭46−38359号公報)。また、発泡粒子を加圧気体により、予め加圧処理して発泡粒子内の圧力を高めて、発泡粒子の二次発泡性を高め、二次発泡性を維持しつつ大気圧下又は減圧下の金型内に発泡粒子を充填する方法(例えば、特公昭51−22951号公報)。また、圧縮ガスにより大気圧以上に加圧した金型内に、当該圧力以上に加圧した発泡粒子を充填する方法(特公平4−46217号公報)。二次発泡力の高い発泡粒子を、大気圧下又は減圧下の金型内に充填する方。(特公平6−49795号公報)。上記の方法を組み合わせた方法(特公平6−22919号公報)などが挙げられる。
前記加熱工程においては、金型の水蒸気室5内に水蒸気供給バルブ8から高圧の水蒸気を供給し、金型(可動型3及び固定型2)に設けられた後記特定のスリット6を通して成形空間4内に水蒸気を導入することにより金型内に充填された発泡粒子を加熱して相互に融着させ発泡粒子成形体とする。好ましい態様としては、上記発泡粒子充填工程前に、排水・排気バルブ9を適宜開放または閉鎖した状態で水蒸気供給バルブ8から水蒸気室5内に水蒸気を導入して金型を暖める予備加熱操作を行ない、次いで、金型内に発泡粒子を充填後、充填された発泡粒子間の空気を水蒸気と置換するため、発泡粒子自体を暖めるための排気操作を経て、発泡粒子を相互に融着させる加熱操作が行われる。
前記予備加熱操作は、通常、水蒸気圧0〜0.05 MPa(G)で、5〜30秒間加熱することによって行なわれる。前記排気操作は、通常、減圧と蒸気による昇圧を繰り返すことによって行なわれる。前記発泡粒子を相互に融着させる加熱操作条件は、目的の発泡粒子成形体の形状や大きさ等により異なるが、概ね、水蒸気圧0.03〜0.12MPa(G)、好ましくは0.03〜0.10MPa(G)、更に好ましくは0.04〜0.08MPa(G)で、5〜60秒間、好ましくは10〜30秒間加熱することによって行なわれる。
また、前記発泡粒子を相互に融着させる加熱操作においては、水蒸気を可動型3または固定型2の一方側からのみ成形空間4に導入し他方の型側から排出する一方加熱、続いて水蒸気を他方の型側からのみ成形空間4に導入し一方の型側から排出する逆一方加熱を行った後、排水・排気バルブ9を全て閉じて可動型3と固定型2の両型側から水蒸気を成形空間4に導入して上記水蒸気圧に達してからその圧力で保持加熱を行なうことが好ましい。
なお、本発明の方法においては、得られる発泡粒子成形体の収縮の課題が改善される為、上記加熱操作における水蒸気圧を低く設定しなくても良いため、具体的には、加熱工程において金型内面に設けられる面圧計にて測定される成形品面圧の最大値、所謂、発泡最高面圧を0.08MPa(G)以上、更に0.09MPa(G)以上に設定することができるので、発泡粒子成形体を得る際の型内成形性の更なる向上効果が期待できる。なお、成形品面圧は、型内成形時に発泡粒子成形体が金型内面を押す圧力である。
前記冷却工程においては、一般に、加熱のための水蒸気の供給を止め、水蒸気室5に冷却水を導入して金型内を冷却することにより、成形空間4内の発泡粒子成形体を冷却する。なお、冷却水や水蒸気の凝縮水は、金型の水蒸気室5に設けられた排水・排気バルブ9から排出される。
前記冷却工程において、本発明では金型内を負圧状態にする真空排気冷却操作が行われることを要する。
具体的には、水蒸気の供給を止め前記加熱工程が終了したら、水蒸気室5内に冷却水を導入し、成形空間4内の発泡粒子成形体を冷却する。その際、金型の冷却水や水蒸気の凝縮水は排水・排気バルブ9を通して排水される。次に減圧ポンプを作動させることにより排水・排気バルブ9を通して水蒸気室5内、さらに成形空間4内を減圧状態にする。この操作中は、水蒸気供給バルブ8は全て閉じられている。当該操作により金型内の圧力が下がると、発泡粒子成形体内の水分が蒸発し、その気化熱により発泡粒子成形体の内部まで効率よく冷却できるので、発泡粒子成形体全体を充分に冷却することができる。そのため得られる発泡粒子成形体は、寸法安定性において優れたものとなり、発泡粒子成形体内部の空隙発生も抑制できる。
上記の真空排気冷却操作は、水蒸気室5に冷却水を導入して金型内を冷却する通常の操作終了後の適当なタイミングで行えばよい。
また、真空排気冷却操作における減圧操作は、金型内が−0.05MPa(G)以下、更に−0.07MPa(G)以下、特に−0.08MPa(G)以下に達するまで行うことが好ましい。なお、前記減圧操作の金型内圧力の下限は、概ね−0.09MPa(G)である。一方、真空排気冷却操作を行い、金型内を前記負圧圧力の状態に保つ時間としては、前記成形品面圧が−0.01〜0.01MPa(G)に到達するまでの時間が好ましい。
前記真空排気冷却操作における減圧操作終了後、排水・排気バルブ9を開放し、金型内を常圧に戻し、取出工程にて発泡粒子成形体を金型から取り出す。
本発明方法の前記冷却工程においては、前記真空排気冷却操作により金型内を負圧状態にしてから、金型内圧力を徐々に常圧に戻す操作を行なう。この操作を行うと、成形後の発泡粒子成形体の鼓形収縮、変形を一層抑制することができ寸法安定性において特に優れる発泡粒子成形体が得られると共に、発泡粒子成形体内部の空隙発生抑制効果も更に期待できる。なお、常圧に戻す時間としては、目的の発泡粒子成形体の密度や形状や大きさ等により異なるが、概ね5〜60分であり、5〜40分、更に10〜30分が好ましい。また、減圧状態から略常圧状態へ戻す徐圧速度は、本操作の所期の目的から、概ね0.003〜0.009MPa/分であ、更に、概ね一定速度に調整されることが好ましい。
前記取出工程においては、可動型3を後退させて、金型を開き固定型2に設けられた押出しピン(図示せず)で発泡粒子成形体を押出して金型内から発泡粒子成形体を取出す。
図6に、本発明の成形方法における金型内圧力と成形品面圧と成形時間との関係を示す代表的なグラフを示す。なお、図6中の圧力はゲージ圧である。
本発明の上記型内成形にて用いられるウェッジワイヤー金型7においては、該金型の成形空間4を形成する面の内、少なくとも一の対向する面がウェッジワイヤースクリーン21にて形成され、好ましくは該金型の成形空間4を形成する面の全てがウェッジワイヤースクリーン21にて形成される。なお、本発明にて採用されるウェッジワイヤースクリーン21とは、図3に示すような断面形状が逆三角形等の平坦部とテーパー部が形成された異形断面金属ワイヤー(ウェッジワイヤー)22を平行に間隔を空けて並べることによりスリット6を形成すると共に、該金属ワイヤーはサポートロッド23上に接合されることにより形成された仕切り板である。また、該異形断面金属ワイヤーの平坦部は、成形空間4を形成する金型内面に位置するようにサポートロッド23に接合される。なお、本発明にて使用されるウェッジワイヤースクリーンは、スリット間隔Sが開口面積率が8〜20%のものである。
なお、図2(a)はウェッジワイヤースクリーンの正面図、同(b)は、その側面図である。図3(a)(b)(c)は、ウェッジワイヤースクリーンを構成する各種のウェッジワイヤーの断面図である。
本発明では、固定型2及び可動型3の内部には、共に図1に示すように、水蒸気室5が設けられており、水蒸気室5と成形空間4の間には、多数のスリット6を有するウェッジワイヤースクリーン21が仕切り板として配置されている。型内成形時に使用される加熱媒体としての水蒸気はスリット6を通して成形空間4内に導入される。本発明方法においては、スリット6の面積を適正範囲内にすることにより、多量の高圧水蒸気を成形空間4の全体に、且つ均一に導入することができるので、成形空間内を十分、且つ均一に加熱することができる。従って、成形空間の中心部において発泡粒子の加熱が不十分になることがなく、得られる発泡粒子成形体の内部における発泡粒子相互の融着性が向上し、成形体内部における発泡粒子間の空隙の発生が抑制され、発泡粒子成形体全体が発泡粒子相互の融着性等に優れたものとなる。よって、本発明方法によれば、大型の発泡粒子成形体の型内成形においても、および/または、後述する平均粒子径の小さな発泡粒子の型内成形においても内部間隙の発生、内部融着性不良の発生を抑えることができる。
なお、前記ウェッジワイヤースクリーンは、少なくとも、前記成形空間を形成する固定型の最も面積が広い面と該面と対向する可動型の面の一対の面に設けることが、多量の水蒸気を成形空間に導入しやすいので、好ましい。また、ウェッジワイヤースクリーンが設けられていない成形空間を形成する金型面にはコアベントなどの従来公知の蒸気孔を形成することができる。なお、本発明においてウェッジワイヤースクリーンのスリットを形成する方向は、どの方向でも構わないが、加熱と冷却が繰り返される金型の形状の安定性の観点から、各々の成形空間形成面において水平方向または垂直方向に形成されていることが好ましい。また、ウェッジワイヤースクリーンの各々の成形空間形成面に設けられている多数のスリット6は、該面の一方の端部から他方の端部に亘って、平行に設けられていることが好ましい。
本発明において、該ウェッジワイヤースクリーンのスリット間隔S設定の目安は、当該型内成形にて使用する発泡粒子を得るための発泡性樹脂粒子の平均粒子径以下である。該スリット間隔Sが発泡性樹脂粒子の平均粒子径超になると、発泡粒子がスリットに入りこんで目詰まりが起きるので、型内成形操作を繰り返すにつれて、成形空間内に水蒸気を均一に導入することができなくなる虞や、更に発泡粒子成形体を製造することができなくなる虞があり、目詰まり解消の為の清掃作業を頻繁に行わなければならなくなる。なお、上記発泡性樹脂粒子の平均粒子径は、累積63%体積平均径を意味する。上記観点から該スリット間隔Sは、その間隔が発泡粒子の平均粒子径の50%以下、更に30%以下、特に20%以下であることが好ましい。
該ウェッジワイヤースクリーンにおいては、開口面積率が8〜20%となるように形成されている。該面積率が小さすぎると、成形空間4内の全体へ水蒸気を均一に供給することが難しくなり所期の目的が達成できなくなる虞がある。一方、該面積率が大きすぎると、前記均一加熱を行う為に必要な多量の水蒸気を成形空間4内に一気に供給することが困難になり、成形空間4内の部分的な水蒸気圧の低下が発生して、成形空間4内全体の均一加熱が難しくなる。かかる観点から、開口面積率は8〜18%、更に9〜15%が好ましい。
本発明において、前記開口面積率とは、(ウェッジワイヤースクリーンの各々の成形空間形成面におけるスリット6の開口総面積)と(当該形成面全体の面積)との比を百分率で表したものである。なお、図2の場合、スリット6の開口面積率は、(スリットの間隙の寸法s)/(スリットの間隙の寸法s+ウェッジワイヤーの幅w)にて容易に求めることができる。
前記金型にて形成される成形空間の大きさは、直径200mmの球を切り出し得る大きさの発泡粒子成形体を成形可能であることを要する。本発明の方法によれば、直径200mmの球を切り出し得る大きさの大型、肉厚の発泡粒子成形体であっても所期の目的を達成することができる。なお、フルモールド鋳造法で使用可能な消失模型を切削加工により得ることができるという観点からは、直径300mmの球を切り出せること、更に400mmの球を切り出せること、特に500mmの球を切り出せることが好ましい。
また、建築、土木分野の嵩上げ材や前記消失模型材料として使用する観点等から、発泡粒子成形体の形状は直方体であることが好ましく、そのためには該成形空間の形状は直方体であることが好ましい。その場合、前記の球を切り出せるためには、すべての辺の長さが、200mm以上であることを要し、好ましくは300mm以上、更に好ましくは400mm以上、特に好ましくは500mm以上である。一方、辺の長さの最大値は3000mm程度であり、好ましくは2500mmである。
本発明方法で用いられる発泡粒子の平均粒子径は前記理由から4.0mm以下である。該平均粒子径の上限は、3.0mm以下、更に2.0mm、特に1.3mmが好ましい。一方、該平均粒子径の下限は、生産性、型内成形時の取扱い性の観点から、0.3mm、更に0.4mmである。
なお、発泡粒子の平均粒子径は、相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて2日間放置した発泡粒子群の中から無作為に抽出した500個の発泡粒子各々の最大外形寸法をノギスにて測定し、測定された値の算術平均値を発泡粒子の平均粒子径とする。
本発明方法で用いられる熱可塑性樹脂発泡粒子を構成する熱可塑性樹脂は、メタクリル酸エステル系樹脂またはスチレン系樹脂である。なお、メタクリル酸エステル系樹脂発泡粒子を用いて成形された発泡粒子成形体から得られた模型は、溶湯の注入により模型が消失する際に、炭素(黒煙)の発生量が少ないので、炭素が造品表面に残る炭素欠陥や浸炭による鋳造品の強度低下が防止される。
前記メタクリル酸エステル系樹脂としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等の重合体が挙げられる。特に、メタクリル酸メチル系樹脂が好ましい。また、これらのメタクリル酸エステルとスチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン系モノマーとの共重合体や、メタクリル酸エステル樹脂とスチレン樹脂等のその他の樹脂との混合物であって、メタクリル酸エステル成分が50質量%以上のものが挙げられる。
前記メタクリル酸エステル系樹脂の中でも、メタクリル酸エステル成分が60〜100質量%、更に80〜100質量%、特に90〜100質量%であるメタクリル酸エステル系樹脂が、燃焼時に炭素(黒煙)が発生しにくく、該樹脂から得られる発泡粒子成形体を鋳造用消失模型材として使用した場合に、鋳造品表面に炭素が残りにくいので、炭素欠陥や浸炭による強度低下が防止されるので好ましい。
また、スチレン系樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン系モノマーの重合体が挙げられる。また、これらのスチレン系モノマーと前記メタクリル酸エステルモノマー等のコモノマー成分との共重合体や、スチレン樹脂とその他の樹脂との混合物であって、スチレン成分が50質量%超のものが挙げられる。
本発明方法で用いられる発泡粒子の見掛け密度は、15〜150g/Lが好ましく、より好ましくは15〜80g/L、更に好ましくは20〜50g/Lである。見掛け密度が低すぎると、得られる発泡成形体において、寸法安定性が不十分になる虞や内部融着不良が発生する虞がある。一方、見掛け密度が高すぎると、発泡体としての軽量性、易二次加工性等の特性が失われ、切削加工による消失模型等の二次加工品を得難いものとなり、またコストアップにつながってしまう。
なお、発泡粒子の見掛け密度は、23℃の水の入ったメスシリンダーを用意し、該メスシリンダーに相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて2日間放置した500個以上の発泡粒子群を、金網などを使用して沈めて水位上昇分より読み取られる発泡粒子群の容積V1(cm)にてメスシリンダーに入れた発泡粒子群の重量W1(g)を割り算して、単位換算することにより求められる。
本発明方法で用いられる発泡粒子の表面には、図4に示すように、網目模様状の窪みが形成されていることが好ましい。発泡粒子表面に多数の窪みを有する発泡粒子を用いると、発泡粒子表面における水蒸気の流通性向上による均一加熱効果や真空排気冷却時の均一吸引冷却効果が向上することにより、平均粒子径の小さな発泡粒子であっても、内部間隙や内部融着不良の発生がより一層防止され、更に成形サイクルを短縮することもできる。
なお、図4は、窪みが多数形成された網目模様の表面を有する発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率200倍)である。
上記の網目模様状の窪みを有する発泡粒子の窪みの総面積割合は20〜100%、更に50〜100%であることが好ましい。該窪みの総面積割合は、下記(1)式の通り、計測した窪み開口部の総面積を写真上に書いた正方形の面積で割った値で、発泡粒子10個について同様の操作を行なって得られる値の算術平均値である。なお、窪みの総面積割合は、以下の手順にて求めることができる。発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡にて撮影する(拡大倍率200倍が好ましい)。次に、図5に示すように写真上に一辺が200μmの正方形を書き、前記正方形内に存在する窪みの周縁部に囲まれた開口部の面積(正方形の一辺にあたる線分は、なるべく周縁部上とし、該線分が開口部を横切る場合は、該線分と該線分により横切られた窪み開口部の周縁部とで囲まれた部分を窪み開口部の面積とした)を計測し、それぞれの窪み開口部の面積を合計した値(S1(mm))を、写真上に書いた一辺が200μmの正方形の面積(S2(mm)=0.04(mm))で除して、窪みの総面積割合の百分率(%)を求める。無作為に選んだ発泡粒子10個について上記操作を行なってそれぞれの窪みの総面積割合を求め、得られた窪みの総面積割合を算術平均して窪みの総面積割合(%)とする。
窪みの総面積割合=S1(mm)/S2(mm)×100・・・(1)
また、該窪みの平均深さは、1〜20μmが好ましく、2〜10μmがより好ましい。
なお、窪みの深さは原子間力顕微鏡などにより求めることができ、窪みの平均深さは、次のようにして求める。
まず、1粒の発泡粒子おいて無作為に選んだ10個の窪みの各々について窪みの最大深さを測定し平均値を求める。次に、発泡粒子10個について同様の操作を行なってそれぞれの窪みの最大深さの平均値を求め、求められた10個の発泡粒子の窪みの最大深さの平均値を算術平均して窪みの平均深さとする。
また、発泡粒子表面の窪みの平均径は10〜70μm、更に10〜50μm、特に15〜40μmであることが好ましい。なお、窪みの平均径は、発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡にて撮影(拡大倍率200倍が好ましい)し、写真上に一辺が200μmの正方形を書きその範囲内に全体が存在する最大径が5〜100μmの全ての窪みの最大径の平均値を求める。無作為に選んだ発泡粒子10個について上記操作を行なってそれぞれの窪みの最大径の平均値を求め、求められた10個の発泡粒子の窪みの最大径の平均値を算術平均して本発明における窪みの平均径とする。
また、発泡粒子表面の窪みの数は、単位面積あたり0.001〜0.05個/μm、更に0.003〜0.05個/μmであることが好ましい。
なお、発泡粒子表面の窪みの数は、以下の手順にて求めることができる。発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡にて撮影する(拡大倍率200倍が好ましい)。次に、撮影した写真上に一辺が200μmの正方形を書き、前記正方形内に存在する窪みの数を数える(但し、該正方形の上辺や右辺と交わる窪みは窪みの数として数えることとし、下辺や左辺と交わる窪みは窪みの数として数えないこととする)。求められた窪みの数(個)を写真上に書いた一辺が200μmの正方形の面積(μm)にて除して発泡粒子表面の窪みの数(個/μm)とする。無作為に選んだ発泡粒子10個について上記操作を行なってそれぞれの発泡粒子表面の窪みの数を求め、求められた10個の発泡粒子表面の窪みの数を算術平均して本発明における発泡粒子表面の窪みの数とする。
網目模様状の窪みが形成された発泡粒子の製造方法としては、以下の方法が挙げられる。
撹拌装置の付いた密閉容器内にメタクリル酸エステルモノマーやスチレンモノマーなどを、重合開始剤と共に、適当な懸濁剤の存在下で水性媒体中に分散させた後、重合反応を開始し、重合途中あるいは更に重合完了後に発泡剤を添加して、発泡性樹脂粒子を得る方法において、窪み形成剤としての可塑剤を前記モノマーと重合開始剤と共に懸濁剤に添加することにより窪みが多数形成された発泡粒子を製造可能な樹脂粒子を得ることができる。この場合、発泡剤の添加、含浸のタイミングが重要である。即ち、表面に特定の大きさの窪みが多数形成された発泡粒子は、流動パラフィン、高級脂肪酸エステル、及びオレフィンの群から選ばれた1種又は2種以上の混合物(以下、窪み形成剤という。)を添加することと、その後、発泡剤を添加、含浸させることとの組合せにより得られる発泡性樹脂粒子を加熱発泡させることにより得ることができる。
窪み形成剤の添加量は、発泡粒子に所期の窪みを形成させる上で上記モノマー成分100質量部に対して0.1〜3質量部が好ましく、より好ましくは0.3〜2質量部である。
上記の流動パラフィン類としては、CmHn(n<2m+2,mは正の整数)で示される分岐構造、環構造を有する脂環式炭化水素化合物の混合物またはそれらの混合物が挙げられる。流動パラフィン類の平均炭素数:mは10〜40個であることが好ましく、特に好ましくは20〜35個である。
本発明方法で得られる発泡粒子成形体は、直径200mmの球を切り出し得る大きさを有することから、消失模型の切削用途をはじめ、建築・土木用の嵩上げ材等として好適に使用できるものである。
以下、本発明方法について、実施例、比較例により詳細に説明する。但し、下記実施例、比較例は、単に本発明の説明を目的とするものに過ぎず、本発明の権利範囲はこれらにより限定されるものではない。
実施例および比較例において、縦2000mm×横1000mm×厚さ500mmの成形空間を形成する固定型と可動型との組合せ金型を取り付けた図1に示す金型装置を使用して型内成形を行い得られた発泡粒子成形体の評価を行った。なお、実施例、比較例6、7においては、直方体形状の成形空間を形成する6面全面が開口面積率11%のウェッジワイヤースクリーン(スリット間隔0.25mm)にて形成されたウェッジワイヤースクリーン金型を用いた。他の比較例においては、多数のスリットコアベント(スリット間隔1.0mm)が設けられた開口面積率3%の通常の金型を用いた。
実施例1〜2、比較例6、比較例1
可動型を前進させて固定型の開放面を閉じて成形空間を形成し、予備加熱を行った後、成形空間内に、表1に示す基材樹脂、平均粒子径、見掛け密度の網目模様状の窪みが表面に形成されている発泡粒子(窪みの総面積割合;100%、窪みの平均径;17μm、発泡粒子表面の窪みの数;0.005個/μm)を充填し(充填工程)、次に成形空間内が表1に示す金型内圧力(最大値)、型内最高面圧となるように水蒸気を成形空間内に導入し(加熱工程)、次に金型背面側から水冷し、次いで表1に示す時間、表1に示す真空度まで減圧しながら成形空間内を真空排気冷却し、次に表1に示す減圧徐圧時間をかけて成形空間内の圧力を大気圧に戻してから(冷却工程)、可動型を後退させ金型を開いて発泡粒子成形体を取り出した。
なお、発泡粒子の平均粒子径、見掛け密度、網目模様状の窪みは前記の方法で測定した。
実施例3、比較例2、3
可動型を前進させて固定型の開放面を閉じて成形空間を形成し、予備加熱を行った後、成形空間内に、表2に示す基材樹脂、平均粒子径、見掛け密度の発泡粒子であって、網目模様状の窪みが形成されていないものを充填し(充填工程)、次に成形空間内が表2に示す金型内圧力(最大値)、型内最高面圧となるように水蒸気を成形空間内に導入し(加熱工程)、次に金型背面側から水冷し、次いで表2に示す時間、表2に示す真空度まで減圧しながら成形空間内を真空排気冷却し、次に表2に示す減圧徐圧時間をかけて成形空間内の圧力を大気圧に戻してから(冷却工程)、可動型を後退させ金型を開いて発泡粒子成形体を取り出した。
実施例4、5、比較例7、比較例4、5
可動型を前進させて固定型の開放面を閉じて成形空間を形成し、予備加熱を行った後、成形空間内に、表3に示す基材樹脂、平均粒子径、見掛け密度の発泡粒子であって、網目模様状の窪みが形成されていないものを充填し(充填工程)、次に成形空間内が表3に示す金型内圧力(最大値)、型内最高面圧となるように水蒸気を成形空間内に導入し(加熱工程)、次に金型背面側から水冷し、次いで表3に示す時間、表3に示す真空度まで減圧しながら成形空間内を真空排気冷却し、次に表3に示す減圧徐圧時間をかけて成形空間内の圧力を大気圧に戻してから(冷却工程)、可動型を後退させ金型を開いて発泡粒子成形体を取り出した。
実施例、比較例で得られた発泡粒子成形体の内部融着率、内部間隙、鼓形収縮の評価結果等を、実施例1〜2、比較例6、比較例1については表1に、実施例3、比較例2、3については表2に、実施例4、5、比較例7、比較例4、5については表3に示す。




表中の各項目は、次のように測定、評価した、
[型内最高面圧]
型内成形工程における成形品面圧の最高値である。
[真空排気冷却時間]
水冷後から、成形品面圧が0MPa(G)になるまでの減圧状態を保持した時間である。
[減圧徐圧時間]
真空排気冷却後から、金型内圧力が−0.015MPa(G)になるまでの徐々に減圧状態を開放する時間である。
[成形サイクル]
予備加熱工程開始から発泡粒子成形体取出工程終了までの時間である。
[発泡粒子成形体の内部融着率]
得られた発泡粒子成形体をニクロム線により、厚さ方向に55mmずつ9枚の板にスライスした。表面側から数えて5枚目の板を折り曲げて中央部で割り、その破断面の発泡粒子について目視により観察し、発泡粒子自体が内部で破断(材料破壊)している発泡粒子数と界面で剥離した発泡粒子数をそれぞれ計測し、内部で破断した発泡粒子数と界面で剥離した発泡粒子数の合計数に対する内部で破断した発泡粒子数の個数百分率を内部融着率(%)とした。
[内部間隙]
得られた発泡粒子成形体をニクロム線により、500mmの厚さ方向の中心部で10mmの板をスライスした。スライス面を観察し、発泡粒子が存在しない空隙を内部間隙と定義し、その多少を、目視にて観察した。
なお、評価基準は以下のとおりである。
◎:内部間隙が非常に少ない
○:内部間隙がある程度ある
△:内部間隙が多い
[鼓形収縮]
得られた発泡粒子成形体表面のへこみ量を定規にて測定した。
1 金型装置
2 固定型
3 可動型
4 成形空間
5 水蒸気室
6 スリット
7 金型(ウェッジワイヤースクリーン金型)
8 水蒸気供給バルブ
9 排水・排気バルブ
10 発泡粒子充填機
21 ウェッジワイヤースクリーン
22 ウェッジワイヤー
23 サポートロッド

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂発泡粒子を金型内に充填する充填工程、該金型内に水蒸気を導入して該発泡粒子を相互に融着させる加熱工程、該金型内の発泡粒子融着成形体を冷却する冷却工程、次いで該金型内から発泡粒子融着成形体を取り出す取出工程からなる、直径200mmの球を切り出し得る大きさの発泡粒子融着成形体の製造方法であって、
    該熱可塑性樹脂発泡粒子が、メタクリル酸エステル系樹脂発泡粒子またはスチレン系樹脂発泡粒子から選択され、
    該発泡粒子の平均粒子径が4.0mm以下であり、
    該金型の少なくとも一の対向する面がウェッジワイヤースクリーンにて形成され、
    該ウェッジワイヤースクリーンの開口面積率が8〜20%であり、
    該冷却工程が、金型内を負圧状態にする真空排気冷却操作、次いで負圧状態の金型内圧力を、徐圧速度0.003〜0.009MPa/分で常圧に戻す操作を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
  2. 前記加熱工程における金型内の発泡最高面圧が、0.08MPa(G)以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂発泡粒子の平均粒子径が0.5〜3.0mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂発泡粒子が、メタクリル酸エステル成分が60〜100質量%であるメタクリル酸エステル系樹脂発泡粒子であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
  5. 前記発泡粒子の表面に網目模様状の窪みが形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂発泡粒子融着成形体の製造方法。
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