JP6199479B2 - 細胞培養容器 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞培養容器に関する。
近年、細胞培養により目的とする組織や臓器を人工的に作成する再生医療の研究開発が進められている。細胞の培養操作等を行うには所定の基準、例えばGMP(Good Manufacturing Practice)を充足した細胞培養施設が用いられる。
従来、人工多能性幹細胞(以下、iPS細胞という)や胚性幹細胞(以下、ES細胞という)等の培養では、ディッシュやフラスコ等の開放系の培養容器が用いられ、人の手を介して行われるピペッティングにより当該容器内に細胞懸濁液や培地等の液体が導入され、または当該容器内から液体や細胞が回収されている。iPS細胞やES細胞等の培養においては、所定の大きさのコロニーを形成して培養を行う必要があり、培養により大きくなったコロニーはピペッティングにより細胞塊を適当な大きさに砕いて継代している。しかしながら、このような開放系の培養容器では、開蓋時に容器内の空間が外気と通じるため、細菌・ウィルス等の外界からのコンタミネーションのリスクがある。
このような開放系の培養容器の欠点を補うものとして、閉鎖系の培養容器が知られている(例えば、米国特許第6479252号明細書、特開2010−11747号公報参照)。閉鎖系の培養容器には、例えば容器内部の空間に外部からアクセスするためのアクセスポートが設けられており、液体の注入または排出時に各アクセスポートにシリンジが挿し込まれることで、外界からのコンタミネーションのリスクが軽減されるようになっている。
しかしながら、これらの閉鎖系の細胞培養容器では、密閉された容器内部の一面に形成された連続する培養面上に細胞が付着し培養が行われており、なおかつ、ピペッティング等によって細胞に直接アクセスすることができない。そのため、培養する細胞塊のサイズを均一にできず、また細胞の培養位置をコントロールすることができない。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、複数の細胞塊を同時に培養するための閉鎖系の細胞培養容器であって、培養する細胞塊のサイズを均一にできると共に細胞の培養位置をコントロールできる細胞培養容器を提供することにある。
本発明は、容器本体と、前記容器本体の一面に貼り付けられた平板と、を備え、前記容器本体は、液体が流入される流入口と、前記流入口から流入した液体が通過する通路と、前記通路を通過した液体が流出される流出口と、を有し、前記通路の底面には、当該通路を通過する細胞が播種される複数の細胞播種領域が、当該通路に沿って並んで設けられていることを特徴とする細胞培養容器である。
好ましくは、前記細胞播種領域は、前記通路に沿って等間隔で設けられている。
また、好ましくは、前記通路は、蛇行する部分を有する。
また、好ましくは、前記通路は、複数の通路構成要素に分岐する部分と、当該複数の通路構成要素が合流する部分と、を有する。
また、好ましくは、前記通路の底面には、前記細胞播種領域と同心状に窪みが凹設されている。
この場合、更に好ましくは、前記窪みは、角錐状または円錐状を有する。
あるいは、前記窪みは、平坦な底部を有してもよい。
また、前記通路の底面に前記窪みが凹設されている場合、好ましくは、前記平板のうち前記窪みと向かい合う部分には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されている。
あるいは、前記窪みが平坦な底部を有する場合、前記窪みの内側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されており、前記窪みの外側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されていなくてもよい。
あるいは、前記通路の底面は、平坦であり、前記細胞播種領域の内側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されており、前記細胞播種領域の外側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されていなくてもよい。
また、好ましくは、前記細胞播種領域の外側の表面粗さは、前記細胞播種領域の内側の表面粗さより大きい。
また、好ましくは、前記通路の底面及び前記平板は、光透過性を有する。
また、好ましくは、前記平板は、ガス透過性を有する。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態による細胞培養容器を示す概略平面図である。 図1Bは、図1Aに示す細胞培養容器のA−A線に沿った断面図である。 図1Cは、図1Aに示す細胞培養容器のB−B線に沿った断面図である。 図2Aは、本発明の第1の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図2Bは、本発明の第1の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図2Cは、本発明の第1の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図2Dは、本発明の第1の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図2Eは、本発明の第1の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図3Aは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器を示す概略平面図である。 図3Bは、図3Aに示す細胞培養容器のC−C線に沿った断面図である。 図3Cは、図3Aに示す細胞培養容器のD−D線に沿った断面図である。 図4は、図3Cに示す細胞培養容器の符号Eが付された一点鎖線で囲まれた部分を拡大して示す概略図である。 図5Aは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図5Bは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図5Cは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図5Dは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図5Eは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図6Aは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の別例を説明するための概略図である。 図6Bは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の別例を説明するための概略図である。 図6Cは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の別例を説明するための概略図である。 図7Aは、本発明の第3の実施の形態による細胞培養容器を示す概略平面図である。 図7Bは、図7Aに示す細胞培養容器のF−F線に沿った断面図である。 図7Cは、図7Aに示す細胞培養容器のG−G線に沿った断面図である。 図8Aは、本発明の第3の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図8Bは、本発明の第3の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図8Cは、本発明の第3の実施の形態による細胞培養容器の使用方法の一例を説明するための概略図である。 図9は、本発明の第4の実施の形態による細胞培養容器を示す概略平面図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
(第1の実施の形態)
図1Aは、本発明の第1実施の形態による細胞培養容器を示す概略平面図である。図1Bは、図1Aに示す細胞培養容器のA−A線に沿った断面図である。図1Cは、図1Aに示す細胞培養容器のB−B線に沿った断面図である。
本実施の形態の細胞培養容器10aは、iPS細胞、ES細胞等の多能性幹細胞、骨髄間質細胞(MSC)等の軟骨細胞、樹状細胞等の様々な接着性(付着性)細胞を培養する用途に用いることができる。本実施の形態では、以下、iPS細胞を培養する用途を主に想定して説明するが、これはあくまでも一例である。
図1A〜図1Cに示すように、本実施の形態による細胞培養容器10aは、容器本体31aと、容器本体31aの一面に貼り付けられた平板32と、を備えている。容器本体31a及び平板32の材質としては、光透過性を有する樹脂が用いられ、例えばポリスチレンが用いられる。容器本体31a及び平板32が光透過性を有することにより、培養中の細胞を外部から光学的に観察することが容易である。
本実施の形態では、図1Aに示すように、容器本体31aは、平面視略長方形状を有している。容器本体31aの寸法は、具体的には、例えば縦130mm、横85mm、高さ10mmである。
図1Aに示すように、容器本体31aは、液体(細胞が分散された液体、培養液、剥離剤、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)など)が流入される流入口11と、流入口11から流入した液体が通過する通路12と、通路12を通過した液体が流出される流出口13と、を有している。流入口11と通路12と流出口13とは、例えば射出成形により一体に形成されている。
図1B及び図1Cに示すように、容器本体31aの通路12は、容器本体31aの平板32が貼り付けられた一面側に溝状に形成されている。通路12の口径(すなわち溝の深さ及び幅)は、2mm以上であることが好ましい。iPS細胞のコロニーの成長限界サイズが2mm〜3mmであり、通路12の口径が2mmより小さい場合、iPS細胞のコロニーの成長が通路12によって制限されてしまう。また、通路12の口径は、4mm以下であることが好ましい。通路12の口径が4mmより大きい場合、液体の流れの向きが通路12によって制限される効果が弱まり、乱流が発生しやすくなる。通路12の口径は、2mm〜4mmであることがより好ましい。
また、図1Aに示すように、容器本体31aの通路12は、平面視において蛇行する部分、すなわち直線部と折り返し部とが交互に接続された部分を有している。これにより、容器本体31aを大型化させることなく、通路12の全長を延伸することができる。通路12の幅と高さと通路長さとの比(アスペクト比)は、例えば幅:高さ:通路長さ=3:4:60〜1800である。
図1Aに示すように、通路12の底面には、通路12を通過する細胞が播種される複数の細胞播種領域20aが、当該通路12に沿って並んで設けられている。前述したようにiPS細胞のコロニーの成長限界サイズは2mm〜3mmであることから、細胞播種領域20aのピッチ(中心間隔)は、コロニー端が重なり合わない範囲で成長限界サイズに応じて2mm〜3mmの範囲に設定するのが好ましい。これにより、隣り合うコロニー端が結合することなく、かつ、広い播種面積を確保することができる。また、隣り合う2つの細胞播種領域20a間には最低限の境界があれば良く、隣り合う2つの細胞播種領域20aの縁の間隔は、例えば2mm以下である。
図示されていないが、細胞播種領域20aの外側の表面粗さは、細胞播種領域20aの内側の表面粗さより大きいことが好ましい。例えば、細胞播種領域20aの内側の表面粗さは、Ra0.2以下であり、細胞播種領域20aの外側の表面粗さは、Ra0.8以下である。ここで、「Ra」は、算術平均粗さであることを示し、JIS B0601の規定による。このような表面粗さの違いは、例えば容器本体31aの射出成形時に使用される金型の表面粗さを調整することにより実現され得る。細胞播種領域20aの外側の表面粗さが大きいほど、細胞播種領域20aの外側に細胞が付着しにくい。
本実施の形態では、図1B及び図1Cに示すように、通路12の底面には、前記細胞播種領域20aと同心状に窪み21が凹設されている。図示された例では、窪み21は、四角錐状を有しているが、これに限定されず、n角錐状(nは3または5以上の自然数)または円錐状を有していてもよい。
窪み21の頂角は、90°以下であることが好ましい。窪み21の頂角が90°より大きい場合、窪み21の斜面を細胞が滑り落ちにくい。また、窪み21の頂角は、30°以上であることが好ましい。窪み21の頂角が30°より小さい場合、後述するように容器が反転される際に、窪み21の内側から細胞が落下しにくい。窪み21の頂角は、30°〜90°であることがより好ましい。
容器本体31aの流入口11及び流出口13は、容器本体31aの同一側面に設けられている。流入口11は通路12の一端に連通され、流出口13は通路12の他端に連通されている。図示されていないが、流入口11及び流出口13には、シリンジの先端を挿入可能なスリット付のゴム栓、注射針を刺すことが可能な弾性膜、またはルアーロック等の医療用に使用されている開閉弁を具備する構造が設けられている。これにより、液体の注入時及び回収時において、外界からのコンタミネーションのリスクが軽減され得る。
本実施の形態の平板32は、適度なガス透過性を有するように薄く形成されている。平板32の厚みは、例えば50μm〜200μmである。これにより、培養中の細胞に酸素ガス等のガスを供給することが容易である。なお、嫌気性の細胞を培養する場合には、平板32は、ガス不透過性を有することが好ましく、この場合、平板32の厚みは、例えば2000μm〜3000μmである。
平板32は、容器本体31aの通路12が形成された一面上に、通路12の天井全体を覆うように対向して配置され、通路12の外側の部分(すなわち通路12を規定する壁部の先端部分)に貼り付けられて固定支持されている。本実施の形態では、平板32は通路12の外側の部分に接着剤により接着されているが、固定方法は接着剤に限定されず、例えば熱融着または超音波融着であってもよい。平板32が通路12の外側の部分によって固定支持されていることで、平板32の湾曲が抑制され得る。
次に、図2A〜図2Eを参照し、本実施の形態による細胞培養容器10aの使用方法の一例について説明する。
まず、図2Aに示すように、平板32が貼り付けられる前の容器本体31aの通路12が形成された面が、Oプラズマ処理される。具体的には、例えば、40mL/minの流量のOガスが27kWの電力によってプラズマ化され、当該Oプラズマに容器本体31aの通路12が形成された面が5分間曝される。
次に、容器本体31aの通路12に細胞非接着コーティング液が塗布される。具体的には、例えば、通路12内に10mLの細胞非接着コーティング液が流入され、37℃で2時間静置される。その後、通路12から細胞非接着コーティング液が流出され、通路12が滅菌水により洗浄される。
次に、図2Bに示すように、容器本体31aの通路12が形成された一面に、平板32が貼り付けられる。具体的には、例えば、通路12の外側の部分に接着剤(不図示)が塗布された後、平板32が容器本体31aの一面上に、通路12の天井全体を覆うように対向して載置され、接着剤により接着される。次いで、接着剤が40℃の乾燥機により16時間固化される。
次に、流入口11から通路12にPBSが流入され、通路12がPBSにより満たされる。これにより、通路12から気泡が除かれる。その後、細胞培養容器10aは、容器本体31aが平板32より下方に位置する姿勢のまま静置される。
次に、図2Cに示すように、平板32のうち窪み21と向かい合う部分に細胞外マトリックス(Extracellular Matrix、以下ECMという)41が塗布される。具体的には、例えば、流入口11に1mLのエアプラグが挿入された状態で、流入口11から通路12に25mLのECM(例えば、Stem cell technologies社製Vitronectin XF)が流入される。通路12内のPBSは、ECMにより押し流されて流出口13から流出される。この状態で、1時間静置される。これにより、通路12の細胞非接着コーティング液が塗布されていない部分、すなわち平板32のうち通路12の天井面に対応する領域全体に、ECM41が付着される。
次に、細胞播種工程として、図2Dに示すように、流入口11に1mLのエアプラグが挿入された状態で、細胞40が分散された25mLの細胞懸濁液(例えば、iPS細胞が分散された細胞懸濁液)が流入口11から通路12に、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。細胞懸濁液中の細胞40は、単細胞の形態で分散されていてもよいし、細胞塊(クランプ)の形態で分散されていてもよい。平板32に付着しなかったECMは、細胞懸濁液により押し流されて流出口13から流出される。
本実施の形態では、流入口11から流出口13までの液体の流れの向きが通路12によって制限されるため、通路12内において液体を構成する各液体分子の移動方向が通路12と平行な向きに揃えられ、すなわち流入口11と流出口13との間における乱流の発生が抑制される。これにより、細胞懸濁液中の細胞密度にムラが生じることが抑制され、細胞40は通路12の底面に実用上均一な密度で落下(沈殿)するように制御される。
また、本実施の形態では、細胞播種領域20aの外側の表面粗さが相対的に大きいため、細胞播種領域20aの外側に細胞が付着することが抑制される。
次に、細胞培養容器10a全体に振動(例えば、周波数180Hz)が30分間加えられる。これにより、通路12の底面のうち窪み21の外側に落下した細胞40が窪み21の内側に誘導され、すなわち、細胞播種領域20aの内側に効果的に細胞40が凝集される。更に、本実施の形態の窪み21は、角錐状または円錐状を有しているため、窪み21の内側に落下した細胞40は、角錐状または円錐状の窪み21の斜面に沿って滑り落ちる。これにより、細胞40は、窪み21の頂部を中心として高密度に凝集され得る。具体的には、例えば、各窪み21の内側に約100個〜1000個ずつ細胞40が凝集される。
次に、静置された後で、図2Eに示すように、細胞培養容器10aが上下反転される。これにより、窪み21の内側に凝集された細胞40が、平板32のうち窪み21と向かい合う部分に落下する。
平板32のうち窪み21と向かい合う部分にはECM41が塗布されているため、平板32上に落下した細胞40は、ECM41を足場としてその場で培養され得る。
次に、48時間静置された後で、培養細胞40が外部から光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、新しい培地と古い培地とが混ざりにくく、古い培地が新しい培地によって押し出されることで、新しい培地を流し続けなくても古い培地を容易に有効に交換できる。
次に、更に48時間静置された後で、培養細胞40が外部から光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。
その後、更に48時間静置される。このようにして、細胞40は、1コロニーあたり3000個〜20000個になるまで培養される。
次に、細胞回収工程として、流入口11から通路12に剥離剤(例えば、Life technologies社製TrypLE Select)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、剥離剤により押し流されて流出口13から流出される。平板32上で培養された細胞40のコロニーは、剥離剤によりECM41から剥離される。
その後、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。ECM41から剥離された培養細胞40のコロニーは、新しい培地により押し流されて流出口13から流出(回収)される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、通路12の底面にずり応力が均一にかかる。これにより、培養細胞40の取りこぼしが低減する。
以上のような本実施の形態によれば、通路12を通過する液体中の細胞40が、通路12に沿って並んで設けられた複数の細胞播種領域20aの内側に播種されるため、培養する細胞塊のサイズを均一にできると共に、各細胞播種領域20aに対応する所定の位置に培養位置をコントロールすることができる。
また、本実施の形態によれば、流入口11から流出口13までの液体の流れの向きが通路12によって制限されるため、通路12内において液体を構成する各液体分子の進行方向が通路12と平行な向きに揃えられ、すなわち流入口11と流出口13との間における乱流の発生が抑制される。これにより、細胞播種時に液体中の細胞密度にムラが生じることが抑制され、播種する細胞塊のサイズが均一になる。また、培地交換時に新しい培地と古い培地とが混ざりにくく、古い培地が新しい培地によって押し出されることで、新しい培地を流し続けなくても古い培地を容易に出し切ることができ、培地を有効に交換できる(すなわち、液交換時のロスがない)。また、細胞回収時に通路12の底面にずり応力が均一にかかるため、培養細胞40の取りこぼしが低減する。
また、本実施の形態によれば、細胞播種領域20aが通路12に沿って等間隔で設けられているため、細胞40の培養位置を通路12に沿って等間隔になるようにコントロールすることができる。これにより、培養中の細胞密度が通路12に沿って均等となり、培養細胞40の品質管理が容易となる。
また、本実施の形態によれば、通路12が蛇行する部分を有するため、容器本体31aを大型化させることなく、通路12の全長を延伸することができる。これにより、流路12の幅を広げることなく培養位置の数を増やすことができ、結果的に、より多くの細胞塊を同時に1つの容器10aで培養することが可能である。
また、本実施の形態によれば、通路12の底面には、細胞播種領域20aと同心状に窪み21が凹設されているため、容器10aが振動されることで、窪み21の外側に落下した細胞40が窪み21の内側に誘導され、すなわち、細胞播種領域20aの内側に効果的に細胞40が播種され得る。
また、本実施の形態によれば、細胞播種領域20aの外側の表面粗さが細胞播種領域20aの内側の表面粗さより大きいことにより、細胞播種領域20aの外側に細胞が付着することが抑制される。これにより、液体中の細胞は、細胞播種領域20aの内側に一層効率的に播種され得る。
また、本実施の形態によれば、窪み21が角錐状または円錐状を有するため、角錐状または円錐状の窪み21の斜面に沿って細胞40が滑り落ちる。これにより、窪み21の頂部を中心として細胞40が高密度に凝集され得る。
また、本実施の形態によれば、平板32のうち窪み21と向かい合う部分にECM41が塗布されている。容器10aが上下反転されることで、各窪み21の内側に凝集された細胞40が、ECM41が塗布された部分に落下される。これにより、その場で細胞40の培養を行うことができる。
(第2の実施の形態)
次に、図3A〜図3Cを参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図3Aは、本発明の第2の実施の形態による細胞培養容器10bを示す概略平面図である。図3Bは、図3Aに示す細胞培養容器のC−C線に沿った断面図である。図3Cは、図3Aに示す細胞培養容器のD−D線に沿った断面図である。
図3A〜図3Cに示すように、第2の実施の形態による細胞培養容器10bでは、通路12の底面には、細胞播種領域20bと同心状に窪み22が凹設されており、当該窪み22は、平坦な底部を有している。
図示された例では、窪み22は平面視円形状を有しているが、これに限定されず、例えば平面視楕円形状や平面視多角形形状であってもよい。窪み22の深さは、例えば、0.1mm〜1.0mmである。
窪み22の底部の厚みは、0.05mm〜0.3mmであることが好ましい。本件発明者が硬度A30のシリコーンゴム膜を使用して実際に検証した結果、窪み22の底部が0.05mmより薄い場合、強度不足のために破れ易く、液漏れが生じるおそれがある。
図4は、図3Cに示す細胞培養容器10bの符号Eが付された一点鎖線で囲まれた部分を拡大して示す概略図である。
図4に示すように、本実施の形態では、細胞播種領域20b(窪み22)の外側の表面粗さは、細胞播種領域20b(窪み22)の内側の表面粗さより大きい。例えば、細胞播種領域20bの内側の表面粗さは、Ra0.2以下であり、細胞播種領域20bの外側の表面粗さは、Ra0.8以下である。このような表面粗さの違いは、例えば容器本体31bの射出成形時に使用される金型の表面粗さを調整することで実現されている。細胞播種領域20b(窪み22)の外側の表面粗さが大きいほど、細胞播種領域20b(窪み22)の外側に細胞が付着しにくい。
その他の構成は図1A〜図1Cに示す第1の実施の形態と略同様である。図3A〜図3C、及び、図4において、図1A〜図1Cに示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図5A〜図5Eを参照し、第2の実施の形態による細胞培養容器10bの使用方法の一例について説明する。
まず、図5Aに示すように、平板32が貼り付けられる前の容器本体31bの通路12が形成された面が、Oプラズマ処理される。具体的には、例えば、40mL/minの流量のOガスが27kWの電力によってプラズマ化され、当該Oプラズマに容器本体31bの通路12が形成された面が5分間曝される。
次に、容器本体31bの通路12に細胞非接着コーティング液が塗布される。具体的には、例えば、通路12内に10mLの細胞非接着コーティング液が流入され、37℃で2時間静置される。その後、通路12から細胞非接着コーティング液が流出され、通路12が滅菌水により洗浄される。
次に、図5Bに示すように、容器本体31bの通路12が形成された一面に、平板32が貼り付けられる。具体的には、例えば、通路12の外側の部分に接着剤(不図示)が塗布された後、平板32が容器本体31bの一面上に、通路12の天井全体を覆うように対向して載置され、接着剤により接着される。次いで、接着剤が40℃の乾燥機により16時間固化される。
次に、流入口11から通路12にPBSが流入され、通路12がPBSにより満たされる。これにより、通路12から気泡が除かれる。その後、細胞培養容器10bは、容器本体31bが平板32より下方に位置する姿勢のまま静置される。
次に、図5Cに示すように、平板32のうち窪み22と向かい合う部分にECM41が塗布される。具体的には、例えば、流入口11に1mLのエアプラグが挿入された状態で、流入口11から通路12に25mLのECM(例えば、Stem cell technologies社製Vitronectin XF)が流入される。通路12内のPBSは、ECMにより押し流されて流出口13から流出される。この状態で、1時間静置される。これにより、通路12の細胞非接着コーティング液が塗布されていない部分、すなわち平板32のうち通路12の天井面に対応する領域全体に、ECM41が付着される。
次に、細胞播種工程として、図5Dに示すように、流入口11に1mLのエアプラグが挿入された状態で、細胞40が分散された25mLの細胞懸濁液(例えば、iPS細胞が分散された細胞懸濁液)が流入口11から通路12に、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。細胞懸濁液中の細胞40は、単細胞の形態で分散されていてもよいし、細胞塊(クランプ)の形態で分散されていてもよい。平板32に付着しなかったECMは、細胞懸濁液により押し流されて流出口13から流出される。
本実施の形態では、流入口11から流出口13までの液体の流れの向きが通路12によって制限されるため、通路12内において液体を構成する各液体分子の進行方向が通路12と平行な向きに揃えられ、すなわち流入口11と流出口13との間における乱流の発生が抑制される。これにより、細胞懸濁液中の細胞密度にムラが生じることが抑制され、細胞40は通路12の底面に実用上均一な密度で落下するように制御される。
また、本実施の形態では、細胞播種領域20bの外側の表面粗さが相対的に大きいため、細胞播種領域20bの外側に細胞が付着することが抑制される。
次に、細胞培養容器10b全体に振動(例えば、周波数180Hz)が30分間加えられる。これにより、通路12の底面のうち窪み22の外側に落下した細胞40が窪み22の内側に誘導され、すなわち、細胞播種領域20bの内側に効果的に細胞40が播種される。具体的には、例えば、各窪み22の内側に約500個〜5000個ずつ細胞40が播種される。
ここで、細胞培養容器10b全体に振動が加えられる代わりに、または、細胞培養容器10b全体に振動が加えられることに加えて、細胞培養容器10bの一方側(例えば、図3Aにおける右側)が他方側(図3Aにおける左側)より低くなるように、細胞培養容器10b全体が傾斜されてもよい。この場合、通路12の底面に落下した細胞40は、傾斜に沿って前記一方側に滑り落ちることで、窪み22の内側のうち前記一方側(右側)の縁に高密度に凝集され得る。
次に、静置された後で、図5Eに示すように、細胞培養容器10bが上下反転される。これにより、窪み22の内側に凝集された細胞40が、平板32のうち窪み22と向かい合う部分に落下する。
平板32のうち窪み22と向かい合う部分にはECM41が塗布されているため、平板32上に落下した細胞40は、ECM41を足場としてその場で培養され得る。
次に、48時間静置された後で、培養細胞40が外部から光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、新しい培地と古い培地とが混ざりにくく、古い培地が新しい培地によって押し出されることで、新しい培地を流し続けなくても古い培地を容易に有効に交換できる。
次に、更に48時間静置された後で、培養細胞40が外部から光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。
その後、更に48時間静置される。このようにして、細胞40は、1コロニーあたり3000個〜20000個になるまで培養される。
次に、細胞回収工程として、流入口11から通路12に剥離剤(例えば、Life technologies社製TrypLE Select)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、剥離剤により押し流されて流出口13から流出される。平板32上で培養された細胞40のコロニーは、剥離剤によりECM41から剥離される。
その後、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。ECM41から剥離された培養細胞40のコロニーは、新しい培地により押し流されて流出口13から流出(回収)される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、通路12の底面にずり応力が均一にかかる。これにより、培養細胞40の取りこぼしが低減する。
次に、図6A〜図6Cを参照し、第2の実施の形態による細胞培養容器10bの使用方法の別例について説明する。
まず、図6Aに示すように、平板32が貼り付けられる前の容器本体31bのうち、窪み22の内側にはECM41が塗布されるが、窪み22の外側にはECM41が塗布されない。具体的には、例えば、ECMとしてStem cell technologies社製Vitronectin XFが、液滴滴下装置等を用いて容器本体31aの窪み22の内側にのみ滴下される。その後、滴下されたECM41が乾燥される。これにより、ECM41の消費量が顕著に低減される(例えば、消費量は1mL以下で済む)。
次に、図6Bに示すように、容器本体31bの通路12が形成された一面に、平板32が貼り付けられる。具体的には、例えば、通路12の外側の部分に接着剤(不図示)が塗布された後、平板32が容器本体31bの一面上に、通路12の天井全体を覆うように対向して載置され、接着剤により接着される。次いで、接着剤が40℃の乾燥機により16時間固化される。
次に、流入口11から通路12にPBSが流入され、通路12がPBSにより満たされる。これにより、通路12から気泡が除かれる。その後、細胞培養容器10bは、容器本体31bが平板32より下方に位置する姿勢のまま静置される。
次に、細胞播種工程として、図6Cに示すように、流入口11に1mLのエアプラグが挿入された状態で、細胞40が分散された25mLの細胞懸濁液(例えば、iPS細胞が分散された細胞懸濁液)が流入口11から通路12に、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。細胞懸濁液中の細胞40は、単細胞の形態で分散されていてもよいし、細胞塊(クランプ)の形態で分散されていてもよい。通路12内のPBSは、細胞懸濁液により押し流されて流出口13から流出される。
本実施の形態では、流入口11から流出口13までの液体の流れの向きが通路12によって制限されるため、通路12内において液体を構成する各液体分子の進行方向が通路12と平行な向きに揃えられ、すなわち流入口11と流出口13との間における乱流の発生が抑制される。これにより、細胞懸濁液中の細胞密度にムラが生じることが抑制され、細胞40は通路12の底面に実用上均一な密度で落下するように制御される。
また、本実施の形態では、細胞播種領域20bの外側の表面粗さが相対的に大きいため、細胞播種領域20bの外側に細胞が付着することが抑制される。
次に、細胞培養容器10b全体に振動(例えば、周波数180Hz)が30分間加えられる。これにより、通路12の底面のうち窪み21の外側に落下した細胞40が窪み21の内側に誘導され、すなわち、細胞播種領域20bの内側に効果的に細胞40が播種される。具体的には、例えば、各窪み22の内側に約500個〜1000個ずつ細胞40が播種される。
ここで、細胞培養容器10b全体に振動が加えられる代わりに、または、細胞培養容器10b全体に振動が加えられることに加えて、細胞培養容器10bの一方側(例えば、図3Aにおける右側)が他方側(図3Aにおける左側)より低くなるように、細胞培養容器10b全体が傾斜されてもよい。この場合、通路12の底面に落下した細胞40は、傾斜に沿って前記一方側に滑り落ちることで、窪み22の内側のうち前記一方側(右側)の縁に高密度に凝集され得る。
図6Cに示すように、窪み22の内側にはECM41が塗布されているため、窪み22の内側に播種された細胞40は、ECM41を足場としてその場で培養され得る。
次に、48時間静置された後で、培養細胞が光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、新しい培地と古い培地とが混ざりにくく、古い培地が新しい培地によって押し出されることで、新しい培地を流し続けなくても古い培地を容易に出し切ることができ、培地を有効に交換できる。
次に、更に48時間静置された後で、培養細胞が光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。
その後、更に48時間静置される。細胞40は、1コロニーあたり10000個〜20000個になるまで培養される。
次に、細胞回収工程として、流入口11から通路12に剥離剤(例えば、Life technologies社製TrypLE Select)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、剥離剤により押し流されて流出口13から流出される。各窪み22において培養された細胞40のコロニーは、剥離剤によりECM41から剥離される。
その後、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。ECM41から剥離された細胞40のコロニーは、新しい培地により押し流されて流出口13から流出(回収)される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、通路12の底面にずり応力が均一にかかる。これにより、培養細胞40の取りこぼしが低減する。
以上のような第2の実施の形態によれば、図6A〜図6Cに示すように、窪み22の内側にはECM41が塗布されているが、窪み22の外側にはECM41が塗布されていない場合、窪み22の内側に細胞が播種された後、容器を上下反転させることなく、その場で培養を行うことができる。また、窪み22の外側にはECM41が塗布されていないため、ECMの消費量が顕著に低減されると共に、細胞40の培養位置が窪み22の内側に効果的にコントロールされ得る。
(第3の実施の形態)
次に、図7A〜図7Cを参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図7Aは、本発明の第3の実施の形態による細胞培養容器10cを示す概略平面図である。図7Bは、図7Aに示す細胞培養容器のF−F線に沿った断面図である。図7Cは、図7Aに示す細胞培養容器のG−G線に沿った断面図である。
図7A〜図7Cに示すように、第3の実施の形態による細胞培養容器10cでは、通路12の底面は、平坦であり、通路12に沿って並んで設けられた細胞播種領域20cの内側には、ECM41が塗布されており、細胞播種領域20cの外側には、ECM41が塗布されていない。ECM41の塗布方法について説明すると、例えば、ECMとしてStem cell technologies社製Vitronectin XFが、液滴滴下装置等を用いて通路12の底面の細胞播種領域20cの内側にのみ滴下される。その後、滴下されたECM41が乾燥される。これにより、ECMの消費量が顕著に低減されると共に、細胞の培養位置が細胞播種領域20cの内側に効果的にコントロールされ得る。
図示されていないが、細胞播種領域20cの外側の表面粗さは、細胞播種領域20cの内側の表面粗さより大きいことが好ましい。例えば、細胞播種領域20cの内側の表面粗さは、Ra0.2以下であり、細胞播種領域20cの外側の表面粗さは、Ra0.8以下である。このような表面粗さの違いは、例えば容器本体31cの射出成形時に使用される金型の表面粗さを調整することにより実現され得る。細胞播種領域20cの外側の表面粗さが大きいほど、細胞播種領域20cの外側に細胞が付着しにくい。
その他の構成は図3A〜図3Cに示す第2の実施の形態と略同様である。図7A〜図7Cにおいて、図3A〜図3Cに示す第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図8A〜図8Cを参照し、第3の実施の形態による細胞培養容器10cの使用方法の一例について説明する。
図8Aに示すように、平板32が貼り付けられる前の容器本体31cのうち、通路12に沿って並んで設けられた細胞播種領域20cには、ECM41が予め塗布されており、細胞播種領域20cの外側には、ECM41が塗布されていない。
まず、図8Bに示すように、容器本体31cの通路12が形成された一面に、平板32が貼り付けられる。具体的には、例えば、通路12の外側の部分に接着剤(不図示)が塗布された後、平板32が容器本体31cの一面上に、通路12の天井全体を覆うように対向して載置され、接着剤により接着される。次いで、接着剤が40℃の乾燥機により16時間固化される。
次に、流入口11から通路12にPBSが流入され、通路12がPBSにより満たされる。これにより、通路12から気泡が除かれる。その後、細胞培養容器10cは、容器本体31cが平板32より下方に位置する姿勢のまま静置される。
次に、細胞播種工程として、図8Cに示すように、流入口11に1mLのエアプラグが挿入された状態で、細胞40が分散された25mLの細胞懸濁液(例えば、iPS細胞が分散された細胞懸濁液)が流入口11から通路12に、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。細胞懸濁液中の細胞40は、単細胞の形態で分散されていてもよいし、細胞塊(クランプ)の形態で分散されていてもよい。通路12内のPBSは、細胞懸濁液により押し流されて流出口13から流出される。
本実施の形態では、流入口11から流出口13までの液体の流れの向きが通路12によって制限されるため、通路12内において液体を構成する各液体分子の進行方向が通路12と平行な向きに揃えられ、すなわち流入口11と流出口13との間における乱流の発生が抑制される。これにより、細胞懸濁液中の細胞密度にムラが生じることが抑制され、細胞40は通路12の底面に実用上均一な密度で落下するように制御される。
本実施の形態では、細胞播種領域20cの内側にはECM41が塗布されているが、細胞播種領域20cの外側にはECM41が塗布されていないため、細胞播種領域20cの外側に細胞が付着することが抑制される。これにより、細胞40は細胞播種領域20cの内側に効果的に播種される。具体的には、例えば、各細胞播種領域20cの内側に約500個〜5000個ずつ細胞40が播種される。
細胞播種領域20cの内側にはECM41が塗布されているため、細胞播種領域20cの内側に凝集された細胞40は、ECM41を足場としてその場で培養され得る。
次に、48時間静置された後で、培養細胞40が外部から光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、新しい培地と古い培地とが混ざりにくく、古い培地が新しい培地によって押し出されることで、新しい培地を流し続けなくても古い培地を容易に出し切ることができ、培地を有効に交換できる。
次に、更に48時間静置された後で、培養細胞40が外部から光学的に観察される。
次に、培地交換工程として、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、新しい培地により押し流されて流出口13から流出される。
その後、更に48時間静置される。このようにして、細胞40は、1コロニーあたり10000個〜20000個になるまで培養される。
次に、細胞回収工程として、流入口11から通路12に剥離剤(例えば、Life technologies社製TrypLE Select)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。通路12内の古い培地は、剥離剤により押し流されて流出口13から流出される。通路12の底面において培養された細胞40のコロニーは、剥離剤によりECM41から剥離される。
その後、流入口11から通路12に培地(例えば、Reprocell社製ReproFF2)が、例えば10mL/min〜20mL/minの流量で流入される。ECM41から剥離された細胞40のコロニーは、新しい培地により押し流されて流出口13から流出(回収)される。本実施の形態では、通路12内において通路12に沿った流れが形成されるため、通路12の底面にずり応力が均一にかかる。これにより、培養細胞40の取りこぼしが低減する。
以上のような第3の実施の形態によれば、細胞播種領域20cの外側にはECM41が塗布されていないため、ECMの消費量が顕著に低減されると共に、細胞40の培養位置が細胞播種領域20cの内側に効果的にコントロールされ得る。
また、本実施の形態によれば、通路12の底面が平坦であるため、培養中の細胞40の視認性がよい。
(第4の実施の形態)
次に、図9を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図9は、本発明の第4の実施の形態による細胞培養容器10dを示す概略平面図である。
図9に示すように、第4の実施の形態による細胞培養容器10dでは、通路12’は、複数(図示された例では8つ)の通路構成要素121〜128に分岐する部分129aと、当該複数の通路構成要素121〜128が合流する部分129bと、を有している。各通路構成要素121〜128のコンダクタンスを均等に揃える観点から、分岐する部分129a及び合流する部分129bは、それぞれ、図示されたような樹形状、すなわち2分岐をn回繰り返すことで2個の通路構成要素に均等に分岐する形状を有することが、好ましい。
本実施の形態の細胞播種領域20dは、各通路構成要素121〜128の底面に、当該通路構成要素121〜128に沿って並んで設けられている。
流入口11から流入される液体は、通路12’を通過する際に、分岐する部分129aにおいて各通路構成要素121〜128に分岐され、各通路構成要素121〜128を通過する液体は、合流する部分129bにおいて合流されて、流出口13へと導かれる。このように、流入口11から流出口13までの液体の流れの向きが通路12’の各構成要素によって制限されるため、通路12内において液体を構成する各液体分子の進行方向が通路12と平行な向きに揃えられ、すなわち流入口11と流出口13との間における乱流の発生が抑制される。
その他の構成は図1A〜図1Cに示す第1の実施の形態と略同様である。図9において、図1A〜図1Cに示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
また、第4の実施の形態による細胞培養容器10dの使用方法は、第1の実施の形態による細胞培養容器10aの使用方法と略同様であり、詳細な説明は省略する。
以上のような第4の実施の形態によっても、容器本体31dを大型化させることなく、通路12’の全長を延伸することができる。これにより、流路12’の幅を広げることなく培養位置の数を増やすことができ、結果的に、より多くの細胞塊を同時に1つの容器で培養することが可能である。
なお、本実施の形態では、図9に示すように、通路12’の底面には、細胞播種領域20dと同心状に窪み21aが凹設されており、当該窪み21aは、角錐状または円錐状(図示された例では、四角錐状)を有しているが、これに限定されない。例えば、第2の実施の形態と同様に、通路12’の底面には、細胞播種領域20dと同心状に窪みが凹設されており、当該窪みは、平坦な底部を有していてもよい。あるいは、第3の実施の形態と同様に、通路12’の底面は、平坦であり、細胞播種領域20dの内側にはECMが塗布されているが、細胞播種領域20dの外側にはECMが塗布されていなくてもよい。
最後になったが、上述した個々の実施の形態により開示する発明が限定されるものではない。各実施の形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
10a 細胞培養容器
10b 細胞培養容器
10c 細胞培養容器
10d 細胞培養容器
11 流入口
12 通路
12’ 通路
121 通路構成要素
122 通路構成要素
123 通路構成要素
124 通路構成要素
125 通路構成要素
126 通路構成要素
127 通路構成要素
128 通路構成要素
129a 分岐する部分
129b 合流する部分
13 流出口
20a 細胞播種領域
20b 細胞播種領域
20c 細胞播種領域
20d 細胞播種領域
21 窪み
22 窪み
31a 容器本体
31b 容器本体
31c 容器本体
31d 容器本体
32 平板
40 細胞
41 細胞外マトリックス(ECM)

Claims (16)

  1. 容器本体と、
    前記容器本体の一面に貼り付けられた平板と、
    を備え、
    前記容器本体は、
    液体が流入される流入口と、
    前記流入口から流入した液体が通過する通路と、
    前記通路を通過した液体が流出される流出口と、
    を有し、
    前記通路の底面には、当該通路を通過する細胞が播種される複数の細胞播種領域が、当該通路に沿って一列に並んで設けられ、前記通路を通過する細胞が播種される各細胞播種領域を含む前記通路の口径は通路全長に渡り同一であり、かつ2mm〜4mmであることを特徴とする細胞培養容器。
  2. 容器本体と、
    前記容器本体の一面に貼り付けられた平板と、
    を備え、
    前記容器本体は、
    液体が流入される流入口と、
    前記流入口から流入した液体が通過する通路と、
    前記通路を通過した液体が流出される流出口と、
    を有し、
    前記通路の底面または前記平板の通路面のいずれか一方に、前記通路を通過する細胞が播種される細胞外マトリクス(ECM)が塗布され、前記通路の口径は通路全長に渡り同一であり、かつ2mm〜4mmであることを特徴とする細胞培養容器。
  3. 前記通路の幅と通路長さの比が、幅:通路長さ=3:60〜1800である請求項1または2に記載の細胞培養容器。
  4. 前記平板は前記通路を規定する壁部の先端部分に固定支持されている請求項1または2に記載の細胞培養容器。
  5. 前記細胞播種領域は、前記通路に沿って等間隔で設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の細胞培養容器。
  6. 前記通路は、蛇行する部分を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の細胞培養容器。
  7. 前記通路は、複数の通路構成要素に分岐する部分と、当該複数の通路構成要素が合流する部分と、を有する
    ことを特徴とする請求項1、5のいずれかに記載の細胞培養容器。
  8. 前記通路の底面には、前記細胞播種領域と同心状に窪みが凹設されている
    ことを特徴とする請求項1、5,7のいずれかに記載の細胞培養容器。
  9. 前記窪みは、角錐状または円錐状を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の細胞培養容器。
  10. 前記窪みは、平坦な底部を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の細胞培養容器。
  11. 前記平板のうち前記窪みと向かい合う部分には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されている
    ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の細胞培養容器。
  12. 前記窪みの内側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されており、
    前記窪みの外側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されていない
    ことを特徴とする請求項10に記載の細胞培養容器。
  13. 前記通路の底面は、平坦であり、
    前記細胞播種領域の内側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されており、
    前記細胞播種領域の外側には、細胞外マトリックス(ECM)が塗布されていない
    ことを特徴とする請求項1,5,7のいずれかに記載の細胞培養容器。
  14. 前記細胞播種領域の外側の表面粗さは、前記細胞播種領域の内側の表面粗さより大きいことを特徴とする請求項1、5,7乃至13のいずれかに記載の細胞培養容器。
  15. 前記通路の底面及び前記平板は、光透過性を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の細胞培養容器。
  16. 前記平板は、ガス透過性を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の細胞培養容器。
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