JP6198066B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
また、コネクタ弾性部材と個別弾性部材とが嵌合方向にずれて配されているから、コネクタ弾性部材と個別弾性部材とが嵌合方向に同一の場所に配されている場合に比べて、相手方コネクタとコネクタとを嵌合させる際の嵌合抵抗を分散させることができる。
前記コネクタ弾性部材は、前記相手方コネクタと前記嵌合部とに全周に亘って弾性的に密着することで、前記相手方コネクタと前記嵌合部との間を止水する弾性材からなるコネクタシール部材であり、前記個別弾性部材は、前記相手方キャビティの内周面と前記個別端子収容部とに全周に亘って弾性的に密着することで、前記相手方キャビティの内周面と前記個別端子収容部との間を止水する弾性材からなる個別シール部材である構成としてもよい。
このような構成によると、例えば、コネクタ弾性部材と個別弾性部材とが嵌合方向に僅かにずれている場合に比べて、相手方コネクタとコネクタとが弾性部材が配された位置を支点にがたつくことをさらに抑制することができる。
このような構成によると、相手方端子と端子との接点だけでなく、相手方シェルと前記シールドシェルとが接触する部分が摺動して摩耗することを防ぐことができるから、シールドシェルを有する場合に特に有効である。
実施形態について図1から図6を参照して説明する。
本実施形態は、車両に搭載される機器に設けられた機器側コネクタ(「相手方コネクタ」の一例)80に嵌合される防水コネクタ(「コネクタ」の一例)10を例示している。なお、以下の説明において、上下方向とは、図1および図3における上下方向を基準とする。また、前後方向とは、図3および図4における左右方向を基準とし、防水コネクタ10および機器側コネクタ80において互いに嵌合する側を前側として説明する。
外筒部82の上面における前端部には、ロック部86が形成されており、内筒部83の外周には、筒状の機器側シェル(「相手方シェル」の一例)87が装着されている。機器側シェル87は、導電性に優れた金属からなり、内筒部83を全周に亘って囲む形態とされている。
シールド電線25は、芯線26、絶縁性を有する内被覆27、編組線28および絶縁性を有する外被覆29が内側から同心円状に配されたものであって、シールド電線25の端末は、芯線26から編組線28までが順に露出された状態となっている。
雌端子20は、導電性に優れた金属板材をプレス加工するなどして形成されている。雌端子20は、機器側コネクタ80の雄端子85と接続される端子接続部21の後方に電線接続部22が設けられた形態とされており、電線接続部22がシールド電線25の芯線26と内被覆27および内被覆27に外嵌されたゴム栓Gとに圧着されることで、シールド電線25の端末に雌端子20が接続されると共にゴム栓Gが固定されている。
フード部31は、図1、図3から図6に示すように、前方に開口する幅方向に横長な形態をなしている。フード部31の上部には、機器側ハウジング81のロック部86と前後方向に係止可能なロックアーム33が形成されている。ロックアーム33は、フード部31と機器側ハウジング81とが正規に嵌合すると、図5に示すように、ロック部86と前後方向に係止し、ハウジング30と機器側ハウジング81とを嵌合状態にロックするようになっている。
嵌合部34は、図1に示すように、四隅が丸みを帯びた略角筒状をなし、嵌合部34の外周面には、図3から図6に示すように、シール押さえ35によって前方への抜け止めが図られた環状のコネクタシールリング(「コネクタ弾性部材」の一例)36が嵌着されている。コネクタシールリング36は、含油性の弾性材からなり、コネクタシールリング36の外周面には複数の外周リップ36Aが設けられ、コネクタシールリング36の内周面には複数の内周リップ36Bが設けられている。外筒部82内に嵌合部34が嵌合されると、コネクタシールリング36の外周リップ36Aが外筒部82の内周面に全周に亘って弾性的に密着し、内周リップ36Bが嵌合部34の外周面に全周に亘って弾性的に密着する。これにより、外筒部82の内周面と嵌合部34の外周面との間がコネクタシールリング36によって止水されるようになっている。
嵌合部34の内側には、雌端子20を個別に収容する個別端子収容部37が幅方向に一対並んで設けられている。一対の個別端子収容部37は、嵌合部34の奥部から前方に延びる前後方向に長い略円筒状に形成されており、個別端子収容部37の前端部は、嵌合部34から前方に突出している。また、一対の個別端子収容部37は、嵌合部34と機器側ハウジング81とが嵌合すると、内筒部83の機器側キャビティ84内にそれぞれ嵌合されるようになっている。
個別シールリング38は、含油性の弾性材からなり、個別シールリング38の外周面には、複数の外周リップ38Aが設けられ、個別シールリング38の内周面には複数の内周リップ38Bが設けられている。機器側キャビティ84内に個別端子収容部37が嵌合されると、個別シールリング38の外周リップ38Aが機器側キャビティ84の内周面に全周に亘って弾性的に密着し、個別シールリング38の内周リップ38Bが個別端子収容部37の外周面に全周に亘って弾性的に密着する。これにより、機器側キャビティ84の内周面と個別端子収容部37の外周面との間が個別シールリング38によってそれぞれ止水されるようになっている。
電線収容部39内に配された各シールド電線25の外周には、シールド電線25の端末において露出された編組線28に接続された金属製のかしめリング40が嵌着されている。かしめリング40は、後部が前部よりも大径な段付の円筒形状に形成されており、かしめリング40の後部には、金属製のシールドシェル50に接続されている。
また、各弾性片52は、シェル本体51の前後方向略中央部から後方に向かうほどシェル本体51の内側に突出した後、外側に向けて屈曲された山形状をなしている。各弾性片52の山形状の頂点部分は、かしめリング40に接触するリング接点部52Aとされており、リング接点部52Aがかしめリング40の外周面に弾性的に接触することで、シールドシェル50がかしめリング40を介してシールド電線25の編組線28と電気的に接続されている。
言い換えると、コネクタシールリング36と個別シールリング38とは、嵌合方向である前後方向に大きくずれた配置とされており、コネクタシールリング36は、嵌合部34が配される領域の後端部に配され、個別シールリング38は、嵌合部34が配される領域の前端部に配されている。
まず、図3および図4に示すように、防水コネクタ10と機器側コネクタ80とを向かい合わせに配置し、防水コネクタ10と機器側コネクタ80とを互いに近づけることで、図5および図6に示すように、防水コネクタ10と機器側コネクタ80とを嵌合させる。
また、本実施形態によると、個別シールリング38とコネクタシールリング36とが嵌合部34が配される領域の前端部と後端部とに前後に大きくずれて離れた位置に配されているから、例えば、個別シールリングとコネクタシールリングとが前後に近接して配されたり、経方向に重なって配されたりする場合に比べて、防水コネクタ10と機器側コネクタ80とのがたつきをより確実に防ぐことができる。
また、個別シールリング38とコネクタシールリング36とが前後にずれて配されているから、例えば、個別シールリングとコネクタシールリングとが前後方向に同一の場所に配されている場合に比べて、防水コネクタ10と機器側コネクタ80とを嵌合させる際の嵌合抵抗を分散させることができる。
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、コネクタシールリングが個別シールリングよりも後方に配される構成とした。しかしながら、これに限らず、コネクタシールリングが個別シールリングよりも前方に配される構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、機器側シェルとシェル接点部とが接触する位置が個別シールリングよりも後方で、かつ、コネクタシールリングよりも前方に配された構成とした。しかしながら、これに限らず、機器側シェルとシェル接点部との接触する位置が個別シールリングよりも前方に配されていてもよく、機器側シェルとシェル接点部との接触する位置が個別シールリングよりも後方に配されていてもよい。
(3)上記実施形態では、個別シールリング38が機器側キャビティ84の内周面と個別端子収容部37の外周面とに全周に亘って弾性的に密着し、コネクタシールリング36が外筒部82の内周面と嵌合部34の外周面とに全周に亘って弾性的に密着する構成とした。しかしながら、これに限らず、個別シールリングが機器側キャビティ84の内周面および個別端子収容部37の外周面の一部分と弾性的に密着し、コネクタシールリングが外筒部82の内周面および嵌合部34の外周面の一部分と弾性的に密着する構成であってもよく、個別シールリングもしくはコネクタシールリングのどちらか一方が部分的にかつ、弾性的に密着する構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、シールドシェルを有する防水コネクタを一例として示した。しかしながら、これに限らず、シールドシェルを有さない防水コネクタや防水機能を有さないコネクタに本明細書で開示した技術を適用してもよい。
20:雌端子(端子)
30:ハウジング
34:嵌合部
36:コネクタシールリング(コネクタ弾性部材)
37:個別端子収容部
38:個別シールリング(個別弾性部材)
50:シールドシェル
80:機器側コネクタ(相手方コネクタ)
84:機器側キャビティ(相手方キャビティ)
85:雄端子(相手方端子)
87:機器側シェル(相手方シェル)
Claims (4)
- 相手方コネクタと嵌合可能なコネクタであって、
前記相手方コネクタ内に嵌合可能な嵌合部を有するハウジングと、
前記嵌合部の外周面に嵌着され、前記相手方コネクタ内に前記嵌合部が嵌合した際に、前記相手方コネクタと前記嵌合部とに弾性的に密着するコネクタ弾性部材と、
前記ハウジングに設けられ、前記相手方コネクタに設けられた相手方端子と接続される端子を収容して前記相手方コネクタに設けられた複数の相手方キャビティ内にそれぞれ嵌合される複数の個別端子収容部と、
前記コネクタ弾性部材とは別体であり、かつ、前記個別端子収容部の外周面に嵌着され、前記相手方キャビティ内に前記個別端子収容部が嵌合した際に、前記相手方キャビティの内周面と前記個別端子収容部とに弾性的に密着する個別弾性部材とを備え、
前記コネクタ弾性部材と前記個別弾性部材とは、嵌合方向に互いにずれて離れた位置に配されているコネクタ。 - 前記コネクタ弾性部材は、前記相手方コネクタと前記嵌合部とに全周に亘って弾性的に密着することで、前記相手方コネクタと前記嵌合部との間を止水する弾性材からなるコネクタシール部材であり、
前記個別弾性部材は、前記相手方キャビティの内周面と前記個別端子収容部とに全周に亘って弾性的に密着することで、前記相手方キャビティの内周面と前記個別端子収容部との間を止水する弾性材からなる個別シール部材である請求項1に記載のコネクタ。 - 前記コネクタ弾性部材および前記個別弾性部材のうちの一方が、前記嵌合部が配される領域の嵌合方向の一方の端部に配され、他方が、前記嵌合部が配される領域の嵌合方向の他方の端部に配されている請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
- 前記嵌合部は、前記相手方コネクタに設けられた相手方シェルに接触するシールドシェルを保持しており、
前記コネクタ弾性部材と前記個別弾性部材とは、前記相手方シェルと前記シールドシェルとが接触する位置の嵌合方向両側の領域に配されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ。
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