JP6197156B2 - 建物の補強構造 - Google Patents

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本発明は、既設の木造住宅等の建物を補強する建物の補強構造に関するものである。
新築の建物を建設する際、各種地震対策を講じておくことも多い。一方、既設の建物については、筋交いを設け、ブレース構造としたり、緩衝器を設置するなどの補強が行なわれることがある。また、特許文献1には、既設の木造住宅の外壁を補強する技術が開示されている。特許文献1の木造住宅の外壁構造は、既存外壁と既存間柱を撤去し、新たな間柱を見付幅と見込幅より大きくなるような形態で設置し、間柱に対し胴縁を止め具にて止め付け、更に、間柱に対して外壁面材を止め具にて止め付けている。
特開2012−140823号公報
しかし、既設の建物に対する従来の上述したような地震対策の施工措置は、既に建物が完成しているため、その措置を講じることは容易でないことが多く、また、構造が複雑化することもあり、更には、コストが嵩むことが多かった。加えて、既設の建物に後から手を加えることは、建物の一部を変更したり改造改修することとなり、また、室内外の外観が変わったり見栄えを損ねることもあり、地震対策の施工に躊躇することも多かった。
そこで、本発明は、既設の建物の室内や外壁部分の現状を維持しつつ、該建物を簡易な構造で安価に補強し、地盤の揺れによる建物の傾き、倒壊、損傷を防止することができる建物の補強構造の提供を課題とする。
建物の補強構造は、既設の建物を補強して地盤の揺れによる該建物の傾き、倒壊、損傷を防止するものであって、前記建物の基礎部分の接地面積を拡大すべく、該建物の外方に地面に沿って張り出す張出部が該建物に一体的に付設されたものである。
建物の補強構造は、張出部が、既設の建物の基礎に一体的に付設された補強基礎からなるものである。
建物の補強構造は、張出部が、既設の建物の基礎に一体的に付設された補強基礎と、前記建物の構築体に一体的に付設された補強構築体と、からなるものである。
建物の補強構造は、張出部に、地中に埋設された補強杭が突設されている。
建物の補強構造は、既設の建物が、地中に杭が埋設されており、張出部の補強杭は、埋設端部が前記建物の杭の埋設端部と係合するように埋設されている。
建物の補強構造は、既設の建物を補強して地盤の揺れによる該建物の損傷、倒壊を防止するものであって、既設の建物が、その基礎に突設された杭が地中に埋設され、建物の外方に地面に沿って離間した位置に補強杭が埋設され、補強杭は、埋設端部が前記建物の杭の埋設端部と係合するように埋設されたものである。
建物から地面に沿って外方に張り出す張出部を付設した構造により、基礎部分の接地面積が拡大するから、その分建物は安定化し、傾いたり倒壊し難くなる。これにより、既設の建物自体にほとんど手を加えず現状を維持しつつ、該建物を簡易な構造で安価に補強することができる。
張出部に補強杭が突設されているから、建物の補強効果が増す。張出部の補強杭の埋設端部が建物の杭の埋設端部と係合するように埋設されているので、建物の補強効果が一層増大する。
張出部を有しないものであり、前記記載の発明程の補強効果はないものの、張出部のない分、簡易にかつ安価に建物を補強でき、また、張出部を設けるスペースのない場所においても補強することができる。
本発明の第一実施形態の建物の補強構造を示す概略図である。 図1の建物の補強構造の変形例を示す概略図である。 図1の建物の補強構造の別の変形例を示す概略図である。 本発明の第二実施形態の建物の補強構造を示す概略図である。 図4の杭の変形例を示す拡大図である。 本発明の第三実施形態の建物の補強構造を示す概略図である。 本発明の第四実施形態の建物の補強構造を示す概略図である。
〈第一実施形態〉
以下、本発明の第一実施形態の建物の補強構造を図1乃至図3に基づいて説明する。
第一実施形態の建物の補強構造は、既設の建物を補強して地盤の揺れによる該建物の傾き、倒壊、損傷を防止するものであって、既設の建物から地面に沿って外方に張り出す張出部が、前記建物に隣接して接合されている。
具体的には、図1において、建物1は、地盤21に下部が埋設されたコンクリート等からなる基礎2を基盤としその上に構築体3が載置固定されたものであり、既に建築されて所定年数経過しているものである。この既設の建物1はその後の後付け工事により、建物1の周りにコンクリート等の補強基礎12からなる張出部11が地面22に沿って外方に張り出すよう建物1に隣接して一体に接合されている。補強基礎12は建物1の基礎2にボルト、金具等の接合具や鉄筋、隙間に充填される接合剤等を使用して基礎2に一体に接合されている。ボルト、金具等の接合具は建物1の基礎2と張出部11の補強基礎12とに架け渡されるなどして取り付けられている。張出部11である補強基礎12は所定の接地面積を有する。
ここで、補強基礎12は、図2(a)に示すように、一部が地盤21に埋設されたり、図2(b)に示すように、全体が地盤21に埋設されたものとしてもよい。図2(b)に示す補強基礎12の場合は、全体が地盤21に埋設されているので、すっきりした外観的となる。
また、張出部11は、図3に示すように、補強基礎12の上面に補強構築体13が載置された、補強基礎12と補強構築体13とからなる構成のものとしてもよい。この場合、張出部11は全体の剛性、強度が増すとともに既設の建物1に強固に接合され、また、張出部11の補強構築体13の内部は物入れ、倉庫等として使用することもできる。
このように構成された建物1の補強構造は、張出部11が所定の接地面積で地面22に載置され、建物1全体としての接地面積が拡大するとともに、張出部11がボルト、金具等の接合具等を使用して既設の建物1に接合され一体化されているので、張出部11によって建物1の支持が強化される。このため、地震等の震動に対して建物1は傾いたり倒壊しにくくなり、損傷を防止できる。したがって、既設の建物1について、室内や外壁など建物1自体について格別手を加えず改修しないから、既設の建物1の現状を維持したまま後付けで建物1を補強することができる。また、既設の建物1を簡易な構造で安価に補強することができる。
〈第二実施形態〉
次に、本発明の第二実施形態の建物の補強構造を図4及び図5に基づいて説明する。
第二実施形態の建物の補強構造は、第一実施形態の建物の補強構造に加えて、張出部11に補強杭14が設けられたものである。
図4において、第一実施形態の張出部11と同様に、既設の建物1の基礎2にコンクリート等の補強基礎12からなる張出部11が地面22に沿って外方に張り出すように接合されている。張出部11は建物1の基礎2にボルト、金具等の接合具などを使用して基礎2の周りに一体に接合されている。
張出部11の下面にはコンクリート等からなる円柱状、角柱状等の補強杭14が垂直下方に突設されている。実際の工事では、張出部11の適宜位置に補強杭14が貫通する貫通孔を設け、上方からこの貫通孔を通して補強杭14を打ち込んだ後、貫通孔と補強杭14との隙間にコンクリート等の充填剤、接合剤を充填し硬化させることによって、補強杭14を地中23に埋設することができる。
この補強杭14を張出部11に更に設けたことにより、既設の建物1に対して後付けで更に強固に補強することができ、建物1の傾き、倒壊、損傷を防止する効果が高められる。
ここで、補強杭14としては、図4に示した柱状の杭4の他、例えば、図5に示すような各種の杭4を用いることができる。図5(a)の補強杭14は、深部先端が矢じり状をなし、これが地中23にアンカーとなって固定されるので、確実かつ強固に埋設される。図5(b)に示す補強杭14は、杭4の軸方向中間位置に側方にくさび状に突出する突起14aが設けられており、また、図5(c)に示す補強杭14は、杭4の外壁に凹部14bを形成したものである。いずれも、地面22との引掛かりが生じるとともに接触面積が増え、補強杭14は、地中23に確実かつ強固に埋設される。
〈第三実施形態〉
次に、本発明の第三実施形態の建物の補強構造を図6に基づいて説明する。
第三実施形態の建物の補強構造は、既設の建物1の基礎2に杭4が地中23に埋設されている。そして、既設の建物1の周りに、第一、第二実施形態と同様の張出部11が地面22に沿って外方に張り出すように設置されており、その張出部11には補強杭14が突設されている。
更に、この補強杭14は地中23に斜め下方に埋設され、その埋設端部15は既設の建物1の杭4の埋設端部5と係合している。この係合は、単に杭4及び補強杭14の埋設端部同士が当接した状態のものであって、地震による震動の外力がこれらの杭4に及んだとき、互いに他方の杭によって位置ずれなどが生じるのが抑えられる。係合は、他に、補強杭14の埋設端部15を建物1の杭4の埋設端部5の形状に沿わせて凹み形成し、杭4及び補強杭14の埋設端部同士が面接触状態で当接するような形態等にしてもよい。
この第三実施形態の建物の補強構造は、既設の建物1の杭4と張出部11と補強杭14とで三角形の構造が形成されるため、地中23における強度が増し、地中23での構造がより安定化して、建物1の傾き、倒壊、損傷を一層強く防止することができる。
〈第四実施形態〉
次に、本発明の第四実施形態の建物の補強構造を図7に基づいて説明する。
第四実施形態の建物の補強構造は、第三実施形態の建物の補強構造とは、張出部11が設けられていない点で相違する。すなわち、第四実施形態の建物の補強構造は、既設の建物1から地面22に沿って所定距離離間した位置に補強杭14が斜め下方に打ち込まれている。補強杭14の埋設端部15は、第三実施形態の補強杭14と同様に、既設の建物1の杭4の埋設端部5と係合している。
この第四実施形態の建物の補強構造は、建物1の敷地内に張出部11を設ける場所が乏しい場合に、簡易的に補強杭14のみを斜めに打ち込んでその埋設端部15を建物1の杭4の埋設端部5と係合させることで、建物1の杭4を補強し、ひいては建物1を補強できるものである。
ところで、上記各実施形態では、地震による建物1の損傷、傾き、倒壊を防止する場合を説明しているが、本発明は、他に、トラック等の重量車両が通行するときの地盤21の振動により建物1が傷んだりするのを防止する場合などにも適用できるものである。
1 建物
2 基礎
3 構築体
4 杭
5 埋設端部
11 張出部
12 補強基礎
13 補強構築体
14 補強杭
15 埋設端部
21 地盤
22 地面
23 地中

Claims (5)

  1. 既設の建物には、地中に杭が埋設されており、又既設の建物に張出部が設けられており、該張出部と建物は、ボルト、金具等の接合具によって一体化している、そこに埋設された補強杭は、埋設端部が前記建物の杭の埋設端部と係合するように埋設されていることを特徴とする建物の補強構造。
  2. 既設の建物には、杭が地中に埋設されており、張り出し部が存在しない既設の建物から、所定距離離間した位置に補強杭が埋設され、該補強杭は、既設の建物の杭の埋設端部と係合するように埋設されていることを特徴とする建物の補強構造。
  3. 請求項1、又は請求項2の記載に於いて、既設の建物の外側から、地中に杭が埋設される杭において、該杭は、角柱状、矢じり状、くさび状に突起する突起を設けた形状、外壁に凹部を形成した形状に、構成して補強構造と為して埋設される補強杭を特徴とする建物の補強構造。
  4. 請求項1の記載に於いて、既設の建物の杭と張出部と補強杭とで三角形の構造が形成される構成を為す特徴の建物の補強構造。
  5. 請求項1、又は請求項4の記載に於いて、張出部の適宜位置に補強抗が貫通する貫通孔と補強抗との隙間にコンクリート等の充填剤、接合剤を充填し硬化させることを特徴とする建物の補強構造。








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