以下、図1〜図13を参照して、実施形態に係る販売データ処理装置、サーバおよびプログラムを詳細に説明する。実施形態では、販売データ処理装置としてPOS(Point of Sales)端末を用いて説明する。また、実施形態では、サーバとしてカメラサーバを用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態のPOS端末1およびカメラサーバ4が店舗内に設置された状態を示す平面模式図である。図1において、店舗P内は、商品を販売する販売領域P1とバックヤードである事務領域P2とを有する。販売領域P1には、複数列の棚S(S1〜S5)、カメラC(C1〜C5)、POS端末1が備えられている。なお、棚を総じて指す場合は参照符号「S」を使用し、各棚を個別に指す場合は個別の参照符号「S1〜S5」を使用する。また、カメラを総じて指す場合は参照符号「C」を使用し、各カメラを個別に指す場合は個別の参照符号「C1〜C5」を使用する。また、事務領域P2には、カメラサーバ4が備えられている。
POS端末1とカメラC1〜C4とカメラサーバ4は、通信回線5を介して互いに電気的に接続されている。カメラC5は、POS端末1に内蔵されている。
各棚Sは、複数段に仕切られており、多数の商品が各段に陳列される。各棚S間には、それぞれエリアE(E1〜E4)が設けられている。なお、エリアを総じて指す場合は参照符号「E」を使用し、各エリアを個別に指す場合は個別の参照符号「E1〜E4」を使用する。エリアEは、棚S間に設けられ、顧客が相互に通過できる充分なスペースである。顧客は、エリアEを通過しながら棚Sに陳列された商品を見たり、棚Sから商品をカゴに移して商品を購入したりする。
カメラC1〜C4は、店舗Pの販売領域P1の天井に取り付けられている。カメラC1〜C4は、天井から各エリアEに向けて設置されている。カメラC1〜C4は、CCD等で構成され、顧客H等の被写体の連続静止画または動画(総称して「画像」という)を撮像する。実施形態では、カメラC1〜C4は、各エリアEを通過する顧客Hを、例えば1秒間に10枚の連続静止画を撮像する。カメラC1は、エリアE1を通過する顧客の画像を撮像する。カメラC2は、エリアE2を通過する顧客の画像を撮像する。カメラC3は、エリアE3を通過する顧客の画像を撮像する。カメラC4は、エリアE4を通過する顧客の画像を撮像する。カメラC1〜C4が撮像した画像は、通信回線5を介してカメラサーバ4に送信される。
POS端末1は、店内で販売されている商品の販売に係る売上登録を行う。オペレータであるオペレータCHがPOS端末1を操作することで、POS端末1は、販売される商品の売上登録処理および決済処理を実行する。売上登録処理とは、販売される商品に付されたバーコード等のコードを光学的に読み取って商品コードを入力し、入力した商品コードに基づいて読み出した、当該商品の商品名や価格(商品情報)を表示するとともに、商品情報をバッファに記憶する処理をいう。決済処理とは、売上登録処理に伴いバッファに記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る合計金額の表示、顧客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等をいう。なお、売上登録処理と決済処理を合わせた処理を取引処理という。
カメラC5は、POS端末1の顧客用表示部(図2を参照)に、商品を購入する顧客に向けて設置されている。カメラC5は、商品を購入する顧客Hの画像を撮像する。実施形態では、カメラC5は、顧客Hを、例えば1秒間に10枚の連続静止画を撮像する。
図2は、実施形態のPOS端末1を顧客H側から見た外観を示す斜視図である。図2において、POS端末1は、本体2と金銭収納箱3とを有する。金銭収納箱3は、ドロワを有し、顧客Hから預かった紙幣や貨幣の金銭や商品券等の有価証券類、および顧客Hに手渡す釣銭等を収納している。
本体2は、情報を入力するキーボード等の操作部17、液晶表示器等で構成され操作者に情報を表示する店員用表示部18、液晶表示器等で構成され、顧客Hに情報を表示する顧客用表示部19を設置している。また、本体2は、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードを読取る読取部20を備えている。読取部20は、CCDラインセンサ等で商品に付されたバーコードや2次元コードを読取って入力する。また、本体2は、内部に、POS端末1の制御部(図3を参照)や、商品情報を印字してレシートを発行する印字部21を備えている。
また、POS端末1の顧客用表示部19の表示面側の上部には、CCDイメージセンサ等で構成されるカメラC5が設けられている。このカメラC5は、POS端末1の顧客H側に略正対する顧客Hを顔を中心に画像を撮像する。
次に、図3および図4を用いて、POS端末1のハードウェアについて説明する。図3は、POS端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、POS端末1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11は制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにデータバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラム141に従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
RAM13は、商品情報部131と画像記憶部132を備えている。商品情報部131は、読取部20で読み取った商品コードに対応して売上登録処理された商品の商品情報(商品名、商品の価格、等)を記憶する。画像記憶部132は、カメラC5が撮像した画像から顔を検出した顧客Hの画像を記憶する。顔を検出する顔検出技術は、カメラC5が撮像した画像から後述する顔の各パーツ(目、鼻、口、耳、顎等)を検出することで、人物の顔であることを検出する公知の技術である。
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム141を含むプログラム等を記憶する。また、メモリ部14は、顔マスタ142(図4を参照)、属性集計部143を備えている。
属性集計部143は、POS端末1で売上登録処理した商品(すなわち顧客が購入した商品)の商品情報を、商品を購入した顧客の属性情報と対応させて、属性別(性別や年齢層別)に集計して記憶する。属性集計部143に記憶された商品情報に基づいて、属性別の購買商品の傾向やトレンドを分析することができる。
また、データバス15には、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、読取部20、印字部21、カメラC5が、コントローラ16を介して接続されている。コントローラ16は、制御部100からの指示を受けて、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、読取部20、印字部21、カメラC5を制御する。ただし、説明の都合上、コントローラ16が行う制御を制御部100が行うとして説明する。
操作部17は、置数キー、ファンクションキー等を含む種々のキーを備えている。小計は、購入する商品の売上登録処理を終了して決済処理の開始を宣言するために操作するキーである。小計キーが操作されると、当該取引の決済処理を開始する。預/現計キー171は、取引の終了を宣言するとともに、取引を現金で決済処理するためのキーである。預/現計キー171が操作されると、現金での決済処理を実行する。
店員用表示部18は、表示面を店員等の操作者に向けて設置され、操作者に対して情報を表示する。顧客用表示部19は、表示面を顧客Hに向けて設置され、顧客Hに対して情報を表示する。なお、店員用表示部18および顧客用表示部19上に設けられ、タッチすることでキーの役割を果たすタッチキー(図示せず)は操作部17の一部である。
読取部20は、CCDイメージセンサ等で構成され、商品に付されたバーコードや2次元コード等のコードをCCDで読取って、商品コードを入力する。実施形態では、ハンディタイプの読取部20を用いており、店員は、手に取った読取部20を商品に付されたコードに近づけるか接触させることでコードを読取る。なお、読取部20は、発光された光をポリゴンミラー等で走査し、コードで反射した光を受光する構成のスキャナであってもよい。
印字部21は、本体2内に収納されたロール状のレシート用紙を引き出して、例えば熱転写型の印字ヘッドを備えたサーマルプリンタ等で商品情報や決済情報等を印字し、レシートとして発行する。カメラC5は、CCD等で構成され、顧客H等の被写体の画像を撮像する。実施形態では、例えば1秒間に10枚の顧客Hの写真を連続的に撮像する。
また、データバス15は、店舗内の事務領域P2に設置されたカメラサーバ4や店舗サーバ(図示せず)と電気的に接続する通信I/F(Interface)24を接続している。通信I/F24は、通信回線5と接続している。店舗サーバは、店舗に設置されているすべてのPOS端末1と電気的に接続しており、各POS端末1から商品情報や決済情報を収集する。店舗サーバは、POS端末1から収集した商品情報や決済情報を、本部に設置された本部サーバ(図示せず)に送信する。
図4は、メモリ部14の顔マスタ142を示すメモリマップである。図4において、顔マスタ142は、10歳代から70歳以上までの性別毎・年齢層毎に顔パーツ情報を記憶する顔パーツ情報部1421を備えている。各顔パーツ情報部1421は、それぞれの属性(年齢層や性別)を特定できる顔パーツ情報を記憶している。
顔パーツ情報とは、人の顔をパーツや特徴に合わせて分類した、属性毎の各パーツや特徴のデータであり、例えば、人の目、鼻、口、耳、顎といったパーツの特徴や、笑顔、真面目顔、目を閉じている、目を開いている、といった顔の変形特徴を表すデータをいう。属性毎に記憶した顔パーツ情報は、他の属性とは異なるその属性の特徴を表す情報である。例えば、10歳代(男)の顔パーツ情報部1421には、10歳代男性の特徴を示す目、鼻、口、耳の情報、10歳代男性の特徴を示す笑顔、真面目顔の情報が記憶されている。この属性別の顔パーツ情報は、多数の統計データに基づいて作成された、その属性を顕著に表す情報である。
次に、図5を用いて、カメラサーバ4のハードウェアについて説明する。図5において、カメラサーバ4は、制御主体となるCPU41、各種プログラムを記憶するROM42、各種データを展開するRAM43、各種プログラムを記憶するメモリ部44等を備えている。CPU41、ROM42、RAM43、メモリ部44は、互いにデータバス45を介して接続されている。CPU41とROM42とRAM43が、制御部400を構成する。すなわち、制御部400は、CPU41がROM42やメモリ部44に記憶されRAM43に展開された制御プログラム441に従って動作することによって、後述する制御処理(図11および図12を参照)を実行する。
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム441を含むプログラム等を記憶する。また、メモリ部44は、エリア画像部442(図6を参照)を備えている。
また、データバス45には、コントローラ46を介して、操作部47と表示部48が接続されている。操作部47は、種々の操作をするキーを備えたキーボードである。表示部48は、例えば液晶表示器であり、情報を表示する。また、データバス45には、通信I/F49が接続されている。通信I/F49は、通信回線5を介してPOS端末1とカメラC1〜C4に電気的に接続している。
次に、図6を用いて、メモリ部44に記憶されたエリア画像部442について説明する。エリア画像部442は、カメラC1〜C4がそれぞれ撮像したエリアEの画像を記憶する。エリア画像部442は、撮像したカメラCを特定するカメラコードを記憶するカメラ部442aと、各カメラCで撮像された画像の画像情報を記憶するエリア画像部442bを備える。カメラC1のカメラコードはカメラ部442a1に記憶され、カメラC1で撮像された画像はエリアE1画像部442b1に記憶される。カメラC2のカメラコードはカメラ部442a2に記憶され、カメラC2で撮像された画像はエリアE2画像部442b2に記憶される。カメラC3のカメラコードはカメラ部442a3に記憶され、カメラC3で撮像された画像はエリアE3画像部442b3に記憶される。カメラC4のカメラコードはカメラ部442a4に記憶され、カメラC4で撮像された画像はエリアE4画像部442b4に記憶される。
なお、実施形態では、エリア画像部442bには、カメラCが撮像した直近の2時間分の画像が記憶され、それ以前の画像は順次消去される。統計的に、ほとんどの顧客が2時間以内に買物を済ませており、エリア画像部442bは、2時間分の画像を記憶しておけば充分対応できる。
続いて、図7〜図10を用いて、POS端末1の制御処理について説明する。図7は、POS端末1の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部100が、ROM12やメモリ部14に記憶された制御プログラム141を含む各種プログラムに従うことで、商品情報記憶手段101、第1属性記憶手段102、送信手段103、第2属性記憶手段104を機能させる。
商品情報記憶手段101は、取引処理した商品の商品情報を記憶部に記憶する機能を有する。
第1属性記憶手段102は、カメラで撮像した撮像画像に基づいて、商品を購入した顧客の属性を判断可能な顔を検出できた場合、検出した顔の顔画像情報に基づいて判断された属性を示す属性情報を商品情報と関連付けて記憶部に記憶する機能を有する。
送信手段103は、撮像画像に基づいて、商品を購入した顧客の属性を判断可能な顔を検出できなかった場合、商品情報記憶手段101によって記憶された商品情報を、サーバに送信する機能を有する。
第2属性記憶手段104は、送信した商品情報に基づいて一人の顧客を抽出したサーバから送信された、一人の顧客の顔画像情報に基づいて判断された属性を示す属性情報を商品情報と関連付けて前記記憶部に記憶する機能を有する。
図8〜図10は、POS端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。まず図8において、制御部100は、読取部20で商品に付されたコードが読み取られて商品コードが入力されたか否かを判断する(ステップS11)。商品コードが読み取られたと判断した場合は(ステップS11のYes)、制御部100は、S11で入力された商品コードが当該取引における最初の商品の商品コードであるか否かを判断する(S12)。制御部100は、商品情報部131に、商品の商品情報が記憶されていない場合は当該取引における最初の入力であると判断する。
当該取引における最初の入力であると判断した場合は(S12のYes)、制御部100は、図9に示す顔検出スレッド(プログラム)を起動させる(S13)。そして制御部100(商品情報記憶手段101)は、S11で入力された商品コードの商品の売上登録処理を実行する(S14)。また、当該取引における最初の入力ではないと判断した場合は(S12のNo)、顔検出スレッドはすでに起動しているため、制御部100は、S13を実行することなくS14を実行する。そして制御部100は、S11に戻る。
ここで、図9を用いて、制御部100がS13で起動させた顔検出スレッドの制御処理の流れについて説明する。顔検出スレッドは、POS端末1に設けられたカメラC5を用いて顧客用表示部19の前に位置して取引を行う顧客Hの画像を撮像し、撮像した画像から顔検出するプログラムである。
図9において、制御部100は、カメラC5を起動させて撮像を開始する(S41)。次に制御部100は、上述の顔検出技術を用いて、カメラC5が撮像した取引を行った顧客の画像から顔検出したか否かを判断する(S42)。顔検出したと判断した場合は(S42のYes)、制御部100は、顔検出した顔画像を画像記憶部132に記憶する(S43)。
次に制御部100は、後述する制御部100が顔検出スレッドの終了信号を出力したか否かを判断する(S44)。顔検出スレッドの終了信号を出力したと判断した場合は(S44のYes)、制御部100は、カメラC5を停止させて、カメラC5による撮像を終了する(S45)。
なお、S42において、カメラC5が撮像した画像から顔検出していないと判断した場合は(S42のNo)、制御部100は、S43の処理を実行せずにS44の処理を実行する。また、S44において、顔検出スレッドの終了信号を出力していないと判断した場合は(S44のNo)、制御部100は、S42に戻る。
図8の説明に戻る。一方、S11において、商品コードは入力されていないと判断した場合は(S11のNo)、制御部100は、取引の終了を宣言するとともに、取引を現金で決済処理するための預/現計キー171が操作されたか否かを判断する(S21)。操作されたと判断した場合は(S21のYes)、制御部100は、S13で起動した顔検出スレッドを終了させるための終了信号を出力する(S22)。次に制御部100は、顧客から受け取った預り金の処理や釣銭の払出し等の決済処理を実行する(S23)。
次に制御部100は、画像記憶部132に顔画像が記憶されているか否かを判断する(S24)。記憶されていると判断した場合は(S24のYes)、制御部100は、画像記憶部132に記憶されている顔画像に基づいて、顧客の属性(性別、年齢層等)を判断する(S25)。すなわち制御部100は、記憶されている顧客の顔画像の各パーツ(目、鼻、口、耳、顎等)毎に、顔マスタ142の顔パーツ情報部1421に記憶されている顔パーツ情報と対比する。そして制御部100は、対比した結果に基づいて当該顧客の属性を判断する。具体的には、画像記憶部132に記憶されている顔画像の各顔パーツ情報のうち、最も近い顔パーツ情報を多く含んでいる属性を判断する。例えば、画像記憶部132に記憶されている顔画像の各顔パーツ情報のうち、目と鼻と口と耳のパーツ情報が40歳代男性の顔パーツ情報と近い場合、顎の情報が他の年代と近くても、制御部100は、この顧客の属性は40歳代男性と判断する。
次に制御部100(第1属性記憶手段102)は、S25で判断した属性に対応した属性情報を、当該顧客が購入した商品の商品情報と対応付けて属性集計部143に記憶する(S26)。そして制御部100は、商品情報部131と画像記憶部132の情報をクリアする(S27)。
一方、画像記憶部132に顔画像が記憶されていないと判断した場合は(S24のNo)、制御部100は、商品情報部131に記憶されている売上登録した商品の数が3品以上であるか否かを判断する(S31)。3品以上であると判断した場合は(S31のYes)、制御部100は、図10に示す顔問合せスレッドを起動させ(S32)、商品情報部131に記憶された商品情報(商品コードを含む)と問合せ番号を含む問合せ信号を、カメラサーバ4に対して出力する。
次に制御部100は、属性が不明である不明情報を、当該顧客が購入した商品の商品情報と対応付けて属性集計部143に集計する(S33)。そして制御部100は、S27を実行する。
ここで図10を用いて、制御部100がS32で起動させた顔問合せスレッドの制御処理の流れについて説明する。顔問合せスレッドは、顧客が購入した商品の商品情報に基づいて、カメラサーバ4に対して顔画像を問合せし、カメラサーバ4から受信した顔画像に基づいて属性を判断するプログラムである。
制御部100(送信手段103)は、S32で取得した商品情報と問合せ番号に基づいて、カメラサーバ4に対して問合せ信号を送信する(S51)。そして制御部100は、当該問合せに対する顔画像の受信の有無を判断する(S52)。受信するまで待機し(S52のNo)、顔画像を受信したと判断した場合は(S52のYes)、制御部100は、受信した顔画像に基づいて、顧客の属性(性別、年齢層等)を判断する(S53)。そして制御部100(第2属性記憶手段104)は、判断した属性の属性情報を、当該顧客が購入した商品の商品情報と対応付けて属性集計部143に記憶する(S54)。そして制御部100は、処理を終了する。
図8の説明に戻る。S21において、預/現計キー171が操作されていないと判断した場合は(S21のNo)、制御部100は、問合せスレッドが、カメラサーバ4から受信した顔画像に基づいて判断した属性の属性情報を取得したか否かを判断する(S36)。取得したと判断した場合は(S36のYes)、制御部100は、S33で属性集計部143に記憶した不明情報を取得した属性情報に書き換える(S37)。すなわち、属性が不明であった商品の属性を記憶する。そして制御部100は、S11に戻る。なお、カメラサーバ4から受信した顔画像に基づいて判断した属性の属性情報を取得していないと判断した場合は(S36のNo)、制御部100はS11に戻る。
続いて、図11〜図13を用いて、カメラサーバ4の制御処理について説明する。図11は、カメラサーバ4の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部400が、ROM42やメモリ部44に記憶された制御プログラム441を含む各種プログラムに従うことで、画像記憶手段401、エリア選定手段402、顔画像抽出手段403、送信手段404を機能させる。
画像記憶手段401は、商品が陳列された複数のエリア毎にそれぞれ備えられたカメラCによって撮像された当該エリアを通過する人物の画像情報を記憶する機能を有する。
エリア選定手段402は、POS端末1から受信した商品情報を含む記憶部に記憶されているエリアをすべて選定する機能を有する。
顔画像抽出手段403は、選定されたエリアの画像情報から当該エリアを通過した人物の顔画像を識別して、最も多くの前記エリアで撮像された一人の人物の顔画像情報を抽出する機能を有する。
送信手段404は、抽出した顔画像情報をPOS端末1に送信する機能を有する。
図12は、カメラサーバ4の制御処理の流れを示すフローチャートである。図12において、制御部400は、POS端末1からS51の処理に伴う問合せがあったか否かを判断する(S61)。問合せはないと判断した場合は(S61のNo)、制御部400は、カメラC1〜C4を作動させて、各エリアEを通行する顧客の画像を撮像する(S62)。そして制御部400(画像記憶手段401)は、撮像した画像をエリア画像部442に記憶する(S63)。次に制御部400は、エリア画像部442に記憶されている画像のうち、2時間以上前の画像を消去する(S64)。そして制御部400は、S61に戻る。
一方、POS端末1から問合せが来ていると判断した場合は(S61のYes)、制御部400は、問合せとともに受信した商品情報と問合せ番号をRAM43に記憶する(S71)。
そして制御部400は、記憶した商品情報に基づいて顧客Hが通過したと思われるエリアEを選定する。すなわち、制御部400は、RAM43に記憶した商品情報から、商品を特定する。そして制御部400(エリア選定手段402)は、特定した商品が陳列された棚Sが含まれるエリアEを選定する(S72)。例えば、商品情報に商品Aと商品Bと商品Cとが含まれているとする。この場合、顧客は商品Aと商品Bと商品Cとを購入している。そのため、当該顧客は少なくとも、商品Aが陳列された棚S1が含まれるエリアE1と、商品Bが陳列された棚S3が含まれるエリアE3と、商品Cが陳列された棚S5が含まれるエリアE4を通行している。そのため、制御部400は、エリアE1とエリアE3とエリアE4とを選定する。
次に制御部400は、選定したエリアEを撮像しているカメラCの画像をエリア画像部442bから抽出する(S73)。すなわち、制御部400は、選定したエリアE1を撮像しているカメラC1の画像をエリアE1画像部442b1から抽出する。また、選定したエリアE3を撮像しているカメラC3の画像をエリアE3画像部442b3から抽出する。また、選定したエリアE4を撮像しているカメラC4の画像をエリアE4画像部442b4から抽出する。
次に制御部400は、抽出した画像に含まれる顔画像を顔認識処理して各人の顔を識別して、エリアE1とエリアE3とエリアE4に写っている同一人物の顔画像の紐付(クラスタリングという)を行う(S74)。顔認識処理とは、公知の顔認識技術を使用して、撮像された画像から人物の顔を認識する処理である。制御部400は、抽出したエリアE1の画像とエリアE3の画像とエリアE4の画像に写っているすべての顔について顔認識処理を行う。そして制御部400は、顔認識した顔画像に基づいて、エリアE1の画像とエリアE3の画像とエリアE4の画像に写っている顔画像をクラスタリングする。
図13を用いて、顔画像のクラスタリングの例を説明する。図13において、エリアE1には4人の顧客の顔画像(E11、E12、E13、E14)が写っている。また、エリアE3には4人の顧客の顔画像(E31、E32、E33、E34)が写っている。また、エリアE4には4人の顧客の顔画像(E41、E42、E43、E44)が写っている。それぞれの顔画像に対して顔認識処理を実行した結果、エリアE1の顔画像E12とエリアE3の顔画像E33とエリアE4の顔画像E41が同一の(共通する)顔画像であると認識され、顔画像E12と顔画像E33と顔画像E41とをクラスタリングする。また、エリアE1の顔画像E14とエリアE3の顔画像E34が同一の(共通する)顔画像であると認識され、顔画像E14と顔画像E34とをクラスタリングする。
次に制御部400(顔画像抽出手段403)は、クラスタリングした結果、エリアE1とエリアE3とエリアE4において、最も多くのエリアで同一人物の顔画像として撮像された顔画像を抽出する(S75)。実施形態では、顔画像E12と顔画像E33と顔画像E41に共通な顔画像を抽出する。そして制御部400(送信手段404)は、抽出した顔画像の顔画像情報を、受信した問合せ番号で特定されるPOS端末1に送信する(S76)。そして制御部400は、S61に戻る。POS端末1は、受信した顔画像情報に基づいて属性を判断する。なお、S75において、最も多くのエリアで同一人物の顔画像として撮像された顔画像が複数存在した場合、制御部400は、その中から一つの顔画像を抽出する。
このような実施形態では、POS端末1の制御部100は、顧客の顔検出ができなかった場合は、属性が不明であること示す不明情報を記憶する。そして制御部100は、顧客が購入した商品の商品情報と問合せ番号をカメラサーバ4に送信して、顔画像を問合せる。そして制御部100は、カメラサーバ4が抽出した一人の顔画像情報を受信する。そして制御部100は、受信した当該顔画像情報に基づいて属性を判断する。そして制御部100は、判断した属性を示す属性情報を前記不明情報に代えて記憶するようにした。そのため、POS端末1は、顔検出ができずに顧客の属性情報を取得できない場合でも、カメラサーバ4から受信した顔画像情報に基づいて、顧客の属性情報を取得することができる。このようなことから、POS端末1は、顔検出ができないことへの影響を軽減することができる。
また、POS端末1の制御部100は、商品の購入数が3品以上の場合に上記問合せを行う。これは、3品以上購入した場合は、当該3品以上を同時に購入する顧客の属性は絞られるため、精度が高い属性情報を取得することができるからである。逆に言うと、商品の購入数が2個以下の場合は問合せを行わない。これは、2品以下の場合、精度が高い属性情報の取得が難しいこと、また、属性情報を使用した統計への影響が少ないからである。
一方、カメラサーバ4の制御部400は、POS端末1から受信した商品情報に基づいてエリアEを選定し、選定した各エリアEのエリア画像に写っている人物の顔が画像をクラスタリングして、最も多くの前記エリアで撮像された顔画像を抽出する。この顔画像は、受信した商品情報の商品を購入した顧客の可能性が高い。そして制御部400は、抽出した顔画像の顔画像情報をPOS端末1に送信する。POS端末1は、受信した顔画像情報に基づいて属性を判断して、当該属性情報を記憶する。このように、カメラサーバ4の制御部400は、POS端末1から受信した商品情報に基づいて一人の顔画像を抽出してPOS端末1にする。そのため、カメラサーバ4は、POS端末1において顔検出ができず、属性情報を取得できなかったことへの影響を軽減することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、POS端末1は、売上登録した商品の数が3個以上の場合に、顔画像の問合せを行ったが、商品の数に限らず顔画像の問合せを行なうようにしてもよい。
また、実施形態では、カメラC1〜カメラC4を店舗Pの天井に設置した。またカメラC5をPOS端末1の顧客用表示部19に設置した。しかしながら、カメラC1〜カメラC4は、エリアEを通行する顧客の顔画像が正面から撮像できる場所であれば、何処設置してもよい。また、カメラC5は、顧客用表示部19の表示を見る顧客の顔画像が正面から撮像できる場所であれば、何処設置してもよい。
なお、実施形態の販売データ処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の販売データ処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の販売データ処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態の販売データ処理装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。