JP6194840B2 - 排ガス処理装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、廃棄物焼却炉、セメントキルン炉、非鉄金属製錬炉等の各種炉から排出される水銀を含む排ガスの処理装置及び方法に関する。
水銀を含んだ廃棄物が廃棄物焼却炉で焼却され排出される排ガスや、セメントキルン炉、非鉄金属製錬炉から排出される排ガス中に水銀が含まれることがあり、そのまま大気に放出されると、大気汚染を引き起こし問題となる。
そこで、排ガス中の水銀を除去して、排ガスを大気に放出できるまでに水銀を含まない状態とすることが求められている。
例えば、廃棄物焼却炉から排出される排ガス中の水銀の一般的な除去方法としては、何も特段の物質を添着していない通常の活性炭(以下、「通常活性炭」という)を粉粒化したものを、排ガス無害化処理装置の一つとして設けられたバグフィルタ装置へ排ガスを導く流路へ、バグフィルタ装置に対して上流側位置で吹き込み、該通常活性炭に水銀を吸着させ、この水銀を吸着した通常活性炭をダストとともにバグフィルタ装置で集塵して排ガスから除去する方法が知られている。
一方、特許文献1では、破砕状、円柱状、球状、ハニカム状等の活性炭を充填吸着塔へ充填する可能性を示唆しており、水銀蒸気を含む排ガスをこの充填吸着塔を通過させることで排ガス中の水銀蒸気を活性炭に吸着させる際に、排ガスが硫黄酸化物を含む場合には、活性炭にアルカリ金属ハロゲン化物のみを添着した添着活性炭を用いることが提案されている。また、水銀吸着用活性炭として、アルカリ金属ヨウ化物、鉄、ニッケル、銅、亜鉛などの金属の硫酸塩又は硝酸塩を添着した活性炭(特許文献2参照)や、塩素、臭素、フッ素などのハロゲン化合物や硫黄を添着した活性炭が知られている。以下、アルカリ金属ハロゲン化物や他物質が添着された活性炭を「添着活性炭」という。
特開2008−238163 特開昭59−10343
特許文献1では、添着活性炭の組成に関しては詳述されているが、この添着活性炭を用いる吸着除去装置の具体的構成は開示されておらず、充填吸着塔にも適用可能であるかの示唆があるのみである。
一般に、充填吸着塔では、吸着除去操作を行うにつれて活性炭の吸着性能が低下するので適宜活性炭の交換が必要である。これに対し、排ガス流路へ吸着剤として活性炭を吹き込む場合は、このような問題がない。しかしながら、特許文献1には、添着活性炭を排ガス流路へ吹き込む場合の具体的方策が開示されていない。
活性炭を充填した充填吸着塔における活性炭の交換の不便さを回避するには、排ガス流路への活性炭の吹込みを行うことが有利であるが、焼却炉へ投入する廃棄物の種類やセメントキルン炉、非鉄金属製錬炉へ投入する原料の種類によっては、排ガス中の水銀濃度が一時的に高くなる場合があり、排ガス中の水銀濃度を低く維持するためには、吹き込む活性炭が通常活性炭では常時多量に吹込む必要がある。
そこで、この排ガス流路への吹込みに用いられる活性炭を、特許文献1などに開示されている添着活性炭とするという方策も考えられる。しかしながら、この添着活性炭は非常に高価であり、常時排ガス流路に吹き込むようにすると、その吹込み量が多くなり水銀除去費用が大幅に嵩んでしまうという問題が生ずる。
本発明は、このような状況に鑑み、通常活性炭と添着活性炭とを併用して、排ガス中の水銀の吸着除去を良好に行い、添着活性炭の使用量を最小限として除去費用を抑制できる排ガス処理装置及び方法を提供することを課題とする。
本発明によると、上述の課題は、次のような構成の排ガス処理装置そして方法により解決される。
<排ガス処理装置>
本発明の排ガス処理装置は、炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置において、
活性炭供給装置は、添着物のない通常活性炭を供給する通常活性炭供給装置と、添着物が添着されている添着活性炭を供給する添着活性炭供給装置とを備え、
集塵装置の後流側に排ガス中の水銀濃度を測定する水銀濃度計を設け、
水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガス中の水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給装置と添着活性炭供給装置のそれぞれの活性炭供給量を制御する制御装置を備えていることを特徴とする。
また、本発明の排ガス処理装置は、炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置において、
活性炭供給装置は、添着物のない通常活性炭を供給する通常活性炭供給装置と、添着物が添着されている添着活性炭を供給する添着活性炭供給装置とを備え、
集塵装置の後流側に排ガス中の0価水銀濃度と2価水銀濃度とを別個に測定する形態別水銀濃度計を設け、
形態別水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガス中の水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給装置と添着活性炭供給装置のそれぞれの活性炭供給量を制御する制御装置を備えていることを特徴とする。
<排ガス処理方法>
本発明の排ガス処理方法は、炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置による排ガス処理方法において、
排ガス流路に対して、添着物のない通常活性炭と、添着物が添着されている添着活性炭とを別個に供給可能とし、
集塵装置の後流側で排ガス中の水銀濃度を水銀濃度計により測定し、
水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガスの水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給量と添着活性炭供給量をそれぞれ制御することを特徴とする。
また、本発明の排ガス処理方法は、炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置による排ガス処理方法において、
排ガス流路に対して、添着物のない通常活性炭と、添着物が添着されている添着活性炭とを別個に供給可能とし、
集塵装置の後流側で排ガス中の0価水銀濃度と2価水銀濃度とを別個に形態別水銀濃度計により測定し、
形態別水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガスの水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給量と添着活性炭供給量をそれぞれ制御することを特徴とする。
このような構成の本発明装置そして本発明方法によれば、排ガス中の測定水銀濃度が設定値以下のときには、排ガス流路に対し、比較的安価な通常活性炭を優先的に吹き込み、それで不十分なときに添着活性炭を追加的に吹き込むようにすることができ、経済的に有利となる。
このような本発明において、排ガス中に含まれる各種形態の水銀について、全形態の水銀を含めた全水銀濃度と、形態別水銀濃度とを測定する両場合で、通常活性炭と添着活性炭の吹込み制御を使い分けることができる。
すなわち、全水銀濃度の測定による場合には、制御動作における排ガス中の水銀濃度の設定値として第一の設定値と第一の設定値より高い第二の設定値とが設定し、全水銀濃度計により排ガスの各種形態の水銀を含めた全水銀の濃度を測定し、
測定された全水銀濃度が第一の設定値以下のとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭の吹込み量を一定量として維持し、
全水銀濃度が第一の設定値より上昇したとき、通常活性炭の吹込み量を増加させ、
全水銀濃度が第二の設定値より上昇したとき、第一の設定値より上昇したときに行う通常活性炭の吹込み量の増加を行うと共に、添着活性炭を吹き込み、
全水銀濃度が第二の設定値以下で第一の設定値より高い値になったとき、添着活性炭の吹込みを停止し、第一の設定値より上昇したときに行う通常活性炭の吹込み量の増加を行い、
全水銀濃度が第一の設定値以下になったとき、通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻すように制御することができる。
次に、形態別水銀濃度を測定する場合には、形態別水銀濃度計により排ガス中の水銀を形態別に金属水銀と塩化水銀の濃度を別個に測定し、測定された0価水銀と2価水銀との全水銀濃度がその設定値以下のとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭の吹込み量を一定量として維持し、
測定された0価水銀濃度がその設定値より上昇したときに、通常活性炭の吹込み量をそのまま一定量として維持し、さらに添着活性炭を吹き込み、
2価水銀濃度がその設定値より上昇したとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭の吹込み量を増加させ、
0価水銀と2価水銀との全水銀濃度がその設定値以下になったときに、添着活性炭の吹込みを停止し通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻すように制御することができる。
このような本発明装置そして本発明方法によれば、排ガス中の測定水銀濃度が設定値以下のときには、排ガス流路に対し、比較的安価な通常活性炭を優先的に吹き込み、それで不十分なときに添着活性炭を追加的に吹き込むようにすることができ、経済的に有利となる。また、排ガス中に含まれる各種形態水銀について、全形態の水銀を含めた全水銀濃度と、形態別水銀濃度とを測定する両場合で、通常活性炭と添着活性炭の吹込み制御を使い分けることができ、さらに有利になる。
本発明の第一実施形態装置の概要構成図である。 本発明の第二実施形態装置の概要構成図である。
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
本発明は、排ガス中に含まれる各種形態の水銀について、全形態の水銀を含めた全水銀濃度と、形態別水銀濃度とを測定する両場合で、通常活性炭と添着活性炭の吹込み制御を使い分けることができる。前者の場合を第一実施形態として、後者の場合を第二実施形態として説明する。これらの実施形態では、水銀を含む排ガスを排出する炉として、廃棄物を焼却する焼却炉について説明しているが、本発明は、これに限らず、セメントキルン炉、非鉄金属製錬炉等の各種炉から排出される水銀を含む排ガスの処理装置及び処理方法として用いることができる。
<第一実施形態>
廃棄物を焼却する焼却炉からの排ガスは、多くの場合、通常活性炭を集塵のために設置したバグフィルタ装置前で排ガス流路へ吹き込むことでバグフィルタ装置の後流側での水銀濃度を極低濃度レベルに抑制することが可能であるが、廃棄物の種類によっては、バグフィルタ装置の後流側において一時的に水銀濃度が上昇する場合に備え、通常活性炭を常時、多量に吹き込む必要があり、排ガス処理費用が嵩むことになっている。そこで、本実施形態では、水銀濃度計により水銀濃度をモニタリングし、水銀濃度が上昇傾向にある時だけ水銀吸着性能に優れた添着活性炭を付加して用いることにより、低コストでかつ水銀濃度を、常時、低いレベルに抑制することを可能としている。水銀濃度計は、排ガス中に含まれる各種形態の水銀を含めた全水銀濃度を測定する水銀濃度計(以下、「全水銀濃度計」という)であって、連続的に測定する形式が好ましい。
本実施形態装置の概要構成を示す図1において、焼却炉1からの排ガスを煙突6まで導く排ガス流路に、上流側からボイラ2、バグフィルタ装置4が配設されており、バグフィルタ装置4の上流位置で排ガス流路へ、排ガス中の水銀を吸着除去するための活性炭を吹き込む活性炭供給装置3とこれを制御する制御装置7が設けられており、バグフィルタ装置4の後流側であるバグフィルタ装置4の出口又は煙突6に排ガス中の全水銀濃度を測定する全水銀濃度計5が設けられ、該全水銀濃度計5の測定値を出力信号として上記制御装置7へ送るように、上記全水銀濃度計5が該制御装置7に接続されている。
上記活性炭供給装置3は、通常活性炭供給装置3Aと添着活性炭供給装置3Bとを有していて、各装置3A,3Bから排ガス流路への活性炭供給装量が独立して制御装置7でそれぞれ制御されるようになっている。
かかる本実施形態装置では、全水銀濃度計5によってバグフィルタ装置4の後流側における排ガス中の全水銀濃度、すなわち、排ガス量に対する各種形態の水銀の合計量の濃度が測定される。
全水銀濃度計5の測定値は制御装置7に送られ、この測定値が予め定められた設定値と比較されて、通常活性炭供給装置3Aと添着活性炭供給装置3Bがそれぞれ制御される。
まず、測定された全水銀濃度が第一の設定値以下のとき、添着活性炭供給装置3Bからの添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭供給装置3Aから通常活性炭を吹込み量を一定量として維持して排ガス流路へ吹込む。
次に、全水銀濃度の測定値が第一の設定値より上昇したとき、通常活性炭供給装置3Aからの通常活性炭の吹込み量を増加させ、全水銀濃度の測定値が第一の設定値より高い第二の設定値より上昇したとき、第一の設定値より上昇したときに行う通常活性炭の吹込み量の増加を行うと共に、添着活性炭供給装置3Bからの添着活性炭の吹き込みを開始する。このように、全水銀濃度の測定値が第二の設定値より上昇したときには、増加させた通常活性炭の吹き込みと添着活性炭の吹き込みを行う。
その後、全水銀濃度の測定値が第二の設定値以下で第一の設定値より高い値になったとき、添着活性炭の吹込みを停止し、第一の設定値より上昇したときに行う増加させた通常活性炭の吹き込みを行う。さらに、全水銀濃度の測定値が第一の設定値以下になったとき、通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻す。かくして、本実施形態では、排ガス中の測定全水銀濃度が第一の設定値以下のときには、排ガス流路に対し、比較的安価な通常活性炭を吹き込み、全水銀濃度の測定値が第一の設定値を超えたときに、通常活性炭の吹込み量を増加させ、全水銀濃度の測定値が第二の設定値を超えたときに、さらに、添着活性炭の吹込みを行うこととしたので、通常活性炭を常時多量に吹込むことなく、かつ、比較的高価な添着活性炭の供給量を抑制でき、排ガス無害化処理費用が嵩むことを抑制できる。
上記の実施形態では、設定値として第一の設定値と第二の設定値との二つの設定値を設定して、通常活性炭と添着活性炭の吹込みを制御することとしたが、設定値として一つの設定値を設定して制御するようにしてもよい。
まず、全水銀濃度の測定値が設定値以下のとき、添着活性炭供給装置3Bからの添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭供給装置3Aから通常活性炭を吹込み量一定量として維持して排ガス流路へ吹込む。
次に、全水銀濃度の測定値が設定値より上昇したとき、通常活性炭供給装置3Aからの通常活性炭の吹込み量を増加させると共に、添着活性炭供給装置3Bからの添着活性炭の吹込みを開始する。このように、増加させた通常活性炭の吹き込みと添着活性炭の吹き込みを行う。その後、全水銀濃度の測定値が設定値以下となったら、添着活性炭の供給を停止して通常活性炭の吹込み量を一定量に戻す。
かくして、本実施形態では、排ガス中の測定全水銀濃度が設定値以下のときには、排ガス流路に対し、比較的安価な通常活性炭を優先的に吹き込み、全水銀濃度の測定値が設定値を超えたときに、通常活性炭の吹込み量を増加させるとともに、添着活性炭の吹込みを行うこととしたので、通常活性炭を常時多量に吹込むことなく、かつ、比較的高価な添着活性炭の供給量を抑制でき、排ガス無害化処理費用が嵩むことを抑制できる。
<第二実施形態>
一般的に、廃棄物焼却炉排ガスに含まれる水銀は、水銀形態別にみると、バグフィルタ前において70〜90%程度が2価水銀(主に塩化水銀)、残りは0価水銀(主に金属水銀)の形態で存在するとされている。塩化水銀は蒸気圧が低く排ガス中に粒子状で存在する割合が高いためバグフィルタにおいてダストと共に除去しやすいが、金属水銀は蒸気圧が高く排ガス中に蒸気状で存在する割合が高いためバグフィルタで除去しにくい。添着活性炭は通常活性炭に比べ金属水銀に対して特に優れた吸着性能を有することが知られている。そこで、本実施形態ではその特性に着目し、バグフィルタ4の後流側に形態別水銀濃度計を設置し、0価水銀濃度が設定値よりも上昇した場合には、通常活性炭の一定量吹込みをそのまま維持し、それに加えて添着活性炭をも供給し、一方、2価水銀濃度が設定値よりも上昇した場合には、添着活性炭の供給を行わずに、通常活性炭のみの供給量を増加させる制御を行うことで、水銀の形態に応じた適切な除去が行え、通常活性炭を常時多量に吹込むことなく、かつ、添着活性炭の使用量を抑制することにより、無害化処理費用が嵩むことを抑制できる。
図2に示す本実施形態では、前実施形態の全水銀濃度計5に代えて、水銀濃度を0価水銀と2価水銀との水銀形態別に測定する形態別水銀濃度計15を備え、各水銀形態に対応して通常活性炭、添着活性炭の供給量を制御することで、さらに添着活性炭の使用量を抑制する点に特徴がある。本実施形態装置の概要構成は、図2に見られるように、図1装置の全水銀濃度計5を形態別水銀濃度計15に代えた点のみで図1装置と異なるだけで、他は図1装置と同じなので、図2にて図1と共通部位には同一符号を付すことで、その説明は省略する。
図2にて、形態別水銀濃度計15は、各種水銀形態別、例えば、0価水銀、2価水銀について、排ガス中の水銀濃度を測定し、それぞれの測定値が制御装置7へ送られ、該制御装置7では、それぞれの測定値が対応する設定値と比較されると共に、各種水銀形態の合計となる全水銀濃度が算出されて対応する設定値と比較され、通常活性炭供給装置3Aと添着活性炭供給装置3Bがそれぞれ制御される。
先ず、全水銀濃度(0価水銀と2価水銀)がその設定値以下のとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭供給装置3Aから通常活性炭を一定量で維持して排ガス流路へ吹き込む。本実施形態では、水銀形態別に0価水銀濃度と2価水銀濃度を測定しており、そこで、金属水銀濃度と塩化水銀濃度のそれぞれの測定値に応じて、通常活性炭供給装置3Aと添着活性炭供給装置3Bからの吹込み量の個別制御をも行う。すなわち、0価水銀濃度の測定値がその設定値よりも上昇したときには、通常活性炭の一定量吹込みをそのまま維持し、それに加えて添着活性炭をも吹き込む。また、2価水銀濃度の測定値がその設定値よりも上昇したときには、添着活性炭の供給を行わずに、通常活性炭の吹込み量を増加させる。さらに、全水銀濃度の測定値がその設定値以下となったら、添着活性炭の吹込みを停止し、通常活性炭の吹込み量を上記の一定量に戻す。
以上のように、本実施形態によると、水銀形態別に通常活性炭の供給と添着活性炭の供給を制御することで、高価な添着活性炭を最小限で効果的に吹込むことで、さらに低コストでかつ効果的な排ガスからの水銀除去を可能とする。
上記の実施形態では、集塵装置としてバグフィルタを用いているが、他の集塵装置、例えば電気集塵装置を用いてもよい。
1 焼却炉
3 活性炭供給装置
3A 通常活性炭供給装置
3B 添着活性炭供給装置
4 バグフィルタ装置
5 全水銀濃度計
7 制御装置
15 形態別水銀濃度計

Claims (8)

  1. 炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置において、
    活性炭供給装置は、添着物のない通常活性炭を供給する通常活性炭供給装置と、添着物が添着されている添着活性炭を供給する添着活性炭供給装置とを備え、
    集塵装置の後流側に排ガス中の水銀濃度を測定する水銀濃度計を設け、
    水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガス中の水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給装置と添着活性炭供給装置のそれぞれの活性炭供給量を制御する制御装置を備えていることを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置において、
    活性炭供給装置は、添着物のない通常活性炭を供給する通常活性炭供給装置と、添着物が添着されている添着活性炭を供給する添着活性炭供給装置とを備え、
    集塵装置の後流側に排ガス中の0価水銀濃度と2価水銀濃度とを別個に測定する形態別水銀濃度計を設け、
    形態別水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガス中の水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給装置と添着活性炭供給装置のそれぞれの活性炭供給量を制御する制御装置を備えていることを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 水銀濃度計は排ガスの各種形態の水銀を含めた全水銀の濃度を測定する全水銀濃度計であり、
    制御装置は、
    その制御動作における排ガス中の水銀濃度の設定値として第一の設定値と第一の設定値より高い第二の設定値とが設定されており、
    測定された全水銀濃度が第一の設定値以下のとき、添着活性炭供給装置からの添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭供給装置からの通常活性炭の吹込み量を一定量として維持し、
    全水銀濃度が第一の設定値より上昇したとき、通常活性炭供給装置からの通常活性炭の吹込み量を増加させ、
    全水銀濃度が第二の設定値より上昇したとき、第一の設定値より上昇したときに行う増加させた通常活性炭の吹き込みを行うと共に、添着活性炭供給装置から添着活性炭を吹き込み、
    全水銀濃度が第二の設定値以下で第一の設定値より高い値になったとき、添着活性炭の吹込みを停止し、第一の設定値より上昇したときに行う増加させた通常活性炭の吹き込みを行い、
    全水銀濃度が第一の設定値以下になったとき、通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻すように設定されていることとする請求項1に記載の排ガス処理装置。
  4. 制御装置は、
    測定された0価水銀と2価水銀との全水銀濃度がその設定値以下のとき、添着活性炭供給装置からの添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭供給装置からの通常活性炭の吹込み量をそのまま一定量として維持し、
    測定された0価水銀濃度がその設定値より上昇したときに、通常活性炭供給装置からの通常活性炭の吹込み量をそのまま一定量として維持し、さらに添着供給装置から添着活性炭を吹き込み、
    2価水銀濃度がその設定値より上昇したとき、添着活性炭供給装置からの添着活性炭の吹込みを行わずに、通常活性炭供給装置からの通常活性炭の吹込み量を増加させ、
    0価水銀と2価水銀との全水銀濃度がその設定値以下になったときに、添着活性炭の吹込みを停止し通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻すように設定されていることとする請求項2に記載の排ガス処理装置。
  5. 炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置による排ガス処理方法において、
    排ガス流路に対して、添着物のない通常活性炭と、添着物が添着されている添着活性炭とを別個に供給可能とし、
    集塵装置の後流側で排ガス中の水銀濃度を水銀濃度計により測定し、
    水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガス中の水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給量と添着活性炭供給量をそれぞれ制御することを特徴とする排ガス処理方法。
  6. 炉からの水銀を含む排ガスを除塵処理する集塵装置が該炉に対する後流位置に設けられ、炉から集塵装置へ排ガスを導く排ガス流路へ活性炭を吹き込む活性炭供給装置が設けられている排ガス処理装置による排ガス処理方法において、
    排ガス流路に対して、添着物のない通常活性炭と、添着物が添着されている添着活性炭とを別個に供給可能とし、
    集塵装置の後流側で排ガス中の0価水銀濃度と2価水銀濃度とを別個に形態別水銀濃度計により測定し、
    形態別水銀濃度計による測定値にもとづき、上記集塵装置の後流側での排ガス中の水銀濃度を設定値以下とするように、通常活性炭供給量と添着活性炭供給量をそれぞれ制御することを特徴とする排ガス処理方法。
  7. 排ガス中の水銀濃度の設定値として第一の設定値と第一の設定値より高い第二の設定値とが設定されており、全水銀濃度計により排ガスの各種形態の水銀を含めた全水銀の濃度を測定し、
    測定された全水銀濃度が第一の設定値以下のとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭の吹込み量を一定量として維持し、
    全水銀濃度が第一の設定値より上昇したとき、通常活性炭の吹込み量を増加させ、
    全水銀濃度が第二の設定値より上昇したとき、第一の設定値より上昇したときに行う通常活性炭の吹込み量の増加を行うと共に、添着活性炭を吹き込み、
    全水銀濃度が第二の設定値以下で第一の設定値より高い値になったとき、添着活性炭の吹込みを停止し、第一の設定値より上昇したときに行う通常活性炭の吹込み量の増加を行い、
    全水銀濃度が第一の設定値以下になったとき、通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻すように制御することとする請求項5に記載の排ガス処理方法。
  8. 測定された0価水銀と2価水銀との全水銀濃度がその設定値以下のとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭の吹込み量を一定量として維持し、
    測定された0価水銀濃度がその設定値より上昇したときに、通常活性炭の吹込み量をそのまま一定量として維持し、さらに添着活性炭を吹き込み、
    2価水銀濃度がその設定値より上昇したとき、添着活性炭の吹込みを行わず、通常活性炭の吹込み量を増加させ、
    0価水銀と2価水銀との全水銀濃度がその設定値以下になったときに、添着活性炭の吹込みを停止し通常活性炭の吹込み量を上記一定量に戻すように制御することとする請求項6に記載の排ガス処理装置。
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