JP2018034085A - 燃焼排ガスの処理装置 - Google Patents
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【課題】燃焼排ガス中の水銀濃度が上昇した場合に水銀除去工程を迅速に開始できるようにする。【解決手段】燃焼排ガスの処理装置である。燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知し、燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知しない、原子状水銀の分析装置3を備える。原子状水銀が規定量を超えていることを原子状水銀の分析装置3が検知したときに、原子状水銀を酸化するための酸化剤を燃焼排ガス中に投入する、酸化剤の投入装置16、17、18を備える。さらに、燃焼排ガスから酸化水銀を回収するための回収装置6を備える。【選択図】図1
Description
本発明は燃焼排ガスの処理装置に関し、たとえば廃棄物焼却設備や石炭火力発電設備等で発生する燃焼排ガスに含まれる水銀の除去に供するための燃焼排ガスの処理装置に関する。
廃棄物や石炭を燃焼した場合に発生する燃焼排ガスは、水銀を含むことがある。燃焼排ガス中の水銀の形態は、原子状水銀と、可溶性水銀塩等の各種水銀化合物とに大別される。大気汚染を防止する観点から、環境への水銀排出量を監視し、燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に増大したならば、そのことを早期に検出して対処することが必要である。
たとえば、廃棄物焼却炉において、日常的に焼却処理されている一般廃棄物には水銀はほとんど含まれていない。このため、通常は、特別な水銀対策を施さなくても、燃焼排ガス中の水銀濃度は問題のあるレベルには到達しない。そこで、特別な場合、たとえば水銀を含有する廃棄物が焼却炉のごみピットに投棄され、燃焼排ガス中の水銀量が急上昇する異常時に、そのことを早期に検出し、その検出があったときにのみ特別な水銀除去対策を施して、燃焼排ガスから水銀を除去すれば足りる。
このような対策を施した装置として、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の水銀除去システムは、煙道に流通される排ガスに含まれる水銀の濃度を検出する水銀連続分析計と、水銀連続分析計により検出される水銀濃度が所定濃度を超えたときに、水銀吸着用の活性炭を煙道へ投入する経路を開く手段とを備える。水銀連続分析計は、燃焼排ガス中の可溶性水銀塩等の各種水銀化合物を原子状水銀に還元したうえで、この還元された原子状水銀と、燃焼排ガス中に元々存在していた原子状水銀との合計の濃度を検出するものである。
しかしながら、可溶性水銀塩等の各種水銀化合物を原子状水銀に還元する工程には、相応の時間を要する。このため、例えばごみ焼却炉においては、燃焼排ガス中の水銀量が急上昇した場合であっても、水銀連続分析計による水銀濃度の検出に時間を要するため、つまり水銀濃度が上昇したことを検出するまでに時間を要するため、その検出のために長い時間が掛かるという問題点がある。換言すると、燃焼排ガス中の水銀量が急上昇した場合において、その除去工程を開始するまでに長時間を要するという問題点がある。
そこで本発明は、このような問題点に鑑みて、燃焼排ガス中の水銀濃度が上昇した場合に水銀除去工程を迅速に開始できるようにすることを目的とする。
この目的を達成するため本発明の燃焼排ガスの処理装置は、
燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知し、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知しない、原子状水銀の分析装置と、
原子状水銀が規定量を超えていることを原子状水銀の分析装置が検知したときに、原子状水銀を酸化して2価の水銀とするための酸化剤を燃焼排ガス中に投入する、酸化剤の投入装置と、
燃焼排ガスから2価の水銀を回収するための回収装置と、
を備えることを特徴とする。
燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知し、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知しない、原子状水銀の分析装置と、
原子状水銀が規定量を超えていることを原子状水銀の分析装置が検知したときに、原子状水銀を酸化して2価の水銀とするための酸化剤を燃焼排ガス中に投入する、酸化剤の投入装置と、
燃焼排ガスから2価の水銀を回収するための回収装置と、
を備えることを特徴とする。
したがって本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、2価の水銀の量を検知するものではないため、この2価の水銀を0価の原子状水銀に還元する必要がなく、その分だけ水銀除去工程を迅速に開始することができる。また、本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、原子状水銀の分析装置は、燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知し、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知しないものであるため、0価の原子状水銀の量の検知結果から、0価の原子状水銀を酸化させるために必要な酸化剤供給量を適正に把握することができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、回収装置は洗浄装置にて構成され、この洗浄装置は、燃焼排ガスと洗浄水とを反応させるものであることが好適である。このようなものであると、2価の水銀を回収することができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、酸化剤の投入装置は、洗浄装置に酸化剤を投入するものであることが好適である。このようなものであると、洗浄装置が回収装置と酸化剤の投入装置との機能を兼ね備えたものとすることができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、
燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物の濃度を検知するための硫黄酸化物の分析装置を備え、
酸化剤の投入装置は、原子状水銀の分析装置による検出濃度と硫黄酸化物の分析装置による検出濃度とに応じて酸化剤を投入するものであることが好適である。
燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物の濃度を検知するための硫黄酸化物の分析装置を備え、
酸化剤の投入装置は、原子状水銀の分析装置による検出濃度と硫黄酸化物の分析装置による検出濃度とに応じて酸化剤を投入するものであることが好適である。
このようなものであると、酸化剤は、原子状水銀を酸化するとともに、SO2などの硫黄酸化物を洗浄水に溶解可能なSO3などに変化させることができ、このため燃焼排ガス中に含まれる水銀のみならず硫黄酸化物をも洗浄水と反応させて燃焼排ガスから分離し回収することができる。また、原子状水銀量と硫黄酸化物(特に、SO2)量の検出濃度に応じて、適正な酸化剤供給量を供給することが出来る。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、硫黄酸化物の分析装置は、燃焼排ガスの経路に沿って洗浄装置よりも上流側に設置されていることが好適である。
このようなものであると、フィードフォワード制御することが可能であるため、硫黄酸化物の分析装置を洗浄装置よりも下流側に配置してフィードバック制御する場合に比べて、迅速に効率よく硫黄酸化物を燃焼排ガスから分離し回収することができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、
燃焼排ガスと反応する脱硝触媒を有した脱硝装置を備え、
この脱硝装置における脱硝触媒は、酸化剤の投入装置によって燃焼排ガスに酸化剤を投入することで、仮に燃焼排ガスに有機塩素化合物が放出されても酸化分解させることができるものであることが好適である。
燃焼排ガスと反応する脱硝触媒を有した脱硝装置を備え、
この脱硝装置における脱硝触媒は、酸化剤の投入装置によって燃焼排ガスに酸化剤を投入することで、仮に燃焼排ガスに有機塩素化合物が放出されても酸化分解させることができるものであることが好適である。
すなわち本発明によれば、たとえば酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムなどのように塩素を含む薬剤を使用する場合には、燃焼排ガスに有機塩素化合物が放出される可能性がある。このような有機塩素化合物は、脱硝触媒によって酸化分解され無害化される。すなわち本発明によれば、燃焼排ガスと反応する脱硝触媒を有した脱硝装置を備えることで、燃焼排ガスに含まれる窒素酸化物を分離して回収することができるうえに、水銀の酸化のために酸化剤を用いることで発生する可能性のある有機塩素化合物を酸化分解させて無害化させることもできる。
本発明の燃焼排ガスの処理方法によれば、
燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知するとともに、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知せず、
原子状水銀が規定量を超えていることを検知したときに、原子状水銀を酸化するための酸化剤を燃焼排ガス中に投入し、
燃焼排ガスから2価の水銀を回収する、
ことを特徴とする。
燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知するとともに、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知せず、
原子状水銀が規定量を超えていることを検知したときに、原子状水銀を酸化するための酸化剤を燃焼排ガス中に投入し、
燃焼排ガスから2価の水銀を回収する、
ことを特徴とする。
したがって本発明の燃焼排ガスの処理方法によれば、2価の水銀の量を検知しないため、この2価の水銀を0価の原子状水銀に還元する必要がなく、その分だけ水銀除去工程を迅速に開始することができる。
本発明によれば、2価の水銀の量を検知するものではないため、この2価の水銀を0価の原子状水銀に還元する必要がなく、その分だけ水銀除去工程を迅速に開始することができる。
[第1実施形態]
図1において、1は廃棄物焼却炉であり、2は同焼却炉1からの燃焼排ガスの経路である。経路2には、水銀分析装置3のための試料ガスの取り込み部4と、燃焼排ガスに含まれる飛灰を捕集するためのバグフィルタ5と、洗浄水によって燃焼排ガスを洗浄するための洗浄装置6と、煙突7とが、上流側から下流側に向けてこの順に設置されている。8は、取り込み部4から水銀分析装置3までのサンプリング路である。
図1において、1は廃棄物焼却炉であり、2は同焼却炉1からの燃焼排ガスの経路である。経路2には、水銀分析装置3のための試料ガスの取り込み部4と、燃焼排ガスに含まれる飛灰を捕集するためのバグフィルタ5と、洗浄水によって燃焼排ガスを洗浄するための洗浄装置6と、煙突7とが、上流側から下流側に向けてこの順に設置されている。8は、取り込み部4から水銀分析装置3までのサンプリング路である。
図2に示すように、サンプリング路8には、煤塵フィルタ11を、前処理装置として設置することがきわめて好ましい。その理由は、煤塵が存在する条件下では水銀分析装置3による測定を行うことが困難なためである。これによって、試料ガスは、フィルタ11にて煤塵を除去された状態で水銀分析装置3に供給される。図示の煤塵フィルタ11は、エアによる逆洗機能を有するもので、逆洗用エア配管12が接続されている。エア配管12には、逆洗用エアの流量を調節するための弁13が設けられている。
図3(a)は、水銀分析装置3の構成を示す。図示のように、サンプリング路8が直接的に分析部14に導かれている。分析部14は、原子状水銀は検知することができるが、可溶性水銀塩等の水銀化合物は検知することができないものである。図3(a)に示す本発明にもとづく水銀分析装置3においては、図3(b)に示す従来の水銀分析装置3のような、試料ガスに含まれる可溶性水銀塩等の水銀化合物を原子状水銀に還元するための還元触媒15は設けられていない。このため、分析部14には原子状水銀と可溶性水銀塩等の水銀化合物との双方が送られることになるが、分析部14は原子状水銀のみの量の多少を検知するにとどまる。そのため、水銀化合物を原子状水銀に還元するための相応の時間を省略して、異常時に燃焼排ガス中の水銀量が急上昇した場合に、そのことを迅速に検知することができる。この場合に、可溶性水銀塩等の水銀化合物を原子状水銀に還元しないことから、水銀濃度すなわち水銀量を定量的に正確に検知することはできないが、異常時の水銀量の急上昇を応答性良く検知することができ、かつ酸化すべき原子状水銀量を適正に把握することができる。なお、必要に応じて、サンプリング路8に、試料ガス中に含まれる、水分や塩化水素などの、分析部14にとって有害な成分を除去する手段を設けることができる。
図1に示された洗浄装置6について説明する。洗浄装置6は、燃焼排ガスと洗浄水と反応させるもので、図示を省略した洗浄水の供給手段が接続されている。また洗浄装置6には、図示を省略した洗浄水の回収手段が接続されている。
洗浄装置6には、燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀を酸化させて2価の水銀に変化させるための酸化剤を貯留した酸化剤貯留タンク16が接続されている。酸化剤としては、オゾンや次亜塩素酸塩を好ましく用いることができる。なかでも、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を特に好ましく用いることができる。17は、タンク16から洗浄装置6への酸化剤の供給路である。供給路17には、弁18が設置されている。
19は制御装置であって、水銀分析装置3による分析結果すなわち水銀の検知結果にもとづいて、弁18の開度を調節するものである。制御装置19には、水銀分析装置3からの検知信号ライン20と、弁18への制御信号ライン21とが接続されている。
このような構成において、図1に示される焼却炉1に水銀を含有するごみが投入されると、その水銀は炉内の熱によって蒸発し、燃焼ガス中に蒸散する。その結果、燃焼排ガス中の気体の状態の水銀量が急増する。すると、多量の水銀を含む燃焼排ガスが、試料ガスとして、水銀分析装置3のためのサンプリング路8に取り込まれ、フィルタ11にて煤塵が除去されたうえで、水銀のうちの可溶性水銀塩等の水銀化合物を原子状水銀に還元しない状態で、水銀分析装置3の分析部14に送り込まれる。分析部14は、原子状水銀は検知するが、可溶性水銀塩等の水銀化合物は検知しないものである。このため、分析部14では、水銀化合物を原子状水銀に還元するための時間を要しない状態で、原子状水銀だけを検知することで、検知水銀量が規定量を超えて急増したことをただちに検知することができる。さらに、酸化すべき原子状水銀量を適正に把握することができる。そして、その検知信号が制御装置19に送られ、それを受けて制御装置19は、弁18を開いてタンク16内の酸化剤を、洗浄装置6に供給する洗浄水に投入する。
投入された酸化剤は、燃焼排ガス中の0価の原子状水銀を酸化して2価の水銀とする。この2価の水銀は、燃焼排ガス中に元から含まれていた2価の水銀とともに、洗浄装置6に供給される洗浄水に溶解する。
このため、洗浄処理後の洗浄水を適宜の手段で回収することにより、燃焼排ガスに含まれていた0価および2価の全水銀を、ことごとく燃焼排ガスから分離して回収(除去)することができる。
酸化剤として、たとえば上述の次亜塩素酸ナトリウムなどのように塩素を含む薬剤を使用する場合には、燃焼排ガスに有機塩素化合物が放出される可能性がある。このような有機塩素化合物は、たとえば活性炭を用いた吸着によって除去することができる。
なお、水銀分析装置3に向かうサンプリング路8において、試料ガス中の水銀が、図2に示されるフィルタ11に堆積している煤塵中の未燃炭素に吸着除去されないようにするために、フィルタ11を通過する試料ガスが100℃以上の状態であるようにすることが好ましい。フィルタ11は、堆積している煤塵を除去するために、定期的に弁13を開くことによって逆洗を行う。
[第2実施形態]
図4に示される第2実施形態の燃焼排ガスの処理装置においては、燃焼排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を検出するための分析装置25が設けられている。26は、分析装置25のための試料ガスの取り込み部である。この取り込み部26は、燃焼排ガスの経路2における任意の位置に設置することができるが、図示のように洗浄装置6よりも上流側に設置することが好ましい。27は、分析装置25から制御装置19への検知信号ラインである。図4に示される処理装置において、それ以外の構成は、図1〜図3に示される第1実施形態のものと同じである。
図4に示される第2実施形態の燃焼排ガスの処理装置においては、燃焼排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を検出するための分析装置25が設けられている。26は、分析装置25のための試料ガスの取り込み部である。この取り込み部26は、燃焼排ガスの経路2における任意の位置に設置することができるが、図示のように洗浄装置6よりも上流側に設置することが好ましい。27は、分析装置25から制御装置19への検知信号ラインである。図4に示される処理装置において、それ以外の構成は、図1〜図3に示される第1実施形態のものと同じである。
このような構成によれば、制御装置19は、水銀分析装置3の分析結果と、硫黄酸化物(SOx)の濃度を検出するための分析装置25の分析結果とにもとづいて、弁18の開度を調節し、洗浄装置6へ供給する酸化剤の量を制御する。硫黄酸化物(SOx)は、酸化剤の作用によってたとえばSO3イオンに変換される。このため、適正な酸化剤供給量は原子状水銀量と硫黄酸化物(特に、SO2)量の総和から求まる。また、SO3イオンは、洗浄水に溶解させることができる。つまり、燃焼排ガスに酸化剤を投入することで、この燃焼排ガスに含まれる水銀を除去することができるうえに、燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)をも除去することができる。
上述のように水銀分析装置3のための取り込み部4と硫黄酸化物(SOx)の濃度を検出するための分析装置25のための取り込み部26とが、いずれも燃焼排ガスの経路2に沿った洗浄装置6よりも上流側に設置されているため、洗浄装置6の手前で計測した検出値を用いたフィードフォワード制御を実行することができる。このために、取り込み部4、26を洗浄装置6よりも下流側に配置してフィードバック制御する場合に比べて、燃焼排ガスに含まれていた0価および2価の全水銀および硫黄酸化物を迅速に効率よく燃焼排ガスから分離して回収することができる。
なお、迅速性が要求されない処理設備においては、取り込み部4、26を洗浄装置6よりも下流側たとえば煙突7に配置して、フィードバック制御することも可能である。フィードバック制御することによっても、より適量の酸化剤を洗浄装置6に供給することができる。
[第3実施形態]
図5に示される第3実施形態の燃焼排ガスの処理装置においては、洗浄装置6と煙突7との間における燃焼排ガスの経路2の部分に、脱硝触媒を有して燃焼排ガスと反応する脱硝装置28が設けられている。脱硝装置28は、触媒の活性点上において還元剤(主にアンモニア)と窒素酸化物(NOx)とを選択的に反応させて、水(H2O)と窒素(N2)とに分解するものである。図5に示される処理装置において、それ以外の構成は、図1〜図3に示される第1実施形態のものと同じである。触媒としては、アンモニア分解方式の脱硝装置において一般的に用いられている適宜のものを使用することができる。
図5に示される第3実施形態の燃焼排ガスの処理装置においては、洗浄装置6と煙突7との間における燃焼排ガスの経路2の部分に、脱硝触媒を有して燃焼排ガスと反応する脱硝装置28が設けられている。脱硝装置28は、触媒の活性点上において還元剤(主にアンモニア)と窒素酸化物(NOx)とを選択的に反応させて、水(H2O)と窒素(N2)とに分解するものである。図5に示される処理装置において、それ以外の構成は、図1〜図3に示される第1実施形態のものと同じである。触媒としては、アンモニア分解方式の脱硝装置において一般的に用いられている適宜のものを使用することができる。
上述のように、酸化剤としてたとえば次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素を含む薬剤を使用する場合には、燃焼排ガスに有機塩素化合物が放出される可能性がある。図5に示される装置によれば、有機塩素化合物は、アンモニア分解方式の脱硝装置28において、触媒の活性点にて酸化分解されて無害化される。つまり、脱硝装置28は、本来の脱硝の目的で使用することができるとともに、燃焼排ガスと酸化剤との反応により生成される有機塩素化合物を除去する目的にも使用することができる。
本発明の燃焼排ガスの処理装置によれば、図4に示される、硫黄酸化物(SOx)の濃度を検出するための分析装置25の分析結果にもとづいて洗浄装置6へ供給する酸化剤の量を制御する構成と、図5に示される触媒装置とを兼備したものであっても差し支えない。
1 廃棄物焼却炉
3 水銀分析装置
5 バグフィルタ
6 洗浄装置
16 酸化剤貯留タンク
19 制御装置
3 水銀分析装置
5 バグフィルタ
6 洗浄装置
16 酸化剤貯留タンク
19 制御装置
Claims (7)
- 燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知し、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知しない、原子状水銀の分析装置と、
原子状水銀が規定量を超えていることを原子状水銀の分析装置が検知したときに、原子状水銀を酸化して2価の水銀とするための酸化剤を燃焼排ガス中に投入する、酸化剤の投入装置と、
燃焼排ガスから2価の水銀を回収するための回収装置と、
を備えることを特徴とする燃焼排ガスの処理装置。 - 回収装置は洗浄装置にて構成され、この洗浄装置は、燃焼排ガスと洗浄水とを反応させるものであることを特徴とする請求項1記載の燃焼排ガスの処理装置。
- 酸化剤の投入装置は、洗浄装置に酸化剤を投入するものであることを特徴とする請求項2記載の燃焼排ガスの処理装置。
- 燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物の濃度を検知するための硫黄酸化物の分析装置を備え、
酸化剤の投入装置は、原子状水銀の分析装置による検出濃度と硫黄酸化物の分析装置による検出濃度とに応じて酸化剤を投入するものであることを特徴とする請求項2または3項記載の燃焼排ガスの処理装置。 - 硫黄酸化物の分析装置は、燃焼排ガスの経路に沿って洗浄装置よりも上流側に設置されていることを特徴とする請求項4記載の燃焼排ガスの処理装置。
- 燃焼排ガスと反応する脱硝触媒を有した脱硝装置を備え、
この脱硝装置における脱硝触媒は、酸化剤の投入装置によって燃焼排ガスに酸化剤を投入することで燃焼排ガスに放出される有機塩素化合物を酸化分解するものであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の燃焼排ガスの処理装置。 - 燃焼排ガスに含まれる0価の原子状水銀の量を検知するとともに、前記燃焼排ガスに含まれる、可溶性水銀塩などの水銀化合物を構成する2価の水銀の量は検知せず、
原子状水銀が規定量を超えていることを検知したときに、原子状水銀を酸化して2価の水銀とするための酸化剤を燃焼排ガス中に投入し、
燃焼排ガスから2価の水銀を回収する、
ことを特徴とする燃焼排ガスの処理方法。
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Citations (4)
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- 2016-08-30 JP JP2016167518A patent/JP2018034085A/ja active Pending
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