JP6190844B2 - 膨潤パラミロン及びその製造方法 - Google Patents
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Description
β−グルカンには、水に可溶性のものと不溶性、難溶性のものがあり、不溶性、難溶性のβ−グルカンは、生体内で吸収されにくいため、生体内での機能については、未知のものが多い。
例えば、ユーグレナから抽出されたパラミロンは、種々の機能,作用を備えた有用物質として期待されている。パラミロンは、水に不溶であることによって、使途及び用法の制約を受け、加工して水溶性パラミロンとすることにより、免疫賦活用活性物質や抗ガン性組成物として構成されている(例えば特許文献1及び2)。
衝突工程を、複数回繰り返してもよい。
衝突工程では、前記流体を、一定の形状を備えた物体に、該物体の面に対して角度を持って衝突させてもよい。
また、衝突工程では、前記流体を第一の噴流として噴出させ、該第一の噴流を、前記パラミロンに水性の溶媒を加えた流体を他の細孔ノズルから超高圧で噴出させた第二の噴流に、角度を持って衝突させてもよい。
また、衝突工程という物理的方法を用いるため、従来の様に化学的反応を用いることなく、水不溶性のパラミロンを、水との親和性の高い膨潤パラミロンにすることが可能となる。従って、本発明では、人工的に官能基を付加する化学反応とは異なり、衝突工程で用いる水性の溶媒のみがパラミロンに付加されるに過ぎないため、ヒトに経口、経皮で投与等される素材に向いており、ヒト向けの医薬品、機能性食品の素材としての用途が広がる。
また、衝突工程という物理的方法を用いるため、従来の様に化学的反応を用いることなく、水不溶性のパラミロンを、水との親和性の高い膨潤パラミロンにすることが可能となる。従って、本発明では、人工的に官能基を付加する化学反応とは異なり、衝突工程で用いる水性の溶媒のみがパラミロンに付加されるに過ぎないため、ヒトに経口、経皮で投与等される素材に向いており、ヒト向けの医薬品、機能性食品の素材としての用途が広がる。
本発明は、β−グルカンに水性の溶媒を加えた流体を、超高圧で細孔ノズルから噴出させて被衝突物に衝突させることにより製造される加工β−グルカン及びその製造方法に関する。
<β−グルカン>
本明細書において、β−グルカンとは、β−グルコースが(1→3),(1→4)および(1→6)の結合で連なった多糖類の一群をいい、セルロース、ラミナラン、リケナン、穀類のβ−グルカン、カロース、ザイモザン等の酵母細胞壁由来のβ−グルカン、クレスチン、レンチナン、ジゾフィラン、グリフォラン、パキマン、マンネンタケ・アガリクス・ヤマブシタケ・カバノアナタケ・カワリハラタケ・メシマコブ由来のβ−グルカン等のキノコ由来のβ−グルカン、カードラン、ユーグレナ由来のパラミロン等を含む。
これらのβ−グルカンのうち、水不溶性又は水難溶性のβ−グルカンが、本実施形態の加工β−グルカン及びその製造方法の素材として特に適している。
これらのβ−グルカンのうち、パラミロン(paramylon)とは、ユーグレナが含有する貯蔵多糖であり、ユーグレナ由来のものをいう。
本明細書において、「ユーグレナ」とは、動物学や植物学の分類でユーグレナ属(Euglena)に分類される微生物、その変種、その変異種のすべてを含む。
ここで、ユーグレナ属(Euglena)の微生物とは、動物学では原生動物門(Protozoa)の鞭毛虫綱(Mastigophorea)、植物鞭毛虫亜綱(Phytomastigophorea)に属するミドリムシ目(Euglenida)のユーグレノイディナ亜目(Euglenoidina)に属する微生物である。一方、ユーグレナ属の微生物は、植物学ではミドリムシ植物門(Euglenophyta)のミドリムシ藻類綱(Euglenophyceae)に属するミドリムシ目(Euglenales)に属している。
ユーグレナ細胞としては、ユーグレナ・グラシリス(E. gracilis),特に、ユーグレナ・グラシリス(E. gracilis)Z株を用いることができるが、そのほか、ユーグレナ・グラシリス・クレブス,ユーグレナ・グラシリス・バルバチラス等の種や、ユーグレナ・グラシリス(E. gracilis)Z株の変異株SM−ZK株(葉緑体欠損株)や変種のvar. bacillaris、これらの種の葉緑体の変異株等の遺伝子変異株由来のβ−1,3−グルカナーゼ、Euglena intermedia, Euglena piride、及びその他のユーグレナ類、例えばAstaia longaであってもよい。
本発明のユーグレナ属は、その全ての変異株を包含する。また、これらの変異株の中には、遺伝的方法、たとえば組換え,形質導入,形質転換等により得られたものも含有される。
ユーグレナ細胞の培養は、太陽光を直接利用するオープンポンド方式、集光装置で集光した太陽光を光ファイバー等で送り、培養槽で照射させ光合成に利用する集光方式等により行ってもよい。
また、ユーグレナ細胞の培養は、例えば供給バッチ法を用いて行われ得るが、フラスコ培養や発酵槽を用いた培養,回分培養法,半回分培養法(流加培養法),連続培養法(灌流培養法)等、いずれの液体培養法により行ってもよい。
ユーグレナは、光照射下で培養(明培養)されてもよく、無照射で培養(暗培養)されてもよい。
ユーグレナ細胞の分離は、例えば、培養液の遠心分離または単純な沈降によって行われ得る。
本明細書において、パラミロン(paramylon)とは、約700個のグルコースが、β−1,3−結合により重合した高分子体であり、ユーグレナが含有する貯蔵多糖である。
パラミロンは、ユーグレナを、グルコースを主体とした培地上で培養することにより、その細胞内に蓄積させることができる。ユーグレナ細胞中のパラミロンは、細胞内では直径数μm程度の大きさの粒子状の形態をとり、細胞を破砕することにより簡単に取り出すことができると共に、アルコールやトルエン処理により精製することができる。
パラミロン(Paramylon)は、約700個のグルコースがβ-1,3-結合により重合した高分子体(β-1,3-グルカン)であり、ユーグレナ属が含有する貯蔵多糖である。パラミロン粒子は、扁平な回転楕円体粒子であり、β-1,3-グルカン鎖がらせん状に絡まりあって形成されている。
パラミロンは、グルコースのみからなり、E. gracilis Zの野生株と葉緑体欠損株SM-ZKから得られたパラミロンの平均重合度は、グルコース単位で約700である。
パラミロンは、水,熱水には不溶性であるが、希アルカリ,濃い酸,ジメチルスルホキシド,ホルムアルデヒド,ギ酸に溶ける。
パラミロンの平均密度は、E. gracilis Zでは、1.53、E. gracilis var. bacillaris
SM-L1では、1.63である。
なお、パラミロン(株式会社ユーグレナ製)の粒度分布は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置で測定したときのメジアン径が、1.5〜2.5μmである。
例えば、パラミロン粒子は、(1)任意の適切な培地中でのユーグレナ細胞の培養;(2)当該培地からのユーグレナ細胞の分離;(3)分離されたユーグレナ細胞からのパラミロンの単離;(4)単離されたパラミロンの精製;および必要に応じて(5)冷却およびその後の凍結乾燥により得ることができる。
パラミロンの単離は、例えば、大部分が生物分解される種類の非イオン性または陰イオン性の界面活性剤を用いて行われ得る。パラミロンの精製は、実質的には単離と同時に行われ得る。
本実施形態の加工β−グルカンは、β−グルカンに水を加えて得た流体を、超高圧で細孔ノズルから噴出させて被衝突物に衝突させる処理により、得ることができる。
以下、本実施形態の加工β−グルカンの製造装置及び製造方法について説明する。
本実施形態の加工β−グルカンの製造装置Sの概略を、図1に示す。
加工β−グルカンの製造装置Sは、供給される高圧の流体に耐える圧力容器本体1と、圧力容器本体1内に高圧流体を吐出させるヘッド部2と、ヘッド部2に高圧流体を供給する不図示の原料タンク及び高圧ポンプと、ヘッド部2から圧力容器本体1へ吐出された高圧流体が衝突する被衝突体3と、を主要構成要素とする。
本実施形態の被衝突体3は、焼結ダイヤモンド、ダイヤモンド単結晶、サファイア、タングステンカーバイドや、その他のセラミック等の硬質部材からなり、図1に示すような球形や、円錐形のほか、板体からなっていてもよい。
ノズル21が、ノズル21の吐出方向において対向する被衝突体3の面は、ヘッド部2の吐出方向に対して垂直又は傾斜し、表面が滑面又は粗面に形成されていてもよい。
このとき、ノズル21,21´の吐出方向d,d´が、一直線上にのるように配置してもよいし、吐出方向d,d´が、相互に角度を有するように配置してもよい。
吐出方向d,d´が、一直線上に載るように配置した場合、ノズル21,21´からそれぞれ吐出される流体は、正面衝突することとなり、吐出方向d,d´が、相互に角度を有するように配置した場合、ノズル21,21´からそれぞれ吐出される流体は、正面衝突することとなる。
まず、結晶β−グルカン粉末に、β−グルカン濃度が1〜10wt%となるように水を加えて撹拌し、スラリー化したβ−グルカンスラリーを得て、不図示の原料タンクに供給する。
次いで、図1又は図2の加工β−グルカンの製造装置Sの回路内をイオン交換水に置換し、加圧してヘッド部2に供給する。その後、ヘッド部2への供給を、原料タンクのβ−グルカンスラリーに切り替え、ヘッド部2の所定圧力、例えば、100〜300MPaで、ノズル21又は、ノズル21,21´から圧力容器本体1へ吐出させる。
これにより、図1の装置では、ノズル21から噴出したβ−グルカンスラリー噴流が被衝突体3に衝突し、また、図2の装置では、ノズル21,21´からそれぞれ噴出したβ−グルカンスラリー噴流同士が衝突して、流出路4から回収される。流出路4から回収されたスラリー処理物は、自然冷却される。
この一連の過程を1パスとして、求められる物性に応じた回数、例えば、1〜25パスを繰り返すことにより、加工β−グルカンが調製される。以上で、加工β−グルカンの製造方法が完了する。
本実施の形態に係る加工β−グルカンは、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置で粒度を測定したときのメジアン径が、原料の結晶β−グルカン粉末の5倍以上である。
また、加工β−グルカン粒子は、隣接する粒子と付着し、β−グルカンに対して4倍以上の水と結合して膨潤している。原料β−グルカンと水を混合したスラリーは、さらさらした流体であるが、加工β−グルカンは、粘度が増加して粘性を有し、触ったときに手に付着するような粘着性と、もちもちした弾力性を有し、糊のような触感を備えている。
加工β−グルカンは、乳化物に類似した物性を備えている。
(実験例1)
本実験例では、結晶性のパラミロン粉末、アモルファスパラミロンを、上記実施形態の加工パラミロンの製造方法に沿って処理することにより、実施例1の加工パラミロン及び対比例1の加工アモルファスパラミロンを作製し、物性の確認を行った。
湿式微粒化装置(スターバーストミニ,2.2KW,株式会社スギノマシン製,ボール衝突チャンバ−)の装置回路内をイオン交換水に置換した。
本実験例で用いた湿式微粒化装置は、超高圧に加圧した原料を、細孔ノズルから噴出させて被衝突物としてのセラミックスボールに衝突させることにより、分散・粉砕・乳化・表面改質等を行う装置である。
装置のノズルを加圧して、パラミロンスラリーを回路内に供給し、初期吐出液を、回路内デッドボリュームとして廃棄した。その後、パラミロンスラリーの噴流を被衝突体としてのセラミックボールに衝突させ、流出路からスラリー処理物を回収して、1パスとした。このときの処理圧力は、245MPa,スラリー処理量は、240mL,ノズル径は、0.1mmとした。
この処理を20回繰り返して20パスの処理を行い、0,1,3,5,10パス処理後の処理物(実施例1)をそれぞれ16mLと、20パス処理後の処理物(実施例1)を32mLサンプリングして、静置観察及び光学電子顕微鏡観察、粒度分布の測定を行った。
定量サンプリングした実施例1,対比例1の処理物(0,1,3,5,10,20パス)を、容器に入れて1週間静置した後、観察した。
実施例1の各パスの静置後の写真を、図3に示す。実施例1では、0,1,3パスのものは、パラミロン処理物と水とが分離して、パラミロン処理物が水中で沈殿したが、5,10,20パスのものは、パラミロン処理物と分離する水は観察されず、白色の処理物のみが観察された。
また、0パスの未処理のものは、サンプリング後1日の静置で沈殿したが、パス数が増えるに従い、湿式微粒化装置による処理の影響により、沈殿する傾向が見られなくなった。図3に示すように、1,3パスでは、若干沈殿したが、5パス以上では、沈殿しなかった。
サンプリング後1週間後に静置観察をした後、サンプリング後1か月が経過するまで、各サンプルを静置して放置したところ、1週間後の静置時点での状態と、変化がなかった。
対比例1の各パスの静置後の写真を、図4に示す。対比例1の各サンプルはすべて水に溶解しており、透明な液体であった。未処理のもの(0パス)は、無色透明であったが、パス数の増加に伴い黄色に着色していた。
光学電子顕微鏡の観察は、実施例1,対比例1について行ったが、対比例1では観察できなかった。
実施例1の光学電子顕微鏡の写真を、図5に示す。
実施例1の未処理のもの(0パス)は、独立した粒子状であった。各粒子は、表面が滑らかで、豆形を扁平にしたような形状からなっていた。各粒子の形状は、粒子間で差異がなく、ほぼ均一な形状であった。また、各粒子は、相互に付着せず、独立していた。
1パスから3パスにパス数が増えるに従い、各粒子の表面には、突起や、突起で他の粒子と付着している様子が観察された。また、5パスでは、隣接する粒子同士で付着、連結している箇所が多く見られた。隣接する粒子同士での付着、連結は、5パスから20パスにパス数が増えるに従い、増加して、20パスでは、単独で孤立して存在している粒子が殆ど見られなくなった。また、1パス〜20パスのいずれにおいても、パラミロン粒子の径が、未処理のパラミロン粒子よりも細粒化しているものは観察されず、パラミロン粒子の微細化は起こらなかった。
サンプリングした実施例1,対比例1の処理物(0,1,3,5,10,20パス)を、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所,LA-960)にて、粒度分布を測定した。
実施例1の粒度分布の測定結果を、表1及び図6に示す。
未処理(0パス)では、2.599μmにピーク(頻度7.554%)が一つ見られたが、1パスでは、3.010μm(頻度3.010%)と11.565μm(頻度6.743%)、3パスでは、0.877μm(頻度2.131%)、19.904μm(頻度6.574%)に、それぞれ二つのピークが検出された。
また、5パス以上になると、再びピークは一つになって、5パスでは、22.797μm(頻度10.861%)、10パスでは、26.111μm(頻度10.352%)、20パスでは、22.797μm(頻度10.348%)であった。
このように、メジアン径及びピーク径共に、10パス,30パスの処理物は、未処理物の10倍程度になっていた。
未処理(0パス)では、0.259μm(頻度1.603%)と1.981μm(頻度8.967%)、1パスでは、0.296μm(頻度1.212%)と2.599μm(頻度7.620%)のそれぞれ二つのピーク、3パスでは、1.981μm(頻度5.856%)、5パスでは、1.981μm(頻度5.763%)のそれぞれ一つのピーク、10パスでは、0.197μm(頻度3.209%)と1.981μm(頻度9.325%)、20パスでは、0.296μm(頻度2.005%)と1.729μm(頻度7.455%)のそれぞれ二つのピークが検出された。
このように、メジアン径及びピーク径共に、未処理(0パス)から30パスの処理物まで、粒子径に殆ど差がなかった。
超音波分散前の1〜20パスの処理物のメジアン径が、7〜23μmまで大きくなっていたのに対し、その後1〜20パスの処理物に超音波分散処理を1分施したものでは、メジアン径が1.3〜1.9μmまで小さくなっており、未処理の超音波分散前のものよりもメジアン径が小さくなっていた。
従って、本実験例より、実施例1の1〜20パスの処理物は、パラミロンの構造自体が変化してパラミロン同士が化学結合等しているのではなく、個々のパラミロン粒子が、超音波分散によって分離される程度の弱い力で、凝集している又は表面同士が付着していることが分かった。
パラミロン処理物は、パス回数が高くなるのに伴い、粘性が高くなっていた。
静置観察では、5パス以上のパス数のパラミロン処理物が、水中で沈殿せず、パラミロン処理物の単相からなっていた。パラミロンに水が結合し、パラミロンが水分子中に分散していることが観察された。
また、光学電子顕微鏡による観察では、パラミロン粒子の大きさ自体は、パス数が増加しても大きな変化はないが、パラミロン粒子表面が滑面から粗面に変化し、パラミロン粒子同士が相互に付着している様子が観察された。
粒子径の測定においては、10パス、30パスの粒子径のメジアン径及びピーク径が、未処理のものの10倍程度に大きくなっていたが、超音波分散処理を経たものでは、未処理から30パスに至るまで、メジアン径及びピーク径に大きな変化はなかった。
以上より、1パス以上のパラミロン処理物は、パラミロンに水が結合して、パラミロン粒子の表面が粘性になり、パラミロン粒子が相互に付着していた。パラミロン処理物は、粘性が向上し、糊のような状態になっていた。
1パス以上ではパラミロンを構成する糖鎖の一部が変化し、クモの巣状の構造を形成し、パラミロン粒子が相互に結合する様子が観察された。また、さらに加工処理を加える事でクモの巣状の構造は消失し、20パスでは、パラミロンの粒同士が結合した状態になった。
本実験例では、結晶性のパラミロン粉末の量を増量してスケールアップし、上記実施形態の加工パラミロンの製造方法に沿って処理することにより、実施例2の加工パラミロンを作製し、物性の確認を行った。
湿式微粒化装置(スターバースト18KW中型機,株式会社スギノマシン製,斜向衝突チャンバ−)の装置回路内をイオン交換水に置換した。
本実験例で用いた湿式微粒化装置は、超高圧に加圧した原料同士を、相互に角度を持って配置された細孔ノズルから噴出させて斜向衝突により噴流衝突させることにより、分散・粉砕・乳化・表面改質・劈開等を行う装置である。
装置のノズルを加圧して、パラミロンスラリーを回路内に供給し、初期吐出液を、回路内デッドボリュームとして廃棄した。その後、相互に角度を持って対向する一対のノズルからパラミロンスラリーの噴流をそれぞれ噴出させて、相互に衝突させる斜向衝突による噴流衝突を行った。流出路からスラリー処理物を回収して、1パスとした。このときの処理圧力は、245MPa,スラリー処理量は、240mL,ノズル径は、0.17mmとした。
この処理を40回繰り返して40パスの処理を行い、0,1,3,5,10,15,20,30,40パス処理後の処理物(実施例2)をそれぞれ50mLサンプリングして、粒度分布の測定を行った。
処理中、5パス処理後付近から原料の増粘傾向があり、原料タンクから処理用のパラミロンスラリー原料が落ちてこなくなったため、ポンプを用いた循環処理にて処理を行った。その後7パス付近からは粘度は一定であった。
サンプリングした実施例2の処理物(0,1,3,5,10,15,20,30,40パス)を、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所,LA-960)にて、粒度分布を測定した。
実施例2の粒度分布の測定結果を、表2に示す。
実施例2の加工パラミロンの機能性を確認するために、実施例2の加工パラミロンの関節リウマチに対する作用について、マウスのコラーゲン関節炎モデルを用いて評価を行った。
実験用の動物には、マウス(DBA/1J Jms Slc(SPF),6週齢雄,日本エスエルシー株式会社)を使用した。
ニワトリII型コラーゲン(SIGMA)を0.01 M 酢酸水溶液に2mg/mLとなるように溶解し,これに等量のFreund’s complete adjuvant(Difco)を加えて作製したエマルジョン(コラーゲン1 mg/mL)を、イソフルランによる吸入麻酔下で,マウスの尾根部に0.1 mL(コラーゲン量として0.1 mg)皮内投与し、コラーゲンに感作させた。また、3週間後,同様に投与を行い、ブーストとした。また、無処置動物には、感作及びブーストは行わなかった。
スコア付は、垣本ら(新生化学実験講座12,分子免疫学II,東京化学同人:360-372,1989.)のスコアに準じて、表3の関節炎スコアに従って、3回/週(月・水・金)の頻度で評価を行い、四肢のスコアの合計値を算出した。
スコア測定最終日において、対照群と比較して加工パラミロン群は、有意に低値となり、加工パラミロンを継続摂取することによる関節炎症状の抑制が認められた。
以上より、本発明の一実施例である加工パラミロンに、関節炎症状の抑制という有用な機能があり、関節炎症状抑制剤、関節炎治療剤、関節リウマチ治療剤、関節リウマチ予防剤、関節リウマチ抑制剤として用いることができることが分かった。
1 圧力容器本体
2 ヘッド部
3 被衝突体
4 流出路
21,21´ ノズル
22,22´ 流路
Claims (6)
- パラミロンに水性の溶媒を加えた流体を、超高圧で細孔ノズルから噴出させて被衝突物に衝突させる衝突工程を行うことにより、前記パラミロンが前記水性の溶媒と一体化して膨潤した粘性の膨潤パラミロンを製造することを特徴とする膨潤パラミロンの製造方法。
- 前記衝突工程を、複数回繰り返すことを特徴とする請求項1記載の膨潤パラミロンの製造方法。
- 前記衝突工程では、前記流体を、一定の形状を備えた物体に、該物体の面に対して角度を持って衝突させることを特徴とする請求項1記載の膨潤パラミロンの製造方法。
- 前記衝突工程では、前記流体を第一の噴流として噴出させ、該第一の噴流を、前記パラミロンに水性の溶媒を加えた流体を他の細孔ノズルから超高圧で噴出させた第二の噴流に、角度を持って衝突させることを特徴とする請求項1記載の膨潤パラミロンの製造方法。
- 前記膨潤パラミロンは、
レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置で粒度を測定したときのメジアン径が、前記パラミロンの5倍以上であって、
光学電子顕微鏡により、粒子が、隣接する粒子と付着していることが観察され、
前記パラミロンに対して4倍以上の水と結合して膨潤していることを特徴とする請求項1記載の膨潤パラミロンの製造方法。 - レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置で粒度を測定したときのメジアン径が、パラミロンの5倍以上であって、
光学電子顕微鏡により、粒子が、隣接する粒子と付着していることが観察され、
前記パラミロンに対して4倍以上の水と結合して膨潤していることを特徴とする膨潤パラミロン(ただし、アモルファスパラミロンを除く)。
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