JP6190674B2 - 銅合金板材及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、端子、コネクタ、スイッチ、リレーなどの接点材料や、アクチュエータ等に使用されるバネ材料として好適な高強度の銅合金板材及びその製造方法に関する。特に、Cu−Ni−Sn系銅合金板材及びその製造方法に関する。
近年の電気・電子機器の小型化および高性能化に伴って、そこに用いられるコネクタなどの材料にも、より厳しい特性改善が要求されるようになっている。例えば、コネクタのばね接点部に使用される金属材料の厚さが薄くなり、接触圧力の確保が難しくなってきている。コネクタのばね接点部では、通常、板材(ばね材)を撓ませて、その反力で電気的接続に必要な接触圧を得ているため、板材の厚さが薄くなると同じ接触圧を得るためには撓み量を大きくする必要がある。しかし、撓み量を大きくしようとすると、板材が弾性限度(弾性限界)を超えて塑性変形してしまうことがある。このため、板材には弾性限度の一層の向上が要求されることになる。また、アクチュエータに使用されるバネ材の場合には、広い変位−荷重直線領域が求められ、弾性域の広さ、即ち、弾性限度の一層の向上が要求されることになる。
従来、高強度が必要な銅合金板材としては、CDA合金ベリリウム銅(JIS−C1720合金)が使用されてきたが、金属ベリリウムの毒性から、近年、懸念が広がっている。この為、前記接点部材料には、ベリリウム銅と同等の特性を有し、かつ安価で、安全性の高い材料が強く望まれるようになった。
ベリリウム銅と匹敵する高強度合金として開発された合金の1つがCu−Ni−Sn系合金である。Cu−Ni−Sn系合金はスピノーダル分解による時効硬化を利用した銅合金であり、高強度と合わせて耐応力緩和特性に優れる。
Cu−Ni−Sn系合金において高強度を奏する金属組織を形成する為には、高温で保持する溶体化工程にてNiおよびSnを均一固溶させた後、時効処理によりスピノーダル分解によるSnの濃度変調構造を形成するのが一般的である。Cu−Ni−Sn系合金の更なる高強度を達成するには、合金成分を高濃度化させてSnの濃度変調構造を促進するとともに、スピノーダル分解と競合して強度低下をもたらす粒界反応型析出を制御することが必要である。しかし、高濃度のNiおよびSnを含有する合金の場合、冷間加工性に劣るという製造上の問題があった。
従来の技術を鑑みると、NiおよびSn濃度の向上させた場合において高強度を奏する金属組織を形成する為には、鋳塊組織を破壊して実質的な再結晶組織を得ること、また、溶体化条件の制御により、スピノーダル分解に寄与しない化合物の形成の抑制や母材中への残存を抑制することが、それぞれ必要である。
例えば、特許文献1には、Niを5〜20質量%(以下、質量%を単に%と表わす場合がある)、Snを5〜10%含有するCu−Ni−Sn系合金において、結晶粒の板厚方向の平均直径x(μm)と圧延方向に平行な平均直径y(μm)の比(y/x)を一定の範囲以下、つまり1.2≦y/x≦12、かつ、0<x≦15とすることと、長径0.1μm以上の第2相粒子の個数を10個/mm以下に制御することで、時効処理前の高い曲げ加工性と、時効処理後の高強度を両立させることが記載されている。該特許文献の段落[0012]および[0017]には、溶体化処理工程が再結晶および第2相粒子の制御には必要であることが記載されている。このことから、時効処理前の高い曲げ加工性を具備するには、溶体化処理によって実質的に再結晶組織を得る必要があることが分かる。
特許文献2には、Niを2〜10%、Snを2〜12%含有し、Ni/Snの成分比が0.3〜1の範囲内であるCu−Ni−Sn系合金を、ストリップを鋳造した後に冷間加工、溶体化、時効処理の順に施して製造することで、強度と深絞り性を向上させることが記載されている。特に、強度を向上させる場合には、Ni/Sn成分比をSnが多い側に0.3≦Ni/Sn≦1となるように組成を制御することが記載されている(該特許文献の段落[0011]など)。また、該特許文献の段落[0016]に記載されている実施例での750℃で1時間という溶体化処理条件から、材料は実質的に再結晶組織である必要があり、それにより高い加工性、すなわち深絞り性を得ていることが分かる。
その一方で、Cu−Ni−Sn系合金において、溶体化を必要としない手法も検討されている。
例えば、特許文献3には、双ロール鋳造法にて荷重を負荷させながらストリップを鋳造する事を骨子とする、強度と導電性に優れる銅合金(例えば、Cu−Ni−Sn合金)の製造方法が開示されている。該特許文献の段落[0024]には溶体化処理が不要な旨が記載されている。該特許文献の段落[0017]には動的再結晶により再結晶粒を得て、段落[0025]記載のように、前記鋳造後の冷間圧延において冷間加工率を50%以下に抑制することで、高強度と高い曲げ加工性を具備する旨が開示されている。しかしながら、該特許文献では段落[0033]や[0038][表1]に記載されているように、荷重を付与しながら双ロール鋳造した後に、面削して厚さを2mmとした後、冷間圧延して板厚0.2mm(加工率:90%)とし、820℃で溶体化処理、急冷(水冷)、時効によって銅合金条を得ている。これらの冷間圧延率(加工率:90%)後に溶体化処理を施していることを鑑みると、やはり、高強度と高い曲げ加工性との両立には、実質的に製品にて再結晶粒を得ることが必要であることが分かる。
従来の技術を鑑みると、曲げ加工性を具備させる為には実質的に再結晶組織を有することが必要である。しかし、溶体化を施さない場合、Cu−Ni−Sn系合金においては、冷間加工性が著しく劣化するという問題がある。特に、Ni/Sn成分比をSnが多い組成にした場合には、形成される金属間化合物の量が多くなり冷間加工性が劣化する問題がある。
特許文献3の様に鋳造法の工夫によれば、幾分冷間加工性が担保される。しかしながら、該特許文献の段落[0018]記載の様にSn量が10%を超える場合には、鋳造割れの問題が顕著になる。また、Ni/Sn成分比を比較的Snが多い組成にした場合にも、冷間加工性が不十分であることが分かった。
特開2009−242895号公報 特許第2618560号公報 特開2006−239760号公報
Cu−Ni−Sn系合金材料において、曲げ加工性を犠牲にして強度を向上させるには、NiおよびSnを高濃度に含有させ、且つ、冷間加工度を向上させる事が考えられる。しかし、従来の技術では、NiおよびSnが高濃度の場合には冷間加工性が不十分であり、強度を向上させる事が出来なかった。また、途中工程において溶体化を施した場合には、高い冷間加工率で冷間加工することによって高められた強度が一度除去されてしまう。よって、高強度を与える冷間加工の利点が得られにくいという問題があった。
本発明は、冷間加工性に優れる高強度な銅合金板材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題に対して、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、Ni/Sn成分比でSnが多いCu−Ni−Sn系合金において、鋳造時に所定の冷却速度下でロール鋳造しさらに連続して熱間加工に付して製造することによって、溶質元素の母相への強制固溶と動的再結晶による均一組織の形成とを可能とした。これにより、均質化処理と溶体化処理に付す必要がなく、かつ、冷間加工性を向上させた高強度Cu−Ni−Sn合金が得られることを見い出した。本発明は、この知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、上記課題は以下の手段により解決される。
(1)Niを10質量%を超えて25質量%以下、Snを10質量%を超えて14質量%以下、及びMnを0.0〜1.0質量%含有し、Ni/Sn(質量%比)が1以上であって、残部がCuおよび不可避不純物からなり、
圧延方向の0.2%耐力が1200MPa以上であって、
圧延方向と平行な断面(圧延方向(RD)及び板厚方向(ND)とで作る材料断面)での観察において見られる母相の結晶粒の長径a(μm)と短径b(μm)の比a/bが17以上である加工組織を有することを特徴とする銅合金板材
(2)Mnを0.05〜1.0質量%含有する(1)項に記載の銅合金板材
(3)Niを10質量%を超えて25質量%以下、Snを10質量%を超えて14質量%以下、及びMnを0.0〜1.0質量%含有し、Ni/Sn(質量%比)が1以上であって、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を与える合金原料から、溶湯温度1170〜1210℃、冷却速度100〜600℃/秒でロールキャスト法にて鋳塊をストリップ状に形成した後に続けて、加工温度750〜900℃で熱間加工を施してストリップを得て、
75%を超える加工率での冷間圧延、および
冷間圧延後に溶体化熱処理を施さずに、300〜500℃、0.5〜10時間の時効処理
の各工程をこの順に行い、
圧延方向の0.2%耐力が1200MPa以上であって、
圧延方向と平行な断面(圧延方向(RD)及び板厚方向(ND)とで作る材料断面)での観察において見られる母相の結晶粒の長径a(μm)と短径b(μm)の比a/bが17以上である加工組織を有する銅合金板材の製造方法。
)Mnを0.05〜1.0質量%含有する()項に記載の銅合金板材の製造方法。
本発明の銅合金板材は、強度に優れ、小型端子、コネクタ、スイッチ、リレーなどの接点材料や、アクチュエータ等に使用されるバネ材料として好適である。
単ロール鋳造装置を示す模式図である。 双ロール鋳造装置を示す模式図である。
本発明の銅合金板材の合金元素について説明する。Cu−Ni−Sn系合金は、スピノーダル分解によるSnの変調構造の形成にて強度を向上させる時効硬化型合金である。本発明においては、Niの含有量を10質量%を超えて25質量%以下、Snの含有量を10質量%を超えて14質量%以下とする。この範囲にそれぞれの含有量を規定する理由は以下の通りである。まず、NiとSnのいずれかの元素の含有量が規定値未満の場合には、スピノーダル分解による強度が不十分となる。一方、いずれかの元素の含有量が規定値を超えた場合には、製造条件を工夫しても金属間化合物が生成、残存しやすく、その金属間化合物が起点となって冷間加工時に割れが生じるため、冷間加工性が著しく劣化する為である。Niの好ましい含有量は12〜25質量%である。Snの好ましい含有量は10質量%を超えて13質量%以下である。
従来の技術に対して、本発明の様にNi、Snの含有量が多い場合には、粒界反応型析出が粒界から進行し、上述のスピノーダル分解と競合するので、得られるCu−Ni−Sn系合金の強度が低下しやすい。その為、NiとSnには、好適な成分比が存在する。Niを10質量%よりも高濃度に含有する場合には、Ni/Sn(質量%比)が1以上である。Niの含有量が多い方が、粒界反応型析出の進行が抑制される。そのNi/Snの好ましい範囲(Ni/Sn(質量%比)が1以上)の中でSnの含有量がより多い方が強度は向上する。
本発明の銅合金板材には、必須添加元素である前記NiとSnに加えて、副添加元素(任意添加元素)としてMnを含有させてもよい。Mnは、母相に固溶して圧延加工性を向上させると共に、粒界反応型析出の抑制に寄与する。添加する場合、Mnの含有量は、0.05〜1.0質量%とする。この範囲とする理由は、Mnの含有量が下限未満では粒界反応型析出抑制の効果が少なく、一方、上限を超えて添加しても効果が飽和するだけでなく導電率を低下させる為である。Mn含有量の好ましい範囲は、0.3〜0.8質量%である。
本発明の銅合金板材の良好な組織形態について説明する。本合金系において強度の低下を招くのは粒界反応型析出が1つの要因であり、それを抑制する事が重要である。その抑制には上述のように組成の制御も有効であるが、製造条件を調整することも重要である。特に、時効前の組織を制御することによって粒界反応型析出の抑制が可能であり、銅合金板材の強度が向上することを本発明者らは見出した。
従来の技術とは異なり、本発明においては、時効処理前の材料組織の形態を加工組織とすることで、粒界反応型析出を抑制し、時効によってスピノーダル分解を促進させて、得られる銅合金板材の強度を向上させることができる。本発明における加工組織とは、再結晶組織ではない金属組織である。
本発明における加工組織とは、具体的には、Cu−Ni−Sn系合金母相の結晶の長径と短径の比で定義される。すなわち、本発明において加工組織とは、圧延方向と平行な断面(圧延方向(RD)及び板厚方向(ND)とで作る材料断面)での観察において見られる母相の結晶粒の長径a(μm)と短径b(μm)の比a/bが17以上であることをいう。この比a/bを本書においてはアスペクト比ともいう。アスペクト比a/bを17以上とすることで、時効処理におけるスピノーダル分解を促進させる効果を得ることができる。時効処理前の冷間加工(冷間圧延)における加工率が高い場合には、前記短径のbが判別、測定できなくなる程小さくなる場合もあるが、その場合はアスペクト比a/bが無限大であると判断する。つまり、本発明において、アスペクト比の上限値には特に制限はない。時効処理においては母相の結晶粒径は変化しないので、時効前後でアスペクト比a/bの値は変化しない。また、時効処理後に仕上げ冷間圧延加工を加えた場合には、アスペクト比a/bは時効前の値から増加するので、時効処理前におけるアスペクト比a/bが17以上であれば、最終製造物におけるアスペクト比a/bは17以上になる。
これに対して、例えば、前記特許文献1における結晶粒の板厚方向の平均直径x(μm)と圧延方向に平行な平均直径y(μm)の比(y/x)がy/x≦12であるものを、再結晶組織という。
このように、本発明における加工組織は、再結晶組織とは、アスペクト比の観点から明確に区別されるものである。
次に本発明の製造方法について説明する。本発明における基本的な工程は、溶解・鋳造−面削−冷間圧延−時効処理−仕上げ冷間圧延−ひずみ取り焼鈍の順で行う。仕上げ冷間圧延−ひずみ取り焼鈍は行わなくてもよい。
本発明の製造方法における特徴は、溶解・鋳造工程において、溶湯をロール鋳造(ロールキャスト)等に付すことでストリップ状の鋳塊を得て、この際に高い冷却速度で溶質元素を母相に強制固溶させることと、そのロール鋳造に連続して圧延ロール等で熱間加工を施して母相に均一な動的再結晶を起こさせること、の2点である。本発明においては、このような強制固溶と均一な動的再結晶とによって、NiとSnが高濃度であっても、冷間加工性に優れるCu−Ni−Sn系合金板材とすることができる。
本発明の銅合金材の鋳造工程を行うのに好ましく用いることができる鋳造装置の例を、図1及び図2に示す。
図1に、単ロール鋳造装置の模式図を示す。図示したように、注入口1から溶湯2を冷却ロール3上に注ぎ、冷却ロール3上で凝固・冷却させる。次いで、対向するワークロール4、4間を通すことによって、鋳塊5を得る。得られた鋳塊(5)に対して、前記鋳造後に続けて、圧延ロール(図示しない)などによって熱間加工(例えば熱間圧延)を行う。なお、ワークロールによって熱間加工(熱間圧延)をしても良い。すなわち、ワークロールが熱間圧延ロール等であっても良い。
図2には、双ロール鋳造装置の模式図を示す。図示したように、注入口11から溶湯12を対向する冷却ロール13、13上に注ぎ、冷却ロール13、13間で凝固・冷却させる。次いで、対向するワークロール14、14間を通すことによって、鋳塊15を得る。得られた鋳塊(15)に対して、前記鋳造後に続けて、圧延ロール(図示しない)などによって熱間加工(例えば熱間圧延)を行う。
鋳造時の溶湯の温度は、1170〜1210℃程度が好ましい。温度が高すぎてもあるいは低すぎても冷却速度が十分に得られない。冷却速度は100〜600℃/秒の範囲が好ましい。この冷却速度が速すぎてもあるいは遅すぎても、後の冷間加工時に割れが発生する場合がある。また、ロール鋳造の場合には、ロールでの凝固過程において試料(凝固途中の溶湯)に圧力(荷重)が掛からないようにすることが好ましい。Sn濃度が高い領域においては固液共存の試料(凝固途中の溶湯)に圧力が加わると、鋳塊割れが発生しやすいためである。上述の冷却速度が得られるのであれば、単ロールおよび双ロールいずれのロール鋳造法でもよい。また、上述の冷却速度が得られるのであれば、ロール式の鋳造方法でなくとも構わない。冷却速度が上げられれば、溶湯から直接ストリップ状の鋳塊に形成する鋳造によって、ある程度(5〜10mm程度)の厚みを有した板材を得ることも可能である。
鋳造にて凝固した鋳塊には、連続的にロール等で熱間加工を加える。その加工の温度域は750〜900℃が好ましい。この加工温度が低すぎると析出が進行して後の時効工程で強度が出なくなる場合がある。一方、この加工温度が高すぎると、銅母相の結晶が不均一となり、後の工程で冷間加工が出来ない場合がある。この加工温度の調整は、鋳造機から圧延機までの距離や、鋳造機の鋳造ロール(冷却ロール3、13)と圧延機の圧延ロール(図示せず)との間に空冷などの冷却機構を導入すること等で可能である。鋳造直後に連続的に施す加工は圧延の様態でなくともよく、十分な変形量が得られれば曲げ加工であってもよい。
上述の溶解・鋳造工程で得られたストリップには、均質化処理や溶体化処理は施す必要がない。本発明ではこれらの均質化処理や溶体化処理はいずれも施さないことが好ましい。この理由は、NiおよびSnが従来よりも高濃度である為、均質化処理や溶体化処理における昇温および冷却中に強度に寄与しない形態でNiやSn、およびこれらの金属間化合物が析出してしまい、この為に後の時効硬化時にスピノーダル分解されるNiおよびSnの量が減ってしまって、十分な強度が得られないためである。
冷間圧延は、仕上げ冷間圧延と合わせて総加工率が75%を超えるように施す。時効前の冷間圧延と、時効後の仕上げ冷間圧延とを合わせた総加工率は、80%以上とすることが好ましい。総加工率の上限値には特に制限はないが、通常98%以下とする。特に、時効前に75%を超える加工率(好ましくは80%以上の加工率)で冷間圧延を施すことで、上述規定の銅合金母相の結晶粒の長径と短径の比a/b(アスペクト比)を規定の範囲にすることが可能である。時効処理後の仕上げ加工も合わせて行ってもよい。仕上げ冷間圧延を行うことで、NiやSnが高濃度の場合に起こり易い粒界反応型析出を抑制して、適正にスピノーダル分解を生じさせることによって、より強度が向上する。
ここで、加工率(または冷間加工率)は次の式によって定義される値である。
加工率(%)=(t−t)/t×100
式中、tは圧延加工前の厚さを、tは圧延加工後の厚さをそれぞれ表わす。
時効処理は溶体化処理を施さないで冷間加工後に施す。時効温度は300〜500℃にて、時効時間は0.5〜10時間の範囲で施すことが好ましい。従来の溶体化処理を施す場合の時効処理条件と比較して、本発明における時効処理条件は低温とすることができるので、消費エネルギーの点などから好ましい方法である。本発明において、さらに好ましくは、時効温度は300〜450℃、時効時間は1〜5時間の範囲で時効処理を施す。
時効処理後に冷間圧延(仕上げ冷間圧延)を施す場合には、加工率を5%以上とすることが好ましい。
時効処理後に冷間圧延(仕上げ冷間圧延)を施した場合には、延性およびバネ性の回復の為、ひずみ取り焼鈍を施しても良い。ひずみ取り焼鈍は250〜450℃の範囲で、10秒〜300秒という比較的短時間で施すことができる。
従来、銅合金においては、引張強度を高強度の指針とするものが多いが、本発明における十分な強度とは、バネ性を決定付ける0.2%耐力(YS;yield stress)の値を用い、その閾値を1200MPa以上とする。
本発明の銅合金板材は、5%IACS(以下、単に%と示す)以上の導電率を有する。
本発明の銅合金板材の板厚には、特に制限はないが、通常、0.03〜0.5mmである。
本発明は、端子、コネクタ、スイッチ、リレーなどの接点材料や、アクチュエータ等に使用されるバネ材料として好適な高強度の銅合金板材である。本発明の銅合金板材は、これらの用途に加えて、強度、導電性(電気伝導性)が要求されるあらゆる電気・電子機器用部材に適用可能である。
以下に、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す本発明で規定する組成を与える銅合金(発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10)の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1190℃に保持し、これを図1に示す単ロール鋳造装置にてストリップ状に鋳造した。鋳造時の冷却速度は約300℃/秒であった。その鋳造ラインの直後に加工ロール(圧延ロール、図示せず)を設置し、鋳造直後に連続で圧延し、厚さ約2.5mm、幅200mmのストリップを得た。その時の加工温度は放射温度計で約850℃であった。
得られたストリップを厚さ約2mmまで面削して加工率85%の冷間加工を施した。冷間加工割れ等は無かった。
その後325℃にて2時間の時効処理を施して各板材(板厚:0.3mm)を得た。
表1に示す比較例1−1〜1−5の組成の銅合金板材も、発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程にて製造して各板材(板厚:0.3mm)を得た。この内、比較例1−3および1−4は、それぞれNiまたはSnの添加量が本発明の規定の範囲外で多すぎた為、冷間加工時に割れが発生した為に製造を中止し、特性を評価できなかった。
発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10、比較例1−1〜1−2および比較例1−5の得られた銅合金板材について次のように各物性を評価をした。
a.0.2%耐力(YS):
0.2%耐力は、各板材から圧延平行方向に切り出したJIS Z2201−13B号の試験片をJIS Z2241に準じて3本測定し、その平均値で示した。値は整数1の位を丸め、10の位で表記した。
b.導電率(EC):
各板材の供試材について、20℃(±0.5℃)に保たれた恒温漕中で四端子法により比抵抗を計測して導電率を算出した。なお、端子間距離は100mmとした。
導電率5%以上を合格とし、5%未満を不合格とした。
c.母相の結晶粒径(GS)とアスペクト比(a/b):
母相の結晶粒径の測定は、各板材の供試材について圧延平行方向の断面を樹脂で包埋後、バフ研磨にて鏡面仕上げし、その後、クロム酸にてエッチングを行い、光学顕微鏡にて観察して行った。1つのサンプルについて100個の結晶粒の長径および短径を測定して、それぞれ算術平均値を求め、長径をa(μm)、短径をb(μm)として、アスペクト比a/bの値を算出した。
結果を表1に示す。
Figure 0006190674
表1から分かるように、発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10では、所望の成分組成を有し、かつ、加工組織(アスペクト比a/bが所定の値)であった為、0.2%耐力が1200MPa以上であって強度に優れる銅合金板材が得られている。また、Cu−Ni−Sn系合金としては、導電率も良好であった。さらに、粒界反応型析出が認められず、スピノーダル分解が十分に起こっていることが確認された。
これに対して、比較例1−1では、Niの含有量が本発明で規定する量よりも下回って少なかった為、強度が劣った。比較例1−2では、Snの含有量が本発明で規定する量よりも下回って少なかった為、強度が劣った。比較例1−5では、Mnの含有量が本発明で規定する量よりも上回って多かった為、導電率が著しく低下した。
(実施例2)
表2に示す本発明で規定する範囲内の組成の銅合金板材について、製造条件が金属組織に及ぼす影響を検討した。具体的には、成分組成を固定し、製造条件を変更して各発明例および各比較例の板材を作成し、それらの結果を比較したものである。
発明例2−1は、発明例1−5と同じものである。
発明例2−2〜2−4については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、それぞれ厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。これらの面削されたストリップに対して、発明例2−1(加工率85%)と同様にして、発明例2−2は冷間加工率を80%、発明例2−3は冷間加工率を90%、発明例2−4は冷間加工率を98%として、各々冷間加工を施した。その後、それぞれ325℃にて2時間の時効処理を施して、各板材(板厚:発明例2−2、0.4mm;発明例2−3、0.2mm;発明例2−4、0.04mm)を得た。
発明例2−5については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。この面削されたストリップに対して、加工率80%の冷間加工を施し、325℃にて2時間の時効処理を施し、さらに、加工率5%の仕上げ冷間加工を施した後、300℃の塩浴にて15秒間の短時間のひずみ取り焼鈍を施して板材(板厚:0.38mm)を得た。
発明例2−6は、実施例1−3と同じものである。
発明例2−7については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。この面削されたストリップに対して、加工率80%の冷間加工を施した後、325℃にて2時間の時効処理を施して板材(板厚:0.4mm)を得た。
比較例2−1は、表2に示す所定の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1250℃に保持し、これを図1に示す単ロール鋳造装置にてストリップ状に鋳造した。比較例2−2は、表2に示す所定の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1100℃に保持し、これを図1に示す単ロール鋳造装置にてストリップ状に鋳造した。この時、比較例2−1での鋳造時の冷却速度は約90℃/秒で、比較例2−2での鋳造時の冷却速度は約80℃/秒であった。それぞれ、その鋳造ラインの直後に加工ロール(圧延ロール、図示せず)を設置し、鋳造直後に連続で圧延した。その時の加工温度は放射温度計で約850℃であった。厚さ約2.5mm、幅200mmのストリップを得て、これを厚さ約2mmまで面削した。その後、それぞれ、冷間加工を施そうと試みたが、冷間圧延時に割れが発生した為に比較例2−1と比較例2−2ともに製造を中止し、特性の評価が出来なかった。
比較例2−3は、表2に示す所定の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1190℃に保持し、これを図2に示す双ロール鋳造装置にてストリップ状に鋳造した。鋳造時にはストリップに50kg/mmの荷重を負荷した。鋳造時の冷却速度は約350℃/秒であった。その鋳造ラインの直後に加工ロールを設置し、鋳造直後に連続で圧延による熱間加工を施そうと試みたが、鋳造時に割れが発生しており、熱間加工時に割れが進行した為に製造を中止し、特性の評価が出来なかった。
比較例2−4は、表2に示す所定の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1190℃に保持し、これを図1に示す単ロール鋳造装置にてストリップ状に冷却速度約300℃/秒で鋳造するところまでは発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様であるが、鋳造の直後にロールでの熱間加工を施さなかった。このストリップ状鋳塊を厚さ約2mmまで面削し、その後に冷間加工を施そうと試みたが、冷間加工時に割れが発生した為に製造を中止し、特性評価が出来なかった。
比較例2−5および比較例2−6は、それぞれ、表2に示す所定の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1190℃に保持し、これを図1に示す単ロール鋳造装置にてストリップ状に冷却速度約300℃/秒で鋳造するところまでは発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様とした。その直後に、発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様にして、ただし、比較例2−5では鋳造ロールと加工ロールをその間の距離を短く設置して加工温度930℃にて、一方、比較例2−6では鋳造ロールと加工ロールをその間の距離を長く設置して加工温度710℃にて、それぞれ鋳造の直後にロールでの熱間加工を施そうと試みた。しかし、比較例2−5、比較例2−6のいずれも、熱間加工時に割れが発生した為に製造を中止し、特性評価が出来なかった。
比較例2−7は、表2に示す所定の原料を溶解炉にて溶解後、溶湯を温度1190℃に保持し、これを鋳型に鋳込んで、厚さ15mm、幅100mm、長さ150mmの鋳塊を得た。この得られた鋳塊に800℃にて均質化処理を施した後、圧延にて熱間加工を施そうと試みたが、熱間加工中に割れが発生した為に製造を中止し、特性評価が出来なかった。
比較例2−8〜2−10については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、それぞれ厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。これらの面削されたストリップに対して、それぞれ加工率85%の冷間加工を施した後、それぞれ800℃の塩浴にて60秒の溶体化処理を施した。その後、比較例2−8は加工率30%の冷間圧延を施し、比較例2−9は加工率75%の冷間圧延を施し、2−10は圧延を施さずに、各々325℃にて2時間の時効処理を施して、各板材(板厚:比較例2−8、0.21mm;比較例2−9、0.75mm;比較例2−10、0.3mm)を得た。
比較例2−11については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。この面削されたストリップに対して、加工率75%の冷間加工を施した後、325℃にて2時間の時効処理を施して、板材(板厚:0.5mm)を得た。
比較例2−12は、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2.5mm、幅200mmのストリップを得た。その後、このストリップを厚さ約1mmまで面削した。続けて、冷間加工を施さずに325℃にて2時間の時効処理を施して、板材(板厚:1mm)を得た。
比較例2−13については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。この面削されたストリップに対して、加工率85%の冷間加工を施した後、550℃にて2時間の時効処理を施して、板材(板厚:0.3mm)を得た。
比較例2−14については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。この面削されたストリップに対して、加工率85%の冷間加工を施した後、200℃にて12時間の時効処理を施して、板材(板厚:0.3mm)を得た。
比較例2−15については、実施例1の発明例1−1〜1−7、1−9〜1−10と同様の工程で、厚さ約2mmまで面削されたストリップを得た。この面削されたストリップに対して、加工率75%の冷間加工を施した後、325℃にて2時間の時効処理を施して、板材(板厚:0.5mm)を得た。
このようにして得られた各発明例および各比較例の銅合金板材について、実施例1と同様にして各物性を評価した。またこれらの評価に加えて、粒界反応型析出の有無を評価した。
d.粒界反応型析出の有無:
粒界反応型析出相は、実施例1で記載の前記c.と同様にして各板材供試材の断面をクロム酸でエッチング後に観察した場合、黒色に覆われた組織として観察されるため、スピノーダル分解を起こしている部位と区別することができる。そこで、母相の結晶粒径とアスペクト比の測定(実施例1で記載の前記c.)時に、併せて、粒界反応型析出の有無を観察し、黒色の部位が観察された場合は粒界反応型析出が「有」(劣)と、これが観察されない場合は「無」(良)として評価した。
結果を表2に示す。
Figure 0006190674
表2から分かるように、発明例2−1〜2−7では、所望の成分組成を有し、かつ、加工組織(アスペクト比a/bが所定の値)であった為、0.2%耐力が1200MPa以上であって強度に優れる銅合金板材が得られている。また、Cu−Ni−Sn系合金としては、導電率も良好であった。さらに、粒界反応型析出が認められず、スピノーダル分解が十分に起こっていることが確認された。
これに対して、比較例2−8〜2−12および2−15では、十分な冷間加工を行っておらず、加工組織(アスペクト比a/bが所定の値)ではなかったため、強度が劣った。比較例2−13では、時効処理の温度が本願の規定外で高すぎ、粒界反応型析出相が生成してスピノーダル分解が不十分であった為、強度が劣った。比較例2−14では、時効処理の温度が本願の規定外で低すぎ、スピノーダル分解が不十分であった為、強度に劣った。また、比較例2−14と比較例2−15では、導電率も劣った結果であった。
1、11 注入口
2、12 溶湯
3、13 冷却ロール
4、14 ワークロール
5、15 鋳塊

Claims (4)

  1. Niを10質量%を超えて25質量%以下、Snを10質量%を超えて14質量%以下、及びMnを0.0〜1.0質量%含有し、Ni/Sn(質量%比)が1以上であって、残部がCuおよび不可避不純物からなり、
    圧延方向の0.2%耐力が1200MPa以上であって、
    圧延方向と平行な断面(圧延方向及び板厚方向とで作る材料断面)での観察において見られる母相の結晶粒の長径a(μm)と短径b(μm)の比a/bが17以上である加工組織を有することを特徴とする銅合金板材
  2. Mnを0.05〜1.0質量%含有する請求項1に記載の銅合金板材
  3. Niを10質量%を超えて25質量%以下、Snを10質量%を超えて14質量%以下、及びMnを0.0〜1.0質量%含有し、Ni/Sn(質量%比)が1以上であって、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を与える合金原料から、溶湯温度1170〜1210℃、冷却速度100〜600℃/秒でロールキャスト法にて鋳塊をストリップ状に形成した後に続けて、加工温度750〜900℃で熱間加工を施してストリップを得て、
    75%を超える加工率での冷間圧延、および
    冷間圧延後に溶体化熱処理を施さずに、300〜500℃、0.5〜10時間の時効処理
    の各工程をこの順に行い、
    圧延方向の0.2%耐力が1200MPa以上であって、
    圧延方向と平行な断面(圧延方向及び板厚方向とで作る材料断面)での観察において見られる母相の結晶粒の長径a(μm)と短径b(μm)の比a/bが17以上である加工組織を有する銅合金板材の製造方法。
  4. Mnを0.05〜1.0質量%含有する請求項に記載の銅合金板材の製造方法。
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